JP6727446B2 - 空気調和システム及び空気調和方法 - Google Patents

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Description

この発明は、空気調和機を制御する空気調和システム及び空気調和方法に関するものである。
空気調和システムは、住宅、オフィスビルなどに対して快適な室内環境を保ちながら省エネルギー化を実現するものである。このため、室内を冷やし過ぎ、暖め過ぎなどによる無駄なエネルギーを低減することが要求される。空気調和システムからの供給熱量の過不足がなく制御を行うためには、空気調和機、他の機器などのデータを用いてリアルタイムに空気調和の対象となる室内の熱負荷を推定し、推定した熱負荷に応じて空気調和制御量を適切に調整する必要がある。
特に、住宅の窓が大きい部屋、オフィスビルの窓付近(ぺリメータゾーン)においては、窓から侵入される日射が空気調和負荷に大きく影響を与えている。このため、日射による熱負荷を考慮し、建物の窓に適切な窓ガラスを選択する方法(例えば、特許文献1)、室内の熱負荷を推定するシステムが提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3)。
特許文献1は、建設地域、季節、時間、窓の方位、窓ガラス構成の違いにより、日射熱負荷(窓面受熱日射量)を算出するものである。
特許文献2は、サーモカメラと日射センサとを用いて、窓ガラスを含む外壁面の温度分布及び日射量を計測し、計測結果に応じて窓付近(ペリメータゾーン)の熱負荷を推定するものである。
特許文献3は、窓面に設置された光透過性の有機薄膜太陽電池の出力特性に基づいて、窓付近(ペリメータゾーン)の熱負荷を推定するものである。
特開2008−107910 特開2011−202877 特開2015−218991
特許文献1の手法によれば、建設地域、季節、時間、開口部の方位、窓ガラスの構成(性能)を入力する必要がある。これら入力データによって、格納している気象データを選択して日射熱負荷を算出している。このため、実環境においてリアルタイムに窓ガラスから侵入する日射熱負荷を推定することはできない。
また、特許文献2の手法によれば、熱負荷を推定するためには外壁面の温度分布を検出するサーモカメラと、日射量を検出する専用機器である日射センサとを建物の外に設置する必要があり、設備のメンテナンス及びコストの増大することになる。
さらに、特許文献3の手法によれば、各窓面に光透過性の有機薄膜太陽電池を設置する必要がある。光透過性の有機薄膜太陽電池は、現在、研究開発の段階であり、窓に設置するための光透過性の有機薄膜太陽電池は、まだ普及されておらず実用的でない。
この発明は、日射量センサなどの日射量を検出する専用の検出機器、光透過性の有機薄膜太陽電池を設けることなく、窓ガラスの性能を学習し、環境の変化に応じてリアルタイムに建物の窓ガラスから侵入する日射量を推定し、室内の日射熱負荷を高精度に推定できる空気調和システム及び空気調和方法を提供することを目的とする。
この発明に係る空気調和システムは、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数を学習する窓負荷係数学習部と、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓負荷係数とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。
この発明に係る空気調和システムは、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、室温と外気温と表面温度と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数及び外気負荷係数を学習する負荷係数学習部と、室温と外気温と表面温度と窓負荷係数と外気負荷係数とに基づいて建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部と、空気調和負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。
この発明に係る空気調和システムは、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温と外気温と表面温度と窓熱性能とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習部と、窓ガラスの面積と室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓光学性能とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。
この発明に係る空気調和方法は、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定ステップと、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数を学習する窓負荷係数学習ステップと、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓負荷係数とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。
この発明に係る空気調和方法は、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定ステップと、室温と外気温と表面温度と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数及び外気負荷係数を学習する負荷係数学習ステップと、室温と外気温と表面温度と窓負荷係数と外気負荷係数とに基づいて建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定ステップと、空気調和負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。
この発明に係る空気調和方法は、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温と外気温と表面温度と窓熱性能とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習ステップと、窓ガラスの面積と室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓光学性能とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。
この発明によれば、日射量を検出する専用の検出機器や、光透過性の有機薄膜太陽電池を設けることなく、室内の日射熱負荷又は空気調和負荷を推定して空気調和機を制御する空気調和システム及び空気調和方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1による空気調和システムが適用される建物の内部例を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態1による空気調和システムの構成図の例である。 本発明の実施の形態1による空気調和システムの処理フローの例である。 本発明の実施の形態1による日射の有無による温度勾配図の例である。 本発明の実施の形態1による室内の熱画像と写真の例である。 本発明の実施の形態1による窓ガラスの日射吸収率αと日射熱取得率ηとの関係を示す図の例である。 本発明の実施の形態2による空気調和システムの構成図の例である。 本発明の実施の形態2による空気調和機の外観図の例である。 本発明の実施の形態2による空気調和システムの処理フローの例である。 本発明の実施の形態3による空気調和システムの構成図の例である。 本発明の実施の形態3による空気調和システムの処理フローの例である。 本発明の実施の形態4による空気調和システムの構成図の例である。 本発明の実施の形態4による空気調和システムの処理フローの例である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による空気調和システムが適用される建物2の内部例を説明するための斜視図である。建物2は住宅を示し、壁3に備えられた空気調和機11は壁掛型の空気調和機11である。太陽からの日射が建物2の窓4を通過し、床5や壁3に到達している。建物2は住宅に限定されず、オフィスビルなどにも本実施の形態の空気調和システムを設置することができる。なお、空気調和機11は壁掛型に限定されず、天井カセット型、ダクト接続型など、室内空気を調和する機器を空気調和機11として使用することができる。
図2は、本発明の実施の形態1による空気調和システムの構成図の例である。空気調和システム1は、空気調和機11と、外部からの情報が入力される入力装置12と、建物2の室温Tzを検出する室温検出装置13と、建物2の外の外気温Taを検出する外気温検出装置14と、窓ガラスの表面温度Tgを検出する表面温度検出装置15と、各種の演算を行う演算装置16と、各種の検出装置の情報及び演算装置16の演算結果を記憶する記憶装置17と、外部からの情報が入力される入力装置12と、空気調和機11を制御する制御装置19と、各種の装置間で情報をやりとりする通信経路18とから構成される。
表面温度検出装置15は、室内に設置された熱画像センサ(赤外線温度センサ)、サーモカメラ等であり、空気調和の対象となる建物2の内側の窓ガラスの表面温度Tgを検出できるように設置する。以下の記載では、別のものを明記していない限り表面温度といった場合、建物2の内側の窓ガラスの表面温度Tgのことである。また、演算装置16は、窓熱性能学習部161と窓光学性能学習部162と日射熱負荷推定部163とから構成され、具体的にはCPUである。
記憶装置17は、地域別単位日射量171と窓光学性能関係式172と窓面積173と窓熱性能174と窓光学性能175等から構成され、具体的にはハードディスク、RAM等の記憶媒体である。また、通信経路18は、空気調和機11と入力装置12と室温検出装置13と外気温検出装置14と表面温度検出装置15と演算装置16と記憶装置17と制御装置19とを接続する通信用のネットワークである。通信経路18はケーブルの種類、通信プロトコル等は特に限定しない。さらに、制御装置19は、通信経路18を介した日射熱負荷推定値に基づき、空気調和機11に対する制御指令を決定する。
図3は、本発明の実施の形態1による空気調和システムの処理フローの例である。以下、ステップ毎に説明する。
[S11:日射あり・なし判断]
S11では、日射の有無を判断する。その後、日射がある場合はS13へ、日射が無い場合はS12へ進む。日射の有無の判断方法の例を以下に示す。
窓熱性能174を学習するには日射の影響がないときのデータを用いる必要がある。窓ガラス表面に直接日射が当たると、熱が窓ガラスに吸収されて窓ガラスの表面温度Tgが上昇する。
図4は、本発明の実施の形態1による日射の有無による温度勾配図の例である。より具体的には、夏と冬において日射の有無で、外気温Ta、窓ガラスの表面温度Tg、室温Tzの温度勾配を表した図である。上段が日射なしの場合、下段が日射ありの場合、左側が夏場に冷房運転を行う場合、右側が冬場に暖房運転を行う場合を示している。また、Taは外気温Ta、Tzは室温、Tgは窓4の室内側の表面温度Tgであり、上方は温度が高く、下方は温度が低いことを示している。さらに、下段の日射ありの場合、太い矢印で窓吸収日射を示している。
室温検出装置13で検出した室温Tzと、外気温検出装置14で検出した外気温Taと、表面温度検出装置15で検出した窓ガラスの表面温度Tgを用いて、窓ガラスの表面温度Tgが室温Tzより高く、かつ、窓ガラスの表面温度Tgが外気温Taより高いときに日射があると判断する(式1群の上段)。また、空気調和システム1の稼働中の時刻が分かる場合は、夜間のデータを日射なし条件のデータとして用いることができる。日射が無い場合は、夏場の冷房時は、室温Tz、窓ガラスの表面温度Tg、外気温Taの順番で温度が高くなる(式1群の中段)。一方、日射が無い場合は、冬場の暖房時は、外気温Ta、窓ガラスの表面温度Tg、室温Tzの順番で温度が高くなる(式1群の下段)。
Figure 0006727446
図5は本発明の実施の形態1による室内の熱画像と写真の例である。下段の写真の状態の熱画像が上段になっている。図5は実際の住居に実験設備を持ち込んだものであり複数の支柱が設置されている。また、図5の右側はカーテンであり、左奥は輻射パネルである。ここで、レースカーテン、ブラインド等を使っているときでも窓4の位置が検出できることが分かる。このように、窓4の位置にあるレースカーテン、ブラインド等の表面温度を窓ガラスの表面温度Tgとみなすことで、日射の有無の判断ができる。
[S12:窓熱性能学習]
窓熱性能学習部161は、室温Tzと外気温Taと窓ガラスの表面温度Tgとに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する(S12)。具体的には、窓熱性能学習部161において、S11で日射がないと判断したときのデータを用いて窓ガラスの熱貫流抵抗Rを計算する。なお、窓熱性能は熱貫流抵抗Rに限定されず、熱抵抗に基づく性能を含んでもよい。
窓ガラスの熱貫流抵抗Rは、室温Tzと外気温Taと窓ガラスの表面温度Tgを用いて式2に基づいて計算する。なお、式2において、Riは窓ガラスの内表面熱伝達抵抗を表し、JIS R3107に準拠して、0.116[m2K/W]を用いる。また、計算した窓ガラスの熱貫流抵抗Rは記憶装置17の窓熱性能174に格納する。
Figure 0006727446
[S13:吸収日射量推定]
日射熱負荷推定部163において、S11で日射ありと判断したときのデータを用いて窓ガラスに吸収される日射量Iαを式3によって推定する(S13)。
Figure 0006727446
[S14:窓光学性能学習]
窓光学性能学習部162は窓ガラスの日射吸収率αと日射熱取得率ηを計算する。なお、窓光学性能は日射吸収率αと日射熱取得率ηとに限定されず、日射に関連する他の性能を含んでもよい。地域別単位日射量171は地域の経度と緯度と日付とから計算する理論値を示す。日付は入力装置から入力することが可能であり、記憶装置17にタイマー機能があるものにおいてはタイマーの日付を用いる。
まず、日射吸収率αを求めるために式3群を用いて計算した吸収日射量と、単位日射量Irを用いて式4から、窓ガラスの日射吸収率αの計算を行う。なお、式4において、単位日射量Irは、入力装置12から入力された地域と、記憶装置17に格納されている地域別単位日射量171と、室温Tzと外気温Taと窓ガラスの表面温度Tgとを検出した日付に基づき決まる。地域別単位日射量171は地域の経度と緯度と日付とから計算する理論値を示す。例えば、日付は入力装置12から入力することができ、記憶装置17にタイマー機能があれば、そのタイマーの日付を用いることもできる。
Figure 0006727446
式4により計算した窓ガラスの日射吸収率αは記憶装置17の窓光学性能175に格納される。例えば、窓ガラスの日射吸収率αは、最初は推定した値の最大値をとり、学習した結果で更新して、窓光学性能175に格納する(S14)。
図6は、本発明の実施の形態1による窓ガラスの日射吸収率αと日射熱取得率ηとの関係を示す図の例である。より具体的には、日射吸収率αを横軸に、日射熱取得率ηを縦軸にとり、両者の関係を線型一次式で近似して求めている。なお、日射吸収率αと日射熱取得率ηとの関係は、線型一次式による近似方法に限られるものではなく、図6に示した近似式は例示に過ぎない。
図6に示した窓ガラスは、以下のように多くの種類、厚みの窓ガラスを用いている。窓ガラスは種類によって、熱貫流抵抗R、日射吸収率α、日射熱取得率ηが異なっており、窓光学性能175が異なってくるからである。
・単板ガラス:透明板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射ガラス
・合わせガラス:接着剤によって2枚の単板ガラスが接着されたガラス
(透明板ガラス+透明板ガラス、熱線吸収板ガラス+透明板ガラス、熱線反射ガラス+透明板ガラス)
・複層ガラス:中空層を有する2枚の単板ガラスによって構成されたガラス
(透明板ガラス+中空層+透明板ガラス、熱線吸収板ガラス+中空層+透明板ガラス、熱線反射ガラス+中空層+透明板ガラス)
の9種類であり、1枚のガラスの厚みが3mmから8mmまでのガラスを含んでいる。
式4によって求めた日射吸収率αを図6に示した日射熱取得率ηとの関係式に当てはめ、日射熱取得率ηを算出する。なお、日射吸収率αと日射熱取得率ηとの関係式は、窓ガラスの構成の変更及び追加によって変更することができる。また、窓光学性能175を学習する前は、記憶装置17の窓光学性能関係式172に格納した式を用いればよい。
以上のように、窓光学性能学習部162は、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式172、室温Tz、外気温Ta、表面温度Tg、窓熱性能に基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する(S14)。
[S15:日射熱負荷推定]
日射熱負荷推定部163において、S13で推定した窓ガラスの吸収日射量Iαと、記憶装置17の窓光学性能175に格納された窓ガラスの日射吸収率αと、日射熱取得率ηとに基づいて、式5を用いて、日射熱負荷Qsを推定する(S15)。なお、式5において、Agは窓ガラスの面積を表す。窓面積Agは、例えば、入力装置から入力した窓面積値、表面温度検出装置から推定した窓面積値等を用いればよい。より具体的には、記憶装置17の窓面積173に格納されている窓面積Agの値を用いる。
Figure 0006727446
日射熱負荷推定部163は、別の形で入力条件を表現すると、窓面積173、室温Tz、外気温Ta、表面温度Tg、窓熱性能174、窓光学性能175に基づいて、窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定することになる。
[S16:空気調和制御指令決定]
制御装置19は、S15で推定した日射熱負荷Qsに基づき、空気調和機11の空気調和能力Qhvacの制御指令を決定する(S16)。その後、S11に戻る。
なお、制御指令は空気調和能力Qhvacに限定されず、空気調和機の吹き出し温度の指令値、吹き出しの方向等を制御指令値として制御することもできる。
以上のように、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温と外気温と表面温度と窓熱性能とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習部と、窓ガラスの面積と室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓光学性能とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。
また、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温と外気温と表面温度と窓熱性能とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習ステップと、窓ガラスの面積と室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓光学性能とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。
このため、日射量を検出する専用の検出機器や、光透過性の有機薄膜太陽電池を設けることなく、室内の日射熱負荷を推定して空気調和機を制御する空気調和システム及び空気調和方法を得ることができる。
さらに、窓熱性能は熱貫流抵抗Rに基づく性能であり、窓光学性能は日射吸収率αと日射熱取得率ηとに基づく性能である。このため、空気調和システムは、空気調和対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2による空気調和システムの構成図の例である。実施の形態1との違いは、以下の通りである。
まず、空気調和機11が備える機能を細かく分けている。具体的には、空気調和機11の室内機111は、建物2の室温Tzを検出する室温検出装置1111と、窓ガラスの建物の内側の表面温度Tgを検出する表面温度検出装置1112とを備え、また、室外機112は建物2の外の外気温Taを検出する外気温検出装置1121を備えている。
室温検出装置1111は実施の形態1の室温検出装置13に代わるものである。また、表面温度検出装置1112は実施の形態1の表面温度検出装置15に代わるものである。さらに、外気温検出装置1121は実施の形態1の外気温検出装置14に代わるものである。同等の機能を備えるものであれば、空気調和機11の機能として備えているか、別に設けるかは関係ない。このことは、他の実施の形態においても同じである。
次に、実施の形態1との違いは、演算装置16には室内発熱負荷推定部160と、空気調和能力推定部164と、総熱損失係数学習部165と、空気調和負荷推定部166とが追加され、記憶装置17には総熱損失係数KAを格納する総熱損失係数176が追加されている点が異なっている。
なお、図において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文、図面の全図において共通することである。さらに、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
図8は、本発明の実施の形態2による空気調和機11の外観図の例である。空気調和機11は壁掛型の室内機111の例であり、室温検出装置1111と表面温度検出装置1112とを備える室内機111と、外気温検出装置1121を備える室外機112とが接続配管113により繋がり、室内を空気調和する。なお、空気調和機11にリモートコントローラが含まれる場合には、入力装置12としてリモートコントローラを用いることができる。
また、各種の演算を行う演算装置16と、各種の検出装置の情報及び演算装置16の演算結果を記憶する記憶装置17と、外部からの情報が入力される入力装置12と、空気調和機11を制御する制御装置19と、各種の装置間で情報をやりとりする通信経路18とから構成される。
(処理フロー)
図9は、本発明の実施の形態2による空気調和システムの処理フローの例である。空気調和システム1の稼働中に実施する処理フローの例である。なお、日射熱負荷を推定する動作に関わる処理は、実施の形態1と同一である。具体的には、S31はS11に、S32はS12に、S34はS13に、S35はS14に、S36はS15に、S38はS16に、それぞれ相当するステップ(実施の形態1は10番代のステップ、実施の形態2は30番代のステップ)であり、同様の処理であるため詳細な説明は省略する。
[S30:室内発熱負荷推定]
S30では、室内発熱負荷推定部160において、建物2(居室)に人が存在する場合、照明やテレビなど発熱器具がONになっている場合などで、室内発熱負荷Qinを推定する。室内発熱負荷Qinは、人体発熱によるもの(人体熱負荷)、照明発熱によるもの(照明負荷)、器具発熱によるもの(器具発熱負荷)の合計である。なお、室内発熱負荷Qinは冷房時では負荷を増加するものであり、暖房時では負荷を減らすものである。
室内発熱負荷Qinは表面温度検出装置1112が計測した在室人数(人体熱負荷)と、発熱する機器のONの状態(照明負荷、器具発熱負荷)から、各発熱量の合計で推定することができる。例えば、空気調和・衛生工学便覧に記載されている人の発熱量98[W/人]と照明の発熱量90[W]とを用いて各発熱量の合計から室内発熱負荷Qinを推定できる。
また、室内発熱負荷Qinは各発熱量の合計を用いて推定することに限定されず、室内発熱負荷Qinを係数として扱い、後述の式6群を用いて総熱損失係数KAと室内発熱負荷Qinとを回帰分析を用いて求めることもできる。このように室内発熱負荷Qinの求め方は特定の方法に限定されるものではない。なお、建物2(居室)に室内発熱に該当する人が存在しない場合や、照明など発熱する機器がOFFになっている状態などで、室内発熱が0の場合は、室内発熱負荷Qinは0とする。
S31では、日射の有無を判断する。その後、日射が無い場合はS32へ、日射がある場合はS34へと進む。S32では、窓熱性能学習部161は、室温Tzと外気温Taと窓ガラスの表面温度Tgとに基づいて窓ガラスの窓熱性能174を学習する。その後、S33へと進む。
一方、S34では、日射熱負荷推定部163において、S31で日射ありと判断したときのデータを用いて窓ガラスに吸収される日射量Iαを推定する。その後、窓光学性能学習部162で単位日射量Ir及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温Tzと外気温Taと表面温度Tgと窓熱性能174とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する(S35)。その後、日射熱負荷推定部163において、窓面積Agと室温Tzと外気温Taと表面温度Tgと窓熱性能(S32)と窓光学性能(S35)とに基づいて、窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷Qsを推定し(S36)、S37、S38へと進み、S30に戻る。
[S33:総熱損失係数学習]
日射が無い場合、総熱損失係数学習部165において、S31で日射がないと判断したときの空気調和機11の室内機111の室温検出装置1111が検出した室温Tzと、空気調和機11の室外機112の外気温検出装置1121が検出した外気温Taと、空気調和能力QhvacとS30で室内発熱負荷推定部160において推定した室内発熱負荷Qinとを用いて式6群から総熱損失係数KAを学習する(S33)。ただし、冷房時は式6群の上段を用いて室内発熱負荷Qinがプラスに、暖房時は式6群の下段を用いて室内発熱負荷Qinがマイナスになる。
Figure 0006727446
なお、室内発熱負荷Qinを所定の係数として扱う場合は、S30で室内発熱負荷推定部160において室内発熱負荷Qinを推定するステップを省略し、S33で式6群から総熱損失係数KAと室内発熱負荷Qinとを回帰分析で学習することもできる。なお、S32の窓熱性能174の学習と、S33の総熱損失係数KAの学習とは、順番を問わない。
ここでは、室内発熱負荷Qinを推定する方法を示したが、室内発熱負荷Qinを考慮せずに空気調和機11を制御することもできる。例えば、日射に対して室内発熱負荷Qinの影響が小さいと考えられる場合である。この場合、式6群等の式で室内発熱負荷Qinの項をゼロとして扱えばよい。このことは、後述する実施の形態3及び実施の形態4でも同様である。
総熱損失係数学習部165において、室温Tzと外気温Taと空気調和能力Qhvacと室内発熱負荷Qinとに基づいて建物2の総熱損失係数KAを学習することになる。総熱損失係数KAは、空気調和の対象となる建物2(居室)の内外温度差が1度のときに壁3若しくは窓4から居室へ流入、又は居室から壁3若しくは窓4へ流出する貫流熱及び換気による熱移動の和であり、単位は[W/K]である。
なお、空気調和能力Qhvacは、空気調和能力推定部164で暖房時の空気調和機11から供給する供給熱量、冷房時の空気調和機11が除去する除去熱量を推定した値である。以下の説明では、空気調和能力Qhvacは、暖房時は供給熱量を示し、冷房時は除去熱量を示す。例えば、空気調和能力Qhvacは、空気調和機11の冷媒の高圧側と低圧側とのエンタルピーの差から推定できる。なお、空気調和能力Qhvacの推定式は、冷媒のエンタルピー差による計算に限定されず、吸い込みと吹き出しとの空気エンタルピーの差から求める方法などを用いることもできる。このように求め方は限定されるものではない。
算出された総熱損失係数KAは、記憶装置17の総熱損失係数176に格納する。ただし、式6群を用いて総熱損失係数KAを求めるには、室温Tzが安定しているデータを用いて計算を行う必要がある。なお、室温Tzの安定は所定時間間隔(例えば、30分、60分等から選択される。)での室温Tzの傾き、室温Tzのバラツキ等から判断できる。
[S37:空気調和負荷推定]
S36で日射熱負荷Qsを推定し、かつS33で総熱損失係数KAを学習した後に、空気調和負荷推定部166において、S30で推定した室内発熱負荷Qinと、S36で推定した日射熱負荷Qsと、記憶装置17の総熱損失係数176に格納された空気調和の対象となる建物2の総熱損失係数KAと、室温Tzと、外気温Taとに基づいて式7群を用いて、空気調和負荷Qを推定する(S37)。式7群では冷房時が上段に、暖房時が下段になっている。
また、室温Tzの代わりに空気調和機11の設定温度Tsetを用いて式7群から各設定温度に対する空気調和に必要な熱量を推定して用いることもできる。ただし、冷房時は式7群の上段を用いて日射熱負荷Qsと室内発熱負荷Qinがプラスに、暖房時は式7群の下段を用いて日射熱負荷Qsと室内発熱負荷Qinがマイナスになる。
Figure 0006727446
[S38:空気調和制御指令決定]
制御装置19は、S37で推定した空気調和負荷Qに基づき、空気調和機11の空気調和能力Qhvacの制御指令を決定する(S38)。その後、S30に戻る。なお、制御指令は空気調和能力Qhvacに限定されず、空気調和機11の吹き出し温度の指令値、吹き出しの方向等を制御指令値として制御することもできる。
以上のように、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温と外気温と表面温度と窓熱性能とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習部と、窓ガラスの面積と室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓光学性能とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。
また、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、単位日射量及び窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と室温と外気温と表面温度と窓熱性能とに基づいて窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習ステップと、窓ガラスの面積と室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓光学性能とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。
このため、日射量を検出する専用の検出機器や、光透過性の有機薄膜太陽電池を設けることなく、室内の日射熱負荷を推定して空気調和機を制御する空気調和システム及び空気調和方法を得ることができる。
さらに、窓熱性能は熱貫流抵抗Rに基づく性能であり、窓光学性能は日射吸収率αと日射熱取得率ηとに基づく性能である。このため、空気調和システムは、空気調和対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
また、表面温度検出部は、空気調和機に備えられたものであるので、空気調和の対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
さらに、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、室温と外気温と空気調和能力とに基づいて建物の総熱損失係数を学習する総熱損失係数学習部と、室温と外気温と総熱損失係数と日射熱負荷とに基づいて建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部とを備え、制御部は、空気調和負荷に基づいて空気調和機を制御するので、空気調和の対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3による空気調和システムの構成図の例である。実施の形態2との大きな相違点は、日射熱負荷Qsを推定するために窓熱性能と窓光学性能とを各々に学習するのではなく、窓ガラスの表面温度Tgと日射熱負荷Qsとの相関係数を学習し、窓ガラスの表面温度Tgから日射熱負荷Qsを推定することである。なお、窓負荷係数Hgは、窓熱性能と窓光学性能と窓面積Agとを含む係数である。
より具体的には、演算装置16には、実施の形態2と同様の室内発熱負荷推定部160、窓熱性能学習部161、日射熱負荷推定部163、空気調和能力推定部164、総熱損失係数学習部165、及び空気調和負荷推定部166等に加えて、窓負荷係数学習部167を備えている。また、記憶装置17には、窓熱性能174、総熱損失係数176等に加えて、窓負荷係数177を備えている。
空気調和システム1は、建物2の室温Tzを検出する室温検出装置1111と、窓ガラスの表面温度Tgを検出する表面温度検出装置1112と、建物2の外の外気温Taを検出する外気温検出装置1121と、外部からの情報が入力される入力装置12と、各種の演算を行う演算装置16と、各種の検出装置の情報及び演算装置16の演算結果を記憶する記憶装置17と、空気調和機11を制御する制御装置19と、各種の装置間で情報をやりとりする通信経路18とから構成される。
日射がある日に空気調和を行っている居室において、所定時間間隔(例えば、30分、60分等から選択される。)で室温Tzが安定(例えば、室温Tzの変動が0度である。)しているときは、式8の熱収支式が成り立つ。式8の熱収支式が成り立つときは、総熱損失係数KAと、室温Tzと、外気温Taと、日射熱負荷Qsと、室内発熱負荷Qinとに基づいて、空気調和能力Qhvacを求めることができる(式8)。なお、式8では、冷房時は日射熱負荷Qsと室内発熱負荷Qinとでプラスを、暖房時は日射熱負荷Qsと室内発熱負荷Qinとでマイナスを選択することになる。
Figure 0006727446
また、室温Tzが安定するとは、理想的には室温Tzの変動が0度の状態であるが、例えば、±0.5度、±1度の変動であれば、誤差も増えるが許容範囲として室温Tzが安定しているとして扱うこともできる。
式3と式5から式9を導くことができ、日射熱負荷Qsは式9を用いて推定することができる。なお、式9のように日射熱負荷Qsは窓負荷係数Hgと窓ガラスの熱貫流抵抗Rと窓ガラスの内表面熱伝達抵抗Riと室温Tzと外気温Taと窓ガラスの表面温度Tgとを用いて表現できる。なお、上段の式9の右側は窓負荷係数Hgに相当するものである。このように窓負荷係数Hgは、熱貫流抵抗Rと内表面熱伝達抵抗Riと日射熱取得率ηと日射吸収率αと窓面積Agとで表現できるものである。
Figure 0006727446
また、窓ガラスの表面温度Tgは、室温Tzと外気温Taと日射量Iαとから影響を受けることから、窓ガラスの表面温度Tgは式10から計算できる。式10において、日射による影響分は第3項の値になり、第1項及び第2項は室温Tzと外気温Taとの影響分である。複数ガラス等の断熱性能が良い窓においては熱貫流抵抗Rが大きくなり、第2項の影響が無視できる。
Figure 0006727446
第2項の影響が無視できる場合は、第2項を省略した式11を用いて吸収日射量が推定でき、式12で日射熱負荷Qsが計算できる。
Figure 0006727446
Figure 0006727446
(処理フロー)
図11は、本発明の実施の形態3による空気調和システムの処理フローの例である。空気調和システム1の稼働中に実施する処理フローである。実施の形態2の処理フロー(図9)と対比すると、室内発熱負荷Qinを推定する動作に関わる処理S50はS30に、総熱損失係数KAを学習する動作に関わる処理は、S51はS31に、S53はS33に、それぞれ相当するステップであり、同様の処理であるため詳細な説明は省略する。さらに、窓熱性能を学習する処理S52はS32に、空気調和負荷Qを推定する処理S56はS37に、空気調和制御指令を決定する処理S57はS38に、それぞれ相当するステップであり、同様の処理であるため詳細な説明は省略する(実施の形態2は30番代のステップ、実施の形態3は50番代のステップ)。
S50で室内発熱負荷Qinを推定し、S51に進む。S51で日射が無い場合は、S52に進み、窓熱性能学習部161において、室温Tzと外気温Taと窓ガラスの表面温度Tgとに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する。その後、S53に進み、総熱損失係数学習部165において、室温Tzと外気温Taと空気調和能力Qhvacと室内発熱負荷Qinとに基づいて建物2の総熱損失係数KAを学習する。なお、空気調和能力推定部164において、空気調和機11から発生する熱量(除去する熱量)に基づいて空気調和能力Qhvacを推定できる。
[S54:窓負荷係数学習]
窓負荷係数学習部167において、S51で日射があると判断したときの空気調和機11の室内機111の室温検出装置1111が検出した室温Tzと、空気調和機11の室内機111の表面温度検出装置1112が検出した窓ガラスの表面温度Tgと、空気調和機11の室外機112の外気温検出装置1121が検出した外気温Taと、室内発熱負荷推定部160で推定した室内発熱負荷Qinと、空気調和能力推定部164で推定した空気調和能力Qhvacと、記憶装置17の総熱損失係数176に格納している総熱損失係数KAと、を用いて、式13群から窓負荷係数Hgを算出する。式13群は、式8と式9から導くことができる。なお、式13群は、冷房時は上段を、暖房時は下段を用いる。
Figure 0006727446
また、式13群において、総熱損失係数KAと窓負荷係数Hgとを未知数として連立方程式を立てて算出しても良いし、回帰分析を用いても良い。なお、総熱損失係数KAを未知数として扱う場合は、S53で総熱損失係数学を学習するステップを省略しても、窓負荷係数Hgを学習することができる。
さらに、断熱性能が良いガラスにおいては式14群から窓負荷係数Hgが算出でき、S52の窓熱性能を学習するステップを省略しても、窓負荷係数Hgが算出できる。式14群は、冷房時は上段を、暖房時は下段を用いる。なお、窓負荷係数Hgは、空気調和の対象となる建物2の窓ガラスの表面温度Tgと室温Tzとの差が1度であるときの窓ガラスから室内への日射熱取得であり、単位は[W/K]である。
Figure 0006727446
このように、窓負荷係数学習部167は、空気調和能力Qhvacと室温Tzと外気温Taと表面温度Tgとに基づいて窓ガラスの窓負荷係数Hgを学習している。算出した窓負荷係数Hgは記憶装置17の窓負荷係数177に格納する。なお、式13群、14群が成り立つ前提条件として所定時間間隔(例えば、30分、60分等から選択される。)で、室温Tzが安定する必要があり、室温Tzの傾き、室温Tzのバラツキ等から室温Tzの安定の可否を判断できる。
[S55:日射熱負荷推定]
日射熱負荷推定部163において、S54で計算した、記憶装置17の窓負荷係数177に格納された窓負荷係数Hgと、窓ガラスの熱貫流抵抗Rと、窓ガラスの内表面熱伝達抵抗Riと、室温Tzと、外気温Ta、窓ガラスの表面温度Tgとを基に、式9を用いて日射熱負荷Qsの計算を行う(S55)。また、室温Tzの代わりに空気調和機11の設定温度Tsetを用いて日射熱負荷Qsを推定することもできる。
次に、空気調和負荷推定部166において、S50で推定した室内発熱負荷Qinと、S55で推定した日射熱負荷Qsと、記憶装置17の総熱損失係数176に格納された空気調和の対象となる建物2の総熱損失係数KAと、室温Tzと、外気温Taとに基づいて、式7群に従い空気調和負荷Qを推定する(S56)。
最後に、制御装置19は、S56で推定した空気調和負荷Qに基づき、空気調和機11の空気調和能力Qhvacの制御指令を決定する(S57)。その後、S50に戻る。なお、制御指令は空気調和能力Qhvacに限定されず、空気調和機11の吹き出し温度の指令値、吹き出しの方向等を制御指令値として制御することもできる。よって、窓ガラスから建物2の中である居室に侵入する日射による日射熱負荷をリアルタイムで、環境の変化に応じて高精度に推定することできる。
以上のように、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数を学習する窓負荷係数学習部と、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓負荷係数とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。これによって、空気調和の対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
また、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、室温と外気温と表面温度とに基づいて窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定ステップと、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数を学習する窓負荷係数学習ステップと、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓負荷係数とに基づいて窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。これによって、空気調和の対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
また、表面温度検出部は、空気調和機に備えられたものであるので、空気調和の対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
さらに、室温と外気温と空気調和能力とに基づいて建物の総熱損失係数を学習する総熱損失係数学習部と、室温と外気温と表面温度と窓熱性能と窓負荷係数と総熱損失係数とに基づいて建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部と、空気調和負荷に基づいて空気調和機を制御する空気調和システムである。これによって、空気調和の対象となる建物の日射熱負荷を高精度に推定できる。
実施の形態4.
図12は、本発明の実施の形態4による空気調和システムの構成図の例である。実施の形態3とは異なり、実施の形態4では日射の有無の判断を行わない。また、実施の形態3では、日射熱負荷Qsを推定するために、総熱損失係数KAと、窓熱性能と、窓負荷係数Hgとを別々のステップで学習したが、実施の形態4は外気負荷係数Haと窓負荷係数Hgとを学習することで、空気調和負荷Qを推定する点が主要な相違点となる。なお、窓負荷係数Hgは、窓熱性能と窓光学性能と窓面積Agとを含む係数であり、外気負荷係数Haは総熱損失係数KAと窓負荷係数Hgとを含む係数である。
より具体的には、演算装置16には、実施の形態3と同様の室内発熱負荷推定部160、空気調和能力推定部164、及び空気調和負荷推定部166等に加えて、負荷係数学習部168を備えている。また、記憶装置17には、窓負荷係数177等に加えて、外気負荷係数178を備えている。
空気調和システム1は、建物2の室温Tzを検出する室温検出装置1111と、窓ガラスの表面温度Tgを検出する表面温度検出装置1112と、建物2の外の外気温Taを検出する外気温検出装置1121と、外部からの情報が入力される入力装置12と、各種の演算を行う演算装置16と、各種の検出装置の情報及び演算装置16の演算結果を記憶する記憶装置17と、空気調和機11を制御する制御装置19と、各種の装置間で情報をやりとりする通信経路18とから構成される。
空気調和を行っている居室において、所定時間間隔(例えば、30分、60分等から選択される。)で室温Tzが安定(例えば、室温Tzの変動が0度である。)しているときは、式15群の熱収支式が成り立つ。なお、式15群は式8と式9から導くことができる。式15の熱収支式が成り立つときは、室温Tzと、外気温Taと、窓ガラスの表面温度Tgと、外気負荷係数Haと、窓負荷係数Hgと、室内発熱負荷Qinとに基づいて、空気調和能力Qhvacを求めることができる(式15群)。なお、式15群は、上段が冷房時、下段が暖房時になっている。
Figure 0006727446
また、室温Tzが安定するとは、理想的には室温Tzの変動が0度の状態であるが、例えば、±0.5度、±1度の変動であれば、誤差も増えるが許容範囲として室温Tzが安定しているとして扱うこともできる。
(処理フロー)
図13は、本発明の実施の形態4による空気調和システムの処理フローの例である。空気調和システム1の稼働中に実施する処理フローである。実施の形態3の処理フロー(図11)と対比すると、室内発熱負荷Qinを推定する動作に関わる処理S60はS50に、空気調和制御指令を決定する処理S63はS57に、それぞれ相当するステップ(実施の形態3は50番代のステップ、実施の形態4は60番代のステップ)であり、同様の処理であるため詳細な説明は省略する。
S60で室内発熱負荷推定部160において室内発熱負荷Qinを推定し、S61に進む。
[S61:負荷係数学習]
負荷係数学習部168において、空気調和機11の室内機111の室温検出装置1111が検出した室温Tzと、空気調和機11の室内機111の表面温度検出装置1112が検出した窓ガラスの表面温度Tgと、空気調和機11の室外機112の外気温検出装置1121が検出した外気温Taと、空気調和能力推定部164で推定した空気調和能力Qhvacと、室内発熱負荷推定部160で推定した室内発熱負荷Qinを用いて、式16群から外気負荷係数Haと窓負荷係数Hgとを学習する。式16群において外気負荷係数Haと窓負荷係数Hgとを未知数として連立方程式を立てて算出してもよいし、回帰分析を用いてもよい。なお、式16群は、冷房時は上段を、暖房時は下段を用いる。
[S62:空気調和負荷推定]
空気調和負荷推定部166において、S60で推定した室内発熱負荷Qinと、S61で学習した外気負荷係数Haと窓負荷係数Hgと、空気調和機11の室内機111の室温検出装置1111が検出した室温Tzと、空気調和機11の室内機111の表面温度検出装置1112が検出した窓ガラスの表面温度Tgと、空気調和機11の室外機112の外気温検出装置1121が検出した外気温Taとに基づいて、式16群に従い空気調和負荷Qを推定する(S62)。ただし、冷房時は式16群の上段を、暖房時は式16群の下段を用いる。
Figure 0006727446
最後に、制御装置19は、S63で推定した空気調和制御指令に基づき、空気調和機11に制御する。その後、S60に戻る。
以上のように、建物内の室温を検出する室温検出部と、外気温を検出する外気温検出部と、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、室温と外気温と表面温度と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数及び外気負荷係数を学習する負荷係数学習部と、室温と外気温と表面温度と窓負荷係数と外気負荷係数とに基づいて建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部と、空気調和負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備える空気調和システムである。
また、建物内の室温を検出する室温検出ステップと、外気温を検出する外気温検出ステップと、窓ガラスの建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定ステップと、室温と外気温と表面温度と空気調和能力とに基づいて窓ガラスの窓負荷係数及び外気負荷係数を学習する負荷係数学習ステップと、室温と外気温と表面温度と窓負荷係数と外気負荷係数とに基づいて建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定ステップと、空気調和負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備える空気調和方法である。
室内の空気調和負荷を推定して空気調和機を制御する空気調和システム及び空気調和方法を得ることができる。
最後に、本発明は、これまで述べてきた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。すなわち、これまで述べてきた実施の形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施の形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。また、これまで述べてきた実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより発明を形成してもよい。さらに、本発明は、これまで述べてきた実施の形態の範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 空気調和システム、2 建物、3 壁、4 窓、5 床、11 空気調和機、12 入力装置、13 室温検出装置、14 外気温検出装置、15 表面温度検出装置、16 演算装置、17 記憶装置、18 通信経路、19 制御装置、111 室内機、112 室外機、160 室内発熱負荷推定部、161 窓熱性能学習部、162 窓光学性能学習部、163 日射熱負荷推定部、164 空気調和能力推定部、165 総熱損失係数学習部、166 空気調和負荷推定部、167 窓負荷係数学習部、168 負荷係数学習部、171 地域別単位日射量、172 窓光学性能関係式、173 窓面積、174 窓熱性能、175 窓光学性能、176 総熱損失係数、177 窓負荷係数、178 外気負荷係数、1111 室温検出装置、1112表面温度検出装置、1121 外気温検出装置。

Claims (11)

  1. 建物内の室温を検出する室温検出部と、
    外気温を検出する外気温検出部と、
    窓ガラスの前記建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度とに基づいて前記窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、
    空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記空気調和能力とに基づいて前記窓ガラスの窓負荷係数を学習する窓負荷係数学習部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記窓負荷係数とに基づいて前記窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、
    前記日射熱負荷に基づいて前記空気調和機を制御する制御部とを備えたことを特徴とする空気調和システム。
  2. 請求項1に記載の空気調和システムであって、
    前記室温と前記外気温と前記空気調和能力とに基づいて前記建物の総熱損失係数を学習する総熱損失係数学習部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記窓負荷係数と前記総熱損失係数とに基づいて前記建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部と、
    前記空気調和負荷に基づいて前記空気調和機を制御する制御部とを備えたことを特徴とする空気調和システム。
  3. 建物内の室温を検出する室温検出部と、
    外気温を検出する外気温検出部と、
    窓ガラスの前記建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、
    空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記空気調和能力とに基づいて前記窓ガラスの窓負荷係数及び外気負荷係数を学習する負荷係数学習部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓負荷係数と前記外気負荷係数とに基づいて前記建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部と、
    前記空気調和負荷に基づいて前記空気調和機を制御する制御部とを備えたことを特徴とする空気調和システム。
  4. 建物内の室温を検出する室温検出部と、
    外気温を検出する外気温検出部と、
    窓ガラスの前記建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出部と、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度とに基づいて前記窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習部と、
    単位日射量及び前記窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能とに基づいて前記窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習部と、
    前記窓ガラスの面積と前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記窓光学性能とに基づいて前記窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定部と、
    前記日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御部とを備えたことを特徴とする空気調和システム。
  5. 請求項4に記載の空気調和システムであって、
    前記窓熱性能は、熱貫流抵抗に基づく性能であり、
    前記窓光学性能は、日射吸収率と日射熱取得率とに基づく性能であることを特徴とする空気調和システム。
  6. 請求項4または請求項5に記載の空気調和システムであって、
    前記空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定部と、
    前記室温と前記外気温と前記空気調和能力とに基づいて前記建物の総熱損失係数を学習する総熱損失係数学習部と、
    前記室温と前記外気温と前記総熱損失係数と前記日射熱負荷とに基づいて前記建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定部とを備え、
    前記制御部は、前記空気調和負荷に基づいて前記空気調和機を制御することを特徴とする空気調和システム。
  7. 請求項2、請求項3及び請求項6のいずれか1項に記載の空気調和システムであって、
    前記空気調和負荷は、室内発熱負荷に基づいて推定されることを特徴とする空気調和システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気調和システムであって、
    前記表面温度検出部は、前記空気調和機に備えられたものであることを特徴とする空気調和システム。
  9. 建物内の室温を検出する室温検出ステップと、
    外気温を検出する外気温検出ステップと、
    窓ガラスの前記建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度とに基づいて前記窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、
    空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定ステップと、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記空気調和能力とに基づいて前記窓ガラスの窓負荷係数を学習する窓負荷係数学習ステップと、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記窓負荷係数とに基づいて前記窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、
    前記日射熱負荷に基づいて前記空気調和機を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とする空気調和方法。
  10. 建物内の室温を検出する室温検出ステップと、
    外気温を検出する外気温検出ステップと、
    窓ガラスの前記建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、
    空気調和機から発生する熱量に基づいて空気調和能力を推定する空気調和能力推定ステップと、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記空気調和能力とに基づいて前記窓ガラスの窓負荷係数及び外気負荷係数を学習する負荷係数学習ステップと、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓負荷係数と前記外気負荷係数とに基づいて前記建物の空気調和負荷を推定する空気調和負荷推定ステップと、
    前記空気調和負荷に基づいて前記空気調和機を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とする空気調和方法。
  11. 建物内の室温を検出する室温検出ステップと、
    外気温を検出する外気温検出ステップと、
    窓ガラスの前記建物の内側の表面温度を検出する表面温度検出ステップと、
    前記室温と前記外気温と前記表面温度とに基づいて前記窓ガラスの窓熱性能を学習する窓熱性能学習ステップと、
    単位日射量及び前記窓ガラスの構成による窓光学性能関係式と前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能とに基づいて前記窓ガラスの窓光学性能を学習する窓光学性能学習ステップと、
    前記窓ガラスの面積と前記室温と前記外気温と前記表面温度と前記窓熱性能と前記窓光学性能とに基づいて前記窓ガラスから入射する日射による日射熱負荷を推定する日射熱負荷推定ステップと、
    前記日射熱負荷に基づいて空気調和機を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とする空気調和方法。
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