JP6725519B2 - 複素環式のモノカルボン酸トランスポータ阻害薬 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年1月22日に出願された米国特許仮出願第62/106,479号の優先権を主張し、この仮出願の開示内容は引用によりその全体が本明細書に組み込まれる。
米国政府による補助の記載
本発明は、米国立衛生研究所によって付与されたR01 CA154739での政府による補助を伴ってなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
1920年代、ドイツの生化学者Otto Warburgにより、がん性細胞と正常細胞とでの代謝の違いが報告され、ここで、彼は、腫瘍細胞が、細胞機能の維持のためのエネルギーを産生するのに酸化的リン酸化ではなく高い好気的解糖率に依存していることに気付いた1,2。実際、がん細胞は、充分な酸素下であっても正常細胞と比べて60倍に至るまでの高度の解糖率を有する。解糖に対するこの依存性およびその帰結は「ワールブルク効果」と称されている。
悪性細胞は高度に同化作用性であり、その成長と生存に必要とされる成分を合成するために非常に高レベルの栄養分、ATPおよび構成ブロックを必要とする。解糖経路の使用によりATPがもたらされるが、乳酸の生成もまた駆動され、乳酸は解糖経路の最後にピルビン酸から生成される。腫瘍細胞による大量の乳酸生成には、その消費または除去のため(がん細胞の細胞内酸性化を抑制するため)の効率的な手段が必要とされる。
過剰な乳酸に対処するための2つの機構が報告されている。第一に、一部の稀な腫瘍型では、乳酸は、TCA回路に入るためにピルビン酸に変換される。しかしながら、より一般的には、乳酸の恒常性は、モノカルボン酸トランスポータとして知られる(MCT;SLC16aトランスポータファミリーとしても知られる)12回膜貫通細胞表面タンパク質ファミリーによって維持される。14種類のMCTが知られているが、MCT1、MCT2、MCT3およびMCT4のみが、小さいモノカルボン酸、例えば乳酸、ピルビン酸およびケトン体(アセト酢酸とβ−ヒドロキシ酪酸)を、原形質膜を通過してプロトン結合型交換において輸送する。発現分析により、ほとんどの侵攻性腫瘍型は、顕著に高レベルのMCT1、MCT4または両方を発現していることが確立されている。シャペロンタンパク質CD147は、免疫グロブリン様ドメインを含有しており、MCT1およびMCT4の細胞表面発現に必要とされ、該トランスポータと共局在している。MCT1、MCT4およびCD147は、現在、がん治療のための優先順位の高い標的である
MCT1およびMCT4の調節は、それぞれ、2つの主要ながん遺伝子転写因子MYCおよび低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)によって調節され4,5、これらは、好気的解糖をサポートする鍵となるタンパク質、例えば、グルタミンおよびグルコースの異化作用に関与するアミノ酸トランスポータおよび酵素の生成の著しい増大を指令する。MYCの関与を有する悪性腫瘍および低酸素腫瘍は一般的に現在のフロントライン治療に抵抗性であり、高い治療不成功率、再発および高い患者死亡率を有する7,8。重要なことに、MCT1またはMCT4の阻害により、エキソビボで腫瘍細胞が死滅させることができ、インビボで腫瘍退縮を誘発することができ4,9、その効力は、がん細胞に対して解糖表現型を強制するメトホルミンなどの薬剤によって増大する
多くの弱いMCT阻害薬(すなわち、高いマイクロモル濃度レベルで有効なもの)、例えば、α−シアノ−4−ヒドロキシシンナメート10,11 スチルベンジスルホネート12、フロレチン13および関連フラボノイド14が報告されている。また、最近、クマリン由来共有結合性MCT阻害薬も開示され15,16、プテリジノン17も開示された。
最も新型のMCT1阻害薬は、関連するピロロピリミジンジオン、ピロロピリダジノンおよびチエノピリミジンジオン18〜23(一部のヒト悪性腫瘍の処置のための臨床試験に進んだ化合物24,25を含む)である。これらの化合物および本発明者らが知る限りまだ報告されていないすべてのMCT1阻害薬はデュアルMCT1/MCT2阻害薬である。MCT2は、MCT1と非常に高い配列相同性を有するが、発現試験に基づくと、ヒトのがんではモノカルボン酸輸送に対してMCT1およびMCT4よりも果たす役割が少ないようである。しかしながら、MCT2阻害は、正常細胞における乳酸輸送のブロックによって生じ得る現在使用されている薬剤の潜在的オフターゲット効果において役割を果たす場合があり得る。
非常に強力な最初のMCT阻害薬は、NFAT1指令型IL−2転写を阻害する免疫抑制剤を探す細胞ベースアッセイによって最初に確認された26。その作用機序としてのMCT1阻害が、充分に10年経った後に報告された18。また、その後公表されたいくつかの類似体も強力なMCT1阻害薬であり、MCT1阻害に対して低ナノモル濃度Ki値およびMCT1発現腫瘍の成長のMTTアッセイにおいて低ナノモル濃度EC50値を有する。
多くのヒト腫瘍では、MCT1とMCT4は反比例的に発現される。小分子MCT1阻害薬は、現在、腫瘍細胞の代謝、増殖および生存を無効にし、高レベルのMCT1を発現している腫瘍においてインビボで腫瘍形成潜在性を障害することが知られている。MCT4阻害薬は、高レベルのMCT4を発現している腫瘍に対して同様に有効なようである。MCT1阻害薬の抗腫瘍効果は、好気的解糖時の腫瘍細胞による依存をさらに増大させ、したがって乳酸のMCT1媒介性流出の需要を増大させると考えられているビグアニドであるメトホルミンの共投与によって増大する
抗腫瘍効果に加えて、MCT1および/またはMCT4の阻害薬は、他の重要な生物学的効果、例えば、免疫抑制効果18、抗炎症効果26および抗糖尿病効果27〜32を有する場合があり得る。MCT1は、通常、膵島、特にβ−細胞において非常に低レベルで発現される27〜28。このシナリオは、この細胞における乳酸の非常に遅い取込みの説明となる29。運動誘発性高インスリン血症(EIHI)の顕著な特徴は、激しい身体活性後の不適切なインスリン分泌であり、これは低血糖症をもたらす30。2012年の試験において、Rutterおよび共同研究者らにより、EIHIはβ−細胞におけるMCT1の高発現と関連していること、およびMCT1を過剰発現するように操作されたトランスジェニックマウスの一部のものは、EIHI6の顕著な特徴の多くを示すことが確立された31。乳酸とインスリン分泌との関連は1980年代後半以来、示唆されているが32、もっと最近のこのような試験により、MCT1(ならびにおそらく関連する乳酸トランスポータMCT2およびMCT4)の中心的役割が明らかになっている。
本発明により、種々の実施形態において、式A、BまたはC:
Figure 0006725519
(式中
は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキルおよび(C〜C)フルオロアルキルからなる群より選択され;
は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)フルオロアルキル、(C〜C10)アリール環系、5〜9員のヘテロアリール環系、(C〜C)アルキル−(C〜C10)アリール環系および(C〜C)アルキル−(5〜9員の)ヘテロアリール環系からなる群より選択される;
ただし、Rがアリール環系またはヘテロアリール環系を含むものである場合、該環系は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C〜C)アルコキシおよび(C〜C)フルオロアルコキシからなる群より独立して選択される0〜2個の置換基を有しているものとし;
は単環式もしくは二環式の(C6〜C10)アリールまたは単環式もしくは二環式の(5〜10員の)ヘテロアリール基であり、該アリールまたはヘテロアリールは置換されていても非置換であってもよく;
は水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C10)アリール、(5〜7員の)ヘテロアリールまたは(4〜7員の)飽和ヘテロシクリル(ヘテロ原子は1〜2個の場合があり、NH、NMe、OおよびSからなる群より選択される)であり;
構造Aでは、ZがCH、CH((C〜C)アルキル)、CH((C〜C)シクロアルキル)、O、N、S、S(O)またはSOであり;
構造BとCでは、ZがCH、CH((C〜C)アルキル)、CH((C〜C)シクロアルキル)またはOであり;
n=1、2または3であり;
「環」と表示された環式の基は、以下のもの:
Figure 0006725519
のいずれか1つのアリールもしくはヘテロアリール基であり、
ここで、波線は結合点を示し、Mは独立して選択されるCHもしくはNである、ただし、M基は0、1もしくは2つの場合において窒素原子であり得るものとし;
LはS、O、NH、N(C〜C)アルキルまたはNCFであり
各Qは独立してCHもしくはNであり;
は存在していてもよく、存在している場合、Rは、1〜4個の場合があり、独立して選択されるF、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、OCF、O(C〜C)アルキルもしくはCO−(C〜C)アルキルであるか;
または
「環」と表示された環式の基は、(C〜C)シクロアルキルもしくはO、NH、N(C1〜C6)アルキルおよびN(C1〜C6)フルオロアルキルからなる群より選択される1〜2個のヘテロ原子を含む飽和(3〜7員の)ヘテロシクリルであり;ここで、該結合点はシスであってもトランスであってもよく;Rは存在していてもよく、存在している場合、Rは、1〜4個の場合があり、独立して選択されるF、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、OCF、O(C〜C)アルキルもしくはCO−(C〜C)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
さらに、本発明により、本発明の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
種々の実施形態において、本発明により、モノカルボン酸トランスポータMCT1、モノカルボン酸トランスポータMCT4または両方を阻害する方法であって、該モノカルボン酸トランスポータを有効量または有効濃度の本発明の化合物と接触させることを含む方法を提供する。
さらに、本発明により、有効量の本発明の化合物を投与することを含む、MCT1、MCT4または両方に対する阻害薬効果を有する化合物での病状の処置が医学的に指示される哺乳動物の該病状の処置方法を提供する。例えば、種々の実施形態において、本発明の化合物は、抗腫瘍、抗糖尿病、抗炎症性または免疫抑制性の薬理学的効果を示すものである。本発明の化合物は、病状がMCT1および/またはMCT4の高活性または高存在量を特徴とするものである患者の該病状の処置のために使用され得る。例えば、該病状はがんまたはII型糖尿病であり得る。
図1は、本発明の化合物の構造骨格を示す。 図2は、骨格のナンバリングスキームを示す。 図3は、実施例9(SR−11105)の化合物の化学構造を示す。 図4は、実施例21(SR−13779)の化合物の化学構造を示す。 図5は、ビヒクルと比べた実施例9(SR−11105)の化合物の投与によって引き起こされた腫瘍体積の縮小の時間的推移を示すグラフを示す。 図6は、ビヒクルと比べた実施例21(SR−13779)の化合物の投与によって引き起こされた腫瘍体積の縮小の時間的推移を示すグラフを示す。 図7は、ビヒクルと比べた実施例9(SR−11105)および21(SR−13779)の化合物の投与後の腫瘍重量の比較を示す。 図8は、ビヒクルと比べた実施例9(SR−11105)および21(SR−13779)の化合物の投与後の動物の体重の比較を示す。
用語MCT1およびMCT4は、それぞれモノカルボン酸トランスポータ1およびモノカルボン酸トランスポータ4をいう。
用語「阻害薬」は、本明細書で用いる場合、標的に結合してこれを生物学的に不活性または低活性にする化合物をいう。
用語「ヘテロ原子」は、本明細書で用いる場合、炭素または水素以外の任意の元素の原子をいう。一般的なヘテロ原子としては窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンが挙げられる。
略語「CNS」は、本明細書で用いる場合、生物体の中枢神経系をいう。
用語「EC50」は、本明細書で用いる場合、アッセイにおいて最大の応答または効果の50%がもたらされる試験化合物の用量をいう。
用語「IC50」は、本明細書で用いる場合、生化学的アッセイにおいて50%阻害がもたらされる試験化合物の用量をいう。
用語「アルキル」は、本明細書で用いる場合、本明細書、実施例および特許請求の範囲全体を通して炭化水素基をいい、分枝鎖異型形態すなわち「分枝アルキル」基を包含している。
用語「シクロアルキル」は、本明細書で用いる場合、本明細書、実施例および特許請求の範囲全体を通して環式の炭化水素基をいい、該環式の炭化水素基にアルキル置換基を含むものであってもよい。
用語「置換アルキル」は、本明細書で用いる場合、炭化水素主鎖の1個以上の炭素原子上の水素原子が置換基で置き換えられたアルキル部分をいう。かかる置換基としては、例えば、ハロゲン、ハロゲン化アルキル(例えば、CF)、ヒドロキシル、カルボニル、アミノ、アミド、アミジン、イミン、アルコキシ、ハロゲン化アルコキシ(例えば、OCF、OCHFなど)、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、スルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキルまたは芳香族もしくはヘテロ芳香族基が挙げられ得る。当業者には、炭化水素鎖上の置換された部分それ自体が、適宜、置換されていてもよいことが理解されよう。
用語「アリール」および「ヘテロアリール」は、本明細書で用いる場合、0〜4個のヘテロ原子を含むものであり得る5−、6−および7−員の単環芳香族基、例えば、ベンゼン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどを包含している。環構造内にヘテロ原子を有するアリール基はまた、「アリール複素環」または「ヘテロ芳香族」と称される場合もあり得る。該芳香族環は、1つ以上の環内位置が上記のものなどの置換基で、例えば、ハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、−CF、−CNなどで置換されていてもよい。また、用語「アリール」は、2個以上の炭素が2つの隣接した環(この環は「縮合環」である)に共通している2つ以上の環式の環を有し、少なくとも1つの環が例えば芳香族であり、その他の環式の環がシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリルであり得る多環式の環系も包含している。オルト、メタおよびパラという用語は、それぞれ1,2−、1,3−および1,4−二置換ベンゼンに適用される。例えば、名称「1,2−ジメチルベンゼン」と「オルト,メタ−ジメチルベンゼン」は同義である。
用語「アラルキル」は、本明細書で用いる場合、アリール基(例えば、芳香族またはヘテロ芳香族基)で置換されているアルキル基をいう。例としては、CHPh、CHCHPh、CHCH−インドールなどが挙げられる。該芳香族環は、1つ以上の環内位置が上記のものなどの置換基で置換されていてもよい。
炭素数が特に指定されていない限り、「低級アルキル」は、本明細書で用いる場合、上記に定義したアルキル基であるが、その主鎖構造内に1〜10個の炭素、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有するものを意味する。同様に、「低級アルケニル」および「低級アルキニル」は同様の鎖長を有するものである。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式の基」は、本明細書で用いる場合、1〜4個のヘテロ原子を含む3〜10員の環構造、より好ましくは3〜7員の環をいう。また、複素環は多環であってもよい。ヘテロシクリル基としては、例えば、アゼチジン、アゼピン、チオフェン、フラン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサチイン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、ピリミジン、フェナントロリン、フェナジン、フェナルサジン、フェノチアジン、フラザン、フェノキサジン、ピロリジン、オキソラン、チオラン、オキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム、例えば、アゼチジノンおよびピロリジノン、スルタム、スルトンなどが挙げられる。複素環式の環は、1つ以上の位置が上記のものなどの置換基で、例えば、ハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、−CF、−CNなどの置換基で置換されていてもよい。
用語「ポリシクリル(polycyclyl)」または「多環式の基」は、2個以上の炭素が2つの隣接した環に共通している2つ以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリル)をいい、例えば、該環は「縮合環」である。隣接していない原子によって連接された環は「架橋」環と称される。多環の各環は上記のものなどの置換基で、例えば、ハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族またはヘテロ芳香族部分、−CF、−CNなどの置換基で置換されていてもよい。
用語「炭素環」は、本明細書で用いる場合、環の各原子が炭素である芳香族または非芳香族の環をいう。
本明細書で用いる場合、用語「ハロゲン」は−F、−Cl、−Brまたは−Iを示す。
本明細書で用いる場合、用語「ヒドロキシル」は−OHを意味する。
本明細書で用いる場合、用語「スルホニル」は−SO−を意味する。
用語「アミン」および「アミノ」は、本明細書で用いる場合、当該技術分野で認知されているものであり、非置換アミンと置換アミンの両方、例えば、一般式−NH、−NHR、−NRR”(式中、RおよびR’は、一例としてアルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリル基である)で表され得る部分をいう。
用語「アルコキシル」または「アルコキシ」は、本明細書で用いる場合、上記に定義したアルキル基であって、酸素残基が結合しているものをいう。代表的なアルコキシル基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert−ブトキシなどが挙げられる。
用語「エーテル」は、本明細書で用いる場合、2つの炭化水素基が酸素原子によって共有結合されたものをいう。
用語「スルホンアミド」は、当該技術分野で認知されているものであり、一般式−SO−N(R)(R’)(式中、RおよびR’は、一例としてアルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリル基である)で表され得る部分が包含される。
用語「スルホニル」は、本明細書で用いる場合、一般式−SOR(式中、Rは、一例としてアルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリル基である)で表され得る部分をいう。
本明細書で用いる場合、各表現、例えば、アルキル、m、nなどの定義は、任意の構造において1回より多く存在する場合、他の箇所での同じ構造におけるその定義と独立していることを意図する。
「置換」または「〜で置換されている」は、かかる置換は置換される原子および置換基の許容される結合価に従うものであるものとするという黙示、ならびに該置換により、例えば、転位、環化、脱離などによって変換などを自発的に行なわない安定な化合物がもたらされるものとするという黙示を包含していることは理解されよう。
語句「保護基」は、本明細書で用いる場合、潜在的に反応性の官能基を所望でない化学的変換から保護する一時的な置換基を意味する。かかる保護基の例としては、アミンのカルバメート、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、ならびにそれぞれアルデヒドおよびケトンのアセタールおよびケタールが挙げられる。保護基の化学の分野は概説されている(Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,第2版;Wiley:New York,1991)。
用語「実施例」は、本明細書で用いる場合、請求項に記載の化合物の調製の際に従う手順を示す。一般に、本発明の化合物は、例えば本実施例に記載のような一般反応スキームに実例を示した方法またはその変形法により、容易に入手可能な出発物質、試薬および本明細書に記載していない慣用的な合成手順を用いて調製され得る。
本発明により、種々の実施形態において、式A、BまたはC
Figure 0006725519
(式中:
は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキルおよび(C〜C)フルオロアルキルからなる群より選択され;
は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)フルオロアルキル、(C〜C10)アリール環系、5〜9員のヘテロアリール環系、(C〜C)アルキル−(C〜C10)アリール環系および(C〜C)アルキル−(5〜9員の)ヘテロアリール環系からなる群より選択される;
ただし、Rがアリール環系またはヘテロアリール環系を含むものである場合、該環系は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C〜C)アルコキシおよび(C〜C)フルオロアルコキシからなる群より独立して選択される0〜2個の置換基を有しているものとし;
は単環式もしくは二環式の(C6〜C10)アリールまたは単環式もしくは二環式の(5〜10員の)ヘテロアリール基であり、該アリールまたはヘテロアリールは置換されていても非置換であってもよく;
は水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C10)アリール、(5〜7員の)ヘテロアリールまたは(4〜7員の)飽和ヘテロシクリル(ヘテロ原子は1〜2個の場合があり、NH、NMe、OおよびSからなる群より選択される)であり;
構造Aでは、ZがCH、CH((C〜C)アルキル)、CH((C〜C)シクロアルキル)、O、N、S、S(O)またはSOであり;
構造BとCでは、ZがCH、CH((C〜C)アルキル)、CH((C〜C)シクロアルキル)またはOであり;
n=1、2または3であり;
「環」と表示された環式の基は、以下のもの:
Figure 0006725519
のいずれか1つのアリールもしくはヘテロアリール基であり、
ここで、波線は結合点を示し、Mは独立して選択されるCHもしくはNである、ただし、M基は0、1もしくは2つの場合において窒素原子であり得るものとし;
LはS、O、NH、N(C〜C)アルキルまたはNCFであり
各Qは独立してCHもしくはNであり;
は存在していてもよく、存在している場合、Rは、1〜4個の場合があり、独立して選択されるF、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、OCF、O(C〜C)アルキルもしくはCO−(C〜C)アルキルであるか;
または
「環」と表示された環式の基は、(C〜C)シクロアルキルもしくはO、NH、N(C1〜C6)アルキルおよびN(C1〜C6)フルオロアルキルからなる群より選択される1〜2個のヘテロ原子を含む飽和(3〜7員の)ヘテロシクリルであり;ここで、該結合点はシスであってもトランスであってもよく;Rは存在していてもよく、存在している場合、Rは、1〜4個の場合があり、独立して選択されるF、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、OCF、O(C〜C)アルキルもしくはCO−(C〜C)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
例えば、種々の実施形態において、本発明の化合物について、R基が単環式である場合、コアの環系は、炭素原子が1〜6個、窒素原子が0〜4個、酸素原子が0〜2個およびイオウ原子が0〜1個の合計で5個または6個の原子からなるものであり得る。いくつかの代表的な例を以下に示す:
Figure 0006725519
からなる群より選択される置換基であり、
ここで、XはH、(C〜C)アルキルまたはCFであり;
Yは存在していてもよく、Yが存在している場合、Yは、1〜3個の場合があり、F、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、O(C〜C)アルキル、NH、NH(C〜C)アルキル、N((C〜C)アルキル)、NH−(CH−CH−Qならびに
Figure 0006725519
のうちの1つであり、
j=2〜6であり、
Qは、以下の基
Figure 0006725519
のうちの1つであり、波線は結合点を示す。
基が二環式である場合、コアの環系は、炭素原子が4〜10個、窒素原子が0〜6個、酸素原子が0〜2個およびイオウ原子が0〜2個の9個または10個の原子からなるものであり得る。
9原子環系代表的な例を以下に示す:
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
からなる群より選択される置換基であり
ここで、基XはH、(C〜C)アルキルまたはCFであり;
Yは存在していてもよく、Yが存在している場合、Yは、1〜3個の場合があり、F、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、O(C〜C)アルキル、NH、NH(C〜C)アルキル、N((C〜C)アルキル)、NH−(CH−CH−Qならびに
Figure 0006725519
のうちの1つであり、
j=2〜6であり
Qは、以下の基
Figure 0006725519
のうちの1つであり、
波線は結合点を示し、
Yは、多環系のどの環に配置されていてもよい。
10原子環系代表的な例を以下に示す:
Figure 0006725519
からなる群より選択される置換基であり、
ここで、基XはH、(C〜C)アルキルまたはCFであり;
Yは存在していてもよく、Yが存在している場合、Yは、1〜3個の場合があり、F、Cl、Br、CF、(C〜C)アルキル、O(C〜C)アルキル、NH、NH(C〜C)アルキル、N((C〜C)アルキル)、NH−(CH−CH−Qならびに
Figure 0006725519
のうちの1つであり、
j=2〜6であり、
Qは、以下の基
Figure 0006725519
のうちの1つであり、
波線は結合点を示し、
Yは、多環系のどの環に配置されていてもよい。
[実施例]
化学反応の方法
反応はすべて、特に記載のない限り、ゴム隔膜を取り付けた火炎乾燥したガラス器具内で、陽圧の窒素またはアルゴン下で行なった。テトラヒドロフラン、DMF、アセトニトリルおよび塩化メチレンはAldrichから購入し、受け取った状態のまま使用した。
市販の試薬はさらに精製せずに使用した。薄層クロマトグラフィー(TLC)分析は、250μMシリカ60 F254プレコートガラス基板プレートで行なった。フラッシュクロマトグラフィーは、CombiFlashによるシリカゲル(230〜400メッシュ,40〜63μm)のプレパックカラムで、EA/ヘキサンまたはMeOH/DCMを溶離剤として用いて行なった。分取HPLCは、Shimadzu LC−8A分取HPLC装置のSunFire C18 OBD 10μm(30×250mm)で、目的化合物を精製するための溶離剤としてCHCN+50%MeOH/HO+0.1%TFAを用いて行なった。LC−MSは、6140四重極型質量分析装置またはThermo Scientific UltiMate 3000質量分析装置と一組にしたAgilent Technologies 1200シリーズの分析用HPLC装置で行なった。分析用HPLCはAgilent technologies 1200シリーズで、CHCN(溶媒B)/HO+0.9%CHCN+0.1%TFA(溶媒A)を溶離剤として用いて行ない、目的の生成物はUVにより215〜310nmの検出範囲で検出した。Hおよび13C NMRスペクトルは、Bruker NMR分光計で400MHz(H)または100MHz(13C)にて記録した。特に指定のない限り、CDClをNMR溶媒として使用した。共鳴はTMS標準の低磁場側において単位:100万分の1分率で報告し、いずれかの残留溶媒ピーク(典型的にはH:CHCl δ7.27;13C:CDCl δ77.23)を参照した。
一部の特定の一般的な化学薬品の略語を本実施例において使用し、以下のとおりに定義する:
EA=酢酸エチル
ESI=エレクトロスプレーイオン化質量分析
NMR=核磁気共鳴分光法
DMSO=ジメチルスルホキシド
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
Hex=ヘキサン
LC−MS=液体クロマトグラフィー−質量分析
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
NMO=N−メチルモルホリンN−オキシド
NMP=N−メチルピロリジノン
TEA=トリエチルアミン
DIAD=アゾジカルボン酸ジイソプロピル
Tf=トリフルオロメタンスルホニル
以下の化合物を具体例として報告する:
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
実施例1〜14の一般合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例1]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1.
Figure 0006725519
ピナコールボルナン試薬の調製のための一般手順:アルゴンを充填したオーブン乾燥バイアルにPddba(2mol%)、X−Phos(4mol%)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3当量)およびKOAc(3当量)を仕込んだ。1,4−ジオキサンを添加した後、塩化または臭化アリール(1,4−ジオキサン中0.5M)を添加した。バイアルを密封し、反応混合物を110℃まで、ハロゲン化アリールが完全に消費されるまで(TLC分析による測定時)加熱した。この時点で、反応混合物を室温まで冷却した。次いで、反応溶液を薄いセライトパッドに通して濾過し(酢酸エチルで溶出)、溶離液を減圧濃縮した。そのようにして得られた粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製するか、または直接、精製せずに工程2mの鈴木カップリング反応に使用した。
工程2.
Figure 0006725519
鈴木反応のための一般手順:アルゴンを充填したオーブン乾燥バイアルにブロモチオフェン出発物質(トルエン中0.05M,合成は後述する)、工程1のボラン試薬(2当量)、Pd(PPh(0.2当量)、KCO(3当量)と最小限量のトルエン−HO(3:1,V/V)の混合物を仕込んだ。バイアルを密封し、反応混合物を110℃まで一晩加熱した。冷却した後、水を添加し、反応混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下でエバポレーションした。粗製生成物をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、生成物を得た。
実施例1の生成物のデータ:白色固形物,鈴木反応の収率36%,H NMR(400MHz,CDOD)δ7.53(m,1H),7.24(m,2H),4.72(s,2H),3.76(m,2H),3.69(s,2H),3.26(s,3H),2.27(m,1H),2.06(s,6H),0.96(d,J=6.56Hz,6H).13C NMR(101MHz,CDOD and CDCl)δ160.3,159.6,157.8,153.5,152.1,135.8,131.8,130.2,129.8,129.6,129.2,124.6,123.4,123.3,58.8,56.8,28.4,28.1,22.2,20.2,10.5.
臭化物出発物質5−ブロモ−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンの調製:
Figure 0006725519
工程A.アルゴンをパージした火炎乾燥50mL容丸底フラスコに2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボン酸エチル(5g,27mmol)とナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(8.5g,41mmol)を仕込んだ。CHCl(80mL)を添加した後、AcOH(1.5mL,27mmol)を添加し、反応液を0℃まで氷/水浴中で冷却した。イソブチルアルデヒド(3mL,27mmol)を滴下し、次いで混合物を室温まで昇温させ、16時間撹拌した。反応液をHOでクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物をオフホワイト色固形物として得た(8.3g,78%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ7.42(s,1H),6.67−6.62(m,1H),4.23(q,J=7.1Hz,2H),3.01(t,J=6.4Hz,2H),2.27(s,J=1.3Hz,3H),1.96(dp,J=13.4,6.7Hz,1H),1.32(t,J=7.1Hz,3H),0.98(d,J=6.7Hz,6H).
工程B.アルゴンをパージし、還流冷却器を取り付けた火炎乾燥100mL容3つ口丸底フラスコに工程Aの生成物(650mg,2.7mmol)、トリホスゲン(269mg,0.89mmol)およびトルエン(14mL)を仕込んだ。混合物を100℃の油浴中で3時間撹拌した。次いで混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧除去した。MeOH(17mL)中2Mメチルアミンを黄色残渣に添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色固形物として得た(372mg,55%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ6.98(q,J=1.3Hz,1H),3.74(d,J=7.6Hz,2H),3.41(s,3H),2.44(d,J=1.3Hz,3H),2.39−2.24(m,1H),0.98(d,J=6.7Hz,6H).
工程C.アルゴンをパージした火炎乾燥25mL容丸底フラスコに工程Bの生成物(372mg,1.47mmol)を仕込んだ。CHClを添加し、混合物を0℃まで氷/水浴中で冷却する。Br(0.122mL 2.36mmol)を滴下し、混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温まで昇温させ、さらに4時間撹拌した。Br(0.076mL 1.47mmol)を滴下し、混合物を室温で5時間撹拌した。反応液を飽和Na水溶液の添加によってクエンチし、CHClで3回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、オレンジ色の固形物を得た。粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色固形物として得た(346mg,70%)H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ3.75(d,J=7.6Hz,3H),3.41(s,4H),2.38(s,4H),2.34−2.26(m,1H),0.98(d,J=6.7Hz,9H).
工程D.アルゴンをパージし、還流冷却器を取り付けた火炎乾燥200mL容丸底フラスコに工程Cの生成物(4.3g,13mmol)を仕込んだ。CCl(45mL)を添加した後、N−ブロモスクシンイミド(2.31g,13mmol)と過酸化ベンゾイル(126mg,0.52mmol)を添加した。混合物を90℃の油浴中で45分間撹拌し、次いで室温まで冷却した。1M NaOH水溶液を添加し、層を分配した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、白色固形物を標題化合物として得た(5g,94%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ4.68(s,2H),3.79(d,J=7.7Hz,2H),3.41(s,3H),2.41−2.23(m,1H),1.00(d,J=6.7Hz,6H).
工程E.アルゴンをパージし、還流冷却器を取り付けた火炎乾燥500mL容丸底フラスコに工程Dの生成物(5g,12.2mmol)とCHCl(120mL)を仕込んだ。Zn(acac)(3.22g,12.2mmol)を一気に添加し、混合物を76℃の油浴中で15分間加熱し、次いで室温まで冷却した。飽和NaHCO水溶液を添加し、CHClで2回抽出した。ヒドラジン一水和物(1.19mL,24.6mmol)を合わせた有機層に添加し、この混合物を室温で16時間撹拌した。次いでMgSOを添加し、混合物を濾過し、減圧濃縮した。粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した後、5:1のヘキサン:CHCl中で再結晶した。標題化合物を白色固形物として単離する(1.93g,37%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ3.84(s,2H),3.67(d,J=7.7Hz,2H),3.40(s,3H),2.27−2.16(m,1H),2.22(s,6H),0.92(d,J=6.7Hz,6H).13C NMR(101MHz,Chloroform−d)δ157.58,152.05,150.60,131.65,112.36,112.02,104.59,104.26,55.55,28.39,27.01,22.91,20.05,12.53,11.11.
[実施例2]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)−5−メチルフェニル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(3−ブロモ−2−フルオロ−5−メチルフェニル)メタノールをハロゲン化物試薬として使用し、ピナコールボラン(2−フルオロ−5−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノールを58%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.44(d,J=4.96Hz,1H),7.30(dd,J=7.08Hz,J=1.96Hz,1H),4.69(s,2H),2.30(s,3H),1.35(s,12H).
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として70%収率で得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ7.31(dd,J=6.42Hz,J=1.60Hz,1H),7.01(dd,J=6.36Hz,J=1.84Hz,1H),4.67(s,2H),3.75(m,2H),3.67(s,2H),3.26(s,3H),2.36(s,3H),2.26(m,1H),2.06(s,6H),0.96(d,J=6.68Hz,6H).13C NMR(101MHz,CDOD)δ159.4,158.2,155.8,153.2,151.9,143.4,135.4,133.9,131.9,130.6,130.5,129.2,129.0,128.8,122.8,122.6,114.7,113.7,58.8,58.7,56.7,28.4,27.9,22.1,20.8,20.3,10.6.
[実施例3]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチル−5−(2,4,6−トリフルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従ったが、出発臭化物をまず、2,4,6−トリフルロ(fluro)ベンズアルデヒドの臭素化と還元により調製した:
Figure 0006725519
2,4,6−トリフルオロベンズアルデヒド(100mg,0.625mmol)を濃HSO(0.3mL)に溶解させ、60℃まで加熱した。これに、N−ブロモスクシンイミド(134mg,0.75mmol)を3回に分けて10分間にわたって添加した。アルゴン下で3時間加熱した後、反応混合物を氷水に注入した。生成物をヘキサンで抽出し、水とブラインで洗浄し、次いで無水Na2SO4上で乾燥させた。有機層を減圧濃縮し、2,4,6−トリフルオロ−3−ブロモベンズアルデヒドを得た(149mg,100%収率)。H NMR(400MHz,CDCl)δ10.25(s,1H),6.89(dt,J=9.12Hz,J=2.04Hz,1H).この生成物を2mLのメタノールに溶解させ、この撹拌溶液にNaBH(29mg,0.75mmol)を添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。次いで反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和水性NHCl、続いてブラインで洗浄した。有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下でエバポレーションし、2,4,6−トリフルオロ−3−ブロモベンジルアルコールを白色固形物として得た(136mg,90%収率)。この物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.78(dt,J1=9.08Hz,J2=2.20Hz,1H),4.76(s,2H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ161.8,161.7,161.6,160.8,160.7,160.6,160.5,160.1,160.0,159.9,159.4,159.3,159.2,159.1,158.3,158.2,158.1,157.6,157.5,157.4,113.9,113.8,113.7,113.6,113.5,113.4,101.3,101.2,101.0,100.7,93.9,93.8,93.6,93.4,93.3,52.6.
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として27.7%収率で得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ7.56(m,1H),4.73(s,2H),3.60(d,J=7.64Hz,2H),3.26(s,2H),3.01(s,3H),2.22(m,1H),2.01(s,6H),0.87(d,J=6.68Hz,6H).
[実施例4]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(6−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従ったが、この場合、ヒドロキシル基をt−ブチルジメチルシリルエーテルとして保護した。ボロネート生成物を精製せずに工程2において鈴木反応に、またはNMR解析に使用した。
Figure 0006725519
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物のt−ブチルジメチルシリルエーテル誘導体を白色固形物として50.5%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.06(brs,1H),7.91(d,J=9.06Hz,1H),4.11(ABq,J=7.12Hz,2H),3.73(d,J=7.64Hz,2H),3.68(s,2H),3.31(s,3H),2.25(m,1H),2.11(s,6H),0.96(d,J=6.68Hz,6H),0.92(s,9H),0.12(s,6H).このシリルエーテル(12mg,0.020mmol)の0.5mLの乾燥THF中の溶液に、シリンジによってテトラ−ブチルアンモニウムフルオリド(0.06ml)を滴下した。混合物を室温で1.5時間撹拌した後、飽和NaCO(1mL)を添加した。水層を酢酸エチル(2mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、白色固形物を得た(2mg,21%収率)。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.05(brs,1H),7.83(d,J=9.08Hz,1H),4.77(s,2H),3.75(d,J=7.68Hz,2H),3.70(s,2H),3.31(s,3H),2.28(m,1H),2.07(s,6H),0.98(d,J=6.68Hz,6H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ161.1,159.8,158.5,152.5,150.8,146.2,146.0,143.0,140.8,133.9,130.4,128.9,122.4,122.3,113.5,110.0,58.5,56.1,29.8,28.3,27.1,20.1,11.0.
[実施例5]
5−(3,4−ジフルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例3の工程1の一般手順に従った。2,3−ジフルオロベンズアルデヒド(200mg,1.408mmol)を濃HSO(0.64mL)に溶解させ、60℃まで加熱した。これに、N−ブロモスクシンイミド(301mg,1.690mmol)を3回に分けて20分間にわたって添加した。アルゴン下で3時間加熱した後、反応混合物を氷水に注入した。生成物をヘキサンで抽出し、水とブラインで洗浄し、次いで無水NaSO上で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によりオレンジ色の液状物を2,3−ジフルオロ−5−ブロモベンズアルデヒドとして得(155mg,50%収率)、これを6mLのメタノールに溶解させた。この撹拌溶液にNaBH(32mg,0.84mmol)を添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。次いで反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和水性NHCl、続いてブラインで洗浄した。有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下でエバポレーションし、2,3−ジフルオロ−5−ブロモベンジルアルコールを白色固形物として得た(163mg,87%収率)。次いでボロネート生成物を、2,3−ジフルオロ−5−ブロモベンジルアルコールから実施例1の一般手順に従って得た。粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として27.7%収率で得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ7.56(m,1H),4.73(s,2H),3.60(d,J=7.64Hz,2H),3.26(s,2H),3.01(s,3H),2.22(m,1H),2.01(s,6H),0.87(d,J=6.68Hz,6H).
[実施例6]
.5−(2,4−ジフルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、5−クロロ−2,4−ジフルオロベンジルアルコールを使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によりボロネートを白色固形物として52%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.78(dd,J=9.04Hz,J=6.84Hz,1H),6.87(t,J=9.44Hz,1H),4.67(s,2H),1.33(s,12H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ168.7,168.6,166.2,166.0,164.6,164.5,162.1,162.0,138.0,137.9,137.8,123.8,123.7,123.6,104.0,103.7,103.4,84.1,58.9,24.9.
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として46.2%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.31(t,J=8.08Hz,1H),6.90(t,J=9.48Hz,1H),4.73(ABq,J=13.32Hz,2H),3.73(m,2H),3.64(s,2H),3.31(s,3H),2.27(m,1H),2.08(s,6H),0.97(d,J=6.68Hz,6H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ160.7,159.1,158.4,152.1,150.9,143.0,134.1,132.1,131.8,128.7,127.4,124.1,119.0,113.7,113.2,58.7,56.0,28.2,27.1,21.7,20.1,10.8.
[実施例7]
5−(2,4−ジフルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンジルアルコールを一般手順に従って使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として57%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.67(q,J=7.16Hz,1H),6.87(t,J=8.60Hz,1H),4.76(s,2H),1.34(s,12H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ167.5,167.4,165.2,165.1,165.0,164.9,162.7,162.6,137.4,137.3,137.2,116.2,116.1,116.0,115.8,111.5,111.3,111.2,84.1,52.9,24.8.
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として43%収率で得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ7.32(q,J=8.08Hz,1H),7.05(t,J=8.76Hz,1H),4.72(s,2H),3.76(d,J=7.20Hz,2H),3.71(d,J=3.36Hz,2H),3.26(s,3H),2.07(s,6H),2.26(m,1H),0.95(d,J=6.68Hz,6H).13C NMR(101MHz,CDOD)δ164.2,164.1,161.7,161.6,159.7,159.1,159.0,153.6,152.2,143.8,136.3,133.1,133.0,128.4,120.0,119.8,117.7,114.6,113.9,111.9,111.7,56.8,52.6,28.4,28.2,22.2,20.2,10.5.
[実施例8]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチル−5−(5−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピリジン−3−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例4の工程1の一般手順に従い、ヒドロキシル基をt−ブチルジメチルシリルエーテルとして保護した。次いで、粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
Figure 0006725519
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物のt−ブチルジメチルシリルエーテル誘導体を白色固形物として40%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.66(s,1H),8.62(d,J=1.72Hz,1H),7.83(s,1H),5.06(q,J=6.28Hz,1H),3.73(d,J=7.68Hz,2H),3.68(s,2H),3.31(s,3H),2.27(m,1H),2.16(s,6H),0.96(d,J=6.60Hz,6H),0.90(s,9H),0.16(s,3H),0.05(s,3H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ158.0,152.5,151.1,150.9,147.9,142.7,137.0,134.4,130.8,130.5,130.4,125.5,113.3,113.2,56.0,53.5,31.0,28.2,27.1,25.6,20.1,18.2,10.9,−4.8,−5.2.この物質(18mg,0.028mmol)の0.5mLの乾燥THF中の溶液に、シリンジによってテトラ−ブチルアンモニウムフルオリド(0.06ml)を滴下した。混合物を室温で1.5時間撹拌した後、飽和NaCO(1mL)を添加した。水層を酢酸エチル(2mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色固形物として得た(6mg,40%収率)。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.66(brs,1H),8.56(d,J=1.88Hz,1H),7.98(brs,1H),5.27(m,1H),3.79(d,J=7.64Hz,2H),3.76(d,J=7.64Hz,2H),3.76(s,2H),3.27(s,3H),2.27(m,1H),2.05(s,6H),0.96(d,J=6.68Hz,6H).13C NMR(101MHz,CDOD)δ159.8,154.1,152.2,151.5,148.2,138.7,136.4,132.9,132.4,131.4,130.2,124.5,114.2,114.0,75.8,56.9,28.4,28.2,25.0,22.0,10.5.
[実施例9]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(4−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、3−クロロ−2−フルオロベンジルアルコールを一般手順に従って使用した。粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として48%収率で得た。LC−MS(ESI):m/z 471.2[M+1]
[実施例10]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−4−イル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例4の工程1の一般手順に従い、対応するデス−フルオロ出発物質を一般手順に従って使用した。粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例9の工程2の一般手順に従った。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ8.63(d,J=5.0Hz,1H),7.29−7.24(m,3H),7.19(dd,J=5.1,1.6Hz,1H),4.82(s,2H),3.74(d,J=7.7Hz,2H),3.66(s,2H),3.48(s,2H),3.32(s,3H),2.28(dt,J=13.8,6.9Hz,1H),2.09(s,6H),0.97(d,J=6.7Hz,6H);LC−MS(ESI):m/z 454 [M+1]
[実施例11]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(3−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例9の工程1の一般手順に従い、3−クロロ−5−フルオロベンジルアルコールを出発物質として一般手順に従って使用した。粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例9の工程2の一般手順に従った。LC−MS(ESI):m/z 471[M+1]
[実施例12]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(5−ブロモピリジン−3−イル)メタノールを出発物質として一般手順に従って使用した。粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例9の工程2の一般手順に従った。LC−MS(ESI):m/z 454[M+1]
[実施例13]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従った。3−ブロモアセトフェノンをまず、NaBHを用いてアルコールに還元した。この臭化物を一般手順に従うボロネート形成の出発物質にした。次いで、粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例9の工程2の一般手順に従った。LC−MS(ESI):m/z 467[M+1]
[実施例14]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチル−5−(3−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)フェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従った。1−(3−ブロモフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノールを一般手順に従うボロネート形成の出発物質にした。次いで、粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例9の工程2の一般手順に従った。LC−MS(ESI):m/z 521[M+1]
[実施例15]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(3−ブロモフェニル)メタノールを出発物質として一般手順に従って使用した。粗製物質を精製せずに鈴木カップリング反応に使用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。LC−MS(ESI):m/z 453.2[M+1]
実施例16〜24の一般合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例16]
3−シクロプロピル−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(4−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1:(4−フルオロ−3−ホルミルフェニル)ボロン酸は市販のものであり、工程2において使用した。
工程2 一般的な鈴木反応手順に従ったが、図示のようなホルミル化ボロン酸エステルを使用し、続いて還元を行なった:
Figure 0006725519
4−フルオロ−3−ホルミルフェニルボロン酸および表示したブロモチオフェン(合成は以下に示す)を、鈴木カップリングの一般手順において実施例1の工程2の場合と同様に使用した。鈴木カップリングの粗製生成物とNaBH(2当量)の混合物をMeOH中で室温にて1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和水性NHClとブラインで洗浄した。有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下でエバポレーションした。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色固形物として65.7%収率(2工程で)で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38(dd,J=7.07Hz,J=1.64Hz,1H),7.19(m,1H),7.05(t,J=8.84Hz,1H),4.75(s,2H),3.70(d,J=7.60Hz,2H),3.59(s,2H),2.60(m,1H),2.24(m,1H),2.03(s,6H),1.06(m,2H),0.95(d,J=6.68Hz,6H),0.72(m,2H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ161.2,159.5,158.7,152.5,151.6,142.6,134.2,132.7,130.7,130.5,130.4,130.3,128.2,128.1,115.0,114.7,113.8,113.2,58.8,55.1,27.1,25.3,20.1,10.9,9.0.
臭化物出発物質5−ブロモ−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチル−3−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンの調製:
Figure 0006725519
この臭化物の調製は、N−Me同族体での実施例1において使用した手順に従い、工程Bにおいてメチルアミンの代わりにシクロプロピルアミンを使用し、環化を促進させるために工程Bの終了時に塩基処理工程を加えた。工程Bの手順:アルゴンをパージし、還流冷却器を取り付けた火炎乾燥フラスコに実施例1の工程Aの生成物(100mg,0.41mmol)とトルエン(1.6mL)を仕込んだ。トリホスゲン(62mg,0.20mmol)を添加し、加熱下で混合物を100℃の油浴中で2.5時間撹拌した。次いで、シクロプロピルアミン(63μL,0.91mmol)を添加し、混合物を100℃でさらに2.5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、減圧濃縮した。粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、尿素化合物を得た(76mg,57%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ8.12(s,1H),6.30(q,J=1.3Hz,1H),5.57(s,1H),2.97(d,J=6.7Hz,2H),2.27(d,J=1.2Hz,3H),1.94(dp,J=13.4,6.7Hz,1H),0.98(d,J=6.7Hz,6H),0.85−0.73(m,2H),0.58−0.49(m,2H).アルゴンをパージした火炎乾燥丸底フラスコに上記の生成物(71mg,0.22mmol)、ナトリウムメトキシド(47mg,0.88mmol)およびメタノール(0.8mL)を仕込んだ。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで水でクエンチし、メトキシエタンで抽出し、合わせた有機液を減圧濃縮した。粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、環化生成物を得た(57mg,93%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ6.94(q,J=1.2Hz,1H),3.71(d,J=7.6Hz,2H),2.73(tt,J=7.1,4.0Hz,1H),2.42(d,J=1.3Hz,3H),2.37−2.21(m,1H),1.24−1.10(m,2H),0.97(d,J=6.7Hz,6H),0.85−0.75(m,2H).
工程C:アルゴンをパージした火炎乾燥丸底フラスコに工程2bの生成物(200mg,0.72mmol)とCHCl(2mL)を仕込んだ。臭素(70μL,1.08mmol)を室温で添加し、混合物を16時間撹拌した。反応液を飽和Na水溶液の添加によってクエンチし、CHClで3回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、オレンジ色の固形物を得た。粗製物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色固形物として得た(220mg,86%)。H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ3.72(d,J=7.6Hz,2H),2.72(tt,J=7.1,4.1Hz,1H),2.36(s,3H),2.27(p,J=7.0Hz,1H),1.28−1.09(m,2H),0.97(d,J=6.7Hz,6H),0.89−0.76(m,2H).
工程D N−Me化合物での実施例1の工程Dに従った。工程E N−Me化合物での実施例1の工程Eに従い、臭素化生成物を得た:H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ3.83(s,2H),3.31(s,7H),2.72(tt,J=7.1,4.1Hz,1H),2.23(s,6H),2.24−2.11(m,1H),1.27−1.13(m,2H),0.92(d,J=6.7Hz,6H),0.85−0.72(m,2H).
[実施例17]
3−シクロプロピル−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)−5−メチルフェニル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例2,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として21.4%収率で得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ7.32(dd,J=6.40Hz,J=1.60Hz,1H),7.03(J=6.40Hz,J=1.80Hz,1H),4.87(d,J=2.24Hz,2H),3.75(m,2H),3.68(brs,2H),2.57(m,1H),2.37(s,3H),2.23(m,1H),2.04(s,6H),1.03(m,2H),0.95(dd,J=6.68Hz,J=1.60Hz,6H),0.68(m,2H).13C NMR(101MHz,CDOD)δ160.7,158.5,156.1,153.7,153.1,143.5,135.5,134.2,132.2,130.7,129.5,129.3,129.2,123.2,123.0,115.2,114.1,58.9,56.7,28.3,26.1,22.2,20.8,20.2,10.5,9.6,9.5.
[実施例18]
3−シクロプロピル−5−(3,4−ジフルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例5,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として35%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.18(d,J=5.12Hz,1H),7.02(m,1H),4.75(s,2H),3.70(d,J=7.64Hz,2H),3.59(s,2H),2.60(m,1H),2.24(m,1H),2.04(s,6H),1.06(m,1H),0.94(d,J=6.68Hz,6H),0.71(m,1H).13C NMR(101MHz,CDOD and CDCl)δ160.2,153.3,152.4,151.6,149.6,149.1,147.1,143.3,134.8,133.5,131.6,131.5,131.1,131.0,125.9,118.4,118.2,114.3,113.4,58.2,56.4,27.7,25.7,22.0,20.3,10.7,9.3.
[実施例19]
3−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例6,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として19%収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.31(t,J=8.16Hz,1H),6.88(t,J=9.48Hz,1H),4.72(ABq,J=13.28Hz,2H),3.71(m,2H),3.62(s,2H),2.62(m,1H),2.24(m,1H),2.07(s,6H),1.08(m,1H),0.96(d,J=6.68Hz,6H),0.72(m,2H).13C NMR(101MHz,CDCl)δ159.3,159.1,158.4,152.3,151.7,142.9,133.9,131.7,127.4,124.0,118.5,114.0,113.2,103.9,103.7,58.6,55.8,27.1,25.3,21.7,20.2,10.8,8.0.
[実施例20]
3−シクロプロピル−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例1,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として33%収率で得た:H NMR(400MHz,CDOD)δ7.52(m,1H),7.23(m,2H),4.72(s,2H),3.73(m,2H),3.66(s,2H),2.57(m,1H),2.24(m,1H),2.05(s,6H),1.05(m,2H),0.95(d,J=6.68Hz,6H),0.69(m,2H).13C NMR(101MHz,CDOD and CDCl)δ160.5,160.1,157.6,153.4,152.9,135.6,131.7,130.0,129.6,129.4,129.1,124.4,123.2,123.1,115.0,113.7,58.8,58.7,56.6,28.0,25.9,22.1,20.3,10.6,9.5,9.4.
[実施例21]
3−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例7,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として29%収率で得た:LC−MS(ESI):m/z 515.3[M+1]
[実施例22]
3−シクロプロピル−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)メタノールをハロゲン化物試薬として使用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として31%収率で得た:LC−MS(ESI):m/z 497.2[M+1]
[実施例23]
3−シクロプロピル−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−4−イル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例10,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として37%収率で得た:H NMR(400MHz,Chloroform−d)δ8.61(dd,J=5.1,0.8Hz,1H),7.25(dd,J=1.7,0.9Hz,1H),7.17(dd,J=5.1,1.6Hz,1H),5.29(s,1H),4.81(s,2H),3.71(d,J=7.6Hz,2H),3.63(s,2H),3.48(s,2H),2.63(tt,J=7.1,4.0Hz,1H),2.32−2.17(m,1H),2.08(s,6H),1.15−1.05(m,2H),0.96(d,J=6.7Hz,6H),0.78−0.68(m,2H).
[実施例24]
3−シクロプロピル−6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−5−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン.
工程1は、先に実施例15,工程1に示したとおりにした。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、N−シクロプロピル含有臭化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として24%収率で得た:LC−MS(ESI):m/z 479.1[M+1]
実施例25〜40の一般合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例25]
7−(5−(ヒドロキシメチル)チアゾル−2−イル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(2−ブロモチアゾル−5−イル)メタノールを使用した。ボロネートを精製せずに次の工程に採用した。
工程2のためのヨウ素含有出発物質の調製:
Figure 0006725519
LDA(0.5M,0.6mL,0.3mmol)を、先の生成物(100mg,0.29mmol)のTHF溶液に−78℃で添加した。反応混合物を同じ温度で30分間撹拌した後、ヨウ素(74mg,0.29mmol)溶液のTHF中の溶液を添加した。反応混合物を−78℃でさらに20分間撹拌し、次いで室温まで昇温させた。2時間後、反応液を飽和水性NHCl溶液によってクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水相を酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、7−ヨード−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(81mg,59%)をオフホワイト色固形物として得た。LCMS 472.2(M+H)
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として43%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)7.94−7.88(m,3H),7.68(s,1H),7.57−7.52(m,2H),7.42−7.39(m,1H),7.02(s,1H),6.98−6.96(m,1H),6.35(s,1H),4.90(s,2H),3.77(s,3H),2.48(d,2H,J=7.2),2.08−1.98(m,1H),0.90(d,6H,J=6.4).LCMS 459.2(M+H)
[実施例26]
7−(2−(ヒドロキシメチル)チアゾル−4−イル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(4−ブロモチアゾル−2−イル)メタノールを使用した。ボロネートを精製せずに次の工程に採用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として41%収率で得た:LCMS 459.2(M+H)
[実施例27]
7−(2,4−ジフルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例7参照。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として36%収率で得た:LCMS 488.2(M+H)
[実施例28]
7−(2−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例22参照。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として46%収率で得た:LCMS 470.2(M+H)
[実施例29]
7−(2−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例1参照。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として33%収率で得た:LCMS 470.2(M+H)
[実施例30]
7−(2−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:市販の(2−クロロ−5−(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸を入手し、鈴木反応に使用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用し、所望の生成物のメチルエステル同族体である4−クロロ−3−(4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−1−オキソ−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−7−イル)安息香酸メチルを得た。この物質を0℃で最小限量の乾燥THFに溶解させ、2.5当量のLiAlHを添加した。標準的な水/塩基/水での処理および濾過により粗製生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として17%収率(3工程で)で得た:LCMS 486.2(M+H)
[実施例31]
7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:市販の(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)ボロン酸を使用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として29%収率で得た:LCMS 452.2(M+H)
[実施例32]
7−(5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1は実施例1の工程1の一般手順に従い、(5−ブロモピリジン−3−イル)メタノールを使用した。ボロネートを精製せずに次の工程に採用した。
工程2は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として40%収率で得た:LCMS 453.2(M+H)
[実施例33]
7−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−3−イル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:市販の1−(4−ブロモチオフェン−2−イル)エタノンを入手し、鈴木反応に使用した。
工程2は実施例30の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として14%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)7.86−7.85(m,1H),7.79−7.77(m,1H),7.67−7.64(m,1H),7.45−7.42(m,2H),7.38−7.30(m,1H),7.16−7.15(m,1H),7.10−7.09(m,1H),6.93(s,1H),6.80−6.78(m,1H),5.67(s,2H),5.02−4.97(m,1H),3.63(s,3H),2.44(d,2H,J=7.6),2.05−2.02(m,1H),1.44(d,3H,J=6.4),0.85(d,6H,J=6.8).LCMS 472.1(M+H)
[実施例34]
7−(6−(1−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−イル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:市販の1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エタノンを入手し、鈴木反応に使用した。
工程2は実施例30の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として11%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)7.85−7.72(m,5H),7.46−7.42(m,2H),7.37−7.33(m,1H),7.30−7.28(m,1H),7.07(s,1H),6.86−6.84(m,1H),6.86(s,2H),4.85−4.78(m,2H),3.68(s,3H),2.47(d,2H,J=7.6),2.06−1.95(m,1H),1.31(d,3H,J=6.4),0.85(d,6H,J=6.8).LCMS 467.3(M+H)
[実施例35]
7−(2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:市販の1−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)エタノンを入手し、鈴木反応に使用した。
工程2は実施例30の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として16%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)7.90−7.85(m,2H),7.64−7.62(m,1H),7.54−7.41(m,5H),7.20−7.07(m,2H),6.99−6.98(m,1H),5.67−5.60(m,2H),4.88−4.83(m,1H),3.69(s,3H),2.50(d,2H,J=7.6),2.10−2.06(m,1H),1.40(d,3H,J=6.4),0.95−0.91(m,6H).LCMS 484.1(M+H)
[実施例36]
7−(3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:市販の1−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタノンを入手し、鈴木反応に使用した。
工程2は実施例30の工程2の一般手順に従った。フラッシュクロマトグラフィーによる精製により標題化合物を白色固形物として34%収率で得た:LCMS 466.3(M+H)
[実施例37]
4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−7−(2−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)チアゾル−4−イル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:
Figure 0006725519
市販の4−ブロモチアゾール−2−カルバルデヒド(1当量)、CFTMS(1.1当量)をジメトキシエタン中に含む撹拌溶液にCsF(10mol%)をアルゴン下雰囲気で添加した。反応混合物を一晩撹拌した。溶媒を真空除去し、水を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中10から20%までの酢酸エチルを使用)、67%収率で単離した。次いで、この物質を、実施例1,工程2の手順に従って鈴木反応に使用されるボロン酸エステルに変換させた。
工程2:鈴木反応は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用して標題生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、45%収率で白色固形物として単離した:H NMR(CDCl,400MHz)8.54(s,1H),7.83−7.73(m,3H),7.47−7.7.42(m,2H),7.30−7.26(m,1H),6.93(s,1H),6.79−6.78(m,1H),6.03(s,2H),4.99−4.95(m,1H),3.66(s,3H),2.43(d,2H,J=7.6),2.04−1.94(m,1H),0.85−0.83(m,6H).LCMS 527.1(M+H)
[実施例38]
4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−7−(5−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)チオフェン−3−イル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1は実施例37の工程1の一般手順に従い、4−ブロモチオフェン−2−カルバルデヒドを出発試薬として使用し、その後、ボロネートに変換させ、これを精製せずに次の工程に採用した。
工程2:鈴木反応は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用して標題生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、33%収率で白色固形物として単離した:LCMS 526.3(M+H)
[実施例39]
4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−7−(5−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1は実施例37の工程1の一般手順に従い、5−ブロモチオフェン−2−カルバルデヒドを出発試薬として使用し、その後、ボロネートに変換させ、これを精製せずに次の工程に採用した。
工程2:鈴木反応は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用して標題生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、36%収率で白色固形物として単離した:H NMR(CDCl,400MHz)7.95−7.94(m,1H0,7.93−7.88(m,1H),7.75−7.72(m,1H0,7.58−7.52(m,2H),7.47−7.43(m,1H),7.12−7.07(m,2H0,7.03(s,1H0,6.97−6.95(m,1H),5.76(s,2H),5.17−5.12(m,2H),3.73(s,3H),2.52(d,2H,J=7.6),2.14−2.02(m,1H),0.94(d,6H,J=6.8).LCMS 526.3(M+H)
[実施例40]
4−イソブチル−2−メチル−6−(ナフタレン−1−イルメチル)−7−(3−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)フェニル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1は実施例37の工程1の一般手順に従い、3−ブロモベンズアルデヒドを出発試薬として使用し、その後、ボロネートに変換させ、これを精製せずに次の工程に採用した。
工程2:鈴木反応は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例25のヨウ化物を使用して標題生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、32%収率で白色固形物として単離した:LCMS 520.3(M+H)
実施例41〜42の一般合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例41]
6−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−7−(2−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例23参照。
工程2のためのヨード出発物質の調製:
Figure 0006725519
4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(50mg,0.243mmol)のDMF(10mL)溶液にKCO(67mg,0.49mmol)を室温で窒素下にて添加した。5分後、p−ブロモベンジルブロミド(1.2当量)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。固形物(ssolid)を濾別し、DMFを真空除去し、残渣を酢酸エチルに溶解させ、水(20mL)とブライン(20mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)による精製により、中間体の臭化物6−(4−ブロモベンジル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(67%)を白色固形物として得た。LCMS m/z 374 & 376,1:1(M+H).フェニルボロン酸(boronic)を用いた実施例1の工程2の場合と同様の鈴木反応により、フラッシュクロマトグラフィーによる精製後、6−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オンを69%収率で得た:LCMS 372.2(M+H).LDA(0.5M,0.6mL,0.3mmol)を、先の生成物(108mg,0.29mmol)のTHF溶液に−78℃で添加した。反応混合物を同じ温度で30分間撹拌した後、ヨウ素(74mg,0.29mmol)溶液のTHF中の溶液を添加した。反応混合物を−78℃でさらに20分間撹拌し、次いで室温まで昇温させた。2時間後、反応液を飽和水性NHCl溶液によってクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水相をEtOAc(10mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、6−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−7−ヨード−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(80mg,55%)をオフホワイト色固形物として得た。LCMS 498.2(M+H)
工程2:鈴木反応は実施例1の工程2の一般手順に従い、標題生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、36%収率で白色固形物として単離した:LCMS 496.2(M+H)
[実施例42]
6−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメチル)−7−(3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例13参照。
工程2:鈴木反応は実施例1の工程2の一般手順に従い、実施例41に記載のヨウ化物を使用して標題生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、37%収率で白色固形物として単離した:LCMS 492.2(M+H)
実施例43〜45の一般合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例43]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(500mg,3.51mmol)のジクロル(dichlor)メタン(7mL)撹拌溶液に、トリエチルアミン(0.98mL,7.02mmol)と塩化p−トシル(1.02g,5.35mmol)を室温で添加した。反応液を1時間撹拌し、次いで水(10mL)を添加し、溶液をジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(12%の酢酸エチル含有ヘキサンを使用)、所望の化合物3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルを得た(620mg,55%)。MS(ES)m/z:323.1(M+H).この化合物は保存時の分解に弱いことがわかっており、即座に次の工程に使用した。
工程2:3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(500mg,1.55mmol)の乾燥THF撹拌溶液に、LiAlHのTHF(2.3mL,2.32mmol)溶液を0℃で添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、酢酸エチル、続いて水の滴下によってクエンチした。反応混合物を酢酸エチルと水間に分配した。合わせた有機抽出物を水とブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を真空除去し、所望の化合物(3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メタノールを得た(400mg,92%)。H NMR(CDCl,400MHz)7.88−7.85(m,2H),7.34−7.32(m,2H),4.45(s,2H),2.53(s,3H),2.44(s,3H),2.29(s,3H).
工程3:(3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メタノール(76mg,0.27mmol)、4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(50mg,0.24mmol)およびトリフェニルホスフィン(71mg,0.27mmol)を1,2ジクロロエタン(4mL)中に含む撹拌溶液に、アルゴン下で四臭化炭素(89mg,0.27mmol)を室温で添加した。反応液を一晩撹拌した。反応液を水(10mL)の添加によってクエンチした。酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、水とブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮して粗製残渣を得、これをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(70%酢酸エチル含有ヘキサンを使用)、所望の化合物6−((3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オンを得た(75mg,66%)。MS(ES)m/z:468.1(M+H)
工程4:LDA(0.5M,0.3mL,0.15mmol)を、6−((3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(68mg,0.145mmol)のTHF溶液に−78℃で添加した。反応混合物を同じ温度で30分間撹拌した後、ビスピナコラトジボロン(51mg,0.2mmol)溶液のTHF中の溶液を添加した。反応混合物を−78℃でさらに20分間撹拌し、次いで室温まで昇温させた。2時間後、反応液をNHCl水溶液によってクエンチした。この溶液を1時間撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈した。水相を酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、21mg(28%)の(6−((3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−4−イソブチル−2−メチル−1−オキソ−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−7−イル)ボロン酸を得た:MS(ES)m/z:512.2(M+H)
工程5は実施例1の工程2の一般的な鈴木反応プロトコルに従い、(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)ボロン酸を使用した。6−((3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オンを44%収率で単離した:MS(ES)m/z:574.2(M+H)
工程6:工程5のN−トシル生成物(9.2mg,0.016mmol)を2mLのメタノール中に含む溶液に、2mLの5N水酸化ナトリウム溶液を室温で添加した。3時間後、溶液を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、5.1mg(76%)の標題化合物を得た:MS(ES)m/z:420.2(M+H)
[実施例44]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−7−(2−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1〜4:実施例43参照。
工程5は実施例1の工程2の一般的な鈴木反応プロトコルに従い、実施例23の工程1のボロン酸エステルを使用した。6−((3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オンを44%収率で単離した:MS(ES)m/z:574.2(M+H)
工程6は実施例43に記載のようにして行なった。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を58%収率で得た:MS(ES)m/z:438.2(M+H)
[実施例45]
6−((3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−4−イソブチル−2−メチル−7−(3−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)フェニル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1〜4は実施例43に示したものであった。
工程5は実施例1の工程2の一般的な鈴木反応プロトコルに従い、実施例40の工程1で調製したボロン酸を使用した。6−((3,5−ジメチル−1−トシル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)−4−イソブチル−2−メチル−7−(3−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)フェニル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オンを33%収率で単離した:MS(ES)m/z:642.2(M+H)
工程6は実施例43に示したようにして行なった。最終生成物のデータ:H NMR(CDCl,400MHz)7.56−7.51(m,2H),7.49−7.43(m,3H),5.26−5.20(m,1H),5.08(s,2H),3.49(s,3H),2.16−2.11(m,2H),2.09−2.06(m,1H),1.77(s,6H),0.93(d,6H,J=6.8).LCMS 488.15(M+H)
実施例46〜48の一般合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例46]
6−((2−クロロキノリン−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:乾燥100mL容丸底フラスコにアルゴン下で、無水DMF(40mL)とNaH(0.293g,60%,7.31mmol)を添加し、次いで、溶液を0℃まで冷却した。別のフラスコ内で、4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン(1.021g,4.87mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、次いで、この溶液をカニューレによってNaH/DMF混合物に滴下した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(1.067g,6.33mmol)を添加した。10時間後、飽和NHCl溶液(10mL)を添加し、この混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水(3×25mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで濃縮して粗製固形物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル,1:1)を用いて精製し、4−イソブチル−2−メチル−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オンを明褐色固形物として得た(1.32g,82%):H NMR(CDCl,400MHz)δ7.58(d,J=2.0Hz,1H),7.13(d,J=2.0Hz,1H),5.41(s,2H),3.73(s,3H),3.48(br t,2H),2.58(d,J=7.0Hz,2H),2.20−2.11(七重項,1H),0.97 ppm(d,J=6.6Hz,6H),0.92(br t,2H)ppm;13C NMR(CDCl,100MHz)δ159.8,145.6,122.6,120.6,118.1,116.3,81.2,68.4,43.8,39.3,29.4,24.1,19.1,0.0 ppm;FT−IR(neat,cm−1) 3095.9,2951.7,2866.8,1636.4,1586.7,1534.7,1459.8,1427.8,1399.8,1355.7,1335.8,1288.9,1249.6,1203.7,1167.8,1146.7,1093.4,1072.6,1036.8,1016.8,997.8,943.7,928.7,943.7,928.7,859.5,833.4,789.7,748.6,710.7,697.6cm−1;HRMS(ES−TOF)m/z:[M+H]+Calc’d for C1729Si:336.2101,Found::336.2107.
工程2:撹拌バーを備えた清浄な乾燥フラスコにアルゴン下で、工程1の生成物(1当量)とI(2当量)(無水THF中)を添加した。反応混合物を−78℃まで冷却し、LDA(THF中0.5M溶液,3当量)を10分間にわたって滴下した。混合物を−78℃に4時間維持し、次いで15時間にわたって室温まで昇温させた。MeOH(10mL)を添加し、混合物を30分間撹拌した。飽和NHCl溶液(30mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水(3×25mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して粗製固形物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、所望のヨウ素化生成物を68%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ7.42(s,1H),5.47(s,2H),3.69(s,3H),3.54(br t,2H),2.53(d,J=7.0Hz,2H),2.16−2.06(七重項,1H),0.97 ppm(d,J=6.6Hz,6H),0.92(br t,2H)ppm;13C NMR(CDCl,100MHz)δ159.8,145.6,122.6,120.6,118.1,116.3,81.2,68.4,43.8,39.3,29.4,24.1,19.1,0.0 ppm;FT−IR(neat,cm−1) 3095.9,2951.7,2866.8,1636.4,1586.7,1534.7,1459.8,1427.8,1399.8,1355.7,1335.8,1288.9,1249.6,1203.7,1167.8,1146.7,1093.4,1072.6,1036.8,1016.8,997.8,943.7,928.7,943.7,928.7,859.5,833.4,789.7,748.6,710.7,697.6cm−1;HRMS(ES−TOF)m/z:[M+H]+Calc’d for C1728INSi:462.1072,Found:462.1074.
工程3は実施例1の工程2の一般的な鈴木反応プロトコルに従い、(3−(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸と工程2の生成物をカップリングパートナーとして使用した。3−(4−イソブチル−2−メチル−1−オキソ−6−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−7−イル)安息香酸メチルを67%収率で単離した:H NMR(CDCl,400MHz)δ8.14(s,1H),8.47(d,J=7.4Hz,1H),8.30(d,J=7.7Hz,1H)7.64(t,J=7.6Hz,1H),5.30(s,2H),3.92(s,3H),3.68(s,3H),3.43(obscured t,2H),2.24−2.16(七重項,1H),1.01(d,J=6.6Hz,6H),0.87(obscured t,2H),−0.03(s,9H);LCMS(ES)m/z:470.2(M+H)
工程4:100mL容丸底フラスコに、DMFに溶解させた工程3の生成物(1当量)を添加した。これにテトラメチルエチレンジアミン(3当量)とTBAF(3当量)を添加した。この槽に還流冷却器を取り付け、45℃で20時間加熱した。LCMSによって反応の終了を確認した後(m/z 340)、反応混合物を室温まで冷却し、これにNHClの飽和溶液を添加した。内容物を、水を入れた分液漏斗に移した。酢酸エチルを用いて抽出を行ない、合わせた有機層を水で、続いてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、エバポレーションし、粗製固形物を98%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ9.84(br s,1H),8.14(s,1H),8.40(d,J=8.0Hz,1H),8.34(s,1H),7.95(d,J=7.8Hz,1H)7.48(t,J=7.6Hz,1H),7.15(d,J=2.7Hz,1H),3.90(s,3H),3.74(s,3H),2.60(d,J=7.4Hz,2H),2.23−2.12(七重項,1H),1.01(d,J=6.6Hz,6H).
工程5:トルエン:THFの1:1の混合物に溶解させた工程4の生成物(1当量)に水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中1.0M;2当量)を添加し、混合物を3時間撹拌した。LCMSによって反応の終了を確認した後(m/z−312)、反応液を1N HClの添加によってクエンチし、濾過して不溶性固形物を除去した。内容物を分液漏斗に移し、DCMを用いて抽出し、水とブラインで洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、エバポレーションし、粗製固形物を97%収率で得た:H NMR(CDOD,400MHz)δ7.93(br s,1H),7.84(d,J=7.4Hz,1H),7.46−7.43(m,2H),7.40(br s,1H),4.65(s,2H),3.70(s,3H),2.66(d,J=7.4Hz,2H),2.27−2.17(七重項,1H),1.01(d,J=6.6Hz,6H)ppm.
工程6:工程5のアルコールを丸底フラスコに添加し、DCMに溶解させた。これにTBDMS−Cl(2当量)とイミダゾール(2当量)を添加し、混合物を12時間撹拌した。LCMSによって反応の終了を確認した後(m/z−426)、溶媒を蒸発させ、粗製油状物をフラッシュクロマトグラフィー(1:1のヘキサン:EtOAc)によって精製し、TBDMS保護アルコールを純粋な白色固形物として96%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ9.44(s,1H),7.87(d,J=7.4Hz,1H),7.81(br s,1H),7.44−7.40(obscured t,1H),7.350(br d,1H),7.14(d,J=2.8Hz,1H),4.80(s,2H),3.74(s,3H),2.61(d,J=7.4Hz,2H),2.24−2.14(七重項,1H),1.01(d,J=6.6Hz,6H),0.95(s,9H),0.12(s,6H)ppm.
工程7:撹拌バーを備えた乾燥100mL容フラスコにアルゴン下で、脱気した無水DMF、NaH(1.2当量)および工程6のTBDMS保護アルコール(1当量)を添加した。混合物を2時間撹拌した。ブロモメチル−2−クロロキノリン(1.1当量)を最小限量の無水DMFに溶解させ、次いで反応混合物に滴下し、これを一晩撹拌した。この時点で、LCMS(m/z−602)およびTLC分析により完全な変換が示された。NHCl溶液を添加し、酢酸エチルで抽出し、水とブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製固形物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、アルキル化生成物を淡黄色固形物として、回収された出発物質に対して82%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ8.08(d,J=8.3Hz,1H),7.78(obscured t,2H),7.69(br d,2H),7.57(obscured t,2H),7.38−7.35(m,5H),7.06(s,1H),6.67(s,1H),5.68(s,2H),4.67(s,2H),3.72(s,3H),2.60(d,J=7.4Hz,2H),2.19−2.12(m,1H),0.99(d,J=6.6H,6H),0.85(s,12H),0.0006(s,6H).
工程8:工程7で得られたアルキル化生成物(1当量)をTHFに溶解させ、これにTBAF(THF中1.0M,2.0当量)を添加した。2時間撹拌し、TBDMS基の脱保護を確認した後、溶媒を蒸発させ、残渣を分取HPLCを用いて精製した。所望の生成物に対応する画分を収集し、濃縮し、凍結乾燥させ、この実施例の最終生成物を白色固形物として65%収率で得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ8.08(d,J=7.9Hz,1H),7.78(t,J=8.3Hz,1H),7.69(br d,1H),7.57(t,J=8.3Hz,2H),7.49(br s,1H),7.37−7.33(m,2H),7.08(s,1H),6.67(s,1H),5.68(s,2H),4.67(s,2H),3.71(s,3H),2.60(d,J=7.4Hz,2H),2.20−2.10(m,1H),0.99(d,J=6.6H,6H).
[実施例47]
6−((1−クロロイソキノリン−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1〜6:実施例46参照。
工程7:撹拌バーを備えた乾燥100mL容フラスコにアルゴン下で、無水DMF、NaH(1.2当量)および工程6の生成物(1当量)を添加した。混合物を2時間撹拌した。次いで、最小限量の無水DMFに溶解させたブロモメチル1−クロロイソキノリン(1.1当量)を反応混合物に滴下し、これを、室温まで昇温させながら一晩撹拌した。この時点で、LCMS(m/z−602)およびTLC分析により完全な変換が示された。NHCl溶液を添加し、酢酸エチルで抽出し、水とブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製固形物を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、淡黄色固形物を71%収率で得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ8.41(obscured d,1H),7.98(s,1H),7.70(br d,2H),7.48−7.46(m,4H),6.87(s,1H),5.56(s,2H),4.76(s,2H),3.67(s,3H),2.46(d,J=7.4Hz,2H),2.09−1.99(七重項,1H),0.91(s,3H),0.89(s,12H),0.06(s,6H).
工程8は実施例46の工程8の手順に従い、標題生成物を白色固形物として得た:H NMR(CDCl,400MHz)δ8.41(obscured d,1H),7.98(s,1H),7.70(br d,2H),7.48−7.46(m,5H),6.87(s,1H),5.56(s,2H),4.76(s,2H),3.67(s,3H),2.46(d,J=7.4Hz,2H),2.09−1.99(七重項,1H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)
[実施例48]
6−(2−(2−クロロフェノキシ)エチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1〜6:実施例46参照。
工程7〜8:撹拌バーを備えた乾燥50mL容フラスコ(アルゴン下、0℃まで冷却)に無水DMF、NaH(1.2当量)、実施例46の工程6の生成物(1当量)を添加し、混合物を2時間撹拌した。1−(2−ブロモエトキシ)−2−クロロベンゼン(Fort et.al.Synthesis 2004,15,2527)(1.5当量)を最小限量のDMFに溶解させ、次いで反応混合物に滴下し、これを、室温まで昇温させながら一晩撹拌した。この時点で、LCMS(m/z−581)およびTLC分析により完全な変換が示された。NHCl溶液を添加し、酢酸エチルで抽出し、水とブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製固形物(約25mg)を得、これをTBAF溶液(THF中1.0M,2.0当量)に再溶解させた。2時間撹拌し、TBDMS基の脱保護を確認した後、溶媒を蒸発させ、残渣を分取HPLCを用いて精製した。所望の生成物に対応する画分を収集し、濃縮し、凍結乾燥させ、この実施例の最終生成物を白色固形物として40%収率(2工程で)で得た:H NMR(CDOD,400MHz)δ7.55(s,1H),7.27−7.22(br,4H),7.14(br d,1H),6.99(br t,1H),6.71(obscured t,2H),4.46(s,1H),4.33(br t,2H),4.06(br t,2H),3.41(s,3H),2.43(d,J=7.4Hz,2H),2.04−2.00(m,1H),0.78(d,J=6.6Hz,6H).
実施例49〜52の合成スキーム:
Figure 0006725519
[実施例49]
6−((2−((5−アミノペンチル)アミノ)キノリン−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例46の工程7の生成物(1当量)を入れたマイクロ波用バイアルにNaOtBu(1.5当量)、Pd(OAc)(0.001当量)、BINAP(0.002当量)、1,5−ジアミノペンタン(3当量)およびトルエン(5mL)を添加した。内容物を充分に混合し、次いで、アルゴンを起泡させることによって5分間脱気した。次いで反応混合物を、100℃で3時間のマイクロ波加熱に供した。LCMSによって反応の終了を確認した後(m/z 667)、反応混合物を濾過して不溶性固形物を除去し、溶媒を蒸発させ、カップリング生成物を粗製油状物として得、これを次の工程に採用した。
工程2:工程1の粗製物をTHFに溶解させ、これにTBAF(THF中1.0M,2.0当量)を添加した。2時間撹拌し、TBDMS基の脱保護をLCMSによって確認した後、溶媒を蒸発させ、残渣を分取HPLCを用いて精製した。所望の生成物に対応する画分を収集し、濃縮し、凍結乾燥させ、この実施例の最終生成物を白色固形物として45%収率で得た:H NMR(CDOD,400MHz)δ7.91(s,1H),7.79(br d,1H),7.56(br s,2H),7.50−7.46(m,1H),7.47−7.43(m,3H),7.15(s,1H),6.85(s,1H),5.48(br t,1H),5.34(s,2H),4.82(s,2H)4.76(s,2H),3.67(s,3H),3.65−3.62(obscured t,2H),2.75(br t,2H),2.41(d,J=7.4Hz,2H),2.02−1.97(m,1H),1.56(br m,6H),0.93(s,9H),0.86(d,J=6.6Hz,6H),0.10(s,6H).
[実施例50]
6−((1−((5−アミノペンチル)アミノ)イソキノリン−4−イル)メチル)−7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−2,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−1−オン.
工程1:実施例49の工程1に従い、実施例47の工程7の生成物を使用した。
工程2:実施例49の工程2に従った:H NMR(CDCl,400MHz)δ7.91(s,1H),7.79(br d,1H),7.56(br s,2H),7.50−7.46(m,1H),7.47−7.43(m,3H),7.15(s,1H),6.85(s,1H),5.48(br t,1H),5.34(s,2H),4.82(s,2H)4.76(s,2H),3.67(s,3H),3.65−3.62(obscured t,2H),2.75(br t,2H),2.41(d,J=7.4Hz,2H),2.02−1.97(m,1H),1.56(br m,6H),0.93(s,9H),0.86(d,J=6.6Hz,6H),0.10(s,6H).
[実施例51]
N−(5−((4−((7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−1−オキソ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−6(2H)−イル)メチル)キノリン−2−イル)アミノ)ペンチル)アセトアミド.
実施例50の工程1の生成物をジクロロメタンに溶解させた。ヒューニッヒ塩基(2当量)および塩化アセチル(1.5当量)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させて粗製油状物を得、これをTHFに溶解させ、これに(n−Bu)NF(THF中1.0M,2.0当量)を添加した。2時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残渣を分取HPLCを用いて精製した。所望の生成物に対応する画分を収集し、濃縮し、凍結乾燥させ、この実施例の最終生成物を白色固形物として30%収率で得た:H NMR(CDOD,400MHz)δ8.45(d,J=8.4Hz,1H),7.89−7.85(obscured t,1H),7.77−7.76(obscured t,1H),7.65(d,J=8.2Hz,1H),7.63(s,1H),7.42−7.38(br m,3H),7.33−7.30(m,1H),6.90(s,1H),5.64(s,2H),4.60(s,2H),3.61(s,3H),3.56(t,J=7.3Hz,2H),3.26(s,1H),3.24−3.20(br t,2H),3.11(s,1H),2.60(d,J=7.4Hz,2H),2.19−2.13(m,2H),1.86−1.82(m,2H),1.76−1.68(m,2H),1.56−1.50(m,2H),1.36(s,1H),0.95(d,J=6.6Hz,6H).
[実施例52]
(S)−4−アミノ−6−((5−((4−((7−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−イソブチル−2−メチル−1−オキソ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリダジン−6(2H)−イル)メチル)イソキノリン−1−イル)アミノ)ペンチル)アミノ)−5−オキソヘキサンアミド.
実施例50の工程1の生成物(1当量)をDMFに溶解させ、これにBoc−OH−グルタミン(1.5当量)、ジイソプロピルエチルアミン(2当量)およびHATU(1.5当量)を添加した。この混合物を一晩撹拌した。LCMSによって反応の終了を確認した後(m/z 895)、反応液を飽和NHClの添加によってクエンチし、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を水とブラインで洗浄した後、これをNaSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて粗製油状物を得た。粗製物質を最小限量のTHFに再溶解させ、これに過剰のHCl(1,4−ジオキサン中4.0M)を添加した。この反応混合物を2時間撹拌し、終了についてLCMSを用いて常時モニタリングした(m/z 681)。出発物質の消失が確認されたら、反応混合物をNaHCOでクエンチし、有機層を濃縮し、粗製物質を分取HPLCを用いて精製した。所望の生成物に対応する画分を収集し、濃縮し、凍結乾燥させ、この実施例の最終生成物を白色固形物として45%収率で得た:H NMR(CDOD,400MHz)δ8.45(d,J=8.4Hz,1H),7.89−7.85(br t,1H),7.78−7.74(br t,1H),7.64(obscured d,1H),7.63(s,1H),7.41−7.39(br m,2H),7.33−7.31(m,1H),6.89(s,1H),5.64(s,2H),4.61(s,2H),3.88(t,1H),3.61(s,3H),3.56(t,J=7.3Hz,2H),2.60(d,J=7.4Hz,2H),2.43−2.38(m,2H),2.19−2.03(m,4H),1.86−1.79(m,3H),1.68−1.63(m,3H),1.55−1.49(m,2H),1.28(s,2H),0.95(d,J=6.6Hz,6H).
生物学的活性
[実施例53]
選択された本発明の化合物の生物学的活性
本発明の化合物の具体的な実施例1−52を、MCT1を高度発現し、小分子MCT阻害薬に対して感受性であることが知られている細胞株であるRaji(バーキット)リンパ腫細胞の4日間バイアビリティのMTTアッセイを用いて測定した推定EC50値とともに表2に示す。アッセイプロトコルは文献に記載のものに従う。また、本明細書に記載していないが当該技術分野において標準的である他のアッセイ、例えば、MCT基質である放射性標識した乳酸の輸送の競合的阻害のアッセイも、これらの化合物の作用機序の確立に有用であり得る。
Figure 0006725519
[実施例53]
マウス異種移植試験
いくつかの選択した薬剤のインビボ効果をマウス異種移植モデルにおいて評価し、効力のある多くの実施例53の化合物が腫瘍増殖の停止または腫瘍退縮の誘発において有効であることがわかった。
プロトコルは、文献に記載のものに従う。マウスに培養腫瘍細胞を移植し、インキュベーション期間(典型的には10日間)後、マウスを未処置のままにするか、または30mg/kg用量の試験化合物で毎日処置した。腫瘍体積を、処置した約20日間にわたってカリパスにより測定した。
処置終了時に腫瘍を摘出し、重量計測した。Rajiバーキットリンパ腫細胞を用いた2つの実験において、試験した化合物は、実施例9(図3)の生成物(コード名はSR−11105)と実施例21(図4)の生成物(コード名はSR−13779)であった。
SR−11105での処置では、経時的に腫瘍増殖速度の有意な低減がもたらされた(図5)。
SR−13779での処置では、経時的に腫瘍増殖が有効にブロックされた(図6)。
最終腫瘍質量の有意な減少がSR−11105を使用した場合とSR−13779を使用した場合(各場合において腫瘍質量は29日目に測定)の両方において観察された(図7)。SR−13779の方が著しい効果を有していた。
SR−11105またはSR−13779のいずれかで処置したマウスでは、試験の経過中において体重が維持され(図8)、これらの化合物が処置マウスにおいて安全であることが示された。
変形例
請求項に記載の一部の特定の分子は、特定の置換基において同位体異型形態で、例えば、水素の代わりに重水素または三重水素で安定して存在するものである場合があり得ることは理解されよう。かかる同位体異型形態もまた本発明の範囲に含まれる。
本発明の一部の特定の化合物は、特定の幾何異性体形態または立体異性体形態で存在するものであってもよい。本発明では、かかるすべての化合物、例えば、シス−およびトランス−異性体、R−およびS−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、そのラセミ混合物、ならびにこれらの他の混合物を想定しており、同様に本発明の範囲に含まれる。置換基(アルキル基など)に、さらなる不斉炭素原子が存在していてもよい。かかるすべての異性体ならびにその混合物は、本発明に含まれることを意図する。
また、一部の特定の基(アミンなど)は正味電荷を有するものであることも理解されよう。かかる基(1つまたは複数)が「請求項に記載の化合物」に存在している場合、その構造の薬学的に許容され得る塩形態も同様に特許請求の範囲に黙示的に包含されている。例えば、構造内に1つ以上のアミノ基が存在している化合物の請求項はまた、薬学的に許容され得るあらゆる塩形態、例えば、塩酸塩、メタンスルホニル塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩なども黙示的に特許請求している。
一部の特定の「請求項に記載の化合物」は水和物または溶媒和物として安定して存在するものである場合があり得ることは理解されよう。かかる異なる形態もまた特許請求の範囲に黙示的に包含されている。水和物は、結晶格子内に水分子が存在しているものをいう。溶媒和物は、結晶格子内に比較的無害な溶媒(エタノールなど)の分子が存在しているものをいう。
任意の形態の、例えば塩、水和物または溶媒和物としての一部の特定の「請求項に記載の化合物」は、複数の結晶性および/または非晶質の固形形態で安定して存在するものである場合があり得ることは理解されよう。かかる形態は異なる物性(例えば、溶解速度、安定性、吸湿性)を付与するものであり得る。かかる異なる固形形態もまた特許請求の範囲に黙示的に包含されている。
Figure 0006725519
Figure 0006725519
Figure 0006725519
本発明は、当業者がそれを作製し使用するように十分に詳細に記載および例証されているが、特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱しない様々な代替形態、変更形態、および改良形態が当業者には明らかであろう。
本明細書において言及される全ての特許および刊行物は、各々の個々の刊行物が参照によりその全文が援用されるように具体的かつ個別に示されるのと同程度に参照により本明細書に援用される。
用いられている用語および表現は、記述の用語として使用されており、制限の用語として使用されているものではなく、そのような用語および表現の使用には、示され記載される特徴またはその一部分の等価物を排除する意図はなく、特許請求される本発明の範囲内で様々な変更が可能であることが理解される。従って、本発明は好ましい実施形態および任意選択の特徴によって具体的に開示されているが、本明細書に開示される概念の変更および改変が当業者によってなされてよく、そのような変更および改変は添付される特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内にあるとみなされることは当然理解される。

Claims (20)

  1. 式A、BまたはC
    Figure 0006725519

    (式中:
    は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキルおよび(C 〜C )フルオロアルキルからなる群より選択され;
    は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C 〜C )フルオロアルキル、(C 〜C 10 )アリール環系、5〜9員のヘテロアリール環系、(C 〜C )アルキル−(C 〜C 10 )アリール環系および(C 〜C )アルキル−(5〜9員の)ヘテロアリール環系からなる群より選択される;
    ただし、Rがアリール環系またはヘテロアリール環系を含むものである場合、該環系は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C 〜C )アルコキシおよび(C 〜C )フルオロアルコキシからなる群より独立して選択される0〜2個の置換基を有しているものとし;
    は単環式もしくは二環式の(C 〜C 10 )アリールまたは単環式もしくは二環式の(5〜10員の)ヘテロアリール基であり、該アリールまたはヘテロアリールは置換されていても非置換であってもよく;
    は水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)分枝アルキル、CF (C〜C)シクロアルキル、(C 〜C 10 )アリール、(5〜7員の)ヘテロアリールまたは(4〜7員の)飽和ヘテロシクリル(ヘテロ原子は1〜2個の場合があり、NH、NMe、OおよびSからなる群より選択される)であり;
    構造Aでは、ZがCH、CH((C〜C)アルキル)、CH((C〜C)シクロアルキル)、O、N、S、S(O)またはSO であり;
    構造BとCでは、ZがCH、CH((C〜C)アルキル)、CH((C〜C)シクロアルキル)またはOであり;
    「環」と表示された環式の基は、以下のもの:
    Figure 0006725519

    のいずれか1つのアリールもしくはヘテロアリール基であり、
    ここで、波線は結合点を示し、Mは独立して選択されるCHもしくはNである、ただし、M基は0、1もしくは2つの場合において窒素原子であり得るものとし;
    LはS、O、NH、N(C〜C)アルキルまたはNCFであり
    各Qは独立してCHもしくはNであり;
    は存在していてもよく、存在している場合、Rは、1〜4個の場合があり、独立して選択されるF、Cl、Br、CF、(C 〜C )アルキル、OCF 、O(C 〜C )アルキルもしくはCO−(C 〜C )アルキルであるか;または
    「環」と表示された環式の基は、(C〜C)シクロアルキルもしくはO、NH、N(C 〜C )アルキルおよびN(C 〜C )フルオロアルキルからなる群より選択される1〜2個のヘテロ原子を含む飽和(3〜7員の)ヘテロシクリルであり;ここで、該結合点はシスであってもトランスであってもよく;R は存在していてもよく、存在している場合、Rは、1〜4個の場合があり、独立して選択されるF、Cl、Br、CF 、(C 〜C )アルキル、OCF 、O(C 〜C )アルキルもしくはCO−(C 〜C )アルキルである)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  2. 基が単環式であり、下記の式
    Figure 0006725519

    からなる群より選択される置換基であり、
    ここで、XはH、(C〜C)アルキルまたはCFであり;
    Yは存在していてもよく、Yが存在している場合、Yは、1〜3個の場合があり、F、Cl、Br、CF 、(C 〜C )アルキル、O(C 〜C )アルキル、NH 、NH(C 〜C )アルキル、N((C 〜C )アルキル) 、NH−(CH −CH −Qならびに
    Figure 0006725519

    のうちの1つであり、
    j=2〜6であり、
    Qは、以下の基
    Figure 0006725519

    のうちの1つであり、
    波線は結合点を示す、請求項1に記載の化合物。
  3. 基が二環式であり、下記の式:
    Figure 0006725519

    Figure 0006725519

    Figure 0006725519

    からなる群より選択される置換基であり、
    ここで、基XはH、(C〜C)アルキルまたはCFであり;
    Yは存在していてもよく、Yが存在している場合、Yは、1〜3個の場合があり、F、Cl、Br、CF 、(C 〜C )アルキル、O(C 〜C )アルキル、NH 、NH(C 〜C )アルキル、N((C 〜C )アルキル) 、NH−(CH −CH −Qならびに
    Figure 0006725519


    のうちの1つであり、
    j=2〜6であり、
    Qは、以下の基
    Figure 0006725519

    のうちの1つであり、
    波線は結合点を示し、
    Yは、多環系のどの環に配置されていてもよい、請求項1に記載の化合物。
  4. 基が二環式であり、下記の式:
    Figure 0006725519

    からなる群より選択される置換基であり、
    ここで、基XはH、(C〜C)アルキルまたはCFであり;
    Yは存在していてもよく、Yが存在している場合、Yは、1〜3個の場合があり、F、Cl、Br、CF 、(C 〜C )アルキル、O(C 〜C )アルキル、NH 、NH(C 〜C )アルキル、N((C 〜C )アルキル) 、NH−(CH −CH −Qならびに
    Figure 0006725519

    のうちの1つであり、
    j=2〜6であり、
    Qは、以下の基
    Figure 0006725519

    のうちの1つであり、
    波線は結合点を示し、
    Yは、多環系のどの環に配置されていてもよい、請求項1に記載の化合物。
  5. がMeまたはシクロアルキルであり、Rがアルキルまたは分枝アルキルであり、ZがCH またはCH(Me)であり、R がH、MeまたはCF であり、「環」と表示された環式の基がアリールまたはヘテロアリールであり、他のすべての基は請求項1に記載したとおりである、式AまたはBの請求項1に記載の化合物。
  6. 以下のもの(あらゆる立体異性体形態、あらゆる同位体形態、あらゆる結晶性および非晶質形態を含む)ならびにその薬学的に許容され得るあらゆる塩の形態:
    Figure 0006725519

    Figure 0006725519

    Figure 0006725519

    のいずれか1つである、請求項1に記載の化合物。
  7. 請求項1に記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物。
  8. モノカルボン酸トランスポータMCT1、モノカルボン酸トランスポータMCT4またはこれら両方を阻害するインビトロの方法であって、該モノカルボン酸トランスポータを有効量または有効濃度の請求項1に記載の化合物と接触させることを含むインビトロの方法。
  9. 請求項1に記載の化合物を含む、哺乳動物の病状の処置のための医薬組成物であって、MCT1、MCT4またはこれらの両方に対する阻害薬効果を有する化合物での該病状の処置が医学的に指示される、前記医薬組成物。
  10. 該化合物が抗腫瘍、抗糖尿病、抗炎症性または免疫抑制性の薬理学的効果を示すものである、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 哺乳動物がヒトである、請求項9に記載の医薬組成物。
  12. 有効量のビグアニドと共に投与される、請求項9に記載の医薬組成物。
  13. ビグアニドがメトホルミンである、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. さらに、有効量の標準治療の治療用薬剤が該哺乳動物に投与される、請求項9に記載の医薬組成物。
  15. 投与が経口、静脈内、鼻腔内または経皮での方法によって行なわれる、請求項9に記載の医薬組成物。
  16. 前記病状が、MCT1および/またはMCT4の高活性または高存在量を特徴とするものである、請求項9に記載の医薬組成物。
  17. 前記病状ががんまたはII型糖尿病である、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 前記病状ががんであり、処置が1つまたは複数の腫瘍におけるMCT1および/またはMCT4の高発現レベルの測定後に行なわれる、請求項17に記載の医薬組成物。
  19. ヒトにおける1つまたは複数の悪性腫瘍の処置のための、請求項1に記載の化合物を含む医薬組成物。
  20. ヒトにおけるII型糖尿病の処置のための、請求項1に記載の化合物を含む医薬組成物。
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