JP6725404B2 - 弾性波素子および弾性波装置 - Google Patents
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Description
る。
)電極を有するものが知られている。このような弾性波素子は、例えば、分波器の送信フィルタ、受信フィルタなどに利用されている。
(SAW素子の構成)
(基本構成)
図1は、本発明の実施形態に係るSAW素子1の基本構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II線における要部断面図である。SAW素子1は、弾性波としてSAWを利用し、図1に示すように、圧電基板2、圧電基板2の上面2Aに設けられた励振電極3(以下、IDT電極3と記載する)を有している。IDT電極3は、互いに対向する2本のバスバー31と、各バスバー31から他のバスバー31側へ延びる複数の電極指32と、それぞれの電極指32に対向するダミー電極33を有している。
る単結晶の基板によって構成されている。カット角は適宜なものとされてよい。例えば、タンタル酸リチウムであれば、42°±10°Y−Xカット,0°±10°Y−Xカットなどである。
する。
ここで、IDT電極3の構成について説明する。従来より、損失の少ないSAW素子としてラブ波を用いる構成が知られている。これは、IDT電極3を密度の高い電極膜で構成することで、SAWの音速を厚み方向に放射されるバルク波の速度よりも遅くし、厚み方向へのバルク波放射を抑制することで、損失を抑制するものである。
ピッチPt1:1μm
電極指Duty比:0.5
電極指本数:無限周期
図3は、シミュレーション結果を示す線図である。横軸は周波数(単位:MHz)、縦軸はインピーダンスの絶対値(単位:ohm)を示している。図3に示すように、規格化厚みを厚くするにつれてバルク波放射により損失が大きくなっていくが、規格化厚みが10%を超えると規格化厚み2%のときよりも共振、反共振ともに特性が鋭くなっており、損失が抑制されていることが確認できる。すなわち、Mo電極においては、規格化厚みを10%以上としたときにバルク波放射による損失を抑制したSAW素子1を提供すること
ができる。このような、バルク波放射による影響が少なくなる(なくなる)規格化厚みをt1とする。t1は反共振周波数が、電極ピッチに対応するバルク波の周波数よりも低くなる厚みである。図中においてt1よりも規格化厚みが厚い領域をバルク波無放射領域と示している。
t2=a×Eb/ρc ・・・・式(1)
t2:スプリアスR1が最小となる規格化厚み(単位:%)
E :IDT電極3の電極材料のヤング率(単位:GPa)
ρ :IDT電極3の電極材料の密度(単位:g/cc)
a、b、c:係数 a=11.08,b=0.300,c=0.707
なお、上述の式(1)の妥当性を検証するために、図3〜図5と同様のシミュレーションを行なって得た値と式(1)で算出した値とを比較した。具体的には、IDT電極3の電極材料としてMo,W,Cu,Alについて、図3〜図5と同様のシミュレーションを行なった結果、t2は順に12.5%,8%,10.5%,18%となった。これに対して、式(1)で算出したt2は順に12.2%,8.3%,9.9%,19.7%となり、上記の式の妥当性を確認できた。
て上述の式(1)を満たすIDT電極3を備えることを提案したものである。
上述の例では、IDT電極3の材料定数に応じた規格化厚みをt2とする場合について説明したが、さらに材料定数が特定の条件を満たしていてもよい。
上述の例では、IDT電極3を構成する電極材料として単一の材料からなる場合について説明したが、互いに異なる材料からなる2以上の層を積層した構成であってもよい。この場合には概略的に積層体を構成する複数の材料からなる層のそれぞれを、ある特定の材料からなる層で構成したときの厚み(換算厚み)に換算し、その合計の厚みが式(1)を満たすように各層を設計する。
of Merit)として、規格化厚み(%)を電気抵抗(×10−6ohm・cm)で割った
値を定義すると、通常のAl電極では3.0であるのに対して、Moを用いてt2を12.5%とした場合は2.2となっていることになり、電極としての電気抵抗によりロスが発生することとなる。
積層体のFOM=(材料1の規格化厚み)/(材料1の抵抗率)+(材料2の規格化厚み)/ (材料2の抵抗率)
図10において、縦軸の第1軸(左軸)はtAlの規格化厚みを示し、横軸はtMoの規格化厚みを示す。この関係で式(1)を満たす関係をL1で示す。一方で、縦軸の第2軸(右軸)は積層体全体のFOMを示す。ここで、tMoを変化させたときの、積層体全体のFOMの関係をL2にしめす。この図から分かるように、Mo層の厚みであるtMoを11.5%以下とすることで、FOMは3.0を超え、電気抵抗によるロスの少ないIDT電極3を提供することができる。
、X=0は電極指の幅方向の中心である。Al層32yの最下面の応力を計算した理由は、この位置がAl電極にかかる応力が最も大きく、強度的に最も厳しい状態にあるからである。なお、Mo層32xはAlに比べて10倍以上の強度を有するため、Mo層32x,Al層32yを合わせても、Al層32yの最下面における応力強度が重要となってくる。
このため、電極指32の幅がAl一層の場合と積層体のときとで異なっている。
ている。
上述の構成では、電極指32の交差幅が一定の場合について説明した。これに対して、電極指32の交差幅を変化させるアポタイズ型の電極指構成としてもよい。
2・・・圧電基板
3・・・IDT電極
30・・櫛歯電極
31・・バスバー
32・・電極指
33・・ダミー電極
7・・・支持基板
Claims (12)
- 42°±10°Y−Xカット,0°±10°Y−Xカットのリチウムタンタル酸結晶からなる圧電基板と、前記圧電基板の上面に配置された、複数の電極指を有するIDT電極と、を備え、
前記IDT電極の前記電極指の周期で規格化した平均の規格化厚みであるt2(%)は、構成する材料の平均のヤング率をE(GPa)、平均の密度をρ(g/cc)とすると、
11.08×E0.3/ρ0.707−1.5≦t2≦11.08×E0.3/ρ0.707+1.5
の関係を満たし、
前記IDT電極は、複数の層が積層された積層体であり、
前記複数の層の各層の規格化厚みをその層を構成する電気抵抗(×10 −6 ohm・cm)で割った値の合計値が3.0以上である、
弾性波素子。 - 前記IDT電極は、Eが150GPaよりも大きく、ρが5g/ccよりも大きい、請求項1に記載の弾性波素子。
- 前記積層体は、前記圧電基板の側に配置されたMoからなり規格化厚みがtMo(%)である層と、その上に積層されたAlからなり規格化厚みがtAl(%)である層とで構成され、
−3.5×tMo+41.2<tAl<−3.5tMo+43.2の関係を満たす、請求項1または2に記載の弾性波素子。 - tMoは10%より厚く、11.5%より薄い、請求項3に記載の弾性波素子。
- 前記積層体は、前記圧電基板の側に配置されたWからなり規格化厚みがtW(%)である層と、その上に積層されたAlからなり規格化厚みがtAl(%)である層とで構成され、
−5.54tW+42.4<tAl<−5.54tW+46.4の関係を満たす、請求項1または2に記載の弾性波素子。 - tWは10%より厚く、11.5%より薄い、請求項5に記載の弾性波素子。
- 前記積層体は、前記圧電基板の側に配置されたCuからなり規格化厚みがtCu(%)である層と、その上に積層されたAlからなり規格化厚みがtAl(%)である層とで構成され、
−2.86tCu+27.7<tAl<−2.86tCu+31.7の関係を満たす、請求項1または2に記載の弾性波素子。 - tCuは8.5%より厚い、請求項7に記載の弾性波素子。
- 前記IDT電極はアポタイズ型である、請求項1乃至8のいずれかに記載の弾性波素子。
- 前記圧電基板の下面に、前記圧電基板よりも線膨張係数の小さい材料からなり、前記圧電基板の厚みよりも厚い支持基板が配置された、請求項1乃至9のいずれかに記載の弾性波素子。
- 前記圧電基板と前記支持基板との間に、有機材料からなる層もしくは無機材料からなる層が位置する、請求項10に記載の弾性波素子。
- 前記圧電基板と前記支持基板との間に、SiO 2 層が位置する、請求項10に記載の弾性波素子。
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