JP6724713B2 - 光変換部材及びその製造方法、太陽電池モジュールと太陽電池セル - Google Patents
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Description
しかしながら、上記の技術では酸化ケイ素膜中に埋め込むシリコンの量を調整することで、シリコンナノ粒子のサイズを制御し各色を発色させる技術、或いは、酸化ケイ素膜とシリコンナノ粒子との熱膨張係数の差を緩和し、界面の欠陥を減少させて、ある特定の波長の発光強度を向上させるための技術に留まっている。
そのため、上記の従来の技術では、要求される光の波長帯域に応じて発光強度を高める機能が不十分であり、電子デバイスの機能を更に向上させる方法としては、限界があると考えられる。
(1)基板の一方の面上に積層され、粒径1nm〜10nmのシリコンナノ粒子が分散された酸化ケイ素膜を備える光変換部材であって、前記酸化ケイ素膜は、当該酸化ケイ素膜を電子スピン共鳴法で測定したときに、g=1.998±0.001の範囲内におけるスピン数が1×1016/cm3以下であり、g=2.003±0.001の範囲内におけるスピン数が3×1016/cm3以下であることを特徴とする光変換部材。
(2)前記基板の算術平均粗さRaが5nmから50nmであることを特徴とする(1)に記載の光変換部材。
(3)前記酸化ケイ素膜は、前記基板の一方の面上に形成した凹凸層上に積層され、前記凹凸層は、酸素及び窒素のうち少なくとも1種及びケイ素を含有し、0.1μm〜0.3μmの層厚であって、5nm〜20nmの算術平均粗さを有することを特徴とする(1)に記載の光変換部材。
(4)前記基板は、SiO2からなることを特徴とする(1)〜(3)のうちいずれかに記載の光変換部材。
(5)(4)に記載の光変換部材が太陽電池セル表面上に設置されたことを特徴とする太陽電池セル。
(6)(5)に記載の太陽電池セルを備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
(7)基板上に形成された酸化ケイ素膜中に、前記基板の温度を300℃以下にしてスパッタリングによりシリコンを分散させ、前記酸化ケイ素膜を非酸化雰囲気で800℃から1350℃で熱処理し、前記酸化ケイ素膜を酸素含有雰囲気において500℃から1000℃で熱処理して、前記酸化ケイ素膜を電子スピン共鳴法で測定したときに、g=1.998±0.001の範囲内におけるスピン数が1×1016/cm3以下であり、g=2.003±0.001の範囲内におけるスピン数が3×1016/cm3以下になるようにすることを特徴とする光変換部材の製造方法。
(8)前記スパッタリングにおいて、ターゲットの被スパッタ粒子の前記基板面に対する入射方向を、前記基板の法線に対して10°から80°にすることを特徴とする(7)に記載の光変換部材の製造方法。
(9)前記スパッタリングによりシリコンを分散させる工程において、正対するターゲット面に対し、前記基板表面を10°から80°に傾斜させることによりターゲットからの被スパッタ粒子の入射方向を制御することを特徴とする(7)又は(8)に記載の光変換部材の製造方法。
(10)前記基板は、SiO2からなることを特徴とする(7)〜(9)のうちいずれかに記載の光変換部材の製造方法。
(11)酸化ケイ素(SiOx(0.5≦x≦2))からなるターゲット上にシリコンチップを配置したターゲットを用いてスパッタリングを行い、前記酸化ケイ素膜中にシリコンを分散させることを特徴とする(7)〜(10)のうちいずれかに記載の光変換部材の製造方法。
(12)前記基板の算術平均粗さRaが5nmから50nmであることを特徴とする(7)〜(11)のうちいずれかに記載の光変換部材の製造方法。
(13)少なくとも酸化ケイ素(SiOx(0.5≦x≦2))を含むターゲットを用いて、基板の一方の面上に、ターゲットの被スパッタ粒子の入射方向が、前記基板の法線に対して10°から80°になるようにして、且つ前記基板の温度を300℃以下にして、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかを含有する雰囲気中でスパッタリングを行って、0.1μm〜0.3μmの層厚の凹凸層を堆積し、次いで、前記酸化ケイ素膜を形成することを特徴とする(7)〜(11)のうちいずれかに記載の光変換部材の製造方法。
(14)前記凹凸層を堆積する際の雰囲気は、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかとアルゴンガスを含有し、前記雰囲気の全圧は、0.3Pa〜1.5Paであって、酸素分圧及び窒素分圧の合計が前記雰囲気の全圧に対して10%〜50%であることを特徴とする(13)に記載の光変換部材の製造方法。
(15)前記非酸化雰囲気における熱処理を、900℃から1300℃の温度、且つ10分から120分の範囲で行うことを特徴とする(7)〜(14)のうちいずれかに記載の光変換部材の製造方法。
(16)前記酸素含有雰囲気における熱処理を、酸素分圧が1体積%から50体積%で、且つ10分から120分の範囲で行うことを特徴とする(7)〜(15)のうちいずれかに記載の光変換部材の製造方法。
第1実施形態の光変換部材は、粒径1nm〜10nmのシリコンナノ粒子が分散された酸化ケイ素膜を備える。前記酸化ケイ素膜は、下記のスパッタリングの条件にて作製される。
シリコン等の半導体基板やSiO2からなる基板等の誘電体基板上に、酸化ケイ素膜を形成するためのターゲットとして、酸化ケイ素(SiOx(0.5≦x≦2))を用い、酸化ケイ素膜中に含有させるシリコン量を制御するためにターゲット上にシリコンチップを配置しても良い。
前記方法で形成された酸化ケイ素膜を、まず、非酸化ガス雰囲気で熱処理を行う。この非酸化ガス雰囲気での熱処理によって、酸化ケイ素膜中に粒径1nmから10nmのシリコンナノ粒子6が形成される。
第2実施形態の光変換部材は、表面の算術平均粗さRaが5nmから50nmの基板上に、適度な量の空孔や空隙を導入された酸化ケイ素膜を備えるものである。第2実施形態の光変換部材は、下記の製造条件にて作製される。尚、第2実施形態の光変換部材は、被スパッタ粒子を基板に対して斜めに入射させて酸化ケイ素膜を形成する工程と、前記酸化ケイ素膜を非酸化ガス雰囲気で熱処理を行う工程と、非酸化雰囲気での熱処理後に前記酸化ケイ素膜を酸素含有雰囲気において熱処理を行う工程によって製造される。これらの工程を実施する際の条件として、酸化ケイ素膜に適度な空孔や空隙を確保するために必要とされる条件を除き、第1実施形態と同じ条件を採用することができる。
酸化ケイ素膜に適度な空孔や空隙を確保するため、ターゲットの被スパッタ粒子の基板面に対する平均的な入射方向が、基板の法線に対し、10°から80°になるようにする。10°未満だと充分な空孔や空隙を形成することができず、一方、80°超だと空隙が大きくなりすぎて、熱処理時に一部のシリコン粒子のサイズが肥大化したり、シリコンが酸化ケイ素に被覆されていない状態になってしまうため、結果的に蛍光強度が大きくならない。
第3実施形態の光変換部材は、平滑な基板と、前記基板の表面上に堆積された酸素及び窒素のうち少なくとも1種及びケイ素を含有する凹凸層と、シリコンナノ粒子を含み且つ前記凹凸層に積層された酸化ケイ素膜とを含む。
図3(a)に示されるように、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかを含有する雰囲気中で、第1ターゲット10’をスパッタリングし、被スパッタ粒子の入射方向を前記SiO2基板の法線に対して10°から80°の方向にすることで、酸素及び窒素のうち少なくとも1種及びケイ素を含有した凹凸層3bを形成する。
前記凹凸膜の堆積後、第2実施形態と同じ条件にて、酸化ケイ素膜を前記凹凸層上に形成する。図3(b)に示されるように、第2ターゲット10”、もしくは第2ターゲット10”上の複数箇所にシリコンチップ11を配置し、前述の入射方向から基板2上へスパッタリングすることによって、酸化ケイ素膜3中に、クラスター状のシリコン又はシリコン粒子或いはシリコン原子(以下、「Si粒子」という。)からなる粒子4が分散された状態で存在するとともに、空孔や空隙3aが十分に形成される。前記前記Si粒子4は、酸化ケイ素を構成する分子と共有結合しない状態で存在するシリコン原子のみからなる。
前記方法で形成された酸化ケイ素膜に対して、第1実施形態或いは第2実施形態と同じ条件にて、非酸化ガス雰囲気にて熱処理し、その後、酸素含有雰囲気下での熱処理を行う。第3実施形態においては、前記空孔或いは空隙により、前記非酸化ガス雰囲気での熱処理時において前記Si粒子4が凝集してシリコンナノ粒子5が形成される際、そのサイズが均一化され、前記シリコンナノ粒子5は、シリコンからなるコア5aの周囲にシェル層5bが形成される構造になる。さらに、酸素含有雰囲気下で熱処理することで、コアは局在準位が非常に少ない結晶となり、コア/シェル界面ではキャリア再結合が起きにくい構造となる。また、熱処理をすることで、酸化ケイ素膜の表面が平滑化されるメリットがある。
本発明の光変換部材は、前記シリコンナノ粒子を含有する酸化ケイ素膜と、当該酸化ケイ素膜がその上に形成された基板とを含む構造を有する。本発明の光変換部材は、短波長の光を長波長に変換できるため、青色の光と、その光を赤色と緑色の光に波長変換して重ねることで白色光を合成することができるので、本発明の光変換部材を発光素子に用いることができる。例えば、図4(a)、(b)に示すように、青色LED21を光源として、導光板20として本発明の光変換部材を用いて、液晶等の白色バックライト30を構成しても良い。尚、図4(a)のバックライト30はオンエッジ方式であり、(b)のバックライト40は表面実装方式である。
図5は、本発明の光変換部材1を用いた太陽電池モジュールの実施形態である。この太陽電池モジュール50は、透明基板としてのガラス板2と、前記ガラス板上に形成され、前記シリコンナノ粒子5を含有する酸化ケイ素膜3からなる光変換部材1を備えている。前記光変換部材1は、封止材53内に封入された太陽電池セル51の太陽光入射側に前記酸化ケイ素膜3が接するように配置され、前記ガラス板2の上には太陽電池モジュールの太陽光入射側の最外層として反射防止コート膜52が配置されている。一方、封止材53の他方の側には、裏面側保護部材54が設けられている。
図6は、本発明の光変換部材1を用いた太陽電池セルの実施形態である。この実施形態の太陽電池セル60は、透明基板としてのガラス板2と、前記ガラス板上に形成され、前記シリコンナノ粒子5を含有する酸化ケイ素膜3からなる光変換部材1と、太陽電池セル51とを備え、前記酸化ケイ素膜3が太陽電池セル51に接するように構成されている。尚、太陽電池セル51は、結晶シリコンなどの光吸収層51aと電極51bを備える。
試料No.1〜4は本発明に対する比較例である。試料No.1〜3は、前記基板の基板面をターゲット表面に対して平行に対向させ、ターゲット法線上に近い位置に設置した。試料No.4はターゲット法線上に近い位置で、且つ法線に対し前記基板を傾斜させて、被スパッタ粒子を斜め入射させる方法とした。次いで、チャンバー内を真空にした後、Arガス50SCCMを導入し、圧力調整弁にてチャンバー内を0.7Paとした。スパッタリングは800Wの高周波電力をターゲットに印加することにより行い、シリコンが分散された酸化ケイ素膜の膜厚を1μmとした。尚、試料No.1、2、4は基板を加熱せずに、試料No.3は前記基板を400℃に加熱して、シリコン含有酸化ケイ素膜を形成した。
試料No.5〜8は本発明の製造方法によって製造された発明例である。試料No.5〜8のいずれも、試料No.1〜4の「第一熱処理」の後に、「第二熱処理」の欄に示す条件にて、酸素含有雰囲気で熱処理する工程が行われた。
「第一熱処理」温度により、シリコンナノ粒子の大きさが変わり、蛍光ピーク波長が変わるため、「第一熱処理」温度を1000℃にした場合での実験を行った。試料11、14は、前記基板表面をダイヤモンドペーストによるバフ研磨したものを使用し、表面粗さは原子間力顕微鏡(Bruker社製 NanoScope5 Dimension-5000)で測定した。
尚、ターゲット及び基板は、試料1〜8と同様のものが使用され、前記基板を傾斜する方法も、試料1〜8と同様に行われた。試料12〜14は本発明の製造方法によって製造された発明例であり、試料9〜11は本発明に対する比較例である。試料No.12〜14のいずれも、試料No.9〜11の「第一熱処理」の後に、「第二熱処理」の欄に示す条件にて、酸素含有雰囲気で熱処理する工程が行われた。試料9〜14の製造条件と、試料9の蛍光ピーク強度を1としたときの試料9〜14の各製造条件での蛍光測定結果を表1−1に示す。
「第一熱処理」温度を1150℃にした場合で、凹凸層の有無、基板表面粗さの効果、「第二熱処理」及び「第二熱処理」での雰囲気ガス組成、「第二熱処理」での温度の影響を調査した。
試料No.22、23、35、36には、酸化ケイ素膜の形成前に凹凸層が形成されている。これらの試料の凹凸層は、以下のように形成された。
試料No.22、23、35、36の基板は、ターゲット法線上に近い位置で、且つ法線に対し前記基板を40°または60°に傾斜させて設置した。
チャンバー内を真空にした後、試料1〜8の酸化ケイ素膜形成に用いられたものと同等のターゲットを用いて、チャンバー内の圧力が0.7Paになるように、圧力調整弁にて調整しながら、50SCCMのArガス、12.5SCCMのO2ガスを前記チャンバー内に導入し、基板は加熱せずに、表1−2に示す膜厚になるまで、試料No.22、23、35、36の基板上に前記凹凸層を堆積した。
尚、スパッタリングは500Wの高周波電力をターゲットに印加することにより行った。凹凸層の表面粗さは原子間力顕微鏡で15μm×15μmの領域を測定することにより求め、凹凸層が形成された後の表面粗さを表1−2に示した。
試料No.15〜36のそれぞれについて、表1−2の条件にて酸化ケイ素膜を形成した。チャンバー内を真空にした後、チャンバー内の雰囲気が表1−2に示すガス組成になるように圧力調整弁にて調整しながら総流量50SCCMのArガスを前記チャンバー内に導入し、チャンバー内を0.7Paとした。次いで、基板は加熱せずに、スパッタリングは800Wの高周波電力をターゲットに印加することにより行い、Si粒子が分散された酸化ケイ素膜の膜厚が1μmになるまでスパッタリングを行った。
尚、試料No.34においては、基板とターゲットの間にマスク(コリメーター)を挿入して、被スパッタ粒子を斜め入射させる方法とした。
ESR測定は、日本電子社製のJES-FE3Tを用い、100kHzの磁場変調、室温で行った。g値、スピン数はMnマーカー(MgO中のMn2+)を同時測定することにより求めた。
比較例の試料No.15、16、19〜27と、発明例の試料No.28〜36とを製造条件及び蛍光測定結果に関して比較すると、非酸化ガス雰囲気にて熱処理後に酸素含有雰囲気下での熱処理を行うことによって、蛍光ピーク強度が向上することが分かる。
図7は、比較例である試料No.16、20と、本発明例である試料No.32及びNo.33のそれぞれに350nmの励起光を入射したときの、それぞれの試料から得られた蛍光スペクトルの測定結果である。図7に示されるように、非酸化ガス雰囲気にて熱処理後に酸素含有雰囲気下での熱処理が行われた本発明の光変換部材は、蛍光スペクトルが検出される全波長領域において比較例に比べて発光強度が高く、特に、最も強い蛍光強度を与える波長において、各段に高いことが分かる。
2 平滑な基板(ガラス板)
3 酸化ケイ素膜
3a 空孔或いは空隙
3b 凹凸層
4 Si粒子
5 シリコンナノ粒子
5a シェル層
5b シリコンコア
6 シリコンナノ粒子
10 ターゲット
10’ 第1ターゲット
10” 第2ターゲット
11 シリコンチップ
20 導光板
21 青色LED
22 発光体
23 リフレクター
30、40 バックライト
50 太陽電池モジュール
60 太陽電池セル
Claims (16)
- 基板の一方の面上に積層され、粒径1nm〜10nmのシリコンナノ粒子が分散された酸化ケイ素膜を備える光変換部材であって、
前記酸化ケイ素膜は、当該酸化ケイ素膜を電子スピン共鳴法で測定したときに、g=1.998±0.001の範囲内におけるスピン数が1×1016/cm3以下であり、g=2.003±0.001の範囲内におけるスピン数が3×1016/cm3以下であることを特徴とする光変換部材。 - 前記基板の算術平均粗さRaが5nmから50nmであることを特徴とする請求項1に記載の光変換部材。
- 前記酸化ケイ素膜は、前記基板の一方の面上に形成した凹凸層上に積層され、前記凹凸層は、酸素及び窒素のうち少なくとも1種及びケイ素を含有し、0.1μm〜0.3μmの層厚であって、5nm〜20nmの算術平均粗さを有することを特徴とする請求項1に記載の光変換部材。
- 前記基板は、SiO2からなることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の光変換部材。
- 請求項4に記載の光変換部材がその表面上に積層されたことを特徴とする太陽電池セル。
- 請求項5に記載の太陽電池セルを備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
- 基板上に形成された酸化ケイ素膜中に、前記基板の温度を300℃以下にしてスパッタリングによりシリコンを分散させ、
前記酸化ケイ素膜を非酸化雰囲気で800℃から1350℃で熱処理し、
前記酸化ケイ素膜を酸素含有雰囲気において500℃から1000℃で熱処理して、
前記酸化ケイ素膜を電子スピン共鳴法で測定したときに、g=1.998±0.001の範囲内におけるスピン数が1×1016/cm3以下であり、g=2.003±0.001の範囲内におけるスピン数が3×1016/cm3以下になるようにすることを特徴とする光変換部材の製造方法。 - 前記スパッタリングにおいて、ターゲットの被スパッタ粒子の基板表面に対する入射方向を、前記基板の法線に対して10°から80°にすることを特徴とする請求項7に記載の光変換部材の製造方法。
- 前記スパッタリングによりシリコンを分散させる工程において、正対するターゲット面に対し、基板表面を10°から80°に傾斜させることによりターゲットからの被スパッタ粒子の入射方向を制御することを特徴とする請求項7又は8に記載の光変換部材の製造方法。
- 前記基板は、SiO2からなることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか1項に記載の光変換部材の製造方法。
- 酸化ケイ素(SiOx(0.5≦x≦2))からなるターゲット上にシリコンチップを配置したターゲットを用いてスパッタリングを行い、前記酸化ケイ素膜中にシリコンを分散させることを特徴とする請求項7〜10のうちいずれか1項に記載の光変換部材の製造方法。
- 前記基板の算術平均粗さRaが5nmから50nmであることを特徴とする請求項7〜11のうちいずれか1項に記載の光変換部材の製造方法。
- 少なくとも酸化ケイ素(SiOx(0.5≦x≦2))を含むターゲットを用いて、基板の一方の面上に、ターゲットの被スパッタ粒子の入射方向が、前記基板の法線に対して10°から80°になるようにして、且つ前記基板の温度を300℃以下にして、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかを含有する雰囲気中でスパッタリングを行って、0.1μm〜0.3μmの層厚の凹凸層を堆積し、
次いで、前記凹凸層上に、前記酸化ケイ素膜を形成することを特徴とする請求項7〜11のうちいずれか1項に記載の光変換部材の製造方法。 - 前記凹凸層を堆積する際の雰囲気は、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかとアルゴンガスを含有し、
前記雰囲気の全圧は、0.3Pa〜1.5Paであって、
酸素分圧及び窒素分圧の合計が前記雰囲気の全圧に対して10%〜50%であることを特徴とする請求項13に記載の光変換部材の製造方法。 - 前記非酸化雰囲気における熱処理を、900℃から1300℃の温度、且つ10分から120分の範囲で行うことを特徴とする請求項7〜14のうちいずれか1項に記載の光変換部材の製造方法。
- 前記酸素含有雰囲気における熱処理を、酸素分圧が1体積%から50体積%で、且つ10分から120分の範囲で行うことを特徴とする請求項7〜15のうちいずれか1項に記載の光変換部材の製造方法。
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