JP6723899B2 - 容器、容器付き筆記具 - Google Patents

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Description

この明細書に開示される技術は、内容物を収容する容器に関し、該容器付き筆記具、該容器付き文房具、化粧品容器などに適用することができる。
従来、この種の容器としては、例えば、下記特許文献1、特許文献2に示される筆記具と一体となったものが知られている。これらの公報に示される容器は、筆記具の後端部に一体となって具備されており、第1回動軸を中心として開閉可能に軸筒に軸支された蓋に、ガイドストッパーの一端が第2回動軸により軸支されている。このガイドストッパーに軸筒内に収容された印字体と連結する印鑑受けが係合しており、印鑑受けが軸線方向に繰り出されたときに印鑑受けと共にガイドストッパーが軸線方向に摺動し、第2回動軸を軸線方向に移動させて蓋を第1回動軸の回りで揺動するようにされている。また一方で、蓋の揺動後に、印鑑受けとガイドストッパーとの係合が外れて印鑑受けがガイドストッパーから独立的に繰り出されるようにされている。
特開2000−127587号公報 (例えば、請求項1参照。) 特開2000−062390号公報 (例えば、請求項1及び請求項2参照。)
上述したような容器は、蓋の揺動角度(開閉角度)が第2回動軸の軸線方向への移動に伴う90°等の小さな角度に制限される。しかしながら、印字体を使用する場合、蓋により使用が阻害されないよう、蓋はより大きな開閉角度で開き、軸線方向において蓋より印字体を突出させることが望ましい。一方で、従来の容器では、蓋の開閉角度を大きくしようとすると、ガイドストッパーのスライド量を長くとることとなって、機構の大型化と、操作性の低下を招くことがあった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、従来よりも広い開閉角度を有して蓋を開閉できる容器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一の態様の容器は、開口を有して内容物を収容する容器本体と、該容器本体の開口を開放及び閉塞するように該容器本体に対して回動可能に支持された蓋と、該容器本体の開口に接近及び離間する方向に移動可能な可動体と、一端部が該蓋に回動可能に支持されると共に、他端部が該可動体に回動可能に支持され、該可動体の移動を該蓋に伝達する継手とを備える。
また、本発明の他の態様の容器付き筆記具は、開口を有して内容物を収容する容器本体を有する軸筒と、該軸筒内に配置された筆記体と、該容器本体の開口を開放及び閉塞するように該容器本体に対して回動可能に支持された蓋と、該容器本体の開口に接近及び離間する方向に移動可能な可動体と、一端部が該蓋に回動可能に支持されると共に、他端部が該可動体に回動可能に支持され、該可動体の移動を該蓋に伝達する継手とを備える。
本発明に係る態様によれば、従来よりも広い開閉角度を有して蓋を開閉できる容器を提供することができる。
図1Aは、本実施の形態に係る容器付き筆記具が有する蓋が閉じた状態の蓋開閉容器をその中心軸線を含む平面で切断して示す断面図である。 図1Bは、本実施の形態の蓋開閉容器を図1AのA−A線で切断して該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向(図1AのA−A矢印方向)より見て示す断面図である。 図2Aは、本実施の形態に係る容器付き筆記具が有する蓋が開いた状態の蓋開閉容器をその中心軸線を含む平面で切断して示す断面図である。 図2Bは、本実施の形態の蓋開閉容器を図2AのA−A線で切断して、その開閉−ロック機構部が配置された外周の方向(図2AのA−A矢印方向)より見て示す断面図である。 図3Aは、本実施の形態の蓋開閉容器が有する可動体を該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周位置から周方向に90度回転した外周位置の方向より見て示す図である。 図3Bは、本実施の形態の蓋開閉容器が有する可動体を図3AのA−A線で切断して該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向(図3AのA−A矢印方向)より見て示す断面図である。 図4Aは、本実施の形態の蓋開閉容器が有する継手を該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周位置から周方向に90度回転した外周位置の方向より見て示す図である。 図4Bは、本実施の形態の蓋開閉容器が有する継手を図4AのA−A線で切断して該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向(図4AのA−A矢印方向)より見て示す図である。 図5Aは、本実施の形態に係る蓋開閉容器が有する蓋を該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向より見て示す図である。 図5Bは、図5Aの蓋をその中心軸線を含む平面で切断して、図5AのB−B矢印方向より見て示す断面図である。 図6Aは、本実施の形態の蓋開閉容器が有する後軸筒を該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向より見て示す図である。 図6Bは、本実施の形態の後軸筒を図6AのC矢印の方向より見て示す図である。 図7Aは、図6Aの後軸筒をその中心軸線を含む平面で切断して、図6AのB−B矢印方向より見て示す断面図である。 図7Bは、本実施の形態の後軸筒を図6BのD−D線で切断して、該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向(図6BのD−D矢印方向)より見て示す断面図である。 図8は、本実施の形態の蓋開閉容器が有する中軸筒を該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向より見て示す図である。 図9Aは、本実施の形態の蓋開閉容器が有する規制体を該蓋開閉容器の開閉−ロック機構部が配置された外周の方向より見て示す図である。 図9Bは、本実施の形態の規制体を図9AのC矢印の方向より見て示す図である。 図10Aは、本実施の形態に係る容器付き筆記具が有する蓋が閉じた状態の蓋開閉容器をその開閉−ロック機構部が配置された外周の方向より見て示す図である。 図10Bは、本実施の形態の蓋開閉容器をその開閉−ロック機構部が配置された外周位置から周方向に90度回転した外周位置の方向より見て示す図である。 図11Aは、本実施の形態に係る容器付き筆記具が有する蓋が開いた状態の蓋開閉容器をその開閉−ロック機構部が配置された外周の方向より見て示す図である。 図11Bは、本実施の形態の蓋開閉容器をその開閉−ロック機構部が配置された外周位置から周方向に90度回転した外周位置の方向より見て示す図である。 図11Cは、本実施の形態の蓋開閉容器をその開口が配置された端部の方向より見て示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施の形態においては、蓋開閉容器を有する(蓋開閉)容器付き筆記具を例示して説明を行う。本実施の形態の容器付き筆記具には内容物としての印字体(印鑑)が収容される。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1Aは、本実施の形態に係る容器付き筆記具が有する蓋開閉容器1及びその構成部品を切断して示す断面図である。図1Bは、蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14及びその構成部品を切断して示す断面図である。図1A及び図1Bでは、蓋が閉じた状態の蓋開閉容器1及びその構成部品が図示されている。本実施の形態の容器付き筆記具が備える先軸筒及び筆記体については、既に公知であるのでその図示及び詳細な説明を省略する。
図1A及び図1Bに示す本実施の形態の蓋開閉容器1は、後軸筒10と、その一端部が後軸筒10内に相対的に移動可能に挿入され、その他端部が後軸筒10から露出された中軸筒20と、後軸筒10の一端面に形成された開口12aを開放又は閉塞可能に配置された蓋30と、後に詳述する開閉機構(可動体40及び継手50等)と、ロック機構(可動体40の前部及び規制体60等)とを備える。以下の本明細書の説明では、本実施の形態の容器付き筆記具の中心軸線の延在方向(長手方向)(以下、単に「軸線方向」という。)において、中軸筒20が後軸筒10から露出している側を該容器付き筆記具(蓋開閉容器1)の前方とし、蓋30側を後方として説明する。
後軸筒10、中軸筒20及び蓋30は、本実施の形態における内容物としての印字体(不図示)を収容可能な内部空間である収容部を画成する。略円筒形状に形成された後軸筒10は本実施の形態に係る容器付き筆記具の後半部を構成すると共に、蓋開閉容器1の外周壁を構成する。中軸筒20の後端部は底板を有し、収容部の底壁(前壁)を構成する。なお、底板は蓋開閉容器1の開口が配置された端部とは反対側に配置されればよく、他の実施の形態では、中軸筒の先端部が底板を有するものとしてもよい。蓋30は収容部の開閉可能な上壁(後壁)を構成する。中軸筒20が後軸筒10に対して相対的に後方に移動して後軸筒10内により深く挿入されると、蓋開閉容器1が有する開閉機構が蓋30を開くと共に収容部の底壁を構成する中軸筒20の後端部が蓋開閉容器1の後端部の開口12aに接近する。印字体の前端部を中軸筒20の後端部に配置された嵌入部22内に嵌入することで印字体を収容部の底壁に固定することができる。このため、ユーザは、本実施の形態の容器付き筆記具が備える筆記体によって筆記をすることができると共に、蓋30を開いた蓋開閉容器1の後端部の開口12aから印字体の後端部を突出させて押印をすることができる。
後軸筒10と中軸筒20とは、弾性体であるリターンスプリング90によって互いに前後方向に離間するように付勢される。リターンスプリング90の付勢力によって後軸筒10と中軸筒20とが前後方向に相対的に離間するように移動すると、収容部の底壁を構成する中軸筒20の後端部が蓋開閉容器1の後端部の開口12aから離間して印字体を収容部内に収容すると共に、蓋開閉容器1が有する開閉機構が蓋30を閉じる。このため、ユーザは、収容部の底壁に固定された印字体を収容部内に収容して蓋30で開口12aを閉塞することができるから、印字体との意図しない接触を防ぐことができる。
(開閉機構)
図1A及び図1Bを参照して、蓋開閉容器1が有する蓋30の開閉機構について説明する。蓋30の開閉機構は、可動体40と継手50とを有し、後軸筒10と中軸筒20との相対的な移動を蓋30の開閉運動に変換する。蓋30の基部32は、軸線方向に対して90度の角度を成す方向に延在するように配置された第1枢軸82によって後軸筒10に回動可能に軸支される。また、後に詳述するように、可動体40は中軸筒20に固定され、可動体40の後端部と継手50の先端部とは軸線方向に対して90度の角度を成す方向に延在するように配置された第3枢軸86によって相互に回動可能に連結される。また、継手50の後端部は、軸線方向に対して90度の角度を成す方向に延在するように配置された第2枢軸84によって蓋30の基部32に回動可能に軸支される。
本実施の形態の構成において、リターンスプリング90の付勢力に抗して中軸筒20を後軸筒10内へより深く挿入すると、中軸筒20、可動体40及び継手50が蓋開閉容器1の後端部の開口12aに接近するように移動する。この際、蓋開閉容器1の開閉機構は、蓋30を後方に押して開くことができる。図1Aに示す継手50の中心軸線と蓋開閉容器1の中心軸線(可動体40の移動方向)とが成す角度θについては後に詳述する。
図2A及び図2Bを参照して、蓋が開いた状態の蓋開閉容器1を説明する。図2Aは、蓋が開いた状態の蓋開閉容器1及びその構成部品を切断して示す断面図である。図2Bは、蓋が開いた状態の蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14及びその構成部品を切断して示す断面図である。
第3枢軸86により可動体40に対して回動可能に軸支されると共に、第2枢軸84により蓋30の基部32に対して回動可能に軸支された継手50を備える蓋開閉容器1は、蓋30を従来よりも大きく揺動させて開くことができる。蓋30が開いた状態において、継手50は、第3枢軸86を回転軸心として可動体40及び蓋開閉容器1の中心軸線に対して図示するように回転角度θまで回転することができる。本実施の形態の蓋開閉容器1では、θが約70度となる角度まで継手50を回転させて蓋30を開くことができる。少なくともこの継手50の回転角度θによって、従来よりも大きく蓋30を揺動させて開くことができるから、ユーザは、蓋30を押印対象物に干渉させることなく、本実施の形態の容器付き筆記具の後端部から突出した印字体を好適に使用することができる。本実施の形態では、開いた状態から閉じた状態まで約160度の開閉角度で蓋30を揺動させて開くことができる。
(可動体40)
図3A乃至図3B及び図1Aを参照して、可動体40を詳細に説明する。図3Aは、可動体40を蓋開閉容器1の側面より見て示す図である。図3Bは、可動体40を図3AのA−A線で切断して蓋開閉容器1の外径方向より見て示す図である。A−A線で切断される前の可動体40の外形を2点鎖線で示す。可動体40は、棒状に形成され、開閉−ロック機構部14の軸線方向に延在するように配置される。可動体40の後端部には、2枚の支持板42が継手50の前端部をその間に配置することができるように対向して形成される。各支持板42は、第3枢軸86を回動可能に軸支する挿入孔422を有する。
可動体40の軸線方向の略中央の位置には、嵌合溝46が形成される。この嵌合溝46が後に詳述する中軸筒20の嵌合突起24(図8参照)に嵌合することにより、可動体40は中軸筒20に対して相対移動不能に固定される。中軸筒20に固定された可動体40は、蓋開閉容器1の開口12aに対して接近及び離間をするように、中軸筒20と共に蓋開閉容器1の軸線方向に移動する。可動体40の移動方向は開口12aに対して接近及び離間をすることができる方向であればよく、他の実施の形態では、可動体40は、蓋開閉容器1の軸線方向に対して所定の傾斜角度を有する移動方向に往復移動して開口12aに対して接近及び離間をするものとしてもよい。例えば、可動体が後方に移動するに従って蓋開閉容器の径方向の外側に向かうように定められた所定の傾斜角度によって可動体の往復移動方向を蓋開閉容器の軸線方向に対して傾斜させるものとしてもよい。この場合には、蓋の開き角度を更に大きな開き角度とすることができる。
可動体40の前端部は、後に詳述する規制体60(図9A参照)と共に蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14を構成する。可動体40の前端部には内部空間44cを有する係合部44が形成される。内部空間44cは、規制体60の挿入部62(図9A参照)を挿入可能な(通過口としての)連通口442を有する壁部44bと2枚の壁部44aとで画成される。また、壁部44bの内部空間44c側には、後に詳述する規制体60の挿入部62に形成された係止爪624(図9A参照)が係止可能な係止溝444が形成される。蓋開閉容器1のロック機構については後に詳述する。
(継手50)
図4A乃至図4B及び図1Aを参照して、継手50を詳細に説明する。図4Aは、継手50を蓋開閉容器1の側面より見て示す図である。図4Bは、継手50を図4AのA−A線で切断して蓋開閉容器1の外径方向より見て示す図である。継手50は、その先端部及び後端部が継手50の回転作動方向において丸みを有する半円形の側面形状を有した棒状に形成され、蓋30の基部32と可動体40の後端部との間に配置される。継手50の後端部には、挿入穴51が形成され、挿入穴51内に挿入される第2枢軸84を回動可能に軸支する。継手50は、第2枢軸84を介して、蓋30の基部32に対して回動可能に接続される。また、継手50の前端部には、挿入穴52が形成され、挿入穴52内に挿入される第3枢軸86を回動可能に軸支する。継手50は、第3枢軸86を介して、可動体40の後端部に対して回動可能に接続される。継手50は蓋30の基部32及び可動体40に対して回動可能に接続されればよく、他の実施の形態では、例えば、ボールジョイントを介して継手を蓋の基部及び可動体に対して回動可能に接続するものとしてもよい。この場合には、ボールジョイントを介して継手を蓋の基部及び可動体に対して回動可能に接続することで、蓋開閉機構の作動の際に生じる作動抵抗を低減させることができる。
本実施の形態の継手50の挿入穴51(第2枢軸84)の中心と挿入穴52(第3枢軸86)の中心とを通る継手50の中心軸線は、蓋30を閉じた状態において、第1枢軸82周りの第2枢軸84の揺動角度を増大するように、蓋開閉容器1(及び可動体40)の中心軸線に対して所定の角度θを有するように配置される。言い換えれば、継手50の中心軸線は、蓋30を閉じた状態において、可動体40の移動方向上ではなく、可動体40の移動方向に対して所定の角度θを有するように配置される。継手50は第3枢軸86によって可動体40に対して回動自在に軸支されているために、蓋30を閉じた状態において、継手50の中心軸線が可動体40の移動方向に対して平行ではなく、上述のように所定の角度θを有することができる。
このように構成すると、蓋30が第1枢軸82を回転軸心として揺動する際に、第2枢軸84が第1枢軸82の周りを揺動可能な周方向の第2枢軸84のストローク長さを更に長くすることができる。このため、蓋30が閉じた状態(図1A参照)から蓋30が開いた状態(図2A参照)まで、蓋30が第1枢軸82の周りを揺動可能な回転角度を更に大きくすることができる。
所定の角度θは、蓋30が開く際に生じる作動抵抗に抗して、第3枢軸86で可動体40に回動自在に軸支された継手50によって蓋30を効率良く後方に押圧して、蓋30を開くことができる角度に設けることが好ましい。例えば、所定の角度θを90度よりも小さい鋭角に設けることが好ましく、更に好ましくは、所定の角度θを60度よりも小さい鋭角に設けることが好ましく、最も好ましくは、所定の角度θを30度よりも小さい鋭角に設けることが好ましい。本実施の形態では、所定の角度θは約10度の角度に設けられている。
(蓋30)
図5A乃至図5B及び図1Aを参照して、蓋30を詳細に説明する。図5Aは、蓋30を蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向より見て示す図である。図5Bは、蓋30を図5AのB−B線で切断してその切断面の法線方向(図5AのB−B方向)より見て示す図である。蓋30は、蓋開閉容器1の開口12aを塞ぐことができる蓋板部34と、蓋板部34を蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14に接続する基部32とを有する。蓋板部34の断面形状は、蓋板部34の構造強度及び蓋開閉容器1の収容容積を増大させることができるように、後端側に突出して湾曲した略アーチ形状に形成される。
蓋30の基部32には、第1枢軸82が挿入される挿入孔32aが形成され、挿入孔32aは第1枢軸82を回動可能に軸支する。また、第1枢軸82は、後に詳述する後軸筒10に形成された挿入孔144(図7A参照)に挿入されて回動可能に軸支される。このため、蓋30は、第1枢軸82を回転軸心として後軸筒10に対して回動可能に軸支され、蓋開閉容器1の後軸筒10の後端面に形成された開口12aを開放及び閉塞することができる。
蓋30の基部32の挿入孔32aから所定の距離Lだけ離間した位置には、第2枢軸84が挿入される挿入孔32bが形成される。挿入孔32bは第2枢軸84を回動可能に軸支する。上述の通り、第2枢軸84は、継手50の後端部に回動可能に軸支されている。このため、蓋30は、継手50の後端部に対して回動可能に連結される。蓋30の基部32の先端側には継手50の後端部を受け入れ可能な凹部が形成される。この基部32の凹部内に継手50の後端部を受け入れた状態で、蓋部30の挿入孔32bと継手50の挿入穴51(図4A参照)とを貫通して第2枢軸84を挿入することで、蓋部30と継手50とが回動可能に連結される。
第1枢軸82を軸支する挿入孔32aの中心軸線と第2枢軸84を軸支する挿入孔32bの中心軸線との所定の離間距離Lは、蓋30の開閉作動のモーメントアームとして作用する。このモーメントアームの長さLをより大きくとれば、蓋30をより小さな作動力で効率良く開閉させることができる。更に、蓋30を開く際に、第3枢軸86周りに継手50に作用する(図1Aにおける時計回りの)回転モーメントよりも、第1枢軸82周りに蓋30に作用する(図1Aにおける時計回りの)回転モーメントの方が大きくなるように、挿入孔32aと挿入孔32bとを所定の距離Lだけ離間して配置すると、開閉機構の作動を効率化するために好ましい。
特に、本実施の形態では、上述のように、継手50は、蓋30を開き始める際に、その中心軸線が蓋開閉容器1の中心軸線(可動体40の移動方向)に対して所定の角度θを有した状態で蓋30を後端側(可動体40の移動方向における後方)に向けて押圧する。この際、蓋30が第1枢軸82周りに正回転(図1Aにおける時計回りの回転)を始める前に、継手50が第3枢軸86周りに逆回転(図1Aにおける時計回りの回転)すると開閉機構の作動効率が低下することがある。蓋30を開き始める際に、継手50が第3枢軸86周りに逆回転を始めることを防ぐことで開閉機構の作動効率が低下することを防ぐことができる。このため、蓋30の開閉角度をより大きくするために、蓋30が閉じた状態において、上述のように継手50の中心軸線が可動体40の移動方向に対して所定の角度θを有するように構成した場合にも、継手50によって蓋30を可動体40の移動方向に沿って後方に効率良く押圧して開くことができる。
(後軸筒10)
図6A乃至図6B及び図1Aを参照して、後軸筒10を詳細に説明する。図6Aは、後軸筒10を蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向より見て示す図である。図6Bは、後軸筒10を図6AのC矢印方向より見て示す図である。後軸筒10は、両端部に開口12a,12bを有する略中空円筒状に形成される。また、後軸筒10には、軸線方向に沿って延在する開閉−ロック機構部14の外壁を構成する凸部が径方向外側に突出して形成される。また、後軸筒10の軸線方向の略中央の外周面上には、開閉−ロック機構部14の凸部に亘って凹部16が形成される。凹部16には、後に詳述する釦70(図1B参照)が配置される。凹部16内には、貫通孔162とこの貫通穴よりも小径の止め穴である支持穴164とが軸線方向に沿って並ぶように形成される。貫通孔162、支持穴164には、それぞれ後に詳述する釦70の長脚部72(図1B参照)及び短脚部74(図1B参照)が嵌入される。
図7A乃至図7B及び図1Aを参照して、後軸筒10を更に説明する。図7Aは、後軸筒10を蓋開閉容器1の中心軸線を含む平面で切断して該切断面の法線方向(図6AのB−B方向)より見て示す図である。図7Bは、後軸筒10を図6BのD−D線で切断して蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向(図6BのD−D方向)より見て示す図である。後軸筒10の後端部には、蓋30を支持するための支持板142が形成される。支持板142には、蓋30と後軸筒10とを回動可能に軸支する第1枢軸82を挿入可能な挿入孔144が形成される。後軸筒10には2枚の支持板142が対向して形成され、対向する2枚の支持板142の間に蓋30の基部32を配置した状態で、基部32の挿入孔32aと後軸筒10の挿入孔144とを貫通して第1枢軸82が挿入される。第1枢軸82によって、蓋30が後軸筒10に回動可能に軸支される。後軸筒10の内周面の前端部には、前後方向に延在するポケットが形成される。後軸筒10のポケット内には、後に詳述するリターンスプリング90が配置され、後軸筒10と中軸筒20とを相互に前後方向に離間するように付勢する。後軸筒10の内周面の軸線方向の中央部には、一対のガイド溝18が互いに対向した状態で形成される。後軸筒10の一対のガイド溝18は、後に詳述するように、中軸筒20の軸線方向に沿った移動をガイドする。
(中軸筒20)
図8を参照して、中軸筒20を詳細に説明する。図8は、中軸筒20を蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向より見て示す図である。中軸筒20は、略円筒状に形成され、軸線方向において後軸筒10に対して相対的に移動可能であるように後軸筒10内に挿入される。中軸筒20の後端部には、軸線方向に延在する一対のスリットを有する円筒壁である嵌入部22が形成される。本実施の形態の内容物としての印字体は、軸線方向と直交する方向に弾性変形可能な嵌入部22内に嵌入されることによって、嵌入部22によって把持されて固定される。中軸筒20の前部の外周面上には全周に渡って段差が形成される。この中軸筒20の段差と上述の後軸筒10の内周面に形成されたポケットの後端部(図7A参照)との間に、リターンスプリング90が軸線方向に圧縮されて配置される。中軸筒20の前端部には、任意の公知のシャープペンシル又はボールペン等の筆記体を取付けることができ、中軸筒20の前端部の外周面上には、任意の公知の先軸筒を取付けることができる。
中軸筒20の後部の外周面上には、上述の可動体40の嵌合溝46(図3B参照)と嵌合して可動体40と中軸筒20とを一体に係合する一対の嵌合突起24が径方向外側に突出して形成される。また、中軸筒20の外周面上には、可動体40の前部を組み付けると共に、後に詳述する規制体60を摺動可能に受け入れることができる凹部26が形成される。また、上述の後軸筒10の内周面に形成された一対のガイド溝18(図7A参照)に対向する中軸筒20の外周面上の位置には、ガイド溝18に係合する一対の係合突起28が形成される。中軸筒20の係合突起28が後軸筒10のガイド溝18に係合することにより、中軸筒20は、軸線方向へ移動可能且つ周方向へ回転不能に後軸筒10と係合する。
(ロック機構)
図9A乃至図9B及び図1A乃至図2Bを参照して蓋開閉容器1のロック機構を説明する。図9Aは、蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14が有する規制体60を蓋開閉容器1の開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向より見て示す図である。図9Bは、規制体60を図9AのC矢印の方向より見て示す図である。蓋開閉容器1のロック機構は、規制体60を有する。また、可動体40の前端部は蓋開閉容器1のロック機構の一部を構成する。蓋開閉容器1のロック機構は、蓋30が閉じた状態及び開いた状態の双方において、後に詳述するように、可動体40及び中軸筒20の後軸筒10に対する軸線方向の相対的な移動を規制して蓋30の揺動をロックすることができるように構成される。
(規制体60)
規制体60は、可動体40の軸線方向の前方に配置される(図1B参照)。規制体60の前部には、ユーザが加える外力によって蓋開閉容器1の軸線方向に対して90度の角度を有する方向(C矢印方向)に弾性変形可能な弾性片64が形成される。後に詳述する蓋開閉容器1の釦70(図1B参照)をユーザが蓋開閉容器1の軸線方向に対して90度の角度を有する方向に押下すると、規制体60の弾性片64が弾性変形して、規制体60は蓋開閉容器1の軸線方向に対して90度の角度を有する方向に復元可能に移動する。
規制体60の軸線方向の略中央には、嵌入穴66(図9B参照)が形成される。嵌入穴66に釦70の長脚部72(図1B参照)が嵌入されることで、規制体60は後軸筒10に対して軸線方向の相対的な移動が不能であるように固定される。
規制体60の後部には、可動体40の内部空間44c(図1B参照)内に挿入可能な挿入部62が形成される。挿入部62の後端部には、規制体60及び蓋開閉容器1の中心軸線に対して所定の角度(本実施形態では、約20°)だけ傾斜して突出した傾斜部622が形成される。また、挿入部62の前端部には、規制体60(及び蓋開閉容器1)の中心軸線に対して90度の角度を有する方向(C矢印とは反対向きの方向)に突出した突起である係止爪624が形成される。
蓋30が閉じた状態(図1B参照)では、規制体60の挿入部62は、可動体40の先端部に形成された連通口(通過口)442(図3B参照)を通して可動体40の内部空間44c内に挿入される。規制体60の係止爪624は、可動体40の内部空間44c側から係止溝444(図3B参照)が形成された前方の壁部44bに当接する。後軸筒10に固定された規制体60の係止爪624は、中軸筒20に固定された可動体40を係止することによって可動体40が後軸筒10の開口12aに向けて軸線方向を後方に移動することを規制する。このため、後軸筒10内に中軸筒20がより深く挿入されるようにリターンスプリング90の付勢力を超える外力がユーザの意図によらずに加えられた場合にも、蓋30が開いてしまうことを防ぐことができる。
ユーザが意図して蓋30を開く場合には、釦70(図1B参照)を押下することでロックを解除することができる。上述の通り、釦70の長脚部72(図1B参照)は後軸筒10の貫通孔162(図6B参照)を貫通して規制体60の嵌入穴66(図9B参照)に嵌入される。釦70の短脚部74(図1B参照)は後軸筒10の支持穴164(図6B参照)内に嵌入された状態で支持される。釦70は所定の弾性を有する。釦70を蓋開閉容器1の中心軸線に対して90度の角度を有する方向(図9AのC矢印方向)へ押下すると、規制体60及びその係止爪624が該押下方向(C矢印方向)に移動する。規制体60の係止爪624が釦70の押下方向に移動すると、規制体60の係止爪624が可動体40の係止溝444(図3B参照)内から離脱する。これにより、規制体60の挿入部62は可動体40の連通口442(図3B参照)を通過することができる状態となってロック(又は規制)が解除される。ロックが解除された状態では、リターンスプリング90の付勢力に抗して中軸筒20を後軸筒10内へより深く挿入することにより、可動体40を開口12aに向けて移動させて蓋30を開くことができる。
中軸筒20を後軸筒10内により深く挿入して蓋30を開いた状態(図2B参照)では、規制体60の挿入部62は可動体40の内部空間44c内から抜去される。釦70及び規制体60は、ユーザが釦70を押下しないときには、その弾性により釦70が押下される前の位置及び形状に復元する。釦70及び規制体60がその弾性変形前の位置及び形状に復元すると、規制体60の挿入部62に形成された傾斜部622の後端部は、可動体40の連通口442(図3B参照)を通過することができなくなる。このため、蓋開閉容器1の蓋30が開いた状態で、中軸筒20と後軸筒10とが相対的に離間するように前後方向に移動する軸線方向の相対的な移動がロック(又は規制)される。中軸筒20と後軸筒10とを相互に離間するように前後方向へ付勢するリターンスプリング90の付勢力によって、規制体60の傾斜部622の後端部は可動体40の係合部44の壁部44bに前方から接近して当接する。この蓋開閉容器1の蓋30が開いた状態において、ユーザの意図によらずに、蓋30を閉じようとする外力、あるいは後軸筒10と中軸筒20とを相互に離間させようとする外力が加えられた場合にも、蓋開閉容器1のロック機構によって蓋30が閉じてしまうことを防ぐことができる。
ユーザが意図して蓋30を閉じる場合には、釦70(図2B参照)を再び押下することでロックを解除することができる。釦70を押下することにより、釦70及び規制体60は蓋開閉容器1の中心軸線に対して90度の角度を有する方向(図9AのC矢印方向)へ所定の距離だけ移動する。規制体60が釦70の押下方向に所定の距離だけ移動すると、規制体60の挿入部62に形成された傾斜部622の後端が可動体40の係合部44に形成された連通口442(図3B参照)を通過することができる状態となってロックが解除される。ロックが解除されて規制体60の挿入部62が可動体40の内部空間44c内に挿入可能となると、リターンスプリング90の付勢力によって後軸筒10と中軸筒20とが前後方向に相互に離間するように移動する。規制体60の挿入部62は可動体40の内部空間44c内に挿入され、図1Bに示す蓋30が閉じた状態となる。本実施の形態の蓋開閉容器1では、従来の蓋開閉容器のようにユーザが蓋を掴んで閉じることがなく、ユーザはリターンスプリング90の付勢力を利用して容易に蓋30を閉じることができる。
図10A及び図10Bを参照して、蓋開閉容器1を更に説明する。図10Aは、蓋30が閉じた状態の蓋開閉容器1を開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向より見て示す図である。図10Bは、蓋30が閉じた状態の蓋開閉容器1をその中心軸線周りの周方向に90度だけ回転した、図10Aとは異なる方向から見て示す図である。上述の通り、蓋開閉容器1の蓋30はリターンスプリング90によって付勢された状態で閉じられているため、蓋開閉容器1の密閉性を高めることができる。このため、蓋開閉容器1の内容物が揮発性を有するインク等を使用する内容物である場合にも、収容した内容物を外気から遮断して好適に保存しておくことができる。
また、上述の通り、本実施の形態の釦70の長脚部72は規制体60の嵌入穴66(図9B参照)内に嵌入され、短脚部74(図1B参照)は後軸筒10の支持穴164(図6B参照)内に嵌入された状態で支持されている。このため、釦70の長脚部72及び短脚部74を後軸筒10及び規制体60から引き抜くことで釦70を容易に取り外すことができる。また、釦70と第2枢軸84(図1B参照)とを蓋開閉容器1から取り外すと、中軸筒20を後軸筒10から引き抜くことができる。このように、蓋開閉容器1はユーザがその分解及び組み立てを容易に行うことができるように構成されている。このため、ユーザは蓋開閉容器1を分解して蓋開閉容器1の整備をすることができる。なお、他の実施の形態では、ユーザが蓋開閉容器1を容易には分解することができないように、釦70の長脚部72及び短脚部74を後軸筒10及び規制体60に対して強固に固定するものとしてもよい。この場合には、ユーザが誤った整備作業を行ってしまうことを防ぐことができる。
図11A乃至図11Cを参照して、蓋開閉容器1を更に説明する。図11Aは、蓋30が開いた状態の蓋開閉容器1を開閉−ロック機構部14が配置された外周の方向より見て示す図である。図11Bは、蓋30が開いた状態の蓋開閉容器1をその中心軸線周りの周方向に90度だけ回転した、図11Aとは異なる方向から見て示す図である。図11Cは、蓋30が開いた状態の蓋開閉容器1をその開口12aが配置された後端側の方向より見て示す図である。上述のように構成した本実施の形態の蓋開閉容器1は、従来の蓋開閉容器と比較して、蓋30の開閉角度をより拡大することができる。蓋30がより大きく開くため、開いた蓋30によって阻害されることなく、本実施の形態の内容物としての印字体を開口12aから突出させた状態で使用することができる。
本実施の形態の蓋開閉容器1では、従来の蓋開閉容器よりも大きく蓋30を開くことができるため、開いた蓋30よりも外方に印字体を突出させたときの開口12aからの印字体の突出量を、従来の蓋開閉容器よりも少ない突出量とすることができる。このため、印字体を開口12aから突出させたときの全長が従来よりも短い小型の容器付き筆記具を提供することができる。また、ユーザは従来よりも印字面に近い後軸筒10の後端部を把持して押印をすることができるから、従来よりも安定した状態で容易に印字体を使用することができる。
以上説明した本実施の形態では、蓋30と後軸筒10とを連結する回転軸心である第1枢軸82と蓋開閉容器1の中心軸線との間の蓋開閉容器1の径方向の内側に、第2枢軸84、継手50、第3枢軸86及び可動体40を配置する実施の形態を説明した。しかし、他の実施の形態では、第2枢軸、継手、第3枢軸及び可動体は第1枢軸よりも蓋開閉容器の径方向の外側に配置するものとしてもよい。この場合には、リターンスプリングの付勢力によって後軸筒と中軸筒とを前後方向において相互に離間するように相対的に移動させることで蓋を従来よりも大きな角度で開くことができ、中軸筒を後軸筒内へより深く挿入することで蓋を閉じることができる。この場合には、蓋を閉めたときの蓋開閉容器の全長を更に短くすることができる。このため、ユーザによる容器付き筆記具の携帯を更に容易とすることができる。
また、本実施の形態では、蓋30を開くと共に中軸筒20の後端部に固定された印字体を開口12aから突出させるように構成された蓋開閉容器1について説明した。しかし、他の実施の形態では、蓋開閉容器は、蓋開閉機構と連動することなく、独立して内容物を送り出すことができるように構成された任意の公知の送り出し機構を更に備えるものとしてもよい。この場合には、例えば、任意の公知の送り出し機構は、回転操作入力部に作用する回転操作入力を直線運動出力に変換して内容物を外方へ送り出す送り出し機構であってもよい。この場合には、例えば、蓋開閉容器に収容する内容物は円柱形状に形成された消しゴム等とすることができる。
また、本実施の形態では、蓋30が開いた状態及び閉じた状態の双方で蓋30の開閉作動を規制するロック機構を備えるものと説明した。しかし、他の実施の形態では、蓋が開いた状態又は閉じた状態のいずれか一方の状態で蓋の開閉作動を規制するロック機構を備えるものとしてもよい。この場合には、例えば、規制体に係止爪を形成しないことで、ユーザが蓋を開ける際に釦を押下する手間を省くことができる。蓋開閉容器はユーザの要望に応じたロック機構を備えることができる。更に他の実施の形態では、蓋開閉容器はユーザの要望に応じてリターンスプリングを省くものとしてもよい。この場合には、ユーザはリターンスプリングの付勢力によることなく手動によって後軸筒と中軸筒とを軸線方向に移動する操作をすることができる。あるいは、更に他の実施の形態では、後軸筒と中軸筒とが軸線方向において相互に接近するようにスプリングによって付勢するものとしてもよい。この場合には、ユーザはスプリングの付勢力を用いて蓋開閉容器の蓋を容易に開くことができる。
また、本実施の形態では、蓋開閉容器1を備える容器付き筆記具について説明した。しかし、他の実施の形態では、蓋開閉容器を独立して構成するものとしてもよい。この場合には、蓋開閉容器は、任意の内容物を収容可能な容器本体であって、蓋開閉容器の開口とは反対側の端部に底板を有する第1の筒と、蓋を回動可能に支持する第2の筒とを有する容器本体を備えるものとしてもよい。この場合には、第1の筒は本実施の形態の中軸筒20が備える構成に相当する構成を備えることができ、第2の筒は本実施の形態の後軸筒10が備える構成に相当する構成を備えることができる。また、該任意の内容物は、事務用糊や修正テープディスペンサ等の文具であってもよく、化粧用材料等の化粧品であってもよい。また、更に他の実施の形態では、第1の筒の内径を第2の筒の外径よりも大きく形成して、第2の筒が第1の筒内に挿入されるように作動する構成としてもよい。
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
1 蓋開閉容器
10 後軸筒
12a 開口
20 中軸筒
30 蓋
40 可動体
44b 壁部
442 連通口
50 継手
60 規制体
622 傾斜部
624 係止爪
70 釦
90 リターンスプリング

Claims (9)

  1. 開口を有して印字体を収容する容器本体と、
    前記容器本体の開口を開放及び閉塞するように前記容器本体に対して回動可能に支持された蓋と、
    前記容器本体の開口に接近及び離間する方向に移動可能な可動体と、
    一端部が前記蓋に回動可能に支持されると共に、他端部が前記可動体に回動可能に支持され、前記可動体の移動を前記蓋に伝達する継手と
    前記容器本体と前記蓋とを回動可能に軸支する第1枢軸と、
    前記蓋と前記継手とを回動可能に軸支する第2枢軸と、
    前記継手と前記可動体とを回動可能に軸支する第3枢軸と、
    を備え、
    前記第2枢軸の中心と前記第3枢軸の中心とを通る前記継手の中心軸線は、前記蓋を閉じた状態において、前記第1枢軸周りの該第2枢軸の揺動角度を増大するように、前記可動体の移動方向に対して所定の角度を有して配置され、
    前記継手は該継手の中心軸線が前記容器本体の軸線方向から前記蓋を開く方向へ70度となる回転角度まで回転する、
    ことを特徴とする容器。
  2. 前記可動体を前記容器本体の開口に近接するように移動して前記蓋を開くときに、前記第3枢軸周りに前記継手に作用する回転モーメントよりも、前記第1枢軸周りに該蓋に作用する回転モーメントの方が大きくなるように、該第1枢軸と前記第2枢軸とを所定の距離だけ離間して配置することを特徴とする請求項記載の容器。
  3. 前記蓋により前記容器本体の開口が閉塞された状態及び該蓋が所定の角度回動して該開口が開放された状態の少なくとも何れか一方の状態において、前記可動体と係合することにより該可動体の移動を規制する規制体と、
    前記容器本体から露出するように配置され、押下されたときに前記規制体を押圧し、該規制体と前記可動体との係合を解除する釦と
    を更に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器。
  4. 前記規制体は前記可動体に対して相対的に移動可能であり、
    前記規制体の前記可動体に対向する端部に前記釦の押下方向とは反対の方向に向けて突出する突起が形成され、
    前記釦が押下されたときに、前記突起が形成された規制体の可動体に対向する端部が前記可動体の前記規制体に対向する端部に形成された通過口を通過可能であり、
    前記釦が押下されないときに、前記可動体の通過口の周縁部に前記規制体の突起が当接して前記突起が形成された規制体の可動体に対向する端部が前記可動体の通過口を通過することが規制される
    ことを特徴とする請求項記載の容器。
  5. 前記規制体は前記可動体に対して相対的に移動可能であり、
    前記規制体の前記可動体に対向する端部に該規制体の該可動体に対する相対的な移動の方向に延在する延在部が形成され、
    前記該釦が押下されたときに、前記規制体の延在部の前記可動体に対向する端部が該可動体の該規制体に対向する端部に形成された通過口を通過可能であり、
    前記釦が押下されないときに、前記規制体の延在部の可動体に対向する端部が前記可動体の通過口の周縁部に当接して前記延在部が形成された規制体の可動体に対向する端部が前記可動体の規制体に対向する端部に形成された通過口を通過することが規制される
    ことを特徴とする請求項または請求項記載の容器。
  6. 前記釦は、前記規制体に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の容器。
  7. 前記容器本体は、
    前記可動体が固定され、前記開口が配置された端部とは反対側の端部に配置された底板を有する第1の筒と、
    前記第1の筒と摺動可能に係合すると共に、前記蓋を回動可能に支持し、該蓋により前記開口が閉塞された状態において該蓋と該第1の筒と共に前記印字体を収容する収容部を画成し、該第1の筒が該開口に接近及び離間する方向に相対的に移動可能に該第1の筒に組み付けられた第2の筒と、
    前記第1及び第2の筒を相対的に接近又は離間する方向に付勢して前記蓋により前記開口が閉塞された状態又は該蓋により該開口が開放された状態とする弾性体と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の容器。
  8. 開口を有して化粧品を収容する容器本体を有する軸筒と
    記容器本体の開口を開放及び閉塞するように前記容器本体に対して回動可能に支持された蓋と、
    前記容器本体の開口に接近及び離間する方向に移動可能な可動体と、
    一端部が前記蓋に回動可能に支持されると共に、他端部が前記可動体に回動可能に支持され、前記可動体の移動を前記蓋に伝達する継手と
    前記容器本体と前記蓋とを回動可能に軸支する第1枢軸と、
    前記蓋と前記継手とを回動可能に軸支する第2枢軸と、
    前記継手と前記可動体とを回動可能に軸支する第3枢軸と、
    を備え、
    前記第2枢軸の中心と前記第3枢軸の中心とを通る前記継手の中心軸線は、前記蓋を閉じた状態において、前記第1枢軸周りの該第2枢軸の揺動角度を増大するように、前記可動体の移動方向に対して所定の角度を有して配置され、
    前記継手は該継手の中心軸線が前記容器本体の軸線方向から前記蓋を開く方向へ70度となる回転角度まで回転する、
    ことを特徴とする容器。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の容器を備えたことを特徴とする容器付き筆記具。
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