JP6723812B2 - オーガ軸連結構造 - Google Patents

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本発明は、オーガモータの回転力出力軸からオーガヘッドまでの回転力伝達軸を所定の部位で、オス軸とメス軸の孔部とを互いに嵌合させて連結するオーガ軸連結構造に関する。
地盤を掘削するケーシング・オーガ掘削装置やアースオーガ装置のオーガスクリューは、数本が連結されて先端のオーガヘッドに動力を伝達し地盤掘削している。
しかし 連結嵌合部は六角形状が一般的でトルク伝達箇所は6ヶ所しかなく、嵌合隙間も多いので、伝達能力は高くなく、掘削速度も遅くなる。
硬質地盤掘削時オーガ併用の杭圧入工法においては圧入力が高く、オーガ装置の伝達トルクも大きい。
オーガヘッドからのねじり方向キックバック(岩盤や玉石掘削時の解放された力)は静荷重時の数倍にもなる。
したがって、六角形状のトルク伝達面の面圧が非常に高くカエリや陥没等が発生して連結嵌合部が外れなくなることがある。
また、オス軸の折損等も発生する。
さらに、オーガスクリューの羽根は土砂摩耗が激しく羽根補修が必須であるが、補修や羽根の溶接交換をするとメス軸嵌合部が変形し嵌合出来なくなることがある。
メス軸が変形すると、トルク伝達長の長いメス軸の嵌合孔は奥まで補修が出来ず、使用不可能となる。
インボリュート歯やスプライン曲線歯は伝達効率が良いにも関わらず、オーガスクリューの連結嵌合部に使用されない理由の一つにトルク伝達面が曲線なので補修面管理が出来ないことがあげられる。
歯数が多く変形箇所を特定するだけで時間が掛かり、補修が困難なことも使用されない要因である。
セレーション歯も歯数が多く歯自体が小さいので少しの変形で嵌合が出来ず、補修も難があり、精度は望めない。
したがって、オーガのメス軸嵌合部は変形しにくい構造にしたり、補修を考慮し単純な構造でなければならない。
オーガのオス軸嵌合部は小径なのでメス軸嵌合部より強度が劣る。
オス軸は軸芯部にエアーや液体、粘性体等の流動体を通すための軸方向に延びるトンネル状の流路もあり強度が劣る。
地中で折損すると地中から回収する時間と費用が膨大に掛かる。
回収出来ないと工事自体が中止になったり海外などでは損害賠償さえ発生する。
従来はオス軸が折損しないように荷重を余り掛けないので掘削速度は遅く、施工は長期にわたり、費用は膨大となる。
特許文献1には、オス軸の三角歯が形成されたトルク伝達部に、位置決め(抜け止め)用のピンを挿すための一対の溝(同文献中113)が形成されたオーガ軸連結構造が記載されている。
特許文献2には、同様の目的のピンを挿すための貫通孔(同文献中23a)が、オス軸のトルク伝達部(同文献中「スプライン軸22」)より接続方向前方の前端部の中央に形成されたオーガ軸連結構造が記載されている。
特開2003−301685号公報 特開平10−110449号公報
特許文献1に記載のオーガ軸連結構造のようにトルク伝達部に溝、孔などの位置決め部を設けると、トルク伝達部に応力集中個所が生じる。そして、トルク伝達部のねじり変形、トルク伝達部の曲げ変形が激しくなる、すなわち、トルク伝達部のねじり強度、曲げ強度が低下し、稼働中の不都合な変形や、強いキックバック、塑性変形による分離不能、再連結不能、補修困難、折損等の問題が生じやすい。
トルク伝達部内の側位置決め部が形成される領域は、トルク伝達面が構成できないために、その分トルク伝達部の軸方向長さ(トルク伝達長)を長くすると、変形量を大きくする結果となるとともに、上述したようにメス軸の孔の奥の補修を困難にさせる。
これに対し引用文献2に記載のオーガ軸連結構造にあっては、トルク伝達部に溝、孔などの位置決め部が設けられないが、オス軸の中央に位置決め部として孔が形成されている。
すなわち、オス軸の中央に貫通する孔が形成されているので、上述したエアーや液体、粘性体等の流動体を通すための軸方向に延びるトンネル状の流路を中央に通すことは不可能であり、単純な構造で十分な流路断面積を有する流路を形成することが困難である。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、連結状態の位置決め用の構造をトルク伝達部に設けることなく高強度で、軸方向に延びるトンネル状の流路の形成余地を十分に確保できるオーガ軸連結構造を構成することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、オーガモータの回転力出力軸からオーガヘッドまでの回転力伝達軸を所定の部位で、オス軸とメス軸の孔部とを互いに嵌合させて連結するオーガ軸連結構造であって、
前記オス軸及び前記メス軸は、前記回転力伝達軸と同軸に形成され、
前記オス軸は、
トルク伝達オス部と、当該トルク伝達オス部の接続方向前方に形成された前方軸部と、当該トルク伝達オス部の接続方向後方に形成された後方軸部とを有し、
前記前方軸部の径は前記後方軸部の径より小径であり、
前記メス軸の孔部は、
前記前方軸部を軸受けする前方軸部軸受部と、前記後方軸部を軸受けする後方軸部軸受部と、前記トルク伝達オス部とトルク伝達可能に嵌合するトルク伝達メス部とを有し、
前記前方軸部と前記前方軸部軸受部との嵌め合い、及び前記後方軸部と前記後方軸部軸受部との嵌め合いは、相対回転自由に前記オス軸と前記メス軸とを同軸に保持するように構成され、
前記前方軸部にオス側位置決め部、前記前方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成されるか、又は前記後方軸部にオス側位置決め部、前記後方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成され、
前記オス軸と前記メス軸との相対的な軸方向位置及び回転方向位置を所定位置に合わせた状態で連通する前記オス側位置決め部と前記メス側位置決め部とに位置決め用ピンが貫入されることで連結し、
前記トルク伝達オス部と前記トルク伝達メス部とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、両側の歯面が中心軸に平行な平面で互いに平行でなく傾斜した三角歯又は台形歯によるオーガ軸連結構造である。
請求項2記載の発明は、オーガモータの回転力出力軸からオーガヘッドまでの回転力伝達軸を所定の部位で、オス軸とメス軸の孔部とを互いに嵌合させて連結するオーガ軸連結構造であって、
前記オス軸及び前記メス軸は、前記回転力伝達軸と同軸に形成され、
前記オス軸は、
トルク伝達オス部と、当該トルク伝達オス部の接続方向前方に形成された前方軸部と、当該トルク伝達オス部の接続方向後方に形成された後方軸部とを有し、
前記前方軸部の径は前記後方軸部の径より小径であり、
前記メス軸の孔部は、
前記前方軸部を軸受けする前方軸部軸受部と、前記後方軸部を軸受けする後方軸部軸受部と、前記トルク伝達オス部とトルク伝達可能に嵌合するトルク伝達メス部とを有し、
前記前方軸部と前記前方軸部軸受部との嵌め合い、及び前記後方軸部と前記後方軸部軸受部との嵌め合いは、相対回転自由に前記オス軸と前記メス軸とを同軸に保持するように構成され、
前記前方軸部に位置決め用溝、前記前方軸部軸受部に位置決め用孔が形成されるか、又は前記後方軸部に位置決め用溝、前記後方軸部軸受部に位置決め用孔が形成され、
前記オス側位置決め部が位置決め用溝、前記メス側位置決め部が位置決め用孔とされ、
前記回転力伝達軸に、前記オーガモータの回転力出力軸側から前記オーガヘッド側に流動体を通すための軸方向に延びるトンネル状の流路が形成され、前記前方軸部及び前記後方軸部のうち前記位置決め用溝が設けられる方の内部において中心軸に対して前記位置決め用溝の逆側に偏在し、
前記オス軸と前記メス軸との相対的な軸方向位置及び回転方向位置を所定位置に合わせた状態で連通する前記位置決め用溝と前記位置決め用孔とに位置決め用ピンが貫入されることで連結し、
前記オス軸において中心軸は前記流路内に位置し、
前記位置決め用溝は、前記流路から径方向に離れて位置し、
前記位置決め用ピンを用いた連結状態において中心軸から径方向に前記位置決め用ピンの中心軸が離れて位置するオーガ軸連結構造である。
請求項記載の発明は、前記トルク伝達オス部と前記トルク伝達メス部とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、前記前方軸部側から前記後方軸部側まで断裂することなく連続する請求項1又は請求項2に記載のオーガ軸連結構造である。
請求項記載の発明は、前記オス側位置決め部と前記メス側位置決め部とが1本の位置決め用ピンを受け容れる分の一組だけ設けられた請求項1又は請求項2に記載のオーガ軸連結構造である。
請求項記載の発明は、前記トルク伝達オス部と前記トルク伝達メス部とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、歯数が10以上である請求項1に記載のオーガ軸連結構造である。
請求項記載の発明は、前記オス側位置決め部は、底面両側角部が丸められ、開口面両側角部が面取りされた溝構造である請求項1から請求項のうちいずれか一に記載のオーガ軸連結構造である。
本発明によれば、前方軸部にオス側位置決め部、前方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成されるか、又は後方軸部にオス側位置決め部、後方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成されるので、連結状態の位置決め用の構造をトルク伝達部に設けることなく高強度に構成できる。
また、オス軸に形成されるオス側位置決め部を中心軸から偏在させることで、軸方向に延びるトンネル状の流路の形成余地を十分に確保できる。
本発明の一実施形態に係るオーガ軸連結構造が適用される一例の杭回転圧入機の側面模式図である。 本発明の一実施形態に係るオーガ軸連結構造の縦断面図(a)、A−A断面図(b)及びB−B断面図(c)である。 本発明の一実施形態に係るオス軸の先端面図(a)、側面図(b)、メス軸の側面図(c)、先端面図(d)である。 本発明の一実施形態に係るオス軸の縦断面図であって、様々な偏在流路の形態を示す。 比較例1に係るオス軸の先端面図(a)、側面図(b)、及びメス軸の縦断面図(c)である。 比較例2に係るオス軸の側面図(a)及びメス軸の縦断面図(b) である。 本発明の他の一実施形態に係るオス軸の側面図(a)及びオーガ軸連結構造の縦断面図(b)である。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図1に示すように、本実施形態のオーガ軸連結構造1は、杭回転圧入機100のオーガモータ101の回転力出力軸からオーガヘッド103までの回転力伝達軸102を所定の部位で、オス軸とメス軸の孔部とを互いに嵌合させて連結するオーガ軸の連結構造である。図1に示すようにオーガ軸連結構造1は、オーガスクリューの羽根104が形成された位置に適用可能なものであるが、もちろん、オーガスクリューが形成されていない位置にも適用できる。
図2に示すようにオーガ軸連結構造1は、主にオス軸2とメス軸3とで構成され、さらに位置決め用ピン4及びパッキン5が適用される。図3(a)(b)にオス軸2の単体図を、図3(c)(d)にとメス軸3の単体図を示す。
オス軸2及びメス軸3は、回転力伝達軸102と同軸に形成される。その中心軸をYとする。
オス軸2は、トルク伝達オス部22と、トルク伝達オス部22の接続方向前方に形成された前方軸部21と、トルク伝達オス部22の接続方向後方に形成された後方軸部23とを有する。
前方軸部21の径は後方軸部23の径より小径である。
メス軸3の嵌合孔部は、前方軸部21を軸受けする前方軸部軸受部31と、後方軸部23を軸受けする後方軸部軸受部33と、トルク伝達オス部22とトルク伝達可能に嵌合するトルク伝達メス部32とを有する。
前方軸部21と前方軸部軸受部31との嵌め合い、及び後方軸部23と後方軸部軸受部33との嵌め合いは、相対回転自由にオス軸2とメス軸3とを同軸に保持するように構成されている。具体的には、オス軸2側に形成した円筒状外面とメス軸3側に形成した円筒状内面との嵌め合いにより構成される。これらの嵌め合いによって、トルク伝達オス部22及びトルク伝達メス部32は、その前後で軸受けされて同軸に保持されるため、伝達トルク以外の余計な荷重が負荷されることなく同軸精度を維持してトルク伝達面の全体に亘って均一な伝達が可能であり、局所的な変形は抑えられる。
本実施形態においては、前方軸部21にオス側位置決め部24、前方軸部軸受部31にメス側位置決め部34が形成される。これに代え、後方軸部23にオス側位置決め部、後方軸部軸受部33にメス側位置決め部を形成して実施してもよい。後者の場合、オス側位置決め部、メス側位置決め部の配置換えに伴い、前方軸部21及び前方軸部軸受部31を短く、後方軸部23及び後方軸部軸受部33を長くすることが好ましい。
なお、オス側位置決め部24は、図2、図3及び図4に示すように溝とするか、図7に示すように孔とする。メス側位置決め部34は、メス軸3の強度低下を防ぐために図2及び図3に示すように孔とすることが好ましい。
オーガ軸連結構造1は、オス軸2とメス軸3との相対的な軸方向位置及び回転方向位置を所定位置に合わせた状態で連通するオス側位置決め部24とメス側位置決め部34とに位置決め用ピン4が貫入されることで連結する。オス軸2のフランジ26は、この所定位置で、メス軸の端面36に当接する。
なお、位置決め用ピンとしては、図示するような断面円形のものに限らず、三角形断面や四角形断面などの多角形断面、その他の任意の断面形状のものを適用して実施してもよい。
トルク伝達オス部22とトルク伝達メス部32とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、前方軸部21側から後方軸部23側まで断裂することなく連続する。これは、位置決め用の構造を前方軸部21に設けたからである。若しくは上述したように後方軸部23に位置決め用の構造を設ければ実現できる。かかる構造により、トルク伝達部における応力集中を避け、高強度のオーガ軸連結構造をトルク伝達部の短い軸方向長さで構成できる。トルク伝達部の軸方向長さを短く構成できるため、トルク伝達オス部22とトルク伝達メス部32との着脱も容易である。
本オーガ軸連結構造1においては、オス側位置決め部24とメス側位置決め部34とが1本の位置決め用ピン4を受け容れる分の一組だけ設けられている。
オス側位置決め部24及びメス側位置決め部34は、中心軸Yから外周方向へ回避した範囲に形成されており、軸方向に延びるトンネル状の流路の形成余地を十分に確保できる。さらに、本実施形態においては、1本の位置決め用ピン4を受け容れる分の一組だけ設けることとしため、同流路の形成余地をさらに確保できる。
回転力伝達軸102に、オーガモータ101の回転力出力軸側からオーガヘッド103側に流動体を通すための軸方向に延びるトンネル状の流路が形成される。その流路を構成する一部の流路27はオス軸2に、他の一部の流路37はメス軸3に形成されている。
特に、前方軸部21及び後方軸部23のうちオス側位置決め部が設けられる方の内部において流路27が中心軸Yに対してオス側位置決め部24の逆側に偏在することで、さらに中心軸Yが流路27内に位置するように構成することで、流路27の流路断面積を大きく形成することができる。また、このようにオス側位置決め部が設けられる軸部内において流路27が中心軸Yに対してオス側位置決め部(24)の逆側に偏在することで、オス側位置決め部(24)を大きくとり、位置決め用ピン4をその強度を確保するために十分に大径にすることができる。この流路27の偏在は、図2に示すように流路27が全体として偏在するものに限らず、図4に示すように部分的に偏在するものであってもよい。図4(a)に示すように位置決め用溝(24)が設けられた軸部を通る流路部27aを偏在させ、他の流路部27bを中心軸Yを中心に形成した構成や、さらに他の流路部27bを流路部27aに対して大径にした構成(図4(b))、図4(c)に示すようにオス側位置決め部(24)の逆側に偏在して通るように流路27を傾斜させた構成を挙げることができ、これらの部分的偏在、径変化、傾斜配置を適宜組み合わせて適用してもよい。
また、位置決め用ピン4を1本だけ適用するので、位置決め用ピン4の径を大きくしてその強度向上を図ること、位置決め用ピン4の挿入、取り外しの作業性を向上することができる。
なお、流路27を中心軸Yに対して偏在させない場合、すなわち、流路27の中心軸を中心軸Yに一致させる場合には、後方軸部23にオス側位置決め部、後方軸部軸受部33にメス側位置決め部を形成して実施することに利点がある。後方軸部23の径は前方軸部21の径より大径であり、流路の形成余地を確保しやすいからである。
トルク伝達オス部22とトルク伝達メス部32とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、歯数が10以上であり、両側の歯面が平面で互いに平行でなく傾斜した歯によることが好ましい。トルク伝達面を平面とするためである。両側の歯面が互いに平行でなく傾斜した歯の典型例は、三角歯や台形歯である。三角歯とは、軸方向に垂直な断面における断面形状のうち基底円から突出する部分の形状が三角形状であるものであり、台形歯は三角形歯の頂部を扁平にしたものに相当するものである。この断面形状の角は丸めてもよいし、歯の頂部はトルク伝達面ではないので任意の形状(平面や曲面)が適用できる。この断面形状が軸方向に連続することでトルク伝達するための嵌め合い形状が形成されている。
いずれにしても、歯の頂部の両側の2平面がトルク伝達面となり、この2平面の交差角α(図2(c)参照)を100度以上125度以下と広角とすることが好ましい。歯数は10以上とし、12歯が最適である。多くの歯に荷重が分散され、歯も交差角αが広角なので高い耐久性が得られ、トルク伝達面のカエリや陥没の発生を抑えられる。トルク伝達面が平面で、オス側位置決め部による断裂部はなく軸方向に短尺であり、交差角αが広角であるため、トルク伝達部への付着物は少なく抑えられ、付着物の除去清掃は容易であり、寸法等の管理や補修もしやすく、野外保管も問題ない。
トルク伝達オス部22の最小径/最大径は、85〜95%とすることが好ましい。トルク伝達オス部22の最小径は、上述した基底円の径に相当し、トルク伝達オス部22の最大径は、外接円の径に相当する。
前方軸部21の径は、トルク伝達オス部22の最小径の85〜100%とすることが好ましい。
後方軸部23の径は、トルク伝達オス部22の最大径の100〜105%とすることが好ましい。
トルク伝達オス部22及びトルク伝達メス部32の軸方向長さは、トルク伝達オス部22の最大径の75〜150%とすることが好ましい。
図3(b)に示すようにオス側位置決め部24を、底面両側角部が丸められ、開口面両側角部が面取りされた溝構造として実施できる。オス側位置決め部24は繰り返し荷重を受けるので熱処理を施す必要があるが、適度の面取りがないと割れが発生する。オス側位置決め部24を溝構造とし適度の面取りをすることで熱処理用コイルをオス側位置決め部24の内部に近付けることができ、極面圧に耐える焼き入れをオス側位置決め部24の内面に施すことができ、オス側位置決め部24の溝構造の底部に適度の靱性を確保することができる。
オス軸2の接続方向の後端部28は、フランジ26に対して小径に形成され、後端部28にパイプ部材を結合する段差構造が構成されている。フランジ26と後端部28との段差寸法をt3(図3(b)参照)とする。
メス軸3の嵌合孔部(31−33)が形成される大径部39は、フランジ26と同径に形成される。大径部39に対してメス軸3の後端部38は小径に形成され、後端部38にパイプ部材を結合する段差構造が構成されている。大径部39と後端部38との段差寸法をt2(図3(c)参照)とする。
オス軸2の後端部28及びメス軸3の後端部38のそれぞれに所望の長さのパイプ部材が結合されて、回転力伝達軸102の連結分離部が設けられない部分が所望の長さで構成される。パイプ部材は、後端部28、38が内嵌めされる形で接続され、外径はフランジ26と略同径とされる。これによりオーガスクリューの羽根104が結合する軸が均一な径に構成される。
したがって、後端部28に接続するパイプ部材の厚み寸法は、段差寸法t3に相当し、後端部38に接続するパイプ部材の厚み寸法は、段差寸法t2に相当する。トルク伝達メス部32の最小の厚みをt1(図3(d)参照)としたとき、軸方向に沿った断面係数の変化を緩和するために、段差寸法t2,t3は、厚みt1以上を確保することが好ましい。
(強度比較)
以下に、本発明例と比較例とを開示する。
図5に比較例1を、図6に比較例2を示す。
図5に示すように、六角形断面で、軸方向の位置が異なる一対のオス側位置決め部(溝)が形成されたトルク伝達部を有し、その前後に軸受部を有する連結構造である比較例1にあっては、L1=212、L3=270、d1=112.6、X1=83.7(単位:mm)とし、トルク伝達部最小寸法位置(X1部)の断面係数Z=55(cm)、極断面係数Z=110(cm)、応力集中係数を1.3と計算できた。
図6に示すように、本発明例と同様の歯数12の三角歯で、軸方向の位置が同じの一対のオス側位置決め部(溝)が形成されたトルク伝達部を有し、その前後に軸受部を有する連結構造である比較例2にあっては、L1=155、L2=40、L3=225、d1=112.6、X1=68(単位:mm)とし、トルク伝達部最小寸法位置(X1部)の断面係数Z=28(cm)、極断面係数Z=56(cm)、応力集中係数を1.35と計算できた。
これに対し本発明例にあっては、図3に示すように歯数12の三角歯で、オス側位置決め部の無いトルク伝達部を有し、その前後に軸受部を有する連結構造であって、L1=130、L2=65、L3=225、d1=112.6(単位:mm)とし、トルク伝達部の断面係数Z=106(cm)、極断面係数Z=211(cm)と計算できた。
比較例1に対する本発明例の応力集中を考慮したねじり強度比は、211/110×1.3=2.5倍、曲げ強度比は、212/130×106/55×1.3=4.1倍と評価できた。
比較例2に対する本発明例の応力集中を考慮したねじり強度比は、211/56×1.35=5.1倍、曲げ強度比は、155/130×106/28×1.35=6.1倍と評価できた。
以上のように顕著な強度向上が確認できた。
1 オーガ軸連結構造
2 オス軸
3 メス軸
4 位置決め用ピン
5 パッキン
21 前方軸部
22 トルク伝達オス部
23 後方軸部
24 オス側位置決め部
26 フランジ
27 流路
28 後端部
31 前方軸部軸受部
32 トルク伝達メス部
33 後方軸部軸受部
34 メス側位置決め部
36 端面
37 流路
38 後端部
39 大径部
100 杭回転圧入機
101 オーガモータ
102 回転力伝達軸
103 オーガヘッド
104 羽根
Y 中心軸
α 交差角

Claims (6)

  1. オーガモータの回転力出力軸からオーガヘッドまでの回転力伝達軸を所定の部位で、オス軸とメス軸の孔部とを互いに嵌合させて連結するオーガ軸連結構造であって、
    前記オス軸及び前記メス軸は、前記回転力伝達軸と同軸に形成され、
    前記オス軸は、
    トルク伝達オス部と、当該トルク伝達オス部の接続方向前方に形成された前方軸部と、当該トルク伝達オス部の接続方向後方に形成された後方軸部とを有し、
    前記前方軸部の径は前記後方軸部の径より小径であり、
    前記メス軸の孔部は、
    前記前方軸部を軸受けする前方軸部軸受部と、前記後方軸部を軸受けする後方軸部軸受部と、前記トルク伝達オス部とトルク伝達可能に嵌合するトルク伝達メス部とを有し、
    前記前方軸部と前記前方軸部軸受部との嵌め合い、及び前記後方軸部と前記後方軸部軸受部との嵌め合いは、相対回転自由に前記オス軸と前記メス軸とを同軸に保持するように構成され、
    前記前方軸部にオス側位置決め部、前記前方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成されるか、又は前記後方軸部にオス側位置決め部、前記後方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成され、
    前記オス軸と前記メス軸との相対的な軸方向位置及び回転方向位置を所定位置に合わせた状態で連通する前記オス側位置決め部と前記メス側位置決め部とに位置決め用ピンが貫入されることで連結し、
    前記トルク伝達オス部と前記トルク伝達メス部とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、両側の歯面が中心軸に平行な平面で互いに平行でなく傾斜した三角歯又は台形歯によるオーガ軸連結構造。
  2. オーガモータの回転力出力軸からオーガヘッドまでの回転力伝達軸を所定の部位で、オス軸とメス軸の孔部とを互いに嵌合させて連結するオーガ軸連結構造であって、
    前記オス軸及び前記メス軸は、前記回転力伝達軸と同軸に形成され、
    前記オス軸は、
    トルク伝達オス部と、当該トルク伝達オス部の接続方向前方に形成された前方軸部と、当該トルク伝達オス部の接続方向後方に形成された後方軸部とを有し、
    前記前方軸部の径は前記後方軸部の径より小径であり、
    前記メス軸の孔部は、
    前記前方軸部を軸受けする前方軸部軸受部と、前記後方軸部を軸受けする後方軸部軸受部と、前記トルク伝達オス部とトルク伝達可能に嵌合するトルク伝達メス部とを有し、
    前記前方軸部と前記前方軸部軸受部との嵌め合い、及び前記後方軸部と前記後方軸部軸受部との嵌め合いは、相対回転自由に前記オス軸と前記メス軸とを同軸に保持するように構成され、
    前記前方軸部にオス側位置決め部、前記前方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成されるか、又は前記後方軸部にオス側位置決め部、前記後方軸部軸受部にメス側位置決め部が形成され、
    前記オス側位置決め部が位置決め用溝、前記メス側位置決め部が位置決め用孔とされ、
    前記回転力伝達軸に、前記オーガモータの回転力出力軸側から前記オーガヘッド側に流動体を通すための軸方向に延びるトンネル状の流路が形成され、前記前方軸部及び前記後方軸部のうち前記位置決め用溝が設けられる方の内部において中心軸に対して前記位置決め用溝の逆側に偏在し、
    前記オス軸と前記メス軸との相対的な軸方向位置及び回転方向位置を所定位置に合わせた状態で連通する前記位置決め用溝と前記位置決め用孔とに位置決め用ピンが貫入されることで連結し、
    前記オス軸において中心軸は前記流路内に位置し、
    前記位置決め用溝は、前記流路から径方向に離れて位置し、
    前記位置決め用ピンを用いた連結状態において中心軸から径方向に前記位置決め用ピンの中心軸が離れて位置するオーガ軸連結構造。
  3. 前記トルク伝達オス部と前記トルク伝達メス部とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、前記前方軸部側から前記後方軸部側まで断裂することなく連続する請求項1又は請求項2に記載のオーガ軸連結構造。
  4. 前記オス側位置決め部と前記メス側位置決め部とが1本の位置決め用ピンを受け容れる分の一組だけ設けられた請求項1又は請求項2に記載のオーガ軸連結構造。
  5. 前記トルク伝達オス部と前記トルク伝達メス部とのトルク伝達するための嵌め合い形状は、歯数が10以上である請求項1に記載のオーガ軸連結構造。
  6. 前記オス側位置決め部は、底面両側角部が丸められ、開口面両側角部が面取りされた構造である請求項1から請求項のうちいずれか一に記載のオーガ軸連結構造。
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