JP7122859B2 - オーガ軸の接合構造及びオーガ掘削工法 - Google Patents
オーガ軸の接合構造及びオーガ掘削工法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7122859B2 JP7122859B2 JP2018092153A JP2018092153A JP7122859B2 JP 7122859 B2 JP7122859 B2 JP 7122859B2 JP 2018092153 A JP2018092153 A JP 2018092153A JP 2018092153 A JP2018092153 A JP 2018092153A JP 7122859 B2 JP7122859 B2 JP 7122859B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- auger
- pair
- couplers
- female
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Earth Drilling (AREA)
Description
一般に、周面にオーガスクリュー、先端にオーガヘッドを保持するオーガ軸を軸方向に継ぐための接合部は、回転トルクを受ける多角形断面等のオスメス一対で構成されたトルク伝達軸部と、軸方向力を受けるピンとで構成されている(特許文献1参照)。
オス型トルク伝達軸部とメス型トルク伝達軸部には、孔又は溝が形成され、接合時にピン孔が形成される構造を有する。オーガ軸を接合する際には、オス型トルク伝達軸部をメス型トルク伝達軸部に挿し込み、重なり合った部分に構成されるピン孔にピンを挿入することで、オス型トルク伝達軸部を一端に有した軸部材と、メス型トルク伝達軸部を一端に有した軸部材とを互いに離脱不能にして、同軸、かつ、トルク伝達可能に接合する。
特許文献2にあっては、出力軸に対する掘削ロッド体の自動連結装置において、ロックピースをオス軸のロック溝に対して進退させる動力シリンダ等を含んだ機械機構が構成されている。
また、オーガ装置を建て込みながら接合する場合には、高所でピンを挿入する作業が強いられるが容易ではない。特殊な足場の組立や、安全性の確保が必要となる。
高所でピンを挿入する作業を避けるには、オーガ軸を横倒しにして接合せざるを得ず、その場合には、図12に示すように接合後に長大となったオーガ装置3Zを建て込まなければならないが、先に建て込まれた杭2bにオーガ5Zを挿入する場合には、既に組み上がったオーガ装置3Zの下端を杭2bの上端より高く吊り上げなければならない。したがって、吊り込み揚程が大きく、クレーン6の吊り上げ能力(揚程及び荷重)が高く要求される。またこの場合に、上部構造物(橋桁など)により高さ制限がある現場では、オーガ装置3Zを使用できなくなるおそれがある。
ピンの挿入作業を機械化する場合、特許文献2に記載されるように連結装置がオーガ軸より大径化する場合がある。この場合、掘削時の排土の上昇を妨げたり、土や石が詰まったりして好ましくない。
前記挿し込み動作に連動して、前記2つの軸部材同士が軸方向に引き離れないように前記2つの軸部材同士を連結する一対の連結器が、互いに接合した状態の前記2つの軸部材の内部に収まるように設けられたオーガ軸の接合構造である。
さらに、請求項1記載の発明は、前記2つの軸部材をトルク伝達可能に嵌合するオス、メス一対で構成され、メス型の内周面にオス型の外周面を嵌合させる構造のトルク伝達軸部を備え、
前記挿し込み動作の過程で、前記一対の連結器同士の接触及び前記一対のトルク伝達軸部同士の嵌合のいずれよりも先に、互いに嵌合を始める一対の規制嵌合部を有し、
前記一対のトルク伝達軸部の構造自体が嵌合可能な軸回りの複数の角度のうちの一部の角度で前記一対の連結器が連結可能であり、
前記一対の規制嵌合部が嵌合可能な角度が、前記一対の連結器が連結可能な角度に規制されている。
オス型の前記規制嵌合部は、メス型の前記トルク伝達軸部の周壁部の一周に満たない一部を、軸部材の先端側に延長した態様の突出部であり、
メス型の前記規制嵌合部は、オス型の前記トルク伝達軸部より軸部材の中央側に設けられ、前記突出部と嵌合するように外壁部の一部を切り欠いた切欠部である請求項1又は請求項2に記載のオーガ軸の接合構造である。
前記一対の連結器の他方は、オス型の前記トルク伝達軸部を有する軸部材に固定され、オス型の前記トルク伝達軸部より先端側に配置され、
前記一対の連結器は、オス型の前記トルク伝達軸部を受容したメス型の前記トルク伝達軸部の奥側に残る内部空間で連結する請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載のオーガ軸の接合構造である。
オーガ装置の建て込み工程において、前記2つの軸部材の一方を地盤上に建て込み、前記2つの軸部材の他方を吊り込み降下させることで前記挿し込み動作を実行し、前記一対の連結器を互いに連結させて前記2つの軸部材同士の接合を完了するオーガ掘削工法である。
掘削に使用した前記2つの軸部材を分離する工程において、オーガ装置の外部から操作して前記一対の連結器のうちの一方を、当該一方が固定されていた一方の軸部材から分離し、次に、他方の軸部材及び前記一対の連結器を、前記一方の軸部材から軸方向に引き離して分離するオーガ掘削工法である。
掘削に使用した前記2つの軸部材を分離する工程において、オーガ装置の外部から操作して前記一対の連結器同士の連結を解除し、次に、前記2つの軸部材同士を軸方向に引き離して分離するオーガ掘削工法である。
オーガ装置3は、オーガ駆動部4とオーガ5とを備える。オーガ5は杭2bの内部に上端から挿入されて使用される。オーガ5は、オーガ軸5aと、オーガ軸5aの先端に固定されたオーガヘッド5cと、オーガ軸5aの周面に固定されたオーガスクリュー5b(図7,図8参照)とを備える。
オーガ駆動部4の回転出力軸4aとオーガ軸5aの上端とが接合し、オーガ駆動部4のフレーム下端部4bが杭2bの外側に嵌って回転不能に接続する。杭2bは杭圧入機1の杭チャック装置1aにより回転不能に把持されているので、オーガ駆動部4が稼働することにより、オーガ軸5aが地盤G及び杭2bに対してその中心軸回りに回転する。オーガ軸5aが回転すると、オーガ軸5aに固定されたオーガヘッド5c及びオーガスクリュー5bもオーガ軸5aと共に回転し、オーガヘッド5cによる地盤の掘削や、オーガスクリュー5bによる土砂等の搬送、排出が行える。
上側軸部材20は、断面B1-B1のメス型トルク伝達軸部21と、メス型連結器22と、C1-C1断面のオス型規制嵌合部23とを備える。メス型連結器22が現れる断面をA1-A1断面に示す。メス型連結器22の基端部は、ピン24により着脱可能にして上側軸部材20に固定されている。メス型連結器22は上側軸部材20の内部空間25に配置されている。
下側軸部材30は、断面B2-B2のオス型トルク伝達軸部31と、オス型連結器32と、C2-C2断面のメス型規制嵌合部33とを備える。オス型連結器32が現れる断面をA2-A2断面に示す。オス型連結器32の基端部は、軸部材30の先端部に固定されている。
下側軸部材30においては、接続先端側から、オス型連結器32、オス型トルク伝達軸部31、メス型規制嵌合部33の順でこれらが軸方向に配置されている。したがって、オス型連結器32は、オス型トルク伝達軸部31より先端側に配置されている。
の軸である。オス型トルク伝達軸部31は、軸部材30と同軸の外周面に、トルク伝達可能に嵌合するための断面形状が形成されたオス型の軸である。
メス型トルク伝達軸部21とオス型トルク伝達軸部31の互いにトルク伝達可能に嵌合するための形状は、多角形断面形状や、軸方向の溝を有したスプラインその他任意である。本実施形態では図3(b)、図5(b)に示すように、中心を共有する2つの同じ大きさ正六角形を30°ずらした断面形状で12条の凸条が軸方向に形成される形状である。したがって、メス型トルク伝達軸部21とオス型トルク伝達軸部31とは、30°ずつ異なる12の相対角度で嵌合可能である。すなわち、一対のトルク伝達軸部21,31の構造自体が嵌合可能な軸回りの複数の角度の数は、12である。
この例のようにトルク伝達軸部は、局所応力を避けるためにトルク伝達時に力が負荷される面を均等に一周に亘って分散した形状が望ましく、自ずと嵌合可能な相対角も増加する。
図6に示すようにメス型連結器22は、内向きの係止爪を有した鉤状の嵌合部22a,22aを有する。嵌合部22a,22aを形成する部品はバネ鋼材などの弾性材料で構成される。
図6に示すようにオス型連結器32は、相対する両面に嵌合溝32a,32aと、案内傾斜面32b,32bとを有する。嵌合溝32a,32aより先端側に案内傾斜面32b,32bが配置されている。
矢印X1で示すように、メス型連結器22とオス型連結器32とを近づけ接触させ、メス型連結器22の嵌合部22a,22a間にオス型連結器32を押し込むことにより、メス型連結器22の弾性変形を伴って、案内傾斜面32b,32bにより嵌合部22a,22a同士が離れ、嵌合部22a,22aが案内傾斜面32b,32bを乗り越えて嵌合溝32a,32aに嵌る。鉤状の嵌合部が嵌合するため、メス型連結器22とオス型連結器32の両者は軸方向力によっては離脱しないように連結する。
本実施形態の構造の場合、メス型連結器22とオス型連結器32の連結可能な角度は180°ずつ異なる2つの角度である。
図2及び図3(c)に示すようにオス型規制嵌合部23は、メス型トルク伝達軸部21の
周壁部の一周に満たない一部を、軸部材20の先端側に延長した態様の突出部である。
図4及び図5(c)に示すようにメス型規制嵌合部33は、オス型トルク伝達軸部31よ
り軸部材30の中央側(反対端部寄り)に設けられ、上記突出部であるオス型規制嵌合部23と嵌合するように外壁部の一部を切り欠いた切欠部である。
オス型規制嵌合部23とメス型規制嵌合部33との嵌合可能な角度は1つの角度に定まっている。
図7(a)に示すように、上側軸部材20の下端と下側軸部材30の上端とを対向させ、
上側軸部材20と下側軸部材30とを略同軸に配置して、図7(a)→(b)→(c)→(d)という
ように連結器22,32が連結完了するまで近づけていく。すなわち、2つの軸部材20,30を軸方向に挿し込む挿し込み動作により互いに嵌合させて接合する。
挿し込み動作の過程における図7(a)に示す場面においては、オス型トルク伝達軸部3
1より先端側の案内部34がメス型トルク伝達軸部21内に入り始めるとともに、オス型規制嵌合部23とメス型規制嵌合部33との嵌合が始まる。この時、一対の連結器22,32同士の接触及び一対のトルク伝達軸部21,31同士の嵌合は始まっていない。したがって、挿し込み動作の過程で、一対の連結器22,32同士の接触及び一対のトルク伝達軸部21,31同士の嵌合のいずれよりも先に、一対の規制嵌合部23,33は互いに嵌合を始める。
この先行して嵌合する一対の規制嵌合部23,33により、連結器22,32が連結可能でトルク伝達軸部21,31が嵌合可能な角度に、2つの軸部材20,30の相対角度を案内するので、接合作業を失敗することがない。
また、規制嵌合部23,33は、外観上確認しやすい外周壁部の突出部と切欠部であって、本実施形態では1つの突出部と1つの切欠部で構成されており、一つ一つが大きく形成されているため、さらに外観上確認しやすい。
したがって、突出部であるオス型規制嵌合部23と、切欠部であるメス型規制嵌合部33とを、外観観察により対向させて2つの軸部材20,30の相対角度を決める作業が容易である。オス型規制嵌合部23とメス型規制嵌合部33とが嵌り始めれば、図7(a)→(b)→(c)→(d)というように挿し込み動作を遂行すれば容易に接合は完了する。
1とオス型トルク伝達軸部31との嵌合が始まる。
挿し込み動作の過程における図7(c)に示す場面においては、オス型連結器32の案内
傾斜面32b,32bがメス型連結器22の鉤状の嵌合部22a,22aを押し広げ始め、メス型連結器22とオス型連結器32との連結動作が開始される。
なお、メス型トルク伝達軸部21とオス型トルク伝達軸部31との嵌合と、メス型連結器22とオス型連結器32との連結の開始の後先は問わない。
図7(d)に示す挿し込み動作の過程の終点、すなわち、接合完了場面では、メス型トル
ク伝達軸部21とオス型トルク伝達軸部31との嵌合、オス型規制嵌合部23とメス型規制嵌合部33との嵌合、メス型連結器22とオス型連結器32との連結が同時に完了する。
図7(c)(d)に示すように一対の連結器22,32は、オス型トルク伝達軸部31を受容したメス型トルク伝達軸部21の奥側に残る内部空間25で連結し、図7(d)に示すよう
に互いに接合した状態の2つの軸部材20,30の内部に収まるように設けられている。
したがって、オーガ軸5aの接合部を径方向に大型化することがない。また、以上のオーガ軸の接合構造によれば、オーガ軸5aの接合部に対する人手作業を要することなくオーガ軸5aを接合することができる。したがって、吊り込み揚程を抑えつつ、高所での人手作業も要することなくオーガ装置3を建て込むことができる。
このオーガ装置の建て込み工程において、2つの軸部材20,30の一方の軸部材30を、先にクレーン6で吊って杭圧入機1及び杭2bによってサポートする形で地盤G上に建て込み、他方の軸部材20をクレーン6により吊り込み降下させることで上記の挿し込
み動作を実行する。これにより、一対の連結器22,32を互いに連結させて2つの軸部材20,30同士の接合を完了する。
すべての接合部の接合が完了し、オーガ装置3が組み上がったら、オーガ駆動部4を稼働させてオーガ5を回転駆動し、オーガ5によって地盤Gを掘削するオーガ掘削工法を実行する。このオーガ掘削工法を併用しつつ、杭圧入機1により杭2bを地盤Gに圧入し、杭2bの上端を計画レベル(通常は、隣接した既設杭2aの上端レベル)まで押し下げる。
一つの方法としては、図8(a)に示されるピン24を外部から押すことでピン孔26か
ら抜き、図8(b)に示すように連結器22を下側軸部材30側に残したまま、2つの軸部
材20,30を軸方向に引き離して分離する。
この方法の場合、オーガ軸の接合構造として、一対の連結器22,32のうち少なくとも一方は、軸部材からの分離操作が外部から可能にされた構造を適用する。分離操作可能にする方の連結器は、図2(及び図11)に示すように軸部材20,30の分離状態で軸部材の内部空間に配置されている連結器(図2でメス型連結器22、図11でオス型連結器32)である。他方の連結器(図2でオス型連結器32、図11でメス型連結器22)の少なくとも嵌合部は、軸部材20,30の分離状態で軸部材の外部に露出して設けられる。
ピン24は、軸部材20の径方向に挿入されて連結器22を軸部材20に固定するものである。図8に示すように連結器22の基端部に設けられた孔26aと、軸部材20に設けられた孔26bとが連通してできるピン孔26にピン24を挿入して連結器22を軸部材20に固定することができる。ピン孔26は貫通したものであるので、ピン24の端面を外部から押すことでピン24を抜き去り、連結器22を軸部材20から分離させることができる。
以上のように、オーガ装置3の外部から操作して一対の連結器22,32のうちの一方の連結器22を、当該一方の連結器22が固定されていた一方の軸部材20から分離し、次に、他方の軸部材30及び一対の連結器22,32を、一方の軸部材20から軸方向に引き離して分離する。
杭2bの圧入が完了すると、オーガ軸5aの上端は、杭圧入機1と同じ程度に下がっているので、接合部10に対する操作が要求されても、比較的低所にて安全に行える。
再度、一対の連結器22,32を利用するために、図9に示すように連結器22と連結器32とを嵌合溝32aの方向に沿って相対的にスライドさせて、連結器22を連結器32及び下側軸部材30から分離する。分離した連結器22を上側軸部材20にピン24を用いて固定する。上記スライドが可能となるように、軸部材20,30の分離により一対の連結器22,32の双方が露出する構成とする。軸部材20,30の接合状態では、上記スライドは不能であるので、連結器22,32の連結が解かれることはなく安全である。
この方法の場合、オーガ軸の接合構造として、一対の連結器22,32の連結解除操作が外部から可能にされた構造を適用する。
それには例えば図10に示す先細りのテーパー部41aを先端部に有した操作ロッド41を用いる。軸部材20に孔42を設けて操作ロッド41を軸部材20の径方向に進入させ、テーパー部41aにより連結器22の一対の嵌合部22a,22a間を押し広げて嵌合溝32a,32aからの嵌合部22a,22aの離脱を操作する。図8(b)に示すよう
に嵌合溝32a,32aから嵌合部22a,22aが離脱すれば、2つの軸部材20,30を軸方向に引き離して分離する。
以上のように、オーガ装置3の外部から操作して一対の連結器22,32同士の連結を
解除し、次に、2つの軸部材20,30同士を軸方向に引き離して分離する。
以上のようにして、2つの軸部材20,30同士を軸方向に引き離して互いに離脱させて分離可能である。
しかし、図11に示すようにメス型連結器22が下側軸部材30の上端部に設けられ、オス型の連結器32が上側軸部材20の下端部に設けられた構成でも実施可能である。この場合、メス型連結器22が上向きになり、施工条件によっては、土砂などがメス型連結器22に溜まりやすい。これに対して図2から図10に示した構成では、メス型連結器22を下向きにして使用でき、土砂などがメス型連結器22に溜まりにくく、そのためメス型連結器22の良好な動作が続きやすく、メンテナンスも楽である。
図1と図12に示すように、本工法と従来工法とでは用いる機材はほぼ同じであるが、従来工法においては、オーガ装置3Zのオーガ駆動部4Zの回転出力軸と、オーガ5Zのオーガ軸との接合部100は、上掲した従来技術(特許文献1参照)のように2つの軸部材同士をピンで直接的に固定するものである。
図12の従来工法において高所での接合作業を避けるため、地上でオーガ軸を横倒しにして接合する場合には、接合後に長大となったオーガ装置3Zを建て込まなければならないが、先に建て込まれた杭2bにオーガ5Zを挿入する場合には、既に組み上がったオーガ装置3Zの下端を杭2bの上端より高く吊り上げなければならない。したがって、吊り込み揚程が大きく、クレーン6の吊り上げ能力(揚程及び荷重)が高く要求される。またこの場合に、上部構造物(橋桁など)により高さ制限がある現場では、オーガ装置3Zを使用できなくなるおそれがある。
これに対し図1の本工法では、杭2bにオーガ5を挿入したものを一体で吊上げて杭圧入機1の杭チャック装置1aに建て込んだ後、オーガ駆動部4を吊り込み下降させることでオーガ5と接合して、接合部10に対する人手作業なしにオーガ装置3を組み上げる。
したがって、吊り荷重が小さくなるとともに、図1中に二点鎖線により示した従来工法によるオーガ装置3Zの最高吊り上げ位置より、吊り込み揚程を低くすることができる。従来工法と本工法との揚程の差は、杭2b中にオーガ5を挿入できる長さに相当する。したがって、杭2bが長くなるほど従来工法との揚程の差は大きくなる。
また、建て込んだ杭2bに対してオーガ5を吊り込み降下させて挿入すると、杭長+オーガ長分の高い吊り込み揚程が必要になるが、本工法によれば、杭2bにオーガ5を挿入したものを一体で吊上げて杭圧入機1の杭チャック装置1aに建て込むので、杭長が長くなり、オーガ長が長くなった場合においても、吊り込み揚程を抑えることが可能である。
本工法によれば吊り荷重及び揚程が小さく抑えられるので、従来工法に比較してより小型のクレーンで施工できる可能性が増加する。また本工法によれば従来工法に比較して、高さ制限がある現場、大型のクレーンを設置できない現場など、施工できる現場も増加する。
従来要した作業員による接合作業とクレーンによる吊り込みなどに対して、クレーン操作により接合が完了し、接合完了によりオーガ装置が組み上がるので、作業人員、作業工数及び作業時間の削減、工期の短縮が図られ、経済性に優れる。
上述したようにより小型のクレーンで施工できる可能性が増加して経済的であり、高さ制限がある現場、大型のクレーンを設置できない現場など、施工できる領域が拡大される
。
1a 杭チャック装置
2a 既設杭
2b 杭
3 オーガ装置
4 オーガ駆動部
4a 回転出力軸
5 オーガ
5a オーガ軸
5b オーガスクリュー
5c オーガヘッド
6 クレーン
10 接合部
20 上側軸部材
21 メス型トルク伝達軸部
22 メス型連結器
22a 嵌合部
23 オス型規制嵌合部
24 ピン
25 内部空間
26 ピン孔
30 下側軸部材
31 オス型トルク伝達軸部
32 オス型連結器
32a 嵌合溝
32b 案内傾斜面
33 メス型規制嵌合部
G 地盤
Claims (10)
- 少なくともいずれか一方がオーガ軸を構成する2つの軸部材を軸方向に挿し込む挿し込み動作により嵌合させて互いに同軸に、かつ、トルク伝達可能に接合可能であり、前記2つの軸部材同士を軸方向に引き離して互いに離脱させて分離可能である構造を有するオーガ軸の接合構造であって、
前記挿し込み動作に連動して、前記2つの軸部材同士が軸方向に引き離れないように前記2つの軸部材同士を連結する一対の連結器が、互いに接合した状態の前記2つの軸部材の内部に収まるように設けられ、
前記2つの軸部材をトルク伝達可能に嵌合するオス、メス一対で構成され、メス型の内周面にオス型の外周面を嵌合させる構造のトルク伝達軸部を備え、
前記挿し込み動作の過程で、前記一対の連結器同士の接触及び前記一対のトルク伝達軸部同士の嵌合のいずれよりも先に、互いに嵌合を始める一対の規制嵌合部を有し、
前記一対のトルク伝達軸部の構造自体が嵌合可能な軸回りの複数の角度のうちの一部の角度で前記一対の連結器が連結可能であり、
前記一対の規制嵌合部が嵌合可能な角度が、前記一対の連結器が連結可能な角度に規制されているオーガ軸の接合構造。 - 前記連結器は、前記挿し込み動作に連動して弾性変形を経て嵌合する鉤状の嵌合部を有したオス、メス一対で構成された請求項1に記載のオーガ軸の接合構造。
- 前記規制嵌合部がオス、メス一対で構成され、
オス型の前記規制嵌合部は、メス型の前記トルク伝達軸部の周壁部の一周に満たない一部を、軸部材の先端側に延長した態様の突出部であり、
メス型の前記規制嵌合部は、オス型の前記トルク伝達軸部より軸部材の中央側に設けられ、前記突出部と嵌合するように外壁部の一部を切り欠いた切欠部である請求項1又は請求項2に記載のオーガ軸の接合構造。 - 前記一対の連結器の一方は、メス型の前記トルク伝達軸部を有する軸部材の内部空間であって、メス型の前記トルク伝達軸部の奥側に形成された内部空間に配置され、
前記一対の連結器の他方は、オス型の前記トルク伝達軸部を有する軸部材に固定され、オス型の前記トルク伝達軸部より先端側に配置され、
前記一対の連結器は、オス型の前記トルク伝達軸部を受容したメス型の前記トルク伝達軸部の奥側に残る内部空間で連結する請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載のオーガ軸の接合構造。 - 前記連結器はオス、メス一対で構成され、メス型の前記連結器は軸部材の下端部に設けられ、オス型の前記連結器は軸部材の上端部に設けられた請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のオーガ軸の接合構造。
- 前記一対の連結器のうち少なくとも一方は、軸部材からの分離操作が外部から可能にされた請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のオーガ軸の接合構造。
- 前記一対の連結器の連結解除操作が外部から可能にされた請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のオーガ軸の接合構造。
- 請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載のオーガ軸の接合構造を備えたオーガ装置を建て込んで当該オーガ装置により地盤を掘削するオーガ掘削工法であって、
オーガ装置の建て込み工程において、前記2つの軸部材の一方を地盤上に建て込み、前記2つの軸部材の他方を吊り込み降下させることで前記挿し込み動作を実行し、前記一対の連結器を互いに連結させて前記2つの軸部材同士の接合を完了するオーガ掘削工法。 - 請求項6に記載のオーガ軸の接合構造を備えたオーガ装置を建て込んで当該オーガ装置により地盤を掘削するオーガ掘削工法であって、
掘削に使用した前記2つの軸部材を分離する工程において、オーガ装置の外部から操作して前記一対の連結器のうちの一方を、当該一方が固定されていた一方の軸部材から分離し、 次に、他方の軸部材及び前記一対の連結器を、前記一方の軸部材から軸方向に引き離して分離するオーガ掘削工法。 - 請求項7に記載のオーガ軸の接合構造を備えたオーガ装置を建て込んで当該オーガ装置により地盤を掘削するオーガ掘削工法であって、
掘削に使用した前記2つの軸部材を分離する工程において、オーガ装置の外部から操作して前記一対の連結器同士の連結を解除し、次に、前記2つの軸部材同士を軸方向に引き離して分離するオーガ掘削工法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018087994 | 2018-05-01 | ||
JP2018087994 | 2018-05-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019194411A JP2019194411A (ja) | 2019-11-07 |
JP7122859B2 true JP7122859B2 (ja) | 2022-08-22 |
Family
ID=68469304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018092153A Active JP7122859B2 (ja) | 2018-05-01 | 2018-05-11 | オーガ軸の接合構造及びオーガ掘削工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7122859B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6685521B2 (ja) * | 2018-05-21 | 2020-04-22 | 日本ベース株式会社 | 掘削装置における回転伝達軸と掘削軸とのジョイント装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100044113A1 (en) | 2008-08-22 | 2010-02-25 | Coiled Tubing Rental Tools, Inc. | Connection for well bore drilling tools |
JP2017048670A (ja) | 2015-05-08 | 2017-03-09 | 株式会社技研製作所 | オーガ軸連結構造 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS604693U (ja) * | 1983-03-10 | 1985-01-14 | 日本コンクリ−ト工業株式会社 | オ−ガ−スクリユ−軸等の継手構造 |
JPH10110449A (ja) * | 1996-10-07 | 1998-04-28 | Giken Seisakusho Co Ltd | 掘削装置および掘削工法 |
JP3242339B2 (ja) * | 1996-12-06 | 2001-12-25 | 敏雄 向井 | 掘削機用排土部材の接続装置 |
-
2018
- 2018-05-11 JP JP2018092153A patent/JP7122859B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100044113A1 (en) | 2008-08-22 | 2010-02-25 | Coiled Tubing Rental Tools, Inc. | Connection for well bore drilling tools |
JP2017048670A (ja) | 2015-05-08 | 2017-03-09 | 株式会社技研製作所 | オーガ軸連結構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019194411A (ja) | 2019-11-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10294623B2 (en) | Interlocking, self-aligning and torque transmitting coupler assembly, systems and methods for connecting, installing, and supporting foundation elements | |
JP6134430B1 (ja) | 鋼管継手装置 | |
US20210071381A1 (en) | Modular foundation support systems and methods including shafts with interlocking torque transmitting couplings | |
KR102343201B1 (ko) | 헬리컬 파일과 연장 파일의 연결구조 | |
US7314335B2 (en) | Anchor pile apparatus and method of installation | |
CA2917480C (en) | Accessory connection systems and methods for use with helical pile driving systems | |
US20210254298A1 (en) | Modular helical pier foundation support systems, assemblies and methods with snap-lock couplings | |
AU2016273967B2 (en) | Device and method for the movement and mutual assembly of segments of an excavation battery, for example auger or rod segments | |
JP7122859B2 (ja) | オーガ軸の接合構造及びオーガ掘削工法 | |
KR200480999Y1 (ko) | 강관 파일의 회전 관입 및 인발용 커플러 | |
GB2276217A (en) | A connector with a dowel device for connecting rotary drill casings | |
KR102489555B1 (ko) | 헬리컬 파일과 연장파일의 연결구조 및 이를 이용한 시공방법 | |
KR200481009Y1 (ko) | 강관 파일의 회전 관입 및 인발용 커플러 | |
US8281852B2 (en) | Coiled tubing quick connect | |
JP7432926B2 (ja) | 鋼管の接続構造 | |
CN211228057U (zh) | 一种双导梁主梁连接销轴插拔装置 | |
JP7090480B2 (ja) | シールドセグメントの接続構造及び接続方法 | |
CA3239577A1 (en) | Modular foundation support systems and methods including shafts with interlocking, self-aligning and torque transmitting couplings | |
JP2005002598A (ja) | 既製杭の継構造 | |
JP6082431B2 (ja) | ケーシングチューブ回収装置およびそれを使用したケーシングチューブ回収方法 | |
JPS6312230Y2 (ja) | ||
JPH09100531A (ja) | 継手部材を有する鋼管杭の縦継ぎ方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210405 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220119 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220308 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220719 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220809 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7122859 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |