JP6722936B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、始動口への入球に起因し当否判定を行い、判定の結果が小当り時に特定領域に入球することにより大当り遊技への移行を可能とする遊技機に関する。
従来の遊技機には、始動口への入球に起因して特別図柄の変動を伴う当否判定を行い、判定結果が大当りであれば大入賞口を開放する大当り遊技が実施される「第1種」の遊技性を備えたものが一般的で、この種の遊技機では、大当り遊技終了後に、一定の確率で前記大当りの当選確率が高確率に確率変動する確変状態に移行させることで大当りを得やすい状況を発生させ、連続した大当りを発生可能としている。しかしこのような構成だと常に同じ確率で連続した大当りを引けるか否かの遊技性を有するのみでメリハリの効いた遊技性に欠けるものであった。
そこで従来の他の遊技機として、前記「第1種」の遊技性に加え、大入賞口に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、常時入球可能な第1始動口と、普通図柄の当選時に作動する普通電動役物の開放により入球可能な第2始動口とを備えるとともに、前記特別図柄の当否判定として大当りの他に小当りを設け、小当り遊技で大入賞口を開放し、且つ前記特定領域へ入球することで大当り遊技が実施される「第2種」の遊技性とを兼ね備えた「混合機」タイプのものがある(例えば特許文献1参照)。
この場合、第1始動口への入球に起因する当否判定では小当りをほとんど発生させず、一方で第2始動口への入球に起因する当否判定ではほぼ小当りが発生するようにする。そして大当り後に普通電動役物の開放を容易にさせる開放延長遊技に移行すれば、開放延長遊技状態ではほぼ小当りから大当りが発生することとなり、開放延長遊技状態と通常遊技状態とでは開放延長遊技の突入率を異ならせるようにすることで、面白みのある遊技性を発揮できる。また、この種の遊技機は通常遊技状態には図柄変動を楽しませ、開放延長遊技状態には遊技球の動きを楽しませることが可能となり、変化を持たせて遊技者を飽きさせないようにするものであった。
特開2011−156426号公報
しかしながら、このような遊技機の構成としても開放延長遊技に突入してしまえば一定の確率で開放延長遊技状態が継続するだけにすぎず、遊技者を飽きさせない遊技性としては十分であるとは言えなかった。
そこで本発明は前記事情に鑑み、混合機タイプの遊技機において、遊技性にメリハリがあり、遊技者を飽きさせない遊技機を実現することを課題としてなされたものである。
請求項1に記載の発明は、
遊技球が入球することにより普通図柄の抽選の契機となる作動口と、
遊技球が常時入球可能な第1始動口と、
前記普通図柄の抽選の結果に応じて遊技球の入球が困難な閉鎖状態と該閉鎖状態よりも入球が容易な開放状態へと変化可能な普通電動役物に設けられた第2始動口と、
前記第1始動口への入球に起因して抽出した乱数を保留記憶として所定個数を記憶可能な保留記憶手段と、
前記保留記憶として記憶された乱数及び前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記保留記憶として記憶された乱数に基づく当否判定に応じて第1特別図柄を変動表示させ、図柄を停止させることにより当否判定の結果を表示する第1特別図柄表示装置と、
前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づく当否判定に応じて第2特別図柄を変動表示させ、図柄を停止させることにより当否判定の結果を表示する第2特別図柄表示装置と、
前記第1特別図柄及び前記第2特別図柄の前記当否判定の結果に応じた演出表示を実行する演出表示手段と、を備え、
前記当否判定の結果が大当りと判定された場合に、前記第1特別図柄又は前記第2特別図柄で大当りを示す図柄を停止し、大入賞口を開閉動作させる大当り遊技を開始させる図柄当りと、
前記当否判定の結果が小当りと判定された場合に、前記第1特別図柄又は前記第2特別図柄で小当りを示す図柄を停止し、前記大入賞口を開閉動作させる小当り遊技を開始させ、該小当り遊技にて前記大入賞口内に設けられた特定領域へ遊技球が入球することで大当り遊技へ移行可能とする役物当りとを実行可能で、
前記当否判定手段は、前記保留記憶として記憶された乱数よりも前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて前記小当りと判定する確率が高い、又は前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいてのみ前記小当りであるか否かを判定し、
更に、前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて前記小当りと判定する確率を前記乱数に基づいて前記大当りと判定する確率よりも高く設定せしめ、
前記大当り遊技の終了後の遊技状態を、前記普通電動役物への入球を容易にさせる開放延長状態とするか否かを判定する開放延長移行判定手段を備えた遊技機において、
前記開放延長遊技は、該開放延長遊技状態での前記第1特別図柄の変動停止回数又は前記第2特別図柄の変動停止回数が所定の上限回数に達するまで継続され、
前記上限回数は、前記第1特別図柄と前記第2特別図柄とで各々異なる回数が設定され、少なくとも何れかの特別図柄が各々に設定された上限回数目の図柄変動の図柄が停止することで前記開放延長遊技を終了させるものであり、
前記第1特別図柄に設定される前記上限回数を少なくとも前記保留記憶の前記所定個数より多い回数に設定する一方、前記第2特別図柄に設定される前記上限回数を1回又は複数回に設定する上限回数設定手段と、
少なくとも前記役物当りが発生したときの遊技状態に基づいて前記開放延長遊技に移行する確率を異ならせる判定率変更手段と、を備え、
少なくとも前記第2特別図柄で前記小当りが発生した場合に前記大入賞口に入球した遊技球が前記特定領域に入球する確率を入球しない確率よりも高くしたことを要旨とする。
尚、普通電動役物への入球を容易にさせるとは、普通電動役物の開放時間を長くしたり、普通図柄の変動時間を短縮させたり、普通図柄の当選確率を高くしたりして、普通電動役物の開放状態の頻度を増加させることで実行することが望ましい。
また、第2特別図柄で発生した小当り遊技時の特定領域への入球率は大入賞口へ入球した遊技球がほぼ100%の確率で入球する構成とするのが望ましいが、大入賞口を複数回開放させ、幾つも遊技球を入球可能にして、小当り時に特定領域への入球を可能とする構成としてもよく、1回の小当りの契機でほぼ確実に大当りが発生するようにすることが望ましい。
この発明によれば、混合機において、開放延長遊技が継続される上限回数を第1特別図柄と第2特別図柄とで異なるものとし、第1特別図柄の上限回数を少なくとも保留記憶を記憶可能な数より多くしたため、第1特別図柄により大当りが発生し、開放延長遊技に移行したときに、大当り終了時に第1特別図柄の保留記憶が先に変動されてしまい、第2特別図柄の変動が実行されなくなってしまうといったことを防ぐ効果を奏する。
また、第2特別図柄の上限回数として少なくとも1回又は複数回のいずれかが設定されるが、第2特別図柄は高確率で小当りが発生するものであって、第2特別図柄で発生した小当りは大入賞口に遊技球が入球した遊技球が特定領域に高確率で入球するようにすることで、小当りが発生すると高い確率で大当りを発生させることが可能となる。因っていずれの上限回数が設定されても高確率で大当りが発生することになる。しかし、開放延長遊技が継続される上限回数が1回の場合は小当り図柄が停止された時点で、上限回数に達するため開放延長遊技が終了してしまうので、この小当りが発生した時点では通常遊技となり、特定領域に入球しても、開放延長が付与されない通常遊技状態での大当りとなる。開放延長遊技が継続される上限回数として複数回の回数が設定されている場合は開放延長遊技状態での大当りとなる。従って、少なくとも役物当りでは遊技状態の違いによって、開放延長遊技が付与される確率が異なるため、開放延長遊技が付与される役物当りであっても、設定される上限回数により、次回の役物当りでの開放延長遊技の継続率を変化させることが可能となる。
このように、開放延長遊技に突入しても開放延長遊技の継続率は一定ではなく、遊技性にメリハリを持たせることが可能で、遊技者を飽きさせずに済む。
また本発明は
記演出表示手段は前記開放延長遊技の前記上限回数が1回に設定される前記役物当りと、前記上限回数が複数回に設定される前記役物当りとで、前記大当り後の演出表示を異ならせることを要旨とする。
この発明によれば、開放延長状態の上限回数により開放延長状態の継続率が変化するため、遊技者にそれを示し、遊技者の開放延長状態への期待感を高めることができる。
本発明を適用した遊技機の正面図である。 前記遊技機の遊技盤の正面図である。 前記遊技機の背面図である。 前記遊技機の電気ブロック図である。 前記遊技機の遊技仕様を示す第1の説明図である。 前記遊技機の遊技仕様を示す第2の説明図である。 前記遊技機の主制御装置で実行されるメインルーチンの制御内容を示すフローチャートである。 前記主制御装置で実行される始動入球確認処理の制御内容を示すフローチャートである。 前記主制御装置で実行される特図当否判定処理の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記特図当否判定処理の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記特図当否判定処理の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記特図当否判定処理の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記主制御装置で実行される特別遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記特別遊技処理の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記特別遊技処理の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記特別遊技処理の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記特別遊技処理の制御内容を示す第5のフローチャートである。 前記特別遊技処理の制御内容を示す第6のフローチャートである。 前記主制御装置で実行される上限回数設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 前記遊技機の特別図柄の当否判定に伴う演出表示の表示態様を示す図である。
本発明を適用した弾球遊技機たるパチンコ機1を説明する。図1に示すように、パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠10にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠10には、左側の上下の位置に設けたヒンジ101を介して、板ガラス110が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)11及び図略の内枠が開閉可能に設けてある。尚、これら前枠11及び前記内枠はシリンダ錠18により外枠10に閉鎖ロックされ、シリンダ錠18に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠11を開放可能である。
前枠11の板ガラス110の奥には前記内枠に保持された遊技盤2(図2)が設けてある。
前枠11の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ112が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向を向上させる。また前枠11には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ113のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠11の下半部には上皿12と下皿13とが一体に形成してある。下皿13の右側には発射ハンドル14が設けてあり、該発射ハンドル14を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤2に向けて発射される。また上皿12には賞球が払い出される。
下皿13は上皿12から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿13に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
本パチンコ機1は所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)60が隣接してある。パチンコ機1には上皿12の右側に貸出ボタン171、精算ボタン172及び精算表示装置173が設けてある。また上皿12の中央位置には遊技者が操作可能な遊技ボタン15と、その外周を囲むようにジョグダイヤル16が設置されている。
図2に示すように、遊技盤2には外レール201と内レール202とによって囲まれた略円形の遊技領域20が形成されている。また遊技領域は、そのほぼ中央上方寄りの位置にセンターケース200が装着されている。これにより遊技領域20は、遊技球を所定の強度で発射したときに遊技球が流下する左打ち領域と、前記所定の強度よりも強く発射したときに遊技球が流下する右打ち領域とに分けられる。尚、遊技領域20には多数の遊技釘や風車が植設されている。
センターケース200は中央に演出図柄表示装置21(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。尚、センターケース200には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。尚、演出図柄表示装置21は特許請求の範囲に記載の演出表示手段に相当する。
センターケース200の直下には、常時入球(入賞)可能な第1特別図柄(以下、第1特図という)の第1特図始動口24Aが設置されている。第1特図始動口24Aへは、前記左打ち領域から流下する遊技球が入球し易い構成である。第1特図始動口24Aは、入球により第1特図の当否判定が実行される起因となる入球口である。第1特図始動口24Aへの入球により第1特図の大当り決定用乱数、第1特図の大当り図柄決定乱数、第1特図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出され、保留記憶される。保留記憶は4つまで記憶される。これら保留記憶に基づいて第1特図の当否判定が実行される。
また左打ち領域の下部には3つの一般入賞口27が配置されている。
右打ち領域は、透明な流下路203に沿って遊技球が流下するように構成されている。流下路203に沿って流下する遊技球は先ず、逆コ小字形をなす速度調整通路を通過し、これにより流下速度が一定の速度に落とされる。尚、速度調整通路の中間部には演出用検出SWが設置されており、これに入球しこれを通過することで右打ち領域へ入ったことが検知される。
前記速度調整通路の下流には、これを通過した遊技球が高い確率で入球し通過可能な普通図柄(以下、普図という)の普図作動ゲート22が設けられている。普図作動ゲート22は、遊技球が入球して通過することにより普図の当否判定が実行される起因となる入球口である。普図作動ゲート22への入球により普図の当り決定用乱数、普図の当り図柄決定乱数、普図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出され、これらの乱数に基づいて普図の当否判定が実行される。
普図作動ゲート22の左右両側には遊技球をパチンコ機台内へ取り込むアウト球口が設けられている。これらは普図作動ゲート22直上流の通路の左右両側壁に設けられた開口部と連通され、普図作動ゲート22手前で流下が滞った遊技球を取り込むように構成されている。即ち遊技球が普図作動ゲート22へ入球し通過する際に球の流下速度が落ちるため、後続の遊技球が前の球に衝突して横に逸れて前記開口部より通路外へ飛び出した球を取り込む。これにより普図作動ゲート22へ連続して入球する遊技球はある程度の間隔をおくこととなる。
普図作動ゲート22の下流側には、普図作動ゲート22からの遊技球を誘導する誘導路、普通電動役物(普電役物)23及びこれにより開閉可能とされた第2特別図柄(以下、第2特図という)の第2特図始動口24Bが設けられている。普電役物23及び第2特図始動口24Bへは普図作動ゲート22へ入球しこれを通過した遊技球のみが到達できる構成とされている。
前記誘導路は遊技球を左斜め下方へ緩やかに誘導する様にほぼ逆L字状をなし、遊技球を左方向へ案内する下辺部の右寄りの底壁の一部が開閉可能な普電役物23の平板状の扉部で構成されている。
普電役物23は、前記普図の当否抽選の結果が当りであれば、前記扉部が所定の開放態様、開放時間で開放される。普電役物23の扉部は、遊技盤の前面に張出して前記底壁の一部をなす閉鎖位置と、遊技盤内に後退した開放位置とに進退可能に設けられ、通常、前記閉鎖位置にて普電役物23を閉じている。これにより下流側へ遊技球を誘導可能である。
普電役物23の直下位置には前記第2特図始動口24Bが設けられ、普電役物23の開放時にのみ入球可能とされている。
第2特図始動口24Bは、入球により第2特図の当否判定が実行される起因となる入球口である。第2特図始動口24Bへの入球により第2特図の大当り決定用乱数、第2特図の大当り及び小当り図柄決定乱数、第2特図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出される。これら乱数に応じて第2特図の当否判定が実行される。
尚、本実施形態では、通常遊技では、普図の変動時間は長く、普電役物の開放時間は短時間に設定しているので、通常遊技時に右打ちしても第2特図始動口24Bでの抽選は開始されないように設計されている。そのため、通常遊技時は左打ちにて第1特図始動口24Aで第1特図の当りを目指す遊技がメインとなる。また、通常遊技では遊技盤の右側の普図作動ゲート22を、これに入球があっても無効にすることが望ましい。これは通常遊技で右打ちをさせないようにして賞球ベースを維持することが望ましい。
普電役物23に対応する位置には前記誘導路に、遊技球の流下速度を減速させる流下速度減速部が設けられている。該流下速度減速部は、前記誘導路の内壁面に通路内へ断面ほぼ半円状に突出する縦突条部が、間隔をおいて複数設けられている。流下速度減速部では、流下する遊技球は各縦突条部に接触して蛇行することとなり、流下速度が減速される。そして、普電役物23の扉部の開放時に減速した遊技球を普電役物23内へ入球させることができる。
また前記誘導路には、流下速度減速部の直上流側の位置に、誘導路外へ遊技球を送出可能な開放口を設けることが望ましい。これは前記流下速度減退部により流下速度が落ちて遊技球が滞留した場合、後から多くの遊技球が流下してきても、これらを遊技盤面上に送り出す役割をなし、普電役物23の扉部の上で滞留している遊技球を押し流したり、球詰まりを起こしたりすることを防止する。
普電役物23を備えた前記誘導路の下流位置には、第2特別電動役物(第2特電役物)25Bにより開閉可能な第2大入賞口26Bが設けられている。第2大入賞口26Bは、通常、第2特電役物25Bの開閉扉が遊技盤と面一状に閉じており、前記誘導路の下流端からの遊技球が第2大入賞口26Bを通過して下方へ流下可能である。そして開放時には、前記開閉扉が遊技盤の前面側へ前倒しするように第2大入賞口26Bを開いて、流下する遊技球を受け止め第2大入賞口26Bへの入球が可能となる。
更に第2大入賞口26Bの下流位置には、遊技球を誘導する下部流路、第1特別電動役物(第1特電役物)25A及び第1特電役物25Aにより開閉可能な第1大入賞口26Aが設けられている。第1大入賞口26Aは第1特電役物25Aの開閉扉の開放作動により遊技球が入球可能である。第1大入賞口26Aへは普図作動ゲート22を入球、通過し、普電役物23が非作動で第2特図始動口24Bへ入球しなかった遊技球のみが到達できる構成とされている。
第1大入賞口26Aは、第2特図の当否判定結果が小当りとなり、該小当り遊技において第1特電役物25Aが作動して所定の時間開放される。尚、第1大入賞口26Aは所謂スライス方式の入球装置であり、第1特電役物25Aの前記開閉扉が通常、第1大入賞口26Aを塞ぐようにその上部の遊技盤面に突出しており、遊技球を第1大入賞口26Aの左斜め下方の下流側へ案内するように前記下部流路の一部をなす。そして、前記開閉扉が作動時に遊技盤内へ後退して第1大入賞口26Aを開放する構成とされている。
尚、前記下部流路の第1特電役物25Aに対応する位置には、前記普電役物23と同様に、流下速度減速部が設けられている。該流下速度減速部は、前記下部流路の内壁面に通路内へ断面ほぼ半円状に突出する縦突条部が、間隔をおいて複数設けられており、流下速度減速部では、流下する遊技球は各縦突条部に接触して蛇行することとなり、流下速度が減速される。そして、第1特電役物25Aの開閉扉の開放時に減速した遊技球を第1大入賞口26A内へ入球させることができる。
第1大入賞口26A内には、遊技球が入球可能な特定領域260と、該特定領域260へ入球しなかった遊技球を取り込む取込口261が設けられている。尚、特定領域260は、取込口261よりも第1大入賞口26A内へ入球した遊技球が入球し易いように設けられている。例えば、図例では特定領域260へ向けて遊技球を誘導する傾斜面を有する案内部材を特定領域260と取込口261の中間上部に設けて、第1大入賞口26Aへ入球下遊技球はほぼ特定領域260に導かれる構成とされている。
また第1大入賞口26Aの下流には、一般入賞口27が、遊技領域20の中央下端部の盤面最下部には遊技球を取込むアウト口209が設けられている。
遊技盤2の右下端部には、レール201の外部に、第1特図を変動、確定表示するための第1特図表示装置28A、第1特図の保留記憶を示す第1特図保留表示装置281、第2特図を変動、確定表示するための第2特図表示装置28B及び普通図柄表示装置29が設けられている。
図3に示すように本パチンコ機1の裏面側は、前記遊技盤2を脱着可能に取付ける内枠30が収納されている。内枠30は、前記前枠11と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠10にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠30には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク31、タンクレール32、払出ユニット33が設けられ、払出ユニット33の中には払出機構が設けられている。この構成により、遊技盤2の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク31からタンクレール32を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット33により払出球流下通路を通り前記上皿12に払い出される。また、前記賞球を払い出す払出ユニット33により前記貸出ボタン171の操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
パチンコ機1の裏面側には、主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、電源基板45が設けられている。
主制御装置40、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43は遊技盤2に設けられ、払出制御装置41、発射制御装置44、電源基板45は内枠30に設けられている。図3では発射制御装置44が描かれていないが、払出制御装置41の下に設けてある。
また、球タンク31の右側には、外部接続端子板38が設けてあり、外部接続端子板38により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠側(外枠10、前枠11、内枠30から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、一つの外部接続端子板38を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
図4は本パチンコ機1の電気的構成(電気ブロック)を示すもので、遊技の制御を司る主制御装置40を中心に、サブ制御装置として払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43を具備する構成である。主制御装置40、払い出し制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43においては、何れもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因してROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置40には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
発射制御装置44にはCPU、ROM、RAM等が設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置44にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置40は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介して遊技施設のホールコンピュータ500と電気的に接続される。また主制御装置40には、裏配線中継端子板530や遊技盤中継端子板531を介して、前枠(ガラス枠)及び内枠が閉鎖しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)501、内枠開放SW502、第1特図始動口24Aへの入球を検出する第1特図始動口SW503と第2特図始動口24Bへの入球を検出する第2特図始動口SW504、普図作動ゲート22への入球を検出する普図作動SW505、一般入賞口27への入球を検出する一般入賞口SW506、第1大入賞口26Aへの入球を検出する第1カウントSW507、第2大入賞口26Bへの入球を検出する第2カウントSW508、特定領域260への入球を検出する特定領域SW509、及び取込口261への入球を検出する排出SW510等の検出信号が入力される。
また主制御装置40は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置41や、演出中継端子板532を介してサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ向けてのコマンドの出力や、図柄表示装置中継端子板533を介して第1特図表示装置28A、第1特図保留数示装置281、第2特図表示装置28B、及び普通図柄表示装置29等の表示制御を行なう。
更に主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して、第1特電役物SOL(ソレノイド)515、第2特電役物SOL516、及び普電役物ソレノイド517が接続されている。そして第1特電役物SOL515を制御して第1大入賞口26Aを開放作動せしめ、第2特電役物SOL516を制御して第2大入賞口26Bを開放作動せしめる。更に普電役物ソレノイド517を制御して第2特図始動口24Bを開閉作動せしめる。
主制御装置40からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や特図の当り等の管理用の信号が外部接続端子板38を経てホールコンピュータ500に送られる。
主制御装置40と払出制御装置41とは双方向通信が可能である。
払出制御装置41は、裏配線中継端子板530や払出中継端子板534を介して球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW520、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW522、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW523等の検出信号が入力される。また主制御装置40から送られてくるコマンドに応じて払出モータ521を稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニット端子板535を介してCRユニットCRと電気的に接続され、貸出要求信号に応じて払出モータ521を稼働させて貸球を払い出させる。精算表示装置173を介して球貸及び精算SW171,172によりなされる貸出要求、精算要求の操作信号がCRユニットCRに入力され、プリペイドカードの残高表示はCRユニットCRによって制御される。
発射制御装置44は、発射を停止する発射停止SW524、発射ハンドル14に遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW525等の検出信号が入力される。払出制御装置41を介して主制御装置40から送られてくるコマンド(タッチSW525の信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドル14の回動信号及び発射停止SW524の信号に基づいて発射モータ526を制御して遊技球を発射及び停止させる。
サブ統合制御装置42は、音量調節SWを備えている。更に遊技ボタン15やジョグダイヤル16の操作信号が入力される。
そしてサブ統合制御装置42は、スピーカ112を駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプ113の点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置43へキャラクタなどを表示する演出や特図の擬似演出図柄の表示態様のコマンドを送信する。
演出図柄制御装置43は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置21を構成している。演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42から送られてくるコマンドに応じて演出図柄表示装置21のLCDパネルの表示を制御する。
次にパチンコ機1の作動を説明する。
パチンコ機1は、第1特図始動口24Aへの入球に起因して第1特図の当否判定が実行される。当否判定に応じて第1特図表示装置28A及び演出図柄表示装置21にて図柄変動を開始する。その後、第1特図表示装置28Aに第1特図の確定図柄を、演出図柄表示装置21に第1対応する擬似演出図柄を確定表示して第1特図の当否判定の結果を報知する。
判定結果が大当り(図柄当り)となると、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して第2大入賞口26Bが賞球の獲得に有利な所定の態様で開放される大当り遊技(特別遊技)が実行される。
通常遊技状態では、普図の当選確率が低い上、普図の変動時間は長く、当選しても普電役物の開放時間は短時間に設定されているので、通常遊技状態に第2特図始動口24Bでの第2特図の当否判定は開始されないように構成されている。そのため、通常遊技状態では左打ちにて第1特図始動口24Aを狙って第1特図の「図柄当り」を目指す遊技がメインとなる。
大当り遊技終了後には、大当りなった第1特図の大当り図柄に応じて、普図の当選確率を高確率にし、普電役物23の開放時間を延長する開放延長機能とともに特図及び普図の平均変動時間を短くする時短機能が付与される開放延長遊技(時短遊技)に移行可能としている。尚、特図の当選確率を高確率とする確変機能は備えていない。
前記開放延長遊技状態において、普図作動ゲート22へ遊技球が入球すると、普図の抽選(当否判定)を実行する。このとき普通図柄表示装置29の図柄変動を開始し、その後、図柄を確定表示して抽選の結果を報知する。抽選結果が当りであれば普図の当り遊技として普電役物23を作動せしめて第2特図始動口24Bを所定の態様で開放する。普電役物23が開放しなければ第2特図始動口24Bへ入球させることができない。
普電役物23が開放されて第2特図始動口24Bに遊技球が入球すると第2特図の当否判定を実行する。このとき第2特図表示装置28B及び演出図柄表示装置21にて図柄変動を開始し、その後、第2特図表示装置28Bに第2特図を確定表示するとともに、演出図柄表示装置21に第2特図に対応する擬似演出図柄を確定表示して判定結果を報知する。判定結果が大当り(図柄当り)であれば、第1特図と同様に、条件装置及び役物連続作動装置が作動して第2大入賞口26Bが賞球の獲得に有利な所定の態様で開放される大当り遊技が実行される。
一方、第2特図の当否判定の結果が小当りとなると、これを起因に第1大入賞口26Aが大当り遊技の第2大入賞口26Bよりも開放回数、開放時間が不利な態様で開放される小当り遊技が実行される。このとき、第1大入賞口26Aの特定領域260へ遊技球が入球することにより前記条件装置が作動し、これにより前記役物連続作動装置が作動して大当り遊技(役物当り)へ昇格(移行)可能とされている。当該大当り遊技も第2大入賞口26Bで行われる。
また役物当りによる大当り遊技終了後には、第2特図の小当り図柄に応じて、開放延長遊技への移行を可能とされている。
図5は本パチンコ機1の遊技仕様を示し、大当り確率は第1特図及び第2特図ともに199分の1とされ、小当り確率は第2特図において199分の198とされている。尚、第1特図の当否判定では小当りは判定されない構成とされている。
開放延長遊技の上限回数(開放延長回数)は、第1特図においてその図柄変動が停止した変動停止回数が99回又は次の大当りまでとされ、第2特図ではその変動停止回数が1回又は99回又は次の大当りまでとされている。尚、第2特図の図柄当りでの開放延長遊技の上限回数は99回又は次の大当りまでとされている。
また、開放延長遊技状態は、第1特図又は第2特図に拘わらず、何れかの変動停止回数が各々に設定された上限回数に達すること又は大当りの発生により終了する。これに限らず、第1特図と第2特図の変動停止回数の合算値が上限回数(例えば99回)になったら終了する条件を加えてもよい。
大当り遊技では16ラウンド(16R)の大当り遊技と4ラウンド(4R)の大当り遊技とがあり、大当り遊技の出球数は、第1特図及び第2特図ともに、16Rの大当り遊技で約2000個、4Rの大当り遊技で約500個に設定されている。
第2特図の小当り遊技では第1大入賞口26Aの開放時間(開放態様)は、1回の小当り遊技において、0.016秒の開放を6回と、0.1秒の開放を3回、及び0.016秒の開放を7回行うように設定されている。
普図の抽選の当選確率は、通常遊技状態では300分の1とされ、開放延長遊技状態では1.0101分の1とされている。
普図の変動時間は、通常遊技状態では20秒とされ、開放延長遊技状態では1秒とされている。
また普電役物23の開放時間は、通常遊技状態では0.3秒とされ、開放延長遊技状態では1秒とされている。
このように本パチンコ機1は、初めは第1特図で当否判定による大当りを目指し、大当りにより開放延長が付与された場合は、第2特図では高確率で小当りと判定されるので、小当り遊技時に特定領域に入球させて大当りを発生させることを目指すという、遊技状態によって異なる方法で大当りを目指す遊技を楽しむことができる。
図6(a)は大当り遊技後に付与される開放延長遊技の付与率を示し、通常遊技状態において、図柄当りの大当り遊技後には第1特図及び第2特図ともに30%の割合で開放延長遊技が付与される。第2特図の役物当りの大当り遊技後には50%の割合で付与される。
開放延長遊技状態において、図柄当りの大当り遊技後には第1特図及び第2特図ともに50%の割合で開放延長遊技が付与される。第2特図の役物当りの大当り遊技後には75%の割合で付与される。
このように通常遊技状態であるか開放延長遊技状態であるかによって大当り遊技後に開放延長遊技に移行する確率が異なるように構成されている(判定率変更手段)。
図6(b)は第2特図の小当り時に設定される小当り図柄の種類を示す。小当り図柄として「小当り図柄1〜4」の4種類あり、これらから1つの図柄が選択される。
「小当り図柄1」は、選択された場合、開放延長遊技の上限回数が「0回」、即ち開放延長遊技に移行されない。そして「小当り図柄1」は、通常遊技状態において選択される割合が50%であり、開放延長遊技状態において選択される割合が25%に設定されている。
「小当り図柄2」は、選択された場合、開放延長遊技の上限回数が「1回」に設定される。そして「小当り図柄2」は、通常遊技状態、開放延長遊技状態ともに25%の割合で選択される。
「小当り図柄3」は、開放延長遊技の上限回数が「99回」に設定される。そして「小当り図柄3」は、通常遊技状態、開放延長遊技状態ともに25%の割合で選択される。
「小当り図柄4」は、が選択された場合、通常遊技状態では開放延長遊技は付与されない。一方、開放延長遊技状態では開放延長遊技の上限回数が「1回」に設定される。そして「小当り図柄4」は、開放延長遊技状態において25%の割合で選択される。
以下、作動の詳細を主制御装置40で実行されるプログラム処理に基づいて説明する。
図7は主制御装置40で実行される「メインルーチン」のフローチャートを示し、「メインルーチン」は本処理(S100〜S110,S115)と残余処理(S111)とで構成され、2ms又は4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、CPUにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるCPUの暴走等が考えられるが、CPUの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、大抵が電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
ここで正常割り込みでないとの否定判断(S100:no)ならS115の処理において初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値の書き込み、普図及び特図を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)を実行する。前記正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
前記S100の処理において正常割り込みとの肯定判断がなされると(S100:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S101)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に「1」を加算するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に「1」を加算するが、この処理を実行する前の乱数が最大値としての例えば「299」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「299」までの300個の整数を繰り返し昇順に作成する。
続く大当り決定用乱数更新処理では(S102)、前記初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に「1」を加算するインクリメント処理であり、最大値としての例えば「299」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「299」までの300個の整数を繰り返し昇順に作成する。尚、大当り決定用乱数の最初の値は、前記初期値乱数更新処理(S101)で設定(作成)された値となる。この値が150であったとすると、大当り決定用乱数は「150」「151」「152」・・・「299」「0」「1」・・・と更新されていく。
尚、大当り決定用乱数が一巡(300回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする。大当り決定用乱数は、その初期値から「1」を加算していく。そして、再び大当り決定用乱数が一巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前記の例では大当り決定用乱数が「149」になると一巡であるから、「149」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「149」「87」「88」・・・「299」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
続く大当り図柄決定用乱数更新処理は(S103)、「0」〜「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く当り決定用乱数更新処理は(S104)、「0」〜「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。尚、当選することとなる値は、常に「7」である。この当り決定用乱数は普図の抽選に使用し、初期値乱数、大当り決定用乱数、リーチ判定用乱数は特図の抽選に使用し、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数は、普図の抽選・特図の抽選の双方に用いる。
リーチ判定用乱数更新処理は(S105)、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
変動パターン決定用乱数更新処理は(S106)、「0」〜「119」の120個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理では(S107)、第1特図始動口24A、第2特図始動口24Bの入球(入賞)確認、普図作動ゲート22の遊技球の通過の確認、一般入賞口27の入球(入賞)確認、及び主制御装置40に接続された各スイッチ類の入力処理等が実行される。
次の当否判定処理では(S108)、普図及び特図のそれぞれに対応した当否判定や、当否判定に付随する図柄変動や特別遊技処理などの処理を行なう。
続く各出力処理では(S109)、遊技の進行に応じて主制御装置40は、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、大入賞口ソレノイド508等に対して各々出力処理を実行する。即ち、前記入賞確認処理(S107)により遊技盤上の各入賞口に遊技球の入球があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置41に賞球信号を送信する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置42に出力する処理を、パチンコ機に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置43にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理は(S110)、一般入賞口27に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。
本処理に続く前記残余処理は、S111の初期値乱数更新処理から構成されるが、前記S101と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前記S100〜S111までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特図の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が一巡したときの、初期値乱数の値(0〜299の300通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか300分の1である。また、前記当り決定用乱数更新処理(S104)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
次に、本発明に関わりの深い入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)及び各出力処理(S110)の一部のサブルーチンについて説明する。
図8に示す「特図始動入賞確認処理」は、第1特図始動口24Aに遊技球が入球したときに抽出される当否乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置40に記憶する。そして第1特図始動口24Aへの入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置42に送信する処理となる。本実施形態において、第1特図始動口24Aへの入球に起因して記憶可能な保留記憶数は4個である。
本「特図始動入賞確認処理」は、先ず、前記第1特図始動口SW503により第1特図始動口24Aへの入球を検出したか否かを確認する(S200)。入球が無ければ(S200:no)、リターンする。第1特図始動口24Aへの入球が有れば(S200:yes)、主制御装置40に格納されている特図の保留記憶の数が満杯か否かを確認する(S201)。満杯であれば(S201:yea)、リターンする。
保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、抽出された各種の乱数を特図の保留記憶として記憶し(特許請求の範囲に記載の保留記憶手段に相当する)、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算する(S202)。
続く特図保留数コマンド送信処理において加算した保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する(S203)。その後、リターンする。
図9乃至図12は「特図当否判定処理」のフローチャートを示し、この処理において第1特図及び第2特図の当否判定が個別に実行される。尚、以降の説明において、第1特図又は第2特図を区別する必要がある場合を除き、両者を同等と見做して単に「特図」という。
図9に示すように、「特図当否判定処理」は、先ず、条件装置の未作動を確認して大当り遊技中か否かを確認する(S300)。条件装置が作動中(S300:no)であれば後述の特別遊技処理へ移行する。
条件装置が未作動で大当り遊技中でなければ(S300:yes)、特図の変動が停止中か否かを確認する(S301)。変動停止中であれば(S301:yes)、特図の確定図柄が未表示であるか否かを確認する(S302)。
前記S302の処理で確定図柄が未表示中であれば(S302:yes)、第2特図始動口24Bへの入球があるか否かを確認する(S303)。入球があれば(S303:yes)、第2特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等の各種乱数が抽出される(S304)。抽出された乱数が当否判定の対象となる。
一方、第2特図始動口24Bへの入球がなければ(S303:no)、第1特図の保留記憶があるか否かを確認する(S305)。
保留記憶があれば(S305:yes)、保留記憶のシフト処理を行う(S306)。該シフト処理により保留記憶のうち最も古い保留記憶の乱数が当否判定の対象となる。このように、第1特図よりも第2特図を優先的に当否判定することが考えられる。しかし、第1特図と第2特図では開放延長遊技の付与率が異なることから、開放延長遊技が開始される際に、比較して付与率の低い第1特図を優先的に当否判定することにより、第1特図の保留記憶がない環境で開放延長遊技を行なわせることが考えられる。これならば、開放延長遊技の途中で第1特図が変動し、当選して開放延長遊技の付与がなくなってしまうような状況を防ぎやすくなり、遊技状態の有利度を明確にすることができる。
第2特図始動口24Bへの入球、第1特図の保留記憶がいずれもなければ(S305:no)、特別遊技処理へ移行する。
前記S304の処理又は前記S306の処理に続いて、当否判定用テーブルと前記当否判定の対象となる乱数の大当り決定用乱数とを対比して当否判定を行い、当否判定が大当り(図柄当り)であるか否かの確認を行う(S307)。尚、S307の処理は特許請求の範囲に記載の当否判定手段に相当する。大当り(図柄当り)であれば(S307:yes)、前記当否判定の対象となる乱数の大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S308)、前記当否判定の対象となる乱数の変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態(開放延長遊技、通常遊技)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S309)。
次に、大当り内容設定処理において、前記大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り遊技(特別遊技)の内容(第2大入賞口26Bの開放パターン、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)及び大当り遊技終了後の遊技状態の設定、開放延長遊技に移行するのであればその上限回数の設定等を行なう(S310)。尚、開放延長遊技の上限回数の設定は仮の設定であり、実施的に後述する開放延長回数設定処理(S474)で確定される。また、S310の処理は特許請求の範囲に記載の開放延長移行判定手段に相当する。
次に、前記当否判定結果を示すデータ(大当り、小当り、ハズレの種類、リーチの有り無し、変動時間など)を含んだ特図変動開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43に出力するとともに、第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bにおいて第1特図又は第2特図を変動表示させる処理を行う(S311)。その後、特別遊技処理へ移行する。
前記S307の処理で大当りでなければ(S307:no)、図10に示すように、第2特図の当否判定に限定されるが、前記大当り判定用乱数の値が前記当否判定用テーブルの小当りの当り値と一致していたか否かを判定する(S320)。小当りであれば(S320:yes)、図柄決定用乱数の値に基づいて小当り図柄を決定する(S321)。
続く変動パターン決定処理では、前記変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態によって第1又は第2特図表示装置28A,28Bに表示される第1又は第2特図の小当り用の変動パターンを決定する(S322)。
次に、小当り内容設定処理において、前記大当り図柄決定用乱数の値に基づいて小当り遊技の内容(第1大入賞口26Aの開放パターン、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)及び小当り遊技終了後の遊技状態等の設定を行なう(S323)。その後、開放延長遊技状態の継続を制限するための開放延長カウンタを減算し(S324)、前記S311の処理へ移行する。
前記S307及びS320の処理で大当りでも小当りでもなければ(S307、S320:no)、当否判定はハズレとなって、ハズレ図柄を決定(S325)した後に、ハズレの変動パターンを決定する(S326)。その後、前記S324の処理において開放延長カウンタを減算し、前記S311の処理へ移行する。
前記図9のS301の処理で特図の変動が停止中でなければ(S301:no)、図11に示すように、特図の変動時間が経過したか否かを確認する(S330)。変動時間が経していなければ(S330:no)、特別遊技処理へ移行する。
一方、変動時間が経過したことを確認すると(S330:yes)、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43に図柄停止コマンドを送信する(S331)。
続くS332の処理において図柄が大当り図柄であることが確認できれば(S332:yes)、第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bに大当り図柄を確定表示させる処理を行う(S333)。
続いて条件装置の作動を開始させ(S334)、役物連続作動装置の作動を開始させる(S335)。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特別電動役物を連続して作動させる装置である。
その後、開放延長フラグが「1」(開放延長遊技状態)であることが確認できれば(S336:yes)、開放延長フラグを「0」にリセットする(S337)。そして大当りフラグに「1」をセットする(S338)。その後、特別遊技処理へ移行する。
前記S332の処理において図柄が大当り図柄であることが確認できなければ(S332:no)、S340の処理において開放延長フラグを参照して、開放延長遊技状態であるか否かを確認する(開放延長フラグが「1」であれば開放延長遊技状態である)。開放延長フラグが「1」であれば(S340:yes)、前記開放延長カウンタが「0」であるか否かを確認する(S341)。開放延長カウンタが「0」であれば(S341:yes)、前記開放延長フラグを「0」にリセットする(S342)。
前記S340又は前記341の処理で否定判定の場合(S340、S341:no)又は前記S342の処理の後、状態指定コマンド送信処理にて開放延長フラグ等に基づく状態指定コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する(S343)。
次に、図柄が小当り図柄であるか否かを確認する(S344)。小当り図柄であることが確認できれば(S344:yes)、第2特図表示装置28Bに小当り図柄を確定表示させる処理を行う(S345)。そして小当りフラグに「1」をセットする(S346)。その後、特別遊技処理へ移行する。
尚、本特図当否判定処理では、大当り状態になると、開放延長遊技の上限回数に達していなくても遊技状態を通常遊技に戻すが、小当り状態になっても、開放延長遊技の上限回数に達していなければ遊技状態は開放延長遊技のまま継続される構成とされている。
前記S344の処理で小当り図柄でもなければ(S344:no)、ハズレ図柄であるので、S347の処理において第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bにハズレ図柄を確定表示させる処理を行う。その後、特別遊技処理へ移行する。
前記図9のS302の処理で確定図柄表示中のときは(S302:no)、図12に示すように、確定図柄の表示時間が経過したことを確認すると(S350:yes)、S351の確定図柄表示終了処理において第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bの確定図柄表示の終了、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ確定図柄表示の終了に関するコマンドを送信し、その後、特別遊技処理へ移行する。
次に図13乃至図18に基づいて、主制御装置40で処理され、大当り遊技及び小当り遊技を実施する「特別遊技処理」を説明する。図13に示すように、「特別遊技処理」は先ず、前記大当りフラグが「0」であるか否かを確認する(S400)。大当りフラグが「0」であれば(S400:yes)、大当りでないので、S401の処理において前記小当りフラグが「0」であるか否かを確認する。小当りフラグが「0」であれば(S401:yes)、大当りでも小当りでもないのでリターンする。
前記S401の処理で小当りフラグが「0」でなければ(S401:no)、S402の処理において小当り開始演出中であるか否かを確認する。小当り演出中であれば(S402:yes)、S403の処理において小当り開始演出時間が経過した(演出終了時間)か否かを確認し、時間の経過が確認できれば(S403:yes)、続く第1大入賞口開放処理において、第1特電役物25Aにより第1大入賞口26Aを前記S310(当否判定処理、図9)で設定された態様で開放せしめる(S404)。続いて第1大入賞口26Aの特定領域260への入球の検出を有効とする(S405)。
前記S402の処理において小当り開始演出中でなければ(S402:no)、S406の処理において第1大入賞口26Aが開放中であるか否かを確認する。第1大入賞口26Aが開放中でなければ(S406:no)、S407の処理において前記特定領域260が有効であるか否かを確認する。特定領域260が有効でなければ(S407:no)、S408の処理において小当り終了演出中であるか否かを確認し、小当り終了演出中であれば(S408:yes)、S409の処理において小当り終了演出時間が経過した(演出終了時間)か否かを確認する。時間の経過が確認できれば(S409:yes)、続いて前記小当りフラグを「0」にリセットして小当り遊技を終了する(S410)。その後、リターンする。
前記S408の処理において小当り終了演出中でなければ(S408:no)、S411の処理において小当り開始演出処理を行ない、これにより小当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
前記S406の処理において第1大入賞口26Aが開放中であれば(S406:yes)、図14に示すように、第1大入賞口26Aへの入球数が規定数である10個に達したか否かを確認する(S420)。規定数に達したことを確認すれば(S420:yes)、前記S422の処理において第1大入賞口26Aを閉鎖する(S422)。
一方、規定数に達していなければ(S420):no)、S421の処理において第1大入賞口26Aの開放時間が終了したか否かを確認する。開放時間の終了が確認できれば(S421:yes)、前記S422の処理において第1大入賞口26Aを閉鎖する。
前記S421の処理において第1大入賞口26Aの開放時間が終了していない(S421:no)、又は前記S407の処理において特定領域260が有効(S407:yes)であれば、図15に示すように特定領域260への入球(入賞)があるか否かを確認する(S430)。
前記特定領域260への入球があれば(S430:yes)、S431の処理及びS432の処理において条件装置の作動を開始させ、役物連続作動装置の作動を開始させる。
続いて第1大入賞口26Aが開放中であることが確認されれば(S433:yes)、S434の処理において第1大入賞口26Aを閉鎖し、更に特定領域260を無効化する(S435)。
その後、S436の役物大当り設定処理において以下の処理を行う。先ず、第2大入賞口26Bの開放パターン、役物大当り開始演出時間、役物大当り終了演出時間等の設定行う。そして、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ役物大当り開始コマンドを送信する。
次に、開放延長フラグが「1」であるか否かを確認し、「1」であれば、開放延長フラグを「0」にリセットする。
更に本処理では、役物当りによる大当り遊技終了後に開放延長遊技を付与するか否か又はその上限回数を設定する上限回数設定処理(図19)に移行する。
上限回数設定処理は特許請求の範囲に記載の上限回数設定手段に相当するもので、図19に示すように、先ず、役物当りの契機となる小当り時の小当り図柄を参照し、「小当り図柄1」であったことを確認すれば(S500:yes)、S501の処理において上限回数を「0回」、即ち開放延長遊技を付与しない設定を行う。
「小当り図柄1」でなければ(S500:no)、S502の処理において「小当り図柄2」であったことを確認すれば(S502:yes)、S503の処理において開放延長遊技を付与することとし、上限回数を「1回」とする設定を行う。
「小当り図柄2」でなければ(S502:no)、S504の処理において「小当り図柄3」であったことを確認すれば(S504:yes)、S505の処理において開放延長遊技を付与することとし、上限回数を「99回」とする設定を行う。
「小当り図柄3」でなければ(S504:no)、図柄は「小当り図柄4」であり、S506の処理において役物当り発生時の遊技状態が開放延長遊技状態であったか否かを確認する。遊技状態が開放延長遊技状態であったことを確認すれば(S506:yes)、S507の処理において開放延長遊技を付与することとし、上限回数を「1回」とする設定を行う。一方、遊技状態が開放延長遊技状態でなかったのであれば(S506:no)、S508の処理において上限回数を「0回」、即ち開放延長遊技を付与しない設定を行う。
尚、前記S501,S503,S505、S507及びS508の設定は針の設定であり、実質的に後述する開放延長回数設定処理(S474)において確定される。
図15に戻って、S437の処理において小当りフラグを「0」にリセットするとともに、S438の処理において大当りフラグに「1」をセットする。これにより小当りから役物大当りへ移行する。その後、リターンする。
前記S430の処理において特定領域260への入球がなければ(S430:no)、S439の処理において特定領域260有効期間が終了したか否かを確認し、有効期間が終了であれば(S439:yes)、S440の処理において小当り終了演出の設定を行ない、これによりサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ小当り終了コマンドを送信する。その後、リターンする。
前記S400の処理において大当りフラグが「0」でなければ(S400:no)、図16に示すように、第2大入賞口26Bが開放中であるか否かを確認する(S450)。開放中でなければ(S450:no)、S451の処理において大当りのインターバル中であるか否かを確認する。
大当りのインターバル中であれば(S451:yes)、S452の処理においてインターバル終了時間であるか否かを確認し、インターバル終了時間であれば(S452:yes)、S453の処理において大当り遊技の次のラウンドにおける第2大入賞口26Bの開放を行う。その後、リターンする。
前記S451の処理においてインターバル中でなければ(S451:no)、S454の処理において大当り終了演出中であるか否かを確認し、終了演出中でなければ(S454:no)、S455の処理において大当り開始演出中であるか否かを確認する。
大当り開始演出中であれば(S455:yes)、S456の処理において大当り開始演出時間が経過したか否かを確認し、演出時間の経過を確認できれば(S456:yes)、S457の処理において大当り遊技の最初のラウンド遊技における第2大入賞口26Bを開放する。その後、リターンする。
前記S455の処理において大当り開始演出中でなければ(S455:no)、S458の処理において大当り開始演出処理を行ない、これにより大当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
前記S450の処理において第2大入賞口26Bが開放中であれば(S450:yes)、図17に示すように、S460の処理において第2大入賞口26Bへの入球数が規定数である10個に達したか否かを確認する。規定数に達したことを確認すれば(S460:no)、S462の処理において第2大入賞口26Bを閉鎖する。
一方、規定数に達していなければ(S460:no)、S461の処理において第2大入賞口26Bの開放時間が終了したか否かを確認する。開放時間の終了を確認すれば(S461:yes)、第2大入賞口26Bを閉鎖する(S462)。
続いて大当りの最終ラウンドが終了したか否かを確認する(S463)。最終ラウンドの終了であれば(S463:yes)、S464の処理において大当り終了演出処理を行ない、これにより大当り終了コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
一方、最終ラウンドの終了でなければ(S463:no)、S465の処理において開放間インターバル(大当りインターバル)処理を行ない、これにより大当りインターバルコマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
前記S454の処理(図16)において大当り終了演出中であれば(S454:yes)、図18に示すように、大当り終了演出時間が経過したか否かを確認し(S470)、演出時間の経過を確認できれば(S470:yes)、S471の処理において前記条件装置を停止する。そして前記役物連続作動装置を停止する(S472)。
続いて大当りや小当りとなった特図に応じて、大当り遊技終了後に開放延長遊技を付与するか否かを確認する(S473)。開放延長遊技を付与する場合には(S473:yes)、S474の処理において前記大当り内容設定処理(S310)や前記上限回数設定処理(図19)で選択された開放延長遊技の上限回数を前記開放延長カウンタに設定する。そして前記開放延長フラグに「1」をセットする。次に大当り遊技終了後の遊技状態を設定するようになし、これにより大当り遊技終了後に開放延長遊技に移行する場合には開放延長遊技状態とされる(S476)。そして大当りフラグを「0」にリセットして大当り遊技を終了する(S477)。
本実施形態のパチンコ機1によれば、開放延長遊技状態が継続される上限回数を第1特図では「99回」とし、保留記憶を記憶可能な数より多くしたため、第1特図により大当りが発生し、開放延長遊技状態となったときに、大当り終了時に第1特図の保留記憶が先に変動されてしまい、第2特図の変動が実行されなくなってしまうといった遊技者にとって不利な状態を防ぐことができる。
また、第2特図の上限回数として少なくとも「1回」又は「99回」のいずれかが選択されるが、第2特図は高確率で小当りが発生するので、第2特図で発生した小当りは第1大入賞口26Aに入球した遊技球が特定領域260に高確率で入球するので、小当りが発生すると高い確率で大当りを発生させることが可能となる。因っていずれの上限回数が設定されても高確率で大当りが発生することになる。しかし、開放延長遊技が継続される上限回数が「1回」の場合は小当り図柄が停止された時点で、上限回数に達するため開放延長遊技状態が終了してしまうので、この小当りが発生した時点では通常遊技状態となり、特定領域に入球しても、開放延長遊技が付与されない通常遊技状態での大当りとなる。開放延長遊技が継続される上限回数として「99回」が設定されている場合は開放延長遊技状態での大当りとなる。従って、少なくとも役物当りでは遊技状態の違いによって、開放延長遊技が付与される確率を相違させているため、開放延長遊技が付与される役物当りであっても、設定される上限回数により、次回の役物当りでの開放延長遊技の継続率を変化させることが可能となる。このように、開放延長遊技に突入しても開放延長遊技状態の継続率は一定ではないので遊技性にメリハリを持たせることができ、遊技者を飽きさせずに済むといった効果を奏する。
また本実施形態のパチンコ機1は、役物当りを契機とした大当り遊技の終了後に開放延長遊技の上限回数が「1回」に設定される場合と、「99回」に設定される場合とがあるので、前者と後者とで前記大当り遊技の終了後の演出表示を相違させることが望ましい。例えば、図20に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面において、第1又は第2特図に対応する擬似演出図柄(3桁の数字)700の変動時に表示されるキャラクタ701,702を変更する。図例では、開放延長遊技の上限回数が「1回」のときに図20(a)に示すように「熊の達吉」701を表示せしめ、「99回」のときに図20(b)に示すように「空手家」702を表示せしめようにしている。
これによれば、開放延長遊技の上限回数により開放延長遊技の継続率が変化するため、遊技者にそれを示し、遊技者の開放延長遊技への期待感を高めることができ、ユーザーフレンドリーである。
本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、前記実施形態では、特図の変動開始時に開放延長カウンタの減算をして、特図の変動終了後に開放延長カウンタが「0」だと開放延長フラグをリセットする処理をしているが、これに限らず、小当り判定の変動開始時に開放延長カウンタが「0」になっていれば開放延長フラグをリセットする処理をし、その後の役物当りにおいて通常状態時の大当りとして、開放延長遊技の上限回数を決めるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、第1特図の当否判定では小当りを含まない構成であるが、これに限らず、小当りを含む構成としてもよい。この場合、第1特図よりも第2特図のほうが小当りとなる確率を高くすることが望ましい。
更に、前記実施形態では、開放延長遊技状態における役物当りでの開放延長遊技の継続率は75%としたが、継続率を100%にしてもよい。この場合、通常遊技状態での役物当りで設定される第2特図の開放延長遊技の上限回数を「99回」と「0回」とし、開放延長遊技状態での役物当りでは「99回」と「1回」にするような使い方を用いてもよい。
更に、本発明は、パチンコ機台内に所定数の遊技球が封入され、封入された遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射するとともに、発射された遊技球を回収し、回収した遊技球を再度発射することで内部の所定数の遊技球を循環的に使用して遊技を行う封入式パチンコ機に適用してもよい。
1 パチンコ機(遊技機)
2 遊技盤
21 演出図柄表示装置(演出表示手段)
22 作動ゲート(作動口)
23 普通電動役物
24A 第1特図始動口(第1始動口)
24B 第2特図始動口(第2始動口)
26A 第1大入賞口(大入賞口)
260 特定領域
28A 第1特図表示装置(第1特別図柄表示装置)
28B 第2特図表示装置(第2特別図柄表示装置)
40 主制御装置(保留記憶手段、当否判定手段、開放延長移行判定手段、上限回数設定手段、判定率変更手段)

Claims (1)

  1. 遊技球が入球することにより普通図柄の抽選の契機となる作動口と、
    遊技球が常時入球可能な第1始動口と、
    前記普通図柄の抽選の結果に応じて遊技球の入球が困難な閉鎖状態と該閉鎖状態よりも入球が容易な開放状態へと変化可能な普通電動役物に設けられた第2始動口と、
    前記第1始動口への入球に起因して抽出した乱数を保留記憶として所定個数を記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶として記憶された乱数及び前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記保留記憶として記憶された乱数に基づく当否判定に応じて第1特別図柄を変動表示させ、図柄を停止させることにより当否判定の結果を表示する第1特別図柄表示装置と、
    前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づく当否判定に応じて第2特別図柄を変動表示させ、図柄を停止させることにより当否判定の結果を表示する第2特別図柄表示装置と、
    前記第1特別図柄及び前記第2特別図柄の前記当否判定の結果に応じた演出表示を実行する演出表示手段と、を備え、
    前記当否判定の結果が大当りと判定された場合に、前記第1特別図柄又は前記第2特別図柄で大当りを示す図柄を停止し、大入賞口を開閉動作させる大当り遊技を開始させる図柄当りと、
    前記当否判定の結果が小当りと判定された場合に、前記第1特別図柄又は前記第2特別図柄で小当りを示す図柄を停止し、前記大入賞口を開閉動作させる小当り遊技を開始させ、該小当り遊技にて前記大入賞口内に設けられた特定領域へ遊技球が入球することで大当り遊技へ移行可能とする役物当りとを実行可能で、
    前記当否判定手段は、前記保留記憶として記憶された乱数よりも前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて前記小当りと判定する確率が高い、又は前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいてのみ前記小当りであるか否かを判定し、
    更に、前記第2始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて前記小当りと判定する確率を前記乱数に基づいて前記大当りと判定する確率よりも高く設定せしめ、
    前記大当り遊技の終了後の遊技状態を、前記普通電動役物への入球を容易にさせる開放延長遊技の状態とするか否かを判定する開放延長移行判定手段を備えた遊技機において、
    前記開放延長遊技は、該開放延長遊技状態での前記第1特別図柄の変動停止回数又は前記第2特別図柄の変動停止回数が所定の上限回数に達するまで継続され、
    前記上限回数は、前記第1特別図柄と前記第2特別図柄とで各々異なる回数が設定され、少なくとも何れかの特別図柄が各々に設定された上限回数目の図柄変動の図柄が停止することで前記開放延長遊技を終了させるものであり、
    前記第1特別図柄に設定される前記上限回数を少なくとも前記保留記憶の前記所定個数より多い回数に設定する一方、前記第2特別図柄に設定される前記上限回数を1回又は複数回に設定する上限回数設定手段と、
    少なくとも前記役物当りが発生したときの遊技状態に基づいて前記開放延長遊技に移行する確率を異ならせる判定率変更手段と、を備え、
    少なくとも前記第2特別図柄で前記小当りが発生した場合に前記大入賞口に入球した遊技球が前記特定領域に入球する確率を入球しない確率よりも高くし、
    前記演出表示手段は、前記開放延長遊技の前記上限回数が1回に設定される前記役物当りと、前記上限回数が複数回に設定される前記役物当りとで、前記大当り後の演出表示を異ならせることを特徴とした遊技機。
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