JP6721971B2 - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents

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本発明は、特定のシリコーンとカチオン界面活性剤とが配合されており、上記シリコーンの分散状態が良好な毛髪処理剤組成物に関するものである。
従来から、トリートメント剤などの毛髪処理剤には、カチオン界面活性剤と高級アルコールなどとを配合してクリーム剤型としたものが汎用されている。
また、毛髪表面のすべり感などを付与する機能を有する成分として、シリコーンが知られている。ところが、上記のようなクリーム剤型の毛髪処理剤にシリコーンを例えば20質量%以上といった高い割合で配合すると、シリコーンの分散が十分ではなく、その分散性は、常温で長期間保管したときには低下しやすい。この低下は、経験上、特に高温環境下や低温環境下で保管したときに生じやすいことが一般的である。そのため、上記のようなクリーム剤型の毛髪処理剤へのシリコーンの配合量には制限があり、その結果、毛髪に付与するシリコーン特有の感触の調整が不自由になる場合があった。
他方、毛髪処理剤を例えば濡れた毛髪に塗布することを想定した場合、その塗布時の感触向上にはカチオン界面活性剤の使用が有効である。
こうしたことから、カチオン界面活性剤の配合と20質量%以上の高い割合でのシリコーンの配合とを行って両者の機能の確保を求める毛髪処理剤においては、シリコーンの分散状態を高める技術の開発が望まれる。
ところで、特許文献1には、揮発性シリコーンなどを配合した整髪剤において、その乳化状態の経時的な安定性、特に高温における乳化安定性の向上に、アクリル酸系重合体の配合が有効であることが記載されている。つまり、特許文献1には、揮発性シリコーンなどをアクリル酸系重合体で分散させることが記載されている。
特開2011−98292号公報(特許請求の範囲、段落[0043]など)
しかしながら、配合するアクリル酸系重合体の種類によっては、シリコーンの配合量を多くすると、乳化に必要なシリコーンの分散性が不十分になりやすい。また、4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤を配合すると、その分散性が更に低下する傾向にある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定のシリコーンとカチオン界面活性剤とが配合されており、上記シリコーンの分散状態の安定性が良好な毛髪処理剤組成物を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の毛髪処理剤組成物は、下記(A)〜(C)の成分が配合されており、かつ下記(B)の配合量が20質量%以上であり、水中油滴型乳化物であることを特徴とするものである。
(A)ポリアクリレート−13
(B)直鎖状メチルポリシロキサン、ジメチコノールおよび揮発性環状シリコーンよりなる群から選択される少なくとも1種のシリコーン
(C)カチオン界面活性剤
本発明によれば、特定のシリコーンとカチオン界面活性剤とが配合されており、上記シリコーンの分散状態の安定性が良好な毛髪処理剤組成物を提供することができる。
本発明の毛髪処理剤組成物は、(A)ポリアクリレート−13、(B)直鎖状メチルポリシロキサン、ジメチコノールおよび揮発性環状シリコーンよりなる群から選択される少なくとも1種のシリコーン、並びに(C)カチオン界面活性剤が配合された水中油滴型乳化物であり、(B)成分であるシリコーンの分散状態が良好である。
上記の通り、特定のシリコーンを含む毛髪用の化粧料組成物において、特定のアクリル酸系重合体が、その乳化状態の安定性を高める成分として寄与することは知られている。しかしながら、上記特定のアクリル酸系重合体を用いた場合、組成物中のシリコーンの配合量を高めるほど乳化が困難となったり、乳化後の安定性が乏しくなって、たとえ調製初期にはシリコーンが良好に分散していても、時間の経過と共にシリコーンの分離などが生じたりしてしまう。
また、カチオン界面活性剤として特に4級アンモニウム塩を使用した場合には、上記特定のアクリル酸系重合体で乳化しようとしても、調製時点での乳化が困難となる傾向が更に強くなる。
しかしながら、(A)成分であるポリアクリレート−13を用いた場合には、(C)成分であるカチオン界面活性剤(特に4級アンモニウム塩)が共に配合された場合であっても、(B)成分の分散性に優れる。その結果、(B)成分の分離などが生じ難くなる。
また、毛髪処理剤組成物に防腐剤である2−フェノキシエタノールを配合した場合には、シリコーンの配合量を多くすると、調製時点での乳化が困難となることが、本発明者らの検討により判明している。しかし、(A)成分であるポリアクリレート−13と、(C)成分であるカチオン界面活性剤とを共に使用した場合には、2−フェノキシエタノールを配合した場合でも、乳化状態の実現に要する(B)成分の分散性に優れる。
よって、本発明によれば、高配合量のシリコーン特有の感触(毛髪表面のすべり感など)と、カチオン界面活性剤による例えば濡れた毛髪に塗布した際の良好な感触とを、毛髪に付与し得る毛髪処理剤組成物を提供することができる。
(A)成分であるポリアクリレート−13は、アクリル酸とアクリルアミドとアクリル酸ナトリウムとアクリロイルジメチルタウリンナトリウムとの共重合体であり、SEPPIC社製「SEPIPLUS 400(商品名)」などの市販品(ポリアクリレート−13が配合された組成物の市販品。以下、このような市販品を「配合市販品」と記載する。)を用いることができる。
毛髪処理剤組成物における(A)成分の配合量は、例えば、0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。毛髪処理剤組成物での(A)成分の配合量を上記範囲の中でもより高めることで、毛髪処理剤組成物の調製時点での乳化がより容易になり、また、毛髪処理剤組成物を塗布した毛髪にハリ、コシを、より付与しやすくなる。その一方で、毛髪処理剤組成物の柔らかさをより高めるには、(A)成分の配合量は、3質量%以下であることがより好ましい。
(B)成分であるシリコーンは、直鎖状メチルポリシロキサン、ジメチコノール、または揮発性環状シリコーンであり、本発明の毛髪処理剤組成物には、これらのシリコーンのうちの1種または2種以上を配合する。
直鎖状メチルポリシロキサンとしては、重合度が650以上の高重合メチルポリシロキサン、粘度が10〜100mm/sの直鎖状メチルポリシロキサン(低粘度メチルポリシロキサン)などが例示できる。なお、本明細書でいう直鎖状メチルポリシロキサンの粘度は、化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第1法に準拠した方法で測定される値を意味している。
揮発性環状シリコーンの具体例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられる。
上記例示の揮発性環状シリコーンや上記低粘度メチルポリシロキサンは、高重合メチルポリシロキサンやジメチコノールといった非流動性のシリコーンの溶剤として適している。よって、非流動性のシリコーンと、その溶剤として機能する揮発性環状シリコーンや低粘度メチルポリシロキサンとを共に毛髪処理剤組成物に配合することで、非流動性のシリコーンをより高い均一性で毛髪表面に付着させ得るようになる。よって、本発明の毛髪処理剤組成物には、(B)成分として、例えば、非流動性のシリコーン(より好ましくは高重合メチルポリシロキサン)と、揮発性環状シリコーンまたは低粘度メチルポリシロキサンとを配合する。
毛髪処理剤組成物において、(B)成分の配合量は、その使用による効果を良好に確保する観点から、20質量%以上であり、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることが更に好ましい。他方、毛髪処理剤組成物における(B)成分の配合量の好適上限値は、例えば60質量%であり、(B)成分の分散性を高める観点からは、55質量%が良く、52質量%が好ましく、50質量%がより好ましい。
(C)成分であるカチオン界面活性剤の具体例としては、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウムなどのジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸アルキルトリメチルアンモニウム塩(メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムなど)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムなどのモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩;塩化ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムなどの長鎖アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩;などの4級アンモニウム塩などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
毛髪処理剤組成物における(C)成分の配合量は、多くするほど、処理後の毛髪に良好な感触を付与しやすくなることから、0.2質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることが更に好ましい。他方、毛髪処理剤組成物中の(C)成分の量が多すぎると、頭皮への刺激が強くなる傾向にあるほか、毛髪処理剤組成物の粘度が低下して、本発明によるシリコーンの分散状態の安定性の向上効果が小さくなる虞がある。よって、頭皮への刺激を低減すると共に、毛髪処理剤組成物におけるシリコーンの分散状態の安定性をより高める観点からは、毛髪処理剤組成物における(C)成分の配合量は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
本発明の毛髪処理剤組成物は、水中油滴型の乳化物であり、水を分散媒として配合する。毛髪処理剤組成物における水の配合量は、例えば30質量%以上50質量%以下である。
本発明の毛髪処理剤組成物には、上記(A)〜(C)の各成分および水以外にも、例えば、通常の毛髪用の化粧料に配合されている各種の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。このような成分としては、例えば、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、高級アルコール、多価アルコール、糖類、エステル油、油脂、脂肪酸、炭化水素、ロウ、シリコーン、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸収剤などが挙げられる〔ただし、(A)〜(C)の各成分に該当するものを除く〕。
特に、毛髪処理剤組成物に多価アルコールを配合することが好ましく、この場合には、低温環境下での毛髪処理剤組成物の凍結を良好に抑制することができる。
多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールなどが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
毛髪処理剤組成物における多価アルコールの配合量は、例えば1〜7質量%である。
本発明の毛髪処理剤組成物は、液状、ローション状、クリーム状といった剤型にすることができる。
また、本発明の毛髪処理剤組成物の粘度は、例えば1〜10Pa・sである。本明細書でいう「毛髪処理剤組成物の粘度」は、応力制御型レオメーター(例えば、HAAKE社製「Rheo Stress 6000」)を使用し、測定温度25℃、コーンプレートセンサーの直径35mm及び傾斜角2°、定常フローカーブモード、待ち時間1分、せん断速度18s−1と36s−1の条件で測定したときの36s−1値を採用する。
更に、本発明の毛髪処理剤組成物の25℃におけるpHは、例えば4.5〜6.0である。
本発明の毛髪処理剤組成物は、例えば、毛髪の塗布後に洗い流さない方法で使用されるトリートメントとして用いることができる。そして、本発明の毛髪処理剤組成物は、例えば適量を手に取って、濡れた毛髪または乾いた毛髪に塗布する方法により使用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
ポリアクリレート−13配合市販品〔(A)成分、SEPPIC社製「SEPIPLUS 400(商品名)」〕、デカメチルシクロペンタシロキサン〔(B)成分〕、高重合メチルポリシロキサン〔(B)成分〕、28質量%濃度の塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液〔(C)成分〕、2−フェノキシエタノール(防腐剤)および精製水を、表1に示す組成で用いて、毛髪処理剤組成物を調製した。
毛髪処理剤組成物の調製は、まず、ポリアクリレート−13配合市販品、デカメチルシクロペンタシロキサン、および高重合メチルポリシロキサンを混合し、ここに精製水を添加して更に混合した後に、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液と防腐剤とを加えて混合することで行った。なお、毛髪処理剤組成物の調製のための上記の各工程は、全て室温下で行った。得られた毛髪処理剤組成物は、水中油滴型乳化物であった。
比較例1
2−フェノキシエタノール、および塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液を配合せず、一部の成分の配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例2
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液を配合せず、一部の成分の配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例3
ポリアクリレート−13配合市販品に代えて、(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン/ジメチルアクリルアミド)クロスポリマー(アクリル酸ナトリウムと、アクリロイルジメチルタウリンと、ジメチルアクリルアミドとの架橋共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例4
2−フェノキシエタノールを配合しなかった以外は、比較例3と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例5
2−フェノキシエタノール、および塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液を配合しなかった以外は、比較例3と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例6
ポリアクリレート−13配合市販品に代えて、ポリアクリルアミド配合市販品を用いた以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例7
2−フェノキシエタノールを配合せず、一部の成分の配合量を表2に示すように変更した以外は、比較例6と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例8
2−フェノキシエタノール、および塩化ステアリルトリメチルアンモニウム水溶液を配合せず、一部の成分の配合量を表2に示すように変更した以外は、比較例6と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例9
ポリアクリレート−13配合市販品に代えて、ポリアクリレートクロスポリマー−6(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウムと、ジメチルアクリルアミドと、メタクリル酸ラウリルと、メタクリル酸ラウレス−4との共重合体を、トリアクリル酸トリメチロールプロパンで架橋したもの)を用いた以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
比較例10
ポリアクリレート−13配合市販品に代えて、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー(アクリル酸ヒドロキシエチルとアクリロイルジメチルタウリンのナトリウム塩との共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
実施例1および比較例1〜10の毛髪処理剤組成物について、その乳化状態(シリコーンの分散状態)を目視で評価した。乳化状態の評価は、毛髪処理剤組成物の調製時点(調製直後)でまず行い、調製時点での乳化状態が良好であったものについては、室温で20日間保管した後の乳化状態についても評価を行った。
そして、各毛髪処理剤組成物の乳化状態を、以下の基準に従って分類した。
A : 毛髪処理剤組成物の乳化状態が、調製時点および室温での20日間の保管後において良好であったもの。
B1 : 毛髪処理剤組成物の乳化状態が調製時点では良好であったが、室温での20日間の保管後では、シリコーンの分離が生じていたもの。
B2 : 毛髪処理剤組成物の乳化状態が調製時点では良好であったものの、室温での20日間の保管後の乳化状態の評価を実施していないもの。
B3 : 毛髪処理剤組成物の室温での20日間の保管後に、シリコーンの分離が生じていたもの。
C : 毛髪処理剤組成物の乳化が、調製時点で困難であったもの。
これらの評価結果を表1および表2に併記する。
Figure 0006721971
Figure 0006721971
なお、表1および表2に示すアクリル酸系重合体は、以下の通りである。
アクリル酸系重合体1:(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン/ジメチルアクリルアミド)クロスポリマー
アクリル酸系重合体2:ポリアクリルアミド配合市販品
アクリル酸系重合体3:ポリアクリレートクロスポリマー−6
アクリル酸系重合体4:(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー
表1に示す通り、(A)〜(C)の各成分を配合した実施例1の毛髪処理剤組成物は、調製時点で良好に乳化しており、室温で20日間の保管後にも、その状態が良好に維持されていて、シリコーンの分散状態の安定性に優れていた。
なお、(C)成分および2−フェノキシエタノールを配合していない以外は、実施例1の毛髪処理剤組成物と同様の組成とした比較例1の毛髪処理剤組成物は、調製時点で良好に乳化していた。しかし、本発明では、カチオン界面活性剤による毛髪への感触付与を目的の一つとしているのに対し、比較例1の毛髪処理剤組成物は、その効果付与の前提となるカチオン界面活性剤が配合されておらず、上記目的を達成し得るものではないため、その後の評価は実施しなかった。
他方、(C)成分のみを配合しない以外は実施例1と同様の組成とした比較例2の毛髪処理剤組成物では、調製時点での乳化が困難であり、2−フェノキシエタノールによる乳化への悪影響が確認された。しかしながら、実施例1の毛髪処理剤組成物の評価結果で示した通り、たとえ2−フェノキシエタノールが配合されていても、(A)成分と(C)成分とを共に配合することで、これらの相乗効果によって、シリコーンの分散を容易にし、かつその安定性を高め得ることが判明した。
また、(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン/ジメチルアクリルアミド)クロスポリマーを(A)成分に代えて用いた比較例3〜5の毛髪処理剤組成物は、2−フェノキシエタノールや(C)成分の有無に関わらず、調製時点での乳化が困難であった。
他方、表2に示す通り、ポリアクリルアミド配合市販品を(A)成分に代えて用いた比較例6〜8の毛髪処理剤組成物では、2−フェノキシエタノールおよび(C)成分を配合していないときには、調製時点での乳化が可能であったが(比較例8)、(C)成分の配合によって調製時点での乳化が困難となり(比較例6、7)、カチオン界面活性剤の機能を確保可能な乳化物を得ることができなかった。また、比較例6の毛髪処理剤組成物では、20日間の保管後において、シリコーンの分離に加えて、ポリアクリルアミドと推測される配合成分の凝集も認められた。
また、ポリアクリレートクロスポリマー−6を(A)成分に代えて用いた比較例9の毛髪処理剤組成物、および(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマーを(A)成分に代えて用いた比較例10の毛髪処理剤組成物は、20日間の保管後にシリコーンの分離が認められた。
実施例2〜4
各成分の配合量を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして毛髪処理剤組成物を調製した。
実施例2〜4の毛髪処理剤組成物について、調製時点および室温で10日間保管後の乳化状態(シリコーンの分散状態)を目視で評価し、以下の基準に従って分類した。
a : 毛髪処理剤組成物の乳化状態が、調製時点および室温での10日間の保管後において良好であったもの。
c : 毛髪処理剤組成物の乳化が、調製時点で困難であったもの。
これらの評価結果を表3に併記する。なお、表3には、実施例1および比較例2の毛髪処理剤組成物について、実施例2などと同様の評価を行った結果を、その組成と共に併記する。
Figure 0006721971
なお、表3には、まず(C)成分の配合量順に、比較例2、実施例2、実施例1、実施例3の配合組成および評価結果を示し、その後に、(A)成分の配合量が少ない実施例4の配合組成および評価結果を示している。
表3に示す通り、実施例2〜4の毛髪処理剤組成物は、実施例1の毛髪処理剤組成物と同様に、調製時点で良好に乳化しており、室温で10日間の保管後にも、その状態が良好に維持されていて、シリコーンの分散状態の安定性に優れていた。ただし、(A)成分の配合量を少なくした実施例4の毛髪処理剤組成物は、他の実施例のものに比べて粘度が低かった。

Claims (4)

  1. 下記(A)〜(C)の成分が配合されており、かつ下記(B)の配合量が20質量%以上、下記測定条件での粘度測定値が1〜10Pa・sであり、水中油滴型乳化物であることを特徴とする毛髪処理剤組成物。
    (A)ポリアクリレート−13
    (B)直鎖状メチルポリシロキサンである重合度が650以上の高重合メチルポリシロキサンと、揮発性環状シリコーンまたは粘度が10〜100mm/sの直鎖状メチルポリシロキサン
    (C)カチオン界面活性剤
    <粘度測定条件>
    応力制御型レオメーターを使用し、測定温度25℃、コーンプレートセンサーの直径35mm及び傾斜角2°、定常フローカーブモード、待ち時間1分、せん断速度36s −1 の条件で測定したときの値
  2. 上記揮発性環状シリコーンとして、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンまたはドデカメチルシクロヘキサシロキサンが配合されている請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
  3. 上記(C)として、4級アンモニウム塩が配合されている請求項1または2に記載の毛髪処理剤組成物。
  4. 上記(C)の配合量が、0.2〜5質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪処理剤組成物。
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