JP2015174825A - 乳化型毛髪処理剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 塗布後の毛髪に良好なすべり感、やわらかさ、およびツヤをバランスよく付与し得ると共に、これらの効果の持続性に優れた乳化型毛髪処理剤を提供する。【解決手段】 (A)デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が4000mPa・s以上となるジメチルポリシロキサン、(B)環状シリコーン、(C)安息香酸アルキル、および(D)粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンが配合されたものであることを特徴とする乳化型毛髪処理剤により、前記課題を解決する。本発明の乳化型毛髪処理剤においては、(A)成分の配合量と(D)成分の配合量との比率が、質量基準で、1:1〜1:4であることが好ましい。【選択図】 なし
Description
本発明は、塗布後の毛髪に良好なすべり感、やわらかさ、およびツヤをバランスよく付与し得ると共に、これらの効果の持続性に優れた乳化型毛髪処理剤に関するものである。
従来から、毛髪の状態を各種の毛髪処理剤を適用することで改善することが行われている。
こうした改善要請の一例として、毛髪を、手で触ったときのすべりが良い状態にしたり、手で触ったときに根元から毛先まで均一なやわらかい感触がある状態にしたりすることが挙げられる。このような要求に応えるものとして、難揮発性のジメチルシリコーン(高重合のジメチルシリコーン)と、揮発性シリコーンと、特定のエステルやバオバブ種子油が配合された毛髪処理剤の提案がある(特許文献1、2)。これらの毛髪処理剤は、本質的には揮発性シリコーンを溶媒とする非水系のもので、塗布後の毛髪から洗い流さない形で使用される。
特許文献1、2に記載された毛髪処理剤であれば、毛髪の状態を上記のような状態に良好に改善できるものの、この改善効果の持続時間がさほど長くなく、例えば、朝に処理した毛髪でも、夕方には処理効果が失われてしまうため、再度の処理が必要となる場合がある。かかる点において、上記の特許文献に記載されている毛髪処理剤においても、改善の余地がある。
他方、乳化物などの水系の毛髪処理剤は、一般に非水系の毛髪処理剤よりも効果の持続時間が長いことが知られているが、その一方で、非水系の毛髪処理剤ほどには毛髪の改善効果を高め難いといった面もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗布後の毛髪に良好なすべり感、やわらかさ、およびツヤをバランスよく付与し得ると共に、これらの効果の持続性に優れた乳化型毛髪処理剤を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の乳化型毛髪処理剤は、(A)デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が4000mPa・s以上となるジメチルポリシロキサン、(B)環状シリコーン、(C)安息香酸アルキル、および(D)粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンが配合されたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、塗布後の毛髪に良好なすべり感(手で触れたときのすべりが良い状態)、やわらかさ(手で触れたときに、根元から毛先まで均一なやわらかい感触がある状態)、およびツヤ(油っぽいツヤではなく、1本1本の毛髪の面が整ったツヤ)をバランスよく付与し得ると共に、これらの効果の持続性に優れた乳化型毛髪処理剤を提供することができる。
本発明の毛髪処理剤は、水を溶媒とする乳化物(乳化型毛髪処理剤)であり、(A)デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が4000mPa・s以上となるジメチルポリシロキサン、(B)環状シリコーン、(C)安息香酸アルキル、および(D)粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンが配合されている。
(A)成分であるジメチルポリシロキサン(高重合ジメチルポリシロキサン)は、毛髪に良好なすべり感やツヤを付与する作用を有する一方で、毛髪を硬くする作用も有している。本発明の乳化型毛髪処理剤では、(A)成分と、(D)成分であるジメチルポリシロキサン(低粘度のジメチルポリシロキサン)とを組み合わせることで、(A)成分による毛髪を硬くする作用を和らげ、更に、(B)成分である環状シリコーンと、(C)成分である安息香酸アルキルとを組み合わせることで、乳化物の形態を採りつつ、良好なすべり感、やわらかさ、およびツヤをバランスよく毛髪に付与することを可能としている。
(A)成分であるジメチルポリシロキサンは、デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度(デカメチルシクロペンタシロキサンとジメチルポリシロキサンとの合計量100質量%中の、ジメチルポリシロキサンの含有量を15質量%としたときの粘度)が、4000mPa・s以上のものである。なお、乳化型毛髪処理剤における毛髪をやわらかにする作用がより良好となることから、(A)成分のジメチルポリシロキサンは、上記粘度が、10000mPa・s以下となるものが好ましく、9000mPa・s以下となるものがより好ましく、8000mPa・s以下となるものが更に好ましい。
本明細書でいう(A)成分をデカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度は、B型粘度計を使用し、25℃、ローターNo.4、ローター回転数60rpmとして、計測開始から60秒後に求められる値を意味している。
(A)成分であるジメチルポリシロキサンとしては、例えば、下記式(1)で表される直鎖状の高重合ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
上記式(1)中、nは平均重合度が650以上であることが表している。
(A)成分には、(B)成分である環状シリコーン(デカメチルシクロペンタシロキサン)との混合物の市販品もある。このようなタイプの市販品としては、信越化学工業株式会社製の「KF−9014(商品名)」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の「XF49−601(商品名)」や「XF49−A3818(商品名)」などが挙げられる。
(A)成分であるジメチルポリシロキサンには、上記例示のもののうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、(D)成分である粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンは、直鎖状のジメチルポリシロキサンで、粘度が10mm2/s以上50mm2/s以下のものであればよい。
(D)成分の粘度(25℃での動粘度)は、(D)成分を上市しているメーカーから提供されており、そのメーカーの公称値により判断すればよいが、測定を要する場合には、JIS Z 8803に規定の方法により測定すればよい。
乳化型毛髪処理剤においては、(A)デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が4000mPa・s以上となるジメチルポリシロキサンの配合量と、(D)成分である粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンの配合量との比率が、質量基準で、1:1〜1:4であることが好ましい。乳化型毛髪処理剤において、(A)成分と(D)成分とを、このような比率で配合した場合には、塗布後の毛髪にすべり感を付与する効果、やわらかさを付与する効果、およびツヤを付与する効果のバランスが、より良好となる。
乳化型毛髪処理剤による毛髪にすべり感やツヤを付与する効果をより良好に確保する観点から、(A)成分であるジメチルポリシロキサンの、乳化型毛髪処理剤における配合量は、1質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。ただし、乳化型毛髪処理剤中の(A)成分の量が多すぎると、毛髪にやわらかさを付与する効果が小さくなる虞がある。よって、(A)成分であるジメチルポリシロキサンの、乳化型毛髪処理剤における配合量は、7質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
また、(D)成分である粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンの、乳化型毛髪処理剤における配合量は、(A)成分との併用による上記の効果をより良好に確保する観点から、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。ただし、乳化型毛髪処理剤中の(D)成分の量が多すぎると、塗布後の毛髪にすべり感を付与する効果が小さくなる虞がある。よって、(D)成分である粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンの、乳化型毛髪処理剤における配合量は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
(B)成分である環状シリコーンとしては、下記式(2)で表されるものが挙げられる。
上記式(2)中、xは4〜6の整数である。
上記式(2)で表される環状シリコーンは、具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンである。
(B)成分である環状シリコーンには、上記例示のもののうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
乳化型毛髪処理剤における(B)成分である環状シリコーンの配合量は、乳化型毛髪処理剤を毛髪に均一に塗布できるような塗布性を確保する観点から、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。また、乳化型毛髪処理剤による毛髪への効果の持続性をより高める観点からは、乳化型毛髪処理剤における(B)成分である環状シリコーンの配合量は、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
(C)成分である安息香酸アルキルは、特に、塗布後の毛髪のすべり感や、やわらかさの向上に寄与する成分である。
安息香酸アルキルの具体例としては、安息香酸アルキル(C12〜15)(Cの後の数値は、アルキル部分の炭素数を意味している)などが挙げられる。
乳化型毛髪処理剤における(C)成分である安息香酸アルキルの配合量は、その使用による上記の効果をより良好に確保する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。ただし、乳化型毛髪処理剤中の(C)成分の量が多すぎると、塗布後の毛髪にきしみを感じやすくなる傾向がある。よって、乳化型毛髪処理剤における(C)成分である安息香酸アルキルの配合量は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。
本発明の乳化型毛髪処理剤は、上記の通り、乳化物であり、水を溶媒として使用する。上記の(A)成分から(D)成分を配合し、かつ乳化物の形態を採ることで、毛髪への効果(すべり感を付与する効果、やわらかさを付与する効果、およびツヤを付与する効果)の持続性が向上する。乳化型毛髪処理剤における水の配合量は、30〜70質量%であることが好ましい。
また、本発明の乳化型毛髪処理剤には、(E)ジメチコノールを更に配合することが好ましい。ジメチコノールを配合することで、乳化型毛髪処理剤による毛髪へのすべり感を付与する効果、およびやわらかさを付与する効果が、より良好となる。
乳化型毛髪処理剤における(E)成分であるジメチコノールの配合量は、その使用による上記の効果を良好に確保する観点から、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。ただし、乳化型毛髪処理剤中の(E)成分の量が多すぎると、毛髪にすべり感を付与する効果が小さくなる。よって、乳化型毛髪処理剤における(E)成分であるジメチコノールの配合量は、3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
また、本発明の乳化型毛髪処理剤には、上記の各成分以外にも、必要に応じて公知の毛髪化粧料で配合されている各種の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。このような配合成分としては、界面活性剤、高級アルコール、多糖類、カルボキシビニルポリマー、植物油、多価アルコール、防腐剤、香料(精油を含む)などが挙げられる。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも配合することができ、これらの複数種を共に使用することもできる。なお、乳化型毛髪処理剤の乳化状態をより安定にする点でノニオン性界面活性剤を配合することが好ましく、また、乳化型毛髪処理剤における毛髪への良好な感触の付与作用をより高める点でカチオン性界面活性剤を配合することが好ましい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンラノリン;ポリオキシエチレンラノリンアルコール;ポリオキシエチレンソルビットミツロウ;ポリオキシエチレンヒマシ油;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンステロール;などが挙げられる。なお、上記の各ノニオン性界面活性剤におけるエチレンオキサイドの平均付加モル数は2〜150モルであることが好ましい。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどが挙げられる。更に、脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤における脂肪酸としては、例えば、ウンデシレン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、リノール酸などが挙げられる。乳化型毛髪処理剤におけるノニオン性界面活性剤の配合量は、1〜5質量%であることが好ましい。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムなどのモノアルキル型4級アンモニウム塩;塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウムなどのジアルキル型4級アンモニウム塩;塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムなどのベンザルコニウム型4級アンモニウム;などが挙げられる。乳化型毛髪処理剤におけるカチオン性界面活性剤の配合量は、0.1〜1質量%であることが好ましい。
高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどの直鎖状の飽和アルコール;イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの分岐状の飽和アルコール;オレイルアルコールなどの不飽和アルコール;などの、炭素数が12〜22のアルコールが挙げられる。高級アルコールは粘度調整剤としての作用を有しているため、乳化型毛髪処理剤における高級アルコールの配合量は、乳化型毛髪処理剤を所望の粘度に調整できる程度の量とすればよいが、通常は、0.1〜3質量%である。
多糖類の具体例としては、タマリンドガム、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、デキストリンなどが挙げられる。なお、上記例示の各多糖類は、カチオン化されたものであってもよい。
多糖類やカルボキシビニルポリマーも粘度調整剤としての作用を有しているため、乳化型毛髪処理剤における多糖類またはカルボキシビニルポリマーの配合量は、乳化型毛髪処理剤を所望の粘度に調整できる程度の量とすればよいが、通常は、0.1〜3質量%である。
植物油の具体例としては、バオバブ種子油、ホホバ油、シア脂、ローズヒップ油、ヒマワリ油、綿実油、アルガン油、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ油、コメヌカ油、サフラワー油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーム油、ヒマシ油、グレープシード油、ヤシ油、硬化油、メドフォーム油、マカデミアナッツ油、月見草油などが挙げられる。乳化型毛髪処理剤における植物油の配合量は、0.001〜1質量%であることが好ましい。
多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールなどが挙げられる。乳化型毛髪処理剤における多価アルコールの配合量は、0.1〜5質量%であることが好ましい。
防腐剤の具体例としては、安息香酸およびその塩(ナトリウム塩など);パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステルおよびその塩(ナトリウム塩など);サリチル酸およびその塩;ソルビン酸およびその塩;フェノキシエタノール;メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン;などが挙げられる。
更に、本発明の乳化型毛髪処理剤には、上記例示の各成分以外にも、(A)成分、(B)成分および(D)成分以外のシリコーン、加水分解タンパク質(加水分解ケラチン、加水分解コラーゲンなど)、植物エキス(加水分解バオバブエキスなど)、炭化水素(スクワラン、流動パラフィンなど)、低級アルコール(エタノール、イソプロパノールなど)なども配合することができる。
(A)成分、(B)成分および(D)成分以外のシリコーンの具体例としては、フェニル変性シリコーン(フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコンなど)、アミノ変性シリコーン〔アモジメチコン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、アミノプロピルジメチコンなど〕、ポリエーテル変性シリコーン(ポリオキシエチレン/メチルポリシロキサン共重合体など)、架橋型メチルポリシロキサン〔(ジメチコン/ビニルメチコン)クロスポリマーなど〕などが挙げられる。
本発明の乳化型毛髪処理剤は、クリーム状であってもよく、乳液液であっても構わないが、毛髪への塗布時の操作性がより良好になることから、クリーム状であることが好ましい。
本発明の乳化型毛髪処理剤には、洗い流さないタイプのヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナーなどが含まれる。よって、本発明の乳化型毛髪処理剤は、通常、毛髪に塗布した後、洗い流さない方法で使用される。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。なお、以下の表1および表2では乳化型毛髪処理剤全体で100%となるように、それぞれ各成分の配合量を%で示すが、その%はいずれも質量%であり、また、表1および表2中ではその%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。また、本実施例に記載の表1および表2以外の%も、特に断らない限り質量%を意味している。
実施例1〜7および比較例1〜6
実施例1〜7および比較例1〜6の毛髪処理剤を、表1および表2に示す組成で調製した。なお、比較例1の毛髪処理剤は、表2に示す通り、水を配合しておらず、非水系の毛髪処理剤である。一方、実施例1〜7および比較例2〜6の毛髪処理剤については、水中油滴型の乳化物であることを確認した。
実施例1〜7および比較例1〜6の毛髪処理剤を、表1および表2に示す組成で調製した。なお、比較例1の毛髪処理剤は、表2に示す通り、水を配合しておらず、非水系の毛髪処理剤である。一方、実施例1〜7および比較例2〜6の毛髪処理剤については、水中油滴型の乳化物であることを確認した。
実施例および比較例の毛髪処理剤について、以下の方法で、毛髪へのすべり感、やわらかさおよびツヤの付与効果と、これらの効果の持続性について、評価を行った。
<毛髪へのすべり感、やわらかさおよびツヤの付与効果の評価>
1人の頭髪から採取した4gの毛束を複数用意し、これらのそれぞれをシャンプーで洗浄し、水で洗い流した後に水分をタオルでふき取った。その後の各毛束のそれぞれに、実施例および比較例の毛髪処理剤のいずれかを0.1g手に取って万遍なく塗布し、ドライヤーで乾燥させて仕上げた。
1人の頭髪から採取した4gの毛束を複数用意し、これらのそれぞれをシャンプーで洗浄し、水で洗い流した後に水分をタオルでふき取った。その後の各毛束のそれぞれに、実施例および比較例の毛髪処理剤のいずれかを0.1g手に取って万遍なく塗布し、ドライヤーで乾燥させて仕上げた。
仕上がり後の毛束に係る毛髪のすべり感(手で触れたときのすべり感)、やわらかさ(手で触れたときの、根元から毛先までの均一なやわらかさ)、およびツヤ(1本1本の毛髪の面が整ったツヤ)について、専門の評価者6名のそれぞれが評価し、下記基準に従って点数付けを行った。
(毛髪のすべり感、やわらかさ、ツヤの評価基準)
良い : 2点、
良くも悪くもない : 1点、
悪い : 0点。
良い : 2点、
良くも悪くもない : 1点、
悪い : 0点。
そして、毛髪のすべり感、やわらかさ、ツヤごとに、全評価者の点数を合計して、各毛髪処理剤のそれぞれの効果の評価とするとともに、すべり感の合計点数、やわらかさの合計点数およびツヤの合計点数を更に合計して、各毛髪処理剤におけるこれらの効果のバランスを評価した。
<効果の持続性の評価>
また、毛髪処理剤を塗布した直後と塗布から10時間後とで、各毛束に係る毛髪のすべり感、やわらかさ、およびツヤを対比し、これらの少なくとも1つの効果が大きく低下していると感じた場合を×、いずれの効果もさほど低下していないと感じた場合を○とすることで、各毛髪処理剤による効果の持続性を評価した。
また、毛髪処理剤を塗布した直後と塗布から10時間後とで、各毛束に係る毛髪のすべり感、やわらかさ、およびツヤを対比し、これらの少なくとも1つの効果が大きく低下していると感じた場合を×、いずれの効果もさほど低下していないと感じた場合を○とすることで、各毛髪処理剤による効果の持続性を評価した。
これらの評価結果を表1および表2に併記する。
表1および表2において、水の欄の「計100とする」とは、水の欄の「計100とする」とは、毛髪処理剤を構成する水以外の各成分の合計量に、水の量を加えて100%となるようにしたことを意味しており、表2において、(B)環状シリコーンの欄の「計100とする」とは、毛髪処理剤を構成する環状シリコーン以外の各成分の合計量に、環状シリコーンの量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
また、表1および表2において、「(A)高重合ジメチルポリシロキサン」は、デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が5600mPa・sとなるジメチルポリシロキサンであり、「(B)環状シリコーン」は、デカメチルシクロペンタシロキサンである。更に、表1および表2において、「(D)10mm2/sジメチルポリシロキサン」、「100mm2/sジメチルポリシロキサン」および「5mm2/sジメチルポリシロキサン」の「ジメチル」の前の数値は、粘度を表している。また、表1および表2における「(A)成分と(D)成分との比率」は、これらの配合量の比率(質量基準)である。
更に、表1および表2に記載の共通成分の組成は、以下の通りである。
バオバブ種子油 0.1%、
加水分解バオバブエキス 0.001%、
ラウレス−2 1.5%、
ラウレス−9 1.5%、
ポリエチレングリコール−11 メチルエーテルジメチコン 1%、
ジプロピレングリコール 3%、
タマリンドガム 1.5%、
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5%、
フェノキシエタノール 0.8%、
エタノール 1%。
バオバブ種子油 0.1%、
加水分解バオバブエキス 0.001%、
ラウレス−2 1.5%、
ラウレス−9 1.5%、
ポリエチレングリコール−11 メチルエーテルジメチコン 1%、
ジプロピレングリコール 3%、
タマリンドガム 1.5%、
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5%、
フェノキシエタノール 0.8%、
エタノール 1%。
表1および表2に示す通り、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を配合し、かつ乳化物とした実施例1〜7の毛髪処理剤は、塗布後の毛髪に、すべり感、やわらかさ、およびツヤをバランスよく付与できており、また、これらの効果の持続性が良好であった。
更に、(E)成分(ジメチコノール)も配合した実施例2〜7の毛髪処理剤は、これを配合していない実施例1の毛髪処理剤に比べて、毛髪にやわらかさを付与する効果がより良好であった。
また、(A)成分の配合量と(D)成分の配合量との比率以外の成分組成を共通にした実施例4〜7の毛髪処理剤を比較した場合、この比率をより好適な値とした実施例4、5、7の毛髪処理剤は、実施例6の毛髪処理剤よりも、塗布後の毛髪のすべり感、やわらかさ、およびツヤのバランスが良好であった。
これに対し、乳化物ではない非水系の比較例1の毛髪処理剤、および(D)成分を配合せずに(B)成分の配合量を多くした比較例2の毛髪処理剤は、効果の持続性が劣っていた。また、(D)成分に代えて粘度が不適なジメチルポリシロキサンを用いた比較例3および比較例4の毛髪処理剤、並びに(C)成分に代えて他のエステルを用いた比較例5および比較例6の毛髪処理剤は、塗布後の毛髪のすべり感、やわらかさ、およびツヤのバランスが劣っていた。
Claims (4)
- (A)デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が4000mPa・s以上となるジメチルポリシロキサン、
(B)環状シリコーン、
(C)安息香酸アルキル、および
(D)粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサン
が配合されたものであることを特徴とする乳化型毛髪処理剤。 - (A)デカメチルシクロペンタシロキサンに15質量%含ませたときの粘度が4000mPa・s以上となるジメチルポリシロキサンの配合量と、(D)粘度が10〜50mm2/sのジメチルポリシロキサンの配合量との比率が、質量基準で、1:1〜1:4である請求項1に記載の乳化型毛髪処理剤。
- (B)環状シリコーンの配合量が、5〜50質量%である請求項1または2に記載の乳化型毛髪処理剤。
- (E)ジメチコノールが更に配合されている請求項1〜3のいずれかに記載の乳化型毛髪処理剤。
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JP2015174825A true JP2015174825A (ja) | 2015-10-05 |
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ID=54254326
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2015174825A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017137250A (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | 株式会社アリミノ | 整髪用組成物 |
-
2014
- 2014-03-13 JP JP2014049828A patent/JP2015174825A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017137250A (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | 株式会社アリミノ | 整髪用組成物 |
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