JP6721715B2 - 有機正孔導体をpドープするための架橋pドーパント - Google Patents

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Description

本発明は、架橋正孔伝導電気層の製造方法、架橋正孔伝導電気層、および架橋正孔伝導電気層を含む有機電子部品に関する。
本特許出願は、独国特許出願第102016111062.0号の優先権を主張するものであり、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
有機エレクトロニクスの商業的に最も重要な部品は、現在、原則的に2つの異なる製造方法を利用して得られる。1つは、湿式法を使用する。当該方法は、インクジェット、グラビア印刷、オフセット印刷、スピンコーティングまたはスロットコーティング等の種々の印刷技術を使用し、溶液からの堆積によって有機層を形成する。他方では、昇華、すなわち真空中での熱蒸発を利用して、ガス相から層の堆積を行うことができる。昇華は、有機発光ダイオード、太陽電池、トランジスタおよびバイポーラトランジスタ等の、最も効率的な市販の有機デバイスを製作するために使用される。これらの部品の効率化はまた、数ある要素の中でも、多数の個々の層から構成されているという事実に依るところが大きい。このような個々の層はそれぞれが特定の電気的機能を有し、これは、部品内における位置にも関係している。
溶媒法によって製造される有機部品は、現在、構造の複雑さが非常に低い。これは、堆積した有機層が、さらなる処理工程で追って使用する有機溶媒に溶解しないものでなければならないという要件に基づく方法による。このような境界条件を正当に評価するために、続く処理においては、下位層が再度溶解しないように、直交溶媒(すなわち、前の溶媒と混和しないもの)を用いて作業することが最も安全である。この手順は、使用可能な溶媒の数および処理可能な有機物質の数を限定するため、湿式法が可能な一連の層の電気的微調整の可能性を限定する。
上述の境界条件は、有機部品における任意の電気的に機能的な有機層、すなわちブロッキング層、n伝導性またはp伝導性の発光有機層の製造にも当てはまるが、特に、高効率且つ長持続性のp伝導層、すなわち正孔伝導層の製造の難易度を高める。満たすべき処理条件および適切な化合物の選択を考慮すると、まさにその高い機能性と同時に、それらから構築された部品は長い耐用年数を示さなくてはならない。
有機金属錯体を利用するpドーピングは、真空法および湿式法のいずれによるものも、例えば独国特許出願公開第102012209523号明細書において記載されている。しかしながら、ドーパントの溶脱または偏析の問題は、この出願においては未解決のままである。
したがって、本発明の目的は、機能性pドーパントおよび所望により機能性正孔導体を使用することによって正孔伝導電気層の伝導性を増大させ、同時に、溶脱、偏析または外部からの層への物質の侵入に対して保護した、架橋した安定な層を生成する方法を提供することである。
この問題は、請求項1の特色によって解決される。本発明の特定の実施形態は、従属項に記載されている。
本発明は、少なくとも1つの実施形態によれば、架橋正孔伝導電気層を製造するための方法に関する。これは、機能性pドーパントの反応を伴う。機能性pドーパントは、化学反応によって互いに架橋するおよび/または機能性正孔導体と架橋することができる。以後、架橋は、機能性pドーパント間および/または機能性pドーパントと機能性正孔導体との間における共有結合の形成を意味する。
少なくとも1つの実施形態によれば、機能性pドーパントは、有機金属錯体を含む。金属錯体は、中心原子としての少なくとも1種の金属と、有機リガンドとを含む。中心原子は、周期表の第6族〜第15族金属から選択される。少なくとも1種の有機リガンドは、下記の式I〜Vのリガンドを含む群から選択される。
Figure 0006721715
[式中、
Eは、互いに独立して、酸素、硫黄、セレンまたはN(Eであり、ここで、Eは、H、D、置換または非置換のアルキルまたはアリールを含む群から選択され、x=0、1または2であり、
Rは、互いに独立して、H、D、F、C1〜C20の分枝鎖状および非分枝鎖状の置換または非置換のアルキルまたはアリールであり、
は、互いに独立して、置換または非置換のアリール、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリーレン、ハロアリール、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロアリール、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、ケトアリール、ハロケトアリール、ケトヘテロアリール、ケトアルキル、ハロケトアルキル、ケトアルケニル、ハロケトアルケニルを含む基から選択され、
各Rは、下記基から選択される少なくとも1種の官能性部分であり、当該部分は、−OH、−COOH、−NH、−NHR’、ハロゲン、C2〜C40のアルケニル、ジエニル、アルキニル、アルケニルオキシ、ジエニルオキシ、およびアルキニルオキシ、ならびにアクリル酸、オキセタン、オキシラン、シラン、アクリル酸、無水物およびシクロブタンを含む基またはこれからなる基であり、ここで、R’は、C1〜C20分枝鎖状、非分枝鎖状、置換または非置換のアルキルまたはアリールであり、
G=−C(R(ここで、u+v+w=3である)であり、
n=1〜4である。]
少なくとも1つの実施形態によれば、Rは、それぞれ互いに独立して、置換または非置換のC5〜C20のアリール、C1〜C20のアルキル、C1〜C20のアルコキシ、C3〜C20のシクロアルキル、C5〜C20のハロアリール、C5〜C20のヘテロアリール、C3〜C20のヘテロシクロアルキレン、C4〜C20のヘテロシクロアルキル、C5〜C20のハロヘテロアリール、C2〜C20のアルケニル、C2〜C20のハロアルケニル、C2〜C20のアルキニル、C2〜C20のハロアルキニル、ケトアリール、ハロケトアリール、ケトヘテロアリール、ケトアルキル、ハロケトアルキル、ケトアルケニル、ハロケトアルケニルを含む群から選択され、
各Rは、R基から選択される少なくとも1種の官能性部分であり、R基は、−OH、−COOH、−NH、−NHR’、ハロゲン、C2〜C20−アルケニル、C3〜C20のジエニル、C2〜C20のアルキニル、アルケニルオキシ、およびジエニルオキシ、ならびにアルキニルオキシ、アクリル酸、オキセタン、オキシラン、シラン、アクリル酸、無水物およびシクロブタンを含む基、これらからなる基であり、ここで、R’は、C1〜C20の分枝鎖状または非分枝鎖状の、置換または非置換のアルキルまたはアリールである。
少なくとも1種の実施形態によれば、Rは、それぞれ互いに独立して、置換または非置換のC5〜C10アリール、C1〜C10−アルキル、C1〜C10−アルコキシ、C3〜C10シクロアルキル、C5〜C10ハロアリール、C5〜C10−ヘテロアリール、C3〜C10ヘテロシクロアルキレン、C5〜C10−ヘテロシクロアルキル、C5〜C10−ハロヘテロアリール、C2〜C10−アルケニル、C2〜C10−ハロアルケニル、C2〜C10−アルキニル、C2〜C10−ハロアルキニル、ケトアリール、ハロケトアリール、ケトヘテロアリール、ケトアルキル、ハロケトアルキル、ケトアルケニル、ハロケトアルケニルを含む群から選択され、
各Rは、−OH、−COOH、−NH、−NHR’−ハロゲン、C2〜C10−アルケニル、C3〜C10−ジエニル、C2〜C10−アルキニル、−アルケニルオキシ、−ジエニルオキシ、−アルキニルオキシ、アクリル酸、オキセタン、オキシラン、シラン、アクリル酸、無水物およびシクロブタンを含むか、またはこれらの部分からなる、R群から選択される、少なくとも1種の官能性部分である。
好ましくは、Rは、置換または非置換のC5〜C10−アリール、C1〜C10−アルキル、C1〜C10−アルコキシ、C3〜C10〜シクロアルキル、C5〜C10−ハロアリール、C5〜C10−ヘテロアリール、C3〜C10−ヘテロシクロアルキレン、C5〜C10−ヘテロシクロアルキル、C5〜C10−ハロヘテロアリール、C2〜C10−アルケニル、C2〜C10−ハロアルケニル、C2〜C10−アルキニル、C2〜C10−ハロアルキニルを含む群からそれぞれ互いに独立して選択され、
各Rは、−OH、−COOH、−NH、NHR’、ハロゲン、C2〜C10−アルケニル、C3〜C10−ジエニル、C2〜C10−アルキニル、−アルケニルオキシ、−ジエニルオキシ、−アルキニルオキシ、アクリル酸、オキセタン、オキシラン、シラン、アクリル酸、無水物およびシクロブタンを含むか、またはこれらの部分からなる、R群から選択される少なくとも1種の官能性部分である。
少なくとも1種の実施形態によれば、機能性pドーパントは、互いに反応する。これは、機能性pドーパントが互いに架橋し、故に、機能性pドーパント間に共有結合が形成されることを意味する。特に、共有結合は、部分RまたはRの間に形成される。少なくとも2つの機能性pドーパントが、互いに架橋することができる。例えば、3〜10または10〜100の機能性pドーパントが互いに架橋する。換言すれば、形成されたネットワークは、3〜10または10〜100のモノマー単位で構成されている。
少なくとも1種の実施形態によれば、機能性正孔導体は、同様に、R基またはR基から選択した少なくとも1種の部分を有する。この実施形態によれば、機能性pドーパントは、機能性正孔導体と反応する。すなわち、機能性pドーパントは、機能性正孔導体と架橋する。これは、機能性pドーパントと機能性正孔導体との間に共有結合を形成する。特に、共有結合は、部分Rまたは部分Rの間に形成される。例えば、3〜10または10〜100の機能性pドーパントおよび機能性正孔導体が互いに架橋する。換言すれば、形成されたネットワークは、3〜10または10〜100のモノマー単位で構成されている。加えて、機能性pドーパントは、互いに架橋することもでき、故に、互いに共有結合を形成することができる。
驚くべきことに、本発明におけるこのような方法は、有機エレクトロニクスの標準的な製造過程を省くことなしに、機械的に非常に安定かつ化学的に不活性な、有機電気層をもたらすことが判明した。したがって、本発明によって変性されたpドーパント、または本発明によって変性されたpドーパントと本発明によって変性された正孔導体との使用によって、例えば結晶化する傾向が低く、故に耐用年数の延長を示すより安定な層を得ることができるだけでなく、むしろ、かなり多数の処理工程の実施が可能となる。これは、架橋層が、非架橋層と比較して、化学的および物理的により安定であるという事実に起因する。これは、特に、層の構築後に層複合体の一部としてさらなる層が堆積される湿式法に当てはまる。通常、さらなる層の堆積は、第1の堆積層、またはその成分の全体または個別の溶解または部分溶解を回避するために、さらなる層の処理に用いる溶媒の厳選を要する。追って使用する溶媒の選択におけるこの制限は、本発明の方法によって排除される。したがって、さらなる層を堆積させる場合に、はるかに多数の選択肢から溶媒を使用することができ、溶媒は必ずしも直交である必要はない。したがって、ドーパントの洗い流しまたは正孔導体等のマトリックス成分の脱離さえも、もはや不可能である。結果として、一定のドーピング比を持つ化学的に非常に明確に定義された有機電気層を得ることができる。同様の利点が、真空法による層の製造においても生じる。本発明によって得ることができる化学的におよび物理的に不活性な層により、1つの層から別の層への成分の拡散が、完全に防止されなくとも、著しく最小化される。このように、望ましくない欠陥は、他の層中の層外部物質によって回避される。この処理のさらなる利点は、個々の反応パートナーが堆積する前に化学的に変性されているために、架橋反応を高度に制御することができるという事実によって生じる。故に、化学的に明確に定義された反応パートナー(すなわち、機能性pドーパント、または機能性pドーパントおよび機能性正孔導体)の出会いが、均質な処理制御および制御可能な反応に寄与する。これは、層としての堆積後にのみ架橋種がインサイチュで形成される反応ガイドとは対照的である。加えて、化学的に定義された架橋剤(pドーパントまたはpドーパントおよび正孔導体)の使用は、定義された層構造の提供を可能にする。これまでのところ、従来の堆積処理は、反応パートナーの弱い連結をもたらし、故に、層内における、pドーパント同士の、またはpドーパントと正孔導体との、いくぶん決まった配置をもたらす。pドーパント、またはpドーパントおよび正孔導体の定義された位置に官能基を使用することにより、個々の反応パートナー間の直接的な空間的関係を特定することができる。このように、層の構造配置を予測することができる。故に、より長く持続するだけではなく構造決定可能でもある層が生じ得る。これは、層の機能性の改善またはさらには変化に寄与することができる。
少なくとも1種の実施形態によれば、機能性pドーパントは、互いに架橋する。機能性pドーパントは、化学反応を介して互いに架橋して、ネットワークを形成する。特に、正孔導体の体積に対して16体積パーセントからのpドーパント濃度によるpドーパント間での架橋は、驚くべきことに、機械的に非常に安定かつ化学的に不活性な架橋正孔伝導電気層を形成するのに十分である。正孔導体は、いわばネットワークに覆われている。故に、この実施形態によれば、正孔導体の機能化は必須ではなく、従来の、特に機能化されていない正孔導体を使用することができる。
少なくとも1種の実施形態によれば、(1つまたは複数の)置換基Rは、前述した群から互いに独立して選択され、ここで、特にRが置換または非置換のアルキルまたはアリール基である場合には、置換は、好ましくは、アルキル基またはアリール基の部分フッ素化または過フッ素化でもよい。この置換は、錯体全体のルイス酸性を介して調節することができる、部分の特に適切な電子構造に寄与することができる。
本発明によれば、pドーパント、またはpドーパントおよび正孔導体は、R基から選ばれる官能性部分を有し、これは、当然ながら、同一であっても異なっていてもよい。pドーパントについては、R基から選ばれるこの官能性部分は、少なくとも1種の有機リガンドRまたはG基を有する。官能性部分は、リガンドR、ドーパントのG基または正孔導体とそれぞれ共有結合により連結している。部分Rが部分Rからなることも可能である。当然ながら、pドーパントが部分RまたはG基を含む複数のリガンドを有する場合には、pドーパントは、複数の官能性部分Rを有することになる。なぜなら、このような場合、リガンドのそれぞれが、官能性部分を有することになるからである。pドーパントの、またはpドーパントおよび正孔導体の官能性部分は、官能性部分が互いに共有結合を形成することもできるように適正に選択される。適切な官能性部分の適正な組合せは、当業者に公知である。特に、本明細書において特定されるR基については、有機エレクトロニクスの一般的な正孔導体および本発明において使用し得るpドーパントとの化学的な適合性が示されている。R基のこれらの官能性部分は、官能基の未成熟な反応に至ることなく、標準的な製造方法によって加工することもできる。加えて、本明細書に記載されている部分間の反応は、高度に定量的に、効率的な製造を可能にする反応速度で行われる。理論に縛られるものではないが、これらの特性は、機能性部分と、式I〜式Vの本発明に採用可能なリガンドとの連結によって、正確に生じる。官能性部分と錯体とのこの連結は、高度に制御可能な架橋反応と、pドーパントとしての機能を損なわないことの両方をもたらす。そのような効果は、本明細書において提供される本発明に係るリガンド以外のものと官能性部分とが連結する場合には、期待することができない。理論に縛られるものではないが、この方法において使用され得るリガンドI〜Vの適性は、選択される立体特性と電子特性との組合せによって生じる。特に、官能性の架橋基と、金属中心原子(E)との配位を引き受ける基との空間的近接は、錯体形成および架橋反応の両方に対して好影響を及ぼすように思われる。この効果は、これらの基の直接的な空間的近接、またはこれらの2つの基の間の共鳴安定化結合に起因する可能性が最も高い。さらに、本発明において使用し得る一群のリガンドは、本発明において使用し得る第6族〜第15族の金属原子と非常に安定な錯体を得るために非常に適している。ここで、この一群のリガンドは、金属中心原子との適切な電子的相互作用をも可能にする。理論に縛られるものではないが、本発明に採用可能なリガンドと金属との間の電子的相互作用は、単なる錯体形成を超越するものであり、金属からリガンドへの電子密度の再分配(またはさらなる電子的相互作用機構)も行われる。これは、おそらく、本明細書において参照される金属族の適切なサイズおよびルイス酸性ならびに本明細書で説明されている有機リガンドの適正な立体および電子設計に起因する。したがって、適切なルイス酸(p型ドーピングの機能)と適切なルイス塩基(正孔伝導機能)との最適な組合せが、要するに、良好なp伝導(すなわち正孔伝導)層をもたらし、機能化されている場合には、良好な架橋特性をもたらす。
本発明の目的のために、用語「pドーパント」は、特に、周期表の第6族〜第15族の少なくとも1種の金属中心原子と、式I〜Vに表される1つまたは複数の有機リガンドとを常に有する化合物を含む。ここで、本発明によれば、有機リガンドの少なくとも1種は機能化されている、すなわちネットワーク形成のために備えられている。リガンドは、通常、金属との錯体中で帯電しており、故に、金属の電荷を補償する。錯体中のリガンドの電荷は、当業者には公知であり、本出願においては示さない。例えば、金属原子との錯体形成の際には、水素原子がリガンドのEから開裂されて、例えば、OH基が0になることも起こり得る。さらに、リガンドのEは、リガンドとの共有結合が一重の状態でも、二重の状態でも存在し得ることが、当業者には公知である。したがって、例証されているリガンドにおけるEの結合条件は、一例であると理解すべきである。さらなる共有結合パートナーEはの数は、Eの結合の関数であると、当業者には理解可能である。例えば、Eとリガンド(例えば−N)との共有結合が形式的に一重である場合、当然ながら、2つのE単位が窒素に連結して−N(Eとなるか、または−N(E)Hとなることができる。しかしながら、窒素が二重結合している=Nである場合、当然ながら、1つのE単位のみが存在する=NE、または1つの負の電荷=Nが存在する。
用語「周期表の第6族〜第15族から選ばれる金属」は、特にIUPACによる第6族〜第15族の金属、すなわち、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Tl、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biまたはそれらの混合物と理解される。これらの金属は、十分なルイス酸性を提供し、故に、正孔導体の有効なpドーピングを可能にする。さらに、これらの金属は、本発明に採用可能なリガンドとの特に有効な相互作用を可能にする。これらの反応可能性は、この族を除く他の金属では、そこまでは認められない。さらに、これらの金属は、本発明に係る機能性リガンドの反応に影響を与えないことが示されている。これは、官能基の電子密度の変化が、機能性リガンドそれら自体の間での反応または機能性リガンドと機能性正孔導体との反応の反応速度に対する金属原子の影響について、少なくともより大きな影響を与えると考えられていたため、驚くべきことである。
第14族および第15族の金属、すなわち、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマスがさらに好ましい。本発明によれば、Cu、Ag、Zn、Al、Sn、Sb、Biを含むか、またはそれらからなる群から選択される金属も好ましい。最も好ましくは、金属は、ビスマスである。
G基は、−C(R(ここで、u+v+w=3である)をもたらし、ここで、少なくとも1つの実施形態によれば、個々のプレースホルダーu、v、wは、0〜3の整数を表し、uは少なくとも1である。特に、フッ素原子の数は、錯体のルイス酸性に影響して、錯体のドーピング効果の改善に寄与し得る。
原理上は、当業者に公知である正孔導体または正孔導体基本構造が、正孔導体として適切である。当然ながら、機能性正孔導体を使用する場合は、本発明による機能化によって変性される。正孔導体または正孔導体基本構造としては、例えば、下記の化合物またはこれら化合物の混合物の採用が可能である。
NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、β−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、
スピロTPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、
スピロ−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−スピロ)、
DMFL−TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチル−フルオレン)、
DMFL−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチル−フルオレン)、
DPFL−TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニル−フルオレン)、
DPFL−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニル−フルオレン)、
スピロ−TAD(2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジフェニルアミノ)−9,9’−スピロビフルオレン)、
9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ビフェニル−4−イル−アミノ)−フェニル]−9H−フルオレン、
9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ナフタレン−2−イル−アミノ)−フェニル]−9H−フルオレン、
9,9−ビス[4−(N,N’−ビス−ナフタレン−2−イル−N,N’−ビス−フェニル−アミノ)−フェニル]−9H−フルオレン、
N,N’−ビス(フェナントレン−9−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、
2,7−ビス[N,N−ビス(9,9−スピロ−ビフルオレン−2−イル)−アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、
2,2’−ビス[N,N−ビス(ビフェニル−4−イル)アミノ]9,9−スピロ−ビフルオレン、
2,2’−ビス(N,N−ジ−フェニル−アミノ)9,9−スピロ−ビフルオレン、
ジ−[4−(N,N−ジトリル−アミノ)−フェニル]シクロヘキサン、
2,2’,7,7’−テトラ(N,N−ジ−トリル)アミノ−スピロ−ビフルオレン、
N,N,N’,N’−テトラ−ナフタレン−2−イル−ベンジジン。
これらの化合物を、それらのモノマーとしての使用に加えて、オリゴマーまたはポリマーの形態で使用することができる。この場合、好ましくは、オリゴマーまたはポリマーの分子量は、300Da以上500,000Da以下、さらには3,000Da以上100,000Da以下であり得る。故に、例えば、この分子量範囲内の前述した正孔導体基本構造は、本発明における架橋に特に適切であり、本発明に係る架橋に参加可能であることが証明されている。有機正孔導体の分子量は、分子量決定のための通常の方法によって得ることができる。現時点で、重量平均分子量を列挙しており、例えば、GPC、粘度測定または他のレオロジー法によって決定することができる。さらに、光散乱も、分子量を決定するために適切である。
言及した方法間に差異がある場合、散乱法によって求めた値を決定値とする。
少なくとも1つの実施形態によれば、正孔導体の基本構造は、それらの基本構造の各置換可能な部位に、官能基Rまたは官能基Rを示し得る。原理上は、これらの基本構造が、1を超える官能基を有することも可能である。特に、正孔導体をモノマーから形成することが有利な場合があり、架橋基対モノマーの比は、0.0001〜2、好ましくは0.001〜1、さらに好ましくは0.01〜1である。この比は、官能性モノマーの数を示している。0.01の比では、堆積した正孔導体における100番目ごとのモノマーが架橋可能な基を有し、1の比で、正孔導体内の各モノマーが、架橋可能な基を有する。これらの条件により、適切な加工性および粘度を持つ層を製造することができる。特に、高い官能性は、定義された三次元層構造を形成するために適切となり得、その最終硬度は、架橋部位の数によって簡単に制御することができる。
機能性pドーパントは互いに反応することができる、および/または一般的な化学の方法によって設けた層の中で堆積した後に、機能性pドーパントと機能性正孔導体とが反応する、すなわち、それぞれが反応することができる。架橋基は、ラジカル架橋反応、環開口架橋反応または縮合架橋反応を引き起こすことができる。2つの反応物質の反応は、層内における2つの反応物質の直接反応によって、外部刺激によって、そうでなければスターター試薬の添加によって、いずれも自発的に行うことができる。使用可能な刺激は、例えば、加熱、異なる波長の光もしくはX線の照射、または任意の他の刺激である。ここでは外部開始刺激の選択が、官能基の化学の関数となるが、これは当業者に公知である。
少なくとも1つの実施形態によれば、pドーパントは、架橋に適切な異なる部分Rで置換されている。例えば、pドーパントは、R基またはG基内に、Rとしてエポキシド(オキシラン)またはオキセタン基を有する。次いで、他のpドーパントは、R基またはG基内に、Rとしてアミン基、例えば第1級アミンまたは第2級アミンを有し得る。アミンは、脂肪族であっても芳香族であってもよい。芳香族アミンは、脂肪族アミンよりも室温で硬化する傾向が低いことから、好ましい。
少なくとも1つの実施形態によれば、機能性pドーパントは互いに反応して架橋し、機能性pドーパントは、種々の部分Rで置換されている。ここで、一方のpドーパントは、RまたはG内のRとしてエポキシドまたはオキセタン基を有し、他方のpドーパントは、RまたはG内のRとしてNH基またはNHR’を有する。
例えば、Rは、末端アミノ基を有することができ、故に、少なくとも1種のエポキシドまたはオキセタン基含有pドーパントのための架橋剤として機能することができる。付加反応において、架橋層はこのようにして得られ、これは、pドーパントのアミノ基と、pドーパントのエポキシドまたはオキセタン基との付加により生じる。加えて、エポキシドまたはオキセタン基自体のアニオン重合反応によって、さらなる架橋が、アミノ基の影響下で行われる。Rが、H原子を1個しか持たない第2級アミンを含有する場合、この単位は、別のpドーパントの1つのRの1つのエポキシドまたはオキセタン基とのみ反応することができる。
例えば、Rは、末端アミノ基を有することができ、故に、少なくとも2つのエポキシドまたはオキセタン基(エポキシド基については以下のスキームIを参照)を含有する、モノマー、オリゴマーまたはポリマー型の正孔導体のための架橋剤として機能することができる。付加反応によって、架橋層はこのようにして得られ、これは、pドーパントのアミノ基と、正孔導体のエポキシドまたはオキセタン基との付加により生じる。加えて、アミノ基の影響下で、エポキシドまたはオキセタン基自体のアニオン重合反応が生じて、さらなる架橋が行われる。正孔導体は、通常、トリアリールアミン単位を含有し、これは、触媒として活性であってもよい。Rが、H原子を1個しか持たない第2級アミンを含有する場合、この単位は、正孔導体の1つのエポキシドまたはオキセタン基とのみ反応することができる。
スキームにおいて、反応は2つの基を用いて示されている。芳香族アミンは、一部の脂肪族アミンよりも室温で硬化する傾向が低いことから、好ましい。
上記の代わりに、エポキシド基はpドーパント上に位置し、遊離H原子を持つアミン基は正孔導体上に位置していてもよい。加えて、pドーパントの下でも追加の架橋を達成するために、アミン官能性および/またはエポキシド官能性の2つ以上のpドーパントを混合することも可能である。同じことが正孔導体にも当てはまる。
少なくとも1つの実施形態によれば、機能性pドーパントを、機能性正孔導体と反応させる。機能性正孔導体は、R群またはR群から選ばれる少なくとも1種の部分も有する。ここで、機能性pドーパントは、RまたはG内のRとしてエポキシまたはオキセタン基を有し、機能性正孔導体は、R基またはR基内の少なくとも1種のNH基および/またはNHR’基を有するか、あるいは機能性pドーパントは、RまたはG内のRとしてNH基および/またはNHR’基を有し、機能性正孔導体は、R群またはR群内のエポキシドまたはオキセタン基を有する。
Figure 0006721715
少なくとも1つの実施形態によれば、pドーパントおよび/またはpドーパントと正孔導体は、同じ架橋に適切な部分Rで置換されている。例えば、これは、エポキシド、オキセタン、またはアミン、例えば第1級もしくは第2級芳香族もしくは脂肪族アミンである。次いで、架橋は、追加の架橋剤の付加により行われる。架橋剤は、例えば、Rがエポキシドまたはオキセタン基である場合は、2つのアミン基で官能化されている化合物である、および/またはRがアミン基である場合は、2つのエポキシドもしくはオキセタン基で官能化されている化合物であってもよい。芳香族アミンは、脂肪族アミンよりも室温で硬化する傾向が低いことから、好ましい。
少なくとも1つの実施形態によれば、pドーパントはエポキシド基で、正孔導体はオキセタン基で官能化される、またはその逆である。次いで、架橋は、追加の架橋剤の付加により行われる。
架橋剤は、例えば、2つのアミン基で官能化された化合物であってもよい。好ましいのは、芳香族アミンである。
pドーパントの定義内で、置換または非置換のリガンドに言及する。これらの化合物が置換されている場合には、それらが基体の各結合可能部位に、ハロゲン、D、C1〜C10アルキルおよび置換または非置換のヘテロ環を有し得ることを意味する。置換基は、好ましくは、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソサゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、1,3,6−トリアジン、ピリリウム、アルファ−ピロン、ガンマ−ピロン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、2H−イソインドール、ベンゾチアゾール、2−ベンゾチオフェン、1H−ベンズイミダゾール、1H−ベンゾトリアゾール、1,3−ベンゾオキサゾール、2−ベンゾフラン、7H−プリン、キノリン、イソ−キノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、1,2,4−ベンゾトリアジン、ピリド[2,3−d]ピリミジン、ピリド[3,2−d]ピリミジン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、ベンゾ[g]プテリジン、9H−カルバゾール、ビピリジン等のヘテロ環およびそれらの誘導体から選択することができる。誘導体は、特に、これらの化合物のフッ素化または重水素化した変種も含む。
好ましい実施形態において、pドーパント、すなわち金属錯体は、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を中心原子として含んでもよい。特に、この金属の選択は、本発明によって使用され得る機能性リガンドと共に、速く、完全な架橋反応を可能せしめ、架橋状態においてp型伝導性の十分な増大を誘発するための、適切なルイス酸性を示す。本発明のさらなる実施形態において、金属錯体は、Sn、SbおよびBiを含む群から選ばれる1つまたは複数の金属を含んでもよい。これらの金属は、特に良好なドーピング結果をもたらし、手頃な価格で入手可能である。
方法の好ましい実施形態において、金属錯体は、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含んでよく、式Iのpドーパントのリガンドの少なくとも1種が対応する。特に、式Iのリガンドは、上述の金属族と非常に安定な錯体を形成するために適切であり、これは、マトリックス材料の効率的なpドーピングをもたらす。この能力は、本発明において使用され得る官能性部分の導入によって損なわれることは明らかにないため、非常に架橋可能で、かつ電子的に適切なpドーパントが得られる。驚くべきことに、共鳴安定化の可能性は、官能基と金属原子への連結を可能にする基との間に相互作用を引き起こすことが考えられるものの、これが現実であるが。本発明の特定の実施形態において、pドーパントの金属錯体のリガンドのそれぞれは、式Iに対応し得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、pドーパントは、下記の式Aで表される。
Figure 0006721715
式Aの化合物は、例えば、下記の反応によって製造することができる。
Figure 0006721715
反応は、ベンゼン中で行われる。BiPhは、市販されている。
例えば、pドーパントは、下記の式A1、A2またはA3の1つで表される。
Figure 0006721715
本発明の特定の実施形態において、金属錯体は、Zn、Cr、CuまたはMoを含有し、リガンドとともに存在し、いわゆるパドルホイール構造を持つ錯体(「パドルホイール錯体」)として存在してもよい。これらは、好ましくは、カルボキシレート錯体である。銅金属錯体の中でも、特にCu(II)錯体はパドルホイール錯体を形成するのに対し、Cu(I)錯体は、主として、テトラマー、ヘキサマーまたはポリマー型である。特に、このパドルホイール錯体の幾何学は、幾何学的層構造の形成のために、本発明の方法において特に適切であることが証明されている。理論に縛られるものではないが、これは、pドーパントの対称構造に起因する可能性が最も高い。加えて、とりわけこの構造は、層の正孔伝導性を大幅に増大させることができると思われる。適切なパドルホイール構造は、例えば、独国特許出願公開第102012209520号明細書において記載されている。本発明の意味において、これらの構造は、その後、当然ながら式I〜Vの1つによるリガンドを有さなくてはならず、これは、本発明によって機能化されている。
少なくとも1つの実施形態によれば、pドーパントの少なくとも1種のリガンドは、下記の式VIIまたはVIIIに対応する。
Figure 0006721715
[式中、
およびR、またはR、RおよびRは、互いに独立して、Fならびに分枝鎖状または非分枝鎖状の、置換アルキルまたは置換アリールから選択される。]
好ましくは、RおよびR、またはR、RおよびRは、互いに独立して、Fならびに分枝鎖状または非分枝鎖状の置換C1〜C5アルキルから選択される。RおよびR、またはR、RおよびRは、好ましくは、電子求引部分である。部分が電子求引部分であるという事実は、それらがアリール環の電子密度を減じ、故に、アリール環よりも高い電気陰性度を有することを意味する。式VIIまたはVIIIのリガンドを利用して、化学的に非常に安定であると同時に、高度にp導電性の架橋層を得ることができる。リガンドのこの特殊な構造は、さらなるpドーパントまたは正孔導体とのその後の架橋反応を妨げることなく、リガンドと錯体の金属中心原子との非常に有効な結合を確実にするために適切である。理論に縛られるものではないが、これはおそらく、リガンドの電子構造および立体的膨張が有効な共鳴安定化を可能にするという事実に起因する。これは、pドーパントによる電子の取り込みおよび正孔導体との有効な相互作用を容易にすることができる。加えて、これらのリガンドは、本発明において使用され得る金属原子と相当に安定な錯体を形成し、これによって、例えば、pドーパントの非分解昇華が可能になる。明らかに、この種類のリガンドは、金属原子の存在下であっても、他のp型ドーパントまたは正孔導体との架橋反応を補償することができるとも考えられ、故に、両方の機能性種の完全な反応を可能にする。
本発明のさらなる特徴において、pドーパントのリガンドの少なくとも1種は、下記式VIに対応し得る。
Figure 0006721715
[式中、
R2およびR3は、互いに独立して、Fならびに分枝鎖状または非分枝鎖状の置換もしくは非置換のアルキルまたは置換アリールから選択される。]
好ましくは、RおよびR、またはR、RおよびRは、互いに独立して、Fならびに分枝鎖状または非分枝鎖状の置換または非置換のC1〜C5アルキルから選択される。RおよびRは、好ましくは、電子求引部分である。式VIで表されるリガンドを利用して、化学的に非常に安定であると同時に、高度にp導電性である架橋層を得ることが可能である。リガンドのこの特殊な構造は、正孔導体とのその後の架橋反応を妨げることなく、リガンドと錯体の金属原子との非常に有効な結合を確実にするために適切であると思われる。理論に縛られるものではないが、これはおそらく、リガンドの電子構造および立体的膨張に起因し、有効な共鳴安定化が可能である。これは、pドーパントによる電子の取り込みおよび正孔導体との有効な相互作用を容易にすることができる。加えて、これらのリガンドは、本発明において使用され得る金属原子と相当に安定な錯体を形成し、これによって、例えば、pドーパントの非分解昇華を可能にする。明らかに、この種類のリガンドは、金属原子の存在下であっても、さらなるpドーパントまたは正孔導体との架橋反応を補償するために適切であるとも思われ、そのため、両方の機能性種の完全な反応が可能になる。
例えば、pドーパントは、下記式A4、A5またはA6の1つを有する。
Figure 0006721715
少なくとも1つの1つの実施形態によれば、式VI、VII中のRおよびRまたは式VIII中のR、R、Rは、互いに独立して、Fならびに分枝鎖状および非分枝鎖状の、少なくとも一置換、特に好ましくは全置換のハロゲン置換C1〜C20−アルキルから選択され、好ましく、互いに独立して、少なくとも一置換、特に好ましくは全置換のハロゲン置換C1〜C5−アルキルから選択される。ハロゲンは、F、Cl、Brおよびそれらの組合せを含む群から選択されてもよい。
少なくとも1つの実施形態によれば、金属錯体は、下記の構造的カットアウト(cutout)の1つを有する。
Figure 0006721715
Mは、例えば、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を表す。故に、リガンドは、共有結合を介して金属錯体内の金属中心原子Mと結合することができるか、またはリガンドは、共有結合および配位結合を介して金属錯体内の金属中心原子Mと結合することができるか、またはリガンドは、金属中心原子Mとの1つの共有結合および別の金属中心原子Mとの配位結合を有することができる。式VIIまたはVIIIのリガンドについては、EとMとの間の類似の結合条件も可能である。
方法の特定の実施形態において、式I〜VIIIにおけるEは、酸素でもよい。カルボン酸またはカルボキシレートは、本発明に係る方法の文脈において、変化せずに処理することができ、正孔導体の正孔伝導性を著しく増大させることができる、安定なpドーパントを提供するために特に適切であることが分かっている。特に中心原子として銅またはビスマスを持つ金属カルボキシレートは、それらのルイス酸性故に、卓越したドーピング強度および高い光透過性を有する。架橋正孔伝導層をこれらの機能性pドーパントとともに含むデバイス、とりわけ有機発光ダイオードの効率および耐用年数は、特に高いことが証明されている。加えて、そのような架橋正孔伝導層は、製造するのにあまり費用がかからない。それらは、好ましくは、安息香酸リガンドである。
方法の特定の実施形態において、金属錯体は、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含んでもよく、pドーパントの少なくとも1種のリガンドは、式IIに対応する。金属原子上の配位部位(E)と官能性部分との間の連結単位は、短鎖アルキル、この場合は(主鎖中の)単一の炭素原子として設計されてもよい。場合により、この構造は、フッ素化されていてもよく、その立体配置により、本発明の方法において、金属中心との有効な連結および有効な架橋反応の両方を可能にすることができると考えられる。明らかに、上記で言及した2つの基の間の短主鎖であっても、官能性部分の自由運動を妨害しないため、架橋反応も効率的に進行することができる。
方法の好ましい実施形態において、金属錯体は、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含んでよく、pドーパントの少なくとも1種のリガンドは、式IIIに対応する。炭素原子の骨格に加えて、配位基と架橋基との間の接続を提供する硫黄原子を、本発明に係る方法に使用することも可能である。驚くべきことに、硫黄も適切な電子構造を有し、これは、その後の架橋反応を妨害せず、金属原子のルイス酸性に好ましい影響を与えることが分かっている。
方法のさらなる特徴において、金属錯体は、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含んでよく、pドーパントの少なくとも1種のリガンドは、式IVに対応する。この金属族は、式IVのリガンドと共に、正孔導体から電子または電子密度を除去するために適切な電子構造を提供する錯体を形成することができる。さらに、この特性は、本発明に係る官能基の存在によって、ごくわずかな程度に損なわれるに過ぎない。そのため、pドーパント同士および/または正孔導体との間で、迅速かつ完全な架橋反応が起こり得る。
本発明に係る方法のさらなる実施形態において、金属錯体は、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含んでよく、pドーパントの少なくとも1種のリガンドは、式Vに対応する。本発明によれば、複数の官能基を1つのリガンドとカップリングすることも可能であるため、これは、特に高度に架橋された層につながり得る。このリガンドは、これらの官能基のいくつかを明示的に提供する。故に、リガンドを複数の正孔導体分子とカップリングすることも可能であり、これは、pドーパントと正孔導体との間の電子的相互作用の増大につながり得る。
方法の追加の実施形態において、部分RおよびRもしくはG、またはRおよびRおよびRは、それぞれ、少なくとも一フッ素化されていてもよい。特に、R、RもしくはG、またはRおよびRおよびRのフッ素置換は、架橋層の正孔伝導性における特に効率的な増大に寄与することができる。理論に縛られるものではないが、これは、pドーパント全体のルイス酸性の置換を調節することができ、そのため、正孔導体からの電子または電子密度の特に効率的な取り込みが得られるという事実に起因する可能性が最も高い。故に、この機構は、架橋層の層伝導性の増大に寄与することができる。理論に縛られるものではないが、これは、特に、フッ素置換部分R、R、RおよびRおよびRまたはGの強い−I効果によって達成することができる。
方法のさらなる好ましい実施形態において、部分RおよびRもしくはG、またはRおよびRおよびRは、過フッ素化されていてもよい。好ましくは、R、R、またはRおよびRおよびRがCFである。過フッ素化された部分R、RもしくはG、またはRおよびRおよびRを持つリガンドの使用は、正孔導体と特によく相互作用し、故に、架橋層の正孔伝導性における有意な増大に寄与することができる、金属錯体につながり得る。理論に縛られるものではないが、これは、示されているリガンド中で錯体のルイス酸性を著しく増大させることができるフッ素の電気陰性度に起因する可能性が最も高い。ルイス酸性の増大は、層構造および架橋の文脈において、有機電気層の正孔伝導性の増大をもたらす。
さらなる実施形態において、リガンドのそれぞれは、式VI、VIIまたはVIIIの構造を有してもよく、RおよびR、またはRおよびRおよびRは、互いに独立して、分枝鎖状および非分枝鎖状の少なくとも一置換、特に好ましくは全置換のフッ素置換C1〜C5アルキルからなる群から選択されてもよい。
本発明の追加の態様において部分RまたはRは、下記の部分Q1a〜Q26cを含むか、またはそれらからなるものでもよい。
Figure 0006721715
Figure 0006721715
[式中、部分R11およびR12は、同一であっても異なっていてもよく、H、Dまたは直鎖もしくは分枝鎖状のC1〜C6アルキルを含む群から選択され、R13は、直鎖状または分枝鎖状のC1〜C6アルキルを表し、s=0〜8であり、t=1〜8である。]
これらの機能的部分RまたはRは、従来の化学的手法を用いて、本発明に採用可能なpドーパントのリガンドおよび本発明に使用可能な正孔導体の両方とカップリングすることができる。結果として、機能性リガンドおよび機能性正孔導体ができる。これらは高度に温度安定性であり、この理由から、幅広い温度範囲にわたって加工することができる。これは、層構造内の処理管理を平易にし、機能性部分が層内でのみ所望の反応パートナーと反応することを確実にする。これは、層のより効率的な架橋に寄与することができる。
方法のさらなる実施形態において、部分RまたはRは、下記の部分Q1b〜Q26gを含むか、またはそれらからなるものでもよい。
Figure 0006721715
Figure 0006721715
Figure 0006721715
これらの官能性部分は、本発明に係る架橋反応の範囲内で定量的かつ非常に迅速な反応を呈する。ここで、本発明によって機能化されたpドーパント間および/または本発明によって機能化されたpドーパントと本発明によって機能化された正孔導体との間の共有結合橋は、有効なドーピングに対抗しないと思われる。したがって、pドーパントから正孔導体への電荷の転送は、共有結合によって妨害されることはない。したがって、p型ドーパントが低濃度であるが、十分なp伝導層を製造することが可能である。
本発明によるさらなる実施形態は、本発明に係るpドーパントまたは正孔導体を用いる方法を含む。当該方法では、リガンドまたは正孔導体とR群から選ばれる官能性部分との間に追加のリンカーが配置され、ここで、リンカーは、フッ素化または非フッ素化されたC1〜C20、好ましくはC1〜C10のアルキル、アルケニル、およびアルキニル、ならびにポリエチレングリコール、ポリエチレンジアミン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニリデン−フェニレンまたはそれらの混合物を含む群から選択される。C1〜C20アルケニル基は、共役二重結合または非共役二重結合を有してもよい。C1〜C20アルキニル基は、共役三重結合または非共役三重結合を有してよく、例えば芳香族で置換されていてもよい。言及したリンカーは、それらの分子鎖中に芳香族またはポリエンを有してもよい。ある特定の実施形態内で、官能基Rと金属錯体のリガンドとの間の距離を増大させることが有用であることが分かっている。理論に縛られるものではないが、これは、機能性部分が全体的により可動性であり、別の機能性部分との架橋反応が容易になるという結果をもたらす。このように、得られた架橋層の反応速度論および機械的特性の両方が影響され得る。リンカー化合物の選択される基は、pドーパントと正孔導体との間の十分な電気的相互作用を確実にするため、ドーピングの有効性は制限されない。
本発明の別の態様において、官能性部分とリンカーとの単位、とりわけ部分Rは、Q13〜Q26を含む群から選択され得る。
Figure 0006721715



[式中、Ar10は、単環式または多環式の、芳香族またはヘテロ芳香族であるC5〜C60環系であり、Ar10は、好ましくは単環式または多環式の、芳香族またはヘテロ芳香族であるC5〜C10環系である。]
これらのリンカー化合物と官能基との組み合わせは、十分な反応動力学、十分な変換率、ならびにpドーパント間および/またはpドーパントと正孔導体との有効な電子的相互作用を呈する。その結果として、これらの組合せは、高い化学的および物理的安定性ならびに特に適切な電気的特性を有する、適切な正孔伝導層をもたらす。
発明概念を例証するために、pドーパントとして使用可能な下記構造を例示する。
Figure 0006721715
[式中、
a=1〜4であり、かつb≦5−aおよび少なくとも1であってよく、
c=1または2であってよく、そして
Qは、部分Q1〜Q29から選択されるか、または以下の具体的な実施形態において定義されるものである。]
使用可能なpドーパントのさらなる実施形態は、例えば、下記をもたらす。
Figure 0006721715
本発明によって使用され得るpドーパントの構造は、少なくとも1種の金属および1つまたは複数のリガンドが存在し、ここで、リガンドの少なくとも1種は、官能基を持つ式I〜VIIIの構造を有することが分かる。特に、リガンドの置換可能なH原子を、F原子によって置換可能であることも示されている。
当然ながら、種々の構造の官能基およびリガンドを組み合わせることができる。故に、例えば、前述した錯体と、機能性の異なる部分とのの組合せによって、種々のpドーパントが生じ得る。下記の組合せを、本発明の例示として挙げる(錯体全体の名称(Kv)、ドーパントの基本構造(B)、官能基(Q))。
Kv1、B1、Q2;Kv2、B1、Q9;Kv3、B1、Q13;Kv4、B1、Q14;Kv5、B1、Q16;Kv6、B1、Q21;Kv7、B1、Q23;Kv8、B1、Q24;Kv9、B1、Q25;Kv10、B1、Q26;Kv11、B2、Q1;Kv12、B2、Q2;Kv13、B2、Q9;Kv14、B2、Q10;Kv15、B2、Q15;Kv16、B2、Q17;Kv17、B2、Q22;Kv18、B3、Q3;Kv19、B3、Q12;Kv20、B3、Q4;Kv21、B3、Q13;Kv22、B3、Q9;Kv23、B3、Q7;Kv24、B3、Q2;Kv25、B3、Q11;Kv26、B3、Q14;Kv27、B3、Q16;Kv28、B3、Q21;Kv29、B3、Q24;Kv30、B3、Q25;Kv31、B4、Q13;Kv32、B4、Q19;Kv33、B4、Q22;Kv34、B5、Q2;Kv35、B5、Q7;Kv36、B5、Q8;Kv37、B5、Q26;Kv38、B5、Q13;Kv39、B6、Q1;Kv40、B6、Q2;Kv41、B6、Q6;Kv42、B6、Q9;Kv43、B6、Q13;Kv44、B6、Q20;Kv45、B6、Q21;Kv46、B6、Q24;Kv47、B6、Q26;Kv48、B6、Q5;Kv49、B6、Q18;Kv50、B1、Q27;Kv51、B1、Q28;Kv52、B1、Q29;Kv50、B3、Q27;Kv51、B3、Q28;Kv52、B3、Q29
さらなる好ましいpドーパントは、以下ををもたらす。Kv1a、B1a、Q2a;Kv2a、B1a、Q9b;Kv3a、B1a、Q27;Kv4a、B1a、Q28;Kv5a、B1a、Q29;Kv1f、B3f、Q27;Kv2f、B3f、Q28;Kv3f、B3f、Q29;Kv2b、B1e、Q9a;Kv3a、B1e、Q13a;Kv3b、B1a、Q13a;Kv6a、B1c、Q21a;Kv8a、B1d、Q24a;Kv9a、B1e、Q25a;Kv10a、B1a、Q26b;Kv10b、B1a、Q26a;Kv12a、B2a、Q2a;Kv13a、B2a、Q9b;Kv13b、B2b、Q9a;Kv19a、B3d、Q12a;Kv20a、B3a、Q4a;Kv21a、B3a、Q13a;Kv21b、B3b、Q13a;Kv22a、B3e、Q9a;Kv22b、B3a、Q9b;Kv24a、B3c、Q2a;Kv25a、B3d、Q11a;Kv26a、B3a、Q14a;Kv27a、B3b、Q16a;Kv28a、B3e、Q21a;Kv29a、B3a、Q24a;Kv30a、B3e、Q25a;Kv31a、B4a、Q13a;Kv32a、B4a、Q19b;Kv32b、B4b、Q19b;Kv34a、B5a、Q2a;Kv35a、B5a、Q7a;Kv35b、B5b、Q7b;Kv37a、B5a、Q26a;Kv38a、B5a、Q13a;Kv39a、B6a、Q1a;Kv40a、B6a、Q2a;Kv42a、B6a、Q9a;Kv42b、B6a、Q9b
例えば、pドーパントKv3aは、下記の構造を有する。
Figure 0006721715
本発明による特に好ましいpドーパントは、以下をもたらす。
Kv1b、B1a、Q2b;Kv1c、B1a、Q2c;Kv2a、B1a、Q9b;Kv2b、B1a、Q9a;Kv3a、B1a、Q27;Kv4a、B1a、Q28;Kv5a、B1a、Q29;Kv1f、B3f、Q27;Kv2f、B3f、Q28;Kv3f、B3f、Q29;Kv3c、B1e、Q13b;Kv3d、B1e、Q13c;Kv3e、B1e、Q13d;Kv3f、B1e、Q13e;Kv3g、B1a、Q13b;Kv3h、B1a、Q13c;Kv6b、B1c、Q21b;Kv6c、B1c、Q21c;Kv8b、B1d、Q24b;Kv8c、B1d、Q24c;Kv8d、B1d、Q24d;Kv9b、B1e、Q25c;Kv10c、B1a、Q26e;Kv10d、B1a、Q26g;Kv12b、B2a、Q2c;Kv13a、B2a、Q9b;Kv13b、B2b、Q9a;Kv19a、B3d、Q12a;Kv20a、B3a、Q4b;Kv21c、B3a、Q13b;Kv21d、B3a、Q13d;Kv21e、B3b、Q13e;Kv22a、B3e、Q9a;Kv22b、B3a、Q9b;Kv24b、B3c、Q2c;Kv26b、B3a、Q14b;Kv26c、B3a、Q14c;Kv28b、B3e、Q21b;Kv28c、B3e、Q21c;Kv29b、B3a、Q24b;Kv29c、B3a、Q24c;Kv29d、B3a、Q24e;Kv30b、B3e、Q25c;Kv30c、B3e、Q25e;Kv31b、B4a、Q13c;Kv31c、B4a、Q13d;Kv32c、B4a、Q19c;Kv32d、B4a、Q19d;Kv34b、B5a、Q2c;Kv35c、B5a、Q7c;Kv35d、B5b、Q7d;Kv37b、B5a、Q26d;Kv38b、B5a、Q13b;Kv38c、B5a、Q13e;Kv39b、B6a、Q1b;Kv40b、B6a、Q2c;Kv42a、B6a、Q9a;Kv42b、B6a、Q9b
これらのリガンド/部分組合せは、湿式法の実施の観点から特に良好に使用することができ、高度に架橋された層につながり得る、特に有効なpドーパントをもたらす。
方法のさらなる特徴において、リガンドまたは正孔導体とR群から選ばれる官能性部分との間にリンカーを配置することも可能であり、ここで、リンカーは、下記化合物またはそれらの混合物を含む群から選ばれる、共有結合により連結した1〜10の単位から選択されるものである。
N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチルフルオレン、
N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニル−フルオレン、
N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニル−フルオレン、
N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−2,2−ジメチルベンジジン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン、
2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジフェニルアミノ)−9,9’−スピロビフルオレン、
N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、
N,N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、
N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、
N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチル−フルオレン、
N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン、ジ−[4−(N,N−ジトリルアミノ)−フェニル]シクロヘキサン、
2,2’,7,7’−テトラ(N,N−ジ−トリル)−アミノ−スピロ−ビフルオレン、
9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ビフェニル−4−イル−アミノ)フェニル]−9H−フルオレン、
2,2’,7,7’−テトラキス[N−ナフタレニル(フェニル)−アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、2,7−ビス[N、N−ビス(9,9−スピロ−ビフルオレン−2−イル)−アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、
2,2’−ビス[N,N−ビス(ビフェニル−4−イル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、
N,N’−ビス(フェナントレン−9−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、
N,N,N’,N’−テトラ−ナフタレン−2−イル−ベンジジン、
2,2’−ビス(N,N−ジ−フェニル−アミノ)−9,9−スピロビフルオレン、
9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ナフタレン−2−イル−アミノ)フェニル]−9H−フルオレネン、
9,9−ビス[4−(N,N’−ビス−ナフタレン−2−イル−N,N’−ビス−フェニル−アミノ)−フェニル]−9H−フルオレン、酸化チタンフタロシアニン、銅フタロシアニン、
2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノ−キノジメタン、
4,4’,4’’−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン、
4,4’,4’’−トリス(N−(2−ナフチル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン、
4,4’,4’’−トリス(N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン、
4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)トリフェニルアミン、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリル、
N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)ベンジジン。
これらの特定のリンカー分子を選択することにより、柔軟な機能性リガンドおよび正孔導体を得ることが可能である。ここで、正孔導体またはリガンドから機能性基までの距離は、自由に決定することができ、正孔伝導の能力に対する制限は、非常に限られた範囲内となる。これは、ドーパントから正孔導体への電荷の転送を犠牲にすることなく、より大きなリンカー単位の構築さえも可能にする。
本発明のさらなる態様は、正孔導体、または官能性部分を持たない有機正孔導体の基本構造が、PEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))、PVK(ポリ(9−ビニルカルバゾール))、PTPD(ポリ(N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン))、PANI(ポリアニリン)、P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))またはそれらの混合物を含む群から選択される、方法の実施形態を含む。この群の正孔導体は、高い変換率で比較的簡単に機能化され得るものであり、本発明の方法によって高導電性かつ化学的に非常に安定な層を得られることが示されている。
方法の追加の特徴において、架橋正孔伝導電気層は、溶媒法を利用して製造することができる。本発明の方法は、特に、後から形成する層の溶媒が、既に堆積した層の溶媒に相補的であることを必要とする、従来の溶媒プロセスの不利点を克服する。標準的な手順においては、この境界条件を遵守しなければならず、さもなければ、既に堆積した層が再溶解されてしまう。効率的な部品のためには非常に複雑な層構造が必要とされるため、これは、選択肢および処理能力を厳しく制限することになる。この境界条件は、本発明の方法からは除かれる。なぜなら、架橋反応により、化学的かつ物理的に「不活性な」層が得られ、したがって、後から設ける層は、下層が再溶解するリスクなしに、任意の溶媒を用いて作業することができるからである。故に、溶媒の調節は、関連する層中に堆積する物質に合わせて純粋に調節することができる。これにより、層の均一性を著しく増大させ、方法を著しく簡素化することができる。適切な溶媒は、例えば、独国特許出願公開第102012209523号明細書に溶液法に関連して記載されたものである。溶媒に関して、独国特許出願公開第102012209523号明細書は、参照により本明細書に組み込まれる。
方法のさらなる特徴において、架橋正孔伝導電気層は、真空法を利用して製造することができる。それにより、機能性pドーパントおよび正孔導体、または機能性pドーパントおよび機能性正孔導体を、真空中で蒸発させ、次いで、堆積させる。
一実施形態において、架橋正孔伝導電気層の層厚は、1nm〜1000nm、好ましくは30nm〜300nm、例えば200nmである。
さらに、本発明によれば、架橋正孔伝導層は、本明細書において記載される本発明の方法によって得ることができる。本明細書において記載されるこの方法は、有機エレクトロニクスの標準的な方法によって得ることができない、高度に均質な架橋正孔伝導層を提供するために特に適切である。
さらに、本発明の範囲内には、架橋正孔伝導電気層を含む有機電子部品が含まれ、当該有機電子部品層は、本発明の方法によって調製されたもの、または製造することができるものである。特に、有機電気部品においては、本発明の正孔伝導層を特に有利に使用することができる。一方で、提示されている処理管理は、高効率かつ費用対効果の高い製造を可能にし、他方で、正孔導体のpドーパントへの安定な結合によって、特に耐久性と耐溶媒性とを有するp伝導層が得られる。これは、この方法で得ることのできる部品の高い信頼性および良好なさらなる加工性に寄与することができる。ここに記載した方法および当該方法によって製造され得る架橋可能な層は、フォトダイオードや太陽電池等の部品に相応するものとして使用することができる。特に、本発明の方法は、バイポーラトランジスタを製造するためにも適切である。当該方法は、これらの部品の標準的な製造工程に適合し、故に、費用対効果が高く、耐久性のある、効率的な部品を得ることができる。
一実施形態によれば、有機電子部品は、有機トランジスタ、有機発光ダイオード、有機発光電気化学電池、有機太陽電池および有機光検出器を含む群から選択される。
一実施形態において、有機トランジスタは、電界効果トランジスタまたはバイポーラトランジスタである。バイポーラトランジスタは、例えば、独国特許出願公開第102010041331号明細書においてさらに詳細に記載されている。
一実施形態において、有機電子デバイスは、有機発光ダイオードである。
ある実施形態において、有機発光ダイオードは、発光層を含む。
有機発光ダイオードの基本構造、例えば、基板、アノードとカソード、および封止用配置の構造、層構成および材料については、国際公開第2010/066245号を参照する。特に基板、アノードとカソード、および封止用配置の構造、層構成および材料について、参照により本明細書に明白に組み込まれる。
上述した有機部品のさらなる利点および特色に関して、本明細書においては、本発明の層および本発明の方法に関連する説明に明示的に言及する。また、本発明の方法の特色および利点も、本発明に係る部品および本発明に係る層にも適用可能であり、ここに開示されているものとしてみなされるべきであり、逆も然りである。本発明は、明示的に除外されているのでない限り、本明細書および/または請求の範囲に開示されている少なくとも2つの特色のすべての組合せも含む。
さらなる利点、有利な実施形態および発展は、図との関連で後述する実施形態によって生じるものである。
本明細書に記載される有機発光ダイオードの例示的な実施形態の概略側面図である。 本明細書に記載される有機太陽電池の例示的な実施形態の概略側面図である。 本明細書に記載される有機電界効果トランジスタの例示的な実施形態の概略側面図である。
例示的な実施形態および図において、同一の、同様のまたは同じ動作をする要素には、それぞれ同じ符号を付した。例証されている要素および互いの間でのそれらの比率は、縮尺に合致するとみなすべきではなく、層、部品、部品および領域等の個々の要素は、より良い体裁および/またはより良い理解のために、誇張して示されることがある。
図1は、有機発光ダイオード10の例示的な実施形態を示す。有機発光ダイオード10は、(例えばガラス製の)基板1を含む。基板1の上に配置されているのは、透明導電性酸化物(TCO)である、酸化インジウムスズで形成されたアノード2である。アノードの上に、正孔注入層3、架橋正孔伝導電気層4および発光層5が配置されている。架橋正孔伝導電気層4は、例えば、正孔導体(例えば、追加の架橋剤および機能性pドーパントとしての2つのアミン基で機能化された化合物であるPEDOT)から製造することができる。機能性pドーパントは、例えば、下記式の1つで表される。
Figure 0006721715
架橋は、追加の架橋剤を用い、機能性pドーパントを介して行われる。この架橋は、機械的に非常に安定かつ化学的に不活性な架橋正孔伝導電気層4をもたらす。特に、架橋正孔伝導電気層4は、溶液法を利用して製造される。
pドーパントは、正孔導体の体積に対して、20体積%で存在する。架橋正孔伝導電気層4の層厚は、200nmである。発光層5の上に、正孔ブロッキング層6、電子輸送層7、電子注入層8およびアルミニウム製のカソード9が配置されている。発光層5は、電子および/または正孔輸送材料ならびに1つまたは複数の燐光発光体または蛍光発光体を含んでもよい。電子輸送層7、電子注入層8および正孔注入層3のための材料は、当業者に公知である。例えば、電子輸送層7は、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールから、n−ドーパントNDN−1またはCaを用いて形成され、電子注入層8は、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)から形成され、正孔注入層3は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から形成される。
架橋正孔伝導電気層4と発光層5との間に、電子ブロッキング層を配置してもよい(ここでは図示されていない)。電子ブロッキング層のための材料は、当業者に公知である。例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウムを使用することができる。
式A3の機能性pドーパントは、例えば、下記合成によって合成することができる。
Figure 0006721715
例えば、4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラ−フルオロ安息香酸は、Fluorochem社によって市販されている。この化合物については、最初に酸基をエステル化反応に付すことで、エピクロルヒドリンとの反応から保護しなくてはならない。これは、硫酸を添加することによって為される。その後、4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラ−フルオロ安息香酸メチルエステルと、例えばSigma Aldrich社から市販されているエピクロルヒドリンと反応させる。酸基の脱保護後、機能性pドーパントを得るためのトリフェニルビスマスとの反応を実施する。
エピクロルヒドリンとメチル−4−ヒドロキシベンゾエートとの反応およびその後のエステルの鹸化、ならびにエピクロルヒドリンと4−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドとの反応およびその後のカルボン酸への酸化は、Cheedarala, Ravi Kumar; Sunkara, Vijaya; Park, Joon Won, Synthetic Communications, 2009, Vol. 39, 11, 1966-1980およびObreza, A.; Perdith, F .; Journal of Structural Chemistry, 2012, Vol. 53, 4, 793-799, 7に記載されている。さらに、ペルフルオロフェノールとエピクロルヒドリンとのこの反応は、Solov'ev, D.V .; Kolomenskaya. L. V; Rodin, A.A .; Zenkevich, I.G .; Lavrent'ev, A.N .; J. Gen. Chem. USSR (Engl. Transl. 1991, Vol. 61, 3.2, 673-678, 611-615に記載されている。
式A1の機能性pドーパントは、例えば、下記合成によって合成することができる。
Figure 0006721715
最初に、4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラ−フルオロ安息香酸と、トリフェニルビスマスとの反応が行われる。第2の工程において、式A3の所望の機能性pドーパントを得るための、3−クロロメチル−3−エチルオキセタンとの反応が行われる。
式A2の機能性pドーパントは、例えば、下記の合成によって合成することができる。
Figure 0006721715
最初に、3−エチル−3−ヒドロキシメチル−オキセタンを等モルの1,6−ジブロモヘキサンと反応させて、臭素を置換する。任意の必要なクロマトグラフィー精製の後、トリフェニルビスマスを用いて4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラ−フルオロ安息香酸から調製したビスマス錯体との反応を行って、式A2の機能性pドーパントを形成する。
式A2の機能性ドーパントのための代替合成経路は、次の通りである。
Figure 0006721715
最初に、4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラ−フルオロ安息香酸と、1,6−ジブロモヘキサンとの反応を行い、次の工程において、トリフェニルビスマスとの反応を行う。第3の工程において、式A2の所望の機能性pドーパントを得るための、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンとの反応を行う。
オキセタン類であるオキセタン3−エチル−3−ヒドロキシメチル−オキセタンおよび3−クロロメチル−3−エチルオキセタンは、次の通りに調製することができる。
Figure 0006721715
図2は、光21を電流に変換する、PIN構造20を備えた有機太陽電池の例示的な実施形態を示す。太陽電池20は、酸化インジウムスズのアノード22、架橋正孔伝導電気層23、吸収層24、ドープ電子輸送層25およびカソード26を含むか、またはこれらからなる。架橋正孔伝導電気層23の層厚は、150nmである。
架橋正孔伝導電気層23は、例えば、2つの第1級アミン基で機能化された正孔導体[例えばPVK(ポリ(9−ビニルカルバゾール))]および機能性pドーパントから製造することができる。機能性pドーパントは、例えば、下記式で表されるものである。
Figure 0006721715
架橋は、機能性pドーパントと、機能性正孔導体との反応によって行われる。例えば、正孔導体は、2つの芳香族第2級アミン基で機能化されている。この架橋は、機械的に非常に安定で、化学的に不活性な架橋正孔伝導電気層23をもたらす。
機能性pドーパントの存在量は、機能性正孔導体の体積に対して、15体積%である。さらなる層のための材料は、当業者に公知である。吸収層24において、環境からの光が吸収される。光の吸収の結果として、吸収層24の分子が励起状態に変化し、電荷分離が起こる。電荷分離の際には、励起子(すなわち、電子正孔対)が形成される。このような不均等に帯電した電荷は、この時点で互いから分離されなくてはならない。これは、電子が強いアクセプタによって取り込まれる場合および/または正孔が強いドナーによって取り込まれる場合にとりわけ可能である。そのような強いアクセプタは、架橋正孔伝導電気層23を表す。架橋正孔伝導電気層23は、電荷抽出に対して正の効果を有し、それ故に、有機太陽電池の効率に対しても正の効果を有する。
図3のA〜Fは、有機電界効果トランジスタ30の例示的な実施形態を示す。基板31の上に、ゲート電極32、ゲート誘電体33、ソースおよびドレインコンタクト34と35、および有機半導体層36が設置される。斜線領域37は、本発明に係る架橋正孔伝導電気層を示す。代替的に、完全な半導体層36を、本発明に係る架橋正孔伝導電気層として形成してもよい。
本発明は、例示的な実施形態に基づく記載によって、例示的な実施形態に限定されるものではない。それどころか、本発明は、すべての新たな要素のみならず、これら要素の全ての組み合わせを含み、特に本発明は、例え請求の範囲や例示的な態様に明示的に記載されていなくとも、特許請求の範囲に係わる要素のあらゆる組合せを含む。
1 基板
2 アノード
3 正孔注入層
4 架橋正孔伝導電気層
5 発光層
6 正孔ブロッキング層
7 電子輸送層
8 電子注入層
9 カソード
10 有機発光ダイオード
20 PIN構造を持つ有機太陽電池
21 光
22 アノード
23 架橋正孔伝導電気層
24 吸収層
25 ドープ電子輸送層
26 カソード
30 有機電界効果トランジスタ
31 基層
32 ゲート電極
33 ゲート誘電体
34、35 ソースおよびドレインコンタクト
36 有機半導体層
37 架橋正孔伝導電気層

Claims (13)

  1. 機能性pドーパントの反応によって架橋正孔伝導電気層を製造するための方法であって、前記機能性pドーパントが、少なくとも1種の中心原子および有機リガンドを含む有機金属錯体であり、前記中心原子が、周期表の第6族〜第15族の金属から選択され、前記有機リガンドの少なくとも1種が、下記の式I〜Vから選択され:
    Figure 0006721715
    [式中、
    Eは、互いに独立して、酸素、硫黄、セレンまたはN(Eであり、ここで、Eは、互いに独立して、H、D、および置換または非置換のアルキルまたはアリールを含む群から選択され、x=0、1または2であり、
    Rは、互いに独立して、H、D、F、あるいはC1〜C20の分枝鎖状、非分枝鎖状、置換または非置換のアルキルまたはアリールであり、
    は、互いに独立して、置換または非置換のアリール、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリーレン、ハロアリール、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロアリール、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、ケトアリール、ハロケトアリール、ケトヘテロアリール、ケトアルキル、ハロケトアルキル、ケトアルケニル、ハロケトアルケニルを含む基から選択され、そして
    各Rは、R基から選択される少なくとも1種の官能性部分であり、前記R基は、−OH、−COOH、−NH、−NHR’、ハロゲン、C2〜C40のアルケニル、ジエニル、アルキニル、アルケニルオキシ、ジエニルオキシ、およびアルキニルオキシ、ならびにアクリル酸、オキセタン、オキシラン、シラン、アクリル酸、無水物およびシクロブタンを含む基またはこれからなる基であり、ここで、R’は、C1〜C20の分枝鎖状、非分枝鎖状、置換または非置換のアルキルまたはアリールであり、
    G=−C(R (但し、u+v+w=3)であり、
    n=1〜4であり、
    記機能性pドーパントが、機能性正孔導体と反応し、前記機能性正孔導体が、前記R基またはR基から選択される少なくとも1種の部分も有し、前記機能性pドーパントが、RまたはG内のRとしてエポキシドまたはオキセタン基を有し、前記機能性正孔導体が、前記R基またはR基内に少なくとも1種のNH基および/またはNHR’基を有するか、または
    前記機能性pドーパントが、機能性正孔導体と反応し、前記機能性正孔導体が、前記R基またはR基から選択される少なくとも1種の部分も有し、前記機能性pドーパントが、RまたはG内のRとしてNH基および/またはNHR’基を有し、前記機能性正孔導体が、前記R基またはR基内にエポキシドまたはオキセタン基を有する、
    架橋正孔伝導電気層を製造するための方法。
  2. 前記機能性pドーパントが、機能性正孔導体と反応し、前記機能性正孔導体が、前記R基またはR基から選ばれる少なくとも1種の部分をさらに有し、前記機能性pドーパントが、前記機能性正孔導体と架橋する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機金属錯体が、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含み、前記有機リガンドの少なくとも1種が、前記式Iに対応する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記有機リガンドの少なくとも1種が、下記式VI、VIIまたはVIIIの1種に対応する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 0006721715
    [式中、
    およびR、またはR、RおよびRは、互いに独立して、Fならびに分枝鎖状または非分枝鎖状の置換アルキルまたは置換アリールから選択される。]
  5. 前記有機金属錯体が、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含み、前記有機リガンドの少なくとも1種が、前記式IIに対応する、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記有機金属錯体が、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含み、前記有機リガンドの少なくとも1種が、前記式IIIに対応する、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記有機金属錯体が、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含み、前記有機リガンドの少なくとも1種が、前記式IVに対応する、請求項1または2に記載の方法。
  8. 前記有機金属錯体が、ビスマス、スズ、亜鉛、ロジウム、モリブデン、クロムまたは銅を含み、前記有機リガンドの少なくとも1種が、前記式Vに対応する、請求項1または2に記載の方法。
  9. 部分RおよびR、または部分R、RおよびR、または部分Gのそれぞれが、少なくとも一フッ素化されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. またはRが、下記部分Q1a〜部分Q29のいずれかを含むか、または前記部分Q1a〜部分Q29のいずれかからなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 0006721715
    Figure 0006721715
    [式中、部分R11および部分R12は、同一であっても異なっていてもよく、H、D、あるいは直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C6アルキルを含む群から選択され、R13は、直鎖状または分枝鎖状のC1〜C6アルキルを表し、s=0〜8であり、t=1〜8である。]
  11. またはRが、下記部分Q1b〜部分Q26gのいずれかを含むか、または前記部分Q1b〜部分Q26gのいずれかからなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 0006721715
    Figure 0006721715
    Figure 0006721715
  12. 前記少なくとも1種の有機リガンドとRとの間、または前記機能性正孔導体とRとの間に、追加のリンカーが配置されて、前記R と前記リンカーとのユニットが形成されており、前記リンカーが、フッ素化または非フッ素化されたC1〜C20アルキル、アルケニル、アルキニル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンジアミン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニリデン−フェニレンまたはそれらの混合物を含む群から選択される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ユニットが、下記Q13〜Q26を含む群から選択される、請求項12に記載の方法。
    Figure 0006721715
    Figure 0006721715
    [式中、Ar10は、単環式もしくは多環式の、芳香族またはヘテロ芳香族であるC5〜C60環系である。]

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