JP6721440B2 - 軌道短絡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軌道周辺で作業を行う際に、レール間を短絡して軌道回路に列車が在線しているかのように検出させる軌道短絡装置に関する。
通常、鉄道の軌道には、列車が在線していることを検出するために軌道回路が設けられている。軌道回路は、一対のレールを信号経路とする電気回路であり、軌道回路内に列車が進入した際に、レール間が車輪を介して短絡されることで、これを列車の在線として検出する。この検出結果が信号保安設備に伝えられることで、必要区間の信号機が赤に切り替えられるなど保安制御が行われる。
以前より、軌道周辺で補修や工事等の作業を行う場合には、現場の安全を確保するために軌道短絡器が広く利用されている。軌道短絡器を介してレール間を短絡することで、軌道回路に列車が在線しているかのように検出させ、これによりこの区間の信号機が赤に切り替えられて安全を確保できる。従来、このような軌道短絡器において、レール間の短絡が正常に行われているか否かを検出する様々な技術が提案されている(例えば特許文献1〜3を参照)。
特許第2940658号公報 特開平6−239236号公報 特開2016−11047号公報
従来の軌道短絡器は、主にケーブルを用いて一対のレール間を短絡する構成であった。また、軌道短絡器は収容時および持ち運び時にコンパクトにまとめられるのが通常であった。このため、従来の軌道短絡器では、広げたときにケーブルが絡まっていることがあり、絡まりを解くのに手間がかかるという問題があった。軌道短絡器を使用する時間帯は夜間が多く、周囲が暗いことからケーブルが絡まっていると、これを直すのに比較的に長い時間を要することがあった。
さらに、従来の軌道短絡器では、作業者は、ケーブルの両端に設けられた各接触子を一対のレールの各々に固定するため、軌道内に立ち入る必要があった。軌道周辺で作業を行う場合でも、軌道内への立ち入りは危険度が一段高くなる。このため、なるだけ軌道内へ立ち入る工程は削減した方が好ましい。
本発明は、軌道内へ立ち入らなくても設置可能であり、設置時の作業性を向上できる軌道短絡装置を提供することを目的とする。
本発明に係る軌道短絡装置は、上記目的を達成するため、
巻き取り可能な柔軟性、および、外力を加えずに自力で伸張可能な張りを有する帯状の長尺部材と、
前記長尺部材の先端部に設けられ、レールに係り止め可能な第1係止部と、
前記長尺部材を巻き込んで収容可能な筐体と、
前記筐体に設けられ、レールに係り止め可能な第2係止部と、
前記長尺部材に沿って設けられた第1導電路と、
を備え、
前記第1係止部が一対のレールの一方に係り止めされ、前記第2係止部が前記一対のレールの他方に係り止めされたときに、前記第1導電路が前記一対のレール間を電気的に短絡することを特徴としている。
この構成によれば、長尺部材を伸張して一対のレール間に渡し、第1係止部と第2係止部とを一対のレールに係り止めすることで軌道短絡装置を設置できる。よって、作業者は軌道内に立ち入ることなく軌道短絡装置を設置できる。また、ケーブルの代わりに、巻き取り可能な柔軟性と、外力を加えずに自力で伸張可能な張りとを有する帯状の長尺部材を用いて一対のレール間を短絡するため、ケーブルが絡まるなどの不都合が生じ難く、設置時の作業性を向上できる。
ここで、本発明に係る軌道短絡装置は、
前記一対のレールが短絡しているか否かを検出して短絡状態を周囲に報知する短絡検出回路と、
前記第1係止部に設けられ、各々が導電性を有し、前記第1係止部がレールに係り止めされた状態で磁力によりレールに接触する第1接触子および第2接触子と、
前記第2係止部に設けられ、各々が導電性を有し、前記第2係止部がレールに係り止めされた状態で磁力によりレールに接触する第3接触子および第4接触子と、
前記長尺部材に沿って設けられた第2導電路と、
をさらに備え、
前記第1接触子、前記第1導電路および前記第3接触子を介して前記一対のレール間が短絡される一方、前記第2接触子、前記第2導電路および前記第4接触子を介して前記短絡検出回路と前記一対のレールとが電気的に接続される構成としてもよい。
この構成によれば、短絡検出回路の報知により一対のレール間が正常に短絡しているか確認できる。さらに、軌道内に立ち入らずに第1係止部と第2係止部とをレールに設置することで、レール間を導通するための接続と、短絡の検出を行うための接続との両方を一度に行うことができる。
さらに、前記第1接触子および前記第2接触子は前記第1係止部にバネを介して変位可能に接続されるとよい。
軌道短絡装置を軌道の横から設置する場合、第1係止部は作業者から比較的に遠くでレールに係り止めされることになる。このため、第1係止部とレールとの係止角度にばらつきが生じやすい。しかしながら、上記の構成によれば、第1係止部の角度のばらつきが生じても第1接触子と第2接触子とを適宜な角度でレールに接触させることができる。よって、設置の作業性が向上し、正常な短絡を容易に得ることができる。
また、前記第2係止部は折り畳み可能および展開可能に設けられ、
前記第2係止部を展開して前記レールに係り止めしたときに前記筐体がレールの頭部より軌道の外方に配置されるとよい。
この構成によれば、軌道短絡装置が設置されている軌道に列車が誤って進入した場合でも、レールの頭部より軌道の外方に筐体が配置されるので、列車が筐体に乗り上げて脱線するなどの大きな事故を避けることができる。
さらに、前記第1係止部は、前記一対のレールの外側からレールに引っかかるフック形状を有し、
前記第2係止部は、前記一対のレールの内側からレールに引っかかるフック形状を有してもよい。
この構成によれば、軌道横から軌道短絡装置を設置する作業性を向上でき、さらに、軌道短絡装置を安定的に固定することができる。
本発明によれば、軌道内へ立ち入らなくても設置可能であり、設置時の作業性を向上できる軌道短絡装置を提供できる。
本発明の実施形態の軌道短絡装置を示すもので、(A)は平面図、(B)は正面図である。 実施形態の軌道短絡装置を示すもので、(A)は一部破断の側面図、(B)は筐体内部のスプールの構成を示す背面図である。 実施形態の軌道短絡装置における第2係止部の展開動作を示す図である。 実施形態の軌道短絡装置の回路構成を示す図である。 実施形態の軌道短絡装置を軌道に設置した例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の実施形態の軌道短絡装置を示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)は正面図、図2(A)は一部破断の側面図、図2(B)は筐体内部のスプールの構成を示す背面図である。図2(A)は、主に筐体2の側面を外した状態を示している。
本発明の実施形態の軌道短絡装置1は、軌道周辺で作業を行う場合に、軌道上に設置されて、一対のレール間を電気的に短絡させるための装置である。一対のレール間が短絡されることで、軌道に設けられている軌道回路に列車が在線しているかのように検出させ、この区間の信号機が赤に切り替えられるなどして、作業箇所の安全を確保できる。
実施形態の軌道短絡装置1は、図1および図2に示すように、筐体2、第1係止部10、第2係止部20、長尺部材30、巻取り枠35、巻取りレバー37、付勢機構40、ガイド機構50、接点機構60、および回路基板70などを備えている。
筐体2は、内部に、巻取り枠35、付勢機構40、ガイド機構50、接点機構60および回路基板70を収容し、前面の開口部2aから長尺部材30を引き出しおよび挿し入れ可能に構成されている。また、筐体2には、下部に第2係止部20が設けられ、側部に巻取りレバー37が設けられ、上部に高輝度LED(発光ダイオード)などの表示部4と電源スイッチ3とが設けられている。
長尺部材30は、薄くて幅を有する一方向に長い帯状の部材であり、巻き取り可能な柔軟性と、外力を加えずに自力で伸張可能な張りとを有する。具体的には、長尺部材30は、幅方向に沿って緩やかな曲率を有する曲面形状の薄い金属板などから構成され、折れ曲がったときに元の形状に復元する弾性を有する。長尺部材30には、長手方向に沿って2本の導線d1、d2(図4を参照)が設けられている。
第1係止部10は、1つのレールの頭部に側方から引っ掛けて係り止めされるように、先端部が下方に張り出したフック形状をしている。下方に張り出した部分をフック部10bと記す。第1係止部10は、長尺部材30の先端に固定されており、上面には遠くから視認できるように反射テープ11が貼付けられている。また、第1係止部10の水平部分の裏面には、2つの接触子12、13と、スペーサ15(図2(a)を参照)とが設けられている。2つの接触子12は、永久磁石およびヨークを有し、レールに近づいたときに磁力によってレールに張り付く性質を有する。スペーサ15は、接触子12がレールの頭部に固定された状態で第1係止部10の水平部分が傾斜した際、レールの頭部に当接して水平部分がより大きく傾斜するのを抑止する。
各接触子12、13は、レールに接触する部位の少なくとも一部に導電性を有し、レールに固定された際に、レールと電気的に接続される。また、2つの接触子12、13は、互いに絶縁されており、2つの接触子12、13は長尺部材30に設けられた2本の導線d1、d2(図4を参照)にそれぞれ電気的に接続されている。2つの接触子12、13は、バネFを介して第1係止部10に対して前後方向および左右方向へ角度可変に取り付けられている。この構成により、第1係止部10とレールとの係止角度にばらつきが生じても、接触子12、13はレールに対して正常な角度で張り付くことができ、接触子12、13とレールとの接触不良を抑止できる。
図3は、第2係止部の展開動作を示す図である。
第2係止部20は、折り畳みおよび展開可能に筐体2の下部に設けられている。図3に示すように、第2係止部20は左右対称な二組の構成を有し、各組には筐体2の底面2bに対して支点P1を中心に回動可能に設けられた回動板部21と、回動板部21に対して支点P2を中心に回動可能に設けられた係止板部22とが設けられている。回動板部21は平面形状がほぼ長方形の平板形状をしている。係止板部22は、平面形状がほぼ長方形の平板部材に、一つの長辺の縁部分が下方に張り出したフック形状をしている。下方に張り出した部分をフック部22bと記す。
回動板部21と係止板部22とは、図2(A)のように折り畳まれた状態で、下方から見て筐体2の底面と重なる範囲に収まる。また、回動板部21と係止板部22とは、図2(B)、(C)のように展開することで、筐体2から一定の長さ離れて係止板部22を配置することができる。展開したとき、係止板部22の長手方向は横方向を向き、フック部22bは先端側に配置される。ここで、横方向とは、長尺部材30が伸張したときに、長尺部材30と直交し且つ水平な方向を意味する。先端とは、長尺部材30が伸びる方向を向いた先端を意味する。
第2係止部20の2つの係止板部22には、接触子24、25が設けられている。2つの接触子24、25は、永久磁石およびヨークを有し、レールに近づいたときに磁力によってレールに張り付く性質を有する。各接触子24、25は、レールに接触する部位の少なくとも一部に導電性を有し、レールに固定された際に、レールと電気的に接続される。2つの接触子24、25は、バネFを介して第2係止部20に対して前後方向および左右方向へ角度可変に取り付けられている。この構成により、第2係止部20とレールとの係止角度にばらつきが生じても、接触子24、25はレールに対して正常な角度で張り付くことができ、接触子24、25とレールとの接触不良を抑止できる。
2つの接触子24、25は、互いに絶縁されており、2つの接触子24、25のうち一方は、長尺部材30に設けられた1本の導線d1(図4を参照)に電気的に接続されている。2つの接触子24、25のうち他方は、回路基板70の一端子に筐体2内の導線を介して電気的に接続されている。
続いて、長尺部材30の巻き取り構造について説明する。
図2(A)、(B)に示すように、長尺部材30は、巻取り枠35が回転して巻き取られたり、或いは、巻取り枠35が回転して引き出されたりする。巻取り枠35は巻取りレバー37と連結しており、巻取りレバー37を介して外部から巻取り枠35を回転させることができる。
ガイド機構50は、筐体2の内方で開口部2aの近傍に設けられ、例えばローラと押圧部材とで長尺部材30を摺動可能に挟み込む。ガイド機構50により、筺体2の内方で長尺部材30の位置が規制され、これによって長尺部材30を巻取り枠35にスムーズに巻き取ることができる。
巻取り枠35には、図2(a)に示すように、同軸上に付勢機構40のワイヤーW1を巻き付けるスプール36が固定されている。付勢機構40は、ぜんまいバネ41と、ぜんまいバネ41が巻き付けられる回転軸41aおよび固定軸41bと、回転軸41aに固定され、且つ、ワイヤーW1が巻き付けられるスプール42とを備えている。回転軸41aと固定軸41bとは、図示略のステーを介して筐体2に支持されている。巻取り枠35と付勢機構40とはワイヤーW1を介して連動され、長尺部材30を引き出す方向に巻取り枠35を回転させると、ぜんまいバネ41を締め付ける方向に回転軸41aが回転する。逆に、長尺部材30を巻き込む方向に巻取り枠35を回転させると、ぜんまいバネ41を緩める方向に回転軸41aが回転する。
ぜんまいバネ41は、長尺部材30を全て巻き取ったときでも、ワイヤーW1に張力がかかるように予め設定されている。また、ぜんまいバネ41によるワイヤーW1の張力は、最大になっても、長尺部材30を自動的に巻き取る強さ以下となるように予め設定されている。
このような構成により、巻取り枠35には、常に、長尺部材30を巻き取る方向の力が掛けられた状態となり、長尺部材30が筐体2の内部で大きく弛んでしまうことが防止され、長尺部材30の引き出しと巻き付けとをスムーズに行うことができる。また、長尺部材30が自然に巻き取られることがないので、軌道に設置された状態で軌道短絡装置1が安定する。
接点機構60は、長尺部材30の根元側の導線d1、d2の端部と、回路基板70とを電気的に接続するための機構である。導線d1、d2の根元側の端部は、巻取り枠35とともに回転するため、回路基板70に直接に接続することは難しい。このため、接点機構60を設けて、導線d1、d2と回路基板70とを電気的に接続している。
接点機構60は、巻取り枠35の側面に設けられた接点突起65a、65bと、接点突起65a、65bに対向するように配置された基板61とを備えている。接点突起65a、65bは、導線d1、d2の根元側の端部と導通されており、巻取り枠35の回転に伴って回転する。接点突起65a、65bは、突出方向に変位可能であり、突出方向にバネにより付勢されている。基板61は、図示略のステーを介して筐体2に固定され、接点突起65a、65bがそれぞれ接触する円形帯状の電極61a、61bが設けられている。電極61a、61bは導線を介して回路基板70に接続されている。このような構成により、巻取り枠35が回転しても、長尺部材30の導線d1、d2に捻りが加えられることなく、導線d1、d2の一端を回路基板70に電気的に接続することができる。
図4は、実施形態の軌道短絡装置の回路構成を示す図である。
回路基板70には、図4の短絡検出回路72が設けられている。筐体2の上部に露出されている電源スイッチ3および表示部4は、回路素子として回路基板70に実装されている。
短絡検出回路72は、動作電圧を供給するバッテリE1および電源スイッチ3と、接触子13、25が導通したときにオンされる1段目のスイッチ素子であるFET75と、FET75がオンしたときにオンされる2段目のスイッチ素子であるトランジスタ76と、トランジスタ76がオンしたときにコレクタ電流により駆動される表示部(高輝度LED)4および電流調整用の抵抗R5とを有する。
短絡検出回路72において、FET75のソース端子と接触子13の電位点との間にはバイアス抵抗R1、R2が接続され、バイアス抵抗R1、R2の中間点はFET75のゲート端子に接続されている。また、FET75のドレイン端子とソース端子との間には、バッテリE1と電源スイッチ3と直列にバイアス抵抗R3、R4が接続され、バイアス抵抗R3、R4の中間点はトランジスタ76のベース端子に接続されている。さらに、バッテリE1および電源スイッチ3は、FET75のソース端子と接触子25の電位点との間に直列接続されている。また、表示部4および電流調整用の抵抗R5は、トランジスタ76のコレクタ端子とエミッタ端子との間にバッテリE1および電源スイッチ3と直列に接続されている。
このような構成によれば、短絡検出用の接触子13および接触子25が短絡し、電源スイッチ3がオン操作されることで、バッテリE1の動作電圧によりFET75のゲート端子にバイアス電圧が加えられてFET75がオンとなる。FET75がオンとなることで、バッテリE1の動作電圧によりトランジスタ76のベース端子にバイアス電圧が加えられてトランジスタ76もオンとなる。これにより、表示部4にコレクタ電流が流れて表示部4が点灯する。
一方、短絡検出用の接触子13および接触子25が非導通であれば、電源スイッチ3をオン操作しても、FET75のゲート端子にバイアス電圧が加えられず、FET75はオフのままとなる。FET75がオフであるとトランジスタ76のベース端子にもバイアス電圧が加えられないのでトランジスタ76もオフのままとなる。よって、表示部4には電流が流れず、表示部4は消灯したままとなる。なお、短絡検出用の接触子13および接触子25が非導通であっても、軌道回路の交流電圧が接触子13、25から短絡検出回路72に入力することが想定される場合がある。このような場合には、接触子13、25の何れか一方と短絡検出回路72の間に交流電圧を遮断し、直流電圧のみを通過させる回路を設けておくとよい。これにより、接触子13、25が非導通でも、軌道回路の電圧により表示部4が点灯してしまうことを避けることができる。
なお、短絡検出用の接触子13、25が一対のレールに接続されて表示部4が発光したとき、短絡検出回路72から接触子13、25とレールとを介して軌道回路に大きな電流が出力されると、軌道回路の動作に影響を及ぼすことが考えられる。しかしながら、上記の構成によれ、1段目のスイッチ素子がFET75であり、バイアス抵抗R1、R2の抵抗値を大きく設定できることから、接触子13、25を介して流れる電流を非常に小さくすることができる。よって、この電流により、軌道回路の動作が不安定になることがない。
図5は、実施形態の軌道短絡装置を軌道に設置した例を示す斜視図である。
続いて、軌道短絡装置1の設置方法について説明する。
軌道短絡装置1を設置するには、先ず、作業者は、図3(A)〜(C)に示したように、折り畳まれた第2係止部20をレールに係り止め可能なように展開する。
次に、作業者は、軌道の片側LSにおいて、長尺部材30を筐体2から引き出し、長尺部材30が伸張した状態で第1係止部10を反対側RSのレールに引っ掛ける。ここで、第1係止部10のフック部10bはレール頭部の軌道外方に引っ掛かけられ、第1係止部10の2つの接触子12、13は磁力によってレールに張り付く。
第1係止部10を固定したら、作業者は、第2係止部20を片側LSのレールに引っ掛ける。ここで、第2係止部20のフック部22bはレール頭部の軌道内方に引っ掛けられ、第2係止部20の2つの接触子24、25は磁力によってレールに張り付く。
このように、第1係止部10と第2係止部20とを固定する際、作業者は、軌道内CSと軌道の反対側RSへ立ち入る必要がない。第1係止部10と第2係止部20を固定したら、作業者は、電源スイッチ3をオン操作して、正常に短絡できているか確認を行う。第1係止部10の接触子12、13とレールとの間、或いは、第2係止部20の接触子24、25とレールとの間に接触不良があると、電源スイッチ3をオン操作しても、表示部4が発光しない。これにより、作業者は、レールが正常に短絡していないことを確認でき、軌道短絡装置1の設置をやり直すなどの対処ができる。
一方、接触子12、13、24、25が正常にレールと接触していると、軌道短絡用の接触子12、24と導線d1とを介して一対のレール間が短絡される。これにより、軌道回路に列車が在線しているものと認識させることができ、この区間の安全を確保できる。
さらに、接触子12、13、24、25が正常にレールと接触していると、順に、接触子13、一方のレール、接触子12、導線d1、接触子24、他方のレール、接触子25と導通される。よって、短絡検出回路72の電源スイッチ3がオン操作されることで、短絡検出用の接触子13、25の導通が検出されて表示部4が発光する。作業者は、この発光により一対のレールが正常に短絡していることを確認できる。また、表示部4の発光は、一対のレールが正常に短絡していることを周囲に報知する。表示部4の発光が確認されたら、軌道短絡装置1の設置が完了する。
設置が完了した状態では、図5に示すように、レールの頭部上と一対のレール間には、厚みの小さな第1係止部10、長尺部材30および第2係止部20しか配置されず、嵩の大きな筐体2はレールの頭部から外れて配置される。このような配置により、この軌道内に誤って列車が進行してきても、車輪とレールとの間に嵩の大きな筐体2が挟まれるなど、列車の脱線の恐れが生じる事態を避けることができる。これにより、フェイルセーフな構成を実現できる。
さらに、図5に示すように、第1係止部10のフック部10bは一方のレールの軌道外側に引っ掛けられ、第2係止部20のフック部22bは他方のレールの軌道内側に引っ掛けられる。このような構成により、設置する際の良好な作業性と安定した固定とが確保される。
作業終了後に軌道短絡装置1を片付ける際、作業者は、軌道の片側LSにおいて、筐体2と長尺部材30とを横に捻るような力を加えるなどして、第1係止部10と第2係止部20とをレールから引き離す。そして、巻取りレバー37を回転させるか、長尺部材30を筐体2内へ押し込むことで、長尺部材30を巻取り枠35に巻き付けて筐体2内へ収容することができる。さらに、第2係止部20を折り畳むことで、軌道短絡装置1をコンパクトにまとめることができる。
以上のように、本実施形態の軌道短絡装置1によれば、長尺部材30を伸張して一対のレール間に渡し、第1係止部10と第2係止部20とを一対のレールに係り止めすることで軌道短絡装置1を設置できる。よって、作業者は軌道内CSに立ち入ることなく軌道短絡装置1を設置できる。また、ケーブルの代わりに、巻き取り可能な柔軟性と、外力を加えずに自力で伸張可能な張りとを有する帯状の長尺部材30を用いて一対のレール間を短絡するため、ケーブルが絡まるなどの不都合が生じ難く、軌道を短絡する際の作業性を向上できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、長尺部材30の巻き取りをスムーズにさせる付勢機構40やガイド機構50は省略してもよい。また、上記実施形態では、長尺部材30に導線d1、d2を設けたが、導線d1又は導線d2の代わりに長尺部材30の導電性を利用した導電路を採用してもよい。接触子正常な短絡を検出するための回路構成は、軌道回路の種類に応じて適宜変更可能である。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 軌道短絡装置
2 筐体
3 電源スイッチ
4 表示部
10 第1係止部
10b フック部
12 接触子(第1接触子)
13 接触子(第2接触子)
20 第2係止部
22b フック部
24 接触子(第3接触子)
25 接触子(第4接触子)
30 長尺部材
40 付勢機構
50 ガイド機構
60 接点機構
70 回路基板
72 短絡検出回路
d1 導線(第1導電路)
d2 導線(第2導電路)
F バネ

Claims (5)

  1. 巻き取り可能な柔軟性、および、外力を加えずに自力で伸張可能な張りを有する帯状の長尺部材と、
    前記長尺部材の先端部に設けられ、レールに係り止め可能な第1係止部と、
    前記長尺部材を巻き込んで収容可能な筐体と、
    前記筐体に設けられ、レールに係り止め可能な第2係止部と、
    前記長尺部材に沿って設けられた第1導電路と、
    を備え、
    前記第1係止部が一対のレールの一方に係り止めされ、前記第2係止部が前記一対のレールの他方に係り止めされたときに、前記第1導電路が前記一対のレール間を電気的に短絡することを特徴とする軌道短絡装置。
  2. 前記一対のレールが短絡しているか否かを検出して短絡状態を周囲に報知する短絡検出回路と、
    前記第1係止部に設けられ、各々が導電性を有し、前記第1係止部がレールに係り止めされた状態で磁力によりレールに接触する第1接触子および第2接触子と、
    前記第2係止部に設けられ、各々が導電性を有し、前記第2係止部がレールに係り止めされた状態で磁力によりレールに接触する第3接触子および第4接触子と、
    前記長尺部材に沿って設けられた第2導電路と、
    を備え、
    前記第1接触子、前記第1導電路および前記第3接触子を介して前記一対のレール間が短絡される一方、前記第2接触子、前記第2導電路および前記第4接触子を介して前記短絡検出回路と前記一対のレールとが電気的に接続されることを特徴とする請求項1記載の軌道短絡装置。
  3. 前記第1接触子および前記第2接触子は前記第1係止部にバネを介して変位可能に接続されていることを特徴とする請求項2記載の軌道短絡装置。
  4. 前記第2係止部は折り畳み可能および展開可能に設けられ、
    前記第2係止部を展開して前記レールに係り止めしたときに前記筐体がレールの頭部より軌道の外方に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の軌道短絡装置。
  5. 前記第1係止部は、前記一対のレールの外側からレールに引っかかるフック形状を有し、
    前記第2係止部は、前記一対のレールの内側からレールに引っかかるフック形状を有していることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の軌道短絡装置。
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