JP6719098B2 - 燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

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Description

本開示は、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法に関する。
従来、燃料電池システムには耐用年数(例えば10年)が定められている。また、耐用年数を考慮して燃料電池システムを運転する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現でき、予定された機器寿命を満足することができる、燃料電池発電装置が記載されている。この燃料電池発電装置は、燃料電池と、排熱回収手段と、操作手段と、制御手段とを備えている。制御手段は、自動運転モード及び手動運転モードのどちらかの運転モードで燃料電池及び熱回収手段を制御して燃料電池発電装置の運転を行う。自動運転モードでは、電力需要及び熱需要の少なくともどちらか一方と、燃料電池の耐用運転時間と、予定された耐用年数とを考慮して計画された運転開始時間及び停止時間に従って、燃料電池発電装置の運転が行われる。手動運転モードでは、操作手段の操作部からの指示に従って燃料電池発電装置の運転の開始又は停止が行われる。制御手段は、自動運転モードでは、所定期間毎に単位時間あたりの運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する運転を行わせる。また、制御手段は、最初に運転を開始してからの運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になっている場合は手動運転モードでの運転を控える警告を出力する。
また、特許文献2には、利用者都合等の理由で頻繁に起動及び停止が行われようとした場合でも耐用年数までの寿命確保を図ることができる燃料電池システムが記載されている。この燃料電池システムは、燃料電池と、制御部とを備えている。制御部は、計測手段と、演算手段と、判定手段と、起動制限手段とを有する。計測手段は、現時点における燃料電池の累積停止回数を現累積停止回数として計測する。燃料電池の累積運転時間が所定の耐用累積運転時間に到達するまで増加するほど累積停止回数の許容上限値である許容停止回数を所定の耐用許容停止回数まで漸次増加させる形態で、累積運転時間と許容停止回数との関係が示されている。演算手段は、この関係に基づいて、現時点における燃料電池の累積運転時間である現累積運転時間から現時点における前記燃料電池の許容停止回数である現許容停止回数を生成する。判定手段は、現許容停止回数を基準停止回数とし、現累積停止回数が基準停止回数以上となる状態を停止回数異常と判定する。起動制限手段は、停止回数異常と判定されてから所定のリセット操作が実行されるまでは、燃料電池の再起動を禁止する。
特開2011−170985号公報 特許第5911366号公報
特許文献1及び特許文献2の記載の技術によれば、燃料電池の起動許容回数を完全利用する観点から改良の余地がある。そこで、本開示は、燃料電池の起動許容回数を完全利用できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本開示は、
酸化剤ガスと水素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
前記燃料電池の運転を制御する制御器と、を備え、
前記制御器は、
予め決められた単位時間あたりの前記燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定したときに、前記燃料電池の起動を禁止する、
燃料電池システムを提供する。
本開示の燃料電池システムによれば、燃料電池の起動許容回数を完全利用できる。
図1は、本開示の一実施形態にかかる燃料電池システムの構成図である。 図2は、図1に示す燃料電池システムの制御器の機能ブロックを示す図である。 図3は、図1に示す燃料電池システムの制御器のハードウェア構成を示す図である。 図4Aは、燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図4Bは、燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図4Cは、燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
燃料電池システムは、例えば、水素製造装置と、燃料電池と、熱回収装置とを備えている。水素製造装置は、天然ガス又は液化石油ガス(LPG)等の原料ガスから水素含有ガスを生成させる改質器を有する。燃料電池は、水素含有ガスを利用して発電する。熱回収装置は、発電時などに発生する熱を回収するための貯湯タンクを含む。このような燃料電池システムでは、起動及び停止が頻繁に繰り返されると、ヒートサイクル等の原因により改質器等の機器の劣化が進行して、燃料電池の耐用年数を満足できない可能性がある。また、固体高分子膜を有する燃料電池スタックでは、燃料電池システムが長時間連続して運転された場合に、コンタミナントの蓄積などの原因により性能低下が発生する可能性がある。
また、このような燃料電池システムは、省エネ発電モード、予約発電モード、手動発電モード、及び貯湯発電モードなどの様々な運転モードに従って運転される。省エネ発電モードでは、電力負荷及び給湯負荷などの負荷が計測され、計測された負荷を用いて運転計画が立てられ、運転計画に従って自動的に発電が行われる。予約発電モードでは、ユーザーが指定した時間に発電が開始される。手動発電モードでは、ユーザーによって入力された指示に従って発電が行われる。貯湯発電モードでは、貯湯タンクに所定の蓄熱量を確保することが優先される。燃料電池システムは、例えば、耐用年数(例えば、10年)を満足するように、耐用運転時間に基づいて、予め所定時間あたりの運転許容時間が定められた運転計画が立てられ、この運転計画に従って運転される。しかし、予約発電モード、手動発電モード、貯湯発電モード等の運転モードでは、この運転計画には従わずに燃料電池システムが運転される。このため、予約発電モード、手動発電モード、及び貯湯発電モード等の運転モードが選択された場合には、電力負荷及び給湯負荷の大きさによっては、燃料電池システムにおいて想定を上回った運転がなされ耐用年数を満足できない可能性がある。一方で、燃料電池システムにおいて、想定を大きく下回る運転がなされ、耐用年数相当の運転許容時間を完全利用できずに機器寿命に余裕がある状態で耐用年数を迎えてしまうこともある。
特許文献1に記載の技術によれば、運転経過期間に対する累積運転時間の割合が第1の所定レベル以上になると手動運転モードでの運転を控えるよう警告を出力する。これにより、利用者は、手動運転モードの運転を控える警告を認識し、手動運転を控えたり、自動運転モードの場合よりも運転時間が短くなるようにしたりする可能性が高くなる。その結果、自動運転モードと手動運転モードの2つの運転モードを使い分けながら、耐用年数相当の運転経過期間で耐用運転時間相当の累積運転時間を実現でき、予定された機器寿命を満足できる。しかし、特許文献1に記載の技術では、燃料電池の起動許容回数に余裕がある場合でも、所定期間毎に単位時間あたりの運転時間を予め設定された運転許容時間内に制限する。このため、熱需要が発生したときに排熱回収手段に回収された排熱の量が少ない状態が生じうる。この場合、排熱以外の熱を利用して熱需要に応える必要があり、このことは省エネ性の観点からは望ましいとは言い難い。また、燃料電池の起動許容回数に余裕があり、ユーザーが発電を望む場合でも、ユーザーに手動運転モードでの運転を控えさせてしまう可能性がある。
特許文献2に記載の技術によれば、耐用累積運転時間を考慮して現許容停止回数を生成されており、燃料電池の起動許容回数に余裕がある状態でも、累積運転時間が耐用累積運転時間に達した場合には燃料電池の起動が許可されているわけではない。
そこで、本発明者らは、燃料電池システムにおいて燃料電池の起動許容回数を完全利用できる技術について日夜検討を重ね、本開示の燃料電池システムを案出した。
本開示の第1態様は、
酸化剤ガスと水素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
前記燃料電池の運転を制御する制御器と、を備え、
前記制御器は、
予め決められた単位時間あたりの前記燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定したときに、前記燃料電池の起動を禁止する、
燃料電池システムを提供する。
第1態様によれば、制御器は、予め決められた単位時間あたりの燃料電池の起動回数と、燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定する。また、起動許容回数が所定値未満である場合に、燃料電池の起動が禁止される。このため、起動許容回数が所定値以上であれば、燃料電池の起動が許容される。しかも、耐用累積運転時間に関わらずに、起動許容回数が決定されるので、耐用累積運転時間の経過後においても起動許容回数が所定値以上であれば、燃料電池の起動が許容される。その結果、燃料電池システムにおいて燃料電池の起動許容回数を完全利用できる。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記燃料電池の発電時の排熱を回収して蓄える熱回収装置と、報知器及び表示装置の少なくとも一方を有する操作パネルと、をさらに備え、前記制御器は、前記熱回収装置に蓄えられた熱量のレベルを示す排熱回収レベルに応じて前記燃料電池の運転がなされる自動運転モード及び前記操作パネルに入力された指示に応じて前記燃料電池の運転の開始又は停止がなされる手動運転モードのいずれかの運転モードに従って、前記燃料電池及び前記熱回収装置を動作させる、燃料電池システムを提供する。第2態様によれば、燃料電池の発電時の排熱を熱回収装置によって回収して蓄えることができるとともに、自動運転モード及び手動運転モードのいずれかの運転モードに従って燃料電池システムを運転できる。
本開示の第3態様は、第2態様に加えて、前記排熱回収レベルを決定するための物理量を検出するセンサをさらに備え、前記制御器は、当該燃料電池システムが前記自動運転モードで運転されているときに、前記センサの検出結果を示す情報に基づいて前記排熱回収レベルを決定し、前記排熱回収レベルが第一レベルより高いときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定し、前記排熱回収レベルが前記第一レベル以下であり、かつ、前記起動許容回数が前記所定値未満であるときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定する、燃料電池システムを提供する。第3態様によれば、自動運転モードにおいて、排熱回収レベルが第一レベルより高いときには、燃料電池の起動が禁止されるので、燃料電池の起動後すぐに排熱回収レベルが上限に達することを防止できる。また、排熱回収レベルが第一レベル以下である場合には、起動許容回数が所定値以上であれば燃料電池の起動が許容される。
本開示の第4態様は、第2態様に加えて、前記排熱回収レベルを決定するための物理量を検出するセンサをさらに備え、前記制御器は、当該燃料電池システムが前記手動運転モードで運転されており、前記操作パネルに起動指示が入力されたときに、前記センサの検出結果を示す情報に基づいて前記排熱回収レベルを決定し、前記排熱回収レベルが第二レベルより高いときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定し、前記排熱回収レベルが前記第二レベル以下であり、かつ、前記起動許容回数が前記所定値未満であるときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定する、燃料電池システムを提供する。第4態様によれば、排熱回収レベルが第二レベル以下である場合には、起動許容回数が所定値以上であれば燃料電池の起動が許容される。このため、第二レベルを適切に定めることによりユーザーの意思が優先された状態で燃料電池システムが運転されやすい。
本開示の第5態様は、第2態様〜第4態様のいずれか1つの態様に加えて、前記制御器は、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定したときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあることを示す情報を前記報知器及び前記表示装置の少なくとも一方に出力させる、燃料電池システムを提供する。第5態様によれば、燃料電池が起動保護状態にあることをユーザーに知らせることできる。
本開示の第6態様は、
燃料電池システムの運転方法であって、
予め決められた単位時間あたりの燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定した場合に、前記燃料電池の起動を禁止する、
方法を提供する。
第6態様によれば、第1態様と同様に、燃料電池システムにおいて燃料電池の起動許容回数を完全利用できる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本開示は以下の実施形態に限定されない。
図1に示す通り、燃料電池システム10は、燃料電池101(燃料電池ユニット)と、制御器116とを備えている。燃料電池101は、酸化剤ガスと水素含有ガスとを用いて発電を行う。制御器116は、燃料電池101の運転を制御する。制御器116は、予め決められた単位時間あたりの燃料電池101の起動回数と、燃料電池101の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの燃料電池101の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定する。制御器116は、起動許容回数が所定値未満であるときに、燃料電池101が燃料電池101の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定する。制御器116は、燃料電池の停止期間において燃料電池が起動保護状態にあると決定したときに、燃料電池101の起動を禁止する。
燃料電池システム10において、起動許容回数が所定値未満である場合には燃料電池101の起動が禁止され、起動許容回数が所定値以上である場合には燃料電池101の起動が許容される。耐用累積運転時間に関わらずに、起動許容回数が決定されるので、耐用累積運転時間の経過後においても起動許容回数が所定値以上であれば、燃料電池101の起動が許容される。その結果、燃料電池システム10において燃料電池101の起動許容回数を完全利用できる。
図1に示す通り、燃料電池101は、例えば、酸化剤ガス供給装置103と、水素含有ガス供給装置104と、燃料電池スタック105と、インバータ106と、熱交換器107と、第一ポンプ108と、第二ポンプ109とを備えている。酸化剤ガス供給装置103は、空気等の酸化剤ガスを燃料電池スタック105に向かって送る。酸化剤ガス供給装置103は、例えば、ブロワーである。酸化剤ガス供給装置103と、燃料電池スタック105とは、酸化剤ガスの流路によって接続されている。水素含有ガス供給装置104は、例えば、天然ガス又はLPG等の原料ガスから水素含有ガスを生成させる改質器を有し、改質器によって生成された水素含有ガスを燃料電池スタック105に向かって送る。水素含有ガス供給装置104は、例えば、水素含有ガスが高圧に貯蔵された圧力容器と圧力容器に取り付けられたレギュレーターとの組み合わせであってもよい。水素含有ガス供給装置104と、燃料電池スタック105とは、水素含有ガスの流路によって接続されている。燃料電池スタック105を構成するセルは、例えば固体高分子形燃料電池である。
燃料電池スタック105は、例えば、酸化剤ガス供給装置103から供給された酸化剤ガスと、水素含有ガス供給装置104から供給された水素含有ガスとを反応させて発電する。燃料電池スタック105は、インバータ106に電気的に接続されている。インバータ106は、燃料電池スタック105における発電により生じた直流電力を交流電力に変換する。インバータ106は、電灯及び電化製品などの電力負荷115に電気的に接続されており、電力負荷115によって電力が消費される。
燃料電池スタック105における発電により熱が発生する。このため、例えば、燃料電池スタック105、熱交換器107、及び第一ポンプ108が配管等によって環状に接続されていることによって冷却水回路が構成されている。第一ポンプ108は、冷却水を燃料電池スタック105に向かって供給する。燃料電池スタック105に供給された冷却水は、燃料電池スタック105を冷却した後、熱交換器107に供給される。熱交換器107において冷却水は、別の熱媒体(例えば水)との熱交換により冷却され、冷却された冷却水が第一ポンプ108によって燃料電池スタック105に再び送られる。第二ポンプ109は、熱交換器107において燃料電池スタック105の冷却水を冷却するための熱媒体を熱交換器107に向かって送る。これにより、燃料電池スタック105の温度が所望の範囲に保たれる。
図1に示す通り、燃料電池システム10は、例えば、熱回収装置102(熱回収ユニット)と、操作パネル117とをさらに備えている。熱回収装置102は、燃料電池101の発電時の排熱を回収して蓄える。操作パネル117は、報知器120及び表示装置118の少なくとも一方を有する。制御器116は、自動運転モード及び手動運転モードのいずれかの運転モードに従って、燃料電池101及び熱回収装置102を動作させる。自動運転モードは、熱回収装置102に蓄えられた熱量のレベルを示す排熱回収レベルに応じて燃料電池101の運転がなされる運転モードである。手動運転モードは、操作パネル117に入力された指示に応じて燃料電池101の運転の開始又は停止がなされる運転モードである。
図1に示す通り、熱回収装置102は、例えば、三方弁110、貯湯タンク111、混合弁112、及び加熱器113を備えている。貯湯タンク111は、例えば、市水130に接続されており、貯湯タンク111には市水130から水が供給される。貯湯タンク111は、配管によって第二ポンプ109の入口に接続されている。第二ポンプ109が作動すると、貯湯タンク111に貯められた水が熱交換器107に供給される。熱交換器107において、貯湯タンク111から供給された水と燃料電池スタック105の冷却水とが熱交換することにより、貯湯タンク111から供給された水が加熱される。熱交換器107において加熱された水は三方弁110を通って貯湯タンク111に戻る。このようにして、熱回収装置102は、燃料電池101の発電時の排熱を回収して蓄える。給湯等の熱需要が発生したとき、貯湯タンク111に貯められた水は、必要に応じて市水から供給される水と混合されて混合弁112を通過する。混合弁112を通過した水は、必要に応じて加熱器113によって加熱された後、給湯栓135を通過し、給湯に供される。
図1に示す通り、制御器116は、例えば、制御信号及び検出信号等の所定の信号を送受信可能に有線又は無線によって燃料電池101の特定のコンポーネントに接続されている。制御器116は、例えば、制御信号及び検出信号等の所定の信号を送受信可能に有線又は無線によって熱回収装置102の特定のコンポーネントに接続されている。制御器116は、例えば、表示装置118又は報知器120に所定の情報を出力するための信号及び操作パネル117に入力された指示を示す信号等の所定の信号を送受信可能に有線又は無線によって操作パネル117に接続されている。操作パネル117は、例えば、指示を入力するための操作キー119をさらに有する。操作キー119は、物理的なキーであってもよいし、表示装置118に表示されるソフトウェアキーであってもよい。
図2に示す通り、制御器116は、運転制御部202と、運転計画演算部203と、起動保護判定部204と、起動許容回数演算部205と、累積起動回数記憶部206と、累積通電時間記憶部207とによって、構成されている。運転制御部202は、運転モード入力部208、表示装置118、燃料電池101、及び熱回収装置102のそれぞれと通信可能である。例えば、運転制御部202には、運転モード入力部208で入力された運転モードを示す信号が入力される。また、運転制御部202は、表示装置118に表示されるべき情報を示す信号を表示装置118に向かって出力する。
累積起動回数記憶部206は、燃料電池101の現在までの累積起動回数を記憶している。累積通電時間記憶部207は、燃料電池101の現在までの累積通電時間を記憶している。起動許容回数演算部205は、累積起動回数記憶部206から得た累積起動回数と累積通電時間記憶部207から得た累積通電時間とを用いて燃料電池101の起動許容回数を演算する。起動保護判定部204は、起動許容回数演算部205から得た燃料電池101の起動許容回数と、運転制御部202を通じて得られた燃料電池101の運転状態を示す情報とに基づいて、燃料電池101が起動保護状態にあるか判定する。運転計画演算部203は、起動保護判定部204における判定結果に従って、運転計画を作成する。累積通電時間は、望ましくは、燃料電池システム10を設定してユーザーに引き渡してからカウントされ、電力負荷又は給湯負荷が小さく燃料電池101が停止している間にもカウントされる。例えば、操作パネル117によって起動指示が入力されたことによって累積通電時間のカウントを開始してもよい。
図3に示す通り、別の観点から、制御器116は、バス300、CPU301、RAM302、ROM303、インターフェース304、及び外部記憶装置305によって構成されている。CPU301、RAM302、ROM303、及びインターフェース304はバス300によって互いに通信可能に接続されている。また、外部記憶装置305はインターフェース304に接続されており、CPU301は、インターフェース304を介して外部記憶装置305との間で、データの読み出し及び書き込みが可能である。例えば、ROM303には所定のプログラムが記憶されている。運転制御部202、運転計画演算部203、起動保護判定部204、及び起動許容回数演算部205における上記の動作は、例えば、ROM303に格納された所定のプログラムがCPU301によって実行されることによってなされる。このように、運転制御部202、運転計画演算部203、起動保護判定部204、及び起動許容回数演算部205の動作は、例えば、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。累積起動回数記憶部206及び累積通電時間記憶部207のそれぞれは、例えば、外部記憶装置305によって構成されている。
図1に示す通り、燃料電池システム10は、センサ114をさらに備えている。センサ114は、排熱回収レベルを決定するための物理量を検出する。センサ114は、センサ114の検出信号が制御器116に入力されるように有線又は無線によって制御器116に接続されている。センサ114は、例えば、貯湯タンク111に貯められた水の温度を検出する。制御器116は、例えば、燃料電池システム10が自動運転モードで運転されているときに、センサ114の検出結果を示す情報に基づいて排熱回収レベルを決定する。この場合、制御器116は、排熱回収レベルが第一レベルより高いときに、燃料電池101が起動保護状態にあると決定する。一方、制御器116は、排熱回収レベルが第一レベル以下であり、かつ、起動許容回数が所定値未満であるときに、燃料電池101が起動保護状態にあると決定する。
排熱回収レベルは、例えば百分率によって表される。排熱回収レベルが100%のときに熱回収装置102には蓄えることができる蓄熱量の上限値に相当する熱量が蓄えられている。一方、排熱回収レベルが0%のとき貯湯タンク111は基準温度(例えば、20℃)以下の水によって満たされている。第一レベルは、例えば20%である。
制御器116は、例えば、燃料電池システム10が手動運転モードで運転されており、操作パネル117に起動指示が入力されたときに、センサ114の検出結果を示す情報に基づいて排熱回収レベルを決定する。この場合、制御器116は、排熱回収レベルが第二レベルより高いときに、燃料電池101が起動保護状態にあると決定する。一方、制御器116は、排熱回収レベルが第二レベル以下であり、かつ、起動許容回数が所定値未満であるときに、燃料電池101が起動保護状態にあると決定する。
第二レベルは、例えば第一レベルより高く定められている。第二レベルは、例えば80%である。手動運転モードにおいて操作パネル117に起動指示が入力された場合、ユーザーの意思を可能な限り優先して燃料電池101を起動させることが望ましい。このため、手動運転モードにおいて燃料電池101が起動保護状態にあると決定するための条件は、自動運転モードにおいて燃料電池101が起動保護状態にあると決定するための条件よりも緩和されている。例えば、太陽光発電装置が併設されている場合、太陽光発電が最大化される昼間に燃料電池システム10によって発電させることにより、太陽光発電において消費される電力負荷が減少し、太陽光発電による売電量を増加させることができる。
制御器116は、燃料電池101が起動保護状態にあると決定したときに、燃料電池101が起動保護状態にあることを示す情報を報知器120及び表示装置118の少なくとも一方に出力させる。これにより、燃料電池101が起動保護状態にあることをユーザーに知らせることができる。
制御器116は、起動許容回数、燃料電池101の通電開始から現在までの累積通電時間、及び現在までの燃料電池101の累積起動回数の少なくともいずれか1つを含む情報を、報知器120及び表示装置118の少なくとも一方に出力させてもよい。
図4A、図4B、及び図4Cを参照しつつ、燃料電池101が起動保護状態にあるか否か判定するために制御器116においてなされる処理の一例を説明する。図4A、図4B及び図4Cに示す処理は、例えば、ユーザーが操作パネル117に触れたこと等の所定の条件をトリガに開始される。この条件には、例えば、手動運転モードにおいて操作パネル117に起動指示が入力されたことが含まれる。
図4Aに示す通り、ステップS410において、制御器116は、燃料電池101が発電中であるか否かを判断する。ステップS410における判断結果が肯定的である場合、燃料電池101が起動保護状態にあるか否かを判定する必要がないので、処理を終了する。ステップS410における判断結果が否定的である場合、ステップS420に進み、制御器116は、燃料電池システム10の運転モードが自動発電モードであるか否かを判断する。自動発電モードは、例えば、省エネ運転モード及び貯湯発電モードを含み、ユーザーによって運転条件が指定されることなく、燃料電池101及び熱回収装置102の動作履歴と現在の運転状態とから自動的に運転計画を作成して運転を行うモードを意味する。省エネ運転モードは、例えば、電力負荷及び給湯負荷等の負荷から燃料電池システム10における使用エネルギーを可能な限り少なくできる運転計画を学習制御によって定めることにより実現される。貯湯発電モードは、例えば、熱回収装置によって回収される排熱量を可能な限り大きくし、貯湯タンク111に可能な限りお湯を貯めるためのモードである。
ステップS420における判断結果が肯定的である場合、ステップS421に進み、制御器116は、排熱回収レベルLHRを決定する。次に、ステップS422に進み、制御器116は、排熱回収レベルLHRが第一レベルよりも高いか否かを判断する。ステップS422における判断結果が否定的である場合、制御器116は、ステップS423に進み、燃料電池101の本日の起動回数Tsを取得する。燃料電池101の本日の起動回数Tsは、例えば、燃料電池101の起動毎にインクリメントされる所定のカウンタによって計数されており、そのカウンタの計数結果は日毎にリセットされる。制御器116は、例えば、このカウンタの計数結果を参照して起動回数Tsを取得する。
次に、ステップS424に進み、制御器116は、起動許容回数Taを決定する。起動許容回数Taは、例えば、予め決められた単位時間あたりの燃料電池101の起動回数と、燃料電池101の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの燃料電池101の累積起動回数との間の以下の関係に基づいて決定される。単位時間は、例えば1日である。制御器116は、例えば、予め決められた単位時間あたりの燃料電池101の起動回数をROM303から読み出す。加えて、制御器116は、例えば、燃料電池101の通電開始から現在までの累積通電時間及び現在までの燃料電池101の累積起動回数を外部記憶装置305から読み出す。
Ta=(現在までの累積通電時間÷24時間)×1日あたりの燃料電池101の起動回数−現在までの燃料電池101の累積起動回数+初期余裕起動回数
例えば、燃料電池システム10の耐用年数が10年であり、かつ、燃料電池システム10の耐用起動回数4000回であると仮定する。また、燃料電池システム10の基本設計によれば、予め決められた1日あたりの燃料電池101の起動回数が1回であると仮定する。初期余裕起動回数は、例えば、以下のようにして定められる。燃料電池システム10が基本設計に従って、運転されたとすると、予め決められた1日あたりの燃料電池101の起動回数が1回であるので、うるう年を考慮しなければ、耐用年数10年における燃料電池101の起動回数は3650回となる。燃料電池システム10の耐用起動回数は、4000回であるので、基本設計には、燃料電池101の起動回数に関し、350回(=4000回−3650回)の余裕がある。例えば、この値を初期余裕起動回数と定める。
例えば、現在までの累積通電時間が1000時間であり、かつ、累積起動回数が30回であるとすると、起動許容回数Taは、(1000時間÷24時間)×1回−30回+350回=361.1回と決定される。
制御器116によって起動許容回数Taが決定されると、次にステップS440に進む。図4Bに示す通り、ステップS440において、制御器116は、本日の起動回数TsがN回以上であるか否か判断する。Nは、典型的には、基本設計において予め決められた1日あたりの燃料電池101の起動回数(例えば1回)である。Nは、場合によっては2以上の整数でありうる。この場合、条件によっては、1日に燃料電池101を複数回起動することが許容される。Nは、例えば発電モードによって異なる値をとりうる。自動運転モードにおいて、ユーザーの生活様式に適合させることを考慮しつつ、省エネ性、出力性能、及び耐久性の観点から、Nは典型的には1である。N=0であると、すなわち、燃料電池101が連続運転し続けると、燃料電池スタック105においてスタック電圧が低下し、所望の出力(例えば、700W)を維持できなくなってしまう。一方、N=1であると、燃料電池101が1日1回は停止するので出力性能の低下を抑制できる。加えて、N=1であると、ユーザーが単位時間(例えば、1日)に消費する量のお湯を確実に確保しつつ、過剰な量のお湯の生成を抑制でき、省エネ性を高めることができる。一方、手動発電モードにおいて、Nは2以上であり得る。ステップS440における判断結果が肯定的である場合、制御器116は、ステップS441に進み、燃料電池101が起動保護状態にあると決定し、そのことを示す情報を表示装置118に表示させる。これにより、一連の処理が終了する。制御器116は、燃料電池101が起動保護状態にあることを示す情報を報知器120に報知させてもよい。この場合、制御器116は、本日の起動回数Tsを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。
ステップS440における判断結果が否定的である場合、ステップS442に進み、制御器116は、起動許容回数Taが所定値未満であるか否か判断する。所定値は、例えば1回である。ステップS442における判断結果が肯定的である場合、制御器116は、ステップS443に進み、燃料電池101が起動保護状態にあると決定し、そのことを示す情報を表示装置118に表示させる。これにより、一連の処理が終了する。制御器116は、燃料電池101が起動保護状態にあることを示す情報を報知器120に報知させてもよい。この場合、制御器116は、起動許容回数Taを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。
ステップS442における判断結果が否定的である場合、制御器116は、ステップS444に進み、燃料電池101が起動可能状態にあると決定し、一連の処理が終了する。燃料電池101が起動保護状態にあることを示す情報が表示装置118又は報知器120に出力されている場合には、制御器116はその情報の出力を中止する。制御器116は、燃料電池101が起動可能状態にあることを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。この場合、制御器116は、起動許容回数Taを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。
ステップS422における判断結果が肯定的である場合、制御器116は、ステップS450に進む。図4Cに示す通り、ステップS450において、制御器116は、燃料電池101の本日の起動回数Tsを取得する。次に、ステップS451に進み、制御器116は、燃料電池101の本日の起動回数TsがN回以上であるか否か判断する。ステップS451における判断結果が肯定的である場合、制御器116は、ステップS452に進み、燃料電池101が起動保護状態にあると決定し、そのことを示す情報を表示装置118に表示させる。これにより、一連の処理が終了する。制御器116は、燃料電池101が起動保護状態にあることを示す情報を報知器120に報知させてもよい。この場合、制御器116は、本日の起動回数Tsを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。
ステップS451における判断結果が否定的である場合、制御器116は、ステップS453に進み、燃料電池101が起動可能状態にあると決定し、燃料電池101が起動保護状態にあることを示す情報が表示装置118又は報知器120に出力されている場合には、その情報の出力を中止する。これにより、一連の処理が終了する。制御器116は、燃料電池101が起動可能状態にあることを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。この場合、制御器116は、起動許容回数Taを示す情報を表示装置118又は報知器120に出力させてもよい。
排熱回収レベルLHRが第一レベルよりも高い場合には、熱回収装置102に蓄えられた熱量が十分であり、燃料電池101を起動しても熱回収装置102によって多くの排熱を回収できない可能性が高い。この場合、燃料電池101を起動すると、燃料電池システム101の省エネ性が犠牲になる可能性がある。そこで、ステップS422における判断結果が肯定的である場合、ステップS450に進み、制御器116は、起動回数TsがN回未満である場合に限り、燃料電池101の起動を許容する。
ステップS420における判断結果が否定的である場合、制御器116は、ステップS430に進み、制御器116は、燃料電池システム10の運転モードが手動発電モードであるか否かを判断する。ステップS430における判断結果が否定的である場合、ステップS450に進む。ステップS430における判断結果が肯定的である場合、ステップS431に進み、制御器116は、排熱回収レベルLHRを決定する。次に、ステップS432に進み、制御器116は、排熱回収レベルLHRが第二レベルよりも高いか否かを判断する。ステップS432における判断結果が否定的である場合、制御器116は、ステップS433に進み、燃料電池101の本日の起動回数Tsを取得する。次に、ステップS434に進み、制御器116は、起動許容回数Taを決定し、ステップS440に進む。ステップS432における判断結果が肯定的である場合、制御器116は、ステップS450に進む。
ステップS422における判断結果が肯定的である場合及びステップS432における判断結果が肯定的である場合には、ステップS450に進む代わりに、制御器116は、燃料電池101が起動保護状態にあると決定し、そのことを示す情報を表示装置118に表示させて、一連の処理を終了してもよい。
燃料電池システム10によれば、耐用年数を用いずに起動許容回数Taを決定する。このため、耐用年数(例えば10年)を経過しても、適切なメンテナンス又は部品交換により燃料電池システム10の継続運転が可能である場合には、制御器116のROM303に格納されたプログラムを更新せずに燃料電池101を起動できる。その結果、燃料電池101の起動許容回数を完全利用できる。
燃料電池システム10によれば、電力負荷又は給湯負荷が小さく、燃料電池101が停止している間にも累積通電時間がカウントされるので、燃料電池101の停止時間が起動許容回数Taの決定に適切に反映される。このため、燃料電池101の起動回数が少ない場合、耐用年数(例えば10年)を超えても燃料電池システム10を継続的に運転できる可能性が増す。
燃料電池システム10によれば、電力負荷又は給湯負荷が大きく、燃料電池システム10を24時間を超えて長時間運転をすることが省エネの観点から有利な場合に、起動許容回数Taが多くなりやすい。このように、負荷が小さい場合及び負荷が大きい場合等の様々なパターンで負荷が発生しても、燃料電池101の起動許容回数を完全利用できる。
燃料電池システム10の運転モードには、例えば、省エネ運転モード、発電主体運転モード、貯湯発電モード、予約発電モード、即時発電モード等の様々な発電モードが含まれる。省エネ運転モードは、電力負荷と給湯負荷とを総合的に考え一次エネルギー消費量を最小化するモードである。発電主体運転モードは、発電を主体とするモードである。貯湯発電モードは、蓄熱量を最大化することを目的とするモードである。貯湯発電モードでは、蓄熱量を最大化するために、電力負荷に追従せず、熱媒体を加熱するためのヒータに発電で発生した電力を供給して蓄熱量を増加させることも考えられる。予約発電モードは、ユーザーが指定した時刻に発電するモードである。予約発電モードにおいてNは典型的には1である。即時発電モードは、ユーザーの指示に従って即時に発電を開始するモードである。燃料電池システム10の運転モードにこのような様々な運転モードが含まれていると、ユーザーの多様なニーズを満たすことができる。
燃料電池システム10によれば、例えば、本日の起動回数TsがN回以上である場合に、燃料電池101が起動保護状態にあることが表示装置118に表示される。また、燃料電池システム10の運転モードが貯湯発電モード等の自動発電モードであり、排熱回収レベルが第一レベル(例えば20%)より高く、起動許容回数Taが1回未満である場合に、燃料電池101が起動保護状態にあることが表示装置118に表示される。さらに、燃料電池システム10の運転モードが手動発電モードであり、排熱回収レベルが第二レベル(例えば80%)より高く、起動許容回数Taが1回未満である場合に、燃料電池101が起動保護状態にあることが表示装置118に表示される。また、ユーザーが燃料電池101を起動しようとした場合に、音声又はメッセージによって、燃料電池101が起動保護状態にあることをユーザーに警告できる。
このように、燃料電池101が起動保護状態にあることをユーザーに知らせることによって、ユーザーの起動指示が所定期間に多くなされて燃料電池101の起動許容回数が減少することを抑制できる。また、排熱回収レベルが比較的高いと燃料電池101が起動保護状態になることがあるので、貯湯タンク111に貯められた湯を消費するようにユーザーを促すことができる。燃料電池システム10のようなコージェネレーションシステムにおいては、貯められた湯の消費が省エネ性につながることが多い。
本明細書に開示された技術は、予め決められた単位時間あたりの燃料電池の起動回数と、燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定するので、耐用運転時間に到達した場合でも、点検後に再運転が可能な燃料電池システムを提供できる。また、本明細書に開示された技術によれば、長期停止状態又は長時間発電継続状態において、「累積通電時間」に伴い起動許容回数を増やすことができ、実際の運転状態に適した燃料電池の起動保護が可能である。
10 燃料電池システム
101 燃料電池
102 熱回収装置
114 センサ
116 制御器
117 操作パネル
118 表示装置
120 報知器

Claims (5)

  1. 酸化剤ガスと水素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池の運転を制御する制御器と、
    前記燃料電池の発電時の排熱を回収して蓄える熱回収装置と、
    報知器及び表示装置の少なくとも一方を有する操作パネルと、
    前記熱回収装置に蓄えられた熱量のレベルを示す排熱回収レベルを決定するための物理量を検出するセンサと、を備えた燃料電池システムであって
    前記制御器は、
    予め決められた単位時間あたりの前記燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
    前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
    前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定したときに、前記燃料電池の起動を禁止し、
    前記制御器は、前記排熱回収レベルに応じて前記燃料電池の運転がなされる自動運転モード及び前記操作パネルに入力された指示に応じて前記燃料電池の運転の開始又は停止がなされる手動運転モードのいずれかの運転モードに従って、前記燃料電池及び前記熱回収装置を動作させ、
    当該燃料電池システムが前記自動運転モードで運転されているときに、前記センサの検出結果を示す情報に基づいて前記排熱回収レベルを決定し、
    前記排熱回収レベルが第一レベルより高いときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定し、
    前記排熱回収レベルが前記第一レベル以下であり、かつ、前記起動許容回数が前記所定値未満であるときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定する、
    燃料電池システム。
  2. 酸化剤ガスと水素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池の運転を制御する制御器と、
    前記燃料電池の発電時の排熱を回収して蓄える熱回収装置と、
    報知器及び表示装置の少なくとも一方を有する操作パネルと、
    前記熱回収装置に蓄えられた熱量のレベルを示す排熱回収レベルを決定するための物理量を検出するセンサと、を備えた燃料電池システムであって
    前記制御器は、
    予め決められた単位時間あたりの前記燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
    前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
    前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定したときに、前記燃料電池の起動を禁止し、
    前記制御器は、前記排熱回収レベルに応じて前記燃料電池の運転がなされる自動運転モード及び前記操作パネルに入力された指示に応じて前記燃料電池の運転の開始又は停止がなされる手動運転モードのいずれかの運転モードに従って、前記燃料電池及び前記熱回収装置を動作させ、
    前記制御器は、
    当該燃料電池システムが前記手動運転モードで運転されており、前記操作パネルに起動指示が入力されたときに、前記センサの検出結果を示す情報に基づいて前記排熱回収レベルを決定し、
    前記排熱回収レベルが第二レベルより高いときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定し、
    前記排熱回収レベルが前記第二レベル以下であり、かつ、前記起動許容回数が前記所定値未満であるときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定する、
    燃料電池システム。
  3. 前記制御器は、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定したときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあることを示す情報を前記報知器及び前記表示装置の少なくとも一方に出力させる、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 燃料電池システムの運転方法であって、
    予め決められた単位時間あたりの燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
    前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
    前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定した場合に、前記燃料電池の起動を禁止し、
    前記燃料電池の発電時の排熱を回収して蓄える熱回収装置に蓄えられた熱量のレベルを示す排熱回収レベルに応じて前記燃料電池の運転がなされる自動運転モード及び操作パネルに入力された指示に応じて前記燃料電池の運転の開始又は停止がなされる手動運転モードのいずれかの運転モードに従って、前記燃料電池及び前記熱回収装置を動作させ、
    前記燃料電池システムが前記自動運転モードで運転されているときに、センサの検出結果を示す情報に基づいて前記排熱回収レベルを決定し、
    前記排熱回収レベルが第一レベルより高いときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定し、
    前記排熱回収レベルが前記第一レベル以下であり、かつ、前記起動許容回数が前記所定値未満であるときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定する、
    方法。
  5. 燃料電池システムの運転方法であって、
    予め決められた単位時間あたりの燃料電池の起動回数と、前記燃料電池の通電開始から現在までの累積通電時間と、現在までの前記燃料電池の累積起動回数との関係に基づいて起動許容回数を決定し、
    前記起動許容回数が所定値未満であるときに、前記燃料電池が当該燃料電池の起動を禁止すべき起動保護状態にあると決定し、
    前記燃料電池の停止期間において前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定した場合に、前記燃料電池の起動を禁止し、
    前記燃料電池の発電時の排熱を回収して蓄える熱回収装置に蓄えられた熱量のレベルを示す排熱回収レベルに応じて前記燃料電池の運転がなされる自動運転モード及び操作パネルに入力された指示に応じて前記燃料電池の運転の開始又は停止がなされる手動運転モードのいずれかの運転モードに従って、前記燃料電池及び前記熱回収装置を動作させ、
    前記燃料電池システムが前記手動運転モードで運転されており、前記操作パネルに起動指示が入力されたときに、センサの検出結果を示す情報に基づいて前記排熱回収レベルを決定し、
    前記排熱回収レベルが第二レベルより高いときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定し、
    前記排熱回収レベルが前記第二レベル以下であり、かつ、前記起動許容回数が前記所定値未満であるときに、前記燃料電池が前記起動保護状態にあると決定する、
    方法。
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