JP6717304B2 - 予測装置、予測システム、予測方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、斜面の安定解析に関する。
斜面の安定解析に基づき、斜面崩壊の危険性を予測する技術が知られている。例えば、特許文献1は、リアルタイムな測定データに基づいて安全率を算出し、安全率が所定値(1.0)に達する時間を予測して警報を発するシステムを開示している。
特開2006−195650号公報
特許文献1に記載された技術は、リアルタイムな測定データに基づいて安全率を算出するものである。
本発明の目的の一つは、斜面の安全性を雨量の予測値を用いることによって予測できるようにすることにある。
本発明の一態様に係る予測装置は、監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を各々の実測値に基づいて算出する第1の算出手段と、前記算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の前記斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出する第2の算出手段とを備える。
本発明の一態様に係る予測システムは、前記予測装置と、前記算出された予測値をユーザに報知する出力装置とを備える。
本発明の一態様に係る予測方法は、監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を各々の実測値に基づいて算出し、前記算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の前記斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出する。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を各々の実測値に基づいて算出するステップと、前記算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の前記斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出するステップとを実行させる。
本発明によれば、斜面の安全性を雨量の予測値を用いて予測することが可能である。
図1は、予測装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、予測システムの構成の一例を示すブロック図である。 図3は、予測装置が実行する処理の概略を示すフローチャートである。 図4は、予測装置によって算出される数値を例示する模式図である。 図5は、出力装置が表示する情報の一例を示す図である。 図6は、出力装置が表示する情報の一例を示す図である。 図7は、予測装置を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る予測装置10の構成を示すブロック図である。予測装置10は、監視対象の斜面の安全性を示す指標を雨量の予測値によって算出することを可能にする情報処理装置である。予測装置10は、第1算出部11と、第2算出部12とを少なくとも備える。
第1算出部11は、監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を算出する。第1算出部11は、これらの計測値(実測値)を用いて関係式を算出する。本実施形態において、斜面の水分状態を表す計測値は、斜面を構成する土壌の水分量を表す数値である。水分量は、体積含水率と重量含水率のいずれであってもよい。これらの実測値は、いずれも、所定の時間間隔(例えば1時間毎)で得られる。
ここで、ある時点tにおける水分量をmt、雨量をptとした場合、mtは、例えばタンクモデルに基づき、以下の(1)式により算出することができる。ここにおいて、ciは、土種(土壌の種類)に応じて異なる0以上1未満の係数である。また、f(pt,pt-1,pt-2,…,pt-k)は、pt,pt-1,pt-2,…,pt-kを変数とする所定の多変数関数である。なお、n及びkは、適当に定められる。
Figure 0006717304
ここで、水分量への影響が小さい過去のデータを無視してよいとすると、mtは、以下の(2)式によって表すことができる。ここにおいて、Fは、透水係数に相当し、土種に応じて異なる。また、cは、土壌の保水性を示す係数である。F及びcは、土壌での試験によって求められてもよいし、所定のデータベースを利用して求められてもよい。
Figure 0006717304
(1)式及び(2)式は、水分量の予測式として用いることができる。すなわち、第1算出部11は、予測の実施時点より後の所定の時点をtとした場合に、当該時点の雨量の予測値と当該時点より前の水分量の実測値とに基づいて当該時点の水分量を算出(すなわち予測)することが可能である。
なお、水分量mtとしては、タンクモデル以外のモデルが用いられてもよい。例えば、水分量mtは、1次関数のほか、2次関数や実験的又は経験的に算出された他の関数を想定したモデルも適用可能である。
第2算出部12は、第1算出部11により算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出する。ここにおいて、実測値が存在しない時点とは、具体的には、特定の時点(例えば予測を実施するタイミング)よりも後、すなわち当該時点からみた未来のことをいう。
なお、雨量の予測値は、外部の機関又は事業者から提供されてもよい。例えば、日本国においては、気象庁が1km四方のメッシュ単位で降水量の予測値を発表している(降水短時間予報)。
本実施形態において、安全性の指標は、安全率である。なお、安全率の定義式(安定解析式)は、複数の種類があり、特定の種類に限定されない。以下の説明においては、第2算出部12は、フェレニウス法(簡易分割法、スウェーデン法ともいう。)又は修正フェレニウス法に基づく予測値を算出するものとする。
フェレニウス法による安全率Fsは、例えば、以下の(3)式で表すことができる。ここにおいて、c、W、u、φは、それぞれ、土塊の粘着力、重量、間隙水圧、内部摩擦角を表す変数である。また、αは、斜面の傾斜角を表す。また、lは、斜面を垂直方向に分割した分割片(スライス)のすべり面の長さを表す。説明の便宜上、傾斜角α及びすべり面長lは、ここでは定数とする。
Figure 0006717304
また、修正フェレニウス法による安全率Fsは、例えば、以下の(4)式で表すことができる。ここにおいて、bは、スライスの幅を表す。スライス幅bは、ここでは定数とする。
Figure 0006717304
ここで、粘着力c、重量W、間隙水圧u及び内部摩擦角φは、いずれも、土中の水分量に応じて変化する。したがって、これらの変数は、いずれも水分量の関数として表すことができる。例えば、(3)式は、粘着力c、重量W、間隙水圧u及び内部摩擦角φを、それぞれ水分量mの関数c(m)、W(m)、u(m)及びφ(m)に置換すると、以下の(5)式で表される。このような置換は、(4)式においても同様に可能である。
Figure 0006717304
なお、関数c(m)、W(m)、u(m)及びφ(m)は、土壌毎に異なり得る。関数c(m)、W(m)、u(m)及びφ(m)は、これらの変数と水分量の実測値に基づいてあらかじめ求められてもよいし、シミュレーション等によって推定されてもよい。
ここで、(5)式のmを(1)式又は(2)式のmtに置換すると、以下の(6)式が得られる。そうすると、安全率Fsは、過去の水分量の計測値と過去の雨量の予測値とによって算出することが理論上可能である。また、水分量mtが予測可能であれば、安全率Fsも同様に予測可能であるといえる。
Figure 0006717304
上述したように、未来のある時点における土中の水分量は、当該時点より前の水分量と当該時点における雨量の予測値が得られれば予測可能である。したがって、このとき第2算出部12が新たに必要とする値は、安全率が算出される時点(すなわち未来)における雨量の予測値のみである。
第2算出部12は、算出した安全率の予測値を出力する。ここでいう出力は、予測装置10の外部に予測値を送信することであってもよいし、予測装置10の内部にある他の構成要素に予測値を供給することであってもよい。第2算出部12は、記憶媒体に予測値を記録してもよい。
以上のとおり、本実施形態によれば、所定の時点における雨量の予測値に基づいて安全率を予測することが可能である。したがって、本実施形態によれば、例えば、積乱雲の発達などにより局地的に強い雨が降ることが予測される場合に、その降雨が斜面に及ぼす影響を評価することが可能である。
降雨の影響は、斜面の状態(土質、土中の水分量など)によって異なる。よって、ある一定量の降雨が予測される場合であっても、その降雨によって安全率が所定の基準を下回るか否かは斜面の場所や状態に応じて異なる。予測装置10は、特定の地点の斜面に応じた安全率の予測式と当該地点における雨量の予測値とを用いることによって、安全率を場所毎に予測することが可能である。
例えば、上述した気象庁の降水短時間予報(ナウキャスト)を用いた場合、発表時から1〜6時間後の雨量の予測値を得ることができる。一方、土砂災害に対する避難には、一般に、健常者で1時間、(移動に時間を要する)高齢者や身体障害者などでは最長で4時間程度を確保する必要があるとされている。本実施形態によれば、このような一般的な予測値を利用して、避難に十分な時間を確保した安全率の予測が可能である。
なお、予測装置10は、予測した安全率が所定の閾値(例えば「1.0」)を下回るタイミングだけでなく、安全率が所定の閾値を下回った後に当該閾値以上の値に復帰するタイミングを予測することも可能である。したがって、本実施形態によれば、ある場所における降雨後に、その場所が安全な状態に戻ったとみなせるタイミングを予測することが可能である。
[第2実施形態]
図2は、本発明の別の実施形態に係る予測システム20の全体構成を示すブロック図である。予測システム20は、斜面の安全性を予測するためのコンピュータシステムである。予測システム20は、予測装置100と、出力装置200とを備える。なお、予測システム20を構成するこれらの装置は、図2においては1つずつ図示されているが、実際の数は限定されない。
予測装置100は、第1実施形態の予測装置10と共通する機能を有する。しかし、予測装置100は、後述するように、予測装置10と異なる機能も有する。予測装置100は、例えば、サーバ装置やパーソナルコンピュータによって構成される。
出力装置200は、予測装置100による予測結果を出力する装置である。ここでいう出力は、ユーザに対する情報の報知を目的としたものであり、例えば、情報を可視化(すなわち表示)することをいうが、音声出力などの他の形態の出力を含み得る。出力装置200としては、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置、スマートフォンなどの移動通信端末、パーソナルコンピュータを用いることができる。また、出力装置200は、予測装置100とネットワークを介して接続されてもよいが、予測装置100の一部として構成されてもよい。
予測装置100は、具体的には、取得部110と、算出部120と、出力処理部130とを備える。また、算出部120は、より詳細には、第1算出部121、第2算出部122、第3算出部123及び第4算出部124を含んで構成される。
取得部110は、各種データを取得する。本実施形態において、取得部110が取得するデータには、所定の地点において計測された水分量の実測値と、当該地点の雨量の実測値及び予測値とが少なくとも含まれる。これらの値は、所定の時間間隔毎(例えば、30分毎、1時間毎)に得られる。
第1算出部121は、土中の水分量と雨量の関係式を算出する。第1算出部121は、第1実施形態の第1算出部11と同様の処理を実行する。また、第2算出部122は、第1算出部121により算出された関係式を用いて安全率の予測式を算出し、雨量の予測値に基づいて安全率を予測する。第2算出部122は、第1実施形態の第2算出部12と同様の処理を実行する。
第3算出部123は、第1算出部121により算出された関係式を用いて算出される水分量の予測値を実測値と比較し、差分を算出する。以下においては、第3算出部123により算出される水分量の差分を「Δm」と表記する。第3算出部123は、ある時点(例えば、実測値が得られている最新の時点)における水分量の予測値を(1)式又は(2)式に基づいて算出することができる。Δmは、特定の時点における水分量の差分を表してもよいし、複数の時点における水分量の差分の平均値であってもよい。
第4算出部124は、第2算出部122により算出された安全率の予測値と第3算出部123により算出された差分Δmとに基づいて、安全率の予測値に対して想定される誤差を算出する。以下においては、第4算出部124により算出される安全率の誤差を「ΔFs」と表記する。ΔFsは、例えば、以下の(7)式によって算出される。
Figure 0006717304
ここにおいて、Fs(m)は、安全率の予測式に最新の時点における水分量mを代入して得られる安全率の値を表す。また、Fs(m+Δm)は、安全率の予測式に最新の時点における水分量mと差分Δmを加算した値を代入して得られる安全率の値を表す。また、∂Fs/∂mは、当該時点の水分量mに対する安全率Fs(m)の変化率を表す。
出力処理部130は、第2算出部122により算出された安全率の予測値と第4算出部124により算出された安全率の誤差とに基づいて所定の処理を実行する。出力処理部130が実行する処理のことを、以下においては「出力処理」という。
出力処理は、例えば、安全率の予測値及び誤差を出力装置200に送信する処理である。また、出力処理は、安全率の予測値及び誤差を所定の表示態様で表示するためのデータを生成し、当該データを出力装置200に送信する処理であってもよい。例えば、出力処理部130は、JPEGなどの所定のフォーマットの画像データを生成してもよいし、出力装置200を宛先とする電子メールを生成してもよい。
図3は、予測装置100が実行する処理の概略を示すフローチャートである。なお、予測装置100は、この処理の実行時において、必要なデータを全て取得済みであるとする。
まず、第1算出部121は、土中の水分量mと雨量pの実測値を用いて、これらの関係式を算出する(ステップS1)。次いで、第3算出部123は、ステップS1において算出された関係式に基づいて、水分量mの予測値と実測値との差分Δmを算出する(ステップS2)。
また、第2算出部122は、ステップS1において算出された関係式と雨量pの予測値とに基づいて、安全率の予測値Fsを算出する(ステップS3)。そして、第4算出部124は、ステップS3において算出された予測値FsとステップS2において算出された差分Δmとに基づいて、安全率の誤差ΔFsを算出する(ステップS4)。安全率の予測値Fs及び誤差ΔFsが算出されたら、出力処理部130は、出力処理を実行する(ステップS5)。
図4は、本実施形態において算出される数値を例示する模式図である。同図において、縦軸は安全率Fsを示し、横軸は時刻tを示す。また予測装置100は、時刻t1において予測を実行するものとする。したがって、この例においては、時刻t1より前が過去であり、時刻t1より後が未来である。
図4において、時刻t1以前の実線は、安全率の実測値を示す。一方、時刻t1以前の一点鎖線は、安全率の予測値を示す。このように、安全率の予測値は、雨量の予測値が実際の雨量と異なり得るため、実測値と必ずしも一致しない。安全率の誤差ΔFsは、差分Δmが大きいほど大きくなる。したがって、安全率の誤差ΔFsは、雨量pの予測値の精度が低いほど大きくなり、雨量pの予測値の精度が高いほど小さくなる。なお、安全率の誤差ΔFsは、特定の時点(図4においては時刻t1)の差分Δmに基づいて算出されるため、ここでは時刻t1〜Tにおいて一定である。
図5は、出力装置200が表示する情報の一例を示す図である。出力装置200は、例えば、時刻t1以降の複数の時刻における雨量、水分量、安全率、4時間後の安全率及び安全率の誤差(いずれも予測値)をリスト表示する。なお、出力装置200は、安全率などの数値を図4のようなグラフによって表示してもよいし、地図上に表示してもよい。
以上のとおり、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に所定の時点における雨量の予測値に基づいて安全率を予測するほか、安全率を予測値と誤差によって表現することが可能である。この誤差は、安全率の予測値の精度に応じて変化する。したがって、ユーザは、斜面崩壊による災害発生のおそれに対し、誤差を考慮してその後の行動を選択することが可能になる。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明は、上述した実施形態に対して、いわゆる当業者が理解し得る多様な変更を適用することが可能である。例えば、本発明は、以下の変形例に示す形態によっても実施することができる。また、本発明は、複数の変形例を組み合わせたり、実施形態の一部の構成を他の実施形態の構成と置換したりして実施されてもよい。
(1)変形例1
予測装置100は、安全率を複数の地点について予測してもよい。この場合、予測装置100は、水分量と雨量の関係式を複数の地点についてそれぞれ算出し、これらの地点の安全率の予測値をそれぞれ算出する。なお、雨量の予測値も、複数の地点毎に異なり得る。また、予測装置100は、同様に、水分量の差分及び安全率の誤差についても複数の地点に算出してもよい。
図6は、出力装置200による情報の表示例を示す図である。この例において、出力装置200は、地図上の各地点を所定の大きさの格子(メッシュ)で表現し、各メッシュの色によって安全率を可視化している。出力装置200は、それぞれのメッシュについて、例えば、安全率の予測値(又は予測値と誤差の和)が1.0〜1.2の範囲内であれば「危険」、1.0未満であれば「非常に危険」であることをユーザに通知する。
なお、出力装置200は、安全率の予測値以外の情報(雨量の予測値、安全率の誤差など)をメッシュ内に数値で表示してもよいし、複数の情報を複数の地図に別個に表示してもよい。
(2)変形例2
本発明の実施形態における安定解析式は、特定の方法の式に限定されない。安定解析式としては、フェレニウス法や修正フェレニウス法のほかにも、ビショップ法、ヤンブ法なども適用可能である。これらの安定解析式も、必要な変数を水分量の関数として記述することが可能である。
(3)変形例3
本発明の実施形態において、斜面の安全性を示す指標は、安全率に限定されない。また、斜面の水分状態を表す数値は、水分量に限定されない。例えば、水分量は、土壌中の振動波形の減衰率と相関を有する。したがって、水分量と減衰率の相関関係を求めることができれば、安定解析式を減衰率の関数として記述することも可能になる。
(4)変形例4
本発明の実施形態において、斜面の構成要素は、土壌のみに限定されない。例えば、斜面は、コンクリート、モルタル、樹木根系などを含み得る。
(5)変形例5
予測装置10、100の一部又は全部は、コンピュータが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
図7は、予測装置10、100を実現するコンピュータ300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ300は、プロセッサ310と、メモリ320と、ストレージ330と、インタフェース340とを備える。
プロセッサ310は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。メモリ320は、主記憶装置に相当する。ストレージ330は、補助記憶装置に相当する。ストレージ330は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリによって構成される。また、ストレージ330は、光ディスクやフレキシブルディスクなどの着脱可能な記録媒体のリーダ・ライタを含んで構成されてもよい。インタフェース340は、外部装置(出力装置200など)とデータを送受信する。
プロセッサ310は、ストレージ330に記憶されたプログラムを実行することにより、予測装置10の第1算出部11及び第2算出部12として機能することができる。あるいは、プロセッサ310は、ストレージ330に記憶されたプログラムを実行することにより、予測装置100の取得部110、算出部120及び出力処理部130として機能することができる。
(7)変形例7
本発明の実施形態は、予測装置や予測システムのほか、斜面の安全性を示す指標を予測する予測方法が考えられる。また、本発明の実施形態は、コンピュータを予測装置として機能させるためのプログラムや、当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなど)といった形態も考えられる。かかるプログラムは、ある装置にネットワークを介してダウンロードされ、当該装置を斜面評価装置として機能させるものであってもよい。
この出願は、2015年7月23日に出願された日本出願特願2015−145424を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10、100 予測装置
11 第1算出部
12 第2算出部
20 予測システム
110 取得部
120 算出部
121 第1算出部
122 第2算出部
123 第3算出部
124 第4算出部
130 出力処理部
200 出力装置

Claims (8)

  1. 監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を各々の実測値に基づいて算出する第1の算出手段と、
    前記算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の前記斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出する第2の算出手段と
    を備える予測装置。
  2. 前記第1の算出手段により算出された関係式を用いて算出される前記水分状態の予測値の実測値との差分を算出する第3の算出手段と、
    前記第2の算出手段により算出された前記指標の予測値と、前記第3の算出手段により算出された差分とに基づいて、前記指標の誤差を算出する第4の算出手段と
    を備える請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記第2の算出手段により算出された予測値を用いて処理を実行する実行手段を備える請求項1又は請求項2に記載の予測装置。
  4. 前記第1の算出手段は、複数の地点について前記関係式をそれぞれ算出し、
    前記第2の算出手段は、前記複数の地点について前記予測値をそれぞれ算出し、
    前記実行手段は、前記算出された前記複数の地点の予測値に応じた情報を表示手段に表示させる
    請求項3に記載の予測装置。
  5. 前記第3の算出手段は、前記複数の地点について前記差分をそれぞれ算出し、
    前記第4の算出手段は、前記複数の地点について前記誤差をそれぞれ算出し、
    前記実行手段は、前記予測値と、前記第4の算出手段により算出された誤差とに応じた情報を前記表示手段に表示させる
    請求項4に記載の予測装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の予測装置と、
    前記算出された予測値をユーザに報知する出力装置と
    を備える予測システム。
  7. 監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を各々の実測値に基づいて算出し、
    前記算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の前記斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出する
    予測方法。
  8. コンピュータに、
    監視対象の斜面の水分状態と当該斜面における雨量との関係式を各々の実測値に基づいて算出するステップと、
    前記算出された関係式と、実測値が存在しない所定の時点の前記斜面における雨量の予測値とを用いて、当該時点における当該斜面の安全性を示す指標の予測値を算出するステップと
    を実行させるためのプログラム
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