JP2002070029A - 斜面の危険判定および対応システム並びに対策工の安全度評価方法 - Google Patents

斜面の危険判定および対応システム並びに対策工の安全度評価方法

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JP2002070029A
JP2002070029A JP2000262801A JP2000262801A JP2002070029A JP 2002070029 A JP2002070029 A JP 2002070029A JP 2000262801 A JP2000262801 A JP 2000262801A JP 2000262801 A JP2000262801 A JP 2000262801A JP 2002070029 A JP2002070029 A JP 2002070029A
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Minoru Matsuo
稔 松尾
Makoto Ueno
誠 上野
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DAINIPPON CONSTRUCTION
Dai Nippon Construction
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DAINIPPON CONSTRUCTION
Dai Nippon Construction
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時々刻々変化する斜面の崩壊危険度を判定
し、また将来の予測崩壊時刻を算出することにより、適
切な危険対応処理を合理的に実行し得る斜面の危険判定
および対応システム、斜面の危険判定および対応方法、
並びに斜面に設けられる対策工の安全性を的確に評価し
得る対策工の安全性評価方法を提供する。 【解決手段】 評価対象斜面の力学モデルに、時間毎の
降雨量データおよび予測降雨量データを与えて解析する
ことにより、破壊確率の時間変化量ΔPF(k)を算出
し、この時間変化量ΔPF(k)と危険判定値Θの比較
により、斜面の崩壊の判定をし、また予測崩壊時刻を算
出する。また、対策工を加えた評価対象斜面に対して想
定降雨量を与えて算出した破壊確率の時間変化量ΔPF
(k)が危険判定値Θ以上となるか否かにより、対策工
を選定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜面の崩壊の危険
を判定して危険対応処理を実行する斜面の危険判定対応
システム並びに斜面に設置される対策工の安全度を評価
する対策工の安全度評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】我が国では台風や集中豪雨による災害が
多いが、このような災害の典型例として、自然斜面や盛
土構造物等の斜面崩壊がある。そこで、従来から、斜面
構造物の安定性を評価する方法として、円弧すべり法等
が知られている。
【0003】この円弧すべり法では、力学モデル化した
斜面構造物について、安全率Gを算出し、この安全率G
に基づいて斜面構造物の安定性を評価する。ここで、安
全率Gとは、斜面構造物に対して円弧状のすべり面を仮
定した場合の抵抗力R(すべりに対抗する力)とすべり
力F(すべらそうとする力)との比R/Fである。した
がって、安全率Gが1を下回ると、すべらそうとする力
がこれに対抗する力を超えて、すべりが生じることにな
るが、実際の判定では、余裕を見て、安全率=1.2程
度を基準に安定性の評価をしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに斜面の安定性が評価されたとしても、これは、評価
対象となる斜面に対して、仮定された降雨量があったと
した場合の静的な評価に過ぎず、斜面に対する降雨量の
経時変化にともなって、時々刻々変化していく斜面の崩
壊危険度を、リアルタイムで評価できるものではなかっ
た。すなわち、斜面災害に対して適切に対応するために
は、継続する降雨による斜面の崩壊危険度の経時変化を
的確に把握し、斜面の予測崩壊時刻をあらかじめ予知
し、これを災害の予防措置を直結させ得るシステムが必
要であるが、このようなシステムは未だ存在していなか
った。
【0005】また、安定性指標として安全率を用いた場
合には、斜面構造物について計測した物性値等の誤差
が、斜面の安定性評価に直接的に影響してくるため、物
性値の計測等に必要以上の精度が要求される。ところ
が、安定性を評価すべき斜面構造物は広範囲にわたるの
で、これら総てについて、精度の高い計測を行ったうえ
で、上記のような有効なシステムを構成するのは容易で
はない。
【0006】また、斜面崩壊を防止するための対策とし
て、斜面崩壊防護工(対策工)を設置することが考えら
れるが、この対策工の安全度を容易かつ的確に評価しう
るシステムも必要とされていた。
【0007】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、時々刻々変化する斜面の崩壊危険度を判
定し、また将来の予測崩壊時刻を算出することにより、
適切な危険対応処理を合理的に実行し得る斜面の危険判
定および対応システム、斜面の危険判定および対応方
法、並びに斜面に設けられる対策工の安全性を的確に評
価し得る対策工の安全性評価方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、斜面の
危険判定および対応システムにおいて、評価対象斜面の
力学モデルを作成する力学モデル作成手段と、評価対象
斜面への時間毎の降雨量データに基づいて前記力学モデ
ルを解析して評価対象斜面の時間毎の破壊確率を算出す
る破壊確率算出手段と、この破壊確率の時間変化率に基
づいて評価対象斜面の崩壊危険度を判定する危険度判定
手段と、この危険度判定手段による判定に基づいて危険
対応処理を実行する危険対応手段とを備えた。
【0009】第2の発明では、前記危険判定手段はこの
破壊確率の時間変化率が危険判定値以上となった場合に
崩壊の危険ありと判定する。
【0010】第3の発明では、評価対象斜面への将来の
時間毎の予測降雨量データに基づいて将来の安定性指標
の変遷を推定して評価対象斜面の予測崩壊時刻を算出す
る予測崩壊時刻算出手段を備え、前記危険対応手段はこ
の予測崩壊時刻に基づいて危険対応処理を実行する。
【0011】第4の発明では、評価対象斜面の力学モデ
ルを作成し、時間毎の降雨量データを取得し、この降雨
量データに基づいて前記力学モデルを解析して評価対象
斜面の破壊確率を算出し、この破壊確率の時間変化率に
基づいて評価対象斜面の崩壊の危険を判定し、この判定
に基づいて危険対応処理を実行する。
【0012】第5の発明では、破壊確率の時間変化率が
危険判定値以上となった場合に崩壊の危険ありと判定す
る。
【0013】第6の発明では、評価対象斜面の力学モデ
ルを作成し、評価対象斜面への時間毎の過去の降雨量デ
ータと将来の予測降雨量データを取得し、前記降雨量デ
ータおよび予測降雨量データに基づいて前記力学モデル
を解析して評価対象斜面の破壊確率の変遷を予測し、こ
の破壊確率の時間変化率に基づいて評価対象斜面の予測
崩壊時刻を算出し、この予測崩壊時刻に基づいて危険対
応処理を実行する。
【0014】第7の発明では、破壊確率の時間変化率が
危険判定値以上となる時刻を評価対象斜面の予測崩壊時
刻とする。
【0015】第8の発明では、対策工を加えた評価対象
斜面の力学モデルを作成し、評価対象斜面への時間毎の
想定降雨量を設定し、この想定降雨量に基づいて前記力
学モデルを解析して前記対策工を加えた評価対象斜面の
破壊確率を算出し、この破壊確率の時間変化率に基づい
て対策工の安全度を判定する。
【0016】第9の発明では、想定降雨量に対して破壊
確率の時間変化率が危険判定値を上回ることがない場合
に対策工は安全であると判定する。
【0017】
【発明の作用および効果】第1、第2の発明の斜面の危
険判定および対応システム、第4、第5の発明の斜面の
危険判定および対応方法では、時間毎の降雨量データに
基づいて斜面の破壊確率の時間変化率(時間変化量)が
算出され、これに基づいてなされた斜面崩壊の危険判定
に応じて危険対応処理がなされる。また、第3の発明の
斜面の危険判定および対応システム、第6、第7の発明
の斜面の危険判定および対応方法では、将来の予測降雨
量データに基づいて、将来の破壊確率の時間変化率の遷
移が推定され、これによって斜面の予測崩壊時刻が算出
され、この予測崩壊時刻に応じた危険対応処理がなされ
る。したがって、時々刻々変化する斜面の全体的な状態
変化はリアルタイムで把握され、斜面崩壊の危険判定
を、直ちに災害防止のための処置に結びつけることがで
きる。また、斜面の安定性評価に用いられる破壊確率の
時間変化率は、調査対象斜面の力学モデル作成のための
データの誤差の影響が少ないので、力学モデル作成のた
めのデータ取得には、それ程高い精度を要求されること
はなく、多数の斜面に対して、簡素な調査のみで、正確
な危険判定を行うことができる。したがって、自然斜面
や盛土構造物等の様々な種類の斜面に適用可能で、多数
の斜面を一括して管理できる危険判定および対応システ
ムを構成でき、合理的に斜面災害を防止できる。
【0018】第8、第9の発明では、対策工を加えた評
価対象斜面の破壊確率の時間変化率に基づく評価がなさ
れるので、予測される想定降雨量を設定するだけで、対
策工を施工した斜面の安定性(対策工の安全性)を的確
に評価できる。また、破壊確率の時間変化量が用いられ
ることから、斜面についてのデータの取得にそれ程高い
精度を要求されることはなく、多数の斜面に対して簡素
な調査をするのみで、適切な対策工選定を行いうる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0020】図1には、斜面の危険判定および対応シス
テムの構成を示す。
【0021】図示されるように、システムは、力学モデ
ル作成手段1、破壊確率算出手段2、崩壊危険度判定手
段3、崩壊時刻予測手段4、危険対応手段5からなり、
具体的には、例えば大型コンピュータ等で構成される。
【0022】力学モデル作成手段1は、評価の対象とな
る斜面(評価対象斜面)について実測された各種初期デ
ータに基づいて、評価対象斜面の力学モデルを作成する
手段である。この場合、初期データとしては、降雨前
(初期状態)の評価対象斜面について、斜面形状(例え
ば、地表面の長さおよび勾配、基盤層の厚さおよび勾配
等)、ならびに各種の土質係数(例えば、飽和度、間隙
比、透水係数、粘着力、内部摩擦角等)が実測され、こ
れらの実測データに基づいて力学モデルが作成される。
なお、これらの初期データの実測が難しい場合には、斜
面を構成する土の種類にしたがって常識的な値を仮定し
て、力学モデルを作成してもよい。
【0023】破壊確率算出手段2は、時間毎の斜面への
降雨量データに基づいて、斜面土の状態変化を解析し、
斜面土の破壊確率PFを算出する手段である。
【0024】降雨量データは、評価対象斜面に対する降
雨量の時間変化のデータであり、例えば、時間経過に対
する時間降雨量(単位時間の降雨量)の関係として(ハ
イエトグラフとして)与えられる。なお、この降雨量デ
ータは、評価対象斜面に対して設置した雨量計により直
接的に計測してもよいし、例えば気象庁の気象情報等か
ら外部情報として受け入れるようにしてもよい。
【0025】破壊確率算出手段2は、この降雨量データ
に基づいて、公知の手法である浸透流解析を用いて(例
えば、コンピュータにインストールされた既製の計算ソ
フトを用いて)、降雨によって変化した評価対象斜面土
の飽和度(飽水度)Sの空間的分布を算出する。そし
て、この評価対象斜面土の飽和度Sに基づいて、評価対
象斜面土の重量増加およびせん断強度低下を示す物性値
を推定する。具体的には、土質の強度係数である粘着力
cおよびせん断抵抗角(内部摩擦角)φの確率分布(特
性値とばらつき)を算出する。
【0026】この場合、粘着力cおよびせん断抵抗角φ
の特性値は、土質調査が行われているならばその結果か
ら定めてもよいし、土質に応じて定められている標準値
を用いてもよい。また、粘着力cおよびせん断抵抗角φ
のばらつきは、土質調査が行われている場合にはその結
果から定めてよいし、例えば「土質基礎工学ライブラリ
ー28:土質基礎の信頼性設計」(土質工学会)に詳細
が記されている算出方法等により、算出してもよい。
【0027】破壊確率(崩壊確率)PFは、この粘着力
cおよびせん断抵抗角φの分布に基づいて、公知の手法
である円弧すべり解析により算出される。なお、この方
法の詳細については、例えば、「土質基礎工学ライブラ
リー28:土質基礎の信頼性設計」(土質工学会)に記
載がある。
【0028】破壊確率PFとは、上記土質係数c、φに
より算出された安全率Gが1を下回る確率(斜面土にお
ける安全率Gの分布が1を下回る割合)であって、時刻
kにおける破壊確率PF(k)は、標準正規分布の分布
関数Φを用いて、つぎの式(1)により算出される。 PF(k)=1−Φ[(Gm−1)/σG] …(1) ここで、Gmは中央安全率(安全率Gの平均値)、σG
は安全率Gの標準偏差である。
【0029】崩壊危険度判定手段3は、この斜面土の破
壊確率PF(k)の時間変化量(時間変化率)ΔP
F(k)(時間変化率dPF/dtの平均値)に基づい
て、斜面の崩壊危険度を判定する。なお、時刻kにおけ
る破壊確率の時間変化量ΔPF(k)は、つぎの式
(2)により算出される。 ΔPF(k)=PF(k)−PF(k−1) …(2) 崩壊危険度判定手段3は、この破壊確率の時間変化量Δ
F(k)が、所定の危険判定値Θ以上となった場合
に、斜面崩壊の危険ありと判定する。
【0030】これについて、図2を用いて詳しく説明す
る。雨が降り始めてから、降雨の継続(累積)により斜
面土に雨水が浸透していくと、斜面土の重量増加(すべ
り力Fの増加)およびせん断強度低下(抵抗力Rの低
下)が生じ、斜面土の安全率Gの分布は全体に低下して
いく。この安全率Gの低下にともない、図に斜線で示す
面積である破壊確率PF(k)は増大して行くが、この
破壊確率PF(k)は、中央安全率Gmが1となる近傍
(すなわち斜面の崩壊)に近づくにしたがって、中央安
全率Gmの低下の割合に対して、急激に増大する特性を
持っている。これは、図から分かるように、安全率Gが
中央安全率Gm付近で盛り上がった正規分布をしている
ことから生じる特性である。つまり、破壊確率P
F(k)の方が斜面崩壊に対して感度が高い。そこで、
斜面土の安定性指数として、安全率Gではなく、破壊確
率PF(k)を用い、破壊確率の時間変化量ΔPF(k)
の急増に基づいて斜面崩壊発生の判定を行う。
【0031】このように破壊確率の時間変化量ΔP
F(k)を安定性指標とすることにより、評価対象斜面
について得た各種土質係数値等に誤差があったとして
も、その誤差が斜面崩壊の判定に与える影響を小さくで
きる。すなわち、土質係数値等の誤差は、破壊確率の時
間変化量ΔPF(k)の段階で、時間的に前後する破壊
確率PF(k−1)、PF(k)同士で相殺される。この
ため、破壊確率PF(k)自体や安全率Gとは異なり、
破壊確率の時間変化量ΔPF(k)には、土質係数値等
の誤差があまり敏感に効いてこない。したがって、初期
データの取得時に多少の測定誤差があったとしても、斜
面崩壊の危険発生は正確に評価できる。
【0032】危険判定基準値Θは、過去に発生した実際
の斜面の崩壊事例のデータと非崩壊事例のデータとの比
較に基づいて、経験的に定められる。具体的には、例え
ば、Θ=8%/hrと設定される。
【0033】予測崩壊時刻算出手段4は、過去の降雨量
データと将来の予測降雨量データに基づいて、評価対象
斜面に崩壊が発生すると予測される時刻を算出する手段
である。具体的には、予測降雨量データ(例えば、気象
庁の予報等から取得する)を、斜面土の力学モデルに当
てはめ、将来におけるPF(k)の変遷を推定する。そ
して、将来において破壊確率の時間変化量ΔPF(k)
が危険判定値Θを超える時刻があれば、この時刻を予測
崩壊時刻とする。
【0034】危険対応手段5は、危険度判定手段3によ
る斜面崩壊の危険判定および予測崩壊時刻算出手段4に
よる斜面の予測崩壊時刻を受けて、危険対応処理を実行
する手段(特に危険対応のための各種の指示を出力する
手段)である。危険対応処理は、斜面崩壊による災害発
生防止のためにとられる各種の処置であって、具体的に
は、斜面崩壊の危険発生の報知、崩壊の危険のある斜面
近傍の道路封鎖の指示、列車の運行管理装置への運行停
止の指示等がなされる。この場合、危険対応手段5を、
道路封鎖管理装置や、列車の運行管理装置等にオンライ
ン等で直結させて、全体としてシステムを構成すること
により、降雨の進行によって時々刻々変化する斜面の状
況に応じて、適切な危険対応処理を変更していくことが
でき、合理的に斜面災害を防止できる。
【0035】以上のように、本システムによれば、一つ
のシステムにおいて、時間毎の降雨量データに基づい
て、力学モデルを用いて破壊確率の時間変化量ΔP
F(k)を算出し、この破壊確率の時間変化量ΔP
F(k)により斜面崩壊の危険判定および予知を行い、
危険対応処理を行うので、斜面崩壊に対して機動的な対
応をすることができる。すなわち、本システムによれ
ば、コンピュータに評価対象斜面の初期データと安定解
析手順を組み込んでおけば、インプット情報として時間
毎の降雨量データ(過去の降雨量データおよび将来の予
測降雨量データ)が与えられるだけで、時々刻々変化す
る斜面の全体的な状態変化をリアルタイムで的確に把握
でき、斜面崩壊の危険および斜面崩壊時刻の予知を精度
よく行って、これを直ちに災害防止のための処置に結び
つけることができる。また、破壊確率の時間変化量ΔP
F(k)が用いられることから、初期データの取得(各
種の土質係数の設定)にそれ程高い精度を要求されるこ
とはなく、多数の斜面に対して、簡素な調査のみで正確
な崩壊予測を行うことができる。
【0036】図3には、上記システムにより実行される
斜面の危険判定および対応方法の処理手順をフローチャ
ートで示す。
【0037】ステップS1では、初期データ(初期状態
における評価対象斜面の斜面形状データおよび各種土質
係数データ)を取得し、ステップS2では、これらの初
期データに基づいて、評価対象斜面の力学モデルを作成
する。
【0038】ステップS3では、時間毎の降雨量データ
(過去の降雨量データおよび将来の予測降雨量データ)
を取得する。ステップS4では、この降雨量データを評
価対象斜面の力学モデルに適用することにより、評価対
象斜面の時間毎の破壊確率P F(k)を算出する。
【0039】ステップS5では、この破壊確率P
F(k)の時間変化量ΔPF(k)に基づいて、斜面崩壊
危険度の判定および予測崩壊時刻の算出をする。具体的
には、破壊確率の時間変化量ΔPF(k)が、危険判定
値Θ以上となると斜面崩壊が発生するとし、その時刻を
予測崩壊時刻とする。
【0040】ステップS6では、この斜面崩壊危険度の
判定および予測崩壊時刻に基づいて、危険対応処理を実
行する。
【0041】図4には、上記のような斜面の危険判定お
よび対応システムの具体例を模式的に示す。
【0042】図示されるように、管理事務所の管理コン
ピュータ10には、複数の評価対象斜面11についての
各種初期データが、データベース化されて記憶されてい
る。ここで、評価対象斜面11は、崩壊危険性が高い斜
面として抽出されたものである。評価対象斜面11に対
する降雨量は、各評価対象斜面11に設置された雨量計
12により計測され、この降雨量データは、ハイエトグ
ラフとして、管理コンピュータ10へと入力される。
【0043】管理コンピュータ10は、これらのデータ
に基づいて、評価対象斜面11の力学モデルについて解
析する。具体的には、浸透流解析によって飽和度Sを算
定し、地盤物性(粘着力c、せん断抵抗角φ)を推定
し、破壊確率PF(k)を算定し、最終的に、時間経過
と破壊確率の時間変化量ΔPF(k)との関係を得る。
【0044】この破壊確率の時間変化量ΔPF(k)と
危険判定値Θの比較により、評価対象斜面11の斜面崩
壊危険度の判定および予測崩壊時刻の算出がなされ、こ
れに基づく指令が各種管理装置13(例えば、道路封鎖
管理装置、列車運行管理装置等)に出力される。指令を
受けた各種管理装置13は、斜面災害防止のための各種
対応処理(道路封鎖、列車運行の停止等)を実行する。
【0045】図5には、対策工の安全度評価方法の手順
を示す。
【0046】対策工とは、斜面崩壊を防止するために斜
面に対して設けられる防護工であって、具体的には、ア
ンカー、よう壁、杭等である。本安全性評価方法は、例
えば、対策工の設計において利用される。
【0047】ステップS11では、対策工を施工すべき
斜面(評価対象斜面)についてのデータが取得される。
具体的には、上記斜面の危険判定および対応方法におけ
るのと同様に、斜面形状(例えば、地表面の長さおよび
勾配、基盤層の厚さおよび勾配等)、ならびに各種の土
質係数(例えば、飽和度、間隙比、透水係数、粘着力、
内部摩擦角等)が実測される。また、これらの初期デー
タの実測が難しい場合には、斜面を構成する土の種類に
したがって常識的な値を仮定してもよい。
【0048】ステップS12では、斜面に設置すべき対
策工を選定する。具体的には、対策工の形状、大きさ、
材質等の選定を行う。
【0049】ステップS13では、選定された対策工と
評価対象斜面について、全体の力学モデルを作成する。
【0050】ステップS14では、対象斜面に対して予
想される想定降雨量を設定する。この場合、想定降雨量
は、時間経過に対する時間降雨量(単位時間の降雨量)
の関係として与えられる。
【0051】ステップS15では、想定降雨量を上記力
学モデルに当てはめることにより、対策工を加えた評価
対象斜面について、破壊確率の時間変化量ΔPF(k)
を算出する。具体的には、上記斜面の危険判定および対
応方法におけるのと同様に、浸透流解析による斜面の飽
和度Sの算出、この飽和度Sに基づく斜面土の強度係数
の算出、この強度係数に基づく破壊確率PF(k)の算
出が順次実行され、時間経過にともなう破壊確率の時間
変化量ΔPF(k)の変遷が求められる。
【0052】ステップS16では、このようにして求め
られた破壊確率の時間変化量ΔPF(k)が、想定降雨
に対して、危険判定値Θ以上となることがあるか否かの
判定がなされる。この判定により、危険判定値Θ以上と
なることがないと判定された場合には、ステップS17
に進み、対策工を選定されたものに確定して、評価を終
了する。一方、危険判定値Θ以上となることがあると判
定された場合には、ステップS12に戻って、対策工の
選定をやり直す。
【0053】以上のように、本安定度評価方法によれ
ば、予想される降雨量を与えるだけで、対策工を施工し
た斜面の安定性(対策工の安全性)を的確に評価でき
る。また、この場合、破壊確率の時間変化量ΔP
F(k)が用いられることから、斜面についてのデータ
の取得にそれ程高い精度を要求されることはなく、多数
の斜面に対して簡素な調査のみで、適切な対策工選定を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜面の危険判定および対応システムを示す構成
図である。
【図2】時間経過(累積降雨量)に対する安全率Gと破
壊確率PFの変化を示すグラフである。
【図3】斜面の危険判定および対応方法の手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】斜面の危険判定および対応システムによる危険
判定および対応の具体例を模式的に示す説明図である。
【図5】対策工の安全度評価方法の手順を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 力学モデル作成手段 2 破壊確率算出手段 3 危険度判定手段 4 予測崩壊時刻算出手段 5 危険対応手段 10 管理コンピュータ 11 評価対象斜面 12 雨量計 13 各種管理装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】評価対象斜面の力学モデルを作成する力学
    モデル作成手段と、 評価対象斜面への時間毎の降雨量データに基づいて前記
    力学モデルを解析して評価対象斜面の時間毎の破壊確率
    を算出する破壊確率算出手段と、 この破壊確率の時間変化率に基づいて評価対象斜面の崩
    壊危険度を判定する危険度判定手段と、 この危険度判定手段による判定に基づいて危険対応処理
    を実行する危険対応手段と、 を備えたことを特徴とする斜面の危険判定および対応シ
    ステム。
  2. 【請求項2】前記危険判定手段はこの破壊確率の時間変
    化率が危険判定値以上となった場合に崩壊の危険ありと
    判定することを特徴とする請求項1に記載の斜面の危険
    判定対応システム。
  3. 【請求項3】評価対象斜面への将来の時間毎の予測降雨
    量データに基づいて将来の安定性指標の変遷を推定して
    評価対象斜面の予測崩壊時刻を算出する予測崩壊時刻算
    出手段を備え、前記危険対応手段はこの予測崩壊時刻に
    基づいて危険対応処理を実行することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の斜面の危険判定および対応
    システム。
  4. 【請求項4】評価対象斜面の力学モデルを作成し、 時間毎の降雨量データを取得し、 この降雨量データに基づいて前記力学モデルを解析して
    評価対象斜面の破壊確率を算出し、 この破壊確率の時間変化率に基づいて評価対象斜面の崩
    壊の危険を判定し、 この判定に基づいて危険対応処理を実行することを特徴
    とする斜面の危険判定および対応方法。
  5. 【請求項5】破壊確率の時間変化率が危険判定値以上と
    なった場合に崩壊の危険ありと判定することを特徴とす
    る請求項4に記載の斜面の危険判定および対応方法。
  6. 【請求項6】評価対象斜面の力学モデルを作成し、 評価対象斜面への時間毎の過去の降雨量データと将来の
    予測降雨量データを取得し、 前記降雨量データおよび予測降雨量データに基づいて前
    記力学モデルを解析して評価対象斜面の破壊確率の変遷
    を予測し、 この破壊確率の時間変化率に基づいて評価対象斜面の予
    測崩壊時刻を算出し、 この予測崩壊時刻に基づいて危険対応処理を実行するこ
    とを特徴とする斜面の危険判定および対応方法。
  7. 【請求項7】破壊確率の時間変化率が危険判定値以上と
    なる時刻を評価対象斜面の予測崩壊時刻とすることを特
    徴とする請求項6に記載の斜面の危険判定および対応方
    法。
  8. 【請求項8】対策工を加えた評価対象斜面の力学モデル
    を作成し、 評価対象斜面への時間毎の想定降雨量を設定し、 この想定降雨量に基づいて前記力学モデルを解析して前
    記対策工を加えた評価対象斜面の破壊確率を算出し、 この破壊確率の時間変化率に基づいて対策工の安全度を
    判定することを特徴とする対策工の安全度評価方法。
  9. 【請求項9】想定降雨量に対して破壊確率の時間変化率
    が危険判定値を上回ることがない場合に対策工は安全で
    あると判定することを特徴とする請求項8に記載の対策
    工の安全度評価方法。
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