JP7083735B2 - 切取斜面崩壊予測装置、切取斜面崩壊予測方法及び切取斜面崩壊予測プログラム - Google Patents

切取斜面崩壊予測装置、切取斜面崩壊予測方法及び切取斜面崩壊予測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、切取斜面崩壊予測装置、切取斜面崩壊予測方法及び切取斜面崩壊予測プログラムに関する。
従来、対象地域の過去の降雨イベントの降雨量データに基づいて境界線が設定された判定用XY座標平面を作成し、斜面崩壊の発生を予測する対象となる降雨イベントの進行と共に得られる降雨量データから得られる測定点と前記判定用XY座標平面に設定された境界線との位置関係に基づいて、斜面崩壊の発生の可能性を判定する斜面崩壊予測装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-232537号公報
しかしながら、上記特許文献1で提案されている斜面崩壊予測装置にあっては、実効雨量を指標に用いて斜面崩壊の予測を行っている。つまり、土中に浸透・貯留された水分の状況から斜面崩壊の予測を行っているため、図4に示すように、切取斜面上部の道路表面からの流水(表面水)による当該切取斜面の崩壊の予測には適しておらず、当該切取斜面の崩壊を捕捉することができないという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を的確に予測することができる切取斜面崩壊予測装置、切取斜面崩壊予測方法及び切取斜面崩壊予測プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の切取斜面崩壊予測装置は、
切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を予測する切取斜面崩壊予測装置であって、
過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す次式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出する導出手段と、
予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記導出手段によって導出された前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴としている。
=L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
m;係数(5/3)
N;等価粗度
S;道路勾配(斜面勾配)
この構成によれば、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、当該予測対象の切取斜面への最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定するので、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を的確に予測することができる。
ここで、好ましくは、前記判定手段は、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)の値が前記導出手段によって導出された前記最大流出単位高qの値以上となった場合、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれがあると判定するように構成するとよい。
この構成によれば、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊をより的確に予測することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明の切取斜面崩壊予測方法は、
切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を予測する切取斜面崩壊予測方法であって、
過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す次式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出する導出ステップと、
予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記導出ステップによって導出された前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する判定ステップと、
を含むことを特徴としている。
=L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
m;係数(5/3)
N;等価粗度
S;道路勾配(斜面勾配)
この切取斜面崩壊予測方法によれば、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、当該予測対象の切取斜面への最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定するので、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を的確に予測することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明の切取斜面崩壊予測プログラムは、
切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を予測する切取斜面崩壊予測装置のコンピュータに、
過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す次式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出する導出処理と、
予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記導出処理によって導出された前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する判定処理と、
を実行させる。
=L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
m;係数(5/3)
N;等価粗度
S;道路勾配(斜面勾配)
この切取斜面崩壊予測プログラムによれば、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、当該予測対象の切取斜面への最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定するので、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を的確に予測することができる。
本発明によれば、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を的確に予測することができる。
本実施形態の切取斜面崩壊予測装置を示す概略構成図である。 切取斜面崩壊予測処理の一例を示すフローチャートである。 切取斜面崩壊時の最大平均有効降雨強度と降雨継続時間との関係を示すグラフ、及び、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間を表すグラフを示す図である。 道路表面水の集中による切取斜面の崩壊を説明するためのイメージ図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
<切取斜面崩壊予測装置1の構成>
本実施形態の切取斜面崩壊予測装置1は、図4に示すように、切取斜面上部の道路(例えば、排水溝が整備されていない未舗装道路)を流下した表面水が道路末端部で当該切取斜面上部に集中して流入することによって発生する切取斜面のり肩部の崩壊を予測するための装置である。
図1は、本実施形態の切取斜面崩壊予測装置1の概略構成図である。
図1に示すように、切取斜面崩壊予測装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、記憶部13、操作部14、表示部15、通信部16等を備えて構成され、各部がバス17を介して接続されている。
CPU(導出手段、判定手段)11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM12のワークエリアに展開し、当該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記憶部13に記憶されている処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、後述する切取斜面崩壊予測処理を含む各種処理を実行する。
RAM12は、揮発性のメモリである。RAM12は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有する。
記憶部13は、磁気記録媒体を有するHDD(Hard Disk Drive)等により構成される。記憶部13には、CPU11で実行されるシステムプログラムや処理プログラム、Webサーバプログラム等のアプリケーションプログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。処理プログラムには、後述する切取斜面崩壊予測処理を実行するためのプログラム等が含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部13に格納されている。CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
操作部14は、カーソルキー、文字、数字入力キー、その他の各種機能キー等を備えたキーボードを含む構成とし、ユーザーによる各キーの押下入力を受け付けてその操作情報をCPU11に出力する。また、操作部14は、マウス等のポインティングデバイスを含み、位置入力を受け付けて操作情報としてCPU11に出力することとしてもよい。
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成され、CPU11からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
通信部16は、モデム、TA(Terminal Adapter)、ルータ、ネットワークカード等により構成される。通信部16は、通信ネットワーク上の外部機器と通信接続してデータの送受信を行う。
<切取斜面崩壊予測装置1の動作>
[切取斜面崩壊予測処理]
本実施形態の切取斜面崩壊予測装置1により行われる切取斜面崩壊予測処理について、図2及び図3を参照して説明する。図2は、切取斜面崩壊予測処理の一例を示すフローチャートである。図3は、切取斜面崩壊時の最大平均有効降雨強度r(t)と降雨継続時間tとの関係を示すグラフ、及び、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表すグラフを示す図である。
先ず、切取斜面崩壊予測装置1のCPU11は、通信部16を介して、過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報を外部のサーバ装置(図示省略)に記憶されている各所の過去の雨量情報に関するデータベースから取得する(ステップS1)。ここで、CPU11が取得する上記雨量情報は、上記切取斜面の崩壊発生地点を含む所定の領域に設置された雨量計により計測された雨量情報である。
次いで、CPU11は、ステップS1で取得した雨量情報に基づいて、降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を算出し、図3に示すように、当該降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線(有効降雨強度曲線)C1を導出する(ステップS2)。
続けて、CPU11は、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す下記の式を算出し、図3に示すように、上記の降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該式による曲線C2を導出する(ステップS3)。
=L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
m;係数(5/3)
N;等価粗度
S;道路勾配(斜面勾配)
なお、上記流達時間tを表す上記の式の算出方法は、橋本健・森田正:土地利用変化を評価する洪水流出モデルに関する研究,土木学会論文報告集,Vol.1982,No.325,pp.45-50,1982.に記載された算出方法に基づくものであるため、その詳細な説明は省略する。
次いで、CPU11は、ステップS2で導出された曲線C1と、ステップS3で導出された曲線C2との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を最大流出単位高qとして導出する(ステップS4)。ここで、流出単位高とは、切取斜面上部の道路の傾斜部からの単位時間当たりの流出高を意味する。
次いで、CPU11は、通信部16を介して、予測対象の切取斜面ごとに予測対象の切取斜面を含む所定の領域に設置された雨量計により計測された雨量情報を外部のサーバ装置(図示省略)に記憶されている各所の過去の雨量情報に関するデータベースから取得し、当該雨量情報に基づき降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を算出する(ステップS5)。
次いで、CPU11は、ステップS5で算出された最大平均有効降雨強度r(t)と、ステップS4で導出された最大流出単位高qとに基づいて、各予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する(ステップS6)。具体的には、CPU11は、例えば、ステップS5で算出された最大平均有効降雨強度r(t)の値がステップS4で導出された最大流出単位高qの値以上となった場合、該当する予測対象の切取斜面について崩壊のおそれがあると判定する。
次いで、CPU11は、ステップS6の判定処理の結果に基づいて、崩壊のおそれを有する予測対象の切取斜面があるか否かを判定する(ステップS7)。
ステップS7において、崩壊のおそれを有する予測対象の切取斜面が無いと判定された場合(ステップS7;NO)、CPU11は、処理をステップS5に戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS7において、崩壊のおそれを有する予測対象の切取斜面があると判定された場合(ステップS7;YES)、CPU11は、該当する予測対象の切取斜面について崩壊のおそれがあることを報知する(ステップS8)。具体的には、CPU11は、例えば、崩壊のおそれを有する予測対象の切取斜面がある旨のメッセージ情報とともに、当該切取斜面を識別可能な情報を表示部15に表示させる。そして、CPU11は、処理をステップS5に戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
以上のように、本実施形態の切取斜面崩壊予測装置1によれば、過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出し、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定するので、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を的確に予測することができる。
また、本実施形態の切取斜面崩壊予測装置1によれば、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)の値が前記最大流出単位高qの値以上となった場合、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれがあると判定するので、切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊をより的確に予測することができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、切取斜面崩壊予測処理のステップS8において、崩壊のおそれがあることを報知する際の報知態様の一例として、崩壊のおそれを有する予測対象の切取斜面がある旨のメッセージ情報とともに、当該切取斜面を識別可能な情報を表示部15に表示させることを挙げたが、その他にも、例えば、切取斜面崩壊予測装置1が備えるスピーカー(図示省略)から上述のメッセージ情報や該当する切取斜面を識別可能な情報を音声出力させるようにしても良い。また、上述のメッセージ情報や該当する切取斜面を識別可能な情報を、通信部16を介してユーザーが所持する携帯端末に送信するようにしても良い。
また、上記実施形態では、流達時間tを表す上述の式に基づき曲線C2を導出する際、等価粗度Nについては、崩壊があった切取斜面の現地水文観測に基づき設定することが望ましいが、観測が困難である場合には等価粗度Nの値を0.05~0.2の範囲で設定しても良い。未舗装の林道からの降雨流出観測に基づき求められた値が0.05であることや宅地造成を行った丘陵地帯に対する値が0.05~0.2であるためである。
道路勾配(斜面勾配)Sは、垂直距離/水平距離で示す。例えば、1m先で5cmの高低差がある場合、0.05となる。
また、上記実施形態では、切取斜面崩壊予測処理のステップS6において、各予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する際に、CPU11は、ステップS5で算出された最大平均有効降雨強度r(t)の値がステップS4で導出された最大流出単位高qの値以上となった場合、該当する予測対象の切取斜面について崩壊のおそれがあると判定するようにしたが、例えば、CPU11は、ステップS5で算出された最大平均有効降雨強度r(t)の値がステップS4で導出された最大流出単位高qの値に所定の係数(例えば、0.8)を乗じた値以上となった場合、該当する予測対象の切取斜面について崩壊のおそれがあると判定するようにしても良い。
また、上述した実施形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスク等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
1 切取斜面崩壊予測装置
11 CPU(導出手段、判定手段)

Claims (4)

  1. 切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を予測する切取斜面崩壊予測装置であって、
    過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す次式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出する導出手段と、
    予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記導出手段によって導出された前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする切取斜面崩壊予測装置。
    =L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
    L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
    m;係数(5/3)
    N;等価粗度
    S;道路勾配(斜面勾配)
  2. 前記判定手段は、予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)の値が前記導出手段によって導出された前記最大流出単位高qの値以上となった場合、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれがあると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の切取斜面崩壊予測装置。
  3. 切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を予測する切取斜面崩壊予測方法であって、
    過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す次式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出する導出ステップと、
    予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記導出ステップによって導出された前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する判定ステップと、
    を含むことを特徴とする切取斜面崩壊予測方法。
    =L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
    L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
    m;係数(5/3)
    N;等価粗度
    S;道路勾配(斜面勾配)
  4. 切取斜面上部の道路表面からの流水による当該切取斜面の崩壊を予測する切取斜面崩壊予測装置のコンピュータに、
    過去の切取斜面の崩壊時における雨量情報に基づき算出された降雨継続時間tを横軸にとるとともに当該降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)を縦軸にとったときの当該降雨継続時間tと当該最大平均有効降雨強度r(t)との関係を示す曲線と、Kinematic流出モデルにおけるマニング型の斜面流での流達時間tを表す次式に基づく曲線との交点に対応する最大平均有効降雨強度r(t)を当該切取斜面への最大流出単位高qとして導出する導出処理と、
    予測対象の切取斜面を含む所定の領域の雨量情報に基づき逐次算出される降雨継続時間t内の最大平均有効降雨強度r(t)と、前記導出処理によって導出された前記最大流出単位高qとに基づいて、当該予測対象の切取斜面の崩壊のおそれの有無を判定する判定処理と、
    を実行させるための切取斜面崩壊予測プログラム。
    =L1/m・N1/m・S-1/2m・r(t(1/m)-1
    L;崩壊があった切取斜面上部の道路の斜面長(m)
    m;係数(5/3)
    N;等価粗度
    S;道路勾配(斜面勾配)
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