JP6716991B2 - 温風暖房機 - Google Patents

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Description

本発明は、バーナの燃焼熱により昇温させた空気を温風として放出させるための温風暖房機に関する。特に、安全性を高めるために、燃料量調整用の比例弁を備えた温風暖房機に係る。
ガス供給量の調整用の比例弁として閉止機能付きのものが知られている(例えば、バネ圧により閉弁状態に付勢する圧力式比例弁)。このような閉止機能付きの比例弁では、安全性の向上を図り得るという利点がある反面、閉弁状態のままに固着してしまう懸念が考えられるため、そのための対策制御が必要になる。
下記の特許文献1には、閉止機能付きの比例弁を採用した温風暖房機において、対策制御として、電源投入時(電源プラグを電源コンセントに差し込んだ時)に、閉弁状態の比例弁に最大電流を含む大きな電流を供給して開弁作動させることで、固着状態にたとえ陥っていたとしても解除し得るようにすることが記載されている(同文献の段落0016、0020参照)。そして、以後は、運転スイッチがONされれば、比例弁に対し燃焼作動のために必要とされる通常電流を供給して所定開度に調整するための制御を行うこと、が記載されている(同文献の段落0017参照)。
特許第3837799号
ところで、前記の対策制御を、電源投入時以外にも、燃焼作動の度に予め実施することで、確実性を期すことが考えられる。しかしながら、比例弁に対する前記の対策制御と同時に、温風暖房機が備えている他の電気負荷(例えばファン)への電流供給が重なると、電源部の電源容量が不足する事態が発生するおそれが生じる。このため、電源容量をより大きくすると、電源部の大型化を招くことになる。その一方、運転スイッチONに伴い、予め対策制御を単独実行した上で、燃焼作動のための制御(例えば前記ファンの駆動)を開始すると、運転スイッチONにより即時に温風吹き出しによる暖房が得られるという即暖性が損なわれることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、比例弁を採用しつつ、万一の固着状態を回避するための対策制御を、電源部の大型化を招いたり、即暖性を損なったりすることなく、燃焼作動の際に行い得る温風暖房機を提供することにある。
前記目的を達成するために、燃焼部と、この燃焼部への燃料供給量を調整するために開度が変更調整可能に制御される調整弁と、温風用ファンと、これらの作動を制御するための制御部と、前記温風用ファン及び調整弁のそれぞれに駆動電力を供給するための共通の電源部とを備え、前記燃焼部の燃焼作動により加熱された空気を温風として放出するように構成された温風暖房機を対象にして次の技術的手段を講じた。
すなわち、前記制御部として、暖房運転指令を受け付けると、前記電源部から前記温風用ファンに駆動電力を供給させて前記温風用ファンの駆動を開始させ、前記温風用ファンが第1動作状態になれば、前記温風用ファンへの駆動電力の供給を一時停止しつつ、前記電源部から前記調整弁に対し通常燃焼制御用の開度への変更調整に必要な電流よりも大きい第1電流の通電による駆動電力を所定時間供給させて前記調整弁を一時的に開弁動作させ、前記調整弁に対する駆動電力の供給停止後に、前記温風用ファンへの駆動電力の供給の一時停止を解除して供給を再開させ、前記温風用ファンが第2動作状態になれば、前記燃焼部に対する点火制御用に、前記電源部から前記調整弁に対し前記第1電流よりも小さい第2電流の通電による駆動電力を供給させる、構成とした(請求項1)。
本発明の場合、まず、調整弁に対し通常燃焼制御用の開度への変更調整に必要な電流よりも大きい第1電流の通電による駆動電力を所定時間供給させて前記調整弁を一時的に開弁動作させるようにしているため、調整弁において閉弁側で固着等の不具合が万一生じていても、第1電流の通電による強制的な開弁動作により、その固着等の不具合を解除させる可能性を高めることが可能となる。このような開弁動作を暖房運転指令を受け付けると、燃焼部への点火制御に先だって燃焼作動の際に行うようにしているため、燃焼部の燃焼動作を確実なものとし得ることになる上に、前記第1電流の通電による調整弁の開弁動作を温風用ファンの駆動開始前に別に独立して行わせる場合に比して、暖房運転指令から燃焼部の燃焼作動による温風暖房の開始までに要する時間をより短縮して、即暖性を悪化させることもない。次に、かかる開弁動作を、温風用ファンの駆動の途中で、温風用ファンへの駆動電力の供給を一時停止しつつ実行させているため、温風用ファンへの駆動電力の供給と、調整弁への駆動電力の供給とを共通の電源部から行う場合であっても、電源容量超過の不具合発生のおそれを確実に回避し得ることになる。
又、本発明の温風暖房機において、調整弁として、駆動電力の供給が停止されると閉弁して開度ゼロを維持する閉止機能を備えたものとすることができる(請求項2)。このようにすることにより、暖房運転が行われない待機状態には調整弁が閉弁状態になるため、燃焼部への燃料供給が完全に遮断されるため、安全性をより高めることが可能となる。しかも、調整弁が閉弁状態のまま固着してしまうという事態が万一発生したとしても、前記の第1電流の通電による強制的な開弁動作により、その固着状態を解除する可能性を高め得ることになる。
又、本発明の温風暖房機において、第1動作状態として、温風用ファンの回転数が第1回転数まで上昇した状態とし、第2動作状態として、温風ファンの回転数が燃焼部の点火制御に必要な回転数である第2回転数まで上昇した状態とし、第1回転数を前記第2回転数よりも小さく設定することとすることができる(請求項)。このようにすることにより、温風ファンへの駆動電力供給を再開した後に第2回転数まで上昇するまでの待ち時間をより短くすることが可能となり、即暖性の悪化を可及的に回避又は低減させ得ることになる。
又、本発明の温風暖房機において、温風用ファンとして、クロスフローファンにより構成することができる(請求項)。このようにすることにより、比較的幅広くしかも均一な風速分布での温風吹き出しが可能となる。
以上、説明したように、本発明の温風暖房機によれば、調整弁に対し通常燃焼制御用の開度への変更調整に必要な電流よりも大きい第1電流の通電による駆動電力を所定時間供給させて前記調整弁を一時的に開弁動作させるようにしているため、調整弁において閉弁側で固着等の不具合が万一生じていても、第1電流の通電による強制的な開弁動作により、その固着等の不具合を解除させる可能性を高めることができる。又、このような開弁動作を暖房運転指令を受け付けると、燃焼部への点火制御に先だって燃焼作動の際に行うようにしているため、燃焼部の燃焼動作を確実なものとすることができる上に、第1電流の通電による調整弁の開弁動作を温風用ファンの駆動開始前に別に独立して行わせる場合に比して、暖房運転指令から燃焼部の燃焼作動による温風暖房の開始までに要する時間をより短縮することができ、即暖性を悪化させることもない。さらに、かかる開弁動作を、温風用ファンの駆動の途中で、温風用ファンへの駆動電力の供給を一時停止しつつ実行させているため、温風用ファンへの駆動電力の供給と、調整弁への駆動電力の供給とを共通の電源部から行う場合であっても、電源容量超過の不具合発生のおそれを確実に回避することができるようになる。
実施形態の温風暖房機の例を示し、図1(a)は正面からみた斜視図であり、図1(b)は背面からみた斜視図である。 図1の温風暖房機を原理的に示す模式図である。 共通の22V電源から電流供給されるファンと比例弁とに対する電流供給制御を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態と対比される電流供給制御を示す図3対応図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃焼式の温風暖房機の外観を示す。本実施形態の温風暖房機は、設置空間である室内の空気を取り込み、取り込んだ空気を燃焼熱により加熱し、昇温した空気を温風にして室内に吹き出すものである。
温風暖房機は、図1(a)に示すように、底壁、前面壁、側面壁、天面壁や背面壁等を備えた略箱形の外装ケース1を備えている。外装ケース1の天面壁には運転スイッチ21等を含む操作部2と、表示部3とが設けられ、前面壁の下部には風向き調整用の風向板41を備えた温風吹き出し口4が形成されている。又、外装ケース1の背面壁には、空気取り込み口5(図1(b)参照)が形成されている。そして、この外装ケース1内には、燃焼ユニット6及び送風ユニット7を内蔵した燃焼ケース8と、温風暖房機設置空間の雰囲気浄化を目的としたイオン発生ユニット9と、制御ユニット10とが配設されている。
燃焼ユニット6としては、図2に示すように、バーナ61と、燃料としてのガスを供給するためのガス供給路62とを備えて構成することができる。バーナ61には、点火装置63及び炎検知器64が設けられている。点火装置63は例えば点火プラグにより構成することができ、炎検知器64は例えば炎の熱を検知する熱電対により構成することができる。又、ガス供給路62には、開閉切換によりガスの供給・遮断を切換えるための元ガス電磁弁65が上流側位置に介装され、開度調整によりガス供給流量を調整するための調整弁としての比例弁66が下流側位置に介装されている。比例弁66は全閉状態に変換し得る閉止機能付きのもので構成されている。かかる閉止機能を有する比例弁66としては、例えば反発磁力式圧力比例弁を用いることができる。元ガス電磁弁65や比例弁66は、制御ユニット10から駆動信号(駆動電力)が供給されることにより開弁動作をする一方、駆動信号が供給されないときには閉弁動作をする。つまり、元ガス電磁弁65及び比例弁66は、共に閉弁した状態から元ガス電磁弁65が開弁されて比例弁66側へのガス供給が可能となっても、比例弁66が閉弁されているためバーナ61側へのガス供給は遮断されたまま維持され、この点で二重の安全性が担保されている。そして、ガス供給路62の下流端のノズルからガスがバーナ61に導入される際に、空気取り込み口5から取り込まれた空気を巻き込むことにより、所定の空燃比に混合され、この混合気がバーナ61で燃焼されることになる。
送風ユニット7はファン(温風用ファン)71を備え、ファン71はこれを回転駆動させるためのファンモータ72を備えている。ファン71は、温風暖房機が設置される室内空間から取り込んだ空気を温風にして吹き出して対流させる機能を有するものであり、クロスフローファンにより構成することができる。クロスフローファンを用いることで、温風吹き出し口7から比較的幅広くしかも均一な風速分布での温風吹き出しが可能となる。ファンモータ72としてはDCモータにより構成することができ、制御ユニット10からの駆動信号(駆動電力)の供給を受けて回転数の調整が可能となっている。
燃焼ケース8は、少なくとも上面及び前面の一部又は全部が二重殻構造とされている。燃焼室を区画形成する内部殻81内に燃焼ユニット6が設けられる一方、この内部殻81の上面側及び前面側には外部殻82との間に空気送給路83が区画形成されている。又、内部殻81の下側位置において、空気送給路83の下流端と連通する形で空間が区画され、この空間に対し送風ユニット7が温風吹き出し口4に臨むように設置されている。これにより、空気取り込み口5から内部殻81内に取り込まれて燃焼ユニット7の燃焼熱により加熱された空気と、燃焼室を迂回して空気取り込み口5から取り込まれた空気とが空気送給路83で混合された状態で、送風ユニット7に向けて送給可能とされている。
イオン発生ユニット9は、本体ケース91と、本体ケース91内に設置されたファン92及びイオン発生器93とを備えている。本体ケース91はその空気吸入口94(図1(b)も併せて参照)が外装ケース1の背面壁に露出し、吹き出し口95が外装ケース1の天面壁に露出するように外装ケース1内に設置されている。イオン発生器93としては、例えば電極部で放電させることによりイオンを発生させ得るように構成することができる。そして、イオン発生ユニット9は、イオン発生器93で発生したイオンを含んだ空気を、ファン92の駆動により吹き出し口95を通して室内に放出させ得るようになっている。
制御ユニット10は、プラグ101が図示省略の電源コンセントに差し込まれて電源投入されれば、運転スイッチ21等の操作部2からの操作信号を受けて、点火装置63,元ガス電磁弁65,比例弁66,ファンモータ72,92,イオン発生器93等の構成要素の作動制御を行うものである。かかる作動制御のために、制御ユニット10として、制御部102と、駆動回路103と、電源回路104とを備えて構成することができる。制御部102は、マイコンを備えて構成され、前記の各種構成要素を作動制御するための各種の制御信号を駆動回路103に送出するようになっている。駆動回路103は、前記の各種構成要素に対応して各種の駆動回路部を備えている。例えば、元ガス電磁弁65には制御部102からの制御信号に基づいて元ガス電磁弁駆動回路部から駆動信号(駆動電力)が出力される。特に、比例弁66については、運転スイッチ21のON操作に伴い燃焼作動前の所定タイミング(例えば、後述のプリパージの途中)で閉弁状態のまま固着した状態に陥っているおそれを解消するという固着解除のための対策制御を実行するようになっている。すなわち、制御部102からの制御信号に基づき駆動回路103の比例弁駆動回路部から比例弁66に対し所定の大電流(例えば開度調整に要する通常の供給電流よりも大きい電流であって、最大電流を含む電流)を所定時間(例えば1秒間)供給することにより強制的に開作動させる、対策(以下、「蹴飛ばし動作」という)を実行する。
又、ファンモータ72は、駆動回路103のファンモータ駆動回路部からの駆動信号(駆動電力)の供給によって回転駆動されるようになっている。このファンモータ駆動回路部は、制御部102からの制御信号により指示された目標回転数になるように、ファンモータ72の回転駆動を制御する。ファンモータ72には図示省略の回転数検出センサが設けられており、制御部102は、入力される回転数検出信号に基づいてファンモータ72の回転数が目標回転数になるようにファンモータ駆動回路部に制御信号を出力することによりフィードバック制御するようになっている。
又、電源回路104は商用電力系統から交流電力を入力して所定電圧の直流電力を出力するスイッチング電源回路であり、絶縁型AC/DCコンバータを備えて構成することができる。この電源回路104は、制御部102に対し動作電力を供給するとともに、駆動回路103には回路動作電力及び各種構成要素への駆動電力を供給するようになっている。その際、駆動回路103を構成する各種構成要素毎の駆動回路部に応じた駆動電力を供給することができる。例えば、本実施形態では、比例弁66及びファンモータ72の双方には同じ22V電源ラインから駆動電力が供給され、元ガス電磁弁65には15V電源ラインから駆動電力が供給され、点火装置63には100V電源ラインから駆動電力が供給される。つまり、比例弁66及びファンモータ72に対し共通の電源部である22V電源ラインから駆動電力が供給されることになる。その電源容量としては、例えばファンモータ72の定格運転に要する電流値に基づいて定めることができる。
次に、運転スイッチ21がユーザーによりON操作された場合の燃焼運転制御及びその動作について図3を参照しつつ説明する。運転OFFの待機状態から運転スイッチ21(図2参照)がON操作されると、制御部102は、そのON操作信号(暖房運転指令)を受けて回路抵抗チェックP1を実行した上で、プリパージ動作P2,P2−1,P2−2(蹴飛ばし動作P3を含む)、及び、点火動作P4,P5,P6を経て、燃焼動作P7を実行する。そして、運転スイッチ21がOFF操作されると、そのOFF操作信号を受けて燃焼を停止させてポストパージ動作P8を実行した後に、待機状態に戻る。待機状態では、元ガス電磁弁65及び比例弁66は共に閉弁状態とされ、ファンモータ72も停止されている。プリパージ動作とは、燃焼開始前に燃焼室等の可燃性ガスを排出させることにより燃焼開始時における燃焼の安定性を向上させるための処理であり、ポストパージ動作とは、燃焼終了後に燃焼ガスを排出させるための処理である。
本実施形態のプリパージ動作としては、ファン起動P2、ファン一時停止P2−1、及び、ファン再開P2−2の各動作を実行し、ファン一時停止P2−1の期間中に蹴飛ばし動作P3を実行する。ファン起動P2はファンモータ72を停止状態から起動し、所定回転数(例えば200rpm;第1回転数)まで上昇した第1動作状態になれば、蹴飛ばし動作P3を実行するためにファン一時停止P2−1に移行する。ファン起動P2においては、制御部102から、回転数検出信号に基づきファンモータ72が前記の所定回転数になるように制御信号を駆動回路103のファンモータ駆動回路部に出力し、ファンモータ駆動回路部からファンモータ72に対しその制御信号に基づく駆動電力を供給する。そして、制御部102からファンモータ72への駆動電力の供給を一時停止させるための制御信号を出力し、駆動回路103からの駆動電力の供給を遮断する。そして、ファン再開P2−2において、再度、駆動電力の供給を再開してファン再開P2−2させる。なお、以上のファン一時停止P2−1とは、ファンの動作自体又はファンモータの回転自体を一時停止させるという意ではなくて、ファンモータ72に対する駆動電力の供給を一時停止させる意である。ファンモータ72は駆動電力の供給が遮断されても、後述の如く、しばらくは惰性回転することになる。
ファン起動P2において第1動作状態まで駆動させた上でファン一時停止P2−1に入る理由は、ファン一時停止P2−1後のファン再開P2−2で点火動作P4,P5,P6で必要な所要回転数(第2回転数;後述)まで立ち上がる時間を最短にし得るからである。すなわち、ファンモータ72としてDCモータを用いているため、ファン起動P2の後にファン一時停止P2−1に入って駆動電力の供給を停止しても、ファンモータ72自体は惰性回転を続け、これにより、蹴飛ばし動作P3に要する僅かな時間経過において回転数が余り低下しない間に、ファン再開P2−2のファンモータ72の回転駆動を再開させることができるためである。これにより、最初のファン起動P2の開始から点火動作P4,P5,P6で必要な所要回転数まで上昇するまでの時間を、ファン一時停止P2−1を介在させたとしても可及的に短縮して最短にすることができる。なお、ファン再開P2−2に入っても、図3において、ファンモータ72の回転数が僅かに低下傾向となって僅かに遅れて上昇するのは、ファン再開P2−2により駆動電力の供給が再開されても、ほんの一瞬の間(例えば100ms程度)は回転数の減衰力の方が勝っているためである。
ファン一時停止P2−1の期間中に実行される蹴飛ばし動作P3では、制御部102からの制御信号に基づいて、比例弁66に対し固着解除のために駆動回路103の比例弁駆動回路部から所定の大電流(第1電流)の通電による駆動電力を所定時間(例えば1秒間程度)供給する。この駆動電力の供給により、比例弁66は、万一、弁体が閉弁位置で固着したままの状態に陥っていたとしても、強制的に開作動させることができる。蹴飛ばし動作P3のために通電させる所定の大電流(第1電流)としては、バーナ64を通常燃焼制御するために必要なガス供給流量範囲に調整すべく、比例弁66の開度を変更調整するために必要な電流よりも大で、かつ、比例弁66に通電可能な最大電流値以下の電流値とすることができる。確実を期す上では、より大電流が好ましく、最大電流値を採用することもできる。なお、ファン一時停止P2−1に入ってから僅かに遅れて蹴飛ばし動作P3を開始するようにしたのは、制御部102からの制御信号の出力から、この出力に基づいてファンモータ72に対する駆動電力の供給遮断までに微小時間(例えば100ms程度)の応答遅れがあるため、この微小時間だけ遅れて蹴飛ばし動作P3を開始させるようにしたものである。又、この蹴飛ばし動作P3により、比例弁66と元ガス電磁弁65との間のガス供給路62内の残留可燃ガスもパージし得るという付随的効果も得ることができる。
駆動電力の供給再開により回転数の上昇を待つためのファン再開P2−2において、制御部102では、回転数検出値に基づいてファンモータ72の回転数が点火動作のために必要な所要回転数(第2回転数;例えば[緩点火回転数−100rpm]より大の回転数;具体的には例えば300rpm)まで到達する第2動作状態に至ったと判定されれば、すなわち第2動作状態に至ることで点火条件が成立したと判定されれば、点火動作P4,P5,P6を開始する。すなわち、まず、IGON(イグナイタON動作)P4として、制御部102からの制御信号(点火信号)に基づいて点火装置63への通電が制御され、これに基づいて点火装置63から火花放電させる。これを炎検知器64による炎検知が行われるまで、つまり、着火が確認されるまで継続させる。一方、イグナイタON動作P4に引き続いて元ガス電磁弁65を開にした上で、制御部102からの制御信号に基づいて駆動回路103から比例弁66を燃焼開始のための所定開度に開弁させるために所定電流値の電流(第2電流;ここで、第2電流<第1電流)の通電による駆動電力を供給する。比例弁66の前記所定開度とは、例えば設置空間の雰囲気温度センサにより検出された室温と、設定温度との差に応じて設定される目標燃焼熱量(目標燃焼量)に応じて制御される、通常の燃焼制御範囲の開度である。そして、バーナ61の着火により燃焼動作P7が開始され、その燃焼量に応じてファンモータ72に通電される電流値も増大調整されて回転数も増大される。つまり、第2電流として、第1電流よりも小さい電流であって、比例弁66を通常の燃焼制御範囲の開度に開弁させるための電流、又は、点火時用に通常の燃焼制御範囲のそれよりも小さい電流、とすることができる。かかる電流の電流値としては、予め定めた所定の固定値とすることもできる。
以上の実施形態による燃焼運転制御により得られる作用効果について、図4に示す対比例との対比に基づいて説明する。まず、対比例の燃焼運転制御について説明する。この対比例では、電源投入時に比例弁66を対象にして蹴飛ばし動作を1回だけ実行するのではなくて、燃焼運転の開始の度に蹴飛ばし動作を実行することとし、その実行タイミングとして、プリパージ動作のためのファンモータ72のファン起動P2中に、比例弁66の蹴飛ばし動作P3を同時に行うようにしている。ところで、プリパージ動作の前段階に蹴飛ばし動作を入れるという燃焼運転制御を採用する場合には、蹴飛ばし動作を新たに入れる分、運転スイッチONから燃焼動作開始に伴う温風吹き出しまでに要する時間が増大化し、即暖性が損なわれる結果を招くことになる。これを解消すべく、対比例の如く、ファン起動P2によるプリパージ動作と、蹴飛ばし動作P3とをプリパージ動作の期間中に同時に実行させることとしたものである。しかしながら、この対比例の場合であると、ファンモータ72への駆動電力供給と、比例弁66への駆動電力供給とが、同じ22V電源ラインからの供給となるため、双方の駆動電力の供給が重複する期間において22V電源ラインの電源容量(同図の一点鎖線P参照)を超えてしまうおそれが生じる。このため、この対比例による燃焼運転制御を採用する場合には、電源容量をより大きくするために電源回路の大型化を招くことになる。
これに対し、本実施形態の場合には、プリパージ動作の途中にファン一時停止P2−1を挟み、このファン一時停止P2−1期間中に比例弁66に対する蹴飛ばし動作P3を行うようにしているため、比例弁66に対する蹴飛ばし動作P3を燃焼運転制御に新たに追加したとしても、元々のファンモータ72のための消費電力に対応した電源容量(図3の一点鎖線P参照)が設定された電源回路104の構成そのままで適用することができ、電源容量超過の不具合発生のおそれもない。このため、比例弁66に対する蹴飛ばし動作を例えばプリパージ動作の前に別途行う場合のように即暖性に悪影響を与えることなく、しかも、電源回路の大型化を招くことなく、燃焼運転の度に蹴飛ばし動作を追加することができる。そして、比例弁66が固着状態に万一陥っていたとしても、その固着解除のための蹴飛ばし動作を燃焼運転開始の度に行うことができ、比例弁66が確実に開弁動作可能な状態にした上で毎回の燃焼運転動作を確実に行うことができるようになる。さらに、ファンモータ72をDCモータにより構成してファン一時停止P2−1にしても惰性回転を続けるようにし、プリパージ動作の最初のファン起動P2を所定の第1回転数まで上昇させた時点でファン一時停止P2−1にし、その停止期間中に蹴飛ばし動作P3を行った上でファン再開P2−2を実行して点火条件である第2回転数までの回転数の上昇を待つようにしているため、ファン一時停止P2−1により回転数の上昇が遅れたとしても、運転スイッチ21のON操作から早期(例えば5秒以内)に温風吹き出しを実現させることができる。これにより、単に、蹴飛ばし動作P3をファン一時停止P2−1期間中に行うことにより電源容量超過を確実に回避するだけに止まらず、即暖性の悪化を可及的に回避又は低減させることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、ファン一時停止P2−1により駆動電力供給を完全に遮断する代わりに、蹴飛ばし動作P3での消費電力を加えたとしても電源容量超過に陥らない程度に低く抑制した電流値の電流をファンモータ72に通電継続させることができる。つまり、ファンモータ72に対し駆動電力の供給を一時停止するというファン一時停止P2−1に代えて、ファンモータ72に対し駆動電力の供給を一時抑制するというファン一時抑制とすることができる。この場合、ファン再開P2−2とは、駆動電力の供給再開ではなくて、一時抑制の解除、すなわち、駆動電力の供給抑制を解除して元通りの供給状態に再開させるという意となる。ファン起動P2からファン一時停止P2−1に移行するタイミングを規定するファンモータ72の回転数である第1回転数を第2回転数よりも低く設定しているが、逆に、第1回転数を第2回転数よりも高く設定(例えば、第2回転数の300rpmに対し第1回転数を400rpmに設定)することができる。
前記実施形態では、調整弁として閉止機能付きの比例弁66を用いた場合を示したが、これに限らず、調整弁として閉止機能を備えないものを用いることができる。この場合であっても、前記実施形態の如く蹴飛ばし動作P3を実行することにより、その調整弁が特定の開度で固着したままになってしまうという不具合発生を解消することができるようになる。なお、この場合には、元ガス電磁弁65と、閉止機能付きの他の弁との組み合わせを用いることで、高度の安全性を確保することができる。
前記実施形態では、蹴飛ばし動作P3を温風暖房運転の開始の度に実行するようにしているが、これに限らず、今回の温風暖房運転の実行が、例えば前回の温風暖房運転の終了時点から所定時間以上経過している場合に限り、蹴飛ばし動作P3を実行するようにすることができる。このような構成とする場合、温風暖房運転が開始される際に、蹴飛ばし動作P3を実行する場合に限り、温風用ファン(ファンモータ72)に対する駆動電力の供給を一時抑制(一時停止を含む)するように構成することができる。
7 ファン(温風用ファン)
61 バーナ(燃焼部)
66 比例弁(調整弁)
102 制御部
104 電源回路(電源部)

Claims (4)

  1. 燃焼部と、この燃焼部への燃料供給量を調整するために開度が変更調整可能に制御される調整弁と、温風用ファンと、これらの作動を制御するための制御部と、前記温風用ファン及び調整弁のそれぞれに駆動電力を供給するための共通の電源部とを備え、前記燃焼部の燃焼作動により加熱された空気を温風として放出するように構成された温風暖房機において、
    前記制御部は、
    暖房運転指令を受け付けると、前記電源部から前記温風用ファンに駆動電力を供給させて前記温風用ファンの駆動を開始させ、
    前記温風用ファンが第1動作状態になれば、前記温風用ファンへの駆動電力の供給を一時停止しつつ、前記電源部から前記調整弁に対し通常燃焼制御用の開度への変更調整に必要な電流よりも大きい第1電流の通電による駆動電力を所定時間供給させて前記調整弁を一時的に開弁動作させ、
    前記調整弁に対する駆動電力の供給停止後に、前記温風用ファンへの駆動電力の供給の一時停止を解除して供給を再開させ、
    前記温風用ファンが第2動作状態になれば、前記燃焼部に対する点火制御用に、前記電源部から前記調整弁に対し前記第1電流よりも小さい第2電流の通電による駆動電力を供給させる、ように構成されている
    ことを特徴とする温風暖房機。
  2. 請求項1に記載の温風暖房機であって、
    前記調整弁は、駆動電力の供給が停止されると閉弁して開度ゼロを維持する閉止機能を備えたものである、温風暖房機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の温風暖房機であって、
    前記第1動作状態は、前記温風用ファンの回転数が第1回転数まで上昇した状態であり、前記第2動作状態は、前記温風ファンの回転数が前記燃焼部の点火制御に必要な回転数である第2回転数まで上昇した状態であり、前記第1回転数は前記第2回転数よりも小さく設定されている、温風暖房機。
  4. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の温風暖房機であって、
    前記ファンは、クロスフローファンにより構成されている、温風暖房機。
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