JP6716217B2 - マッサージ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気給排で膨縮するエアバッグを有し、エアバッグの膨張変形に伴う押圧で使用者のマッサージ対象箇所に対しマッサージを実行するマッサージ装置に関する。
使用者に対しマッサージを実行するマッサージ機器は、多種多様なものが用いられているが、一般の使用者が簡便に用いることができるものとして、空気の給排で膨縮する空気袋(エアバッグ)を備えて、使用者のマッサージ対象箇所近傍に位置させたエアバッグに対し空気を給排する機構を作動させ、空気の給排で膨縮するエアバッグによりマッサージ対象箇所を押圧、圧迫してマッサージを行う装置が広く用いられている。
このような従来のマッサージ装置としては、使用者の身体を支持しつつ座部や背もたれ部、オットマン等に配置したエアバッグでマッサージを実行する椅子式のマッサージ機や、エアバッグを備えて脚や足等のマッサージ対象箇所を筒状又は袋状に包囲可能な押圧部を、脚や足の周りに装着し、空気の給排機構を作動させて押圧部のエアバッグを膨縮させ、マッサージを行うマッサージ器等が用いられる。
このようなエアバッグを用いてマッサージを行う従来のマッサージ装置の例としては、特開2005−177278号公報や、特開2003−79688号公報に開示されるものがある。
特開2005−177278号公報 特開2003−79688号公報
従来のマッサージ装置は、前記特許文献に示される構成を有して、一又は複数のエアバッグに対し、所定のタイミングで空気を供給して膨張させ、エアバッグによるマッサージを実行可能とされていた。
こうした従来のマッサージ装置において、複数のエアバッグを用いてマッサージを行うことは可能であったが、仮に複数のエアバッグごとに膨張のタイミングを変えて、それぞれ異なるタイミングでマッサージを実行しようとする場合、エアバッグごとに独立した空気供給路を設けて、それぞれで制御弁の調整等による給気制御を行う必要があり、空気供給に係る構造及び制御が複雑化し、製造コストの上昇を招くことが避けられなかった。
このため、所定のマッサージ対象箇所に対応する狭く限定された領域に複数のエアバッグを近接配置し、エアバッグごとにタイミングを変えて膨張、押圧を行わせるなど、エアバッグを多数用いてマッサージのバリエーションを増やし、多様なマッサージ効果の付与を図るような装置構造は、エアバッグごとの空気供給路の確保や、コストの面から採用が難しい、という課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、複数のエアバッグへの空気供給は簡略に行う一方で、各エアバッグを異なるタイミングで膨張させられ、複数エアバッグの連係による優れたマッサージ効果を付与できるマッサージ装置を提供することを目的とする。
本発明の開示に係るマッサージ装置は、空気の給排により膨縮するエアバッグを有し、エアバッグの膨張に伴う押圧で使用者の身体へのマッサージを実行するマッサージ装置において、前記エアバッグに接続されてエアバッグに対し空気給排可能として配設される空気給排機構と、少なくとも当該空気給排機構によるエアバッグに対する空気給排状態を制御する制御部とを備え、前記エアバッグが、所定のマッサージ対象箇所に対応するものとして複数配設されると共に、伸縮変形を伴って中空部の内容積を変化させながら膨縮可能とされるものを少なくとも含んでなり、前記制御部が、空気給排機構による前記エアバッグに対する空気給排状態を各エアバッグ間で同じにし、前記各エアバッグのうち、前記伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグについては、空気の供給圧力増加に応じて、伸縮変形しやすいエアバッグから順次伸縮変形を伴ってさらに膨張可能とされて、各エアバッグの膨張に伴う押圧のタイミングを異ならせるものである。
このように本発明の開示によれば、所定のマッサージ対象箇所に対応するエアバッグを複数配設すると共に、この中に伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグが含まれるようにし、各エアバッグに対し、空気給排機構での空気供給を同様に実行して空気の供給圧力を増加させることにより、空気の供給圧力増加に応じて、伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグは伸縮変形しやすいものから順次伸縮変形を伴う膨張状態に移行することとなり、エアバッグごとに膨張とこれに対応する押圧のタイミングをずらして、エアバッグごとに時間差を付けてマッサージを行わせることを、複雑な給気系統設定や給気制御によらず簡易に実行可能となり、例えば、エアバッグを膨張する順に並べて配置して押圧範囲を徐々に変化させていくような、押圧状態の変化を伴うマッサージを適切に実行でき、マッサージ対象箇所に対し高いマッサージ効果を付与できる。
なお、本発明の開示は、前記マッサージ対象箇所に対応する複数のエアバッグの全てが伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグである場合を排除するものではない。
また、本発明の開示に係るマッサージ装置は、空気の給排により膨縮変形するエアバッグを有し、エアバッグの膨張に伴う押圧で使用者の身体へのマッサージを実行するマッサージ装置において、前記エアバッグに接続されてエアバッグに対し空気給排可能として配設される空気給排機構と、少なくとも当該空気給排機構によるエアバッグに対する空気給排状態を制御する制御部とを備え、所定のマッサージ対象箇所に対応するエアバッグが、エアバッグの各部位ごとに、それぞれ伸縮変形しやすさが異なるように形成され、前記制御部が、空気給排機構による前記エアバッグに対する空気の供給圧力を調整可能とされ、前記エアバッグが、伸縮変形を伴わずに中空部の当初内容積分膨張した状態から、空気の供給圧力増加に応じて、伸縮変形しやすい部位から順次伸縮変形を伴ってさらに膨張可能とされ、当該膨張に伴う押圧のタイミングをエアバッグの各部位ごとに異ならせるものである。
このように本発明の開示によれば、所定のマッサージ対象箇所に対応するエアバッグについて、エアバッグの伸縮変形しやすさをエアバッグの各部位ごとに異ならせ、こうしたエアバッグに対し、空気給排機構での空気供給を実行して空気の供給圧力を増加させていき、エアバッグ各部が伸縮変形する状態まで膨張させることにより、空気の供給圧力増加に応じて、エアバッグの伸縮変形しやすい部位から順次伸縮変形を伴う膨張状態に移行することとなり、エアバッグの部位ごとに伸縮変形を伴う膨張とこれに対応する押圧のタイミングをずらして、エアバッグの配置範囲で場所ごとに時間差を付けてマッサージを行わせることを、複雑な給気系統設定や給気制御によらず簡易に実行可能となり、例えば、エアバッグ各部の膨張するタイミングの差異に基づいて押圧範囲を徐々に変化させていくような、押圧状態の変化を伴うマッサージを一つのエアバッグで適切に実行でき、マッサージ対象箇所に対し高いマッサージ効果を付与できる。
また、本発明の開示に係るマッサージ装置は必要に応じて、前記エアバッグにおける伸縮変形しやすさの差異が、エアバッグをなす袋体の厚さの違いにより生じたものである。
このように本発明の開示によれば、複数のエアバッグごと又は一つのエアバッグの部位ごとに伸縮変形しやすさが異なる状態を、エアバッグを構成する略シート状の袋体の厚さの違いにより生じさせ、袋体の厚さが大きく伸縮変形しにくいものに対し、袋体の厚さが小さく伸縮変形しやすいものが、空気の供給圧力増加に応じて、先に伸縮変形を伴う膨張状態に移行可能とすることにより、複数のエアバッグ間又は一つのエアバッグの複数箇所間で、エアバッグ袋体の厚さの差異を適宜設定して、エアバッグの伸縮変形を伴う膨張とこれに対応する押圧のタイミングを互いに異ならせることができ、マッサージ対象箇所に対する押圧状態の時間的及び/又は位置的な変化を伴うマッサージを簡略な構造のエアバッグで容易に実行できる。
また、本発明の開示に係るマッサージ装置は必要に応じて、前記エアバッグにおける伸縮変形しやすさの差異が、エアバッグごとの材質の違いにより生じたものである。
このように本発明の開示によれば、複数のエアバッグごとに伸縮変形しやすさが異なる状態を、エアバッグの材質の違いにより生じさせ、エアバッグの材質が硬めで伸縮変形しにくいものに対し、エアバッグの材質がより軟質で伸縮変形しやすいものが、空気の供給圧力増加に応じて、先に伸縮変形を伴う膨張状態に移行可能とすることにより、複数のエアバッグごとに、材質を適宜選定して、エアバッグの伸縮変形を伴う膨張とこれに対応する押圧のタイミングを互いに異ならせることができ、マッサージ対象箇所に対する押圧状態の時間的及び/又は位置的な変化を伴うマッサージを、材質が異なるだけの複数のエアバッグで簡易に実行できる。
また、本発明の開示に係るマッサージ装置は必要に応じて、前記エアバッグ表面と使用者の身体のマッサージ対象箇所との間に、柔軟性を有する所定厚さのシート状の中間材を設けるものである。
このように本発明の開示によれば、エアバッグ表面と使用者のマッサージ対象箇所との間に中間材が介在して、エアバッグが膨張に伴って使用者のマッサージ対象箇所を押圧する際に、中間材がエアバッグから使用者側に向かう圧力を一旦受けた上で、この中間材から使用者側に力を伝え、且つ、中間材が使用者からエアバッグ側に向かう力を一旦受けた上で、この中間材からエアバッグ側に力を伝えることにより、複数のエアバッグごと又はエアバッグの部位ごとに、エアバッグの伸縮変形しやすさが異なることに基づく、使用者側に伝わる相対圧力の局所的差異を中間材で小さくして、使用者側に伝わるエアバッグの感触に位置ごとの差異が生じにくい状態にでき、使用者のエアバッグに対する違和感を抑えられる。
また、本発明の開示に係るマッサージ装置は必要に応じて、前記複数のエアバッグが、使用者のマッサージ対象箇所における体液の流れを生じさせたい方向に、エアバッグの伸縮変形しやすさが大から小となる順で並べて配置されるものである。
このように本発明の開示によれば、使用者のマッサージ対象箇所に対し、マッサージを実行する複数のエアバッグを、その伸縮変形しやすさが体液の流れを生じさせたい所望の方向に徐々に小さくなるような並びとして配設し、エアバッグの膨張に伴うマッサージ対象箇所の押圧を、エアバッグの並び順に基づいて前記方向に進行させていくことにより、複数のエアバッグを適切に伸縮変形する状態まで膨張させて連係させ、マッサージ対象箇所を押圧するマッサージに方向性を与えて、設定した所望の方向への体液の流れを促すことができ、使用者のマッサージ対象箇所を含む身体部位の広い範囲にわたって効率よくマッサージ効果を与えられる。
また、本発明の開示に係るマッサージ機は必要に応じて、前記エアバッグが、使用者のマッサージ対象箇所における体液の流れを生じさせたい方向に沿って、エアバッグ各部位の伸縮変形しやすさが大から小に遷移する配置とされるものである。
このように本発明の開示によれば、使用者のマッサージ対象箇所に対し、マッサージを実行するエアバッグを、その部位ごとに異なる伸縮変形しやすさが体液の流れを生じさせたい所望の方向に徐々に小さくなるような向きとして配設し、エアバッグの膨張に伴うマッサージ対象箇所の押圧を、エアバッグにおける部位ごとの伸縮変形しやすさの順に基づいて前記方向に進行させていくことにより、エアバッグ全体を適切に伸縮変形する状態まで膨張させて、マッサージ対象箇所を押圧するマッサージに方向性を与えて、設定した所望の方向への体液の流れを促すことができ、使用者のマッサージ対象箇所を含む身体部位の広い範囲にわたって効率よくマッサージ効果を与えられる。
また、本発明の開示に係るマッサージ装置は必要に応じて、前記複数のエアバッグが、空気給排機構による空気供給圧力の調整可能範囲で、伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグを含み、当該伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグが膨張した後に、前記伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグの伸縮変形を伴う膨張が開始するものである。
このように本発明の開示によれば、マッサージ対象箇所に対応する複数のエアバッグとして、伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグが含まれ、他のエアバッグ同様に伸縮変形を伴わずに膨張した後に、伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグの、伸縮変形を伴う膨張が開始することにより、伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグが、空気の供給圧力増加に応じて伸縮変形を伴いつつ膨張する他のエアバッグと共に、複雑な給気系統設定や給気制御によることなくエアバッグごとにタイミングをずらした押圧を実行でき、マッサージ対象箇所に対し押圧状態の変化を伴うマッサージをより簡略な構成で効率よく行える。
本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置の概略構成斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における押圧本体部の装着状態側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における給気系統図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における各エアバッグの収縮状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における各エアバッグの伸縮変形を伴わない膨張状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における第一のエアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における第一及び第二のエアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置における全エアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る他のマッサージ装置における全エアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るマッサージ装置におけるエアバッグの収縮状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るマッサージ装置におけるエアバッグの伸縮変形を伴わない膨張状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るマッサージ装置におけるエアバッグ下部の伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るマッサージ装置におけるエアバッグ下部及び中間部の伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るマッサージ装置におけるエアバッグ全体の伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置のブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置における給気系統図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置における各脚用エアバッグの収縮状態説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置における各脚用エアバッグの伸縮変形を伴わない膨張状態説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置における脚側方の脚用エアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置における全ての脚用エアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るマッサージ装置における各脚用エアバッグの収縮状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るマッサージ装置における各脚用エアバッグの伸縮変形を伴わない膨張状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るマッサージ装置における脚後側の脚用エアバッグの伸縮変形を伴う膨張状態説明図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るマッサージ装置を前記図1ないし図9に基づいて説明する。本実施形態においては、マッサージ装置として、使用者の脚の膝下部分に装着して用いる、脚のふくらはぎのみをマッサージ対象とした小型のマッサージ器の例について説明する。
前記各図において本実施形態に係るマッサージ器1は、脚のマッサージ対象箇所を押圧する複数のエアバッグ12、13、14を有して、脚90の膝下部分を取り囲むようにして左右の脚にそれぞれ装着される二つの押圧本体部10と、これら押圧本体部10の各エアバッグと管15を介して接続され、各エアバッグに対し空気給排を行う空気給排機構及び制御部18を有する機構部11とを備える構成である。
前記押圧本体部10は、脚90のマッサージ対象箇所、すなわち、ふくらはぎを押圧する複数のエアバッグ12、13、14を有して、脚90の膝下部分に巻回されて装着される、柔軟性のある略帯状体とされる構成である。
この押圧本体部10は、脚90の膝下部分への巻回状態で一端部を他部位に重ねて最外層に位置させると共に、重なる内面と外面の所定箇所同士を面ファスナー等の係合手段で着脱可能に係合させることで、脚90の膝下部分の外周で連続し、エアバッグ12、13、14をふくらはぎの外側近傍に位置させる状態を維持可能な筒状形態とされる。この状態で、押圧本体部10は各エアバッグ12、13、14により、ふくらはぎを押してマッサージを行える仕組みである。
前記エアバッグ12、13、14は、ゴム製シートの袋状成形や合成樹脂素材のブロー成形等により所定の伸縮性及び柔軟性を有する袋体として形成され、押圧本体部10が脚90を取り囲んで巻回された状態で、それぞれ脚の長手方向に並んで、且つ各々がふくらはぎの左右から後方にかけての範囲で、ふくらはぎを取り囲むような配置として三つ配設される構成である(図2参照)。
これら三つのエアバッグ12、13、14は、いずれも空気の給排により膨縮可能なものであるが、特に、給気圧力が高い場合には伸縮変形を伴ってエアバッグ中空部の内容積を変化させながら膨縮可能とされ、且つ、各エアバッグごとに伸縮変形しやすさが異なるように形成される構成である。具体的には、各エアバッグをなす袋体の厚さの差異により伸縮変形しやすさがそれぞれ異なるように設定され、足先に近い側に配置される第一のエアバッグ12が最も厚さを小さくされることで伸縮変形しやすく、より低い給気圧力で伸縮変形を伴って膨張する状態となる。そして、エアバッグは、脚の膝側に近付くほど、袋体の厚さが大きくなり、伸縮変形しにくくなって、伸縮変形を伴って膨張するタイミングが遅くなるようにされる。
詳細には、第一のエアバッグ12は、給気圧力が第一の所定圧(例えば、20kPa)以上になると伸縮変形が生じるように、その伸縮変形しやすさを設定される。また、第二のエアバッグ13は、給気圧力が第二の所定圧(例えば、30kPa)以上になると伸縮変形が生じるように、その伸縮変形しやすさを設定され、袋体厚さは第一のエアバッグ12より大きくされる。さらに、第三のエアバッグ14は、給気圧力が第三の所定圧(例えば、40kPa)以上になると伸縮変形が生じるように、その伸縮変形しやすさを設定され、袋体厚さは第二のエアバッグ13より大きくされる。
各エアバッグ12、13、14は、機構部11から伸びる空気送通用の管15と連通し、給排気系統を同じくされる構成である。すなわち、各エアバッグ12、13、14は、それぞれ同じ条件で空気供給がなされるものの、各エアバッグの伸縮変形しやすさの差異により、各エアバッグは伸縮変形を伴う膨張のタイミングが異なり、それぞれ所定のタイミングで膨張してふくらはぎを左右及び後方から押圧し、ふくらはぎを締め付けるような押圧刺激を与えることができる。
機構部11と左右の押圧本体部10とを繋ぐ管15は、押圧本体部10の外側所定箇所に接続され、さらに押圧本体部10に内蔵される支管(図示を省略)を介して押圧本体部10内の各エアバッグ12、13、14と接続する仕組みとなっている。
なお、左右の各押圧本体部10に設けられるエアバッグの数は前記三組に限られるものではなく、使用態様に応じて適宜設定できる。また、エアバッグの配置も、上下方向に複数並べる配置に限らず、例えば脚の左右側方に位置させたエアバッグ部の中間に後方のエアバッグが挟まれる配置とするなど、各エアバッグの形状や大きさをマッサージ対象箇所に対するマッサージの内容に対応したものとした上で、押圧本体部において各エアバッグを適切にマッサージを実行可能な所定の配置にする構成とすることもできる。
押圧本体部10は、使用者や他物体との接触、摩擦や各エアバッグ12、13、14からの圧力が加わっても破損しない丈夫さと脚に巻回可能な柔軟性とを併せ持つシート状体で形成され、エアバッグ12、13、14を外側から被覆して水分や汚れ等から保護可能な構成であるが、この押圧本体部10のうち、脚への巻回状態で最も内側に位置して脚90に直接触れる部分は、押圧本体部10の他部分に対し着脱可能として、必要に応じて取り外して交換したり、洗って再使用することができるようにしてもかまわない。
前記機構部11は、左右の各押圧本体部10のエアバッグ12、13、14と管15を介して接続されつつ、各押圧本体部10とは独立させて配設され、各エアバッグを作動させるものである。
詳細には、機構部11は、所定圧力で空気を送給するポンプ部16と、エアバッグ12、13、14とポンプ部16又は外部空間との連通・非連通を切替える電磁弁17と、ポンプ部16の駆動及び電磁弁17の開閉動作の制御を実行して各エアバッグに対する空気の給排を調節する制御部18とを備える構成である。
この機構部11は、硬質のハウジングを有して、前記ポンプ部16や電磁弁17、制御部18をなす回路基板をこのハウジングに収められる構成である。そして、機構部11の上部には、押圧本体部10の各エアバッグ12、13、14に対する空気給排のための管15が接続される。この管は、左右ごとに一本にまとめられて左右の各押圧本体部10に連結され、各エアバッグ12、13、14に接続される。
この他、機構部11は、使用者の操作を受け付ける操作部11aを上部に一体に配設される。また、機構部11は、ポンプ部16等へ給電するための電源部(図示を省略)を内蔵しており、ケーブル等を介して外部の商用電源と接続される。
前記ポンプ部16は、各エアバッグ12、13、14に対し電磁弁17及び管15を介して接続され、これらエアバッグに向けて空気を送給する構成である。
前記電磁弁17は、ポンプ部16に連通する第1のポートと、エアバッグに連通する第2のポートと、外部に連通する第3のポートを有し、制御部23による制御に応じて、第1のポートと第2のポートを連通させ、且つ第3のポートを閉じて、ポンプ部16からエアバッグへの給気を行える状態と、第2のポートと第3のポートを連通させ、且つ第1のポートを閉じて、エアバッグの空気を外部に排気させる状態と、第1のポート、第2のポート、及び第3のポートをいずれも相互に連通させないようにして、エアバッグの内部圧力を維持できる状態、の三つの状態を切替可能とする公知の三方弁であり、詳細な説明を省略する。
これらポンプ部16と電磁弁17が、各エアバッグの空気給排機構をなし、制御部18が、ポンプ部16を作動させると共に、電磁弁17の連通状態を調整制御することで、各エアバッグについて給気、排気、又は圧力維持を図り、エアバッグを膨張、収縮させ、又は所定の膨張状態で維持できる仕組みである。エアバッグの膨張時には脚のエアバッグの内側に位置するマッサージ対象箇所に対する押圧力を発生させる一方、収縮時には押圧が解除されることで、各エアバッグ位置で変化に富んだマッサージ効果を与えることができる。
前記制御部18は、空気給排機構をなすポンプ部16及び電磁弁17に対し、操作部11aから操作指示されたか、あらかじめ記録設定されたマッサージの内容の情報に基づいて、適切なマッサージの実行のための制御を行うものである。
この制御部18は、そのハードウェア構成として、CPUやメモリ、入出力インターフェース等を備えるコンピュータとなっており、メモリ等に格納されるプログラムにより、コンピュータを制御部18として動作させる仕組みである。この制御部18をなすコンピュータは、CPUやメモリ、ROM等を一体的に形成されたマイクロコンピュータとされており、機構部11に問題なく内蔵可能とされる。
次に、本実施形態に係るマッサージ器の使用者の脚への装着及びマッサージ実行状態について説明する。前提として、マッサージ器1の押圧本体部10は使用者の脚90に巻回して装着可能な巻回長さを有し、あらかじめ収納箇所から取り出されて脚に装着可能な状態とされているものとする。さらに、機構部11は、押圧本体部10と管15を介して接続されて、押圧本体部10の近くに位置し、電源からの電力供給が正常になされて、使用者の操作に基づく制御部18の制御によりポンプ部16及び電磁弁17が適切に作動可能な状態となっているものとする。
まず、使用者は、マッサージ器1の押圧本体部10前側部分の係合手段としての面ファスナーによる係合を解いて、押圧本体部10を広げて開放した状態とする。そして、使用者は押圧本体部10を使用者の脚の膝下部分に巻回し、面ファスナーを係合させて装着する。
この装着状態では、押圧本体部10における各エアバッグ12、13、14のうち第一のエアバッグ12が最も足先寄りに位置すると共に、第三のエアバッグ14が最も膝寄りに位置し、これらの中間となる位置に第二のエアバッグ13が位置して、各エアバッグがマッサージ対象箇所としてのふくらはぎの左右及び後側を取り囲む配置となっている(図2参照)。
そして、使用者は、機構部11上部の操作部11aに対し、マッサージモード等の指示を入力するなど操作を行うと、制御部18が作動制御を開始し、制御部18は空気給排機構としてのポンプ部16及び電磁弁17に対し制御指令を送出して、各エアバッグに対する給気圧力が徐々に増加していくように給気を行わせて、各エアバッグ12、13、14をそれぞれ膨張させていく。
各エアバッグ12、13、14においては、電磁弁17を通じた空気給排路が共通であり、空気給排が同様になされるため、給気の初期段階の、エアバッグに伸縮変形を生じさせない程度に給気圧力が小さい状況では、いずれも同様に伸縮変形を伴わずに膨張する(図6参照)。ただし、給気圧力がエアバッグの伸縮変形をもたらす程度に高くなった状況では、各エアバッグごとに伸縮変形しやすさが異なることから、各エアバッグ12、13、14は、互いに異なるタイミングで、伸縮変形を伴って膨張することとなる。
給気圧力を増加させながらの給気が進行し、各エアバッグへの給気圧力が第一の所定圧(例えば、20kPa)以上になると、最も伸縮変形しやすい第一のエアバッグ12が、最初に伸縮変形を伴う膨張を開始し、この伸縮変形を伴う膨張により、エアバッグ12で取り囲む脚のふくらはぎ下部を押圧し、締め付ける状態に移行する(図7参照)。
そして、給気圧力を増加させるように給気が継続される中、給気圧力が他のエアバッグの伸縮変形をもたらす圧力に達するまで、第一のエアバッグ12のみ伸縮変形を伴って膨張し、ふくらはぎの下部を締め付けるように押圧を行う状態が所定時間継続する。
続いて、給気圧力を増加させながらの給気が進行し、各エアバッグへの給気圧力が第二のエアバッグ13の伸縮変形をもたらす第二の所定圧(例えば、30kPa)以上になると、第二のエアバッグ13が伸縮変形を伴って膨張して、このエアバッグ13で取り囲む脚のふくらはぎにおける中間高さ部分を押圧し、締め付ける状態に移行する(図8参照)。
そして、給気圧力を増加させるように給気が継続される中、給気圧力がさらに他のエアバッグの伸縮変形をもたらす圧力に達するまで、第一のエアバッグ12と第二のエアバッグ13のみ伸縮変形を伴って膨張し、ふくらはぎの中間部及び下部を締め付けるように押圧を行う状態が所定時間継続する。
さらに、給気圧力を増加させながらの給気が進行し、各エアバッグへの給気圧力が第三のエアバッグ14の伸縮変形をもたらす第三の所定圧(例えば、40kPa)以上になると、第三のエアバッグ14が伸縮変形を伴って膨張して、このエアバッグ14で取り囲む脚のふくらはぎ上部を押圧し、締め付ける状態に移行する(図9参照)。
こうして三つのエアバッグ12、13、14がタイミングをずらしながら伸縮変形を伴って順次膨張して押圧を実行していくことで、脚のふくらはぎに対し、下から上に徐々に範囲を広げながら、締め付けるように押圧することができる。これにより、ふくらはぎにおいて、脚の足先側から膝側に向かう方向への血液やリンパの流れを促すようなマッサージが行える。
三つのエアバッグ12、13、14がいずれも伸縮変形を伴って膨張し、マッサージ対象箇所を押圧する状態に達してから所定時間経過後、制御部18は、必要に応じて空気給排機構としてのポンプ部16及び電磁弁17に対し給気停止、圧力保持の制御指令を送出して、各エアバッグ12、13、14への給気を停止する一方、排気はまだ行わないようにして、各エアバッグの膨張状態をさらに所定時間保持させ、脚のマッサージ対象箇所を取り囲んで締め付けるような押圧状態をしばらく維持することもできる。
この後、制御部18は、ポンプ部16及び電磁弁17に対し新たな制御指令を送出し、排気状態に移行させて、所定時間にわたる排気で各エアバッグを収縮させて、一連の膨縮過程を終了する。以上の一連の膨縮過程を、必要に応じて複数回繰り返すようにすることもできる。
マッサージ器によるマッサージが終了したら、使用者は押圧本体部10の面ファスナーを係合解除状態とし、押圧本体部10の巻回状態を解いて、押圧本体部10を脚から外す。この脚から外した押圧本体部10及び機構部11については、再度の使用に備えて、所定の収納スペースに収納するなど適宜取り扱うことができる。
このように、本実施形態に係るマッサージ装置は、脚のマッサージ対象箇所に対応する複数のエアバッグ12、13、14を配設すると共に、各エアバッグの伸縮変形しやすさをエアバッグごとに異ならせ、こうしたエアバッグに対し、空気給排機構としてのポンプ部16及び電磁弁17での空気供給を同様に実行して空気の供給圧力を増加させていき、エアバッグが伸縮変形する状態まで膨張させることから、空気の供給圧力増加に応じて、伸縮変形しやすいエアバッグから順次伸縮変形を伴う膨張状態に移行することとなり、エアバッグごとに伸縮変形を伴う膨張とこれに対応する押圧のタイミングをずらして、エアバッグごとに時間差を付けてマッサージを行わせることを、複雑な給気系統設定や給気制御によらず簡易に実行可能となり、例えば本実施形態の、押圧本体部10にエアバッグ12、13、14を伸縮変形しやすい順に下から並べて配置して、膨張による押圧範囲を下から上に広がるように徐々に変化させ、脚の血流等を上方向に向けてむくみを防止、解消するような前記マッサージも容易に行え、マッサージ対象箇所に対し高いマッサージ効果をより低コストで効率よく付与できる。
なお、前記実施形態に係るマッサージ装置においては、複数のエアバッグ12、13、14をその伸縮変形しやすさの差異に応じて並べる配置を、脚に巻回して装着する簡易なマッサージ器に適用して、各エアバッグ12、13、14に伸縮変形を伴う膨張を行わせ、マッサージ対象箇所を順次押圧させる構成としているが、これに限らず、椅子型のマッサージ機の脚支持部(オットマン)に前記複数エアバッグの配置構造を適用して、脚支持部に支持された使用者の脚のマッサージ対象箇所を順次押圧させる構成とすることもできる。
また、前記実施形態に係るマッサージ装置においては、押圧本体部10に設ける複数のエアバッグ12、13、14におけるエアバッグ袋体の厚さがそれぞれ異なるようにして、各エアバッグの伸縮変形しやすさの差異を生じさせる構成としているが、この他、複数エアバッグの各材質を互いに異なるものとして、この材質の違いにより、各エアバッグの伸縮変形しやすさの差異を生じさせる構成とすることもでき、前記実施形態同様、簡略な構造で押圧範囲を変化させるマッサージを実行可能であり、低コストで優れたマッサージ効果を得られる。
また、前記実施形態に係るマッサージ装置において、押圧本体部10に設けられる複数のエアバッグ12、13、14は、押圧本体部10の一部を介して使用者の脚のマッサージ対象箇所を押圧してマッサージを実行する構成としているが、この他、図10に示すように、使用者の脚表面に接する押圧本体部内周部分とエアバッグとの間に、例えばウレタンフォームシートなどの、柔軟性を有する所定厚さのシート状の中間材10aを配設する構成とすることもできる。この場合、各エアバッグ表面と使用者のマッサージ対象箇所との間に中間材10aが介在して、各エアバッグが膨張に伴って使用者のマッサージ対象箇所を押圧する際に、中間材10aが各エアバッグから使用者側に向かう圧力を一旦受けた上で、この中間材10aから使用者側に力を伝え、且つ、中間材10aが使用者から各エアバッグ側に向かう力を一旦受けた上で、この中間材10aから各エアバッグ側に力を伝えることから、複数のエアバッグごとに、エアバッグの伸縮変形しやすさが異なることに基づく、使用者側に伝わる相対圧力の局所的差異を中間材で小さくして、使用者側に伝わるエアバッグの感触に位置ごとの差異が生じにくい状態にでき、伸縮変形しやすさの差異に基づく複数エアバッグに対する使用者の違和感を抑えられる。
さらに、前記実施形態に係るマッサージ装置において、押圧本体部10に設ける複数のエアバッグ12、13、14はいずれも伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグとされ、各エアバッグごとに伸縮変形しやすさを異ならせると共に伸縮変形しやすい順に並べて配置して、空気の供給圧力を増加させると、三つのエアバッグ12、13、14がタイミングをずらしながら伸縮変形を伴って順次膨張して、膨張による押圧範囲を広げるように変化させつつ脚のふくらはぎを押圧する構成としているが、これに限らず、伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグの他に、ポンプ部16及び電磁弁17での空気供給圧力の調整可能範囲では伸縮変形を伴うことなく膨縮するエアバッグを用いることで、複数のエアバッグがタイミングをずらしながら順次押圧を実行していく構成とすることもできる。
この場合、伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグにおける中空部の内容積を、伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグの、伸縮変形を伴った最大膨張状態における中空部内容積に見合うものとなるように形成すると、空気の供給圧力増加に応じた各エアバッグの押圧タイミングは、伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグが最初となり、その後に伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグが、伸縮変形しやすい順に、順次伸縮変形しつつ膨張して押圧を行っていくこととなる。そして、これらのエアバッグを各押圧タイミングに応じて並べた配置とした場合、前記実施形態同様、例えば脚のふくらはぎに対し下から上に徐々に押圧範囲を広げながら締め付けるように押圧するマッサージが実行でき、ふくらはぎで脚の足先側から膝側に向かう方向への血液やリンパ等の体液の流れを促すようなマッサージ効果を得ることができる。
(本発明の第2の実施形態)
前記第1の実施形態に係るマッサージ装置においては、マッサージ対象箇所に対応するエアバッグ12、13、14を複数並べて設けると共に、各エアバッグ12、13、14の伸縮変形しやすさを異ならせ、各エアバッグの伸縮変形を伴う膨張による押圧のタイミングを変えて、押圧範囲が変化するマッサージを可能にする構成としているが、これに限らず、図11ないし図15に示すように、マッサージ対象箇所に対応するエアバッグ19を一つのみ設ける一方、このエアバッグ19をその各部位ごとに伸縮変形しやすさが異なるものとし、このエアバッグ各部位の伸縮変形しやすさの差異が脚の長手方向にちょうど現れる向きにエアバッグを配置して、給気圧力が徐々に増加していくように給気を行うと、エアバッグの下部から徐々に伸縮変形を伴う膨張が進行し、前記第1の実施形態同様、脚の押圧が下から上に進む構成とすることもできる。
この場合、エアバッグの膨張にあたって、制御部18が、ポンプ部16及び電磁弁17に対し制御指令を送出して、エアバッグ19に対し、給気圧力が徐々に増加していくように給気を行わせると、エアバッグ19は、当初は伸縮変形を伴わずに膨張するが(図12参照)、エアバッグへの給気圧力が所定圧(例えば、20kPa)以上になると、最も伸縮変形しやすい所定部位、例えば、足先寄りの下部所定範囲が、最初に伸縮変形を伴う膨張を開始し、この膨張により脚のふくらはぎ下部を押圧し、締め付ける状態となる(図13参照)。
その後、給気圧力を増加させるように給気が進行するのに伴って、エアバッグ19の伸縮変形を伴って膨張する部位が脚の膝側に少しずつ広がっていき、エアバッグ中間部が脚のふくらはぎにおける中間の高さ位置も押圧し、締め付ける状態に達する(図14参照)。
さらに、給気圧力を増加させながらの給気が進行すると、エアバッグ19の伸縮変形を伴って膨張する部位が膝寄りの端部まで至り、脚のふくらはぎ上部も押圧し、締め付ける状態となる(図15参照)。
こうして、一つのエアバッグ19でも部位ごとにタイミングをずらしながら伸縮変形を伴って順次膨張可能とすることで、脚のふくらはぎに対し下から上に徐々に押圧範囲を広げながら締め付けるように押圧するマッサージが実行できる。これにより、前記第1の実施形態同様、ふくらはぎにおいて、脚の足先側から膝側に向かう方向への血液やリンパの流れを促すようなマッサージ効果が得られることとなる。
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るマッサージ装置を前記図16ないし図22に基づいて説明する。本実施形態においては、マッサージ装置として、着座した使用者を支える椅子状のマッサージ機の例について説明する。
前記各図において本実施形態に係るマッサージ機2は、床面上に載置されて椅子全体を安定的に支持する基台部21と、この基台部21の上方で使用者の臀部を支える座部22と、この座部22の後側で使用者の背中を支える背もたれ部23と、座部22の左右両側で使用者の肘や前腕部を支える肘掛部24と、座部22の前側で使用者の脚を支える脚支持部25と、使用者の各種操作入力を受付ける操作部26と、搭載されている複数の施療手段におけるマッサージに係る作動を操作入力や記録情報等の内容に基づいて制御する制御部27とを備える構成である。
前記基台部21は、椅子各部をなす前記座部22、背もたれ部23、肘掛部24、及び脚支持部25を一体に取付けられてこれらを支持するものである。また、前記座部22は、基台部21に対し座面の傾斜角度を調整可能として取付けられ、座面にて使用者の臀部や太腿部を支えつつ内蔵の施療手段でマッサージを実行するものである。この座部22の施療手段としては、空気の給排で膨縮する臀部用エアバッグ71、及び太腿用エアバッグ72を備える構成である。
そして、これらエアバッグを空気供給により膨張させるエアポンプ70が、座部22下側のスペースに配設される。
前記背もたれ部23は、人の背中形状に合せた表面形状とされて前記基台部21及び座部22に対し傾斜角度を調整可能として配設され、その内部に、マッサージを実行する施療手段を備える構成である。
背もたれ部23内部には、揉み、叩き等の刺激を使用者に与える左右一対の揉み玉51とこれを動かす駆動機構部60が一体となった、施療手段としてのメカユニット50と、このメカユニット50を背もたれ部23上下方向に移動可能に支持しつつ、背もたれ部23の各部を内部から支える枠状の背もたれ部フレーム23aとがそれぞれ配設される構成である。
なお、背もたれ部23におけるマッサージを実行する施療手段としては、メカユニットの他に、前記エアポンプ70による空気の給排で膨縮するエアバッグを、背中や腰に対応する部位に配設し、これらの部位に対しエアバッグによるマッサージを行えるようにしてもよい。また、この背もたれ部23の左右両側部には、使用者に面する内面側にエアバッグ等の施療手段を設けた一対の側壁部を突出配設して、使用者の上腕部等に対して側方からマッサージを行えるようにすることもできる。
前記背もたれ部フレーム23aは、メカユニット50を背もたれ部23上下方向に移動可能とし且つ他方向への動きは拘束して支持する左右一対のガイドフレーム23b間に、複数の横フレームを横方向に掛渡して一体に連結して、略梯子状のフレーム構造とされるものである。
前記肘掛部24は、座部22の両側に配設され、背もたれ部23がリクライニング角度を変化させたり、座部22が傾動した場合でも、使用者の前腕を安定的に支持するよう形成される構成である。この肘掛部24にも、前記エアポンプ70による空気の給排で膨縮するエアバッグを配設して、使用者の前腕部に対しマッサージを行える構成としてかまわない。
前記脚支持部25は、座部22の前側に位置し、座部22前端付近を中心として傾動可能に配設されて、マッサージに際し使用者の脚を支えるものである。
この脚支持部25は、詳細には、使用者の左右の脚90がそれぞれ収まる大きさの二つの溝部25bを生じさせた形状として形成され、座部22前端に傾動可能に取付けられる本体部25aと、この本体部25aの端部に配設される足支持部25cと、前記本体部25aに配設され、前記エアポンプ70による空気の給排で膨縮する施療手段としての脚用エアバッグ73、74、75、76、77、78とを備える構成である。
この脚支持部25では、この他、エアポンプ70による空気の給排で膨縮して足を押圧するエアバッグを足支持部25cにも配設したり、上下に移動しつつ脚を押圧するローラ等の他の施療手段を本体部25aに配設するようにしてもかまわない。
脚用エアバッグは、本体部25aで脚90の左右側方に位置するよう配設されるエアバッグ73、75、76、78と、脚90の後側に位置するよう配設されるエアバッグ74、77とからなる。これら各エアバッグは、ゴム製の袋体とされるなど、給気圧力が増大すると伸縮変形を伴ってエアバッグ中空部の内容積を変化させながら膨縮可能とされるものであるが、側方用のエアバッグ73、75、76、78と後側用のエアバッグ74、77とでは、エアバッグをなす袋体の厚さの差異により伸縮性、すなわち伸縮変形しやすさが異なり、側方用のエアバッグの方が伸縮変形しやすく、より低い給気圧力で伸縮変形を伴って膨張する状態となる。そして、これら各エアバッグには、一様に空気が供給されるが、伸縮変形しやすさに基づく膨張特性の差異により膨張のタイミングが前後することとなる。
脚支持部25の脚用エアバッグ73、・・・、78をはじめとする、施療手段としての各エアバッグは、電磁弁80a、80b、80cを介して、エアポンプ70と接続される。
電磁弁80a、80b、80cは、エアポンプ70に連通する第1のポートと、エアバッグに連通する第2のポートと、外部に連通する第3のポートを有し、制御部27による制御に応じて、第1のポートと第2のポートを連通させ、且つ第3のポートを閉じて、エアポンプ70からエアバッグへの給気を行える状態と、第2のポートと第3のポートを連通させ、且つ第1のポートを閉じて、エアバッグの空気を外部に排気させる状態と、第1のポート、第2のポート、及び第3のポートをいずれも相互に連通させないようにして、エアバッグの内部圧力を維持できる状態、の三つの状態を切替可能とする公知の三方弁であり、詳細な説明を省略する。
これらエアポンプ70と電磁弁80a、80b、80cが、各エアバッグの空気給排機構をなし、制御部27が、エアポンプ70を作動させると共に、電磁弁80a、80b、80cの連通状態を調整制御することで、所望のエアバッグについて給気、排気、又は圧力維持を図り、エアバッグを膨張、収縮させ、又は所定の膨張状態で維持できる仕組みである。エアバッグの膨張時には身体のエアバッグ当接部分に対する押圧力を発生させる一方、収縮時には押圧が解除されることで、各エアバッグ位置で変化に富んだマッサージ効果を与えることができる。
座部22に並べて設けられた臀部用エアバッグ71、及び太腿用エアバッグ72については、同じ電磁弁80aを介してエアポンプ70と接続されており、これら二つのエアバッグには一様に空気給排がなされる一方、これら各エアバッグは、エアバッグをなす袋体の厚さの差異により伸縮変形しやすさが異なっており、この伸縮変形しやすさの違いに基づく膨張特性の差異により、タイミングをずらして順次膨張とそれに伴う押圧を実行する仕組みである。
また、仮に背もたれ部23における施療手段として、複数のエアバッグを背中や腰に対応する部位に配設する場合も、これら複数のエアバッグの伸縮変形しやすさを異ならせるようにして、同じ条件で一様に空気給排を行う中、各エアバッグの伸縮変形しやすさの違いにより、各エアバッグの伸縮変形を伴う膨張のタイミングを変えつつ、各エアバッグの膨張による押圧のマッサージを行う構成とすることもできる。
脚支持部25のエアバッグ73、・・・、78については、各エアバッグを左右の組に分け、左右の組ごとに電磁弁80b、80cを介してエアポンプ70と接続するようにしており、各組をなす三つのエアバッグには一様に空気給排がなされる仕組みである。
前記操作部26は、マッサージ機に対する各種操作入力を受付ける多数のスイッチや表示部を備え、マッサージ機2の側部におけるスタンド26aに着脱自在に設置され、マッサージに係る操作入力を制御部27に送信するものである。なお、操作部26のスイッチや表示部の位置を使用者にとって最適位置とするために、スタンド26aの位置は調整可能となっている。
前記制御部27は、あらかじめ使用者の身体各部位置検出を実行して得られた検出結果に基づいて、施療手段やマッサージ機の他の各可動部分を使用者に対応した状態に調整すると共に、施療手段や他の各可動部分に対し、操作部の操作やあらかじめ記録設定された施療内容、また前記検出結果の情報に基づいて、適切なマッサージの実行のための制御を行うものである。
この制御部27は、そのハードウェア構成として、CPUやメモリ、入出力インターフェース等を備えるコンピュータとなっており、メモリ等に格納されるプログラムにより、コンピュータを制御部27として動作させる仕組みである。この制御部27をなすコンピュータは、CPUやメモリ、ROM等を一体的に形成されたマイクロコンピュータとしてもかまわない。
この制御部27をなすコンピュータのユニットは、座部22直下等のマッサージ機2内部の所定のスペースに配設され、操作部26と通信可能な状態とされると共に、メカユニット50の各種モータや、座部22や背もたれ部23、脚支持部25を傾動させる各アクチュエータ、エアポンプ70、電磁弁80a、80b、80cとそれぞれ電気的に接続され、使用者の身体各部位置検出の際にはあらかじめ設定された位置検出用プログラムに基づく制御信号出力により、また、マッサージ実行の際には設定されたマッサージのデータに基づく制御信号出力により、これらの駆動機構の作動を制御する。
加えて、制御部27は、メカユニット50や各アクチュエータの変位量を出力するエンコーダ等の信号出力手段とも電気的に接続されており、メカユニット50の状態や、座部22、背もたれ部23、及び脚支持部25の傾斜等の状態を把握しつつ、モータやアクチュエータ等の駆動手段の作動制御を行うこととなる。
この他、制御部27は、公知のマッサージ機と同様に、マッサージに先立つ使用者の身体各部位置検出として、メカユニット50を制御し、メカユニット50を背もたれ部23における初期位置からガイドフレーム23bに沿って移動させ、揉み玉51を使用者に沿って動かす過程で、背もたれ部23にもたれた使用者側からの揉み玉51に対する圧力の変化や揉み玉51の傾き変化等を順次取得し、この情報に基づいて、使用者の肩位置、背骨のライン、腰位置を検出することもできる。
次に、本実施形態に係るマッサージ機における複数の脚用エアバッグによるマッサージ過程について説明する。前提として、マッサージ機2に使用者が着座して背中を背もたれ部23にもたれさせると共に脚支持部25に脚を支持させた状態で、マッサージ機2の主電源が入とされ、マッサージ機2が起動して、使用者の体重や体形検出などのマッサージ開始前の準備動作や、背もたれ部23等のリクライニング角度調整等が完了し、さらに、使用者によりマッサージコース等の実行指示が操作入力されて、制御部27が使用者の脚に対するエアバッグによるマッサージをこれから実行しようとしているものとする。
使用者の操作部26への操作内容に基づいて、まず制御部27は、空気給排機構としてのエアポンプ70及び電磁弁80b、80cに対し制御指令を送出して、これらを作動させ、給気圧力が徐々に増加していくように給気を行わせて、使用者のマッサージ対象箇所から離れた収縮状態(図19参照)にある、脚の内側と外側に位置する各脚用エアバッグ73、75、76、78、及び、脚の後側に位置するエアバッグ74、77をそれぞれ膨張させていく。
各エアバッグ73、・・・、78においては、電磁弁80b、80cを通じた空気給排路がそれぞれ共通であり、空気給排が同様になされるため、給気の初期段階の、エアバッグに伸縮変形を生じさせない程度に給気圧力が小さい状況では、いずれも同様に伸縮変形を伴わずに膨張する(図20参照)。ただし、給気圧力がエアバッグの伸縮変形をもたらす程度に高くなった状況では、各エアバッグごとに伸縮変形しやすさが異なることから、各エアバッグ73、・・・、78は、脚の内側と外側に位置する各エアバッグ73、75、76、78と、脚の後側に位置するエアバッグ74、77とでは、互いに異なるタイミングで、伸縮変形を伴って膨張することとなる。
給気圧力を増加させながらの給気が進行し、各エアバッグへの給気圧力が第一の所定圧(例えば、20kPa)以上になると、エアバッグ袋体の厚さが薄く伸縮変形しやすい脚の左右両側方のエアバッグ73、75、76、78が、伸縮変形を伴ってさらに膨張する状態となる(図21参照)。
こうして、エアバッグ各部を伸ばしながら膨張する脚用エアバッグ73、75、76、78は、脚のマッサージ対象箇所であるふくらはぎに内外両側から共に隣接して、ふくらはぎを左右両側から挟むように押圧する。
この時、後側のエアバッグ74、77は、左右両側方のエアバッグ73、75、76、78よりエアバッグ袋体の厚さが厚く、伸縮変形しにくい構造であるため、この状況における給気圧力では伸縮変形するには至らず、伸縮変形無しでいっぱいに膨らんだ状態を維持する。
そして、給気圧力を増加させるように給気が継続される中、給気圧力が後側のエアバッグ74、77の伸縮変形をもたらす圧力に達するまで、左右両側方のエアバッグ73、75、76、78のみ伸縮変形を伴って膨張し、ふくらはぎの左右を挟むように押圧を行う状態が所定時間継続する。
続いて、給気圧力を増加させながらの給気が進行し、各エアバッグへの給気圧力が後側のエアバッグ74、77の伸縮変形をもたらす第二の所定圧(例えば、30kPa)以上になると、後側のエアバッグ74、77が伸縮変形を伴って膨張して、これら後側のエアバッグ74、77で脚のふくらはぎを後方から押圧する状態に移行する(図22参照)。
こうして、左右両側のエアバッグ73、75、76、78による押圧状態が維持されたまま、さらに、後側のエアバッグ74、77も伸縮変形を伴って膨張して押圧を行うことにより、脚のふくらはぎを左右両側から挟んで確実に保持した状態で、後側のエアバッグからの押圧刺激を加えられることとなり、ふくらはぎに対し強いマッサージ効果を効率よく付与することができる。
全てのエアバッグ73、・・・、78がいずれも伸縮変形を伴って膨張し、マッサージ対象箇所を押圧する状態に達してから所定時間経過後、制御部27は、必要に応じて空気給排機構としてのエアポンプ70及び電磁弁80b、80cに対し給気停止、圧力保持の制御指令を送出して、各エアバッグ73、・・・、78への給気を停止する一方、排気はまだ行わないようにして、各エアバッグの膨張状態をさらに所定時間保持させ、脚のマッサージ対象箇所を左右両側から挟んで保持しつつ後側から強く押圧する状態をしばらく維持することもできる。
この後、制御部27は、エアポンプ70及び電磁弁80b、80cに対し新たな制御指令を送出し、排気状態に移行させて、所定時間にわたる排気で各エアバッグを収縮させて、一連の膨縮過程を終了する。以上の一連の膨縮過程を、必要に応じて複数回繰り返すようにすることもできる。
なお、この脚支持部25では左右のエアバッグの組に対し、これらに接続する各電磁弁80b、80cを同様に作動させて、左右で一様に空気給排を行う構成としているが、これに限られるものではなく、左右のエアバッグの組にそれぞれ対応する各電磁弁の制御タイミングをそれぞれ調整して、左右で空気給排のタイミングをずらし、左右の脚に交互にマッサージを実行するようにしてもかまわない。
このように、本実施形態に係るマッサージ機は、脚のマッサージ対象箇所に対応するエアバッグ73、・・・、78を複数配設すると共に、各エアバッグの伸縮変形しやすさを左右両側方のエアバッグ73、75、76、78の組と後側のエアバッグ74、77の組とで異ならせ、こうしたエアバッグに対し、空気給排機構としてのエアポンプ70及び電磁弁80b、80cでの空気供給を同様に実行して空気の供給圧力を増加させていき、エアバッグ73、・・・、78が伸縮変形する状態まで膨張させることから、空気の供給圧力増加に応じて、伸縮変形しやすいエアバッグの組から順次伸縮変形を伴う膨張状態に移行することとなり、エアバッグの組ごとに伸縮変形を伴う膨張とこれに対応する押圧のタイミングをずらして、エアバッグの組ごとに時間差を付けてマッサージを行わせることを、複雑な給気系統設定や給気制御によらず簡易に実行可能となり、例えば本実施形態の、左右両側方のエアバッグ73、75、76、78と、これより伸縮変形しにくい後側のエアバッグ74、77とを並べて配置して、膨張による押圧範囲を脚左右から脚後側に広がるように変化させ、保持状態のふくらはぎに後側から適切に押圧刺激を加えるような前記マッサージも容易に行え、マッサージ対象箇所に対し高いマッサージ効果をより低コストで効率よく付与できる。
(本発明の第4の実施形態)
なお、前記第3の実施形態に係るマッサージ機において、脚用エアバッグ73、・・・、78はいずれも伸縮変形を伴って膨張可能とされ、脚側方のエアバッグ73、75、76、78の伸縮変形しやすさを後側のエアバッグ74、77より大として、空気の供給圧力を増加させると、先に側方のエアバッグ73、75、76、78が伸縮変形を伴って膨張し、ふくらはぎを左右両側から挟むように押圧した後、後側のエアバッグ74、77が伸縮変形を伴って膨張して、脚のふくらはぎを後方から押圧する状態が得られる構成としているが、これに限らず、第4の実施形態として、図23ないし図25に示すように、脚側方のエアバッグ73a、75a、76a、78aを、空気給排機構としてのエアポンプ70及び電磁弁80b、80cでの空気供給圧力の調整可能範囲では、伸縮変形を伴うことなく膨縮するエアバッグ、例えば、ナイロン材製袋体など極めて伸縮しにくいものとし、且つ、これらエアバッグ73a、75a、76a、78aが、伸縮変形を伴って膨縮する脚後側のエアバッグ74、77が給気圧力増大で伸縮変形するのに先んじて、膨張によりふくらはぎを左右両側から挟むように押圧可能な大きさとして形成される構成とすることもできる。
この場合、制御部27が、エアポンプ70及び電磁弁80b、80cを作動させて給気を開始させると、前記実施形態同様、収縮状態にある、脚の内側と外側の各側方に位置する各脚用エアバッグ73a、75a、76a、78a、及び、脚の後側に位置する脚用エアバッグ74、77が、同様に伸縮変形を伴わずにそれぞれ膨張していくが、脚の内側と外側に位置する各エアバッグ73a、75a、76a、78aは、脚後側のエアバッグ74、77に比べ大きく膨張し、この膨張に伴って脚用エアバッグ73a、75a、76a、78aは、脚のふくらはぎに内外両側から共に隣接して、ふくらはぎを左右両側から挟むように押圧することとなる(図24参照)。
そして、給気圧力を増加させるように給気が継続される中、給気圧力が後側のエアバッグ74、77の伸縮変形をもたらす圧力に達するまで、左右両側方のエアバッグ73a、75a、76a、78aのみ膨張してふくらはぎの左右を挟むように押圧を行う状態が所定時間継続する。ただし、脚左右両側方のエアバッグ73a、75a、76a、78aは、エアバッグ袋体が伸縮変形しにくい構造であるため、給気圧力が増加しても伸縮変形することはなく、伸縮変形無しでいっぱいに膨らんだ状態を維持するのみとなる。
続いて、給気圧力を増加させながらの給気が進行し、各エアバッグへの給気圧力が後側のエアバッグ74、77の伸縮変形をもたらす所定圧(例えば、20kPa)以上になると、後側のエアバッグ74、77が伸縮変形を伴って膨張して、これら後側のエアバッグ74、77で脚のふくらはぎを後方から押圧する状態に移行する(図25参照)。
こうして、左右両側のエアバッグ73a、75a、76a、78aによる伸縮変形を伴わない押圧状態が維持されたまま、さらに、後側のエアバッグ74、77が伸縮変形を伴って膨張して押圧を行うことにより、前記実施形態同様、脚のふくらはぎを左右両側から挟んで確実に保持した状態で、後側のエアバッグ74、77からの押圧刺激を加えられることとなり、ふくらはぎに対し強いマッサージ効果を効率よく付与することができる。
1 マッサージ器
2 マッサージ機
10 押圧本体部
10a 中間材
11 機構部
11a 操作部
12 第一のエアバッグ
13 第二のエアバッグ
14 第三のエアバッグ
15 管
16 ポンプ部
17 電磁弁
18 制御部
19 エアバッグ
21 基台部
22 座部
23 背もたれ部
23a 背もたれ部フレーム
23b ガイドフレーム
24 肘掛部
25 脚支持部
25a 本体部
25b 溝部
25c 足支持部
26 操作部
26a スタンド
27 制御部
50 メカユニット
51 揉み玉
60 駆動機構部
70 エアポンプ
71 臀部用エアバッグ
72 太腿用エアバッグ
73、75 脚用エアバッグ
73a、75a 脚用エアバッグ
74、77 脚用エアバッグ
76、78 脚用エアバッグ
76a、78a 脚用エアバッグ
80a 電磁弁
80b、80c 電磁弁

Claims (3)

  1. 空気の給排により膨縮するエアバッグを有し、エアバッグの膨張に伴う押圧で使用者の身体へのマッサージを実行するマッサージ装置において、
    前記エアバッグに接続されてエアバッグに対し空気給排可能として配設される空気給排機構と、
    少なくとも当該空気給排機構によるエアバッグに対する空気給排状態を制御する制御部とを備え、
    前記エアバッグが、所定のマッサージ対象箇所に対応するものとして複数配設されると共に、伸縮変形を伴って中空部の内容積を変化させながら膨縮可能とされるものを少なくとも含んでなり、
    前記エアバッグを前記空気給排機構から伸びる空気送通用の管と連通させて給排気系統を同じにして、前記空気給排機構による前記エアバッグに対する空気給排気状態を各エアバッグ間で同じにし、
    前記各エアバッグのうち、前記伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグについては、伸縮変形のしやすさの差異をエアバッグごとの材質の違いにより生じさせ、
    空気の供給圧力増加に応じて、伸縮変形しやすいエアバッグから順次伸縮変形を伴ってさらに膨張可能とされて、各エアバッグの膨張に伴う押圧のタイミングを異ならせることを
    特徴とするマッサージ装置。
  2. 前記請求項1に記載のマッサージ装置において、
    前記複数のエアバッグが、使用者のマッサージ対象箇所における体液の流れを生じさせたい方向に、エアバッグの伸縮変形しやすさが大から小となる順で並べて配置されることを
    特徴とするマッサージ装置。
  3. 前記請求項1に記載のマッサージ装置において、
    前記複数のエアバッグが、空気給排機構による空気供給圧力の調整可能範囲で、伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグを含み、
    当該伸縮変形を伴わずに膨縮するエアバッグが膨張した後に、前記伸縮変形を伴って膨縮可能なエアバッグの伸縮変形を伴う膨張が開始することを
    特徴とするマッサージ装置。
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