JP6593914B2 - マッサージ機 - Google Patents

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Description

本発明は、ふくらはぎの施療を実行できるマッサージ機に関する。
使用者の身体を支持しつつマッサージ動作を実行する椅子型のマッサージ機は、通常、その背もたれ部に設けられる施療子としての揉み玉で、背もたれ部にもたれた使用者に対し揉みや叩き等の施療を行う仕組みを有しているが、この他、使用者の脚部分に対しても所定の施療が行えるよう、施療機構を内蔵した脚支持部(オットマン)を設けたものがある。
このような従来のマッサージ機の一例として、特開2006−296994号公報に開示されるものがある。
特開2006−296994号公報
従来のマッサージ機は、前記特許文献に示される構成とされており、脚支持台に載せた脚に対し、脚用袋体を膨張させて脚の被施療部(ふくらはぎ部分)を押圧し、ふくらはぎにマッサージ効果を与えられるものとなっている。
さらには上記先行技術文献では足裏が当接する足受部が備わり、足裏対向面に備わるエアセルの膨張により、足裏に押圧力を加える事が出来るようになっている。
しかしながら、一般的なマッサージ機は、足受部の足裏対向面と脚支持台の長手方向のなす角度はほぼ直角であり、使用中は使用者のふくらはぎ部分と足裏のなす角度もほぼ直角となるので、自然体でのふくらはぎ部分と足裏のなす角度(鈍角)より狭く、ふくらはぎに対して若干の引張力を与えている状態となっている。
ところで発明者は、使用者が着座の姿勢において、踵を意図的に上げるのでなく他動的に上げると、ふくらはぎが柔かな状態となることを知見した。特にふくらはぎ部分が垂直に近い状態であればより顕著である。
本発明は、脚支持部に踵を他動的に押し上げる手段を設けてふくらはぎを柔らかくさせ、柔らかくなったふくらはぎに対しマッサージ出来るようにして脚に良好な施療効果を付与できるマッサージ機を提供することを目的とする。
本発明の開示に係るマッサージ機は、座部と背もたれ部とを備えると共に、座部の前側に脚のふくらはぎ部分を支持する脚支持部が配設されるマッサージ機において、脚支持部は、ふくらはぎをマッサージする手段と、踵を押し上げる押上手段とを備え、踵を押し上げた状態で、ふくらはぎをマッサージすることを特徴とする。
このように本発明の開示によれば、ふくらはぎを効果的にマッサージすることが出来る。
また、本発明の開示に係るマッサージ機は必要に応じて、脚支持部は、座部の前側に位置して、支持されたふくらはぎ部分をほぼ垂直状態とすることを可能とし、ふくらはぎ部分をほぼ垂直として、踵を押し上げた状態でふくらはぎをマッサージすることを特徴とする。
このように本発明の開示によれば、確実に踵が上がった状態とすることができ、ふくらはぎをより効果的にマッサージすることが出来る。
また、本発明の開示に係るマッサージ機は必要に応じて、踵を押し上げる押上手段は足受部において足裏に設けられた膨縮するエアセルであることを特徴とする。
このように本発明の開示によれば、柔らかな体感で踵が上がった状態と上がっていない状態とすることが出来る。
また、本発明の開示に係るマッサージ機は必要に応じて、踵を押し上げる押上手段は足受部において足裏に設けられた膨縮するエアセルであることを特徴とする。
このように本発明の開示によれば、柔らかな体感でしっかりと踵を押し上げることが出来る。
本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機の脚支持部の正面図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機における脚の保持対象部位及び足側部の保持状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機の脚受部移動時における各エアセル及び施療用アクチュエータの作動タイミング説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機の脚受部移動時における各エアセル及び施療用アクチュエータの他の作動タイミング説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機の脚受部の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機における脚受部の第一の移動状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機における脚受部の第二の移動状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るマッサージ機における脚支持部の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ機における脚支持部の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマッサージ機における脚支持部の説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るマッサージ機における足受部の説明図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機を前記図1ないし図8に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るマッサージ機1は、着座した使用者を支える椅子状のものであり、詳細には、床面上に載置されて椅子全体を安定的に支持する基台部11と、この基台部11の上方で使用者の臀部を支える座部12と、この座部12の後側で使用者の背中を支える背もたれ部13と、座部12の左右両側で使用者の肘や前腕部を支える肘掛部14と、座部12の前側で使用者の脚を支える脚支持部15と、この脚支持部15の足先側に配設されて、使用者の足の側部及び足裏を取囲むように形成されて足を受けて保持する足受部16と、マッサージ動作に係る各種操作入力を受付ける操作部30と、搭載されている複数の施療機構によるマッサージ動作を操作入力や記録情報等の内容に基づいて制御する制御部(図示せず)とを備える構成である。
前記基台部11は、椅子各部をなす前記座部12、背もたれ部13、肘掛部14、及び脚支持部15を一体に取付けられてこれらを支持するものである。また、前記座部12は、基台部11に対し座面の傾斜角度を調整可能として取付けられ、座面にて使用者の臀部や太腿部を支えつつ内蔵の施療機構でマッサージを実行するものである。この座部12の施療機構としては、空気の給排で動作する臀部用エアセル71、及び太腿用エアセル72を備える構成である。これらエアセルを空気の給排で膨縮させるエアポンプが座部12下側のスペースに配設される。
前記背もたれ部13は、人の背中形状に合せた表面形状とされて前記基台部11及び座部12に対し傾斜角度を調整可能として配設され、その内部に、マッサージを実行する施療機構を備える構成である。
背もたれ部13内部には、揉み、叩き等の刺激を使用者に与える施療子としての左右一対の揉み玉51とこれを動作させる駆動機構部60が一体となったメカユニット50と、このメカユニット50を背もたれ部13上下方向に移動可能に支持しつつ、背もたれ部の各部を内部から支える枠状の背もたれ部フレーム13aと、前記エアポンプによる空気の給排で動作する背中用エアセル73及び腰用エアセル74とがそれぞれ配設される構成である。このうちメカユニット50、背中用エアセル73、及び腰用エアセル74が、それぞれマッサージを実行する施療機構をなす。
なお、この背もたれ部13の左右両側部には、使用者に面する内面側にエアセル等の施療機構を設けた一対の側壁部を突出配設して、使用者の上腕部等に対して側方からマッサージを行えるようにすることもできる。
前記背もたれ部フレーム13aは、メカユニット50を背もたれ部13上下方向に移動可能とし且つ他方向への動きは拘束して支持する左右一対のガイドフレーム13b間に、複数の横フレームを横方向に掛渡して一体に連結して、略梯子状のフレーム構造とされるものである。
前記肘掛部14は、座部12の両側に配設され、背もたれ部13がリクライニング角度を変化させたり、座部12が傾動した場合でも、使用者の前腕を安定的に支持するよう形成される構成である。この肘掛部14にも、前記エアポンプによる空気の給排で動作するエアセルを配設して、使用者の前腕部に対しマッサージを行える構成としてかまわない。
前記脚支持部15は、座部12の前側に位置し、座部12前端付近を中心として傾動可能に配設され、座部下側の傾動用アクチュエータ17により傾斜角度を調整されるものである。
詳細には、脚支持部15は、座部12に対し傾動可能に取付けられる基礎部15aと、この基礎部15aの表面側部分に脚長手方向へ移動可能として配設され、脚に接する脚受部15bと、この脚受部15bに内蔵され、前記エアポンプによる空気の給排で膨縮動作する施療機構としての脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81とを備える構成である。
本実施形態では脚用エアセル75、76、77、78は脚を左右から押圧し、ふくらはぎ用エアセル80、81はそれぞれのふくらはぎを後ろから押圧するものであるが、脚用エアセル75、76、77、78は膨張することで使用者の脚を脚受部15bの溝部15cから一点鎖線で示すように外れないように押さえる役割も持っている(図6、図7参照)。前記傾動用アクチュエータ17は、固定部分に対し可動部分を直線移動させることで全体として所定範囲内で伸縮して長さを変化させる機構を有する、公知のリニアアクチュエータである。
この傾動用アクチュエータ17は、座部12の下側で一端部の位置を固定状態とされる一方、他端部が脚支持部15の裏面側に当接可能とされ、伸縮による他端部の位置変化に伴って、脚支持部15を傾動させる構成である。この傾動用アクチュエータ17と一体に、傾動用アクチュエータ17の可動部分の変位、すなわち伸縮の変位を、所定変位ごとの信号出力に基づき検出する、リニアエンコーダ等の変位検出手段が配設される。
脚支持部15は、この傾動用アクチュエータ17の伸縮により、脚支持部15の裏面側に当接する傾動用アクチュエータ17他端部の位置が変ることで、座部12前端の軸部を中心として傾動し、座部12に対する傾斜角度を変化させる仕組みであり、脚支持部15の長手方向がほぼ垂直な状態からほぼ水平な状態まで傾動する。脚支持部15の傾動に係る変位は、傾動用アクチュエータ17の伸縮による変位と一対一に対応していることから、傾動用アクチュエータ17の伸縮変位を変位検出手段を用いて検出することで、制御部で傾動用アクチュエータ17の伸縮状態変化と共に、脚支持部15の傾動状態変化を把握することができる。なお、脚支持部15の傾動状態の把握にあたっては、直接脚支持部の傾斜角度変化をロータリーエンコーダ等の変位検出手段で取得するようにしてもよい。
脚支持部15のうち脚受部15bは、使用者の左右の脚がそれぞれ入る大きさの二つの溝部15cを生じさせた形状として形成され、座部12前端に取付けられた基礎部15aに対し脚長手方向へ移動可能に配設される構成である。脚受部15bの各溝部15cを挟んで対向する側面部には、脚用エアセル75、76、77、78が、膨張状態で左右の脚のふくらはぎ部分をそれぞれ押圧してマッサージが行えるように、左右各々で対をなす配置として内蔵される。
そして、脚支持部15の脚受部15bを基礎部15aに対し脚長手方向に移動させ位置調整する機構として、伸縮する施療用アクチュエータ(図示せず)を脚支持部15内に配設し、この施療用アクチュエータの作動を制御部で制御するようにしている。この施療用アクチュエータは、モータや流体圧シリンダなどの公知のアクチュエータである。また、これと合わせて、脚受部15bの基礎部15aに対する位置変化を検出するための変位検出手段も設けているが、この変位検出手段も公知のリニアエンコーダ等であり、詳細な説明を省略する。
この脚支持部15には、脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81の他、脚長手方向に移動しつつ脚を押圧するローラ等の他のマッサージ手段を配設するようにしてもかまわない。
またこの脚支持部15には、脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81が適度な膨張状態で脚長手方向に移動しつつ脚を押圧するさすり機能を有していても良い。
いずれの場合も後述する踵を押し上げる動作時には脚用エアセル75、76、77、78は膨張していないか踵の押上に支障を来さない程度の膨張状態が望ましい。
使用者は、左右の脚受部15bにそれぞれ左右の脚をふくらはぎ部分を中心として支持させることとなる。この支持状態で、左右でそれぞれ脚を挟んで対向する脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81をいずれも膨張させると、脚のふくらはぎ部分を両側から押圧して挟持やふくらはぎのマッサージができる仕組みである。
すなわち、脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81は、空気吸排に伴う膨張、収縮による直接的なマッサージ機能以外に、膨張状態の押圧力を利用して脚を長手方向に移動出来る程度に保持し、脚の想定外の動きを抑える機能や、脚の保持対象部位、例えば、ふくらはぎ部分(膝から下部分)を拘束して脚受部15b上に保持固定し、脚の保持対象部位を脚受部15bと共に移動可能とする保持手段としての機能も有する。なお、この保持する手段としては、エアセルの膨張収縮を利用するもの以外に、押圧片を機械的に移動させて脚を挟持する機構等でもよく、エアセルに限られるものではない。
また、必ずしも脚の両側から脚用エアセル等を作動させて脚を挟持する構成に限らず、脚を挟んで対向する脚受部の左右の側壁のいずれか片側のみから脚を押圧し、脚受部の反対側の側壁に脚を押付けるようにして、挟持状態を得る構成としてもかまわない。
前記足受部16は、使用者の左右の足をそれぞれ左右方向、下方向、及び後方向から取囲める形状として形成され、全体を支える金属材製のフレーム部16aを内蔵して、脚支持部15の端部に脚長手方向に位置調整可能として配設される構成である。
詳細には、足受部16には、足を受ける左右一対の足受溝16bが、上向きに開口する状態で設けられる。そして、足受溝16bの対向する溝側面には、前記エアポンプによる空気の給排で膨縮する施療機構としての足側部エアセル79a、79b、79c、79dが、左右の各足を挟んで対をなすようにそれぞれ配設される。使用者が着座して足を足受部16の足受溝16bに入れた状態では、足側部エアセル79a、79b、79c、79dが使用者の足の甲部位の外側と内側とで対をなしており、これら足側部エアセル79a、79b、79c、79dを、空気の給気により膨張させると、左右の足の爪先側をそれぞれ上方から押圧できる仕組みである。
そして、足受溝16bの溝底の踵側に、踵を押し上げるための押上手段としてのエアセル82、83を設けているので、上記足側部エアセル79a、79b、79c、79dは、踵側エアセル82、83が膨張し踵が上昇する際に爪先側が上昇しないように押さえることが出来る。
足受部16のフレーム部16aは、金属材で形成され、脚支持部15の基礎部15aに沿って配設される縦枠部分と、この縦枠部分の下端に連続する下枠部分とを有して、側面から見て略L字状の枠状体とされる構成である。このフレーム部16aの縦枠部分が、基礎部15aに対し脚長手方向に所定範囲移動可能として、且つ他方向への動きを拘束されて支持されることで、足受部16が脚支持部15の基礎部15aに対し脚受部15bと同様に脚長手方向に所定範囲移動可能とされる仕組みである。
そして、一部と他部との位置関係を変更可能とされる直動型のアクチュエータ16cが、一部を足受部16のフレーム部16aに取り付けられ、他部を基礎部15a所定箇所に取り付けられて配設される。このアクチュエータ16cにより、フレーム部16aを含む足受部16は、基礎部15aに対し移動させられる構成である。
こうして、足受部16をアクチュエータ16cで基礎部15aに対し位置調整可能としていることで、使用者の脚の長さの個人差により変わる足裏位置に対応して、足受部16の位置を脚長手方向に調整できると共に、非使用状態では足受部16を脚支持部15の下端部に密着する待機位置へ移動させることができる。
マッサージ機を使用する際、使用者が脚を脚支持部15の左右の溝部15cに入れ、足を足受部16の足受溝16bに入れると、脚や足へのマッサージが可能な状態となる。このとき、足受部16に足裏が当接しつつ、足から過剰な荷重が加わらなくなる位置までアクチュエータ16cで足受部16を移動させることにより、使用者の脚の膝から下部分の長さに適合した位置に足受部16を配置できる。
そして、足受部16に足を付けた足支持状態で、左右でそれぞれ足を挟んで対向する足側部エアセル79a、79b、79c、79dを、所定のタイミングで膨張させると、足を押圧してマッサージが行える仕組みである。
この他、足側部エアセル79a、79b、79c、79dは、空気給排に伴う膨張、収縮による直接的なマッサージ機能以外に、膨張状態の押圧力を利用して足の爪先側を両側方や上方から押圧して、足の爪先側の上方への動きを抑え、足の爪先側を拘束して足受部16上に保持固定し、足を足受部16と共に基礎部15aに対し移動可能とする保持手段としての機能も有する。なお、この足を保持する手段としては、エアセルの膨張収縮を利用するもの以外に、押圧片を機械的に移動させて足を挟持する機構等でもよく、エアセルに限られるものではない。
また、必ずしも足の両側から足側部エアセル等を作動させて足を挟持する構成に限らず、足を挟んで対向する足受部の左右の側壁のいずれか片側のみから足を押圧し、足受部の反対側の側壁に足を押付けるようにして、挟持状態を得る構成としてもかまわない。
このように足を保持可能な足受部16と、この足受部16を支持する基礎部15a、及び基礎部15aに対し脚受部15bを移動させる施療用アクチュエータが、脚受部15b及びこれに保持された脚の保持対象部位を足に対し相対移動させる施療手段として用いられる。
そして、足受部16は、施療用アクチュエータによる脚受部15bの基礎部15aに対する移動に伴って脚に加わる力に対し、足が前記力の作用する向きに動かないよう保持する足保持手段となっている。
こうした足受部16による足の保持により、脚受部15bの移動に伴う脚の保持対象部位の足に対する相対移動が実現し、保持対象部位としてのふくらはぎの部分の筋肉や腱を動かして、マッサージやストレッチに相当する効果を生じさせられる。
足側部エアセル79a、79b、79c、79dをはじめとする、施療機構としての各エアセルは、脚や足など、エアセルのある部位ごとにまとめられて電磁弁(図示を省略)を介してエアポンプ(図示を省略)と接続される。
電磁弁は、エアポンプに連通する第1のポートと、エアセルに連通する第2のポートと、外部に連通する第3のポートを有し、制御部による制御に応じて、第1のポートと第2のポートを連通させ、且つ第3のポートを閉じて、エアポンプからエアセルへの給気を行える状態と、第2のポートと第3のポートを連通させ、且つ第1のポートを閉じて、エアセルの空気を外部に排気させる状態と、第1のポート、第2のポート、及び第3のポートをいずれも相互に連通させないようにして、エアセルの内部圧力を維持できる状態、の三つの状態を切替可能とする公知の三方弁であり、詳細な説明を省略する。
これらエアポンプと電磁弁が、各エアセルの空気給排調整機構をなし、制御部が、エアポンプを作動させると共に、電磁弁の連通状態を調整制御することで、所望のエアセルについて給気、排気、又は圧力維持を図り、エアセルを膨張、収縮させ、又は所定の膨張状態で維持できる仕組みである。エアセルの膨張時には身体のエアセル当接部分に対する押圧力を発生させる一方、収縮時には押圧が解除されることで、各エアセル位置で変化に富んだマッサージ効果を与えることができると共に、エアセルが挟持手段として用いられる場合は、挟持状態と非挟持状態を確実に切替可能である。
前記操作部30は、マッサージ機に対する各種操作入力を受付ける多数のスイッチや表示部を備え、マッサージ機1の側部におけるスタンド31に着脱自在に設置され、マッサージに係る操作入力を制御部に送信するものである。なお、操作部30のスイッチや表示部の位置を使用者にとって最適位置とするために、スタンド31の位置は調整可能となっている。
前記制御部は、あらかじめ使用者の身体各部位置検出を実行して得られた検出結果に基づいて、施療機構やマッサージ機の他の各可動部分を使用者に対応した状態に調整すると共に、施療機構や他の各可動部分に対し、リモコン操作やあらかじめ記録設定された施療内容、また前記検出結果の情報に基づいて、適切な施療の実行のための制御を行うものである。
この制御部は、そのハードウェア構成として、CPUやメモリ、入出力インターフェース等を備えるコンピュータとなっており、メモリ等に格納されるプログラムにより、コンピュータを制御部として動作させる仕組みである。この制御部をなすコンピュータは、CPUやメモリ、ROM等を一体的に形成されたマイクロコンピュータとしてもかまわない。
この制御部をなすコンピュータのユニットは、座部12直下等のマッサージ機1内部の所定のスペースに配設され、操作部30と通信可能な状態とされると共に、メカユニット50の各種モータや、座部12や背もたれ部13、脚支持部15を傾動させる各アクチュエータ、エアポンプ、電磁弁とそれぞれ電気的に接続され、使用者の身体各部位置検出の際にはあらかじめ設定された位置検出用プログラムに基づく制御信号出力により、また、マッサージ実行の際には設定されたマッサージのデータに基づく制御信号出力により、これらの駆動機構の作動を制御する。
加えて、制御部は、メカユニット50や各アクチュエータの変位量を出力するエンコーダ等の信号出力手段とも電気的に接続されており、メカユニット50の状態や、座部12、背もたれ部13、及び脚支持部15の傾斜等の状態を把握しつつ、モータやアクチュエータ等の駆動手段の作動制御を行うこととなる。
この他、制御部は、公知のマッサージ機と同様に、マッサージに先立つ使用者の身体各部位置検出として、メカユニット50を制御し、メカユニット50を背もたれ部13における初期位置からガイドフレーム13bに沿って移動させ、揉み玉51を使用者に沿って動かす過程で、背もたれ部13にもたれた使用者側からの揉み玉51に対する圧力の変化や揉み玉51の傾き変化等を順次取得し、この情報に基づいて、使用者の肩位置、背骨のライン、腰位置を検出することもできる。 次に、本実施形態に係るマッサージ機における、脚の保持対象部位を足に対し相対移動させる施療のための各部作動過程について説明する。前提として、マッサージ機1に使用者が着座して背中を背もたれ部13にもたれさせると共に脚支持部15に脚を支持させた状態で、マッサージ機1の主電源が入とされ、マッサージ機1が起動して、使用者の体重や体形検出などのマッサージ開始前の準備動作や、背もたれ部13のリクライニング角度調整等が完了し、さらに、使用者によりマッサージコース等の実行指示が操作入力されて、種々のマッサージを実行する中で、制御部が脚受部の移動に基づく施療に係る作動制御を実行しようとしているものとする。
まず、脚支持部15の脚受部15bが座部寄りの位置から足に近付く側へ移動して、脚受部15bで保持している脚の保持対象部位としてのふくらはぎ部分の筋肉等を動かす場合の作動過程について説明する。
ここで、制御部は、あらかじめ傾動用アクチュエータ17を作動させて、使用者の脚を支持している脚支持部15を傾動させ、脚支持部15を施療のための初期位置、すなわち、脚の保持対象部位を足に対し相対移動させる施療に適した脚支持部15の所定傾斜角度位置(ほぼ垂直としており、本実施形態では図7における角度αを鉛直方向に対して10度の開き角としている。)、に至らせているものとする。この所定傾斜角度位置は脚支持部が最も垂直に近い位置となる傾動用アクチュエータ17の動作限界位置が望ましいが、限界位置のみに限定されるものではなく限界位置近傍で設定する場合も含まれる。
そして、足受部16は、使用者が脚を脚支持部15に支持させ、足を足受部16に載せた段階で、脚の長さに対応する位置調整を受け、足受部16における足受溝16bの溝底面は、足裏に当接した状態となっているものとする。
次に、制御部は、初期位置にある脚支持部15の、各機構部分の作動を開始させるにあたり、まず、足受部16の足側部エアセル79a、79b、79c、79dを膨張させ、左右の各足のうち足の爪先部分を左右から挟持又は上から押圧して上方に動かないように適度に拘束する。
この足側部エアセル79a、79b、79c、79dが十分に膨張して足が適切に挟持された状態では、使用者は、足裏を足受部16における足受溝16bの溝底面に付けて、足の爪先を足受部16に保持、拘束されることとなる。
そして、制御部は、上記足受部16の足側部エアセル79a、79b、79c、79dの膨張と同時、又は少し遅れて足受溝16bの溝底面の踵側に配設された踵側エアセル82、83を膨張させ、踵を押し上げた状態とする。
これによりふくらはぎの筋肉が柔らかく変化するので、その状態で脚支持部15でふくらはぎ部分の両側と裏側に位置する各脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81への給気を実行して各エアセルを膨張させる。この脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81の膨張に伴い、脚のふくらはぎ部分がエアセルで両側から挟持され、脚受部15bに保持、拘束されることとなる。
仮に、足が足受部16における本来位置すべき箇所からずれている場合、そのままでは、足の保持を適切に行いにくい状態で、足側部エアセルの膨張による足の保持過程が進行、完了するおそれがある。しかし、足側部エアセルを膨張させて足を軽く挟んだ状態に至ると、使用者は、足を正しい被保持位置、例えば足甲から足側部にかけての部位、においてエアセルで挟持されるのが、他の位置での挟持より圧迫感が少なく楽であることから、自然に足をそのように挟持される位置まで動かそうとする。すなわち、足側部エアセルの押圧は使用者の足位置を正しくする行動を促すことができる。
これに基づき、足側部エアセルの膨張後、踵側エアセル82、83を膨張させ、更に時間をおいて脚用エアセルを膨張させるようにすれば、脚用エアセルが膨張する前の、足側部エアセルが十分に膨張していない段階で、使用者は脚や足を足受部16に対しずらすように動かすことができ、足が足受部16に保持される前に、足受部16における足位置を自ら適切なものとすることができ、踵を良好に上昇させることが出来る。
こうした足や脚の保持について、足を足受部16に載せるのみで正しい位置に位置させられ、且つその位置からのずれが生じにくいなど、足受部16に対し足を適切な位置関係に配置しやすい場合には、足側部エアセルと踵側エアセルの膨張を同時に開始してもよい。
なお、座部12の両側に脚の大腿部を挟持する別のエアセル79を配設している場合、制御部は、脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81を膨張させた後、この大腿部用エアセル79への給気を行い、これを膨張させ、大腿部の挟持を実行する(図3参照)。
脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81が十分に膨張して、ふくらはぎ部分が挟持、拘束された状態で、制御部は、脚支持部15の施療用アクチュエータを作動させ、脚支持部15の脚受部15bを基礎部15aに対し座部12から離れる側となる脚先端側へ少しずつ移動させていく(図5(a)参照)。
脚受部15bの移動に係り、これに先立つ脚用エアセルの膨張押圧を速やかに進行、完了させることが可能で、ごく短時間で脚の保持対象部位を脚受部15bに確実に保持できる場合には、制御部は脚用エアセルの膨張と、脚受部15bの基礎部15aに対する移動、すなわち施療用アクチュエータの作動、とを同時に開始させることもできる。この点は、上記の足側部エアセルと脚用エアセルの膨張を同時に開始する場合にも適用でき、これら足側部エアセルと脚用エアセルの膨張押圧をいずれも速やかに進行、完了させることが可能であれば、制御部は前記各エアセルの膨張と脚受部15bの移動を同時に開始させるようにしてもよい。
施療用アクチュエータにより基礎部15aに対し脚受部15bを座部12から離れる側に移動させることで、脚受部15bに保持されたふくらはぎ部分も移動し、脚のそれより下の部分及び足にも、脚受部15bと同じく座部から離れる向きに移動させようとする力が加わる状態となる。
ここで、足の爪先側は足受部16における足受溝16bの溝底面に足裏を当接させており、足が足受部16を越えて動かないよう拘束されることから、座部から離れる向きの力に対し足は動かず保持され、足は踵を上げた状態で足受部16と一体に、基礎部15aに対しては動かない状態を維持することとなる。
脚受部15bの基礎部15aに対する移動と、足受部16の基礎部15aに対する非移動とによって、脚受部15bに保持された脚のふくらはぎ部分の筋肉が、脚受部15bとは独立して足受部16に保持された足に対し、これに近付く向きに実際に動かされる状態となる(図7から図8参照)。こうして、ふくらはぎ部分がほぼ垂直な状態で踵が上がることで、ふくらはぎ部分の筋肉が柔らかくなった状態であたかも人が筋肉を動かすマッサージを行ったような施療効果を付与できる。
以上の説明における作動過程を図4(a)に示すが、ふくらはぎ部分をほぼ垂直状態とすることと踵を押し上げた状態とすることの順序は逆であっても良い。
このようなふくらはぎを掴んだ状態でスライドさせるような実施形態では、各エアセルの給気タイミングは踵側エアセル82、83を給気後に脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81への給気を実行して各エアセルを膨張させるが、脚用エアセル75、76、77、78をまず給気してふくらはぎ部分をほぼ垂直になるように支えてから踵を押し上げるようにし、その後にふくらはぎ用エアセル80、81への給気をせずに(あるいは弱く給気し)脚受部を移動させることでふくらはぎをさするようなマッサージが可能となる。(図5(a)の作動過程参照)
また、踵を押し上げた後に脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81でふくらはぎをマッサージするような実施形態であっても良い。(図5(b)の作動過程参照)
この場合、踵を押し上げる際に脚用エアセル75、76、77、78がふくらはぎ部分を強く挟持することはなく、膨張状態の脚用エアセル75、76、77、78がふくらはぎ部分をほぼ垂直のまま押し上げられるための壁になっている。(図6参照)
この後、脚受部15bが、脚先端側への移動の進行でその移動限界位置に近付くこととなる。制御部は、脚受部15bの移動が、移動限界に達しているか否かを判定する。
この移動限界に達したと判定した場合には、制御部は、施療用アクチュエータを作動停止状態とし、脚受部15bの移動が停止する。これにより、あらかじめ設定された脚受部移動の施療強度を超えて脚に過剰な負荷が加わることはない。一方、脚受部15bの移動が限界位置に達していない場合には、施療用アクチュエータによる脚受部15bの移動を続行する。
制御部は、施療用アクチュエータを停止させると同時に、空気給排調整機構の電磁弁を切り替えて、膨張状態にあった全てのエアセルを空気の排出により収縮させて脚等を挟持状態から解放し、また、別のエアセル79で大腿部を挟持している場合は、これについても空気排出により挟持状態から解放すると、脚や足は拘束を解かれて自由に動かせる状態に戻る。
ただし、施療用アクチュエータを停止させた後も、制御部が空気給排調整機構の電磁弁を所定時間そのまま圧力維持状態として、各エアセルの膨張状態をしばらく継続させ、脚受部で保持したふくらはぎの筋肉に脚先側へ向かう力が加わる状態をさらに所定時間維持するようにしてもよい。
そして、制御部は、前記一連のふくらはぎの移動に係る施療を、自動のマッサージコースの一過程として行った場合は、次のマッサージに移行し、自動コースではなく独立した一施療として実行した場合には、前記一連の作動過程を終了する。ただし、必要であれば、制御部は、足や脚を挟持状態から解放後、施療用アクチュエータを前と逆に作動させて脚受部15bを座部12に近づく向きに移動させ、最終的に、脚受部15bを施療以前の位置に戻した上で、アクチュエータをあらためて作動停止状態とする。
続いて、脚支持部15の脚受部15bが足寄りの位置から座部に近付く側へ移動して、脚受部15bで保持している脚のふくらはぎ部分の筋肉を動かす場合の作動過程について説明する。
制御部は、必要に応じて傾動用アクチュエータ17を作動させて、使用者の脚を支持している脚支持部15を傾動させ、脚支持部15を施療のための初期位置、すなわち、脚の保持対象部位を足に対し相対移動させる施療に適した脚支持部15の所定傾斜角度位置、に至らせる。なお、足受部16は事前に脚の長さに対応する位置調整を受け、足受部16における足受溝16bの溝底面は、足裏に当接した状態となっている。
制御部は、初期位置にある脚支持部15の、各機構部分の作動を開始させるにあたり、まず、足受部16の足側部エアセル79a、79b、79c、79dを膨張させ、左右の各足のうち足の爪先部分を左右あるいは上方から押圧して上方に動かないように適度に拘束する。
この足側部エアセル79a、79b、79c、79dが十分に膨張して足が適切に挟持された状態では、使用者は、足裏を足受部16における足受溝16bの溝底面に付けて、足の爪先を足受部16に保持、拘束されることとなる。
そして、制御部は、足受部16の足側部エアセル79a、79b、79c、79dの膨張と同時、又は少し遅れて、足受溝16bの溝底面の踵側に配設された踵側エアセル82、83を膨張させ、踵を上昇させて足の爪先方向とふくらはぎ部分の長手方向のなす角度を広げた状態とする。
これによりふくらはぎの筋肉の状態が変化するので、その状態で脚支持部15でふくらはぎ部分の両側と裏側に位置する各脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81への給気を実行して各エアセルを膨張させる。この脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81の膨張に伴い、脚のふくらはぎ部分がエアセルで両側から挟持され、脚受部15bに保持、拘束されることとなる。
制御部 なお、座部12の両側に脚の大腿部を挟持する別のエアセルを配設している場合、制御部は、脚用エアセル75、76、77、78を膨張させた後、大腿部用エアセル79への給気を行い、これを膨張させ、大腿部の挟持を実行する(図3参照)。
脚用エアセルが十分に膨張して、ふくらはぎ部分が挟持、拘束された状態で、制御部は、脚支持部15の施療用アクチュエータを作動させ、脚支持部15の脚受部15bを基礎部15aに対し足から離れて座部12に近付く側へ少しずつ移動させていく(図8参照)。
基礎部15aに対し脚受部15bを座部12に近付く側に移動させることで、脚受部15bに保持されたふくらはぎ部分も移動し、脚のそれより下の部分及び足にも、脚受部15bと同じく座部に近付く向きに移動させようとする力が加わる状態となる。
ここで、足は足受部16における足側部エアセル79a、79b、79c、79dで挟持され、足が足受部16に対し足受溝16bの溝底面から足裏が離れる向きに動かないよう拘束されることから、座部に近付く向きの力に対し足は動かず保持され、足は足受部16と一体に、基礎部15aに対しては動かない状態を維持することとなる。また、大腿部用エアセル79を膨張させて大腿部を挟持している場合には、脚受部15bの移動に伴って脚に力が加わっても、大腿部が保持拘束され動かないことで、脚全体が脚受部15bの動きにつれて座部12に対し動いてしまうようなことはなく、脚受部15bに保持された脚の保持対象部位のみの限定的な移動にとどめられ、この部位の脚の他部分に対する相対移動による施療効果を確実に生じさせられる。
脚受部15bの基礎部15aに対する移動と、足受部16の基礎部15aに対する非移動とによって、脚受部15bに保持された脚のふくらはぎ部分の筋肉が、脚受部15bとは独立して足受部16に保持された足に対し、これから離れる向きに実際に動かされる状態となる(図8参照)。
こうして、移動する脚受部15b及びふくらはぎ部分の筋肉に対し、大腿部エアセル79に保持される脚の大腿部が静止状態となり、これに対する脚受部15bの相対移動を許容することから、脚受部15bに保持されたふくらはぎ部分の筋肉のみを、保持され静止した脚のより上側の部分に対し局所的に動かすことができる。こうしてふくらはぎ部分の筋肉を動かして、あたかも人が筋肉を動かすマッサージを行ったような効果を付与できる。
そして以上のようなふくらはぎへのマッサージは往復して行われることが望ましい。
このようなふくらはぎへのマッサージは、ふくらはぎ部分がほぼ垂直で踵を上げた状態で行われているので、ふくらはぎの状態を柔らかなものとしてマッサージが出来る。
このように、本実施形態に係るマッサージ機は、座部12の前側で脚を支持する脚支持部15を、座部12に取付けられる基礎部15aとこれに対し移動可能な脚受部15bとの組合せ構造とすると共に、施療用アクチュエータによる脚受部15bの移動に際して作用する力に抗って足を保持する足保持手段としての足受部16を設けて、脚受部15bにより保持された脚の保持対象部位としてのふくらはぎ部分を、基礎部15a、施療用アクチュエータ、及び足受部16からなる施療手段で足に対し相対移動させるようにし、ふくらはぎ部分に他部位に対する動きを生じさせることにより、脚のふくらはぎの周りの部分に対しふくらはぎ部分のみを局所的に動かす状態が確実に得られ、ふくらはぎ部分に位置する筋肉そのものを動かすなどの顕著な変化を脚に与えることができ、こうした変化に伴うマッサージ等に相当する施療の効果が明確に得られ、ふくらはぎ部分の移動に足等の他部位が追随して動いていた従来のような状況とは異なる新たな効果を体感でき、使用により得られる脚のリラックス感をより一層高められる。
なお、前記実施形態に係るマッサージ機においては、脚用エアセル75、76、77、78や足側部エアセルは脚や足の左右にエアセルを一つずつ配設し、一対のエアセルで脚や足を挟持可能とする構成としているが、これに限らず、複数のエアセルを配設する、例えばふくらはぎに対し前後や上下に複数のエアセルを並べて配設するようにし、これらをまとめて膨縮させて、複数対のエアセルで脚や足を挟持可能とする構成とすることもできる。このようにエアセルを複数設ける場合は、対向するエアセルの組が異なるごとに膨縮のタイミングを異ならせることもでき、例えば、脚用エアセルとして、ふくらはぎ横に位置する前側エアセルとふくらはぎ裏に位置する後側エアセルの二組を設けた場合、脚受部の溝部入口側に近い前側のエアセルを先に膨張させ、続いて後側のエアセルを膨張させるようにすれば、脚の保持を確実にすることができる。
また、前記実施形態に係るマッサージ機においては、足受部16をアクチュエータ16cにより基礎部15aに対し位置調整可能としつつ、脚受部15bの移動の際には足受部16を基礎部15aに対し移動させない構成としているが、この他、足受部の位置調整の必要性に乏しい状況等に対応して、足受部を基礎部に対し一体に固定配設し、脚受部15bの移動等の状態に関わりなく、足受部を基礎部に対し移動させずこれらの位置関係をそのまま維持する構成とすることもでき、足受部の移動に係る機構を省略して脚支持部の構造を簡略且つ低コスト化できる。
(本発明の第2の実施形態)
図9に示すものは第2の実施形態であり、脚支持部26が、足受部と脚受部を一体化したものである。
前記第1の実施形態に係るマッサージ機においては、脚支持部15の脚受部15bを、施療用アクチュエータを用いて、基礎部15aに対し脚長手方向に移動可能とし、脚受部15bで保持した脚の保持対象部位(ふくらはぎ部分)を脚受部15bと共に脚の他部分や足に対し移動させ、移動に伴う所定の施療効果を生じさせる構成としているが、ふくらはぎのマッサージ方法は種々考えられ、例えば、移動を伴うものではなく単に各脚用エアセルを膨縮させてふくらはぎに対しマッサージするものでも良い。作動過程は図4(b)で示す。
なお、踵を上げることでふくらはぎ部分が脚受部から抜けやすくなるが、特に望ましい実施形態としては、上述の実施形態と同じくふくらはぎ部分の長手方向の移動空間を確保して踵をスムーズに上げさせる程度に脚用エアセル75、76、77、78を膨張させて壁を作り、その後それぞれのふくらはぎを脚用エアセル75、76、77、78とふくらはぎ用エアセル80、81でマッサージを行うような制御が挙げられる。作動過程は図5(b)で示す。
この脚用エアセル75、76、77、78を膨張させることは、上述の実施例と同じくふくらはぎ部分の移動を規制して垂直方向に留めることにも寄与している。
また、図9における足側部エアセル79a、79b、79c、79dは第1の実施形態と同様に足の爪先を押さえるためにそれぞれの足の左右上方に配設されており、足側部エアセル79a、79b、79c、79dと踵側エアセル82、83が協働して踵をスムーズに押し上げている。
なお、上記実施形態では、踵側エアセル82、83は円形状であるが、
踵側エアセルの踵側を足受部16に固定し、踵側を支点として一点鎖線のように膨張するエアセル92を採用することも出来る。
これにより前側に足がずれないようにしながら足全体を押し上げることができる。これは、土ふまずから踵にかけて上り傾斜となっているから、踵側エアセル92による押上の際、後ろ向きのモーメントを有する回転運動により、踵を垂直に押し上げることにより寄与できる。(図9(b)参照)
(本発明の第3の実施形態)
上記実施形態では踵側のみを押し上げていたが、この他、爪先側と踵側のそれぞれをエアセルで押し上げる構成とすることもできる。例えば、足受部16における足裏の踵側位置に踵側エアセル83を、爪先側位置に爪先側エアセル84を設け、足裏各位置を押し上げる押上手段とすることができる。
このうち、踵側エアセル83で踵側位置を押し上げた場合(図10参照)には、ふくらはぎ部分は垂直に近い方に寄せているのでふくらはぎの筋肉の状態が柔らかくなってマッサージ出来る。逆に、エアセル16hで爪先側位置を押し上げた場合(図11参照)には、ふくらはぎの筋肉の状態に変え、ふくらはぎの筋肉の状態を固くした上でふくらはぎのマッサージが出来る。こうしてふくらはぎの状態を変えることで、さらに多様なマッサージ効果を得ることができる。
また、前記第1、第2の実施形態ではふくらはぎ部分をほぼ垂直とするマッサージ機を例示したが、ふくらはぎ部分の長手方向と鉛直方向のなす角度に関係なく爪先や踵を押し上げることでふくらはぎの状態は変化するので、踵を押し上げた状態と、踵を押し上げていない状態や爪先側を押し上げた状態を交互に繰り返しながらふくらはぎを押圧したりマッサージすると多様な施療効果を期待できる。
(本発明の第4の実施形態)
上記各実施形態では踵側をエアセルで押し上げていたが、図12に示すように足受部16の溝底面に踵受突起40を形成する場合の例を挙げる。
この実施形態では足受部の溝底面に足を置いた段階で足の踵が上がった状態となる。すなわち、踵受突起40が踵の押上手段となり、規制部41が爪先側の上昇を抑えるので使用者の踵が上がった状態でふくらはぎのマッサージが行えるものである。
この実施形態では脚用エアセルを膨張させることで踵側を押し上げた状態をしっかりと維持させてふくらはぎのマッサージをしているが、全ての実施形態においてこのように脚用エアセルを踵側を押し上げる際に連携させるとしっかりと踵を押し上げることが出来、ふくらはぎの状態を変化させる上で特に効果的である。
また、この実施形態ではでは規制部41側に爪先側押さえ用エアセル86を設けてエアセル86の膨張により爪先側受け部87のバネ88に抗して爪先側を押し下げるように構成することも望ましく、この場合、爪先側を押し下げるだけで踵側が相対的に上昇するので特に踵側に押上手段が必要ではなくなる。
全ての実施形態においてこのように爪先側を押さえつけたり押し下げることはふくらはぎの状態を変化させる上で特に効果的である。
1 マッサージ機
11 基台部
12 座部
13 背もたれ部
14 肘掛部
15 脚支持部
15a 基礎部
15b 脚受部
15c 溝部
16 足受部
16a フレーム部
16b 足受溝
16c アクチュエータ
17 傾動用アクチュエータ
30 操作部
31 スタンド
40 踵受突起
41 規制部
50 メカユニット
51 揉み玉
60 駆動機構部
71 臀部用エアセル
72 太腿用エアセル
73 背中用エアセル
74 腰用エアセル
75、76 脚用エアセル
77、78 脚用エアセル
79 大腿部エアセル
79a、79b 足側部エアセル
79c、79d 足側部エアセル
80、81 ふくらはぎ用エアセル
82、83 踵側エアセル
84 爪先側エアセル
86 爪先側押さえ用エアセル
87 爪先側受け部
88 バネ

Claims (3)

  1. 座部と背もたれ部とを備えると共に、座部の前側に脚のふくらはぎ部分を支持する脚支持部が配設されるマッサージ機において、
    脚支持部は、使用者の左右の脚がそれぞれ入る大きさの二つの溝部が形成された脚受部を備えるとともに、給気により膨張して使用者の脚が前記溝部から外れないように膨張状態でふくらはぎ部のすね側を押さえる壁とふくらはぎをマッサージする手段と、踵を押し上げる押上手段とを備え、前記壁によりふくらはぎ部分を強く挟持せずにほぼ垂直になるように支えてから、踵を押し上げる押上手段により、踵を押し上げ、その状態で、ふくらはぎをマッサージすることを特徴とするマッサージ機。
  2. 前記請求項1に記載のマッサージ機において、
    脚支持部は、座部の前側に位置して、支持されたふくらはぎ部分をほぼ垂直状態とすることを可能とし、
    ふくらはぎ部分をほぼ垂直として、踵を押し上げた状態でふくらはぎをマッサージすることを特徴とするマッサージ機。
  3. 前記請求項1または2に記載のマッサージ機において、
    踵を押し上げる押上手段は足受部において足裏に設けられた膨縮するエアセルであることを特徴とするマッサージ機。
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