JP6715993B1 - 液体注入用チューブユニット及びエア抜き方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生理食塩水を貯留した注射器のシリンジや造影剤を貯留した注射器のシリンジを液体注入用チューブユニットに接続する作業の際に行うエア(空気)抜き作業を容易に行う。【解決手段】本発明の液体注入用チューブユニットは、液体が送り込まれる第1チューブと、前記第1チューブの長手方向の一端側に設けられ、前記液体が充填された第1器具に接続される第1接続部と、前記第1チューブの前記長手方向の他端側に設けられる第2接続部と、前記液体を保持することが可能な保持空間と、前記保持空間と連通する排出口とを有する収納体と、前記保持空間の気体を透過して該気体を前記排出口から排出し前記液体を不透過とする第1フィルタ部材と、を有し、前記第2接続部に接続される第1のエア抜き用キャップ部材と、を備えたことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、液体注入用チューブユニット及びエア抜き方法に関する。
現在、医療現場において、治療目的での人体内部への薬液(或いは、生理食塩水や輸液)の投入や検査目的での人体内部への造影剤の投入などの種々の作業が行われる。例えば、上記検査としては、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、血管造影(アンギオグラフィ)撮像装置等を用いた検査である。このような装置を使用するときには、患者に造影剤や生理食塩水などを注入しながら実施される。
これら造影剤や生理食塩水などを注入する場合、例えばエクステンションチューブユニット(液体注入用チューブユニット)が使用される。エクステンションチューブユニットは、例えば造影剤を収納した注射器のシリンジに接続されるチューブ(以下、第1チューブと称する)と、生理食塩水を収納した注射器のシリンジに接続されるチューブ(以下、第2チューブと称する)と、人体内部に注入するカテーテルに装着されるチューブ(以下、第3チューブと称する)と、これらチューブが接続される分岐部とを含む構成である。
このようなエクステンションチューブユニットを用いて、上述した液体を人体に注入する場合、医療現場では、エクステンションチューブユニットの第1チューブに生理食塩水を貯留した注射器のシリンジを、エクステンションチューブユニットの第2チューブに造影剤を貯留した注射器のシリンジを各々接続する作業を事前に行っている。この作業の際に、エクステンションチューブユニット内のエア(空気)抜き作業が行われる(例えば、非特許文献1参照)。なお、エア抜き作業は、人体内部への空気の流入により人体に深刻な事態を招くことを防止するための作業である。
例えば、エア抜き作業は以下の手順で行われる。
1)生理食塩水を収納した注射器のシリンジを第1チューブに接続する。
2)注射器のプランジャを押圧して、第1チューブ及び第3チューブ内に生理食塩水を送り込む。
3)第1チューブから注射器のシリンジを取り外し、第1チューブから取り外した注射器のシリンジを第2チューブの端部に接続する。
4)注射器のプランジャを押圧して、第2チューブ内に生理食塩水を送り込む。
5)造影剤を収納した注射器のシリンジを第1チューブの端部に接続する。
長野県MR研究会II 自動注入回路内の薬剤動態 長野赤十字病院 <URL:http://nagano-mri.com/kako/no19/syringe.pdf>
上述したエア抜き作業では、第3チューブの先端は開口されていることから、第1チューブ及び第3チューブ内に生理食塩水を送り込むことで、第3チューブの先端から生理食塩水が漏れる。また、この処理の後、生理食塩水を収納した注射器は、第1チューブの端部から取り外され、第3チューブの端部に接続される。なお、注射器を取り外した後、第1チューブの先端にはキャップを装着するが、その装着過程において、第1チューブの端部から生理食塩水が漏れ出す事象や、チューブ内にエアが入り込む事象が発生する。また、上述した事前準備は手順が多く煩雑な作業である上、この事前準備は上述した検査を行う1日当たりの患者数に合わせて行う必要がある。
本発明は、係る課題に応えるためになされたもので、生理食塩水を貯留した注射器のシリンジや造影剤を貯留した注射器のシリンジを液体注入用チューブユニットに接続する作業の際に行うエア(空気)抜き作業を容易に行うことができるようにした技術を提供することにある。
本発明の液体注入用チューブユニットは、第1の液体を保持する第1器具に接続される第1コネクタ部と、前記第1のコネクタ部を上流側端部に保持する第1チューブと、第2の液体を保持する第2器具に接続される第2コネクタ部を有し、前記第2の液体が流れる方向を一方向に規制する一方弁と、前記一方弁を上流側端部に保持する第2チューブと、前記第1チューブを通過した前記第1の液体、又は前記第2チューブを通過した前記第2の液体の少なくともいずれか一方が送り込まれる第3チューブと、前記第3チューブの下流側端部に保持される第3コネクタ部と、前記第1チューブ及び前記第2チューブの下流側端部と、前記第3チューブの上流側端部を接続する三又分岐管と、前記第3コネクタ部に接続される第1のエア抜き用キャップと、前記第1コネクタ部に接続される第2のエア抜き用キャップと、を備え、前記第1のエア抜き用キャップは、前記第3チューブから送り込まれた液体を保持することが可能な保持空間を有し、前記第3コネクタ部に装着される第1キャップ本体と、気体のみを透過させる第1フィルタ部材と、前記第1フィルタ部材を内部に保持した状態で前記第1キャップ本体に固定され、前記第1フィルタ部材を通過した気体を排出する第1排出口を有する第1保持部材と、を有し、前記第2のエア抜き用キャップは、前記第1コネクタ部に装着される第2キャップ本体と、前記本体の内部に配置された、気体のみを透過させる第2フィルタ部材と、を有することを特徴とする。
また、第2の発明の液体注入用チューブユニットは、前記第2のエア抜き用キャップは、前記第2フィルタ部材を保持した状態で前記第2キャップ本体に固定される第2保持部材を有し、前記第2保持部材は、前記第2フィルタ部材を透過した気体を排出する第2排出口と、前記第2排出口を開閉する蓋と、有することを特徴とする。
第3の発明の液体注入用チューブユニットのエア抜き方法は、第1又は第2の発明の液体注入用チューブユニットのエア抜き方法において、前記第2コネクタ部に前記第1器具を接続する工程と、前記第1のエア抜き用キャップが有する前記第1排出口を上方に向けて、前記第1のエア抜き用キャップを保持する工程と、前記第2コネクタ部に接続された前記第1器具から前記第1の液体を、前記第2チューブを介して、前記第1チューブ及び前記第3チューブに送り込む工程と、前記第2のエア抜き用キャップの前記第2キャップ本体内の空気が前記第2フィルタ部材から外部に排出され、前記第1のエア抜き用キャップの前記第1キャップ本体が有する前記保持空間に前記第1の液体が充填されたことを受けて、前記第1器具から前記液体注入用チューブユニットへの前記第1の液体の送り込みを中止する工程と、を含むことを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、生理食塩水を貯留した注射器のシリンジや造影剤を貯留した注射器のシリンジを液体注入用チューブユニットに接続する作業の際に行うエア(空気)抜き作業を容易に行うことが可能となる。
第1実施形態のエクステンションチューブユニットの一例を示す斜視図である。 エア抜き用キャップの一例を示す斜視図である。 (a)エア抜き用キャップをロックコネクタに接続する前の、エア抜き用キャップ及びロックコネクタの一例を示す断面図、(b)エア抜き用キャップをロックコネクタに接続した後のエア抜き用キャップ及びロックコネクタの一例を示す断面図である。 エア抜き処理の一例を示すフローチャートである。 生理食塩水を充填した注射器を三方活栓に取り付ける一例を示す斜視図である。 注射器から生理食塩水を送り出す際のエクステンションチューブユニット及び注射器の状態の一例を示す斜視図である。 (a)三又分岐管を用いたエクステンションチューブユニットの一例、(b)チューブの両端に雌コネクタ及びロックコネクタを有するエクステンションチューブユニットの一例を示す斜視図である。 第2実施形態のエクステンションチューブユニットの一例を示す斜視図である。 (a)第2エア抜き用キャップの一例を示す断面図、(b)開閉蓋が閉じ位置にある第2エア抜き用キャップの一例を示す断面図、(c)開閉蓋が開き位置にある第2エア抜き用キャップの一例を示す断面図である。 エア抜き処理の一例を示すフローチャートである。 生理食塩水を充填した注射器を逆止弁に取り付ける一例を示す斜視図である。 注射器から生理食塩水を送り出す際のエクステンションチューブユニット及び注射器の状態の一例を示す斜視図である。 (a)エクステンションチューブユニットに接続した注射器の取り付け位置を変更する手順の一例を示す斜視図、(b)造影剤を充填した注射器を逆止弁に取り付ける一例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。以下、コネクタの接続において、筒部を有するコネクタを雄コネクタとし、筒部が挿入されるコネクタを雌コネクタとする。
<第1実施形態>
第1実施形態に示すエクステンションチューブユニットは、例えばCT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、血管造影(アンギオグラフィ)撮像装置等を用いた検査に用いられる他、輸血などの点滴を行う装置の一部として用いられる。
図1に示すように、第1実施形態に示すエクステンションチューブユニット10は、チューブ15、三方活栓16、ロックコネクタ17及びエア抜き用キャップ18を含む。なお、エクステンションチューブユニット10の未使用時には、三方活栓16の分岐管22,23にはキャップ25,26が装着されている。
チューブ15は、透明な合成樹脂を用いて成形される部材である。チューブ15は、例えば内径が1.5mm、外径が2.8mmで、長さが60cmから1m程度である。チューブ15は、長手方向における一端に三方活栓16を接続し、前記一端とは反対側の端部にロックコネクタ17を接続する。
三方活栓16は、本体20、コック21を有する。本体20は、3つの分岐管22,23,24を有する。図1においては、分岐管22,23の各々にキャップ25,26を各々装着した場合を示している。なお、分岐管22,23は、注射器、輸血パックなど、液体をエクステンションチューブユニット10に送り込むための器具を接続する。分岐管22,23は、外周面の先端にねじを有する(図示省略)。分岐管22,23は、注射器、輸血パックなど、液体をエクステンションチューブユニット10に送り込むための器具を接続する他に、他のエクステンションチューブに設けたロックコネクタ(図示省略)を接続する。ここで、分岐管22は、請求項に記載の第1接続部に相当する。
コック21は、コック21の内部に、コック21の中心線(図1中記号L)からコック21の外周面に向けて延出される3つの通路を組み合わせた、T字状の通路(図示省略)を有する。なお、コック21の上面に設けた矢印27,28,29は、T字状の通路を構成する通路の各々が位置する向きを示す。つまり、図1においては、コック21の中心Cから、左斜め上方(分岐管23の延出方向)、右斜め上方(分岐管22の延出方向)及び右斜め下方に通路が延出されていることを示している。この状態では、分岐管22及び分岐管23が連通した状態である。つまり、コック21を本体20に対して回動させた位置によって、分岐管22,23,24の少なくとも2つの通路が連通した状態、又は、分岐管22,23,24のいずれかの通路が他の通路と連通しない状態のいずれかに切り替えることが可能となる。
ロックコネクタ17は、エクステンションチューブユニット10の未使用時や、エクステンションチューブユニット10のエア抜き作業時には、エア抜き用キャップが接続される他、検査時に、人体に接続されたカテーテルなどのチューブの一端に設けられた雌コネクタ(図示省略)に接続される。ロックコネクタ17は、コネクタ本体31と、ロックリング32とを含む。ロックコネクタ17は、雄コネクタとして機能する。図3に示すように、コネクタ本体31は、筒部31aと鍔部31bとを有する。筒部31aは、鍔部31b側から先端に向けて縮径されたテーパ状で、後述するエア抜き用キャップ18を取り付けたときに、エア抜き用キャップ18のコネクタ部41c内に挿入される。筒部31aは、根元近傍に、溝部31cを有する。溝部31cは、筒部31aの外周面の全周に亘って設けられる。溝部31cは、コネクタ本体31に装着されるロックリング32の内周面に設けた環状の凸部34を嵌合する。鍔部31bは、溝部31cとロックリング32の内周面に設けた環状の凸部34とが嵌合した後に、さらにロックリング32が押し込まれることを防止する。
ロックリング32は、異なる外径の筒部を軸方向に組み合わせた形状の部材である。以下、異なる外径の筒部のうち、外径が大きい筒部を拡径部32a、外径が小さい筒部を縮径部32bと称する。ロックリング32は、拡径部32aの内周面にねじ35を有する。なお、ねじ35は、後述するエア抜き用キャップ18の装着時に、エア抜き用キャップ18のコネクタ部が有するねじに螺合される。ロックリング32の縮径部32bは、内周面に環状の凸部34を有する。
ロックリング32は、縮径側の開口32cにコネクタ本体31の筒部31aを挿入し、ロックリング32の環状の凸部34が筒部31aの溝部31cに嵌合されることで、コネクタ本体31に対して回転自在に保持される。
ロックコネクタ17には、エア抜き用キャップ18が装着される。図2及び図3に示すように、エア抜き用キャップ18は、キャップ本体(請求項に記載の第1キャップ本体に相当)41、保持部材(請求項に記載の第1保持部材に相当)42、疎水性フィルタ(請求項に記載の第1フィルタ部材に相当)43を含む。
キャップ本体41は、透明又は半透明の合成樹脂を用いて成形される部材である。キャップ本体41は、例えば異なる外径の3つの筒部41a,41b,41cを軸方向に、最も大きい外径の筒部41a、2番目に大きい外径の筒部41b、最も小さい外径の筒部41cを配置した部材である。最も大きい外径の筒部41aには、保持部材42が装着される。また、最も小さい外径の筒部41cは、ロックコネクタ17が接続される。以下では、最も大きい外径の筒部41aを保持筒部41a、最も小さい外径の筒部41cをコネクタ部41cと称する。なお、コネクタ部41cは、外周面にねじ44を有する。コネクタ部41cは雌コネクタとして機能する。
エア抜き用キャップ18は、エクステンションチューブユニット10におけるエア抜き作業時に、チューブ15の先端から送り出された液体(生理食塩水や造影剤、又はこれらの混合液などの液体)を貯留し、チューブ15内に存在する空気を疎水性フィルタを介して排出する。したがって、エア抜き用キャップ18の内部空間は、エクステンションチューブユニット10から空気が抜けるまでの間に、チューブ15から送り出される液体が貯留できる大きさに設定される。
保持部材42は、合成樹脂を用いて成形される部材である。保持部材42は、キャップ本体41の保持筒部41aに装着される部材である。保持部材42は、筒状の部材である。保持部材42は、軸方向の一端部に鍔部42aを有する。鍔部42aは、保持部材42のキャップ本体41の保持筒部41aへの装着時に保持筒部41aの端面41dに当接される。これにより、保持部材42がキャップ本体41の保持筒部41aの内部へと移動することを防止する。なお、保持部材42をキャップ本体41の保持筒部41aに装着すると、保持部材42の端面42eが、キャップ本体41の保持筒部41aの内周面の径(内径)と筒部41bの内周面の径(内径)との差によって形成される段差部45に突き当てられる。
保持部材42は、軸方向において、一端側から他端側に向けて延出される挿通孔42bの内径が、他端側から一端側に向けて延出される挿通孔42cの内径よりも小さく形成される。なお、これら挿通孔42b,42cは同軸である。したがって、これら挿通孔42b,42cの境界部分には、これら挿通孔42b,42cの内径の差による段差部42dが形成される。なお、疎水性フィルタ43が保持部材42に固定された状態では、挿通孔42bは疎水性フィルタ43を通過した気体が外部に排出される排出口として機能する。
疎水性フィルタ43は、保持部材42の挿通孔42cの内径と略同一の外径を有する円柱形状の部材である。疎水性フィルタ43は、一例として気体を透過し、液体を不透過させる。疎水性フィルタ43としては、例えば、疎水性のメンベルンフィルタや、シリコン製の気体(ガス)透過膜などが用いられる。疎水性フィルタ43は、上述した保持部材42の内部に設けた段差部42dに突き当てられた状態で、保持部材42の内部に固定される。
上述したエア抜き用キャップ18は、以下の手順でロックコネクタ17に接続される。
図3(a)に示すように、まず、エア抜き用キャップ18をロックコネクタ17に向けて移動させる。この移動により、ロックコネクタ17のコネクタ本体31の筒部31aがキャップ本体41のコネクタ部41cに所定量挿入される。この状態で、ロックリング32が回転すると、ロックリング32の拡径部32aの内周面に設けたねじ35が、コネクタ部41cの外周面のねじ44に螺合する。
ロックリング32の回転により、ロックリング32の拡径部32aの内周面に設けたねじ35がコネクタ部41cの外周面のねじ44に螺合していくことで、エア抜き用キャップ18がロックコネクタ17に向けて(又はその逆)に移動する。上述したように、ロックコネクタ17のコネクタ本体31の筒部31aは、先端に向けて縮径されるテーパ形状である。つまり、エア抜き用キャップ18がロックコネクタ17側に移動する過程で、ロックコネクタ17のコネクタ本体31の筒部31aの外周面47が、エア抜き用キャップ18のキャップ本体41が有するコネクタ部41cの内周面48に密接される。この状態では、エア抜き用キャップ18がロックコネクタ17側に移動することができなくなる。その結果、ロックリング32の回転が停止される。つまり、エア抜き用キャップ18がロックコネクタ17に接続される(図3(b)参照)。なお、エア抜き用キャップ18がロックコネクタ17に接続された状態では、ロックコネクタ17のコネクタ本体31の筒部31aと、エア抜き用キャップ18のキャップ本体41のコネクタ部41cとが気密に保持される。
次に、第1実施形態おけるエクステンションチューブユニットを使用する際のエア抜き作業の流れについて、図4のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS101は、シリンジを接続する処理である。図5に示すように、作業者は、キャップ25を回転させて、エクステンションチューブユニット10の三方活栓16の分岐管22からキャップ25を取り外す。そして、作業者は、キャップ25が取り外された分岐管22に注射器(請求項に記載の第1器具に相当)50のシリンジ51を装着する。シリンジ51は、ロック基52を先端部に有する。図示は省略するが、ロック基52は、ノズル部53を取り囲む外筒部54と、外筒部54の内周面にねじ(図示省略)を有する構成である。つまり、ロック基52は、雄コネクタとして機能する。
したがって、ノズル部53を分岐管22に挿入し、外筒部54の内周面に設けたねじと分岐管22の外周面に設けたねじ22aとを螺合させて、三方活栓16とシリンジ51とを接続する。ノズル部53は、先端に向けて縮径されたテーパ状であり、三方活栓16がシリンジ51に向けて移動すると、分岐管22の内周面にノズル部53の外周面が当接される。その結果、三方活栓16とシリンジ51とが接続されると、シリンジ51と三方活栓16の分岐管22とが気密に保持される。
ステップS102は、エア抜き用キャップを上向きに保持する処理である。作業者は、一方の手で、エクステンションチューブユニット10のロックコネクタ17又はエア抜き用キャップ18を摘み、エア抜き用キャップ18の挿通孔42bが上方となるように保持する。また、作業者は、他方の手の人差し指と中指とをシリンジ51のフランジ部55の2つの支持部55a,55bに、親指をプランジャ56の円盤部56aの後面に当接させた状態で把持して、エア抜き用キャップ18の下方となる位置に注射器50を保持する。その結果、図6に示すように、注射器50は、ノズル部53を上方にして、エア抜き用キャップ18の下方に保持される。なお、第1実施形態では、注射器50は、ノズル部53を上方にして、エア抜き用キャップ18の下方に保持させることを記載しているが、エア抜き用キャップ18が注射器50のシリンジ51よりも上方に位置していればよいので、例えばエア抜き用キャップ18を注射器50のシリンジ51斜め上方に位置するように、各部材を保持してもよい。
ステップS103は、プランジャを押圧する処理である。作業者は、三方活栓16のコック21を回転させて、分岐管22と分岐管24とを連通させる。そして、作業者は、プランジャ56の円盤部56aの後面に当接させた親指を人差し指及び中指に向けて(図6中B方向に)移動させる。これにより、プランジャ56がシリンジ51内に向けて移動する。この移動により、シリンジ51内に充填された生理食塩水がノズル部53を介して、三方活栓16の分岐管22、分岐管24、チューブ15の順に送り込まれる。
チューブ15に送り込まれた生理食塩水により、チューブ15内の生理食塩水の水位は上昇する。例えば、生理食塩水と空気との比重は異なり、空気の比重は、生理食塩水の比重よりも軽い。したがって、シリンジ51内に生理食塩水を充填するときに空気がシリンジ51内に存在している場合、又はエクステンションチューブユニット10の内部に空気が存在している場合、空気は、生理食塩水の水位よりも上方となる位置に移動する。なお、チューブ15内に生理食塩水が送り込まれた後で、チューブ15内に気泡ができている場合も、気泡は上方に移動する。
例えば生理食塩水がエア抜きキャップ18の内部まで送り込まれると、エア抜きキャップ18の内部まで移動した空気は、疎水性フィルタ43を透過して外部に排出される。その一方で、生理食塩水は、疎水性フィルタ43を透過しないことから、エア抜きキャップ18の内部に貯留される。
ステップS104は、エア抜きキャップの内部に生理食塩水が充填されたか否かを判定する処理である。作業者は、エア抜き用キャップ18を目視して、エア抜き用キャップ18の内部に生理食塩水が充填されたか否かを判定する。例えばエア抜き用キャップ18の内部に生理食塩水が充填された場合、ステップS104の判定結果をYesとする。この場合、ステップS105に進む。一方、エア抜き用キャップ18の内部に生理食塩水が充填されていない場合、ステップS104の判定結果をNoとする。この場合、ステップS103に戻る。
ステップS105は、プランジャの押圧を停止する処理である。作業者は、親指によるプランジャ56の押圧を停止する。なお、例えばエア抜き用キャップ18の内部に生理食塩水が充填された場合には、エクステンションチューブユニット10の内部は生理食塩水によって充填されているので、親指によるプランジャ56の押圧はできない。
このように、エクステンションチューブユニットの内部に生理食塩水を送り込む動作を行うだけで、エクステンションチューブユニット内のエア抜き処理が実施されることになるので、作業効率を向上させることが可能となる。
第1実施形態では、エクステンションチューブユニット10を、チューブ15、三方活栓16、ロックコネクタ17及びエア抜き用キャップ18を含む構成としているが、エクステンションチューブユニット10の構成は、図1に限定されるものではない。図7(a)に示すように、例えば、エクステンションチューブユニット10’を、雌コネクタ61,62、三又分岐管63、チューブ64,65,66、ロックコネクタ17及びエア抜き用キャップ18を含む構成としてもよい。なお、符号67,68は、未使用時に雌コネクタ61,62に装着されるキャップである。
また、図7(b)に示すように、エクステンションチューブユニット10”を、チューブ69、雌コネクタ70、ロックコネクタ17及びエア抜き用キャップ18を含む構成としてもよい。なお、符号71は、未使用時に雌コネクタ70に装着されるキャップである。
第1実施形態では、1本の注射器のシリンジをエクステンションチューブユニット10に接続する場合を例に挙げている。したがって、2本の注射器のシリンジをエクステンションチューブユニットに接続する場合について、第2実施形態として説明する。
<第2実施形態>
図8に示すように、第2実施形態に示すエクステンションチューブユニット100は、雌コネクタ(請求項に記載の第1コネクタ部に相当)101、逆止弁(請求項に記載の一方弁に相当)102、三又分岐管103、チューブ(請求項に記載の第チューブに相当)104,チューブ(請求項に記載の第チューブに相当)105,チューブ(請求項に記載の第チューブに相当)106、ロックコネクタ(請求項に記載の第3コネクタ部に相当)107、第1エア抜き用キャップ(請求項に記載の第1のエア抜き用キャップに相当)108及び第2エア抜き用キャップ(請求項に記載の第2のエア抜き用キャップに相当)109と、を含む。なお、第2実施形態に示すエクステンションチューブユニット100は、未使用時において逆止弁102が有する雌コネクタ部(請求項に記載の第2コネクタ部に相当)102aにはキャップ110が装着される。ここで、チューブ104は、雌コネクタ101と三又分岐管103との間に、チューブ105は、逆止弁102と三又分岐管103との間に、チューブ106は、三又分岐管103とロックコネクタ107との間に配置される。
ここで、図8に示すロックコネクタ107は、第1実施形態のロックコネクタ17と同一構成である。また、第1エア抜き用キャップ108は、第1実施形態のエア抜き用キャップ18と同一構成である。したがって、これらについては説明を省略する。
雌コネクタ101は、注射器、輸血パックなど、液体をエクステンションチューブユニット100に送り込むための器具を接続する。また、雌コネクタ101は、エクステンションチューブユニット100の未使用時や、エクステンションチューブユニット100のエア抜き作業時等の上記器具を接続しないときには、第2エア抜き用キャップ109を装着する。
逆止弁102は、例えば上流側から送り込まれる液体を下流側に送り出す一方で、下流側からの液体の逆流を防止する。逆止弁102は、上流側に雌コネクタ部102aを有する。逆止弁102の雌コネクタ部102aは、注射器、輸血パックなど、液体をエクステンションチューブユニット100に送り込むための器具を接続する。
三又分岐管103は、チューブ104から送り込まれる液体と、チューブ105から送り込まれる液体とを合流させて、チューブ106に送り出す部材である。なお、雌コネクタ101又は逆止弁102のいずれか一方にのみ上記器具を接続している場合には、チューブ104又はチューブ105のいずれか一方から送り込まれる液体をチューブ106に送り込む。
例えば雌コネクタ101に上記器具を接続している場合には、逆止弁102の雌コネクタ部102aにはキャップ110が装着されている。その結果、チューブ105の内部が気密に保持されるので、液体のチューブ105への流れ込みが規制される。したがって、チューブ104から送り込まれる液体は、チューブ106にのみ送り出される。
一方、逆止弁102の雌コネクタ部102aに上記器具を接続している場合には、雌コネクタには、第2エア抜き用キャップ109が装着されている。ここで、第2エア抜き用キャップ109の開閉蓋が閉じ位置にある場合には、チューブ104の内部が気密に保持されるので、液体のチューブ104への流れ込みが規制される。したがって、チューブ105から送り込まれる液体は、チューブ106にのみ送り出される。また、第2エア抜き用キャップ109の開閉蓋が開き位置にある場合には、チューブ104の内部と外部との気体の排出入が可能となる。したがって、チューブ105から送り込まれる液体は、チューブ104及びチューブ106に送り出される。
図9(a)、図9(b)及び図9(c)に示すように、第2エア抜き用キャップ109は、キャップ本体(請求項に記載の第2キャップ本体に相当)115、保持部材(請求項に記載の第2保持部材に相当)116、疎水性フィルタ(請求項に記載の第2フィルタ部材に相当)117を含む。キャップ本体115は、合成樹脂を用いて成形される部材である。キャップ本体115は、保持部材116を収納する収納空間115aと、雌コネクタ101が挿入される挿入空間115bとを有し、これら空間が仕切り板115cによって仕切られている。
仕切り板115cは、挿入空間115bに向けて突出する筒部115dを有する。筒部115dは、第2エア抜き用キャップ109を雌コネクタ101に装着するときに、雌コネクタ101の内部に挿入される。筒部115dは、外周面が先端に向けて縮径されるテーパ形状である。したがって、第2エア抜き用キャップ109を雌コネクタ101に装着すると、筒部115dの外周面が雌コネクタ101の内周面に圧接され、第2エア抜き用キャップ109と雌コネクタ101との間で液体の漏れを防止する。
上記挿入空間115bに対面する内周面115eには、ねじ120が設けられる。ねじ120は、雌コネクタ101の外周面に設けたねじ121に螺合する。
保持部材116は、本体116aと、本体116aとヒンジ116bを介して開閉可能に接続される開閉蓋116cを有するヒンジキャップである。なお、保持部材116は、合成樹脂材を用いた射出成形により、本体116a、ヒンジ116b、開閉蓋116cが一体となるように成形される。
本体116aは、合成樹脂を用いて成形される部材である。本体116aは。軸方向の一端に鍔部125を有する筒状の部材である。本体116aは、軸方向において、一端側から他端側に向けて延出される挿通孔126の内径が、他端側から一端側に向けて延出される挿通孔127の内径よりも小さく形成される。なお、これら挿通孔126,127は同軸である。したがって、これら挿通孔126,127の境界部分には、これら挿通孔126,127の内径の差による段差部128が形成される。ここで、挿通孔126は、疎水性フィルタ117を透過した気体を外部に排出する排出口として機能する。
鍔部125は、キャップ本体115の外径と略同一又はキャップ本体115の外径より小さく、キャップ本体115の内径よりも大きい外径を有する。保持部材116が鍔部125を有することで、保持部材116をキャップ本体115へ装着したときに、鍔部125がキャップ本体115の先端と当接して、キャップ本体115に対する保持部材116の装着位置が規定される。
ヒンジ116bは、本体116aの鍔部125から開閉蓋116cの側面にかけて設けられる。ヒンジ116bは、その中央部分で折り曲げることで、開閉蓋116cを本体116aに対して回動できるように該中央部分が肉薄となる。
開閉蓋116cは、本体116aの挿通孔127を閉じる閉じ位置と、本体116aの挿通孔127を露呈する開き位置との間で回動する。開閉蓋116cの回動は、上述したヒンジ116bを用いて実施される。なお、符号129は、開閉蓋116cを閉じ位置から開き位置へと回動させる際に、指を引掛ける引掛け部である。開閉蓋116cは、裏面に嵌合突起130を有する。嵌合突起130は、開閉蓋116cを閉じ位置に回動させたときに、本体116aの挿通孔126に嵌合される。
疎水性フィルタ117は、本体116aの内径と略同一の外径を有する円柱形状の部材である。疎水性フィルタ117は、一例として気体を透過し、液体を不透過させる。疎水性フィルタ117としては、例えば、疎水性のメンベルンフィルタや、シリコン製の気体(ガス)透過膜などが用いられる。疎水性フィルタ117は、上述した段差部128に突き当てられた状態で、保持部材116の内部に固定される。
次に、第2実施形態おけるエクステンションチューブユニット100を使用する際のエア抜き作業の流れについて、図10のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS201は、シリンジを接続する処理である。図11に示すように、作業者は、逆止弁102の雌コネクタ部102aに装着されたキャップ110を回転させて、逆止弁102の雌コネクタ部102aからキャップ110を取り外す。そして、作業者は、キャップ110が取り外された雌コネクタ部102aに注射器(請求項に記載の第1器具に相当)150のシリンジ151を装着する。シリンジ151は、ロック基152を先端部に有する。図示は省略するが、ロック基152は、ノズル部153を取り囲む外筒部154と、外筒部154の内周面にねじ(図示省略)を有する構成である。つまり、ロック基152は、雄コネクタとして機能する。
したがって、ノズル部153を雌コネクタ部102aに挿入し、外筒部154の内周面に設けたねじと雌コネクタ部102aに設けたねじ121とを螺合させて、逆止弁102とシリンジ151とを接続する。シリンジ151のノズル部153は、先端に向けて縮径されたテーパ状であり、雌コネクタ部102aがシリンジ51に向けて移動すると、雌コネクタ部102aの内周面にノズル部153の外周面が当接される。その結果、逆止弁102とシリンジ151とが接続されると、逆止弁102の雌コネクタ部102aとシリンジ151とが気密(又は液密)に保持される。
ステップS202は、第1エア抜き用キャップを上向きに保持する処理である。作業者は、一方の手で、エクステンションチューブユニット100のロックコネクタ107又は第1エア抜き用キャップ108を摘み、第1エア抜き用キャップ108の挿通孔が上方となるように保持する。また、作業者は、他方の手の人差し指と中指とをシリンジ151のフランジ部155の2つの支持部155a,155bに、親指をプランジャ156の円盤部156aの後面に当接させた状態で把持して、第1エア抜き用キャップ108の下方となる位置に注射器150を保持する。その結果、図12に示すように、注射器150は、ノズル部153を上方にして、第1エア抜き用キャップ108の下方に保持される。なお、第2実施形態では、注射器150は、ノズル部153を上方にして、第1エア抜き用キャップ108の下方に保持させることを記載しているが、第1エア抜き用キャップ108が注射器150のシリンジ151よりも上方に位置していればよいので、例えば第1エア抜き用キャップ108を注射器150のシリンジ151の斜め上方に位置するように、各部材を保持してもよい。
ステップS203は、プランジャを押圧する処理である。作業者は、第2エア抜き用キャップ109の開閉蓋116cを閉じ位置から開き位置まで回動させる。そして、作業者は、プランジャ156の円盤部156aの後面に当接させた親指を人差し指及び中指に向けて(図12中C方向に)移動させる。これにより、プランジャ156がシリンジ151内に向けて移動する。この移動により、シリンジ151内に充填された生理食塩水がノズル部53を介して、逆止弁102、チューブ105、三又分岐管103の順で送り込まれる。三又分岐管103に到達した生理食塩水は、チューブ104及びチューブ106に向けて送り込まれる。
上述したように、第2エア抜き用キャップ109において、開閉蓋116cは開き位置にある。したがって、チューブ104に送り込まれた生理食塩水は、第2エア抜き用キャップ109のキャップ本体115の収納空間115aに収納された保持部材116の挿通孔127に流れ込む。このとき、空気は、保持部材116に固定された疎水性フィルタ117を介して、挿通孔126を介して外部に排出される。一方、生理食塩水は、保持部材116の挿通孔127に充填される。
一方、チューブ106に送り込まれた生理食塩水により、チューブ106内の生理食塩水の水位が上昇する。例えば、生理食塩水と空気との比重は異なり、空気の比重は、生理食塩水の比重よりも軽い。したがって、シリンジ151内に生理食塩水を充填するときに空気がシリンジ151内に存在している場合、又はエクステンションチューブユニット100の内部に空気が存在している場合、空気は、生理食塩水の水位よりも上方に移動する。また、例えば、チューブ106内に生理食塩水が送り込まれた後で、チューブ106内に気泡ができている場合も、気泡は上方に移動する。
生理食塩水が第1エア抜き用キャップ108の内部まで送り込まれると、第1エア抜き用キャップ108の内部まで移動した空気は、図示を省略した疎水性フィルタを透過して外部に排出される。その一方で、生理食塩水は、疎水性フィルタを透過しないことから、第1エア抜き用キャップ108の内部に貯留される。
ステップS204は、第1エア抜きキャップの内部に生理食塩水が充填されたか否かを判定する処理である。作業者は、第1エア抜き用キャップ108を目視して、第1エア抜き用キャップ108の内部に生理食塩水が充填されたか否かを判定する。例えば第1エア抜き用キャップ108の内部に生理食塩水が充填された場合、ステップS204の判定結果をYesとする。この場合、ステップS205に進む。一方、第1エア抜き用キャップ108の内部に生理食塩水が充填されていない場合、ステップS204の判定結果をNoとする。この場合、ステップS203に戻る。
ステップS205は、プランジャの押圧を停止する処理である。作業者は、親指によるプランジャ156の押圧を停止する。なお、例えば第1エア抜き用キャップ108の内部に生理食塩水が充填された場合には、エクステンションチューブユニット100の内部は生理食塩水によって充填されているので、親指によるプランジャ156の押圧はできない。
このように、エクステンションチューブユニット100の内部に生理食塩水を送り込む動作を行うだけで、エクステンションチューブユニット100の内部のエア抜き処理が実施される。
ステップS206は、シリンジを接続する処理である。図13(a)に示すように、まず、作業者は、注射器150を逆止弁102から取り外す(図13(a)中符号A)。そして、作業者は、キャップ110を逆止弁102の雌コネクタ部102aに取り付ける(図13(a)中符号B)。次に、作業者は、雌コネクタ101に装着された第2エア抜き用キャップを取り外す(図13(a)中符号C)。そして、作業者は、逆止弁から取り外した注射器150を雌コネクタ101に取り付ける(図13(a)中符号D)。
図13(b)に示すように、作業者は、逆止弁102の雌コネクタ部102aに装着されたキャップ110を回転させて、逆止弁102の雌コネクタ部102aからキャップ110を取り外す。そして、作業者は、キャップ110が取り外された雌コネクタ部102aに注射器(請求項に記載の第2器具に相当)180のシリンジ181を装着する。なお、注射器180のシリンジ181には、造影剤が充填されている。これにより、エクステンションチューブユニット100の雌コネクタ101に、生理食塩水が充填された注射器150が接続され、逆止弁に造影剤が充填された注射器180が接続される。
この第2実施形態においても、第1実施形態に示すエクステンションチューブユニット10と同様に、エクステンションチューブユニット100に対して生理食塩水を充填する際にエア抜き処理が実施されることになるので、作業効率を向上させることが可能となる。
第2実施形態では、第2エア抜き用キャップを構成する保持部材に開閉蓋を設けた構成としているが、開閉蓋がない保持部材を用いた第2エア抜き用キャップとしてもよい。また、第2エア抜き用キャップを構成する保持部材に開閉蓋を設けた構成とする代わりに、キャップ本体に開閉蓋を設ける構成としてもよい。
第1及び第2実施形態では、疎水性フィルタを、エア抜き用キャップの保持部材に固定した構成としているが、キャップ本体と保持部材との間に配置することも可能である。この場合、疎水性フィルタを、キャップ本体と保持部材とで挟持させればよい。
第1及び第2実施形態に示したエクステンションチューブユニットの構成は、一例を開示したに過ぎず、使用用途によって配置構成を異なるものとしてよい。
10,10’,10”,100…エクステンションチューブユニット、15,64,65,66,69,104,105,106…チューブ、17,107…ロックコネクタ、18…エア抜き用キャップ、22…分岐管、43,170…疎水性フィルタ、50,150,180…注射器、63,103…三又分岐管、101…雌コネクタ、102…逆止弁、102a…雌コネクタ部、108…第1エア抜き用キャップ、109…第2エア抜き用キャップ

Claims (3)

  1. 第1の液体を保持する第1器具に接続される第1コネクタ部と、
    前記第1のコネクタ部を上流側端部に保持する第1チューブと、
    第2の液体を保持する第2器具に接続される第2コネクタ部を有し、前記第2の液体が流れる方向を一方向に規制する一方弁と、
    前記一方弁を上流側端部に保持する第2チューブと、
    前記第1チューブを通過した前記第1の液体、又は前記第2チューブを通過した前記第2の液体の少なくともいずれか一方が送り込まれる第3チューブと、
    前記第3チューブの下流側端部に保持される第3コネクタ部と、
    前記第1チューブ及び前記第2チューブの下流側端部と、前記第3チューブの上流側端部を接続する三又分岐管と、
    前記第3コネクタ部に接続される第1のエア抜き用キャップと、
    前記第1コネクタ部に接続される第2のエア抜き用キャップと、
    を備え、
    前記第1のエア抜き用キャップは、
    前記第3チューブから送り込まれた液体を保持することが可能な保持空間を有し、前記第3コネクタ部に装着される第1キャップ本体と、
    気体のみを透過させる第1フィルタ部材と、
    前記第1フィルタ部材を内部に保持した状態で前記第1キャップ本体に固定され、前記第1フィルタ部材を通過した気体を排出する第1排出口を有する第1保持部材と、
    を有し、
    前記第2のエア抜き用キャップは、
    前記第1コネクタ部に装着される第2キャップ本体と、
    前記本体の内部に配置された、気体のみを透過させる第2フィルタ部材と、
    を有することを特徴とする液体注入用チューブユニット。
  2. 請求項1に記載の液体注入用チューブユニットにおいて、
    前記第2のエア抜き用キャップは、前記第2フィルタ部材を保持した状態で前記第2キャップ本体に固定される第2保持部材を有し、
    前記第2保持部材は、前記第2フィルタ部材を透過した気体を排出する第2排出口と、前記第2排出口を開閉する蓋と、有することを特徴とする液体注入用チューブユニット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液体注入用チューブユニットのエア抜き方法において、
    前記第2コネクタ部に前記第1器具を接続する工程と、
    前記第1のエア抜き用キャップが有する前記第1排出口を上方に向けて、前記第1のエア抜き用キャップを保持する工程と、
    前記第2コネクタ部に接続された前記第1器具から前記第1の液体を、前記第2チューブを介して、前記第1チューブ及び前記第3チューブに送り込む工程と、
    前記第2のエア抜き用キャップの前記第2キャップ本体内の空気が前記第2フィルタ部材から外部に排出され、前記第1のエア抜き用キャップの前記第1キャップ本体が有する前記保持空間に前記第1の液体が充填されたことを受けて、前記第1器具から前記液体注入用チューブユニットへの前記第1の液体の送り込みを中止する工程と、
    を含むことを特徴とする液体注入用チューブユニットのエア抜き方法
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