JP6715280B2 - 暴露防止具、及び暴露防止具付キャビネット - Google Patents
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また、特許文献1の暴露防止箱は、バイアルを立てて設置し、上方よりシリンジの針を刺して薬剤の調製を行うことから、バイアルの先端部より薬剤が漏洩するとバイアル全体を汚染する虞があり、これを防止するための構造が複雑で、洗浄等の保守に手間がかかるという課題や製造コストが嵩むという課題が有る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、暴露防止具を用いない場合と同様に、作業効率の高く、かつ、シンプルな構造でバイアルの汚染を抑制可能な暴露防止具の提供を目的とする。
また、バイアルを横倒しにして作業を行うため、バイアルを立てて作業を行う場合に比べて、バイアルの先端部を作業室の底板にある吸引口に近接させることができ、バイアルの先端部から漏洩した薬剤を直ちに吸引口から吸引することができる。加えて、バイアルを横倒しにすることで、その胴体部を側方へ逃がすこととなるため、バイアル先端から漏れ出て、下方の吸引口に吸引される薬剤がバイアルを汚染することを効果的に抑制できる。
そして、かかる効果を得るために、本発明に係る暴露防止具は、少なくとも遮蔽板と支持部を備えれば足りるため、特許文献1の暴露防止箱に比べ、非常に構造がシンプルで、洗浄等の保守や製造にかかるコストを節約できる。
で、遮蔽板の後側で発生した薬剤の蒸気等が遮蔽板の前に流出することを、より効果的に
抑制できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る暴露防止具付キャビネット100を示している。暴露防止具付キャビネット100は、図1に示すように、安全キャビネット(暴露防止用キャビネット)10と、暴露防止具1とを備えている。
安全キャビネット10は、シャッター2と、作業室3と、作業室3の前方に開口する作業用開口部4とを備え、作業用開口部4は、作業室3の底壁5の前端部に設けられるグレーチング51の前縁吸引口51aから、作業室3の空気と作業用開口部4から流入した空気を吸引して設けた気流により、エアシールドされている。
底壁5は、前縁吸引口51aより後方において、厚み方向に貫通する略正方形の貫通孔からなる暴露防止具用吸引口6を有している。
また、作業室3の後壁52には、下端縁に沿って、作業室の空気を作業室後方の排気路8(図3参照)に吸引する後壁吸引口52aが列設されている。
また、支持部13の上面には、排気口14の両側縁に沿って、支持部13の前後方向の略全長に亘って延びる一対の帯板状のリブ15,15が立設されている。
暴露防止具付キャビネット100を用いて薬剤の調製を行う際には、まず、図1に示したように、蓋板61を取り外して暴露防止具用吸引口6を開放し、作業台本体11を設置する。作業台本体11は、図3に示すように、排気口14の周壁14bを暴露防止具用吸引口6の周壁(コ字材)62bと挟持部材64の間に刺し込むようにして設置する。
作業台本体11を設置したら、バイアル台16を作業台本体11に載置する。この際、使用する薬剤密封容器A(バイアルやアンプル等)の外径が大きい場合は、図5に示すように、径の大きな凹部16aを上側にし、2枚のバイアル台16を重ねて使用する。薬剤密封容器Aの外径が小さい場合、バイアル台16は、図6に示すように、径の小さい凹部16bを上側にして1枚のみ使用する。
このように、遮蔽板12は、作業者が左右両側から後方へ手を回すだけで薬剤の調製を行うことができるため、暴露防止具1を備えない安全キャビネット等を用いる場合と同様の作業性を確保することができる。
また、薬剤密封容器Aを横倒しにして作業を行うため、薬剤密封容器Aを立てて作業を行う場合に比べて、その先端部を作業室の底板にある吸引口に近接させることができ、薬剤密封容器Aの先端部から漏洩した薬剤を直ちに吸引口から吸引することができ、また、薬剤密封容器Aの胴体部を側方へ逃がすことができるため、薬剤密封容器Aの先端から漏れ出て、下方の吸引口に吸引される薬剤が薬剤密封容器Aを汚染することを効果的に抑制できる。
また、バイアル台16に薬剤密封容器Aを載置することで、薬剤密封容器Aが手振れせず針の誤操作による暴露事故を抑制できる。
図7、図8は、本発明の第2実施形態に係る暴露防止具201を示している。暴露防止具201は、第1実施形態と共通する作業台本体11と、第1実施形態とは異なるバイアル台216とを備えている。以下、第1実施形態と共通する部材は、同一符号を付して説明を省略する。
暴露防止用キャビネット10
暴露防止具1,201
遮蔽板12
傾斜部12a
支持部13
排気口14
バイアル台16,216
作業室3
作業用開口部4
底壁5
前縁吸引口51a
暴露防止具用吸引口6
下部空間7
薬剤密封容器A
充填具B
Claims (4)
- 前方に作業用開口部を有する作業室と、前記作業室の底壁の前縁に沿って設けられる前縁吸引口と、前記前縁吸引口より後方において前記底壁を貫通する暴露防止具用吸引口とを備え、前記作業用開口部から前記作業室へ流入する外部の空気と、前記作業室内の空気とを前記前縁吸引口から作業室の底壁の下部空間へ吸引することにより設けた気流により前記作業用開口部をシールドするとともに、前記暴露防止具用吸引口から前記作業室内の空気を前記作業室の下部空間へ吸引するよう構成された暴露防止用キャビネットの前記作業室に設置して、薬剤や有機溶剤の調製を行う際に使用可能な暴露防止具であって、
前記前縁吸引口と前記暴露防止具用吸引口とを前後に仕切るように立設される透明な遮蔽板と、
前記遮蔽板を前記底壁上に支持する支持部と
を有し、
作業者が前記遮蔽板の左右の両端縁の外側から、前記遮蔽板の後方、かつ前記暴露防止具用吸引口の上方へ両手を回すことが可能に構成されており、
前記支持部は、前記遮蔽板の下端から後方へ延出する板状をなし、前記作業室内と前記暴露防止具用吸引口と連通すべく厚み方向に貫通する貫通孔からなる排気口を有することを特徴とする暴露防止具。 - 前記遮蔽板は、上端縁に後方へ傾斜する傾斜部を備える請求項1に記載の暴露防止具。
- 前記排気口の側方に薬剤密封容器を載置可能なバイアル台を有する請求項1、又は請求項2に記載の暴露防止具。
- 前方に作業用開口部を有する作業室と、前記作業室の底壁の前縁に沿って設けられる前縁吸引口とを有し、前記作業用開口部から前記作業室へ流入する外部の空気と、前記作業室内の空気とを前記前縁吸引口から作業室の底壁の下部空間へ吸引することにより設けた気流により前記作業用開口部をシールドするよう構成された暴露防止用キャビネットと、 前記作業室に設置して、薬剤や有機溶剤の調製を行う際に使用可能な暴露防止具と
を備え、
前記暴露防止用キャビネットは、前記前縁吸引口より後方において前記作業室の底壁を貫通するとともに前記作業室内の空気を前記作業室の下部空間へ吸引する暴露防止具用吸引口を有し、
前記暴露防止具は、前記前縁吸引口と前記暴露防止具用吸引口とを前後に仕切るように立設される透明な遮蔽板と、前記遮蔽板を前記底壁上に支持する支持部とを有し、作業者が前記遮蔽板の左右の両端縁の外側から、前記遮蔽板の後方、かつ前記暴露防止具用吸引口の上方へ両手を回すことが可能に構成されており、前記支持部は、前記遮蔽板の下端から後方へ延出する板状をなし、前記作業室内と前記暴露防止具用吸引口と連通すべく厚み方向に貫通する貫通孔からなる排気口を有することを特徴とする暴露防止具付キャビネット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018051134A JP6715280B2 (ja) | 2018-03-19 | 2018-03-19 | 暴露防止具、及び暴露防止具付キャビネット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018051134A JP6715280B2 (ja) | 2018-03-19 | 2018-03-19 | 暴露防止具、及び暴露防止具付キャビネット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019162580A JP2019162580A (ja) | 2019-09-26 |
JP6715280B2 true JP6715280B2 (ja) | 2020-07-01 |
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ID=68064358
Family Applications (1)
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JP2018051134A Active JP6715280B2 (ja) | 2018-03-19 | 2018-03-19 | 暴露防止具、及び暴露防止具付キャビネット |
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