JP6714576B2 - 触媒被覆及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高浸食性の電気分解雰囲気中、例えば塩酸電解槽中において用いるのに好適なバルブ金属物品の触媒被覆に関する。
塩酸の電気分解は、塩素を用いる全ての主要工業プロセスの通常的な副生成物である塩酸の現在関心が高まっている電気化学的プロセスであり、新しい概念のプラントの製造能力の増加は相当量の酸の形成を伴い、それを市場に供することは大きな困難性を示す。通常はイオン交換膜によって分離されている2区画電解槽内で行われる酸の電気分解は、アノード区画において塩素の形成をもたらし、これは上流に再循環して無視しうる環境影響の実質的に閉じられたサイクルを与えることができる。アノード区画の構成材料は、好適な電気伝導性を維持しながら、酸性、湿潤塩素、及びアノード分極が組合わさった浸食性の雰囲気に耐えることができなければならない。かかる目的のためには、チタン、ニオブ、及びジルコニウムのようなバルブ金属が好ましく用いられ、任意に合金化したチタンがコスト及び機械加工の容易性の理由で最も通常的な例である。例えば、ニッケル、クロム、及び少量の貴金属、例えばルテニウム及びパラジウムを含むチタン合金、例えばKobe Steelから販売されているAKOT(登録商標)合金が広範に使用されている。その上で塩素のアノード放出が行われるアノードは、例えば通常は塩素のアノード放出の過電圧を低下させることができるチタン及びルテニウムの酸化物の混合物から構成される好適な触媒で被覆したチタン合金基材のようなバルブ金属物品から構成される。また、同じタイプの被覆は、塩素の放出には直接関与しないアノード区画の幾つかの構成要素を、特に電解液停滞を起こしやすい間隙領域に関して腐食から保護するためにも用いられている。十分な電解液の再生が行われないと、実際にはバルブ金属の保護を担う不動態化層の局所的不連続性が引き起こされて、これにより腐食現象がもたらされる可能性があり、これは小さい領域により多く局所化されるとより危険である。間隙が定められやすい領域の例は、アノード及びカソード区画の両方の周縁フランジによって与えられ、通常はこの上にシールガスケットが取り付けられる。工業的実施において遭遇する最も好都合な場合においては、ルテニウム及びチタンの酸化物をベースとする触媒配合物で被覆されているチタン合金によって、アノード構造体の不活性化及び/又はフランジ領域におけるセル部材の漏れを引き起こす腐食の問題が起こる前に、24〜48か月の範囲の塩酸電気分解プラントにおける連続運転を確保することができる。工業的な塩酸電気分解プロセスの競争力を向上させるためには、これらの構成要素の有用寿命を更に増加させる必要がある。
本発明の種々の形態を添付の特許請求の範囲において示す。
一形態においては、本発明は、チタンを含まない触媒層を含み、2つの相、即ちRuO任意にSnOとの固溶体で含む正方晶系−複正方両錐体の結晶相と混合されているTaのアモルファス相の混合物から構成される、バルブ金属表面の被覆に関する。本発明者らは、実際に、チタンを含まない被覆は酸性溶液中における塩化物攻撃に対してより抵抗性であることを観察した。これは、恐らくは、酸化チタン(その機能は、二酸化ルテニウムと組み合わさって膜形成成分として機能することである)が、他のものよりも実質的により脆弱なアナターゼTiO相を含む結晶相の混合物として存在するためである。本発明者らはまた、アモルファス相中のタンタル及びルテニウムの酸化物の混合物は、チタンを完全に含まない場合であっても、この問題を決定的に解決するのには寄与しないことも観察した。しかしながら、被覆が、ルチルに類似した典型的結晶形(即ち、正方晶系−複正方両錐体のRuO)、及び基本的にアモルファス相のTaの混合物から形成されている場合には、酸攻撃に対する被覆の安定性は大きく増加する。更なる有利性として、アノード塩素放出に寄与する被覆の過電圧が驚くべきことに減少する。一態様においては、Taのアモルファス相と結晶相の間の重量比は0.25〜4の間であり、これは本発明の機能の最も良好な範囲を規定する。一態様においては、正方晶系−複正方両錐体結晶相中のRuO成分は、SnO(スズ石)によって部分的に置き換えられている。スズ及びルテニウムの2つの二酸化物(その正方晶系−複正方両錐体の結晶形は最も安定であることが分かっている)は、任意の重量比で固溶体を形成することができる。一態様においては、被覆の正方晶系−複正方両錐体の結晶相におけるRu/Snの重量比は0.5〜2の範囲であり、これは基材の保護及び被覆の触媒活性の観点で最も良好な結果を与える。一態様においては、被覆は2つの別個の触媒層を含み、上記に記載した1つは、酸化ルテニウムのより高い含量を有するそれに被覆される最外層に結合するバルブ金属基材と直接接触する。これは、例えばその外表面が電解液と直接接触するアノード構造体の触媒活性化のために被覆が用いられる場合に必要なように、一方では基材表面における保護機能、他方では最外層の触媒及び伝導特性を増大させる有利性を与えることができる。一態様においては、内部の触媒層は0.25〜2.5の間の範囲のアモルファスTa相/RuO含有結晶相(任意にSnOを含む)の重量比を有し、外側の触媒層は、3〜5の間のRu/Taの重量比でRuO正方晶系−複正方両錐体の結晶相と混合されているTaのアモルファス相から構成される。一態様においては、上記に記載した被覆(1回又は2回の被覆)と基材の間に、チタン及びタンタルの酸化物の混合物から構成される更なる保護予備層が介在する。これは、チタン及びタンタルの酸化物の混合物の適度の電気伝導性に由来する抵抗の不利益を犠牲にして、触媒層の基材への固定を向上させる有利性を与えることができる。しかしながらかかる抵抗の不利益の大きさは、予備層が好適に制限された厚さを有するならば大きく制限することができる。0.6〜4g/mのチタン及びタンタルの酸化物の合計の装填量は、20g/mの全酸化物を含む触媒層と組み合わせる予備層のために好適な値である。
他の形態においては、本発明は、任意にチタン及びタンタルの化合物、例えばTiOCl、TiCl、及びTaClの溶液を1回以上の被覆でバルブ金属基材に施して、次にそれぞれの被覆の後に熱分解を行い;第1の触媒層が得られるまで、タンタル、ルテニウム、及び任意にスズの化合物の溶液を1回以上の被覆で施して、次にそれぞれの被覆の後に熱分解を行い;任意に、第2の触媒層が得られるまで、タンタル及びルテニウムの化合物の溶液を第1の触媒層の上に施して、次にそれぞれの被覆の後に熱分解を行う;ことを含む、上記に記載の被覆の製造方法に関する。一態様においては、その後の熱分解を考慮して施されるルテニウム及びスズの化合物はヒドロキシアセトクロリド錯体であり、これは、塩酸又は他の前駆体と比べてより均一な組成を有するより規則的で緻密な層を得る有利性を与えることができる。それぞれの被覆の後の熱分解工程は、選択される前駆体化合物に応じて350〜600℃の間で行うことができる。塩化タンタル、並びにルテニウム及び任意にスズのヒドロキシアセトクロリド錯体から構成される前駆体の混合物の分解の場合には、熱分解は例えば450〜550℃の間で行うことができる。
以下の実施例は本発明の特定の態様を示すために含めるものであり、その実施可能性は特許請求されている値の範囲内で概ね立証された。以下の実施例において開示する組成及び技術は本発明の実施において良好に機能することが本発明者らによって発見された組成及び技術を表していることが当業者によって認識されるが、当業者は、本開示を考慮すれば、発明の範囲から逸脱することなく、開示されている具体的な態様において多くの変更を行って、なお同様又は類似の結果を得ることができることを認識する。
実施例1:
厚さ1mmのAKOT(登録商標)チタン合金メッシュを超音波浴中でアセトンによって脱脂し、沸点温度の20%HCl中で15分間エッチングした。続いて電極試料を製造するために、メッシュを10cm×10cmの寸法の複数の片に切断した。
10重量%塩酸中において150g/LのTiOCl及び50g/LのTaClを混合することによって、保護予備層を製造するための前駆体の溶液を得た。
10重量%塩酸中において、20重量%のRuCl及び50g/LのTaClを種々の割合で混合することによって、触媒溶液の第1の組を得た。
対応する塩化物を10体積%酢酸水溶液中に溶解し、溶媒を蒸発させ、更に2回10%酢酸水溶液を加えた後に溶媒を蒸発させ、最後に生成物を再び10%酢酸水溶液中に溶解して規定の濃度を得ることによって、Ru(0.9M)及びSn(1.65M)のヒドロキシアセトクロリド錯体の溶液を得た。
Ru及びSnのヒドロキシアセトクロリド錯体を種々の割合にしたがって混合することによって、触媒溶液の第2の組を得た。
次の手順によって、異なる配合の電極試料を得た。
・約1g/mの装填量でタンタル及びチタンの酸化物の被覆が得られるまで、TiOCl及びTaCl前駆体を含む溶液を2回の被覆でブラシ塗布し、次にそれぞれの被覆の後に50℃において5分間乾燥し、515℃において5分間熱分解処理することによって、保護予備層をチタンメッシュから切り出した試料に施した。
・第1又は第2の組の触媒溶液を選択的に施すことによって、上記の試料の保護予備層の上に種々の配合の触媒層を施した。第1の組の触媒溶液は、約20g/mの全ルテニウム装填量でタンタル及びルテニウムの酸化物の被覆が得られるまで、8〜10回の被覆でブラシ塗布し、次にそれぞれの被覆の後に50℃における乾燥に10分間、500℃における熱分解処理に5分間かけることによって施した。熱分解プロセスの終了時において、引き続いて、その後のXRD分析によって実証されるように、アモルファス酸化タンタル相と混合されている結晶質の正方晶系−複正方両錐体の二酸化ルテニウム相が得られるまで、電極を500℃において2時間の熱サイクルにかけた。かくして得られた電極の幾つかの試料を、表1においてRuTaタイプとして示す。第2の組の触媒溶液は、約20g/mの全ルテニウム装填量でタンタル、スズ、及びルテニウムの酸化物の被覆が得られるまで、8〜10回の被覆でブラシ塗布し、次にそれぞれの被覆の後に60℃における乾燥に10分間、500℃における熱分解処理に5分間かけることによって施した。この場合においても、熱分解プロセスの終了時において、引き続いて、その後のXRD分析によって実証されるように、酸化タンタルのアモルファス相と混合されている結晶質の正方晶系−複正方両錐体の相の二酸化ルテニウムと二酸化スズの固溶体が得られるまで、電極を500℃において2時間の熱サイクルにかけた。かくして得られた電極の幾つかの試料を、表1においてRuTaSnタイプとして示す。
・第1又は第2の組の触媒溶液を選択的に施すことによって、2つの層から構成される触媒被覆を備える他の電極試料を得た。第1の組の触媒溶液は、ルテニウム及びタンタルの酸化物の第1の被覆が得られるまで、6〜7回の被覆でブラシ塗布し、次にそれぞれの被覆の後に50℃における乾燥に5分間、500℃における熱分解処理に5分間かけることによって施し;次に、4に等しいRu/Taの重量比を有する第1のタイプの溶液を、約20g/mの全ルテニウム装填量が得られるまで、2回の被覆でブラシ塗布し、それぞれの被覆の後に同じ乾燥及び熱分解サイクルにかけることによって施した。熱分解プロセスの終了時において、引き続いて、その後のXRD分析によって実証されるように、酸化タンタルのアモルファス相と混合されている二酸化ルテニウムの結晶質の正方晶系−複正方両錐体の相が得られるまで、電極を500℃において2時間の熱サイクルにかけた。かくして得られた電極の幾つかの試料を、表1においてRuTa−TOPタイプとして示す。第2の組の触媒溶液は、タンタル、スズ、及びルテニウムの酸化物の被覆が得られるまで、6〜7回の被覆でブラシ塗布し、次にそれぞれの被覆の後に60℃における乾燥に5分間、500℃における熱分解処理に10分間かけることによって施し;約20g/mの全ルテニウム装填量で2層の触媒被覆が得られるまで、4に等しいRu/Taの重量比を有する第1のタイプの溶液を2回の被覆でブラシ塗布し、それぞれの被覆の後に50℃における乾燥に5分間、500℃における熱分解処理に10分間かけることによって得られたルテニウム及びタンタルの酸化物の被覆をその上に被覆した。熱分解プロセスの終了時において、引き続いて、その後のXRDによって実証されるように、内層において酸化タンタルのアモルファス相と混合された正方晶系−複正方両錐体の結晶相の二酸化ルテニウム及び二酸化スズ、並びに外層において酸化タンタルのアモルファス相と混合された正方晶系−複正方両錐体の二酸化ルテニウム結晶相の固溶体が得られるまで、電極を500℃において2時間の熱サイクルにかけた。かくして得られた電極の幾つかの試料を、表1においてRuTaSn−TOPタイプとして示す。
Figure 0006714576
比較例1:
厚さ1mmのAKOT(登録商標)チタン合金メッシュを超音波浴中でアセトンによって脱脂し、沸点温度の20%HCl中で15分間エッチングした。続いて電極試料を製造するために、メッシュを10cm×10cmの寸法の複数の片に切断した。
10%塩酸中において150g/LのTiOCl及び50g/LのTaClを混合することによって、保護予備層を製造するための前駆体の溶液を得た。
10%塩酸中において、20重量%のRuCl及び150g/LのTiOClを種々の割合にしたがって混合することによって、触媒溶液の組を得た。
・実施例1の場合と同じようにしてチタンメッシュから切り出した試料に保護予備層を施した。
・約20g/mの全ルテニウム装填量でルテニウム及びチタンの酸化物の被覆が得られるまで、上記の触媒溶液を8〜10回の被覆でブラシ塗布し、次にそれぞれの被覆の後に50℃における乾燥に5分間、500℃における熱分解処理に5分間かけることによって、種々の配合の触媒溶液を上記の試料の保護予備層の上に施した。熱分解プロセスの終了時において、引き続いて電極を500℃において2時間の熱サイクルにかけた。かくして得られた幾つかの試料を表2においてRuTiタイプとして示す。
Figure 0006714576
実施例2:
表中に示す電極試料を、15重量%のHCl中、60℃の温度において、3kA/mの電流密度で、塩素のアノード発生下における標準電位の試験にかけた。得られた電位データを表3に報告する(SEP)。表はまた、20重量%のHCl中、60℃の温度において、対電極としてジルコニウムカソードを用いて、6kA/mの電流密度で、塩素のアノード発生下における不活性化までの運転時間で表す、加速寿命試験の関連するデータも示す。電極の不活性化は、セルにおける初期値に対する1Vの増加によって規定される。
Figure 0006714576
実施例3:
電極試料2、6、及びC2の同じ試料を、塩素を生成させるための電解槽のフランジ又は他の閉塞区域上で起こる可能性がある隙間腐食条件をシミュレートする腐食試験にかけた。試料の第1の組は、電解液停滞条件をシミュレートするために、既知の体積の20重量%のHCl中に窒素流下45℃において浸漬し;第2(対照)の組は、不動態化を維持するために、同じ体積の20重量%のHCl中に酸素流下40℃において浸漬した。両方の場合において、24時間の経過中に基材から放出されたクロム及びニッケルの濃度を検出したところ、試料2及び6に関しては、その体積のHCl中の両方の金属の濃度は2mg/L未満であり、一方、試料C2は、酸素流下において2mg/LのCr及び4mg/LのNiより僅かに高い濃度を示し、これは窒素流下では有意に増加した(ニッケルに関して6.5mg/Lまで)。
試料の他の組を用いて試験を繰り返して、本発明の配合物に関して耐腐食性が有意に増加したことを確認した。
上記の記載は発明を限定するものとは意図しておらず、これらはその範囲から逸脱することなく異なる態様にしたがって用いることができ、その範囲は専ら添付の特許請求の範囲によって規定される。
本出願の明細書及び特許請求の範囲の全体にわたって、「含む」という用語、並びに「含み」及び「包含する」のようなその変形は、他の部材、成分、又は更なるプロセス工程の存在を排除することは意図しない。文献、行為、材料、装置、物品などの議論は、単に本発明の状況を与える目的で本明細書中に含めるものである。これらの事項のいずれか又は全部が従来技術の基礎の一部を形成していたか、或いは本出願のそれぞれの請求項の優先日の前に本発明に関係する分野における通常の一般的知識であったことは示唆も明示もされない。

Claims (7)

  1. RuO又はRuOとSnOの固溶体のいずれかからなる正方晶系−複正方両錐体の結晶相と混合されているTaのアモルファス相からなる、チタンを含まない第1の触媒層、ここで前記結晶相に対する前記アモルファス相の重量比が0.25〜2.5の範囲であり、かつ、前記結晶相中におけるSnに対するRuの重量比が0.5〜2の範囲である、ならびに
    前記第1の触媒層に外部から施された第2の触媒層、ここで前記第2の触媒層は、3〜5の範囲のTaに対するRuの重量比でRuO の正方晶系−複正方両錐体の結晶相と混合されたTa のアモルファス相からなり、前記第2の触媒層におけるRuO の含量が、前記第1の触媒層におけるRuO の含量より高い、
    を含被覆を有する、
    被覆されたバルブ金属基材。
  2. 前記バルブ金属表面と前記第1の触媒層の間に介在しているチタンの酸化物及びタンタルの酸化物の混合物からなる保護予備層を含む、請求項に記載の被覆されたバルブ金属基材。
  3. 前記基材がチタン又はチタン合金製である、請求項1または2に記載の被覆されたバルブ金属基材。
  4. 塩素生成電解槽であって、請求項1〜3のいずれかに記載の被覆されたバルブ金属基材から製造されているアノード及び/又はフランジを含む、前記塩素生成電解槽。
  5. 前記電解槽が塩酸電解槽である、請求項に記載の塩素生成電解槽。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の被覆されたバルブ金属基材の製造方法であって、
    次の逐次工程:
    任意に、チタンの化合物とタンタルの化合物との溶液を1回以上の被覆でバルブ金属基材に施して、次にそれぞれの被覆の後に熱分解を行う工程;
    ・第1の触媒層が得られるまで、タンタルの化合物とルテニウムの化合物と、及び任意にスズの化合物との溶液を1回以上の被覆で施して、次にそれぞれの被覆の後に熱分解を行う工程;
    ・第2の触媒層が得られるまで、タンタルの化合物とルテニウムの化合物の溶液を1回以上の被覆で前記第1の触媒層に施して、次にそれぞれの被覆の後に熱分解を行う工程;
    を含む、前記被覆されたバルブ金属基材の製造方法。
  7. 前記ルテニウム及びスズの化合物がヒドロキシアセトクロリド錯体である、請求項に記載の方法。
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