JP6714232B2 - 熱履歴測定方法、熱履歴測定具、及び熱履歴測定装置 - Google Patents

熱履歴測定方法、熱履歴測定具、及び熱履歴測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱処理工程の温度管理に用いる熱履歴測定方法等に関する。より詳しくは、搬送式や密閉式の熱処理炉内において、配線等が不要で簡便かつ正確に熱履歴を測定することができる、熱履歴測定方法、熱履歴測定具及び熱履歴測定装置に関する。
液晶、半導体、ガラス、セラミックスなどの製造分野では、多くの熱処理工程が設けられており、その温度領域は製品の特性により異なる。例えば、液晶の熱処理ではガラス基板を用いるため150〜400℃、半導体の熱処理ではシリコン基板を用いるためそれより高温の150〜600℃、ガラスやセラミックスなどの熱処理ではさらに高温の600〜1000℃付近での熱処理が多用されている。
これらの熱処理工程の温度管理には、温度領域や熱処理炉の構造に対応して、各種の温度測定方法が用いられている。例えば、熱電対による測定は、異種金属の接合点で生じる熱起電力を測定することにより、低温から高温まで簡便かつ正確に測定できるため最も広く用いられている。また、赤外放射温度計による測定は、測定対象物が放射する赤外線の強度を測定することにより、非接触的に高速に測定することができる。
しかし、熱電対による測定は電気的に接続するための配線が必要であり、また熱電対先端を測定する箇所に正確に設置する必要があるため、製品が搬送経路を移動しながら加熱される搬送式の熱処理工程で用いることは困難である。
また、赤外放射温度計による測定は、赤外線センサを遮るものなく測定対象物に直接向ける必要があり、真空減圧容器内で加熱される密閉式の熱処理工程で用いることは困難である。
そこで、製品の近傍にラベルや測定具を配置することで、搬送式や密閉式の熱処理工程にも柔軟に対応することができる、温度測定方法や測定具が開発されている。
例えば、示温ラベルは、樹脂フィルム間に封入された脂肪酸やワックスが所定の温度で融解して発色する構造のラベルであり、最高到達温度や温度分布を簡便に測定することができる。また、セラミックス成形体の焼結時の体積変化を測定する方法や、ゼーゲルコーンを用いたセラミックスの軟化変形を利用した方法があり、配線等が不要で1000℃以上の高温領域での測定が可能である。
しかし、示温ラベルは樹脂部材を含むため、300℃以上の熱処理に用いることは難しい。また、セラミックス成形体を用いた測定方法は、通常1000℃以上の高温領域の測定に用いられ、原理的にそれより低温領域では測定精度が低下し、ゼーゲルコーンによる測定方法は、その変形度を目視で確認して到達温度を推定するため測定精度が十分ではない。
ここで、特許文献1には、硬質の基板上に成膜したアルミニウム薄膜の反射率が、受けた熱履歴に依存して低下する現象を利用して、最高到達温度を推定する温度測定方法等が開示されている。この方法は、配線等の付加物が不要で搬送式や密閉式の熱処理炉に用いることができ、150〜600℃程度の最高到達温度を簡便かつ正確に測定することができる。
特開2009−36756号公報
しかしながら、特許文献1に開示された測定方法は、アルミニウム薄膜の塑性変形等による物理的な構造変化に伴い反射率が低下する現象を利用しているため、アルミニウムの融点を考慮すると原理的に600℃付近が上限となる。
したがって、配線等の付加物が不要で搬送式や密閉式の熱処理炉に用いることができ、600〜1000℃の温度領域において簡便かつ正確に温度を測定できる方法は、いまだ存在しないのが現状である。
また、従来のラベルや測定具を用いた温度測定方法は、一般的に最高到達温度を測定することを目的としており、その最高到達温度でどの位の時間加熱されたのかを知ることはできなかった。そのため、加熱温度に加えて加熱時間に関する情報も得られる測定方法が求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、配線等の付加物が不要で搬送式や密閉式の熱処理炉に用いることができ、600〜1000℃の範囲を含む温度領域において簡便かつ正確に加熱温度や加熱時間を測定することができる、熱履歴測定方法、熱履歴測定具及び熱履歴測定装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、不純物をドープした酸化スズ膜の可視から近赤外領域における透過率が、受けた熱履歴に依存して不可逆的に変化する現象を利用することにより、配線等の付加物が不要となり、約300〜1000℃の広い温度領域において、簡便かつ正確に加熱温度や加熱時間を推定できることを見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は熱履歴を記録する熱履歴測定具を用いて熱履歴を推定する熱履歴測定方法であって、前記熱履歴測定具が不純物をドープした酸化スズからなる記録層を含み、前記熱履歴測定具を熱処理する前に、可視から近赤外領域の光の少なくとも1つの波長に対する前記記録層の初期透過率を測定する段階と、前記熱履歴測定具を熱処理した後に、前記初期透過率を測定した少なくとも1つの波長と同一の波長に対する前記記録層の加熱後透過率を測定する段階と、前記初期透過率と前記加熱後透過率との間の少なくとも1つの変化量に基づいて、前記熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱温度を推定する段階と、を含む前記熱履歴測定方法である。
本発明の熱履歴測定方法は、初期透過率及び加熱後透過率を測定する段階において、少なくとも2つの波長に対する記録層の透過率を測定し、さらに、推定した加熱温度と少なくとも1つの透過率変化量とに基づいて、熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱時間を推定する段階を含む、熱履歴測定方法としてもよい。
また、本発明は熱履歴を記録する熱履歴測定具であって、不純物をドープした酸化スズからなる記録層と、300℃以上の耐熱性又は近赤外領域における透明性及び300℃以上の耐熱性を有する基板と、を含む前記熱履歴測定具である。
本発明の熱履歴測定具は、不純物をドープした酸化スズが、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)であり、基板が、ガラス、シリコン、石英、サファイア又はセラミックスのいずれか1種からなる、熱履歴測定具としてもよい。
本発明によれば、配線等の付加物が不要で搬送式や密閉式の熱処理炉に用いることができ、約1000℃までの広い温度領域において加熱温度や加熱時間を簡便かつ正確に測定することができる。
実施例1(ATO膜/石英基板)の熱処理前後の透過スペクトルを示す図である。 実施例1(ATO膜)及び比較例1(Al膜)の熱処理後の表面状態を示す走査型電子顕微鏡による観察画像である。 実施例1(ATO膜/石英基板)の熱処理後の波長2000nm及び波長1400nmおける吸光度比と加熱温度との関係を示す図である。 実施例1(ATO膜/石英基板)の熱処理後の波長2000nm及び波長1400nmおける吸光度比と加熱時間との関係を示す図である。 実施例2(ATO膜/石英基板)の熱処理後の波長2300nmにおける吸光度比と加熱温度との関係を示す図である。 実施例3(ATO膜/石英基板)の膜厚と初期透過率との関係を示す図である。 実施例4(ATO膜/シリコン基板)の熱処理前後の透過スペクトルを示す図である。 実施例4(ATO膜/シリコン基板)の熱処理後の波長2300nmにおける吸光度比と加熱温度との関係を示す図である。
以下、本発明の熱履歴測定方法、熱履歴測定具及び熱履歴測定装置について、詳細に説明する。なお、説明が省略されている方法、構造、機能等については、当該技術分野の当業者に知られているものと同一又は実質的に同一のものとすることができる。
本発明の熱履歴測定方法、熱履歴測定具及び熱履歴測定装置は、不純物をドープした酸化スズ膜の可視から近赤外領域における透過率が、受けた熱履歴に依存して不可逆的に変化する現象を利用したものである。この透過率変化は、波長により異なる温度依存性及び時間依存性を示すことが特徴である。
<熱履歴測定方法>
本発明の熱履歴測定方法で用いる熱履歴を記録する熱履歴測定具は、不純物をドープした酸化スズからなる記録層を含んでいる。
不純物をドープした酸化スズとしては、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、リンドープ酸化スズなどが挙げられる。
本発明の熱履歴測定方法では、上記熱履歴測定具を熱処理する前に、その記録層の可視から近赤外領域の光の少なくとも1つの波長に対する初期透過率を測定する。可視から近赤外領域とは、波長400〜2500nmの領域である。
次に、初期透過率を測定した熱履歴測定具を、測定対象物の近傍に配置して熱処理を行った後に、その記録層の可視から近赤外領域の光の少なくとも1つの波長に対する加熱後透過率を測定する。初期透過率と加熱後透過率を測定する波長は同一である。
そして、初期透過率と加熱後透過率との間の少なくとも1つの変化量に基づいて、熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱温度(最高到達温度)を推定する。
少なくとも1つの透過率変化量に基づいて加熱温度を推定する手法としては、透過率変化量を加熱温度に対してプロットしたグラフ又は透過率変化量と加熱温度との間の関係式を、予備試験により少なくとも1つ予め作成する。そして、このグラフ又は関係式に測定した透過率変化量をプロット又は代入して推定する手法を用いることができる。
また、初期透過率及び加熱後透過率を、可視から近赤外領域の光の少なくとも2つの波長で測定してもよい。具体的には、少なくとも1つの温度依存性を示す波長と、少なくとも1つの温度及び時間依存性を示す波長で測定する。これにより、推定した加熱温度と少なくとも1つの透過率変化量とに基づいて、熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱時間を推定することができる。
推定した加熱温度と少なくとも1つの透過率変化量とに基づいて加熱時間を推定する手法としては、加熱温度毎に、透過率変化量を加熱時間に対してプロットしたグラフ又は透過率変化量と加熱時間との間の関係式を、予備試験により少なくとも1つ予め作成する。そして、上記手法により推定した加熱温度に基づいて透過率変化量と加熱時間との関係を示すグラフ又は関係式を選択し、このグラフ又は関係式に測定した透過率変化量をプロット又は代入して推定する手法を用いることができる。
また、初期透過率(T)及び加熱後透過率(T)をそのまま演算に用いると、膜厚のバラツキによる影響を受けやすいため、透過率(T)を吸光度(log10(1/T))に変換して、透過率変化量を吸光度比(log10(1/T)/log10(1/T))として演算に用いることが好ましい。
さらに、加熱温度を少なくとも2つの透過率変化量に基づいて推定し、加熱時間を推定した加熱温度と少なくとも2つの透過率変化量とに基づいて推定することにより、加熱温度及び加熱時間の測定精度を各々高めてもよい。
なお、本発明において「記録層の透過率を測定する」とは、記録層を透過した光から透過率を測定する場合と、記録層の表面又は界面で反射した光から透過率を測定する場合の両方を含むものとする。
ここで、初期透過率及び加熱後透過率を測定する最適な波長は、記録層及び基板の種類、測定対象となる熱処理工程の条件(加熱温度、加熱時間、雰囲気、炉内圧力等)、測定項目(加熱温度、加熱時間)により異なる。そのため、下記のような手順により予備試験を行い、最適な波長を予め確認して、透過率変化量と加熱温度及び加熱時間との関係を示すグラフ又は関係式を予め作成する必要がある。
最初に、測定対象となる熱処理工程の条件を考慮して、記録層及び基板の種類を選択してテスト用の熱履歴測定具を作製する。次に、テスト用測定具の可視から近赤外領域における熱処理前の初期透過率と、測定対象の熱処理工程で熱処理後の加熱後透過率を測定する。そして、熱処理前後の透過スペクトルの測定結果より、十分な透過率変化量を得ることができ高い測定精度が期待できる最適な波長を選択する。また、その最適な波長における透過率変化量を加熱温度に対してプロットしたグラフ又は透過率変化量と加熱温度との間の関係式を作成する。さらに、加熱温度毎に、透過率変化量を加熱時間に対してプロットしたグラフ又は透過率変化量と加熱時間との間の関係式を作成する。
具体的には、後述する実施例1では、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)膜を合成石英ガラス基板上に成膜した熱履歴測定具を、600〜850℃で15〜120分間、大気雰囲気下で熱処理して検討している。
熱処理前後の可視から近赤外領域の透過スペクトルの測定結果より、波長1800nm付近を境に、それより長波長側では透過率が減少し、短波長側では透過率が増加する傾向が認められた。
そして、波長1900〜2500nmの領域、特に波長2000〜2400nmの領域において十分な透過率変化量を得ることができ、波長2000nmにおける透過率変化量を吸光度比に換算して加熱温度に対してプロットしたところ、吸光度比が加熱温度に依存して単調に増加する温度依存性が認められた。一方、吸光度比を加熱時間に対してプロットしたところ、吸光度比は加熱時間が増加してもほぼ一定であり、時間依存性はほとんど認められなかった。
また、波長1100〜1600nmの領域、特に波長1200〜1500nmの領域において十分な透過率変化量を得ることができ、波長1400nmにおける透過率変化量を吸光度比に換算して加熱時間に対してプロットしたところ、加熱温度毎に、吸光度比が加熱時間に依存して単調に減少する時間依存性が認められた。一方、吸光度比を加熱温度に対してプロットしたところ、吸光度比は加熱温度に依存して増減するが、単調に増減する傾向は認められなかった。
したがって、同条件で作製した熱履歴測定具を用いて、波長2000nm及び1400nmにおける、熱処理前の初期透過率と同条件で熱処理後の加熱後透過率を測定する。そして、波長2000nmにおける透過率変化量から吸光度比を算出し、単調増加の温度依存性を示すグラフ又は関係式にプロット又は代入することにより、熱履歴測定具が受けた加熱温度(最高到達温度)を推定することが可能となる。
加熱温度が推定できたら、次に波長1400nmにおける透過率変化量から吸光度比を算出し、その加熱温度において単調減少の時間依存性を示すグラフ又は関係式にプロット又は代入することにより、熱履歴測定具が受けた加熱温度(最高到達温度)が保持された加熱時間を推定することが可能となる。
<熱履歴測定具>
本発明の熱履歴測定具は、不純物をドープした酸化スズからなる記録層を含んでいる。不純物をドープした酸化スズの種類は、前述した熱履歴測定方法と同一である。温度依存性の傾向から、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)及びフッ素ドープ酸化スズ(FTO)が好ましく、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)がより好ましい。
その成膜方法は、均質で平滑な薄膜を効率よく成膜できる方法であれば特に限定されない。スパッタリング法、蒸着法等の物理的気相法、熱CVD法、プラズマCVD法等の化学的気相法、透明導電性ナノ粒子の分散液や塗料を用いたスピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法等の液相成膜法が好適に例示される。
また、本発明の熱履歴測定具は、300℃以上の耐熱性を有する基板を含んでいる。その耐熱性は、300℃以上、好ましくは600℃以上の温度において、支持体としての一定の機械的強度を維持することが求められる。
さらに、基板は近赤外領域における透明性を有していてもよい。その透明性は、波長1100〜2500nmの領域における透過率が、好ましくは20%以上、より好ましくは35%以上である。
基板の種類としては、ソーダガラス、耐熱ガラス、シリコン、溶融又は合成石英、サファイア、ジルコニアなどのセラミックスなどが挙げられる。耐熱性、透明性及び製造コストの観点から、耐熱ガラス及び石英が好ましい。測定対象物が半導体の場合には、シリコンが好ましい。
また、本発明の熱履歴測定具の記録層は、波長1100nmに対する初期透過率Tと波長2300nmに対する初期透過率Tとの比(T/T)が、好ましくは1.5〜23、より好ましくは1.8〜7.0の範囲である。その比が小さすぎると得られる透過率変化量が小さくなる傾向があり測定精度が低下する。一方、大きすぎると長波長側における初期透過率が低すぎて、初めから飽和している状態となり測定精度が低下する。
記録層の膜厚は、不純物ドープ酸化スズの種類によって異なるが、例えばATOでは、好ましくは0.2〜1.4μm、より好ましくは0.3〜1.0μmの範囲である。厚すぎると長波長側における初期透過率が低すぎて、加熱後の透過率変化量が小さくなり測定精度が低下する。一方、薄すぎても加熱後の透過率変化量が小さくなり測定精度が低下する。
本発明の熱履歴測定具には、基板が耐熱性及び透明性を有し、測定時に記録層及び基板を透過した光から記録層の透過率を測定する透過型と、基板が耐熱性を有し、測定時に記録層の表面又は記録層と基板の界面で反射した光から記録層の透過率を測定する反射型の2種類がある。測定精度の観点からは透過型が好ましい。
反射型の場合には、記録層と基板の間又は基板を挟んで記録層の反対側に、反射層を設けてもよい。反射層の種類としては、金、プラチナ、シリコンなどが挙げられる。
<熱履歴測定装置>
本発明の熱履歴測定装置は、本発明の熱履歴測定方法に用いるための測定装置である。
その構成は、熱履歴測定具を設置するための設置部と、前記熱履歴測定具の記録層に向けて、可視から近赤外領域の光を照射する照射部と、前記熱履歴測定具の記録層を透過した光を受光する受光部と、前記照射光の強度と前記透過光の強度とから、少なくとも1つの波長に対する前記記録層の透過率を算出する透過率演算部と、初期透過率と加熱後透過率との間の少なくとも1つの変化量に基づいて、前記熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱温度を算出する熱履歴演算部と、を備える前記熱履歴測定装置である。
また、本発明の熱履歴測定装置は、透過率演算部が、少なくとも2つの波長に対する記録層の透過率を算出し、熱履歴演算部が、さらに、推定した加熱温度と少なくとも1つの透過率変化量とに基づいて加熱時間を算出する、熱履歴測定装置としてもよい。
上記熱履歴演算部における、加熱温度及び加熱時間を推定する手段としては、前述した本発明の熱履歴測定方法と同様に、予備試験により予め作成した、透過率変化量と加熱温度又は加熱時間との関係を示すグラフ又は関係式を入力して、このグラフ又は関係式に測定した透過率変化量をプロット又は代入して算出する手段を用いることができる。
測定する熱履歴測定具が透過型の場合には、照射部と受光部との間に設置部を配置して、熱履歴測定具を透過した光から透過率を算出する。また、測定する熱履歴測定具が反射型の場合には、照射部と受光部とを設置部に対して同じ側に入射角度を付けて配置し、熱履歴測定具を反射した光から透過率を算出する。
なお、本発明の熱履歴測定装置の上記各構成は、一般的な固体試料の透過率を測定する分光光度計等の構成を採用することができる。
以下、本発明の熱履歴測定方法等について、実施例及び比較例を参照して具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
[実施例1]
(ATO膜の作製・評価)
25mm角、厚さ1mmの合成石英ガラス基板の表面に、ATO膜用コート材料(日揮触媒化成社製、ELCOM V−3560)をスピンコート法で均一に塗膜した。次に、300℃で1時間、大気中電気炉で加熱してATO膜を成膜した。ATO膜の膜厚は0.3μmであった。
その後、作製したATO膜を大気中電気炉で熱処理した。最高到達温度600〜850℃で15〜120分間保持した。温度は電気炉の熱電対の指示値を用いた。
作製したATO膜の可視から近赤外領域(400〜2500nm)における熱処理前の初期透過率と熱処理後の加熱後透過率を、分光光度計(島津製作所社製、UV−3100PC)を用いて測定した。なお、上記石英基板をリファレンスとして測定した。
熱処理前と700℃で30分間熱処理後のATO膜の透過スペクトルの測定結果を図1に示す。また、400〜800℃で30分間熱処理後のATO膜の表面状態を走査型電子顕微鏡で観察した画像を図2に示す。
[比較例1]
(Al膜の作製・評価)
直径6インチ、厚さ0.625mmの単結晶シリコン基板の表面に、マグネトロンスパッタ装置を用いてアルミニウム薄膜を成膜した。Al膜の膜厚は0.6μmであった。
次に、作製したAl膜を300〜500℃で30分間、大気中電気炉で熱処理した。温度は電気炉の熱電対の指示値を用いた。熱処理後のAl膜の表面状態を走査型電子顕微鏡で観察した画像を合わせて図2に示す。
図1の結果より、ATO膜を熱処理することにより、波長1800nm付近を境に、それより長波長側では透過率が減少し、短波長側では透過率が増加することが分かる。
また、図2の結果より、Al膜では温度に依存して膜表面の構造的な変化が認められるが、ATO膜では温度が上昇しても膜表面に構造的な変化は認められなかった。
ATO膜の熱処理による透過率変化は、薄膜の物理的な構造変化によるものではなく、母材である酸化スズ(SnO)の性質に由来すると考えられる。そのメカニズムは必ずしも明らかではないが、近赤外領域の透過率の減少については、加熱によるキャリアの増加が反射や吸収を増加させることなどが考えられる。一方、500〜1800nm付近の透過率の増加については、加熱による欠陥等の減少が吸収や散乱を減少させることなどが考えられる。なお、この変化は不可逆的で安定なものと考えられる。
(温度依存性の確認)
次に、熱処理前と600〜850℃で30分間熱処理後のATO膜の透過率測定結果から、透過率変化量と加熱温度との間の温度依存性を確認した。波長2000nm及び1400nmにおける初期透過率(T)及び加熱後透過率(T)の測定結果から、吸光度比(log10(1/T)/log10(1/T))を算出し、熱処理温度に対してプロットしたグラフを図3に示す。
図3の結果より、波長2000nmにおける吸光度比は加熱温度に依存して単調に増加するが、波長1400nmにおける吸光度比は加熱温度が上昇しても単調には変化せず、波長により異なる温度依存性を示すことが分かる。この長波長側の単調増加する温度依存性を利用することにより、測定した透過率変化量に基づいて加熱温度(最高到達温度)を推定することが可能となる。
(時間依存性の確認)
また、熱処理前と600℃又は800℃で15〜120分間熱処理後のATO膜の透過率測定結果から、透過率変化量と加熱時間との間の時間依存性を確認した。熱処理温度毎に、波長2000nm及び1400nmにおける初期透過率(T)及び加熱後透過率(T)の測定結果から、吸光度比(log10(1/T)/log10(1/T))を算出し、熱処理時間に対してプロットしたグラフを図4に示す。
図4の結果より、波長1400nmにおける吸光度比は加熱時間に依存して単調に減少するが、波長2000nmにおける吸光度比は加熱時間が増加してもほとんど変化せず、波長により異なる時間依存性を示すことが分かる。この短波長側の単調減少する時間依存性を利用することにより、推定した加熱温度と測定した透過率変化量とに基づいて加熱時間を推定することが可能となる。
[実施例2]
(適用温度範囲の確認)
実施例1と同様の手順により、合成石英ガラス基板上に膜厚1μmのATO膜を成膜した。また、実施例1と同様の方法により、作製したATO膜を400〜1100℃で30分間熱処理した。さらに、実施例1と同様の方法により、波長2300nmにおける初期透過率と加熱後透過率を測定した。
透過率測定結果より吸光度比を算出して、吸光度比を熱処理温度に対してプロットしたグラフを図5に示す。
図5の結果より、波長2300nmにおける吸光度比は、400〜1000℃の温度範囲において加熱温度に依存して単調に増加するが、1100℃では大きく低下することが分かる。したがって、約1000℃までの温度範囲であれば、単調増加する温度依存性を利用することにより加熱温度(最高到達温度)を推定できると考えられる。
[実施例3]
(膜厚の影響)
実施例1と同様の手順により、合成石英ガラス基板上にATO膜を成膜した。ATO膜用コート材料に溶媒を加えて濃度を調整し、0.2〜1.4μmの範囲で6種類の膜厚を調製した。また、実施例1と同様の方法により、可視から近赤外領域(400〜2500nm)における初期透過率を測定した。透過スペクトルの測定結果を図6に示す。
図6の結果より、膜厚が厚くなると長波長側における初期透過率が低下することが分かる。一方、膜厚が薄くなると短波長側における初期透過率Tと長波長側における初期透過率Tとの比(T/T)が小さくなることが分かる。いずれの場合にも、熱処理前後の透過率変化量が小さくなり測定精度が低下する。本実施例の条件では、膜厚0.2〜1.4μmの範囲であれば十分な測定精度を実現できると考えられる。
[実施例4]
(基板の影響)
25mm角、厚さ0.625mmの単結晶シリコン基板の表面に、ATO膜用コート材料(日揮触媒化成社製、ELCOM V−3560)を、自動塗工装置を用いて均一に塗膜した。次に、300℃で1時間、大気中電気炉で加熱してATO膜を成膜した。ATO膜の膜厚は1.0μmであった。
その後、実施例1と同様の方法により、作製したATO膜を400〜1000℃で30分間熱処理した。また、実施例1と同様の方法により、可視から近赤外領域(400〜2500nm)における初期透過率と加熱後透過率を測定した。なお、リファレンスは測定しなかった。
熱処理前と700℃で30分間熱処理後のATO膜及びシリコン基板の透過スペクトルの測定結果を図7に示す。
図7の結果より、シリコン基板を用いることにより、可視領域の透過率がほぼ0%になり近赤外領域における透過率も35%以下に低下しているが、これはシリコンによる吸収の影響である。また、熱処理することにより、1700nm付近を境に、それより短波長側では透過率が増加し、長波長側では透過率が減少することが分かる。この熱処理による透過率変化の傾向は、石英基板を用いた場合と同様であった。
次に、熱処理前と400〜1000℃で30分間熱処理後のATO膜及びシリコン基板の透過率測定結果から、透過率変化量と加熱温度との間の温度依存性を確認した。波長2300nmにおける初期透過率及び加熱後透過率の測定結果より吸光度比を算出して、吸光度比を熱処理温度に対してプロットしたグラフを図8に示す。
図8の結果より、波長2300nmにおける吸光度比は、400〜1000℃の温度範囲において、加熱温度に依存して単調に増加することが分かる。したがって、シリコン基板を用いた場合でも、この単調増加する温度依存性を利用することにより加熱温度(最高到達温度)を推定できると考えられる。
本発明の熱履歴測定方法及び熱履歴測定具は、配線等の付加物が不要で搬送式や密閉式の熱処理炉に用いることができ、約300〜1000℃の広い温度領域において簡便かつ正確に熱履歴や温度分布を測定することができる。また、本発明の熱履歴測定具及び熱履歴測定装置は、取扱いが容易で操作が簡便である。
したがって、本発明の熱履歴測定方法、熱履歴測定具及び熱履歴測定装置は、多様な熱処理工程が設けられている、液晶、半導体、ガラス、セラミックスなどの製造分野において特に有用である。

Claims (9)

  1. 熱履歴を記録する熱履歴測定具を用いて熱履歴を推定する熱履歴測定方法であって、
    前記熱履歴測定具が不純物をドープした酸化スズからなる記録層を含み、
    前記熱履歴測定具を熱処理する前に、可視から近赤外領域の光の少なくとも1つの波長に対する前記記録層の初期透過率を測定する段階と、
    前記熱履歴測定具を熱処理した後に、前記初期透過率を測定した少なくとも1つの波長と同一の波長に対する前記記録層の加熱後透過率を測定する段階と、
    前記初期透過率と前記加熱後透過率との間の少なくとも1つの変化量に基づいて、前記熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱温度を推定する段階と、
    を含む前記熱履歴測定方法。
  2. 初期透過率及び加熱後透過率を測定する段階において、少なくとも2つの波長に対する記録層の透過率を測定し、さらに、推定した加熱温度と少なくとも1つの透過率変化量とに基づいて、熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱時間を推定する段階を含む、請求項1に記載の熱履歴測定方法。
  3. 不純物をドープした酸化スズがアンチモンドープ酸化スズ(ATO)又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)であり、初期透過率及び加熱後透過率を測定する段階において、波長1900nm〜2500nmに対する透過率を測定する、請求項1に記載の熱履歴測定方法。
  4. 不純物をドープした酸化スズがアンチモンドープ酸化スズ(ATO)又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)であり、初期透過率及び加熱後透過率を測定する段階において、波長1900nm〜2500nm及び波長1100nm〜1600nmに対する透過率を測定し、熱履歴を推定する段階において、前記波長1900nm〜2500nmにおける透過率変化量に基づいて加熱温度を推定し、該推定した加熱温度と前記波長1100nm〜1600nmにおける透過率変化量とに基づいて加熱時間を推定する、請求項2に記載の熱履歴測定方法。
  5. 熱履歴を記録する熱履歴測定具であって、
    不純物をドープした酸化スズからなる記録層と、300℃以上の耐熱性又は近赤外領域における透明性及び300℃以上の耐熱性を有する基板と、を含む前記熱履歴測定具。
  6. 不純物をドープした酸化スズが、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)であり、基板が、ガラス、シリコン、石英、サファイア又はセラミックスのいずれか1種からなる、請求項5に記載の熱履歴測定具。
  7. 記録層の波長1100nmに対する初期透過率Tと波長2300nmに対する初期透過率Tとの比(T/T)が、1.5〜23の範囲である、請求項5又は6に記載の熱履歴測定具。
  8. 請求項1に記載の熱履歴測定方法に用いる熱履歴測定装置であって、
    熱履歴測定具を設置するための設置部と、
    前記熱履歴測定具の記録層に向けて、可視から近赤外領域の光を照射する照射部と、
    前記熱履歴測定具の記録層を透過した光を受光する受光部と、
    前記照射光の強度と前記透過光の強度とから、少なくとも1つの波長に対する前記記録層の透過率を算出する透過率演算部と、
    初期透過率と加熱後透過率との間の少なくとも1つの変化量に基づいて、前記熱履歴測定具の受けた熱履歴のうち加熱温度を算出する熱履歴演算部と、
    を備える前記熱履歴測定装置。
  9. 請求項2に記載の熱履歴測定方法に用いる熱履歴測定装置であって、透過率演算部が、少なくとも2つの波長に対する記録層の透過率を算出し、熱履歴演算部が、さらに、推定した加熱温度と少なくとも1つの透過率変化量とに基づいて加熱時間を算出する、請求項8に記載の熱履歴測定装置。

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