JP6713887B2 - 半導体デバイス用基板用の洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
さらに、基板表面に残留する研磨くずや研磨砥粒由来の異物は、一旦基板から剥離しても、基板表面へ再付着しやすいため、洗浄剤組成物には異物の高い分散性を有することも求められる。特に、研磨砥粒にセリア及びシリカが含まれる場合、洗浄剤組成物にはセリア及びシリカの高い分散性が求められる。
また、本開示に係る洗浄剤組成物では、成分A及び成分Bの2種類のポリマーを併用することで、成分A及び成分Bに共通するスルホン酸基が相互に親和し、成分Bの芳香環による立体障害が大きいことから、成分Aのスルホン酸基に起因する立体的な障壁をさらに強固にすることができ、上述した立体反発の作用がより効果的に生じ、セリアに対する洗浄性を向上できると考えられる。
また、洗浄剤組成物中の成分Aのポリマーが基板表面に吸着することにより、必要以上に硫酸(成分C)及び還元剤(成分D)と基板表面とが接触しなくなるため、硫酸(成分C)及び還元剤(成分D)による溶解反応が抑制され、スクラッチや表面荒れを抑制した平坦で高品質な基板を得ることができると推測される。但し、本開示はこのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
さらに、本開示に係る洗浄剤組成物は、セリア−シリカ分散性も向上可能であるため、セリア及びシリカを含む研磨液組成物を用いたCMP後の基板の洗浄にも好適に用いられうる。本開示において「セリア−シリカ分散性」とは、洗浄剤組成物中におけるセリア及びシリカの分散性をいう。
本開示に係る洗浄剤組成物に含まれる成分Aは、カルボン酸基を有するビニル系モノマーa1由来の構成単位a1及びスルホン酸基を有するビニル系モノマーa2由来の構成単位a2を含むポリマーである。本開示において成分Aは、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
モノマーa1は、カルボン酸基を有するビニル系モノマーであって、セリア溶解促進、セリア分散性向上、セリア−シリカ分散性向上及び基板表面清浄性向上の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸から選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましく、アクリル酸がさらにより好ましい。塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、セリア溶解促進、セリア分散性向上、セリア−シリカ分散性向上及び基板表面清浄性向上の観点から、アルカリ金属及びアルカノールアミンが好ましく、アルカリ金属がより好ましく、ナトリウム及びカリウムがさらに好ましく、ナトリウムがさらにより好ましい。モノマーa1としては、すすぎ性向上の観点から、上述した酸であることが好ましい。
モノマーa2は、スルホン酸基を有するビニル系モノマーであって、セリア溶解促進、セリア分散性向上、セリア−シリカ分散性向上及び基板表面清浄性向上の観点から、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)−1−プロパンスルホン酸(HAPS)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸(ATBS)、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、HAPS、AMPS、ATBS、スチレンスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、HAPS、AMPS、スチレンスルホン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましく、HAPS及びその塩の少なくとも一方がさらにより好ましい。塩としては、上述したモノマーa1の塩を用いることができる。モノマーa2としては、すすぎ性向上の観点から、上述した酸であることが好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物に含まれる成分Bは、スルホン酸基を有する芳香族モノマーb1由来の構成成分b1を含む、成分A以外のポリマーである。本開示において成分Bは、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
モノマーb1は、スルホン酸基を有する芳香族モノマーであって、セリア溶解促進、セリア分散性向上、セリア−シリカ分散性向上及び基板表面清浄性向上の観点から、スチレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、エチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、スチレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、7−メチル−1−ナフタレンスルホン酸、7−メチル−2−ナフタレンスルホン酸、4−エチル−1−ナフタレンスルホン酸、7−プロピル−2−ナフタレンスルホン酸、4−プロピル−2−ナフタレンスルホン酸、2−プロピル−1−ナフタレンスルホン酸、4−ブチル−1−ナフタレンスルホン酸、5−ブチル−2−ナフタレンスルホン酸、8−ブチル−1−ナフタレンスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、スチレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましい。塩としては、上述したモノマーa1の塩を用いることができる。モノマーb1としては、すすぎ性向上の観点から、上述した酸であることが好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物は、硫酸(成分C)を含む。
本開示に係る洗浄剤組成物は、還元剤(成分D)を含む。
本開示に係る洗浄剤組成物は、水(成分E)を含む。成分Eの水としては、イオン交換水、RO水、蒸留水、純水、超純水が使用されうる。水の含有量は、本開示に係る洗浄剤組成物の使用態様にあわせて適宜設定すればよい。
本開示に係る洗浄剤組成物は、式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物の少なくとも1種の化合物(成分F)をさらに含有することができる。本開示において成分Fは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本開示に係る洗浄剤組成物は、上記成分A〜F以外に、必要に応じて任意成分を含有することができる。任意成分としては、通常洗浄剤に用いられる、ヒドロキシエチルアミノ酢酸、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸等のアミノカルボン酸塩等のキレート力を持つ化合物、防腐剤、防錆剤、殺菌剤、抗菌剤、シリコーン系消泡剤、酸化防止剤、ヤシ脂肪酸メチルや酢酸ベンジル等のエステルあるいはアルコール類等が挙げられる。本開示に係る洗浄剤組成物の洗浄時における任意成分の含有量は、本開示の効果を妨げない観点から、0質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0質量%以上1.5質量%以下がより好ましく、0質量%以上1.3質量%以下がさらに好ましく、0質量%以上1.0質量%以下がさらにより好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の洗浄時のpHは、セリアに対する洗浄性向上の観点から、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下がさらに好ましく、2以下がさらにより好ましい。本開示に係る洗浄剤組成物のpHの調整は、成分Cの硫酸を用いて行うことができるが、例えば、硝酸等の無機酸;オキシカルボン酸、多価カルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノ酸等の有機酸;及びそれらの金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン等の塩基性物質;等を用いて行うこともできる。本開示において「洗浄時のpH」とは、25℃における洗浄剤組成物の使用時(希釈後)のpHであり、pHメータを用いて測定できる。具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
本開示に係る洗浄剤組成物は、前記成分A〜E及び必要に応じて成分F及び任意成分を公知の方法で配合することにより製造できる。例えば、本開示に係る洗浄剤組成物は、少なくとも前記成分A〜Eを配合してなるものとすることができる。したがって、本開示は、少なくとも前記成分A〜Eを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、成分A〜E及び必要に応じて成分F及び任意成分を同時に又は任意の順に混合することを含む。本開示に係る洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の配合量は、上述した本開示に係る洗浄剤組成物の各成分の含有量と同じとすることができる。
本開示に係る洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、セリアを含む研磨液組成物(セリアスラリー)を用いた研磨後の基板の洗浄、セリア及びシリカを含む研磨液組成物を用いた研磨後の基板の洗浄、セリアスラリーを用いたCMP後の基板の洗浄、セリア及びシリカを含む研磨液組成物を用いたCMP後の基板の洗浄、基板表面にセリア砥粒由来の異物が付着した基板の洗浄、又は、基板表面にセリア及びシリカ砥粒由来の異物が付着した基板の洗浄に使用されうる。本開示に係る洗浄剤組成物は、種々の材料及び形状の被洗浄基板に対して使用できる。被洗浄基板としては、例えば、シリコン基板、ガラス基板、セラミックス基板が挙げられる。本開示に係る洗浄剤組成物が適用可能な被洗浄基板の表面材料は特に限定されず、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、熱シリコン酸化膜、ノンドープシリケートガラス膜、リンドープシリケートガラス膜、ボロンドープシリケートガラス膜、リンボロンドープシリケートガラス膜、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)膜、プラズマCVD酸化膜、シリコン窒化膜、シリコンカーバイド膜、シリコンオキサイドカーバイド膜、又はシリコンオキサイドカーバイドナイトライド膜等が挙げられる。さらに、ガラス、石英、水晶、セラミックス等も挙げられる。被洗浄基板としては、これら材料単独で構成されるものでもよいし、2種以上の材料がある分布を持ってパターニングされたものや積層されたものでもよい。
本開示は、一態様において、本開示に係る洗浄剤組成物を用いて被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含む、基板洗浄方法(以下、「本開示に係る洗浄方法」ともいう)に関する。被洗浄基板としては、上述した基板を用いることができる。前記洗浄工程は、一又は複数の実施形態において、被洗浄基板に本開示に係る洗浄剤組成物を接触させる工程を含むことができる。被洗浄基板を本開示に係る洗浄剤組成物を用いて洗浄する方法としては、例えば、洗浄槽に浸漬して接触させる方法、超音波洗浄装置の浴槽内で接触させる方法、洗浄剤組成物をスプレー状に射出して接触させる方法、回転させている被洗浄基板上に洗浄剤組成物を吐出させたり、吹き付けたりして接触させる方法、超音波を洗浄剤組成物に印加しながらスプレー状に射出して接触させる方法及び洗浄剤組成物を吹きかけながらブラシ等を介して接触させる方法等が挙げられる。
本開示は、一態様において、本開示に係る洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含む、半導体デバイス用基板の製造方法(以下、「本開示に係る基板製造方法」ともいう)に関する。被洗浄基板としては、上述した基板を用いることができる。本開示に係る基板製造方法の洗浄工程における洗浄方法や洗浄条件は、上述した本開示に係る洗浄方法の洗浄工程と同じとすることができる。本開示に係る基板製造方法は、例えば、素子分離構造を形成する工程で行われるセリアを含む研磨液組成物(セリアスラリー)を用いてCMPを行う工程、及び本開示に係る洗浄剤組成物を用いて被洗浄基板を洗浄する工程を含むことができる。
まず、シリコン基板を酸化炉内で酸素に晒して二酸化シリコン層を含むシリコン基板を形成する。次いで、シリコン基板の二酸化シリコン層側、例えば二酸化シリコン層上に、窒化珪素(Si3N4)膜を、例えばCVD法(化学気相成長法)にて形成する。次に、このようにして得られたシリコン基板と前記シリコン基板の一方の主面側に配置された窒化珪素膜とを含む基板、例えば、シリコン基板とシリコン基板の一方の主面上に配置された窒化珪素膜とを含む基板、又はシリコン基板とシリコン基板の一方の主面上に配置された窒化珪素膜とからなる基板に、フォトリソグラフィー技術を用いて窒化珪素膜を貫通し溝底がシリコン基板内に達したトレンチを形成する。次いで、例えばシランガスと酸素ガスを用いたCVD法により、トレンチ埋め込み用の酸化珪素(SiO2)膜を形成し、前記トレンチに酸化珪素が埋め込まれ、トレンチ及び窒化珪素膜が酸化珪素膜で覆われた被研磨基板を得る。酸化珪素膜の形成により、前記トレンチは酸化珪素膜の酸化珪素で満たされ、窒化珪素膜の前記シリコン基板側の面の反対面は酸化珪素膜によって被覆される。このようにして形成された酸化珪素膜のシリコン基板側の面の反対面は、下層の凸凹に対応して形成された、段差を有する。次いで、CMP法により、酸化珪素膜を、少なくとも窒化珪素膜のシリコン基板側の面の反対面が露出するまでセリアスラリーで研磨し、より好ましくは、酸化珪素膜の表面と窒化珪素膜の表面とが面一になるまで酸化珪素膜を研磨する。
本開示は、一態様において、本開示に係る洗浄方法及び/又は本開示に係る基板製造方法に使用するためのキットであって、本開示に係る洗浄剤組成物を構成する前記成分A〜Eのうちの少なくとも1成分を他の成分と混合されない状態で含む、キットに関する。
本開示に係るキットの一実施形態としては、例えば、成分Aを含有する溶液(第1液)と、成分B〜Eを含有する溶液(第2液)とを、相互に混合されていない状態で含み、これらが使用時に混合されるキット(2液型洗浄剤組成物)が挙げられる。前記第1液及び第2液の各々には、必要に応じて上述した成分F及び任意成分が混合されていてもよい。
本開示に係るキットの他の実施形態としては、例えば、成分A及びBを含有する溶液(第1液)と、成分Cを含有する溶液(第2液)と、成分Dを含有する溶液(第3液)とを、相互に混合されていない状態で含み、第2液及び第3液の少なくとも一方は成分Eをさらに含有し、第1液、第2液及び第3液が使用時に混合されるキット(3液型洗浄剤組成物)が挙げられ、前記第1液、第2液及び第3液の各々には、必要に応じて上述した成分F及び任意成分が混合されていてもよい。
1.ポリマー(成分A及びB)
(成分A)
A1:アクリル酸/2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)−1−プロパンスルホン酸(質量比70/30)共重合物のナトリウム塩(50質量%水溶液)
A2:アクリル酸/2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)−1−プロパンスルホン酸(質量比60/40)共重合物のナトリウム塩(50質量%水溶液)
A3:アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(質量比80/20)共重合物のナトリウム塩(40質量%水溶液)
(非成分A)
A4:ポリアクリル酸アンモニウム(40質量%水溶液)
A5:ポリ2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)−1−プロパンスルホン酸ナトリウム(50質量%水溶液)
(成分B)
B1:β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(40質量%水溶液)
B2:スチレン−スチレンスルホン酸(質量比40/60)共重合物のナトリウム塩(40質量%水溶液)
使用した各ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」ともいう)法を用いて下記条件で測定した。測定結果を表1に示した。
<GPC条件>
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1(体積比)
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.5mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算
100mLガラスビーカーに、表2に示す含有量となるように、各成分を秤量し、下記条件で混合することにより、実施例1〜18及び比較例1〜10の洗浄剤組成物の濃縮物を調製した。表2中の各成分の数値は、断りのない限り、質量%であり、有効分で示す。各洗浄剤組成物の濃縮物の40倍(比較例10は50倍)希釈後のpHを、洗浄時のpHとして表2に示した。pHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータ(亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定し、電極を洗浄剤組成物に浸漬して40分後の数値である。
・液温度:25℃
・攪拌機:マグネチックスターラー(50mm回転子)
・回転数:300rpm
・攪拌時間:10分
<成分C:酸>
C1:硫酸(和光純薬工業株式会社製、高純度特級)
C2:リン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬特級、85質量%)(非成分C)
C3:ふっ化水素酸(和光純薬工業株式会社製、超微量分析用、50質量%)(非成分C)
<成分D:還元剤>
D1:過酸化水素(和光純薬工業株式会社製、精密分析用、33質量%)
D2:アスコルビン酸(関東化学株式会社製、L(+)‐アスコルビン酸(特級))
D3:1,2,4−ベンゼントリオール(和光純薬工業株式会社製)
<成分E:水>
E:栗田工業株式会社製の連続純水製造装置(ピュアコンティ PC-2000VRL型)とサブシステム(マクエース KC-05H型)を用いて製造した超純水
<成分F>
F1:ポリエチレングリコールジ硫酸エステルナトリウム塩(重量平均分子量:1600)(R2:−SO3Q、n:31、Q:Na)
F2:ポリエチレングリコールジ硫酸エステルナトリウム塩(重量平均分子量:3900)(R2:−SO3Q、n:83、Q:Na)
F3:ポリオキシエチレン(18)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(R1:炭素数12のアルキル基、m:18、M:Na)
F4:ポリオキシエチレン(18)オクチルエーテル硫酸ナトリウム(R1:炭素数8のアルキル基、m:18、M:Na)
F5:ラウリル硫酸ナトリウム(花王株式会社製、エマール O)(R1:炭素数12のアルキル基、m:0、M:Na)
調製した実施例1〜18及び比較例1〜10の洗浄剤組成物を用いて下記の評価を行った。
ポリエチレン製50mL広口瓶に、各洗浄剤組成物の濃縮物0.5gと水19.5g(比較例10は洗浄剤組成物の濃縮物0.4gと水19.6g)とを添加し、セリア(平均粒径200nm)1.5gを添加しマグネチックスターラーを用いて回転数200rpmで15分間撹拌する。その後、フィルター(メンブレンフィルター(セルロース混合エステル)VMWP02500 孔径0.05μm メルク株式会社製)にて濾過する。ろ液を下記セリア濃度測定方法にて測定し、得られたセリウム(Ce)イオン濃度からセリア(CeO2)溶解量(ppm)を算出する。算出結果を表2に示す。セリア溶解量から、洗浄性を評価することができる。セリア溶解量が多いほど、洗浄性に優れることを示す。
<セリア濃度測定方法>
ろ液0.5gに超純水9.5gを添加して20倍希釈溶液を調製し、測定試料中のセリウムイオンの濃度をICP発光分光分析装置(パーキンエルマー社製、Optima 5300)を用いて測定する。
下記スラリーを用いて、下記手順でセリア沈降安定性試験及びセリア−シリカ沈降安定性試験を行い、セリア分散性及びセリア−シリカ分散性を評価した。
・セリアスラリー:セリア粒子の濃度10%、セリアの平均粒径200nm、水媒体
・シリカスラリー:シリカ粒子の濃度20%、シリカの平均粒径200nm、水媒体
沈降安定性=(1時間後の上澄みの吸光度÷振とう直後の上澄みの吸光度)×100
清浄なTEOS膜基板を、各洗浄剤組成物の濃縮物を超純水で2.5質量%希釈液(40倍希釈)(比較例10は2質量%希釈液(50倍希釈))としたものに30秒間浸漬し、超純水ですすぎ、エアブローで乾燥させ、中心付近の5か所の酸化珪素膜の厚さを光干渉式膜厚計(ラムダエースVM−1000、大日本スクリーン製造株式会社製)で測定し、その平均値を求め、浸漬前後の酸化珪素膜厚さの差から、エッチング量(Å)を算出する。算出結果を表2に示す。エッチング量から、平坦性を評価することができる。表2では、エッチング量が少ないほど、表面の荒れが少なく、洗浄後の基板の表面粗さの悪化抑制効果が大きい、すなわち、平坦性が高いことを示す。
下記評価用基板を研磨・洗浄試験機(ChaMP−332、株式会社東京精密製))を用いて研磨及び洗浄を行った。研磨及び洗浄は、研磨工程、プラテン洗浄工程、スクラブ工程、リンス工程、メガソニックシャワー、乾燥工程の順番に行った。プラテン洗浄工程及びスクラブ工程で使用する洗浄液には、各洗浄剤組成物の濃縮物を超純水で2.5質量%希釈液(40倍希釈)(比較例10では2質量%希釈液(50倍希釈))としたものを用いた。
<評価用基板>
TEOS膜基板:シリコンウェハー(12インチ)の片面に、TEOS−プラズマCVD法で厚さ2000nmの酸化珪素膜(酸化膜)を形成したもの
<研磨工程>
研磨液:セリアスラリー(セリア粒子の濃度10%、セリアの平均粒径200nm、水媒体)
研磨パッド:IC−1000/Sub400(ニッタ・ハース株式会社製)
研磨液組成:セリアスラリー/水=1/10
研磨液組成物供給量:300mL/分
ヘッド回転数:97rpm
プラテン回転数:70rpm
ウェハー圧:2.0psi
研磨時間:30秒
<プラテン洗浄工程>
プラテン洗浄パッド:IC−1000/Sub400(ニッタ・ハース株式会社製)
洗浄液供給量:200mL/分
ヘッド回転数:100rpm
プラテン回転数:80rpm
ウェハー圧:1.0psi
<スクラブ工程>
スクラブ洗浄時間:30秒
洗浄液供給量:100mL/分
ブラシ回転数:300rpm
ウェハー回転数:37rpm
<リンス工程>
リンス時間:30秒
ウェハー回転数:37rpm
<メガソニックシャワー>
シャワー時間:25秒
超音波周波数:950kHz
ウェハー回転数:400rpm
<乾燥工程>
回転数:1350rpm
<評価方法>
研磨・洗浄したTEOS膜基板の表面欠陥数を下記条件で測定した。実施例1、15及び比較例2、4、10の洗浄剤組成物それぞれにつき3枚ずつの基板について前記測定を行い、平均値を得た。結果を表2に示す。表面欠陥数から、基板表面の清浄性を評価することができる。表2では、表面欠陥数が少ないほど、基板表面上からの異物の除去効果が大きく、清浄性に優れることを示す。
ウェハー表面検査装置: WM−3000(株式会社トプコンテクノハウス製)
検出サイズ:0.14〜1μm
Claims (6)
- カルボン酸基を有するビニル系モノマーa1由来の構成単位a1及びスルホン酸基を有するビニル系モノマーa2由来の構成単位a2を含むポリマー(成分A)、スルホン酸基を有する芳香族モノマーb1由来の構成単位b1を含む、成分A以外のポリマー(成分B)、硫酸(成分C)、還元剤(成分D)及び水(成分E)を含有する、半導体デバイス用基板用の洗浄剤組成物であって、
洗浄剤組成物中の水以外の成分の合計質量に対する成分A及び成分Bの合計含有量が、15質量%以上60質量%以下であり、
成分Bに対する成分Aの質量比A/Bが、0.1以上15以下である、洗浄剤組成物。 - 洗浄時の成分A及び成分Bの合計含有量が、0.05質量%以上0.3質量%以下である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
- 成分Aの全構成単位中の構成単位a2に対する構成単位a1の質量比a1/a2が、0.5以上20以下である、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
- さらに、下記式(I)で表される化合物及び(II)で表される化合物の少なくとも1種の化合物(成分F)を含有する、請求項1から3のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
R1O−(AO)m−SO3M (I)
(式(I)中、R1は炭素数1以上24以下の炭化水素基を示し、AOは炭素数2以上4以下のアルキレンオキシド基を示し、mはAOの平均付加モル数であって0以上90以下の数であり、Mは水素原子又は陽イオンである。)
R2O−(AO)n−SO3Q (II)
(式(II)中、R2は水素原子又は−SO3Qを示し、AOは炭素数2以上4以下のアルキレンオキシド基を示し、nはAOの平均付加モル数であって10以上130以下の数であり、Qは水素原子又は陽イオンである。) - 請求項1から4のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含み、
前記被洗浄基板は、セリアを含む研磨液組成物を用いた研磨後の基板である、基板洗浄方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含み、
前記被洗浄基板は、セリアを含む研磨液組成物を用いた研磨後の基板である、半導体デバイス基板の製造方法。
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