JP6711334B2 - 二酸化炭素還元装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二酸化炭素を還元する二酸化炭素還元装置に関する。
従来より、太陽光の光エネルギー等を利用し、二酸化炭素を還元して炭素を含んだ炭素化合物(例えばメタノール)を人工的に合成するシステムが研究されている。こうした中、酸化電極で水を酸化反応させ、還元電極で二酸化炭素を還元反応させて炭素化合物を合成する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、光起電力層を構成する半導体と電極が積層された積層体が電解液中に浸漬している構成が開示されている。
特開2015−183218号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、太陽光が電解液を介して半導体に到達するため、光エネルギーの損失が大きくなる。また、還元反応を行う電極および酸化反応を行う電極は、半導体と積層された電極を介して半導体と接続されているため、半導体でエネルギー変換時に発生した熱を酸化反応や還元反応に有効利用することができない。このため、炭素化合物の生成効率が低下する。
また、特許文献1の構成では、半導体が電解液に浸漬している。このため、電解液によって半導体が腐食し、耐久性が損なわれるおそれがある。
本発明は上記点に鑑み、炭素化合物の生成効率を向上させ、耐久性を向上させることが可能な二酸化炭素還元装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、5に記載の発明では、光が照射されることによって内部光電効果を発生する光発電素子(12)と、光発電素子と電気的に接続され、二酸化炭素の還元反応で炭素化合物を生成する還元電極(14)と、光発電素子と電気的に接続され、水の酸化反応で酸素および水素イオンを生成する酸化電極(13)と、電解液が流通可能な第1配管(10)と、電解液が流通可能な第2配管(11)とを備え、酸化電極および還元電極のうち一方の電極は光発電素子における受光面の反対側の面に直接設けられ、酸化電極および還元電極のうち他方の電極は光発電素子と離れて設けられおり、光発電素子は電解液に接触しておらず、還元電極および酸化電極は電解液に接触しており、第1配管と第2配管は内部が連通しており、第1配管では酸化電極が前記電解液に接しており、第2配管では還元電極が前記電解液に接している。
そして、請求項1に記載の発明は、第1配管および第2配管はそれぞれ複数設けられ、複数の第1配管および複数の第2配管はそれぞれ並列配置され、第1配管および前記第管は長手方向が交差し、複数の第1配管および複数の第2配管は格子状に配置されている。
また、請求項5に記載の発明では、第1配管および第2配管のうち光発電素子が配置された一方の配管が他方の配管よりも光源から遠い側に配置されている。
本発明によれば、太陽光を受光する光発電素子が電解液の外部に配置されているため、光は電解液に吸収されることなく光発電素子に直接照射される。このため、光発電素子は、高効率で光を吸収することができ、光発電素子が発生する電気エネルギーを大きくすることができる。これにより、炭素化合物の生成効率を向上させることができる。
また、光発電素子および酸化電極を一体化することで、光発電素子で発生した熱を利用して、酸化電極近傍の電解液を温度上昇させることができる。特に集光型光発電素子を用いることで、太陽光による半導体の発熱を効果的に利用できる。これにより、酸化電極での水の酸化反応を促進でき、炭素化合物の生成効率を向上させることができる。
また、光発電素子は電解液に接していないため、光発電素子が電解液によって腐食することがない。これにより、二酸化炭素還元装置の耐久性を向上させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態の二酸化炭素還元装置の正面図である。 図1のII−II断面図である。 第2実施形態の二酸化炭素還元装置の正面図である。 図3のIV−IV断面図である。 第3実施形態の二酸化炭素還元装置の正面図である。 図5のVI−VI断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る二酸化炭素還元装置1について説明する。本実施形態の二酸化炭素還元装置1は、太陽光を照射することで酸素生成、水素生成および炭素化合物(メタノール等)生成を行う人工光合成装置として構成されている。図1では紙面手前側に光源としての太陽が位置しており、紙面手前側から奥側に向かう方向が太陽光の照射方向となっている。図2では二酸化炭素還元装置1の上方に太陽が位置しており、横紙面上側から下側に向かう方向が太陽光の照射方向となっている。
図1、図2に示すように、二酸化炭素還元装置1は、配管10、11を備えている。本実施形態の配管10、11は四角形の断面形状を有している。
配管10、11は内部を電解液が流通可能となっており、配管10、11は電解液を収容する容器を構成している。図示を省略しているが、電解液は例えばポンプによって外部から供給され、配管10、11の内部を循環するようになっている。電解液の種類は特に限定されないが、本実施形態では炭酸水素カリウム水溶液を用いている。炭酸水素カリウム水溶液の濃度は、0.1mol/Lとしている。以下、明細書および図面では電解液を「水」と表記することもある。
配管10、11には、第1配管10と、第2配管11が含まれている。本実施形態では、第1配管10を絶縁体とし、第2配管11を導体としている。具体的には、第1配管10をPVC、CPVC、PE等の樹脂材料から構成し、第2配管11をアルミニウムや銅等の金属材料から構成している。なお、第1配管10および第2配管11の両方を導体とし、第1配管10および第2配管11の間に絶縁体を設けてもよい。
第1配管10および第2配管11はそれぞれ複数設けられている。複数の第1配管10はそれぞれ並列配置されており、複数の第2配管11はそれぞれ並列配置されている。第1配管10と第2配管11は積層配置されている。本実施形態では、第2配管11が第1配管10よりも光源に近い側に配置されている。
第1配管10と第2配管11は、それぞれの長手方向が交差するように配置されている。本実施形態では、複数の第1配管10と複数の第2配管11が直交して格子状に配置されている。このため、複数の第1配管10と複数の第2配管11は平面的に広がるように配置され、板状部材のように扱うことができ、且つ二酸化炭素還元装置1の全体で均一に生成反応を起こさせることができる。
また、複数の第1配管10と複数の第2配管11が交差するため、第1配管10と第2配管11が交差する交差部が複数箇所存在している。第1配管10と第2配管11は、交差部で接触している。第1配管10と第2配管11は、それぞれ交差部で接触している部位が開口しており、交差部において第1配管10の内部と第2配管11の内部が連通している。
二酸化炭素還元装置1には、PVセル12が設けられている。PVセル12は、光起電力効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池である。なお、PVセル12が本発明の光発電素子に相当している。
本実施形態では、PVセル12を構成する半導体として直接遷移型半導体であるIII−V族半導体を用いている。本実施形態のIII−V族半導体は、2接合または3接合のタンデム構造であり、トンネル接合となっている。そのようなIII−V族半導体としては、GaInP/GaAs/Ge、GaInP/GaAs/GaNAs、GaInP/GaAs、AlGaInP/GaAs/Ge、AlGaInP/GaAs/GaNAs、AlGaInP/GaAs、AlGaAs/GaAs、AlGaAs/GaInNAs、AlGaInP/GaInNAs、a−SiGe/a−Si/a−Si、a−SiGe/a−Siを例示でき、各半導体は各々PN接合を形成し、基板はGe基板若しくはGaAs基板を用いる。このPN接合が2つであれば2接合で、3つであれば3接合である。また、III−V族半導体の基板としてSi半導体を用いてもよい。
PVセル12には、酸化電極13と還元電極14が接続されている。酸化電極13はPVセル12のアノード側に接続され、還元電極14はPVセル12のカソード側に接続されている。還元電極14は二酸化炭素の還元反応が行われる反応電極として構成されており、酸化電極13は対極として構成されている。本実施形態では、PVセル12、酸化電極13および還元電極14が複数組設けられている。
酸化電極13は、PVセル12と一体的に構成されており、PVセル12と積層して設けられている。図2において、PVセル12の上面が太陽光が照射される受光面である。つまり、本実施形態ではPVセル12のカソード側が受光面となっている。酸化電極13は、PVセル12の受光面の反対面に設けられている。酸化電極13としては、例えばIrO2、RuO2、CoO、TiO2またはグラフェン等を成膜して用いればよい。これらの成膜された酸化電極13は、PVセル12を構成する半導体の腐食を抑制する保護膜としても機能する。あるいはPVセル12の受光面の反対面をそのまま酸化電極13としてもよい。
PVセル12および酸化電極13は、第1配管10の外周面における光源に対向する部位に設けられている。PVセル12は、受光面が太陽光側を向くように配置されている。酸化電極13は第1配管10に接するように配置されており、PVセル12は第1配管10から遠い側に配置されている。
PVセル12は、第1配管10および第2配管11のうち、光源から遠い側の第1配管10に配置されている。PVセル12は、格子状に配置された第1配管10および第2配管11のうち、第1配管10における第2配管11と交差していない部位に配置されている。本実施形態では、PVセル12は、第1配管10における2つの第2配管11の間に配置されている。本実施形態では、第1配管10よりも第2配管11の方が光源に近い側に配置されているため、PVセル12は2つの第2配管11の間に挟まれている。
PVセル12は、電解液に直接接しておらず、光源である太陽に対向して配置されている。PVセル12は、少なくとも受光面が電解液に直接接してしなければよい。第1配管10における酸化電極13が設けられた部位は開口しており、酸化電極13におけるPVセル12と反対側の面は第1配管10の内部の電解液に接している。酸化電極13は、水の酸化反応を促進する触媒電極として機能する。第1配管10は、酸化電極13を用いた水の酸化反応が行われる酸化用配管となっている。
還元電極14は、PVセル12と別体として構成されており、PVセル12と離れて配置されている。還元電極14としては、Au、Cu、Pt、In、Sn等の金属、Cu、In、Sn、Ni等の金属酸化物、若しくは窒素ドープしたグラフェンを用いることができる。金属あるいは金属酸化物に窒素ドープしたグラフェンを部分的に乗せるようにしてもよい。また、これらの材料によって第2配管11を構成することで、第2配管11自体を還元電極14とすることもできる。
還元電極14は、第2配管11の内部に配置されており、第2配管11の内部の電解液に接している。PVセル12と第2配管11は配線15で接続されている。還元電極14は第2配管11の内壁面に接しており、PVセル12と還元電極14は、導体である第2配管11を介して配線15で接続されている。還元電極14は、二酸化炭素の還元反応を促進する触媒電極として機能する。第2配管11は、還元電極14を用いた二酸化炭素の還元が行われる還元用配管となっている。
第1配管10と第2配管11の交差部には、電解質膜16が設けられている。電解質膜16は、第1配管10と第2配管11が連通する部位に配置され、第1配管10の酸化電極13と第2配管11の還元電極14の間に配置されることになる。電解質膜16は、酸化電極13側と還元電極14側の間で、電解液中の水素イオンの移動を許容しつつ、反応生成物等の移動を制限する。電解質膜16としては、例えばナフィオン(デュポン社の登録商標)を用いることができる。
第2配管11には、還元電極14の近傍にCO2供給管17が挿入されている。二酸化炭素がCO2供給管17からバブリングによって還元電極14に供給される。二酸化炭素のバブルサイズはサブミクロンからミリメートルが望ましい。
第1配管10および第2配管11の外部には、集光レンズ18が設けられている。集光レンズ18は、複数のPVセル12のそれぞれに対応して設けられている。具体的には、1つのPVセル12に対して1つの集光レンズ18が設けられており、集光レンズ18はPVセル12の受光面に対向するように配置されている。集光レンズ18は、配管10、11に対して固定された状態となっている。また、太陽光の照射方向が変化した場合に集光レンズ18のレンズ面を太陽の照射方向に追随させるために、集光レンズ18を配管10、11に対して可動にすることもできる。
集光レンズ18は、太陽光をPVセル12に集光する機能を備えている。集光レンズ18としては、例えば球面レンズ、フレネルレンズあるいはマイクロレンズアレイ等を用いることができる。
本実施形態では、集光レンズ18から第1配管10までの距離を10cm程度とし、集光レンズ18の焦点は10cm程度としている。これにより、二酸化炭素還元装置1全体の厚みが10cm程度になり、二酸化炭素還元装置1を例えば建物の屋根や屋上に設置しやすくなっている。
集光レンズ18によって太陽光を集光することで、PVセル12における光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を向上させることができる。特に、本実施形態でPVセル12として用いているIII−V族半導体は、集光による変換効率を向上させる効果が大きい。
本実施形態では、集光レンズ18の倍率を2〜1000倍としている。集光レンズ18の倍率は、集光レンズ18の屈折率、厚み等によって調整することができる。
PVセル12では、太陽光が照射されると内部光電効果(光起電力効果)によって電子/正孔対が発生する。PVセル12で発生した正孔は酸化電極13に移動し、電子は還元電極14に移動する。
酸化電極13の表面では、以下に示す水の酸化反応が行われ、水素イオンおよび酸素が生成する。
2H2O+4h+→4H++O2
酸化電極13で発生した水素イオンは、電解質膜16を透過して還元電極14側に移動し、二酸化炭素の還元反応に用いられる。
還元電極14の表面では、以下に示す二酸化炭素の還元反応が行われ、炭素化合物(メタノール等)および水素が生成する。
CO2+6H++6e-→CH3OH+H2
2H++2e-→H2
PVセル12では、太陽光が照射されることで内部光電効果によって電子が励起されるが、光エネルギーのうち一部は熱として放出される。このため、太陽光が照射されることでPVセル12は発熱する。本実施形態では、PVセル12および酸化電極13が一体化されているので、PVセル12で発生した熱は酸化電極13に直接伝えられる。これにより、酸化電極13が温度上昇し、酸化電極13に接している電解液が温度上昇する。
以上説明した本実施形態では、PVセル12が電解液の外部に配置されているため、太陽光は電解液に吸収されることなくPVセル12に直接照射される。このため、PVセル12は、高効率で太陽光を吸収することができ、PVセル12が発生する電気エネルギーを大きくすることができる。これにより、炭素化合物の生成効率を向上させることができる。
また、PVセル12は第1配管10の外部に配置されているため、PVセル12は電解液に接しておらず、PVセル12を構成する半導体が電解液によって腐食することがない。これにより、二酸化炭素還元装置1の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態では、PVセル12および酸化電極13を一体化することで、PVセル12と酸化電極13を接続する配線が不要となり、PVセル12で発生した電気エネルギーの損失を小さくすることができる。
また、PVセル12および酸化電極13を一体化することで、PVセル12で発生した熱を利用して、酸化電極13近傍の電解液を温度上昇させることができる。これにより、酸化電極13での水の酸化反応を促進でき、炭素化合物の生成効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、電解液の容器を複数の第1配管10および複数の第2配管11を組み合わせて構成している。これにより、二酸化炭素還元装置1を軽量にすることができる。また、単位面積当たりの二酸化炭素の還元効率を高くし、炭素化合物の生成効率を向上させることができる。
また、複数の第1配管10および複数の第2配管11は格子状に配置され、平面的に広がるように配置されている。このため、本実施形態の二酸化炭素還元装置1は、板状部材と同様に扱うことができ、例えば建物の屋根や屋上などに好適に設置することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、上記第1実施形態と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、図3は上記第1実施形態の図1に対応し、図4は上記第1実施形態の図2に対応している。
図3、図4に示すように、本第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、PVセル12が配置された第1配管10が第2配管11よりも太陽光である光源に近い側に配置されている。このため、第1配管10に設けられたPVセル12および酸化電極13は、第2配管11よりも光源に近い位置に配置されている。このため、上記第1実施形態と異なり、第1配管10に配置されたPVセル12は、2つの第2配管11の間に挟まれておらず、第2配管11がPVセル12よりも光源に近い側に存在していない。これにより、光源の位置が変化した場合であっても、PVセル12に照射される太陽光が近傍の第2配管11に遮られるおそれがない。
つまり、本第2実施形態の構成によれば、光源の位置に関わらず、PVセル12は高効率で太陽光を吸収することができ、PVセル12が発生する電気エネルギーを大きくすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、図5は上記第1実施形態の図1に対応し、図6は上記第1実施形態の図2に対応している。
図5、図6に示すように、本第3実施形態では、上記第1実施形態と同様、PVセル12が配置された第1配管10が第2配管11よりも光源から遠い側に配置されている。このため、第1配管10に配置されたPVセル12は、2つの第2配管11の間に挟まれており、第2配管11がPVセル12よりも光源に近い側に存在している。
本第3実施形態では、第2配管11における光源に近い側には、第1配管10および第2配管11の積層方向に対して傾斜した傾斜面11aが設けられている。傾斜面11aは、光源側に向くように設けられている。傾斜面11aは、太陽光である光源の位置によらず、第2配管11がPVセル12に対して影を作らないように設けられている。このため、第2配管11は、光源に近い側は光源から遠い側よりも断面積が小さくなっている。第2配管11の断面は、略台形形状、略五角形状ないし略三角形状となっている。
傾斜面11aは、第2配管11の長手方向に連続して設けられているが、少なくとも第1配管10に設けられたPVセル12に隣接する部位に設けられていればよい。また、傾斜面11aは平面に限らず、外側に向かって膨らんだ曲面であってもよい。この場合、傾斜面11a第2配管11の断面は円弧状となる。
本第3実施形態によれば、第2配管11における光源に近い側に傾斜面11aが設けられているので、光源の位置が変化した場合であっても、PVセル12に照射される太陽光が近傍の第2配管11に遮られるおそれがない。このため、光源の位置に関わらず、PVセル12は高効率で太陽光を吸収することができ、PVセル12が発生する電気エネルギーを大きくすることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(1)上記各実施形態では、第1配管10および第2配管11をそれぞれ複数設けた例について説明したが、第1配管10および第2配管11はそれぞれ少なくとも1つ設けられていればよい。
(2)上記各実施形態では、PVセル12、酸化電極13および還元電極14を複数組設けた例について説明したが、これらは少なくとも1組設けられていればよい。
(3)上記各実施形態では、第1配管10および第2配管11の内部に電解液を循環させるように構成したが、第1配管10および第2配管11の内部に電解液が収容されていればよく、電解液は必ずしも循環させなくてもよい。
(4)上記各実施形態では、PVセル12の受光面の反対側に酸化電極13を一体化して設け、還元電極14をPVセル12と別体として配線15で接続するようにしたが、これに限らず、PVセル12の受光面の反対側に還元電極14を一体化して設け、酸化電極13をPVセル12と別体として配線15で接続するようにしてもよい。この場合、PVセル12のアノード側を受光面とすればよい。
また、PVセル12は、第2配管11側に配置される。具体的には、PVセル12は、格子状に配置された第1配管10および第2配管11のうち、第2配管11における第1配管10と交差していない部位であって、2つの第1配管10の間に配置される。
PVセル12および還元電極14を一体化することで、PVセル12で発生した熱を利用して、還元電極14近傍の電解液を温度上昇させることができる。これにより、還元電極14での二酸化炭素の還元反応を促進でき、炭素化合物の生成効率を向上させることができる。
(5)上記各実施形態の構成において、還元電極14側の電解液にメディエータを含有させてもよい。メディエータは、二酸化炭素還元反応で電子伝達を仲介する化合物である。メディエータとしては、窒素含有芳香族化合物を用いることができる。芳香族化合物は、4n+2個(nは整数)のπ電子を含有する非局在π電子系を有する平面環である。芳香環は、5、6、7、8、9個、又は10個以上の原子によって形成され得る。芳香族化合物は、単環式および縮合環多環式を含んでいる。
窒素含有芳香族化合物は、芳香環の構成原子の1以上がN原子となっている複素芳香族化合物である。窒素含有芳香族化合物は、芳香環の構成原子と結合する1以上の水素が、直鎖または分岐鎖低級アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ピリジル基で置換されていてもよい。このようなメディエータを構成する窒素含有芳香族化合物として、イミダゾール、メチルイミダゾール、ジメチルイミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ジメチルアミノピリジンを例示できる。
1 二酸化炭素還元装置
10 第1配管
11 第2配管
12 PVセル(光発電素子)
13 酸化電極
14 還元電極
16 電解質膜
17 CO2供給管
18 集光レンズ

Claims (11)

  1. 光が照射されることによって内部光電効果を発生する光発電素子(12)と、
    前記光発電素子と電気的に接続され、二酸化炭素の還元反応で炭素化合物を生成する還元電極(14)と、
    前記光発電素子と電気的に接続され、水の酸化反応で酸素および水素イオンを生成する酸化電極(13)と
    前記電解液が流通可能な第1配管(10)と、
    前記電解液が流通可能な第2配管(11)とを備え、
    前記酸化電極および前記還元電極のうち一方の電極は前記光発電素子における受光面の反対側の面に直接設けられ、前記酸化電極および前記還元電極のうち他方の電極は前記光発電素子と離れて設けられおり、
    前記光発電素子の受光面は電解液に直接接触しておらず前記電解液を介さずに光源の光を受光可能であり、前記還元電極および前記酸化電極は前記電解液に接触しており、
    前記第1配管と前記第2配管は内部が連通しており、
    前記第1配管では、前記酸化電極が前記電解液に接しており、前記第2配管では、前記還元電極が前記電解液に接しており、
    前記第1配管および前記第2配管はそれぞれ複数設けられ、前記複数の第1配管および前記複数の第2配管はそれぞれ並列配置され、
    前記第1配管および前記第2配管は長手方向が交差し、前記複数の第1配管および前記複数の第2配管は格子状に配置されている二酸化炭素還元装置。
  2. 前記光発電素子は、格子状に配置された前記第1配管および前記第2配管のうち、いずれか一方の配管における他方の配管と交差していない部位に配置されている請求項に記載の二酸化炭素還元装置。
  3. 前記光発電素子は、前記一方の配管における2つの前記他方の配管の間に配置されている請求項に記載の二酸化炭素還元装置。
  4. 前記第1配管および前記第2配管のうち前記光発電素子が配置された一方の配管が他方の配管よりも光源から遠い側に配置されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の二酸化炭素還元装置。
  5. 光が照射されることによって内部光電効果を発生する光発電素子(12)と、
    前記光発電素子と電気的に接続され、二酸化炭素の還元反応で炭素化合物を生成する還元電極(14)と、
    前記光発電素子と電気的に接続され、水の酸化反応で酸素および水素イオンを生成する酸化電極(13)と
    前記電解液が流通可能な第1配管(10)と、
    前記電解液が流通可能な第2配管(11)とを備え、
    前記酸化電極および前記還元電極のうち一方の電極は前記光発電素子における受光面の反対側の面に直接設けられ、前記酸化電極および前記還元電極のうち他方の電極は前記光発電素子と離れて設けられおり、
    前記光発電素子の受光面は電解液に直接接触しておらず前記電解液を介さずに光源の光を受光可能であり、前記還元電極および前記酸化電極は前記電解液に接触しており、
    前記第1配管と前記第2配管は内部が連通しており、
    前記第1配管では、前記酸化電極が前記電解液に接しており、前記第2配管では、前記還元電極が前記電解液に接しており、
    前記第1配管および前記第2配管のうち前記光発電素子が配置された一方の配管が他方の配管よりも光源から遠い側に配置されている二酸化炭素還元装置。
  6. 前記他方の配管の前記光源に近い側には傾斜面(11a)が設けられている請求項4または5に記載の二酸化炭素還元装置。
  7. 前記第1配管および前記第2配管のうち前記光発電素子が配置された一方の配管が他方の配管よりも光源に近い側に配置されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の二酸化炭素還元装置。
  8. 前記第1配管および前記第2配管が連通する部位に、プロトンの移動を許容する電解質膜(16)が設けられている請求項1ないし7のいずれか1つに記載の二酸化炭素還元装置。
  9. 前記第2配管の内部には、バブル状の二酸化炭素を供給するCO2供給管(17)が設けられている請求項1ないし8のいずれか1つに記載の二酸化炭素還元装置。
  10. 前記光発電素子に照射される光を所定の倍率で集光する集光レンズ(18)を備える請求項1ないしのいずれか1つに記載の二酸化炭素還元装置。
  11. 前記光発電素子は複数設けられており、
    前記集光レンズは、前記複数の光発電素子のそれぞれの位置に対応して設けられている請求項10に記載の二酸化炭素還元装置。
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