JP6710718B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレームの一部を構成するフレーム部材に、乗員の足を載せるステップと、当該ステップ上の足で操作されるブレーキペダルと、後輪ブレーキのブレーキ液圧を前記ブレーキペダルの操作に応じて出力するマスタシリンダとが支持される鞍乗り型車両に関する。
車体フレームの一部を構成するピボットフレームの下部に、ステップを支持するステップホルダが固定され、そのステップホルダとは別体のステーが、前記ピボットフレームの下部の後方に配置されるようにして前記ステップホルダの内面に固定され、当該ステップに、ブレーキペダルおよびマスタシリンダが支持されるようにした鞍乗り型車両が、特許文献1で知られている。
特許第5261825号公報
ところが上記特許文献1で開示されたものでは、マスタシリンダがピボットフレーム下部の後方に配置されるので、排気管や排気マフラーなどの排気装置を前記ピボットフレーム下部から離して配置する必要があり、排気装置およびピボットフレーム間にマスタシリンダを配置するスペースを確保することで車両の大型化を招くことになる。しかもマスタシリンダを車幅方向外側から覆うために、前記ステップホルダが前記ピボットフレームから後方に延びる延出部分を有するように形成されており、重量増加を招いていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、車両の小型化および軽量化を図り得るようにした鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車体フレームの一部を構成するフレーム部材に、乗員の足を載せるステップと、当該ステップ上の足で操作されるブレーキペダルと、後輪ブレーキのブレーキ液圧を前記ブレーキペダルの操作に応じて出力するマスタシリンダとが支持される鞍乗り型車両において、前記ステップおよび前記ブレーキペダルが前記フレーム部材の車幅方向外側に配置され、前記マスタシリンダが、側面視で前記ステップに一部が重なるようにして前記フレーム部材の車幅方向内側に配置され、前記車体フレームに搭載される内燃機関の排気装置(の一部を構成する排気系部材が、前記フレーム部材の後方側では当該フレーム部材に沿って配置され、前記マスタシリンダの一部が前記排気系部材の車幅方向内側に配置されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記フレーム部材に、後輪を後端部で軸支するスイングアームの前端部を揺動可能に支持するピボット軸が設けられ、前記ピボット軸よりも下方で車両前後方向に沿う軸線を有する前記マスタシリンダに連なるブレーキホースが、少なくとも前記スイングアームの前部に対応する部分では当該スイングアームの下方で後方に延出されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記フレーム部材の車幅方向内側に固定されるペダルステーに、前記マスタシリンダが支持されるとともに前記ブレーキペダルの基端部に一端部が固定されるロッドが回動可能に支持され、前記ロッドの他端部に固定されるロッドリンクプレートと、前記ペダルステーとの間に戻しばねが設けられることを第3の特徴とする。
本発明は、車体フレームの一部を構成するフレーム部材に、乗員の足を載せるステップと、当該ステップ上の足で操作されるブレーキペダルと、後輪ブレーキのブレーキ液圧を前記ブレーキペダルの操作に応じて出力するマスタシリンダとが支持される鞍乗り型車両において、前記ステップおよび前記ブレーキペダルが前記フレーム部材の車幅方向外側に配置され、前記マスタシリンダが、側面視で前記ステップに一部が重なるようにして前記フレーム部材の車幅方向内側に配置され、前記フレーム部材の車幅方向内側に固定されるペダルステーに、前記マスタシリンダが支持されるとともに前記ブレーキペダルの基端部に一端部が固定されるロッドが回動可能に支持され、前記ロッドの他端部に固定されるロッドリンクプレートと、前記ペダルステーとの間に戻しばねが設けられることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第3または第4の特徴の構成に加えて、前記ステップを支持するステップステーと、前記ペダルステーとが、前記フレーム部材を挟んで当該フレーム部材に共締めで固定されることを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、車体フレームの一部を構成するフレーム部材の車幅方向外側にステップおよびブレーキペダルが配置され、マスタシリンダが、側面視でステップに一部が重なるようにしてフレーム部材の車幅方向内側に配置されるので、ステップに載せられた乗員の足が車体フレームの車幅方向内側に入るのをフレーム部材で確実に規制できるとともに、フレーム部材が車幅方向外側からマスタシリンダを覆うことでマスタシリンダを覆う専用のガードを不要として、鞍乗り型車両の軽量化に寄与することができる。またフレーム部材および排気装置間にマスタシリンダを配置するスペースを確保することが不要であり、鞍乗り型車両の小型化に寄与することができる。
た、排気装置の一部を構成する排気系部材がフレーム部材の後方側では当該フレーム部材に沿って配置され、マスタシリンダの一部が排気系部材の車幅方向内側に配置されるので、マスタシリンダをフレーム部材および排気系部材で外方から保護することができる。
本発明の第の特徴によれば、スイングアームの前端部を揺動可能に支持するピボット軸よりも下方に車両前後方向に沿う軸線を有するマスタシリンダが配置され、そのマスタシリンダに連なるブレーキホースがスイングアームの前部に対応する部分ではスイングアームの下方で後方に延出されるので、ピボット軸の下方に大きなスペースを確保することが不要となり、また排気系部材から離隔させるようにブレーキホースに撓みを持たせ、その撓み部分でブレーキホースが自重で下がっても、そのブレーキホースがスイングアームと干渉することを避けることができる。
本発明の第3または第4の特徴によれば、一端部にブレーキペダルの基端部が固定されるロッドがペダルステーに支持され、ロッドの他端部に固定されるロッドリンクプレートおよびペダルステー間に戻しばねが設けられるので、ペダルステーに、マスタシリンダ、ブレーキペダル、ロッド、ロッドリンクプレートおよび戻しばねを予め組み付けて成る小組体を構成することを可能とし、位置精度を良好なものとすることができるとともに組み付け作業性を高めることができる。
本発明の第5の特徴によれば、ステップを支持するステップステーおよびペダルステーとがフレーム部材に共締めで固定されるので、部品点数を低減することができ、また車幅方向外側からの取り付け操作によってステップステーおよびペダルステーとをフレーム部材に取り付けることで、フレーム部材の車幅方向内側に固定されるペダルステーの取り付け作業性を高めることができる。
自動二輪車の右側面図である。 図1の2矢示部拡大図である。 図2で示した部分を車幅方向内側から見た縦断側面図である。 右側のピボットフレームの下部付近を車幅方向外側斜め前方から見た斜視図である。 スイングアームを省略した状態で右側のピボットフレームの下部付近を車幅方向内側斜め後方から見た斜視図である。 図2の6−6線拡大断面図である。
本発明の実施の形態について添付の図1〜図6を参照しながら説明する。なお以下の説明で、前後、左右および上下は自動二輪車に乗車した乗員から見た方向を言うものとする。
先ず図1において、鞍乗り型車両である自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11ならびに当該フロントフォーク11に連結される操向ハンドル12を操向可能に支持するヘッドパイプ13、そのヘッドパイプ13から後下がりに延びるメインフレーム14、そのメインフレーム14よりも急角度で前記ヘッドパイプ13から後下がりに延びるダウンフレーム15、前記メインフレーム14の後部に連なって下方に延びるとともに後方に向かって膨らんだ湾曲部16aを下部に有する左右一対のセンターフレーム16、前記メインフレーム14の後部に連なって後方に延びる左右一対のシートレール17、ならびに前記センターフレーム16の前記湾曲部16a内に配置されるようにして前記センターフレーム16に結合されるフレーム部材としてのピボットフレーム18等を備える。
前記車体フレームFには、後輪WRを駆動する動力を発揮する内燃機関Eが搭載されており、この内燃機関Eの機関本体19は、側面視では前記メインフレーム14、前記ダウンフレーム15および前記センターフレーム16で囲まれるようにして前記車体フレームFに支持される。前記ピボットフレーム18には、前記後輪WRを後端部で軸支するスイングアーム20の前端部がピボット軸21を介して揺動可能に支持され、前記スイングアーム20の後部および前記車体フレームFの後部間にはリヤクッションユニット22が設けられる。
図2〜図5を併せて参照して、前記後輪WRには、キャリパ23を有するディスクブレーキである後輪ブレーキBが装着される。また左右の前記ピボットフレーム18には乗員の足を載せるステップ25が支持されており、右側のステップ25上の乗員の右足で操作されるブレーキブレーキペダル26と、前記後輪ブレーキBのブレーキ液圧を前記ブレーキペダル26の操作に応じて出力するマスタシリンダMとが右側の前記ピボットフレーム18に支持される。しかも前記ステップ25および前記ブレーキペダル26が右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向外側に配置され、前記マスタシリンダMは、側面視で右側の前記ステップ25に一部が重なるようにして右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向内側に配置される。
右側の前記ステップ25は、右側の前記ピボットフレーム18の外側に配置されるようにして当該右側のピボットフレーム18に固定されるステップステー27に突設された一対の支持壁部27a,27bに、前記ステップステー27側に折り畳まれた折り畳み位置と、前記ステップステー27から側方に突出した使用位置との間で回動することを可能として支持される。一方、前記マスタシリンダMは、前記右側のピボットフレーム18の車幅方向内側に配置されて当該右側のピボットフレーム18に固定されるペダルステー28に支持される。
図6において、前記ステップステー27と、前記ペダルステー28とは、右側の前記ピボットフレーム18を挟んで当該ピボットフレーム18に共締めで固定される。
すなわち前記ピボットフレーム18は、この実施の形態では車幅方向に並ぶ一対の半割り部材18a,18bが相互に結合されて成るものであり、前記ピボット軸21よりも下方で上下方向に間隔をあけた2箇所で前記半割り部材18a,18bを貫通する円筒状のスリーブ29が、当該スリーブ29の両端部を前記半割り部材18a,18bから突出させるようにして右側の前記ピボットフレーム18に溶接によって固定される。前記ステップステー27は、前記スリーブ29の車幅方向外端部に当接するようにして右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向外側に配置され、また前記ペダルステー28は、前記スリーブ29の車幅方向内端部に当接するようにして右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向内側に配置される。右側の前記ステップステー27、前記スリーブ29および前記ペダルステー28には車幅方向外側から第1のボルト30が挿通され、前記ペダルステー28からの前記第1のボルト30の突出部にナット31が螺合され、そのナット31を締め付けることで右側の前記ステップステー27および前記ペダルステー28が右側の前記ピボットフレーム18に固定される。しかも前記ステップステー27の外面には、前記第1のボルト30の拡径頭部30aを収容する収容凹部32が形成される。
図3に注目して、前記マスタシリンダMは、前記ピボット軸21よりも下方で前記ペダルステー28の車幅方向内側に配置され、当該マスタシリンダMのシリンダボディ33が、車両前後方向に間隔をあけた2箇所に配置される第2のボルト34によって前記ペダルステー28に締結される。しかも前記マスタシリンダMは、水平に対する傾斜角αを45度未満、この実施の形態では前記傾斜角αを20度とした前下がりで車両前後方向に沿う軸線を有するように配置される。
前記ペダルステー28には、前記ブレーキペダル26の基端部26aに一端部が固定されるロッド36が回動可能に支持され、前記ロッド36の他端部に固定されるロッドリンクプレート37と、前記ペダルステー28との間に戻しばね38が設けられる。
すなわち前記ペダルステー28の車両前後方向前端部には、車幅方向に沿う軸線を有する支持筒39が前記ペダルステー28を貫通するようにして固定されており、その支持筒39に、前記ロッド36がその両端部を前記支持筒39から突出させるようにして回動自在に嵌合される。前記支持筒39の車幅方向外端部から突出した前記ロッド36の一端部に前記ブレーキペダル26の基端部26aが固定され、前記支持筒39の車幅方向内端部から突出した前記ロッド36の他端部に前記ロッドリンクプレート37が溶接によって固定される。しかも前記支持筒39の両端部およびロッド36間には環状のシール部材40,41がそれぞれ介装される。
前記ロッドリンクプレート37は、前記ロッド36の他端部に固定されるリング部37aと、そのリング部37aから下方に延びる第1アーム部37bと、前記リング部37aから上方に延びる第2アーム部37cと、前記リング部37aから車両前後方向前方に延びる第3アーム部37dとを一体に有するように形成される。
前記マスタシリンダMは、前記シリンダボディ33の前端部から突出するプッシュロッド43を有しており、そのプッシュロッド43の先端部に設けられるナックルジョイント44が、前記ロッドリンクプレート37における前記第1アーム部37bの先端部にピン45を介して連結される。また前記シリンダボディ33の上方で前記ペダルステー28の内面に突設されたばね係止部28aに、コイルばねである前記戻しばね38の一端部が係合され、その戻しばね38の他端部が前記ロッドリンクプレート37における前記第2アーム部37cの先端部に係合される。
右側の前記ステップ25上の乗員の右足で前記ブレーキブレーキペダル26が踏み込み操作されると、前記ロッドリンクプレート37は、前記戻しばね38のばね力に抗して図3の反時計方向に回動し、それによって前記マスタシリンダMの前記プッシュロッド43が押し込まれることになる。
前記ピボット軸21の上方で右側の前記ピボットフレーム18にはスイッチステー47が固定され、このスイッチステー47で支持されるストップスイッチ48が前記ロッドリンクプレート37における第3アーム部37dの先端部に連結される。
前記スイッチステー47は、前記ピボット軸21の上方で車両前後方向に延びるステー主部47aと、そのステー主部47aの車両前後方向後端部から車幅方向内方に突出するスイッチ支持部47bと、前記ステー主部47aの車両前後方向前端部から下方に延びる係止腕部47cとを一体に有する。前記ステー主部47aの車両前後方向前端部が第4のボルト49で前記ピボットフレーム18に締結され、前記係止腕部47cの下端部に一体に突設される係合突起47dが前記ピボットフレーム18に形成される係止孔50に係合される。また前記スイッチ支持部47bの先端部に前記ストップスイッチ48が支持され、このストップスイッチ48から下方に延びるワイヤ51が前記第3アーム部37dに連結される。
前記ブレーキペダル26を踏み込むと、前記ワイヤ51が下方に牽引されることで前記ストップスイッチ48はブレーキ操作が行なわれたことを検出し、それによってストップスイッチ(図示せず)が点灯する。
前記マスタシリンダMにおけるシリンダボディ33の長手方向中間上部には接続管52が設けられており、この接続管52は図示しないリザーバに接続される。
前記マスタシリンダMは、そのシリンダボディ33の車両前後方向に沿う後端部33aから液圧を出力可能であり、前記後輪ブレーキBに液圧を導くブレーキホース54が、バンジョージョイント55を介して前記シリンダボディ33の前記後端部33aに接続され、そのブレーキホース54は保護管53で覆われる。
ところで前記内燃機関Eの排気装置56の一部を構成する排気系部材である排気管57が、右側の前記ピボットフレーム18の後方では、その右側のピボットフレーム18との間に右側の前記センターフレーム16の前記湾曲部16aを介在させつつ右側の前記ピボットフレーム18に沿って配置されており、前記マスタシリンダMの一部、この実施の形態では、前記シリンダボディ33の車両前後方向に沿う後部が前記排気管57の車幅方向内側に配置される。
しかも前記マスタシリンダMに連なるブレーキホース54は、少なくとも前記スイングアーム20の前部に対応する部分では当該スイングアーム20の下方で後方に延出される。この実施の形態において前記ブレーキホース54は、前記排気管57から離隔するように前記バンジョージョイント55から車幅方向内方に略U字状に撓んだ撓み部54aと、前記スイングアーム20の前部の下方で後方に延びるようにして前記撓み部54aに連なるアーム下方配置部分54bとを前半部に有して、前記後輪ブレーキBの前記キャリパ23に接続されるものであり、前記保護管53は前記マスタシリンダMから前記キャリパ23間までの間で前記ブレーキホース54を覆う。
前記アーム下方配置部分54bおよび前記保護管53は、その保護管54を保持するホルダ59が前記スイングアーム20の下部に締結されるとともに前記スイングアーム20の下部に取り付けられたホルダ60で保持されるようにして、前記スイングアーム20の下部の車両前後方向に間隔をあけた2箇所で当該スイングアーム20の下部に保持される。
ところで前記ペダルステー28の車両前後方向に後部には、前記排気管57および前記ブレーキホース54間に介在する金属ワイヤ製のガード部材58が、前記ブレーキホース54および前記保護管53の前記排気管57への接触を確実に阻止するために固着される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、車体フレームFの一部を構成する右側のピボットフレーム18に、乗員の足を載せるステップ25と、当該ステップ25上の足で操作されるブレーキペダル26と、後輪ブレーキBのブレーキ液圧を前記ブレーキペダル26の操作に応じて出力するマスタシリンダMとが支持されるのであるが、前記ステップ25および前記ブレーキペダル26が右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向外側に配置され、前記マスタシリンダMが、側面視で前記ステップ25に一部が重なるようにして右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向内側に配置されるので、ステップ25に載せられた乗員の足が車体フレームFの車幅方向内側に入るのを右側の前記ピボットフレーム18で確実に規制できるとともに、右側の前記ピボットフレーム18が車幅方向外側からマスタシリンダMを覆うことでマスタシリンダMを覆う専用のガードを不要として、自動二輪車の軽量化に寄与することができる。また右側の前記ピボットフレーム18および排気装置間にマスタシリンダMを配置するスペースを確保することが不要であり、自動二輪車の小型化に寄与することができる。
また前記車体フレームFに搭載される内燃機関Eの排気装置の一部を構成する排気管57が、前記右側の前記ピボットフレーム18の後方側では当該右側の前記ピボットフレーム18に沿って配置され、前記マスタシリンダMの一部が前記排気管57の車幅方向内側に配置されるので、マスタシリンダMを右側の前記ピボットフレーム18および排気管57で外方から保護することができる。
また前記右側の前記ピボットフレーム18に、前記後輪を後端部で軸支するスイングアーム20の前端部を揺動可能に支持するピボット軸21が設けられ、前記ピボット軸21よりも下方で車両前後方向に沿う軸線を有する前記マスタシリンダMに連なるブレーキホース54が、少なくとも前記スイングアーム20の前部に対応する部分では当該スイングアーム20の下方で後方に延出されるので、ピボット軸21の下方に大きなスペースを確保することが不要となり、また排気管57から離隔させるようにブレーキホース54に撓みを持たせ、その撓み部54aでブレーキホース54が自重で下がっても、そのブレーキホース54がスイングアーム20と干渉することを避けることができる。
また前記右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向内側に固定されるペダルステー28に、前記マスタシリンダMが支持されるとともに前記ブレーキペダル26の基端部26aに一端部が固定されるロッド36が回動可能に支持され、前記ロッド36の他端部に固定されるロッドリンクプレート37と、前記ペダルステー28との間に戻しばね38が設けられるので、ペダルステー28に、マスタシリンダM、ブレーキペダル26、ロッド36、ロッドリンクプレート37および戻しばね38を予め組み付けて成る小組体を構成することを可能とし、位置精度を良好なものとすることができるとともに組み付け作業性を高めることができる。
さらに前記ステップ25を支持するステップステー27と、前記ペダルステー28とが、右側の前記ピボットフレーム18を挟んで右側の前記ピボットフレーム18に共締めで固定されるので、部品点数を低減することができ、また車幅方向外側からの取り付け操作によってステップステー27およびペダルステー28とを右側の前記ピボットフレーム18に取り付けることで、右側の前記ピボットフレーム18の車幅方向内側に固定されるペダルステー28の取り付け作業性を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
18・・・フレーム部材であるピボットフレーム
20・・・スイングアーム
21・・・ピボット軸
25・・・ステップ
26・・・ブレーキペダル
26a・・・ブレーキペダルの基端部
27・・・ステップステー
28・・・ペダルステー
36・・・ロッド
37・・・ロッドリンクプレート
38・・・戻しばね
54・・・ブレーキホース
56・・・排気装置
57・・・排気系部材である排気管
B・・・後輪ブレーキ
C・・・マスタシリンダの軸線
E・・・内燃機関
F・・・車体フレーム
M・・・マスタシリンダ
WR・・・後輪

Claims (5)

  1. 車体フレーム(F)の一部を構成するフレーム部材(18)に、乗員の足を載せるステップ(25)と、当該ステップ(25)上の足で操作されるブレーキペダル(26)と、後輪ブレーキ(B)のブレーキ液圧を前記ブレーキペダル(26)の操作に応じて出力するマスタシリンダ(M)とが支持される鞍乗り型車両において、
    前記ステップ(25)および前記ブレーキペダル(26)が前記フレーム部材(18)の車幅方向外側に配置され、前記マスタシリンダ(M)が、側面視で前記ステップ(25)に一部が重なるようにして前記フレーム部材(18)の車幅方向内側に配置され、前記車体フレーム(F)に搭載される内燃機関(E)の排気装置(56)の一部を構成する排気系部材(57)が、前記フレーム部材(18)の後方側では当該フレーム部材(18)に沿って配置され、前記マスタシリンダ(M)の一部が前記排気系部材(57)の車幅方向内側に配置されることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記フレーム部材(18)に、後輪(WR)を後端部で軸支するスイングアーム(20)の前端部を揺動可能に支持するピボット軸(21)が設けられ、前記ピボット軸(21)よりも下方で車両前後方向に沿う軸線(C)を有する前記マスタシリンダ(M)に連なるブレーキホース(54)が、少なくとも前記スイングアーム(20)の前部に対応する部分では当該スイングアーム(20)の下方で後方に延出されることを特徴とする請求項に記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記フレーム部材(18)の車幅方向内側に固定されるペダルステー(28)に、前記マスタシリンダ(M)が支持されるとともに前記ブレーキペダル(26)の基端部(26a)に一端部が固定されるロッド(36)が回動可能に支持され、前記ロッド(36)の他端部に固定されるロッドリンクプレート(37)と、前記ペダルステー(28)との間に戻しばね(38)が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両。
  4. 車体フレーム(F)の一部を構成するフレーム部材(18)に、乗員の足を載せるステップ(25)と、当該ステップ(25)上の足で操作されるブレーキペダル(26)と、後輪ブレーキ(B)のブレーキ液圧を前記ブレーキペダル(26)の操作に応じて出力するマスタシリンダ(M)とが支持される鞍乗り型車両において、
    前記ステップ(25)および前記ブレーキペダル(26)が前記フレーム部材(18)の車幅方向外側に配置され、前記マスタシリンダ(M)が、側面視で前記ステップ(25)に一部が重なるようにして前記フレーム部材(18)の車幅方向内側に配置され、前記フレーム部材(18)の車幅方向内側に固定されるペダルステー(28)に、前記マスタシリンダ(M)が支持されるとともに前記ブレーキペダル(26)の基端部(26a)に一端部が固定されるロッド(36)が回動可能に支持され、前記ロッド(36)の他端部に固定されるロッドリンクプレート(37)と、前記ペダルステー(28)との間に戻しばね(38)が設けられることを特徴とする鞍乗り型車両。
  5. 前記ステップ(25)を支持するステップステー(27)と、前記ペダルステー(28)とが、前記フレーム部材(18)を挟んで当該フレーム部材(18)に共締めで固定されることを特徴とする請求項3または4に記載の鞍乗り型車両。
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