JP6709112B2 - オイルストレーナ - Google Patents

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、例えばエンジンのオイルパンの内部に配設されてオイルを濾過するオイルストレーナに関し、特に、エンジンに取り付けられる取付部を有する構造の技術分野に属する。
一般に、例えばエンジンのオイルパンの内部にはオイルを濾過するためのオイルストレーナが配設されている。この種のオイルストレーナとして、例えば特許文献1、2に開示されているものが知られている。特許文献1、2のオイルストレーナは、細長い形状のケーシングと、ケーシングの内部に収容されるフィルタとを備えている。ケーシングは、上側部材と下側部材とに分割されており、これらが溶着されることによって一体化されている。下側部材にはオイル流入口が形成される一方、上側部材には長手方向の一端部にオイル流出口が形成されている。そして、オイル流出口の周縁部には取付フランジが形成されており、この取付フランジがエンジンに締結固定されるようになっている。また、上側部材には、長手方向の他端部にケーシング外方へ延びるステーからなる取付部が設けられており、この取付部もエンジンに締結固定されるようになっている。
特許第4572166号公報 特許第5814673号公報
ところで、オイルストレーナにはエンジンの振動や車両走行時の振動が取付フランジ及びステーを介して伝わり、ケーシングのフィルタが収容されている部分が加振される。
しかしながら、特許文献1、2では、オイル流入口の周縁部の取付フランジと、ステーとが離れており、しかも、ステーはケーシングの外方へ延びているので、このステーにおける締結部材による締結ポイントは取付フランジの締結ポイントから大きく離れることになる。よって、ケーシングが振動したときに、特にステーの基端側に高い応力が発生して亀裂が発生しやすいという問題がある。
このことに対してステーを短くすることが考えられるが、エンジン側の要求から締結部の位置を変更することは困難であり、ステーの長さを長くせざるを得ないことがある。特許文献1、2ではステーの基端側に複数のリブを設けている対応していると考えられるが、リブだけでは亀裂防止対策が不十分な場合がある。また、リブによって十分な剛性を確保しようとすると、リブを大型化しなければならず、ひいてはオイルストレーナの大型化を招く。オイルストレーナが大型化すると、オイルパンの内部でのレイアウト性が悪化してしまう。
また、ステーを上側部材に一体成形する場合、樹脂が硬化する際の収縮等によってステーの先端部の位置が正規の位置からずれやすくなり、こうなると、エンジンへの取付作業性が悪化するという問題もあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の取付部を互いに離した状態でケーシングに設ける場合に、オイルストレーナが大型化しないようにしながら取付部の剛性を確保するとともに、成形後の取付部の位置ずれを小さくできるようにしてオイルストレーナの取付作業性を良好にすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、
オイルを濾過するフィルタ(10)と、
上記フィルタ(10)を収容するケーシング(20)とを備え、
上記ケーシング(20)に形成されたオイル流入口(43a)から該ケーシング(20)内に流入したオイルが上記フィルタ(10)によって濾過されて該ケーシング(20)に形成されたオイル流出口(33c)から流出するオイルストレーナ(1)において、
上記ケーシング(20)は、樹脂製の第1分割体(30)と第2分割体(40)とが溶着されてなり、
上記オイルストレーナ(1)を取り付けるための第1取付部(33a)と第2取付部(50)とが互いに間隔をあけた状態で上記第1分割体(30)に一体成形され、
上記第2取付部(50)は、上記ケーシング(20)の外方へ延びるように形成される第1板状部(53)を有し、
上記第2分割体(40)は、上記第1板状部(53)から該第1板状部(53)の板厚方向に離れた第2板状部(54)を有し、
上記第1板状部(53)及び上記第2板状部(54)の少なくとも一方には、他方へ延びる第3板状部(55)が形成され、
上記第3板状部(55)を介して上記第1板状部(53)及び上記第2板状部(54)が一体化されて閉断面が構成され、
上記閉断面の幅は、上記第2取付部(50)の先端側へ向かって狭くなっており、
上記閉断面(S)の高さは、上記第2取付部(50)の先端側へ向かって高くなっていることを特徴とする。
この構成によれば、第2取付部を構成する第1板状部が第1分割体に一体成形され、この第1板状部と、第2分割体の第2板状部とが第3板状部を介して一体化される。このとき、第3板状部は第1板状部及び第2板状部の少なくとも一方から他方へ延びているので、第1板状部、第2板状部及び第3板状部によって閉断面が構成される。この閉断面によって第2取付部の剛性が高まる。また、閉断面の幅が第2取付部の先端側へ向かって狭くなっているので、閉断面を有するオイルストレーナが無用に大型化することはなく、第2取付部の剛性の高いオイルストレーナがコンパクトになる。
さらに、第2取付部が成形後の収縮等によって変形していた場合に、第2取付部の第1板状部とは別部材の第2板状部を第1板状部に一体化することで、第2取付部の第1板状部の変形を修正することが可能になる。よって、第2取付部の位置ずれが小さくなる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記第1板状部(53)における上記ケーシング(20)側には、上記第2板状部(54)側へ延びる第4板状部(53a)が形成され、
上記第4板状部(53a)における上記第2板状部(54)側には、上記第1分割体(30)の周壁部(32)まで延びる第5板状部(53b)が形成され、
上記第5板状部(53b)により上記閉断面の断面積が縮小されていることを特徴とする。
この構成によれば、閉断面の一部が小さくなるので、ケーシングに対して例えば突き上げるような外力が作用した際に、断面が小さな部分を積極的に変形させることによってケーシングの破損を抑制することが可能になる。
第3の発明は、第1または2の発明において
上記ケーシング(20)は、平面視で屈曲した屈曲部(21)を有しており、
上記第1板状部(53)及び上記第2板状部(54)は上記屈曲部(21)から延びていることを特徴とする。
この構成によれば、オイルストレーナをオイルパンの内部に配設する場合に、屈曲部の形状を設定することにより、オイルパンの内部の部品等とケーシングとの干渉を回避することが可能になる。そして、第1板状部及び第2板状部が屈曲部から延びているので、屈曲部が第2取付部によって確実に支持される。
第1の発明によれば、オイルストレーナを取り付けるための第1取付部と第2取付部とを第1分割体に一体成形し、第2取付部が第1板状部を有し、第2分割体が第1板状部からその板厚方向に離れた第2板状部を有し、第1板状部及び第2板状部の少なくとも一方に他方へ延びる第3板状部を設け、第3板状部を介して第1板状部及び第2板状部を一体化することによって閉断面を構成し、この閉断面の幅を第2取付部の先端側へ向かって狭くしている。これにより、オイルストレーナの大型化を抑制しながら取付部の剛性を十分に確保でき、しかも、成形後の第2取付部の位置ずれを小さくすることができ、取付作業性を良好できる。
第2の発明によれば、ケーシングに対して例えば突き上げるような外力が作用した際に、断面が縮小した部分を積極的に変形させることによってケーシングの破損を抑制してオイルの濾過機能を維持することができる。
第3の発明によれば、ケーシングに屈曲部を形成してオイルパンの内部の部品との干渉を回避する場合に、屈曲部を第2取付部によって確実に支持することができる。
実施形態1に係るオイルストレーナの平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図2におけるIII−III線に相当する断面図である。 図2におけるIV−IV線に相当する断面図である。 図2におけるV−V線に相当する断面図である。 図2におけるVI−VI線に相当する断面図である。 実施形態2に係る図2相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るオイルストレーナ1を示すものである。このオイルストレーナ1は、例えば自動車のエンジンのオイルパン(図示せず)の内部に配設されてオイルパンの内部のオイルを濾過してエンジンのオイルポンプ(図示せず)に供給するためのものである。
オイルストレーナ1は、図2や図3にも示すように、オイルを濾過するためのフィルタ10と、フィルタ10を収容するケーシング20とを備えている。ケーシング20には、図2や図3に破線で示すようにオイル流入口43aが形成されるとともに、図1及び図2にオイル流出口33cが形成されており、オイル流入口43aからケーシング20内に流入したオイルがフィルタ10によって濾過された後、オイル流出口33cからケーシング20外へ流出するように構成されている。
(フィルタの構成)
フィルタ10は樹脂材を射出成形してなるものである。図3に示すように、フィルタ10は、ケーシング20内におけるオイルの流れ方向(図3の左右方向)に延びており、広い濾過面積が確保されている。また、図2に示すように、フィルタ10はオイル流れ方向下流側(図2における左側)から上流側(図2における右側)へ向かって下降傾斜するように配置される。
フィルタ10の外周部には枠部11が設けられている。この枠部11は、後述するがケーシング20の内面に嵌まって固定されるようになっている。フィルタ10の枠部11の内方には、複数のリブ12、12、…が設けられている。リブ12、12、…は平面視で互いに交差するように延びており、各リブ12の端部は枠部11の内面に連なっている。リブ12の本数は任意に設定することができ、この実施形態では、図3に示すように複数のリブ12、12、…を格子状に設けることでフィルタ10の剛性を高めている。
フィルタ10の枠部11の内方には、リブ12が形成された部分以外に網目部13、13、…が設けられている。各網目部13は、オイルに混入している異物を捕捉することができる程度の目の細かさを有しており、オイルが各網目部13を通過することによって濾過されるようになっている。
また、図3に示すように、フィルタ10には、該フィルタ10の幅方向一側(図3における下側)へ延出する延出板部14が設けられている。この延出板部14には網目部13が形成されていない。延出板部14は、後述するオイル流入管部43の上端開口(下流端開口)の直上方に位置するように配置されている。また、上側部材30の上壁部31と延出板部14との隙間が狭くなっている。これにより、オイル流入管部43の下流端開口からケーシング20内に流入したオイルが延出板部14に当たり、このことでオイルが網目部13の形成された方へ流れていくので、効率よく濾過される。
上記枠部11、リブ12、網目部13及び延出板部14は一体成形されている。尚、網目部13は、樹脂材をインサート成形して得ることもできるし、金属製のメッシュ材をインサート成形して得ることもできる。
(ケーシングの構成)
ケーシング20は、図2に示すように、上下方向の中間部において分割された上側部材(第1分割体)30と下側部材(第2分割体)40とを有している。上側部材30と上側部材40とは共に樹脂材を射出成形してなるものであり、互いに溶着されることによって上記ケーシング20を構成している。
ケーシング20内のオイルの流れ方向は、図1〜図3における右側から左側へ向かう方向である。ケーシング20は、オイル流れ方向に延びるように形成されるとともに、平面視でオイル流れ方向上流側にケーシング20の幅方向一側(図1及び図3における下側)へ屈曲した屈曲部21を有している。この屈曲部21の形成により、ケーシング20は平面視で略L字状になる。屈曲部21を形成することで、オイルパンの内部に配設されている部品とケーシング20との干渉を回避することができる。
図2に示すように、上側部材30は、上壁部31と上壁部31の周縁部から下方へ延びる上側周壁部32とを備えており、下方に開放するように形成されている。上壁部31は、オイル流れ方向上流側へ向かって下降傾斜している。上壁部31のオイル流れ方向下流側の端部には、上方へ延びるオイル流出管部33がケーシング20内の空間Rと連通するように設けられている。オイル流出管部33の上端開口は、オイル流出口33cとされており、このオイル流出口33cがエンジンのオイルポンプの吸入口(図示せず)に接続される。オイル流出管部33の上端部には、オイル流出口33cの外方へ向けて延びる取付フランジ部(第1取付部)33aが一体成形されている。この実施形態では、取付フランジ部33aは略水平方向に延びているが、エンジンの締結面の形状に沿った形状であればよいので、傾斜していてもよいし、上下方向に延びていてもよい。
図1に示すように、取付フランジ部33aには、該取付フランジ部33aをエンジンに締結するための締結部材(図示せず)が挿通する2つの挿通孔33b、33bがオイル流出口33cの周方向に互いに間隔をあけて形成されている。締結部材は、例えばボルトやビス等である。挿通孔33b、33bは取付フランジ部33aを上下方向に貫通している。挿通孔33b、33bにはそれぞれ金属製のカラー34が差し込まれている。また、取付フランジ部33aの上面には、Oリング等からなるシール材(図示せず)が挿入されるシール材挿入溝33dが形成されている。このシール材挿入溝33dは、オイル流出口33cを囲むように延びている。
図2に示すように、上側部材30の上側周壁部32の内方に上記フィルタ10が収容される。すなわち、上側周壁部32の内面には、下方から挿入されたフィルタ10の枠部11が嵌まる段部32aが形成されている。枠部11が段部32aに嵌まった状態で、網目部13が上側周壁部32の下端部よりも上に位置している。これにより、溶着時の熱板の熱によって網目部13が溶融し難くなる。
下側部材40は、下壁部41と、下壁部41の周縁部から上方へ延びる下側周壁部42とを備えており、上方に開放するように形成されている。上側部材30の上側周壁部42の下端部と、下側部材40の下側周壁部42の上端部とが全周に亘って溶着されることによって空間Rが形成される。図3等に示すように、下壁部41には、フィルタ10の延出板部14の直下方に対応する部分に、空間Rに連通するオイル流入管部43が下方へ突出するように形成されている。このオイル流入管部43の下端開口がオイル流入口43aであり、オイルパンの底壁部近傍に位置付けられている。
また、図2に示すように、フィルタ10の枠部11の下端部は、下側部材40の下側周壁部42の上端部に溶着されるようになっている。これにより、フィルタ10の枠部11と、下側部材40の下側周壁部42の内面との間からのオイル漏れが抑制される。上側部材30及びフィルタ10の枠部11と下側部材40とを溶着する際には例えば熱板溶着法を用いることができるが、溶着法はこれに限られるものではない。
ケーシング20の上側部材30には、オイル流れ方向上流側に、ステー(第2取付部)50が一体成形されている。つまり、上側部材30のオイル流れ方向下流側に取付フランジ部33aが一体成形され、上側部材30のオイル流れ方向上流側にステー50が一体成形されているので、オイルストレーナ1をエンジンに取り付けるための取付フランジ部33aとステー50が互いに間隔をあけた状態で配置されることになる。
また、ステー50は、図1等に示すように、ケーシング20から外方へ大きく延びており、その先端部にエンジンに締結される締結部51が設けられている。従って、取付フランジ部33aと締結部51とはオイル流れ方向に大きく離れることになる。すなわち、オイルストレーナ1の固定部位をエンジンに設ける場合に、エンジンに配設されている各部品を避けながら、オイルストレーナ1の固定部位を設定していかなければならず、しかも、エンジンの振動等に耐えることができるように、オイルストレーナ1の固定部位は複数箇所必要になる。これらのことから、この実施形態では、取付フランジ部33aと締結部51とを大きく離さなければならなくなり、上記のように取付フランジ部33aと締結部51の位置が設定されている。
ステー50の締結部51には、上下方向に貫通する貫通孔51aが形成されている。この貫通孔51aには、締結部材(図示せず)が挿通するようになっている。また、貫通孔51aには、金属製のカラー52が差し込まれている。尚、締結部51は、複数設けてもよい。
ステー50は、ケーシング20の外方へ延びるように形成される上側板状部(第1板状部)53を有している。図1に示すように、上側板状部53はケーシング20の屈曲部21から延びており、ステー50の先端側へ行くほど幅が狭くなるように形成されている。また、図2に示すように、上側板状部53は、ステー50の中央部近傍までは略水平に延びる一方、ステー50の中央部近傍よりも先端側は、先端に近づくにつれて上に位置するように湾曲した湾曲板部53cで構成されている。
また、下側部材40には、オイル流れ方向上流側に、下側板状部(第2板状部)54が設けられている。下側板状部54は、ケーシング20の屈曲部21の下側から延びており、ステー50の先端側へ行くほど幅が狭くなるように形成されている。図2に示すように、下側板状部54は、上側板状部53から下方(上側板状部53の板厚方向)に離れており、先端側へ行くほど下に位置するように傾斜している。従って、ステー50の上側板状部53における基端部から中央部近傍までの部位と、下側板状部54との上下方向の間隔は、ステー50の先端側へ行くほど広くなる。
また、下側板状部54の周縁部には、突条部54aが形成されている。さらに、図3に示すように、下側板状部54の先端部には、該下側板状部54の上面に溜まったオイルを流下させるためのオイル流下孔54bが形成されている。
図2に示すように、上側板状部53における基端側(ケーシング20側)には、下方(下側板状部54側)へ延びる基端側板部(第4板状部)53aが形成されている。基端側板部53aは、上側板状部53の幅方向両端に亘って延びている。この基端側板部53aにおける下側(下側板状部54側)には、上側周壁部32まで延びる傾斜板部(第5板状部)53bが形成されている。この傾斜板部53bも上側板状部53の幅方向両端に亘って延びている。また、傾斜板部53bは上側周壁部32と連なっており、この上側周壁部32に近づくほど上に位置するように傾斜している。基端側板部53a及び傾斜板部53bにより、上側板状部53の基端側の上面が窪むことになる。図3に示すように、傾斜板部53bには、該傾斜板部53bの上面に溜まったオイルを流下させるためのオイル流下孔53e、53eが形成されている。
また、上側部材30には、幅方向中央部近傍に位置する中央リブ56と、幅方向一側に位置する一側リブ57と、幅方向他側に位置する他側リブ58とが設けられている。中央リブ56は、ステー50の基端側を構成している基端側板部53a及び傾斜板部53bから上側周壁部32まで延びるとともに、該中央リブ56の上側が上壁部31まで延びている。また、一側リブ57及び他側リブ58も中央リブ56と同様に延びている。これらリブ56〜58により、ステー50の基端側の変形が抑制される。
図2に示すように、上側板状部53には縦板部(第3板状部)55が形成されている。図3に示すように、縦板部55は、上側板状部53から下方へ延びる先端側縦板部55a、他側縦板部55b及び一側縦板部55cを有している。すなわち、図2に示すように、先端側縦板部55aは、ステー50の上側板状部53における中央部近傍に形成されており、該ステー50の幅方向に延びている。他側縦板部55bは、ステー50の上側板状部53における幅方向他側(図3における上側)に形成されており、ステー50の延びる方向に沿うように延びている。他側縦板部55bは、先端側縦板部55aと連続している。また、一側縦板部55cは、ステー50の上側板状部53における幅方向一側(図3における下側)に形成されており、ステー50の延びる方向に沿うように延びている。一側縦板部55cも先端側縦板部55aと連続している。
図2に示すように、縦板部55には、湾曲板部53cから下方へ延びる先端側リブ53dが連なっている。先端側リブ53dは、締結部51まで延びており、締結部51と縦板部55とが先端側リブ53dによって接続されている。
図2、図4〜図6に示すように、縦板部55の下端部と、下側板状部54の突条部54aとが溶着され、これにより、縦板部55を介して上側板状部53と下側板状部54とが一体化されてステー50の下側に閉断面Sが構成される。この閉断面Sは、ステー50における基端部から中央部近傍に亘って連続している。そして、この閉断面Sにおけるステー50の基端側S1の断面積は、上側板状部53の基端側に基端側板部53aが形成されていることにより縮小している。特に閉断面Sにおけるステー50の基端側S1の上下方向の寸法が短くなっている。
縦板部55の下端部と、上側周壁部32の下端部とは、上側部材30及び下側部材40の分割面に沿って延びる同一平面上に位置するように配置される。また、下側板状部54の突条部54aの上端部と、下側周壁部42の上端部も上記同一平面上に位置するように配置される。これは溶着時に平坦な熱板(図示せず)を使用可能にするためである。
上述したように、下側板状部54がステー50の先端側へ行くほど幅が狭くなるように形成されるとともに、上側板状部53もステー50の先端側へ行くほど幅が狭くなるように形成されているので、ステー50の下側に形成された閉断面S(S1を含む)左右方向の幅は、ステー50の先端側へ向かって狭くなる。これにより、ステー50の側方にオイルパン内の部品が位置する場合に、当該部品とステー50との干渉を回避することができる。
下側板状部54が先端側へ行くほど下に位置するように傾斜する一方、ステー50の上側板状部53における中央部近傍までの部位が略水平に延びていることにより、ステー50の下側に形成された閉断面Sの高さは、図5〜図7に示すように、ステー50の先端側へ向かって高くなるが、オイルパンにはある程度の深さがあるので、閉断面Sの高さが高くなることは許容される。
(オイルストレーナの製造方法)
次に、上記のように構成されたオイルストレーナ1の製造方法について説明する。まず、フィルタ10、上側部材30及び下側部材40を周知の射出成形法によって得る。このとき、上側部材30のステー50が、成形後の熱収縮等の影響によって設計形状から僅かにずれた形状になっていることがある。
その後、フィルタ10を上側部材30の下方から該上側部材30の上側周壁部32の内部へ挿入する。すると、フィルタ10の枠部11が上側周壁部32の段部32aに嵌まるので、フィルタ10が上側周壁部32に対して位置決めされる。
次いで、上側部材30の上側周壁部32の下端部及び縦板部55の下端部に熱板を接近させて該下端部を溶融させるとともに、下側部材40の下側周壁部42の上端部及び下側板状部54の突条部54aの上端部に熱板を接近させて該上端部を溶融させる。このとき、フィルタ10の枠部11の下端部を溶融させてもよい。溶融させる際、縦板部55の下端部と、上側周壁部32の下端部とが同一平面上に位置するように配置され、また、下側板状部54の突条部54aの上端部と、下側周壁部42の上端部も同一平面上に位置するように配置されているので、平坦な熱板を用いることができ、溶着作業性は良好である。
しかる後、熱板を外して上側部材30の上側周壁部32の下端部及び縦板部55の下端部と、下側部材40の下側周壁部42の上端部及び下側板状部54の突条部54aの上端部とを密着させて固化させると、上側部材30と下側部材40とが溶着される。このとき、ステー50の形状が設計形状から若干ずれている場合、ステー50の上側板状部53を曲げることによってステー50の形状を設計形状にし、この状態を保ったままで縦板部55と下側板状部54とを溶着することで、ステー50の形状を修正することができる。
(実施形態の作用効果)
この実施形態1に係るオイルストレーナ1によれば、エンジンのオイルパンの内部に貯留されているオイルがケーシング20のオイル流入口43aからケーシング20内の空間Rに流入した後、フィルタ10の網目部13を通過して濾過される。そして、濾過後のオイルがオイル流出口33cからケーシング20外へ流出してオイルポンプに供給される。
また、ステー50を構成する上側板状部53が上側部材30に一体成形され、この上側板状部53と、下側部材40の下側板状部54とが縦板部55を介して一体化される。このとき、縦板部55は上側板状部53から下側板状部54へ延びているので、上側板状部53、下側板状部54及び縦板部55によって閉断面Sが構成される。この閉断面Sによってステー50の基端側の剛性が高まる。また、閉断面Sの幅がステー50の先端側へ向かって、図4に符号S2で示す閉断面よりも図5に符号S3で示す閉断面S3が狭くなり、また、図5に符号S3で示す閉断面よりも図6に符号S4で示す閉断面が狭くなっているので、閉断面Sを有するオイルストレーナ1が無用に大型化することはなく、ステー50の剛性の高いオイルストレーナ1をコンパクトにすることができる。
さらに、ステー50が成形後の収縮等によって変形していた場合に、ステー50の上側板状部53とは別部材の下側板状部54を上側板状部53に一体化することで、ステー50の変形を修正することができる。よって、ステー50の位置ずれを小さくすることができる。
また、例えば車両の走行時にオイルパンに対して下方から衝撃が作用してオイルストレーナ1のオイル流入管部43の下端部に上向きの外力が作用することが考えられる。このとき、オイル流入管部43はオイルストレーナ1の取付フランジ33aとステー50との間に位置しているので、オイルストレーナ1における取付フランジ33aとステー50との間の部分に対して上向きの外力が作用する。ステー50の閉断面Sの基端側S1の断面積が傾斜板部53bの形成によって縮小しているので、閉断面Sの基端側S1を積極的に変形させることができる。これにより、ケーシング20のフィルタ10を収容している部分の破損を抑制することができ、オイルの濾過を継続できる。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2に係るオイルストレーナ1を示すものである。実施形態2のオイルストレーナ1は、実施形態1のものに対してステー50の形状が異なるだけであり、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
すなわち、ステー50の縦板部55の下端部は、該ステー50の先端側に近づくほど上に位置するように湾曲している。また、下側板状部54もステー50の先端側に近づくほど上に位置するように湾曲している。したがって、この実施形態2では、溶着時の熱板が湾曲した形状になる。
また、他側縦板部55bと一側縦板部55cの左右方向の幅と、上側板状部53と下側板状部54の上下方向の間隔とがステー50の先端に近づくほど狭くなっている。これにより、コンパクトでかつ高い剛性を持った変形の少ない閉断面Sを有するステー50を形成できる。
この実施形態2の場合も実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
尚、実施形態1、2では、縦板部55を上側板状部53に一体成形しているが、これに限らず、図示しないが、下側板状部54に縦板部55を一体成形して、縦板部55を介して上側板状部53と下側板状部54とを一体化してもよい。また、上側板状部53と下側板状部54の両方に縦板部55を一体成形して、上側板状部53側の縦板部55と、下側板状部54側の縦板部55とを一体化してもよい。
また、実施形態1、2では、上側板状部53、下側板状部54、縦板部55、先端側縦板部55a、他側縦板部55b、一側縦板部55c、基端側壁部53a及び傾斜板部53bの少なくとも一つが湾曲していてもよい。
また、オイルストレーナ1を屈曲させる場合、重心の位置が、締結部材が挿通する2つの挿通孔33b、33bとステー50との3点の間に位置するようにすることで振動防止効果を高めることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るオイルストレーナは、例えばエンジンのオイルパンの内部に配設してエンジンオイルを濾過するのに適している。
1 オイルストレーナ
10 フィルタ
20 ケーシング
30 上側部材(第1分割体)
32 上側周壁部
33a 取付フランジ(第1取付部)
33c オイル流出口
40 下側部材(第2分割体)
45a オイル流入口
50 ステー(第2取付部)
53 上側板状部(第1板状部)
53a 基端側板部(第4板状部)
53b 傾斜板部(第5板状部)
54 下側板状部(第2板状部)
55 縦板部(第3板状部)
S 閉断面

Claims (3)

  1. オイルを濾過するフィルタ(10)と、
    上記フィルタ(10)を収容するケーシング(20)とを備え、
    上記ケーシング(20)に形成されたオイル流入口(43a)から該ケーシング(20)内に流入したオイルが上記フィルタ(10)によって濾過されて該ケーシング(20)に形成されたオイル流出口(33c)から流出するオイルストレーナ(1)において、
    上記ケーシング(20)は、樹脂製の第1分割体(30)と第2分割体(40)とが溶着されてなり、
    上記オイルストレーナ(1)を取り付けるための第1取付部(33a)と第2取付部(50)とが互いに間隔をあけた状態で上記第1分割体(30)に一体成形され、
    上記第2取付部(50)は、上記ケーシング(20)の外方へ延びるように形成される第1板状部(53)を有し、
    上記第2分割体(40)は、上記第1板状部(53)から該第1板状部(53)の板厚方向に離れた第2板状部(54)を有し、
    上記第1板状部(53)及び上記第2板状部(54)の少なくとも一方には、他方へ延びる第3板状部(55)が形成され、
    上記第3板状部(55)を介して上記第1板状部(53)及び上記第2板状部(54)が一体化されて閉断面(S)が構成され、
    上記閉断面(S)の幅は、上記第2取付部(50)の先端側へ向かって狭くなっており、
    上記閉断面(S)の高さは、上記第2取付部(50)の先端側へ向かって高くなっていることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  2. 請求項1に記載のオイルストレーナ(1)において、
    上記第1板状部(53)における上記ケーシング(20)側には、上記第2板状部(54)側へ延びる第4板状部(53a)が形成され、
    上記第4板状部(53a)における上記第2板状部(54)側には、上記第1分割体(30)の周壁部(32)まで延びる第5板状部(53b)が形成され、
    上記第5板状部(53b)により上記閉断面(S)の断面積が縮小されていることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  3. 請求項1または2に記載のオイルストレーナ(1)において、
    上記ケーシング(20)は、平面視で屈曲した屈曲部(21)を有しており、
    上記第1板状部(53)及び上記第2板状部(54)は上記屈曲部(21)から延びていることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
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