JP6708866B1 - 分極超接合GaN系電界効果トランジスタおよび電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ソース・ドレイン間に例えば1000V程度の高電圧を印加した場合でも、高いドレイン耐圧を得ることができる分極超接合GaN系電界効果トランジスタを提供する。【解決手段】分極超接合GaN系電界効果トランジスタは、i型GaN層12と、その上のi型AlxGa1-xN層13と、その上の、島状の形状を有するi型GaN層14と、その上のp型GaN層16およびp+型GaN層17と、その上のゲート電極24と、i型AlxGa1-xN層13上のソース電極22およびドレイン電極23と、i型GaN層14のドレイン電極側の端部とドレイン電極23とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層15とを有する。p型高抵抗分圧層15はi型AlxGa1-xN層13上に設けられたi型GaN層あるいはNiOなどのp型絶縁膜により構成される。【選択図】図1

Description

この発明は、分極超接合GaN(窒化ガリウム)系電界効果トランジスタおよびこの分極超接合GaN系電界効果トランジスタを用いた電気機器に関する。
従来、パワートランジスタとして分極超接合(Polarization Super Junction;PSJ)GaN系電界効果トランジスタ(FET)が知られている(特許文献1、2参照。)。この分極超接合GaN系電界効果トランジスタは、アンドープ(i型)GaN層、Alx Ga1-x N層およびアンドープ(i型)GaN層が順次積層された構造の分極超接合領域を有する。この分極超接合GaN系電界効果トランジスタは、シリコン(Si)系のパワートランジスタでは実現が難しい、高耐圧、高出力、高効率、高速動作が可能である。
特許第5828435号明細書 特許第5669119号明細書
しかしながら、本発明者が独自に行った詳細な検討によれば、特許文献1、2に記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタでは、ソース・ドレイン間に高電圧、例えば1000V程度の電圧を印加したとき、リーク電流が予想よりかなり大きいことが判明した。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、ソース・ドレイン間に例えば1000V程度の高電圧を印加した場合でも、リーク電流の大幅な低減を図ることができる分極超接合GaN系電界効果トランジスタを提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、前記の分極超接合GaN系電界効果トランジスタを用いた高性能の電気機器を提供することである。
本発明者は、特許文献1、2に記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタにおいてソース・ドレイン間に高電圧を印加したときのリーク電流が予想よりかなり大きいことを見出した後、その原因について種々検討を行った結果、Alx Ga1-x N層上のアンドープ(i型)GaN層のドレイン電極側の端部に電界集中が起きることが主な原因であることを突き止めた。そして、この電界集中の問題を解決する方法として種々の方法を比較検討した結果、最も簡便で有効な方法を見出し、この発明を案出するに至った。
すなわち、前記課題を解決するために、この発明は、
第1i型GaN層と、
前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
を有する分極超接合GaN系電界効果トランジスタである。
この分極超接合GaN系電界効果トランジスタにおいては、非動作時(熱平衡状態)において、Alx Ga1-x N層と第2i型GaN層との間のヘテロ界面の近傍の部分における第2i型GaN層に2次元正孔ガスが形成され、かつ、第1i型GaN層とAlx Ga1-x N層との間のヘテロ界面の近傍の部分における第1i型GaN層に2次元電子ガスが形成される。
p型高抵抗分圧層の抵抗値は、トランジスタ全体で見た場合、好適には、ドレイン・ゲート間の抵抗値が100kΩ以上10GΩ程度になるように選択される。分極超接合GaN系電界効果トランジスタの動作時にp型高抵抗分圧層を流れるリーク電流は、トランジスタ全体で見た場合、好適には、室温で1nA〜1μA程度、150℃〜175℃の高温環境では100nA〜10mA程度である。
p型高抵抗分圧層は、例えば、第2i型GaN層と連なってAlx Ga1-x N層上に延在する。この場合、典型的には、p型高抵抗分圧層はAlx Ga1-x N層上の、第2i型GaN層より厚さが小さい第3i型GaN層からなる。第3i型GaN層の厚さは必要に応じて選ばれるが、典型的には1nm以上5nm以下である。典型的には、ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、第1ドレイン電極はAlx Ga1-x N層上に設けられ、第2ドレイン電極は第3i型GaN層の一端部の上に設けられたp型GaN層上に設けられる。
第2i型GaN層とp型高抵抗分圧層との間にこのp型高抵抗分圧層より低抵抗のp型中抵抗分圧層が第2i型GaN層およびp型高抵抗分圧層と連なってAlx Ga1-x N層上に延在するようにしてもよい。この場合、p型中抵抗分圧層およびp型高抵抗分圧層の合成抵抗値は、トランジスタ全体で見た場合、好適には、ドレイン・ゲート間の抵抗値が100kΩ以上10GΩ程度になるように選択される。分極超接合GaN系電界効果トランジスタの動作時にp型中抵抗分圧層およびp型高抵抗分圧層を流れるリーク電流は、トランジスタ全体で見た場合、好適には、室温で1nA〜1μA程度、150℃〜175℃の高温環境では100nA〜10mA程度である。典型的には、p型中抵抗分圧層はAlx Ga1-x N層上の、第2i型GaN層より厚さが小さい第4i型GaN層からなり、p型高抵抗分圧層はAlx Ga1-x N層上の、第4i型GaN層より厚さが小さい第5i型GaN層からなる。第4i型GaN層の厚さおよび第5i型GaN層の厚さは必要に応じて選ばれるが、典型的には、第4i型GaN層の厚さは6nm以上15nm以下、第5i型GaN層の厚さは1nm以上5nm以下である。典型的には、ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、第1ドレイン電極はAlx Ga1-x N層上に設けられ、第2ドレイン電極は第5i型GaN層の一端部の上に設けられる。
p型高抵抗分圧層はp型絶縁膜からなるものであってもよい。p型絶縁膜は電気絶縁性の物質の中で特にp型伝導性を示す物質からなるものである。このようなp型伝導性を示す電気絶縁性の物質としては、例えば、NiO、ZrN、CuO、CuAlOなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。この場合、典型的には、ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、p型絶縁膜は一端部が第2i型GaN層の前記端部と電気的に接続され、他端部が第2ドレイン電極と電気的に接続される。そして、例えば、p型絶縁膜の他端部および第2ドレイン電極はAlx Ga1-x N層上に、典型的にはi型GaN層を介して設けられたp型GaN層上に設けられ、あるいは、第2ドレイン電極はp型絶縁膜の他端部の上に設けられる。
第2i型GaN層上のp型GaN層は、典型的には、ゲート電極のコンタクト領域にのみ設けられる。従って、ゲート電極のコンタクト領域は、第2i型GaN層およびこの第2i型GaN層の直下の第1i型GaN層およびAlx Ga1-x N層を含む分極超接合領域と重なることなく、各層に平行な方向に互いに分離して設けられている。p型GaN層上には、ゲート電極のコンタクト抵抗の低減のため、好適には、p型不純物が高濃度にドープされたp+ 型GaN層がコンタクト層として設けられ、このp+ 型GaN層上にゲート電極が設けられる。
分極超接合GaN系電界効果トランジスタが特許文献1に記載の構造を有する場合は、Alx Ga1-x N層の厚さおよびAl組成比x、第2i型GaN層の厚さ、p型GaN層の厚さおよび不純物濃度は、典型的には、特許文献1に準拠して選択される。Alx Ga1-x N層は、典型的にはi型であるが、ドナー(n型不純物)またはアクセプタ(p型不純物)がドープされたn型またはp型のAlx Ga1-x N層、例えばSiがドープされたn型Alx Ga1-x N層であってもよい。分極超接合GaN系電界効果トランジスタが特許文献2に記載の構造を有する場合、分極超接合領域は、第1i型GaN層、Alx Ga1-x N層、島状の形状を有する第2i型GaN層および第2i型GaN層の全面に設けられたp型GaN層からなり、Alx Ga1-x N層の厚さおよびAl組成比x、第2i型GaN層の厚さ、p型GaN層の厚さおよび不純物濃度は、典型的には、特許文献2に準拠して選択される。Alx Ga1-x N層は典型的にはi型である。
また、この発明は、
少なくとも一つのトランジスタを有し、
前記トランジスタが、
第1i型GaN層と、
前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
前記i型第2GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
を有する分極超接合GaN系電界効果トランジスタである電気機器である。
ここで、電気機器は、およそ電気を用いるもの全てを含み、用途、機能、大きさなどを問わないが、例えば、電子機器、移動体、動力装置、建設機械、工作機械などである。電子機器は、ロボット、コンピュータ、ゲーム機器、車載機器、家庭電気製品(エアコンディショナーなど)、工業製品、携帯電話、モバイル機器、IT機器(サーバーなど)、太陽光発電システムで使用するパワーコンディショナー、送電システムなどである。移動体は、鉄道車両、自動車(電動車両など)、二輪車、航空機、ロケット、宇宙船などである。
この電気機器の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、上記の分極超接合GaN系電界効果トランジスタの発明に関連して説明したことが成立する。
この発明によれば、第2i型GaN層のドレイン電極側の端部とドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層を有することにより、ソース・ドレイン間に例えば1000V程度の高電圧を印加した場合でも、p型高抵抗分圧層にリーク電流が流れることにより電圧降下が生じる結果、ゲート・ドレイン間の電界強度分布を緩やかにすることができるとともに電界集中を抑えることができ、それによってリーク電流の大幅な低減を図ることができる。そして、この優れた分極超接合GaN系電界効果トランジスタを用いて高性能の電気機器を実現することができる。
この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETを示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETを示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第3の実施の形態による分極超接合GaN系FETを示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETを示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法を示す断面図である。 この発明の第5の実施の形態による分極超接合GaN系FETを示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETについて行ったシミュレーションのモデルを示す断面図である。 図24に示すモデルのA−A線に沿ってのエネルギーバンド図を示す。 図24に示すモデルのA−A線に沿っての正孔密度の分布を示す略線図である。 図24に示すモデルのB−B線に沿ってのエネルギーバンド図を示す。 図24に示すモデルのB−B線に沿っての正孔密度の分布を示す略線図である。 図24に示すモデルのC−C線に沿ってのエネルギーバンド図を示す。 図24に示すモデルのC−C線に沿っての正孔密度の分布を示す略線図である。 p型高抵抗分圧層を設けていない従来の分極超接合GaN系FETについてシミュレーションモデルに基づいて求めた電位分布を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETについてシミュレーションモデルに基づいて求めた電位分布を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETについてシミュレーションモデルに基づいて求めた電位分布を示す略線図である。 図31に示す電位分布に対応する電界強度分布を示す略線図である。 図32に示す電位分布に対応する電界強度分布を示す略線図である。 図33に示す電位分布に対応する電界強度分布を示す略線図である。 p型高抵抗分圧層を設けていない従来の分極超接合GaN系FETについてシミュレーションにより求めたリーク電流−ドレイン電圧特性を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETについてシミュレーションにより求めたリーク電流−ドレイン電圧特性を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETについてシミュレーションにより求めたリーク電流−ドレイン電圧特性を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という。)について説明する。
〈1.第1の実施の形態〉
[分極超接合GaN系FET]
第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETを図1に示す。
図1に示すように、この分極超接合GaN系FETにおいては、基板10上に、バッファ層11、i型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13およびi型GaN層14が順次積層されている。基板10は、好適には、GaN系半導体がC面成長する基板、例えば、C面サファイア基板、Si基板、SiC基板などである。バッファ層11は、例えば、多結晶あるいは非晶質のGaNやAlGaN、さらにはAlGaN/GaN超格子などからなる。i型Alx Ga1-x N層13のAl組成比xおよび厚さは、特許文献1に準拠して選ばれる。i型GaN層14は所定の島状の形状を有する。i型GaN層14の上部はメサを形成している。i型GaN層14のうち後述のドレイン電極23側の部分はメサの部分に比べて厚さが小さくなっており、この部分がp型高抵抗分圧層15を形成している。メサの部分のi型GaN層14の一端部の上には、所定形状を有するp型GaN層16およびp+ 型GaN層17が順次積層されている。p型GaN層16にはp型不純物としてマグネシウム(Mg)がドープされ、p+ 型GaN層17には同じくMgが高濃度にドープされている。p型高抵抗分圧層15の一端部の上には、所定形状を有するi型GaN層18、p型不純物としてMgがドープされたp型GaN層19および同じくMgが高濃度にドープされたp+ 型GaN層20が順次積層されている。
i型GaN層14、p型高抵抗分圧層15、p型GaN層16、p+ 型GaN層17、i型GaN層18、p型GaN層19およびp+ 型GaN層20を覆うようにパッシベーション絶縁膜21が設けられている。このパッシベーション絶縁膜21は、例えば、SiO2 膜、Al2 3 膜、SiN膜、AlN膜などである。このパッシベーション絶縁膜21には、i型GaN層14の外側の部分のi型Alx Ga1-x N層13上にコンタクトホール21a、21bが設けられ、p+ 型GaN層17上にコンタクトホール21cが設けられ、p+ 型GaN層20上にコンタクトホール21dが設けられている。コンタクトホール21aを通じてi型Alx Ga1-x N層13上にソース電極22が設けられている。コンタクトホール21bを通じてi型Alx Ga1-x N層13上にドレイン電極23が設けられている。ソース電極22およびドレイン電極23は、後述のとおり、i型GaN層12とi型Alx Ga1-x N層13との間のヘテロ界面の近傍の部分におけるi型GaN層12に形成される2次元電子ガス(2DEG)にオーミックコンタクトすることができるように、仕事関数が小さい金属、典型的には例えばチタン(Ti)により構成される。ソース電極22およびドレイン電極23は、Ti膜の上にニッケル(Ni)膜、金(Au)膜、アルミニウム(Al)膜などを積層した積層膜からなるものであってもよい。コンタクトホール21cを通じてp+ 型GaN層17上にゲート電極24が設けられている。コンタクトホール21dを通じてp+ 型GaN層20上にドレイン電極25が設けられている。ゲート電極24およびドレイン電極25はそれぞれp+ 型GaN層17およびp+ 型GaN層20にオーミックコンタクトさせるため、仕事関数が大きい金属、例えば典型的にはニッケル(Ni)により形成される。ゲート電極24およびドレイン電極25は、Ni膜上に他の金属膜を積層した積層膜からなるものであってもよい。
パッシベーション絶縁膜21上にはゲート電極24を覆うように層間絶縁膜26が設けられている。この層間絶縁膜26は、例えば、SiO2 膜、Al2 3 膜、SiN膜、AlN膜などである。そして、この層間絶縁膜26上に、ソース電極22とコンタクトしてソースパッド27が設けられているとともに、ドレイン電極23およびドレイン電極25とコンタクトして統合ドレインパッド28が設けられている。ソースパッド27および統合ドレインパッド28の互いに対向する端部を覆うようにパッシベーション絶縁膜29が設けられている。このパッシベーション絶縁膜29は、例えば、SiO2 膜、Al2 3 膜、SiN膜、AlN膜などである。
この分極超接合GaN系FETにおいては、p型GaN層16およびp+ 型GaN層17が設けられていない部分のi型GaN層14およびこのi型GaN層14の直下のi型GaN層12およびi型Alx Ga1-x N層13が分極超接合領域(真性分極超接合領域)を構成する。p型GaN層16およびp+ 型GaN層17が設けられている部分のi型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13およびi型GaN層14はゲート電極コンタクト領域を構成する。
この分極超接合GaN系FETにおいては、ピエゾ分極および自発分極により、基板10寄りのi型GaN層12とi型Alx Ga1-x N層13との間のヘテロ界面の近傍の部分におけるi型Alx Ga1-x N層13に正の固定電荷が誘起され、また、基板10と反対側のi型Alx Ga1-x N層13とi型GaN層14との間のヘテロ界面の近傍の部分におけるi型Alx Ga1-x N層13に負の固定電荷が誘起されている。このため、この分極超接合GaN系FETにおいては、非動作時(熱平衡状態)に、i型Alx Ga1-x N層13とi型GaN層14との間のヘテロ界面の近傍の部分におけるi型GaN層14に2次元正孔ガス(2DHG)30が形成され、かつ、i型GaN層12とi型Alx Ga1-x N層13との間のヘテロ界面の近傍の部分におけるi型GaN層12に2次元電子ガス(2DEG)31が形成されている。
この分極超接合GaN系FETにおいては、p型高抵抗分圧層15の抵抗値は、トランジスタ全体で見た場合、ドレイン・ゲート間の抵抗値が100kΩ以上10GΩ程度になるように選択される。また、動作時にp型高抵抗分圧層15を流れるリーク電流は、トランジスタ全体で見た場合、室温で1nA〜1μA程度、150℃〜175℃の高温環境では100nA〜10mA程度となるように選択される。
[分極超接合GaN系FETの製造方法]
図2に示すように、まず、基板10上に、例えば、従来公知のMOCVD(有機金属化学気相成長)法により、Ga原料としてTMG(トリメチルガリウム)、Al原料としてTMA(トリメチルアルミニウム)、窒素原料としてNH3 (アンモニア)、キャリアガスとしてN2 ガスおよびH2 ガスを用いて、バッファ層11、i型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13およびp型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32を順次成長させる。i型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13およびp型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32の成長温度は例えば1100℃程度である。基板10としては、サファイア基板(例えば、C面サファイア基板)、Si基板、SiC基板などを用いることができる。バッファ層11は、GaN層、AlGaN層、AlGaN/GaN超格子層などを用いることができる。バッファ層11として例えばGaN層を用いる場合には例えば530℃程度の低温で成長させる。
次に、図3に示すように、p型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32上に成長マスクとなる絶縁膜33を形成する。絶縁膜33は、例えば、SiO2 膜やSi3 4 膜などである。絶縁膜33は分極超接合領域およびドレイン電極25のコンタクト領域に対応する部分を含む所定部分が開口している。絶縁膜33は、例えば、p型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32の全面にSiO2 膜やSi3 4 膜などを形成した後、その上に標準的なフォトリソグラフィー技術により分極超接合領域およびドレイン電極25のコンタクト領域に対応する部分を含む所定部分が開口した所定形状のレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとしてSiO2 膜やSi3 4 膜などをエッチングすることにより形成することができる。次に、絶縁膜33を成長マスクとし、この絶縁膜33で覆われていない部分のp型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32上にMOCVD法によりi型GaN層34、p型GaN層35およびp+ 型GaN層36を順次成長させる。p型GaN層35およびp+ 型GaN層36の成長の際のp型ドーパントとしてはビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム(Cp2 Mg)を用い、キャリアガスとしてはH2 およびN2 を用いる。
次に、図4に示すように、絶縁膜33をエッチングにより除去した後、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、p型GaN層35およびp+ 型GaN層36を所定形状にパターニングする。
次に、図5に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、p型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32を所定形状にパターニングする。
次に、図6に示すように、p型高抵抗分圧層形成用i型GaN層32、i型GaN層34、p型GaN層35およびp+ 型GaN層36を覆うように全面にパッシベーション絶縁膜21を例えば表面がほぼ平坦となるように形成する。
次に、図7に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜21の所定部分にコンタクトホール21a、21bを形成した後、これらのコンタクトホール21a、21bを通じてi型Alx Ga1-x N層13上にそれぞれソース電極22およびドレイン電極23を形成する。
次に、図8に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜21のうちのp+ 型GaN層36の上方の部分にコンタクトホール21c、21dを形成した後、これらのコンタクトホール21c、21dを通じてそれぞれゲート電極24およびドレイン電極25を形成する。
次に、図9に示すように、パッシベーション絶縁膜21の全面に層間絶縁膜26を形成した後、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、この層間絶縁膜26を所定形状にパターニングしてソース電極22、ドレイン電極23およびドレイン電極25を露出させる。次に、ソースハッドおよび統合ドレインパッド形成用の金属膜を形成した後、この金属膜をエッチングにより所定形状にパターニングすることによりソースハッド27および統合ドレインパッド28を形成する。
以上により、図1に示す目的とする分極超接合GaN系FETが製造される。ここで、図9の左側のi型GaN層34およびその直下のi型GaN層32が図1のi型GaN層14に対応し、図9のドレイン電極23側のi型GaN層32のみからなる部分が図1のp型高抵抗分圧層15に対応し、図9のゲート電極24の直下のp型GaN層35およびp+ 型GaN層36が図1のp型GaN層16およびp+ 型GaN層17に対応し、図9のドレイン電極25の直下のp型GaN層35およびp+ 型GaN層36が図1のp型GaN層19およびp+ 型GaN層20に対応する。
この第1の実施の形態によれば、分極超接合GaN系FETの分極超接合領域のi型GaN層14のドレイン電極23側の端部とドレイン電極23との間にp型高抵抗分圧層15が電気的に接続されていることにより、ソース・ドレイン間に例えば1000V程度の高電圧が印加されても、p型高抵抗分圧層15にリーク電流が流れて十分な電圧降下が生じる。このため、p型高抵抗分圧層15が設けられていない従来の分極超接合GaN系FETと比べて、ゲート・ドレイン間の電界強度分布を緩やかにすることができるとともに電界集中を抑えることができ、それによってリーク電流の大幅な低減を図ることができる。
〈2.第2の実施の形態〉
[分極超接合GaN系FET]
第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETを図10に示す。
図10に示すように、この分極超接合GaN系FETにおいては、i型GaN層14のうちメサの部分よりドレイン電極23側の部分が二段階で段階的に厚さが小さくなっており、メサの部分のi型GaN層14の厚さをt0 、その直ぐ隣の部分のi型GaN層14の厚さをt1 、ドレイン電極23に最も近い側のi型GaN層14の厚さをt2 としたとき、t0 >t1 >t2 となっている。そして、厚さt1 の部分のi型GaN層14がp型中抵抗分圧層37、厚さt2 の部分のi型GaN層14がp型高抵抗分圧層15を形成している。また、ドレイン電極25は、p型高抵抗分圧層15のドレイン電極23側の端部の上に直接設けられ、p型高抵抗分圧層15にオーミックコンタクトしている。この分極超接合GaN系FETの他の構成は第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETと同様である。
[分極超接合GaN系FETの製造方法]
図11に示すように、まず、基板10上に、第1の実施の形態と同様に、MOCVD法により、バッファ層11、i型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13および厚さt1 のp型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38を順次成長させる。
次に、図12に示すように、p型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38上に成長マスクとなる絶縁膜33を形成する。絶縁膜33は、例えば、SiO2 膜やSi3 4 膜などである。絶縁膜33は、上述の厚さt0 のi型GaN層14となる部分が開口している。次に、絶縁膜33を成長マスクとしてこの絶縁膜33で覆われていない部分のp型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38上にi型GaN層39、p型GaN層35およびp+ 型GaN層36を順次成長させる。
次に、絶縁膜33をエッチングにより除去した後、図13に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、p型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38の所定部分を厚さt1 −t2 だけエッチングする。
次に、図14に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、p型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38ならびにp+ 型GaN層35およびp型GaN層36を所定形状にパターニングする。
次に、図15に示すように、基板全面にパッシベーション絶縁膜21を例えば表面がほぼ平坦となるように形成する。次に、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜21にコンタクトホール21a、21bを形成した後、これらのコンタクトホール21a、21bにそれぞれソース電極22およびドレイン電極23を形成する。次に、パッシベーション絶縁膜21にコンタクトホール21c、21dを形成した後、これらのコンタクトホール21c、21dにそれぞれゲート電極24およびドレイン電極25を形成する。
この後、第1の実施の形態と同様にして、層間絶縁膜26、ソースパッド27、統合ドレインパッド28およびパッシベーション絶縁膜29を形成する。
以上により、図10に示す目的とする分極超接合GaN系FETが製造される。ここで、図15のi型GaN層39およびその直下のp型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38が図10のi型GaN層14に対応し、図15の厚さt1 の部分のp型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38が図10のp型中抵抗分圧層37に対応し、図15の厚さt2 の部分のp型中抵抗分圧層形成用i型GaN層38が図10のp型高抵抗分圧層15に対応し、図15のゲート電極24の直下のp型GaN層35およびp+ 型GaN層36が図1のp型GaN層16およびp+ 型GaN層17に対応する。
この第2の実施の形態によれば、分極超接合GaN系FETの分極超接合領域のi型GaN層14のドレイン電極23側の端部とドレイン電極23との間にp型中抵抗分圧層37およびp型高抵抗分圧層15が電気的に接続されていることにより、ソース・ドレイン間に例えば1000V程度の高電圧が印加されても、p型中抵抗分圧層37およびp型高抵抗分圧層15にリーク電流が流れて十分な電圧降下が生じる。このため、p型高抵抗分圧層15が設けられていない従来の分極超接合GaN系FETと比べて、ゲート・ドレイン間の電界強度分布を緩やかにすることができるとともに電界集中を抑えることができ、それによってリーク電流の大幅な低減を図ることができる。
〈3.第3の実施の形態〉
[分極超接合GaN系FET]
第3の実施の形態による分極超接合GaN系FETを図16に示す。
図16に示すように、この分極超接合GaN系FETにおいては、メサの部分のi型GaN層14の厚さをt0 、ドレイン電極23側のその直ぐ隣の部分のi型GaN層14の厚さをt1 、ドレイン電極23側のその直ぐ隣の部分のi型GaN層14の厚さをt2 としたとき、t0 >t1 >t2 となっていることは第2の実施の形態と同様であるが、ドレイン電極23に最も近い末端部に厚さt2 のi型GaN層14に連なって厚さt0 のi型GaN層14が設けられており、この末端部のi型GaN層14上にp型GaN層19およびp+ 型GaN層20が順次積層され、このp+ 型GaN層20上にドレイン電極25が設けられていることが第2の実施の形態と異なる。この分極超接合GaN系FETの他の構成は第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETと同様である。
[分極超接合GaN系FETの製造方法]
この分極超接合GaN系FETの製造方法は、厚さt0 のi型GaN層14の末端部を形成すること、この末端部のi型GaN層14上にp型GaN層19およびp+ 型GaN層20を順次形成すること、このp+ 型GaN層20上にドレイン電極25を形成することを除いて、第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETの製造方法と同様である。
この第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
〈4.第4の実施の形態〉
[分極超接合GaN系FET]
第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETを図17に示す。
図17に示すように、この分極超接合GaN系FETにおいては、第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETと異なり、分極超接合領域のi型GaN層14の端部とドレイン電極23との間にp型絶縁膜からなるp型高抵抗分圧層15が電気的に接続されている。
すなわち、i型GaN層14、p型GaN層16、p+ 型GaN層17、i型GaN層18、p型GaN層19およびp+ 型GaN層20を覆うようにパッシベーション絶縁膜40が設けられている。このパッシベーション絶縁膜40は、好適には、導電性がない完全な絶縁膜、例えば、SiO2 膜やSiN膜などが用いられる。このパッシベーション絶縁膜40の厚さは、例えば50nm〜500nm程度である。このパッシベーション絶縁膜40には、p+ 型GaN層17の上にコンタクトホール40aが設けられ、i型GaN層14のドレイン電極23側の一端部の上にコンタクトホール40bが設けられ、p+ 型GaN層20の上にコンタクトホール40cが設けられている。このパッシベーション絶縁膜40上には、i型GaN層14のドレイン電極23側の一端部の上面からi型GaN層14の側面、i型GaN層14とi型GaN層18との間の部分のi型Alx Ga1-x N層13の上面、i型GaN層18の側面、p型GaN層19の側面およびp+ 型GaN層20の側面を経由してp+ 型GaN層20の端部の上面に亘ってp型絶縁膜からなるp型高抵抗分圧層15が延在している。このp型高抵抗分圧層15の一端部はコンタクトホール40bを介してi型GaN層14と電気的に接続され、他端部はコンタクトホール40cの片側の部分を介してp+ 型GaN層20と電気的に接続されている。ドレイン電極25はコンタクトホール40cのもう一方の片側の部分を介してp+ 型GaN層20とオーミックコンタクトしている。この分極超接合GaN系FETの他の構成は第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETと同様である。
[分極超接合GaN系FETの製造方法]
まず、基板10上に、MOCVD法により、バッファ層11、i型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13、i型GaN層14と同じ厚さのi型GaN層、p型GaN層およびp+ 型GaN層を順次成長させる。次に、図18に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりi型GaN層を所定形状にパターニングしてi型GaN層14およびi型GaN層18を形成するとともに、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりp型GaN層およびp+ 型GaN層を所定形状にパターニングしてi型GaN層14上にp型GaN層16およびp+ 型GaN層17を形成し、i型GaN層18上にp型GaN層19およびp+ 型GaN層20を形成する。
次に、図19に示すように、基板全面にパッシベーション絶縁膜40を形成する。
次に、図20に示すように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜40にコンタクトホール40b、40cを形成する。
次に、図21に示すように、基板全面にp型絶縁膜を形成した後、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりこのp型絶縁膜を所定形状にパターニングしてp型高抵抗分圧層15を形成する。
次に、図22に示すように、基板全面にパッシベーション絶縁膜21を例えば表面がほぼ平坦となるように形成する。次に、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜21にコンタクトホール21a、21bを形成した後、これらのコンタクトホール21a、21bにそれぞれソース電極22およびドレイン電極23を形成する。次に、パッシベーション絶縁膜21にコンタクトホール21c、21dを形成した後、これらのコンタクトホール21c、21dにそれぞれゲート電極24およびドレイン電極25を形成する。
この後、第1の実施の形態と同様にして、層間絶縁膜26、ソースパッド27、統合ドレインパッド28およびパッシベーション絶縁膜29を形成する。
以上により、図17に示す目的とする分極超接合GaN系FETが製造される。
この第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
〈5.第5の実施の形態〉
[分極超接合GaN系FET]
第5の実施の形態による分極超接合GaN系FETを図23に示す。
図23に示すように、この分極超接合GaN系FETにおいては、第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETと異なり、i型GaN層18、p型GaN層19およびp+ 型GaN層20が設けられておらず、p型絶縁膜からなるp型高抵抗分圧層15はi型GaN層14のドレイン電極23側の一端部の上面からi型GaN層14の側面およびi型GaN層14に隣接する部分のi型Alx Ga1-x N層13の上面に亘って延在しており、p型高抵抗分圧層15の他端部の上にドレイン電極25が電気的に接続されている。この分極超接合GaN系FETの他の構成は第4の実施の形態による分極超接合GaN系FETと同様である。
[分極超接合GaN系FETの製造方法]
まず、基板10上に、MOCVD法により、バッファ層11、i型GaN層12、i型Alx Ga1-x N層13、i型GaN層14と同じ厚さのi型GaN層、p型GaN層およびp+ 型GaN層を順次成長させる。次に、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりi型GaN層を所定形状にパターニングしてi型GaN層14を形成するとともに、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりp型GaN層およびp+ 型GaN層を所定形状にパターニングしてi型GaN層14上にp型GaN層16およびp+ 型GaN層17を形成する。
次に、基板全面にパッシベーション絶縁膜40を形成する。
次に、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜40にコンタクトホール40bを形成する。
次に、基板全面にp型絶縁膜を形成した後、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりこのp型絶縁膜を所定形状にパターニングしてp型高抵抗分圧層15を形成する。
次に、基板全面にパッシベーション絶縁膜21を例えば表面がほぼ平坦となるように形成する。次に、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより、パッシベーション絶縁膜21にコンタクトホール21a、21bを形成した後、これらのコンタクトホール21a、21bにそれぞれソース電極22およびドレイン電極23を形成する。次に、パッシベーション絶縁膜21にコンタクトホール21c、21dを形成し、さらにパッシベーション絶縁膜40にコンタクトホール40aを形成した後、コンタクトホール21c、40aにゲート電極24を形成するとともに、コンタクトホール21dにドレイン電極25を形成する。
この後、第1の実施の形態と同様にして、層間絶縁膜26、ソースパッド27、統合ドレインパッド28およびパッシベーション絶縁膜29を形成する。
以上により、図23に示す目的とする分極超接合GaN系FETが製造される。
この第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
〈シミュレーションによる解析〉
第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETについて構造シミュレーションを行った。シミュレーションに用いたモデルを図24に示す。ただし、i型GaN層14の厚さは60nm、i型Alx Ga1-x N層13の厚さは40nm、xは0.27、p型中抵抗分圧層37の厚さは10nm、p型高抵抗分圧層15の厚さは2nmとした。温度はFET全体で300K均一と仮定してシミュレーションを行った。
図25は図24の分極超接合領域のA−A線に沿ったエネルギーバンド図を示す。図25中、Ec は伝導帯の下端のエネルギー、EV は価電子帯の上端のエネルギー、Efpは価電子帯擬フェルミエネルギーを示す。縦軸のエネルギーはEfpを0にとってある。図25に示すように、パッシベーション絶縁膜とi型GaN層(i型GaN層14)との間の界面(i型GaN層の表面)でピニングが発生している。i型GaN層のバンドギャップをEg とすると、このようにピニングが発生したときには、i型GaN層の表面で、Egx+Egy=Eg で、EgxとEgyとが固定されるため、Eg をEgxとEgyとに分割する点で必ずEfpと交差する。i型Alx Ga1-x N層と左側のi型GaN層との間のヘテロ界面の近傍の部分のi型GaN層の価電子帯に三角ポテンシャルが形成され、この三角ポテンシャルに2DHGが形成されている。この場合、この三角ポテンシャルはEfpに接触している。また、i型Alx Ga1-x N層と右側のi型GaN層(i型GaN層12)との間のヘテロ界面の近傍の部分のi型GaN層の伝導帯に三角ポテンシャルが形成され、この三角ポテンシャルに2DEGが形成されている。図26は、A−A線に沿った断面における正孔密度を示す。図26に示すように、正孔密度は最大で4×1019cm-3であるが、2DHGが存在する厚さは10nm(1×10-6cm)程度であることから、面密度では4×1019×1×10-6=4×1013cm-2弱程度と推定される。
図27は図24のB−B線(p型中抵抗分圧層を貫通する直線)に沿ったエネルギーバンド図を示す。図27に示すように、この断面では、i型Alx Ga1-x N層と左側のi型GaN層との間のヘテロ界面の近傍の部分のi型GaN層の価電子帯に形成された三角ポテンシャルはEfpに接触していない。図28は、B−B線に沿った断面における正孔密度を示す。図28に示すように、正孔密度は最大で1×1019cm-3であるが、2DHGが存在する厚さはピニングにより1nm(1×10-7cm)強まで圧縮されていることから、面密度では1×1019×1×10-7=1×1012cm-2強程度と推定される。
図29は図24のC−C線(p型高抵抗分圧層を貫通する直線)に沿ったエネルギーバンド図を示す。図29に示すように、この断面では、i型Alx Ga1-x N層と左側のi型GaN層との間のヘテロ界面の近傍の部分のi型GaN層の価電子帯に形成された三角ポテンシャルはEfpに接触していない。図30は、C−C線に沿った断面における正孔密度を示す。図30に示すように、正孔密度は最大で2×1011cm-3であるが、2DHGが存在する厚さはピニングにより1nm(1×10-7cm)強まで圧縮されていることから、面密度では2×1011×1×10-7=2×104 cm-2程度と推定される。
図31Aは、p型高抵抗分圧層を設けていない従来の分極超接合GaN系FETにVgs=−15V、Vds=1000Vを印加した時のゲート・ドレイン間の等電位線(30V間隔で示す。以下同様。)の分布を示す。図31Bは図31Aの一部を縦方向に拡大した図である。また、図31Cは図31Bにおいて等電位線を500〜1000Vで描画した図である。図32Aは、第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETにVgs=−15V、Vds=1000Vを印加した時のゲート・ドレイン間の等電位線の分布を示す。図32Bは図32Aの一部を縦方向に拡大した図である。また、図32Cは図32Bにおいて等電位線を500〜1000Vで描画した図である。図33Aは、第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETにVgs=−15V、Vds=1000Vを印加した時のゲート・ドレイン間の等電位線の分布を示す。図33Bは図32Aの一部を縦方向に拡大した図である。また、図33Cは図33Bにおいて等電位線を500〜1000Vで描画した図である。
図31A、BおよびCに示すように、従来の分極超接合GaN系FETでは、分極超接合領域を構成するi型GaN層の端部の近傍に等電位線が密集しており、従ってi型GaN層の端部の近傍の電界強度が高い。これに対して、図32A、BおよびCに示すように、分極超接合領域を構成するi型GaN層の端部とドレイン電極23との間にp型高抵抗分圧層を設けた第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETでは、p型高抵抗分圧層の端部の近傍の等電位線が疎になっており、従ってp型高抵抗分圧層の近傍の電界強度が低くなっている。また、図33A、BおよびCに示すように、分極超接合領域を構成するi型GaN層の端部とドレイン電極23との間にp型中抵抗分圧層およびp型高抵抗分圧層を設けた第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETでは、p型高抵抗分圧層の端部の近傍の等電位線がより疎になっており、従ってp型高抵抗分圧層の近傍の電界強度がより低くなっている。
図34は図31A、BおよびCに示す等電位線に対応するゲート・ドレイン間の電界強度分布を示す。図35は図32A、BおよびCに示す等電位線に対応するゲート・ドレイン間の電界強度分布を示す。図36は図33A、BおよびCに示す等電位線に対応するゲート・ドレイン間の電界強度分布を示す。図34に示すように、分極超接合領域を構成するi型GaN層の端部の近傍において電界強度が高い。これに対して、図35に示すように、電界強度は図34に比べてずっと緩やかに分布しており、電界強度が最も高いp型高抵抗分圧層の端部の近傍においても電界強度は図34に比べてずっと低くなっている。また、図36に示すように、電界強度は図34に比べてずっと緩やかに分布しており、電界強度が最も高いp型中抵抗分圧層の端部の近傍においても電界強度は図34に比べてずっと低くなっている。
図37〜図39はそれぞれ、従来の分極超接合GaN系FET、第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETおよび第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETのリーク電流−ドレイン電圧(Vds)特性をシミュレーションにより求めた結果を示す。温度はFET全体で300K均一と仮定してシミュレーションを行った。図37〜図39では、定格電圧1000Vを想定してVds=1100Vまで示す。従来の分極超接合GaN系FETのシミュレーションにおいては、基板10として厚さ200μmのサファイア基板を用い、i型GaN層12の厚さを0.8μm、i型Alx Ga1-x N層13の厚さを40nm、xを0.27、i型GaN層14の厚さを65nm、i型GaN層14のドレイン電極23側の末端とドレイン電極23との間の距離を3μm、p型GaN層16およびp+ 型GaN層17のドレイン電極23側の末端とi型GaN層14のドレイン電極23側の末端との間の距離(PSJ長)を10μm、チャネル幅W=10cm=100000μm、Vgs=−15Vとした。第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETのシミュレーションにおいては、p型高抵抗分圧層15の厚さを2nm、p型高抵抗分圧層15の長さ(図1中、p型高抵抗分圧層15の左端、すなわちi型GaN層14の右端とi型GaN層18の左端との間の距離)を2.5μmとし、p型高抵抗分圧層15のドレイン電極23側においてi型GaN層18の左端と接触する位置(すなわちp型高抵抗分圧層15の実質的な右端)とドレイン電極23との間の距離を0.5μmとし、その他のパラメータは従来の分極超接合GaN系FETと同一とした。第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETのシミュレーションにおいては、p型中抵抗分圧層37の厚さを10nm、長さを5μm、p型高抵抗分圧層15の厚さを2nm、長さを6.5μm、PSJ長を1μmとし、その他のパラメータは従来の分極超接合GaN系FETと同一とした。図37においては、従来の分極超接合GaN系FETのIdsx (ノーマリーオンFETのドレインリーク電流)およびIg (ゲートリーク電流)を示す。図38においては、第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETのドレインリーク電流の電子電流成分(半導体内部を経路とするリーク)Idsx _electron、ドレインリーク電流の正孔電流成分(p型高抵抗分圧層15を経路とするリーク)Idsx _hole、ドレインリーク電流の電子電流成分Idsx _electronとドレインリーク電流の正孔電流成分Idsx _holeとの合計Idsx _total およびIg を示す。図39においては、第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETのIdsx _electron、Idsx _hole、Idsx _total およびIg を示す。図38および図39には、比較のために、従来の分極超接合GaN系FETのリーク電流−ドレイン電圧特性も示す。
図37〜図39から明らかなように、いずれの分極超接合GaN系FETもVdsの増加に伴いリーク電流は徐々に増加するが、第1の実施の形態による分極超接合GaN系FETおよび第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETのリーク電流はいずれも従来の分極超接合GaN系FETに比べて大幅に低減しており、特に第2の実施の形態による分極超接合GaN系FETはリーク電流の低減効果が大きい。
以上、この発明の実施の形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態において挙げた数値、構造、形状、材料、プロセスなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形状、材料、プロセスなどを用いてもよい。
10…基板、11…バッファ層、12、14、18…i型GaN層、13…i型Alx Ga1-x N層、15…p型高抵抗分圧層、16、19、35…p型GaN層、17、20、36…p+ 型GaN層、21、29、40…パッシベーション絶縁膜、22…ソース電極、23、25…ドレイン電極、24…ゲート電極、26…層間絶縁膜、30…2次元正孔ガス、31…2次元電子ガス、37…p型中抵抗分圧層

Claims (12)

  1. 第1i型GaN層と、
    前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
    前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
    前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
    前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
    前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
    を有し、
    前記p型高抵抗分圧層は前記第2i型GaN層と連なって前記Alx Ga1-x N層上に延在し、
    前記p型高抵抗分圧層は前記Alx Ga1-x N層上の、前記第2i型GaN層より厚さが小さい第3i型GaN層からなり、
    前記ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、前記第1ドレイン電極は前記Alx Ga1-x N層上に設けられ、前記第2ドレイン電極は前記第3i型GaN層の一端部の上に設けられたp型GaN層上に設けられている分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  2. 前記第3i型GaN層の厚さが1nm以上5nm以下である請求項1記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  3. 第1i型GaN層と、
    前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
    前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
    前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
    前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
    前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
    を有し、
    前記第2i型GaN層と前記p型高抵抗分圧層との間に前記p型高抵抗分圧層より低抵抗のp型中抵抗分圧層が前記第2i型GaN層および前記p型高抵抗分圧層と連なって前記Alx Ga1-x N層上に延在し、
    前記p型中抵抗分圧層は前記Alx Ga1-x N層上の、前記第2i型GaN層より厚さが小さい第4i型GaN層からなり、前記p型高抵抗分圧層は前記Alx Ga1-x N層上の、前記第4i型GaN層より厚さが小さい第5i型GaN層からなる分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  4. 前記第4i型GaN層の厚さが6nm以上15nm以下であり、前記第5i型GaN層の厚さが1nm以上5nm以下である請求項3記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  5. 前記ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、前記第1ドレイン電極は前記Alx Ga1-x N層上に設けられ、前記第2ドレイン電極は前記第5i型GaN層の一端部の上に設けられている請求項3または4記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  6. 第1i型GaN層と、
    前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
    前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
    前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
    前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
    前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
    を有し、
    前記p型高抵抗分圧層はp型絶縁膜からなり、
    前記ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、前記p型絶縁膜は一端部が前記第2i型GaN層の前記端部と電気的に接続され、他端部が前記第2ドレイン電極と電気的に接続されている分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  7. 前記p型絶縁膜の前記他端部および前記第2ドレイン電極は前記Alx Ga1-x N層上に設けられたp型GaN層上に設けられている請求項6記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  8. 前記第2ドレイン電極は前記p型絶縁膜の前記他端部の上に設けられている請求項6記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  9. 前記p型絶縁膜はNiO、ZrN、CuOまたはCuAlOからなる請求項6〜8のいずれか一項記載の分極超接合GaN系電界効果トランジスタ。
  10. 少なくとも一つのトランジスタを有し、
    前記トランジスタが、
    第1i型GaN層と、
    前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
    前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
    前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
    前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
    前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
    を有し、
    前記p型高抵抗分圧層は前記第2i型GaN層と連なって前記Alx Ga1-x N層上に延在し、
    前記p型高抵抗分圧層は前記Alx Ga1-x N層上の、前記第2i型GaN層より厚さが小さい第3i型GaN層からなり、
    前記ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、前記第1ドレイン電極は前記Alx Ga1-x N層上に設けられ、前記第2ドレイン電極は前記第3i型GaN層の一端部の上に設けられたp型GaN層上に設けられている分極超接合GaN系電界効果トランジスタである電気機器。
  11. 少なくとも一つのトランジスタを有し、
    前記トランジスタが、
    第1i型GaN層と、
    前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
    前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
    前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
    前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
    前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
    を有し、
    前記第2i型GaN層と前記p型高抵抗分圧層との間に前記p型高抵抗分圧層より低抵抗のp型中抵抗分圧層が前記第2i型GaN層および前記p型高抵抗分圧層と連なって前記Alx Ga1-x N層上に延在し、
    前記p型中抵抗分圧層は前記Alx Ga1-x N層上の、前記第2i型GaN層より厚さが小さい第4i型GaN層からなり、前記p型高抵抗分圧層は前記Alx Ga1-x N層上の、前記第4i型GaN層より厚さが小さい第5i型GaN層からなる分極超接合GaN系電界効果トランジスタである電気機器。
  12. 少なくとも一つのトランジスタを有し、
    前記トランジスタが、
    第1i型GaN層と、
    前記第1i型GaN層上のAlx Ga1-x N層(0<x<1)と、
    前記Alx Ga1-x N層上の、島状の形状を有する第2i型GaN層と、
    前記第2i型GaN層上のp型GaN層と、
    前記p型GaN層と電気的に接続されたゲート電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のソース電極と、
    前記Alx Ga1-x N層上のドレイン電極と、
    前記第2i型GaN層の前記ドレイン電極側の端部と前記ドレイン電極とを電気的に接続するp型高抵抗分圧層と、
    を有し、
    前記p型高抵抗分圧層はp型絶縁膜からなり、
    前記ドレイン電極は互いに電気的に接続された第1ドレイン電極および第2ドレイン電極からなり、前記p型絶縁膜は一端部が前記第2i型GaN層の前記端部と電気的に接続され、他端部が前記第2ドレイン電極と電気的に接続されている分極超接合GaN系電界効果トランジスタである電気機器。
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