JP6708624B2 - 車両用ホイール - Google Patents
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Description
上述したように、ホイールには渦に起因した空気抵抗が生じる。また、床下流がホイール後部においてリム内壁面に衝突することによっても、空気抵抗が生じる。
上記リムにおける上記ディスクの反対側の端に、環状の整流部が設けられ、
上記整流部は、上記リムのビードシート部から上記ホイールの径方向内側に突出する環状の突出部を有し、この突出部は、上記ディスクの反対側において、上記ホイールの中心軸線に向かうにしたがって上記ディスクに近づくように傾斜した環状の傾斜面を有していることを特徴とする。
この構成によれば、ホイールの中心軸線と直交する平坦な側面が傾斜面に連なっているので、空気抵抗のさらなる低減を図ることができる。
この構成によれば、空気抵抗の低減効果とブレーキ装置の冷却効果をバランス良く実現できる。5°未満であるとブレーキ装置を冷却するのに必要な流量を確保できず、15°を超えるとブレーキ装置を冷却するのに必要な流量を確保できるものの、空気抵抗が増大して整流部の効果が減じられるからである。
この構成によれば、ホイール重量の増大を抑制できる。
この構成によれば、ホイール前部での床下流の剥離による渦発生を抑制できるだけでなく、ホイール後部のリム内壁面に床下流が衝突する際に、整流部の頂部で分流して第1、第2の傾斜面に沿って円滑に流すことができるので、さらに空気抵抗を低減できる。
本発明の他の態様では、上記整流部が上記リムと別体をなし、上記リムに取り付けられている。
この構成によれば、リムと別体をなす環状部材を比較的容易にリムに取り付けることができる。
図1に示す車両用ホイール1は、例えばアルミ合金(軽金属)の鋳造品からなり、ほぼ円盤形状のディスク10と、このディスク10の周縁に連なるほぼ円筒形状のリム20とを一体に備えている。リム20の外周にはタイヤTが装着される。
上記ハブ取付部11には、ハブ穴11aと複数のボルト穴11bが形成されている。スポーク部14間には飾り穴15が形成されている。
上記開口部3から上記内部空間2に車両のハブ(図示しない)が入り込み、このハブに上記ディスク10のハブ取付部11が固定されている。この内部空間2にはブレーキ装置30が収容されている。
上記飾り穴15は、意匠性を高める役割とともに上記ブレーキ装置30で発生する熱を外部に逃がす役割を有している。
図1で矢印Aで示すように、車両走行中に床下流は、ホイール1の前部において壁部42の平坦面42a及びこれに連なるつば部41の傾斜面41aにより整流されるため、剥離が抑制され、ひいては渦の発生が抑制されるので、空気抵抗が減じられる。また、床下流Aが整流されて、後方に流れるので、ホイール1の後方のリム20の内壁面に衝突することが抑制され、この衝突に起因した空気抵抗も低減される。
車両走行中における整流部40Aの作用は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第1の傾斜面51aと第2の傾斜面51bの断面輪郭は、直線であってもよいし曲線であってもよい。
上記傾斜面51a,51bが交差することにより環状の頂部51cが形成されている。頂部51cの断面輪郭は、尖っていてもよいが、曲率半径が比較的小さな凸曲線になるのが好ましい。
上記壁部52の車体側は、ホイール中心軸線と直交する平坦面52aとなっていて、上記傾斜面51aに連なっている。
第3実施形態でも、傾斜面51aの傾斜角度は第1、第2実施形態と同様に5〜15°が最も好ましいが、より大きな傾斜角度であっても採用可能である。上記分流効果による空気抵抗の減少が、傾斜角度の増大に伴う空気抵抗の増加の一部を相殺するからである。
上記環状部材55とキャップ56に、第1及び第2の傾斜面51a,51bが形成され、キャップ56に頂部51cが形成されている。第1の傾斜面51aは、リムフランジ部23の車体側の側面23aに連なっている。
上記溝55aの代わりに、ボルト穴位置にボルト頭より径が大きい座グリ穴を設けてもよい。この場合、キャップ56は座グリ穴ごとに設置される。
上記凹部58aは周方向に連続的に形成されていてもよいし、断続的に形成されていてもよい。
上記第1、第2実施形態において整流部は、平坦面を有する壁部を有するが、この壁部は無くてもよい。その場合、つば部の傾斜面がリムフランジ部の側面に連なる。
Claims (9)
- ディスク(10)とリム(20)を備え、ブレーキ装置(30)を内蔵した車両用ホイールにおいて、
上記リム(20)における上記ディスク(10)の反対側の端に、環状の整流部(40;40A;50)が設けられ、
上記整流部は、上記リム(20)のビードシート部(22)から上記ホイールの径方向内側に突出する環状の突出部(41;51)を有し、この突出部は、上記ディスク(10)の反対側において、上記ホイールの中心軸線に向かうにしたがって上記ディスクに近づくように傾斜した環状の傾斜面(41a;51a)を有し、
上記整流部(40;40A;50)は、上記リム(20)のリムフランジ部(23)に沿う環状の壁部(42;52)を有し、この壁部における上記ディスク(10)の反対側の側面(42a;52a)が、上記ホイールの中心軸線(L)と直交する平坦面をなし、上記傾斜面(41a;51a)に連なっていることを特徴とする車両用ホイール。 - ディスク(10)とリム(20)を備え、ブレーキ装置(30)を内蔵した車両用ホイールにおいて、
上記リム(20)における上記ディスク(10)の反対側の端に、環状の整流部(40;40A;50)が設けられ、
上記整流部は、上記リム(20)のビードシート部(22)から上記ホイールの径方向内側に突出する環状の突出部(41;51)を有し、この突出部は、上記ディスク(10)の反対側において、上記ホイールの中心軸線に向かうにしたがって上記ディスクに近づくように傾斜した環状の傾斜面(41a;51a)を有し、
上記傾斜面(41a;51a)は、上記ホイールの中心軸線(L)と直交する平面に対して、5〜15°傾斜していることを特徴とする車両用ホイール。 - 上記傾斜面(41a;51a)は、上記ホイールの中心軸線(L)と直交する平面に対して、5〜15°傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
- 上記整流部(40;40A)の突出部(41)は、環状のつば形状をなしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用ホイール。
- ディスク(10)とリム(20)を備え、ブレーキ装置(30)を内蔵した車両用ホイールにおいて、
上記リム(20)における上記ディスク(10)の反対側の端に、環状の整流部(50;50A;50B)が設けられ、
上記整流部は、上記リム(20)のビードシート部(22)から上記ホイールの径方向内側に突出する環状の突出部(51)を有し、この突出部は、上記ディスク(10)の反対側において、上記ホイールの中心軸線に向かうにしたがって上記ディスクに近づくように傾斜した環状の傾斜面(51a)を有し、
上記突出部(51)の上記傾斜面(51a)が第1の傾斜面として提供され、
さらに上記突出部は上記ディスク(10)側を向く環状の第2の傾斜面(51b)を有し、この第2の傾斜面は、上記ホイールの中心軸線に向かうにしたがって上記ディスクから遠ざかるように傾斜し、
上記第1及び第2の傾斜面(51a,51b)の交差により、環状をなす頂部(51c)が形成されていることを特徴とする車両用ホイール。 - 上記突出部(51)の上記傾斜面(51a)が第1の傾斜面として提供され、
さらに上記突出部は上記ディスク(10)側を向く環状の第2の傾斜面(51b)を有し、この第2の傾斜面は、上記ホイールの中心軸線に向かうにしたがって上記ディスクから遠ざかるように傾斜し、
上記第1及び第2の傾斜面(51a,51b)の交差により、環状をなす頂部(51c)が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用ホイール。 - 上記整流部(40;50)が上記リム(20)と一体をなしていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両用ホイール。
- 上記整流部(40A;50A;50B)が上記リム(20)と別体をなし、上記リムに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両用ホイール。
- 上記整流部(40A)は上記リム(20)と別体をなす環状部材(49)により構成され、この環状部材(49)は、上記突出部(41)と、上記壁部(42)と、上記突出部と上記壁部の境からホイール軸方向に突出する取付部(43)とを一体に有し、この取付部が上記ビードシート部(22)の内周に嵌め込まれることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
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