JP6706115B2 - 操舵制御装置 - Google Patents

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Description

本発明の一側面は、車両の操舵制御装置に関する。
従来、目標ルートに沿って走行するように、車両の操舵を制御する操舵制御装置がある。このような操舵制御装置が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された装置は、自動操舵制御が選択されている場合、目標とする走行経路が得られるように自動的に操舵を制御している。
特開2005−324744号公報
ここで、目標ルートに沿って走行するように操舵を自動で制御する場合、制御に必要とされる様々なモデル及びフィルタ(例えば、車両二輪モデル、前方注視モデル、カルマンフィルタ等)を多用して、操舵の制御が実現されている。しかしながら、計算量が多く、ECUの負荷等が増加する傾向がある。このため、本技術分野においては、計算の負荷を抑制することが求められている。
そこで、本発明の一側面は、計算の負荷を抑制可能な操舵制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、車両の操舵を制御する操舵制御装置であって、車両の目標ルートを生成する目標ルート生成部と、目標ルート生成部で生成された目標ルートに沿って車両が走行していない場合に、車両を旋回させることによって車両の現在の位置から円弧状の走行軌跡を通って目標ルートへ向かうための車両の旋回半径を算出する旋回半径算出部と、旋回半径算出部で算出された旋回半径に基づいて、アッカーマンモデルを用いて車両のタイヤ切れ角を算出する切れ角算出部と、切れ角算出部で算出されたタイヤ切れ角に基づいて、車両の操舵を制御する操舵制御部と、を備え、旋回半径算出部は、車両が目標ルートに向かって走行しているか又は車両が目標ルートから離れる側に向かって走行しているかを判定し、車両が目標ルートに向かって走行している場合、車両を旋回させたときの円弧状の走行軌跡に対して目標ルートが接線として接するように、旋回半径を算出し、車両が目標ルートから離れる側に向かって走行している場合、車両が目標ルート側を向くように車両を旋回させるための旋回半径を算出する
この操舵制御装置では、目標ルートに沿って車両が走行していない場合、目標ルートに沿って車両を走行させるための車両の旋回半径が旋回半径算出部によって算出される。切れ角算出部は、旋回半径に基づいて、アッカーマンモデルを用いてタイヤ切れ角を算出する。このように、操舵制御装置は、目標ルートに沿って車両を走行させるために複雑な経路を算出するのではなく、単に旋回半径を算出し、算出された旋回半径に基づいてアッカーマンモデルを用いてタイヤ切れ角を算出する。これにより、操舵制御装置は、計算の負荷を抑制しながら車両の操舵制御を行うことができる。
車両が目標ルートに向かって走行している場合、旋回半径算出部は、車両を旋回させたときの円弧状の走行軌跡に対して目標ルートが接線として接するように、旋回半径を算出する。これにより、旋回半径算出部は、旋回半径を幾何学的に算出することができ、計算量の増加を抑制できる。
車両が目標ルートから離れる側に向かって走行している場合、旋回半径算出部は、車両が目標ルート側を向くように車両を旋回させるための旋回半径を算出する。これにより、車両が目標ルートから離れる側に向かって走行している場合であっても、操舵制御装置は、車両を容易に目標ルート側に向かせることができる。
旋回半径算出部は、予め定められた横加速度以下で車両が旋回するように旋回半径を算出してもよい。この場合、予め定められた横加速度を超えて車両が旋回することが無く、車両の乗り心地の悪化を抑制できる。
操舵制御装置は、車両の速度を検出する速度検出部を更に備え、旋回半径算出部は、速度検出部で検出された速度が車両にアッカーマンモデルが適用可能な予め定められた速度以下である場合に、旋回半径を算出してもよい。この場合、アッカーマンモデルが適用できない状況において、アッカーマンモデルを用いたタイヤ切れ角の算出、及び算出結果に基づく車両の操舵制御が行われることが無い。
本発明の一側面によれば、計算の負荷を抑制することができる。
実施形態に係る自動運転装置の概略構成を示す図である。 車両が目標ルートに向かって走行している場合の旋回半径を示す図である。 車両が目標ルートから離れる側に向かって走行している場合の旋回半径を示す図である。 アッカーマンモデルを説明する図である。 車両の操舵制御の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の操舵制御装置を適用した自動運転装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、自動運転装置(操舵制御装置)10は、路線バス等の大型の車両Mに搭載されており、車両Mの操舵制御及び速度制御を自動で行う装置である。自動運転装置10は、設定された目標ルートに沿って車両Mが自動で走行するように車両Mの操舵制御及び速度制御を実行する。なお、以下では、操舵制御を中心に説明するが、自動運転装置10は、種々の方法により車両Mの速度制御を行う。これにより、車両Mは、目標ルートに沿って自動で走行するように自動運転装置10によって走行が制御される。
自動運転装置10は、カメラ1、速度センサ(速度検出部)2、ECU[Electronic Control Unit]3、及び操舵アクチュエータ4を備えている。ECU3は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]通信回路等を有する電子制御ユニットである。ECU3では、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。ECU3は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。ECU3には、CAN通信回路を介して、カメラ1、速度センサ2、及び操舵アクチュエータ4が接続されている。
カメラ1は、車両Mの外部状況を撮像する撮像機器である。カメラ1は、一例として、車両Mのフロントガラスの裏側に設けられている。カメラ1は、車両Mの前方を撮像した撮像情報をECU3へ送信する。カメラ1は、さらに車両Mの側方、及び後方を撮像してもよい。
速度センサ2は、車両Mの速度を検出するセンサである。速度センサ2としては、例えば、車両Mの車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフト等に対して設けられ、車輪の回転速度を検出するセンサであってもよい。車速センサは、検出した車速情報をECU3に送信する。
操舵アクチュエータ4は、ECU3からの制御信号に基づいて、車両Mの操舵角を変化させるアクチュエータである。操舵アクチュエータ4は、例えば、電動パワーステアリングシステムのアシストモータ等によって構成されていてもよい。
次に、ECU3の機能的構成について説明する。ECU3は、目標ルート生成部11、旋回半径算出部12、切れ角算出部13、及び操舵制御部14を備えている。
目標ルート生成部11は、カメラ1で撮像された車両Mの外部状況に基づいて、車両Mが走行する目標ルートを生成する。目標ルート生成部11は、例えば、カメラ1で撮像された白線又は路肩の位置、車両Mの周囲の他車両の位置等に基づいて、目標ルートを生成する。
なお、ここでの目標ルートとは、車両Mの現在の位置からのルートでは無く、車両Mの外部状況に基づいて得られる走行すべき(理想とする)ルートである。このため、車両Mの現在の位置が、目標ルートからずれていることがある。車両Mの外部状況に基づく目標ルートの算出方法は、既存の種々の方法を用いることができる。また、ここでの目標ルートは、車両Mを基準とする座標系によって表されていてもよく、緯度経度によって表されていてもよい。
旋回半径算出部12は、目標ルートに沿って車両Mを走行させるための車両Mの旋回半径を算出する。より詳細には、旋回半径算出部12は、位置関係認識部12a、及び半径算出部12bを備えている。
位置関係認識部12aは、目標ルートに対する車両Mの位置、及び、目標ルートに対する車両Mの向きを認識する。ここでは、位置関係認識部12aは、図2に示すように、目標ルートに対する車両Mの向きとして、目標ルートと車両Mの向きとがなす偏揺角αを算出する。なお、車両Mの向きとは、車両Mの車幅方向の中心を通るとともに、車両Mの前後方向に沿った方向である。また、詳しくは後述するが、図2は、目標ルートから車両Mがずれており、車両Mが目標ルートに向かって走行している状態を示している。
具体的には、例えば、目標ルートが車両Mを基準とする座標系で表されている場合、位置関係認識部12aは、一例として、カメラ1の撮像画像に基づいて車両Mの周囲に車両Mを基準とする座標系を設定する。そして、位置関係認識部12aは、車両Mの周囲に設定した座標上に目標ルートを重ね合わせる。位置関係認識部12aは、重ね合せた結果に基づいて、車両Mを基準とする座標系において、目標ルートに対する車両Mの位置及び車両Mの向きを認識する。
また、例えば、目標ルートが緯度経度によって表されている場合、位置関係認識部12aは、一例として、車両Mに搭載されたGPS受信機の測位結果(車両Mの位置、及び車両Mの向き)と、目標ルートの緯度経度とに基づいて、車両Mを基準とする座標系において、目標ルートに対する車両Mの位置及び車両Mの向きを認識する。
なお、位置関係認識部12aは、車両Mを基準とした座標系又は緯度経度を用いて目標ルートに対する車両Mの位置等を認識する場合を例として説明したが、これら以外の座標系を用いて、車両Mの位置及び車両Mの向きを認識してもよい。
半径算出部12bは、位置関係認識部12aでの認識結果を用いて、目標ルートに沿って車両Mが走行していない場合に、車両Mを旋回させることによって目標ルートに沿って車両Mを走行させるための車両Mの旋回半径を算出する。なお、目標ルートに沿って走行していない場合とは、目標ルート上に車両Mが存在しているが、車両Mの向きが異なっている場合(すなわち、偏揺角がゼロでない場合)も含まれている。
ここで、半径算出部12bは、車両Mが目標ルートに向かって走行している場合と、車両Mが目標ルートから離れる側に向かって走行している場合とで、それぞれ異なる方法によって旋回半径を算出する。図2は、車両Mが目標ルートLに向かって走行している場合、すなわち、車両Mの前方に目標ルートLが存在する場合を示している。図3は、車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行している場合。すなわち、車両Mの後方に目標ルートLが存在する場合を示している。また、図2及び図3では、車両Mを基準とする座標系を用いている。以下、車両Mを基準とする座標系を用いた場合を例として説明する。
図2及び図3では、車両Mを基準とする座標系として、車両Mの車幅方向の中心を通るとともに車両Mの前後方向に沿った直線をx軸とし、x軸に直交する直線をy軸としている。なお、車両Mの位置、すなわち、車両Mを基準とする座標の原点は、車両Mの左右の前輪(操舵輪)の間の中心位置としている。また、目標ルートLは、図2及び図3に示されるように、車両Mの近傍から車両Mが合流しようとする部分までの間は少なくとも直線状とする。
まず、半径算出部12bは、位置関係認識部12aでの認識結果に基づいて、車両Mが目標ルートLに向かって走行しているか、或いは車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行しているかを判定する。
具体的には、例えば、半径算出部12bは、図2に示すように、車両Mの前方のx軸上の任意の位置に点Aを設定する。また、半径算出部12bは、目標ルートLとx軸との交点を点Bとする。半径算出部12bは、点Aと車両M(原点)との間の距離に対し、点Aと点Bとの間の距離を減算した値が正である場合、車両Mが目標ルートLに向かって走行していると判定する。すなわち、半径算出部12bは、下記の式(1)を満たす場合に、車両Mが目標ルートLに向かって走行していると判定する。
Figure 0006706115

ここで、なお、目標ルートLは、車両Mを基準とする座標系で表されている。このため、目標ルートL上において、xの値がxである場合の点Cの位置の座標(x,y)を半径算出部12bは認識することができる。半径算出部12bは、点Cと点Aとの間の長さ(y)及び位置関係認識部12aで認識された偏揺角αを用いて、点Aと点Bとの間の距離(y/tanα)を算出することができる。
一方、半径算出部12bは、図3に示すように、点Aと車両M(原点)との間の距離に対し、点Aと点Bとの間の距離を減算した値が0以下である場合、車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行していると判定する。すなわち、半径算出部12bは、下記の式(2)を満たす場合に、車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行していると判定する。
Figure 0006706115

このように、半径算出部12bは、上記式(1)及び(2)を用いて、車両Mが目標ルートLに向かって走行しているか、或いは車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行しているかを判定することができる。
次に、図2に示すように、車両Mが目標ルートに向かって走行している場合に、半径算出部12bが旋回半径を算出する方法について説明する。図2に示すように、半径算出部12bは、点Pを中心として車両Mを旋回させたときの円弧状の走行軌跡S1に対して、目標ルートLが接線として接するように旋回半径Rを算出する。なお、点Pは、y軸上に設定されている。
ここで、半径算出部12bは、走行軌跡S1が目標ルートLに接する点を点Dとする。半径算出部12bは、目標ルートLとy軸との交点を点Eとする。点Bと、点Eと、車両Mの位置(原点)とで形成される三角形は、点Dと、点Pと、点Eとで形成される三角形と相似である。このため、点Pと点Dとをつなぐ直線と、y軸とがなす角度は、偏揺角αとなる。従って、点Bと点Pとをつなぐ直線と、y軸とがなす角度は、α/2となる。また、点Bと車両Mの位置(原点)との距離は、x−(y/tanα)となる。これらより、旋回半径Rは、偏揺角α等を用いて、次の式(3)によって幾何学的に算出することができる。
Figure 0006706115

半径算出部12bは、偏揺角α、x,yを式(3)に代入することにより、旋回半径Rを算出する。但し、旋回半径Rが小さくなると、車両Mが急激に旋回することとなり、車両Mの横加速度が大きくなって乗り心地などが悪化する。このため、旋回半径Rには、最小値Rminが設定されている。
旋回半径Rの最小値Rminについて説明する。車両Mの横加速度aは、次の式(4)によって表すことができる。vは、車両Mの速度である。
Figure 0006706115

車両Mには、乗り心地等を考慮して限界横加速度ay,maxが予め定められている。旋回半径Rの最小値Rminは、限界横加速度ay,maxに基づいて次の式(5)に基づいて表すことができる。
Figure 0006706115

半径算出部12bは、式(3)を用いて算出した旋回半径Rが旋回半径Rの最小値Rmin未満となる場合には、旋回半径Rとして式(5)で求められる旋回半径Rの最小値Rminを用いる。
次に、図3に示すように、車両Mが目標ルートから離れる側に向かって走行している場合に、半径算出部12bが旋回半径を算出する方法について説明する。半径算出部12bは、車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行している場合、車両Mが目標ルートL側を向くように車両Mを旋回させるための旋回半径Rを算出する。
具体的には、半径算出部12bは、まず、右回りの旋回及び左回りの旋回のうち、早く目標ルートLに合流することができる旋回方向を目標ルートLと車両Mの位置関係より算出する。図3に示す例では、左回りの旋回となる。
半径算出部12bは、予め定められた旋回半径Rの最大値と最小値との間で、旋回半径Rを設定する。予め定められた旋回半径Rの最小値とは、式(5)を用いて得られる旋回半径Rの最小値Rminである。旋回半径Rの最大値は、前方注視モデルの注視位置に至るときに、目標ルートLに車両Mが合流するための旋回が完了する旋回半径である。
旋回半径Rの最大値の算出の具体例について説明する。図3に示すように、半径算出部12bは、車両Mの前方のx軸上において、(注視時間τ)×(車両Mの速度v)の位置に点Fを設定する。半径算出部12bは、目標ルートL上において、xの値が(注視時間τ)×(車両Mの速度v)の位置を点Gとする。点Gと点Fとの距離は、yτとする。半径算出部12bは、点Gと車両Mの位置(原点)との中点を、点Hとする。走行軌跡S2は、点Gの位置で車両Mが目標ルートLに合流するように点Pを中心として旋回した場合の走行軌跡とする。この場合、点Gと、点Fと、車両Mの位置(原点)とで形成される三角形と、車両Mの位置(原点)と、点Hと、点Pとで形成される三角形とは相似となる。このため、(点Gと点Fとの距離)と(点Gと車両Mの位置(原点)との距離)との比は、(車両Mの位置(原点)と点Hとの距離)と(車両Mの位置(原点)と点Pとの距離)との比と同じとなる。すなわち、次の式(6)を満たす。
Figure 0006706115

上記式(6)を変形することにより、旋回半径Rは次の式(7)で表すことができる。
Figure 0006706115

半径算出部12bは、上記の式(7)を用いて、旋回半径Rの最大値を算出する。半径算出部12bは、上述した旋回半径Rの最小値以上、最大値以下の間で、旋回半径Rを設定する。なお、半径算出部12bは、予め設定された方法によって、旋回半径Rの最小値以上、最大値以下の間で旋回半径Rを設定する。
位置関係認識部12aは、所定の周期で、目標ルートに対する車両Mの位置、及び目標ルートに対する車両Mの向きの認識処理を行う。半径算出部12bは、位置関係認識部12aで認識処理が行われると、車両Mが目標ルートLに向かって走行しているか否かの判定処理、及び旋回半径Rの算出処理を行う。
なお、例えば、図3に示すように、車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行しており、走行軌跡S2に沿って走行させる旋回半径Rが半径算出部12bによって算出されたとする。詳しくは後述する切れ角算出部13及び操舵制御部14において、車両Mは走行軌跡S2に沿って旋回するように操舵が制御される。車両Mが走行軌跡S2に沿って旋回している途中で車両Mの向きが変わり、車両Mが目標ルートLに向かって走行する状態となる。この場合、半径算出部12bは、車両Mが目標ルートLに向かって走行していると判定し、図2を用いて説明したように、車両Mを旋回させたときの円弧状の走行軌跡S1に対して目標ルートLが接線として接するように、旋回半径Rを算出する。
なお、旋回半径算出部12は、速度センサ2で検出された速度が車両Mにアッカーマンモデルが適用可能な予め定められた速度以下である場合に、旋回半径Rを算出する。速度センサ2で検出された速度が予め定められた速度以下でない場合、自動運転装置10は、上記で説明した旋回半径を用いる方法以外の既存の方法によって、目標ルートLに沿って車両Mが走行するように車両Mの操舵を制御してもよい。
切れ角算出部13は、旋回半径算出部12で算出された旋回半径Rに基づいて、アッカーマンモデルを用いて車両Mの操舵輪のタイヤ切れ角を算出する。図4に示すように、車両Mが前輪T1及び後輪T2を有し、前輪T1が操舵輪となる場合、前輪T1と後輪T2との距離W、及び旋回半径Rより、前輪T1のタイヤ切れ角θは、次の式(8)で表される。なお、図4では、2輪モデルを例に示している。
Figure 0006706115

前輪T1と後輪T2との距離Wは予め車両Mごとに定められているため、切れ角算出部13は、旋回半径算出部12で算出された旋回半径Rを式(8)に代入することで、旋回半径Rで旋回するためのタイヤ切れ角θを算出することができる。
操舵制御部14は、操舵輪のタイヤ切れ角が、切れ角算出部13で算出されたタイヤ切れ角θとなるように、操舵アクチュエータ4に制御信号を出力する。これにより、車両Mは、旋回半径Rで旋回する。なお、車両Mが旋回している間、自動運転装置10は、車両Mの速度が一定となるように速度の制御を行っていてもよく、バスの停留所等の停止位置が近づいている場合には車両Mを減速させてもよい。
次に、ECU3で実行される車両Mの操舵制御の処理の流れを図5を用いて説明する。なお、ECU3は、所定の周期で処理を実行する。但し、処理の遅延等によって、STARTからENDに至るまでの処理の途中で次の処理を開始する場合、ECU3は、現在の処理を終了して次の処理を開始してもよい。また、速度センサ2で検出された車両Mの速度は、車両Mにアッカーマンモデルが適用可能な予め定められた速度以下であったとする。
図5に示すように、旋回半径算出部12は、目標ルート生成部11で生成された目標ルートLを取得する(S101)。位置関係認識部12aは、取得された目標ルートに対する車両Mの位置、及び、目標ルートに対する車両Mの向きを認識する(S102)。半径算出部12bは、位置関係認識部12aでの認識結果を用いて、車両Mが目標ルートLに向かって走行しているか否かを判定する(S103)。
車両Mが目標ルートLに向かって走行している場合(S103:YES)、半径算出部12bは、車両Mを旋回させたときの円弧状の走行軌跡S1に対して、目標ルートLが接線として接するように旋回半径Rを算出する(S104)。一方、車両Mが目標ルートLに向かって走行していない場合(S103:NO)、半径算出部12bは、車両Mが目標ルートL側を向くように車両Mを旋回させるための旋回半径Rを算出する(S105)。
旋回半径算出部12によって旋回半径Rが算出されると、切れ角算出部13は、旋回半径Rに基づいてタイヤ切れ角θを算出する(S106)。操舵制御部14は、算出されたタイヤ切れ角θに基づいて、車両Mの操舵を制御する(S107)。
本実施形態は以上のように構成され、この自動運転装置10では、目標ルートLに沿って車両Mが走行していない場合、目標ルートLに沿って車両Mを走行させるための車両Mの旋回半径Rが旋回半径算出部12によって算出される。切れ角算出部13は、旋回半径Rに基づいて、アッカーマンモデルを用いてタイヤ切れ角θを算出する。このように、自動運転装置10は、目標ルートLに沿って車両Mを走行させるために複雑な経路を算出するのではなく、単に旋回半径Rを算出し、算出された旋回半径Rに基づいてアッカーマンモデルを用いてタイヤ切れ角θを算出する。これにより、自動運転装置10は、計算の負荷を抑制しながら車両Mの操舵制御を行うことができる。
車両Mが目標ルートLに向かって走行している場合、旋回半径算出部12は、車両Mを旋回させたときの円弧状の走行軌跡S1に対して目標ルートLが接線として接するように、旋回半径Rを算出する。この場合、旋回半径算出部12は、旋回半径Rを幾何学的に算出することができ、計算量の増加を抑制できる。
車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行している場合、旋回半径算出部12は、車両Mが目標ルートL側を向くように車両Mを旋回させるための旋回半径Rを算出する。このように、車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行している場合であっても、自動運転装置10は、車両Mを容易に目標ルートL側に向かせることができる。
旋回半径算出部12は、予め定められた限界横加速度ay,max以下で車両が旋回するように旋回半径Rを算出する。この場合、予め定められ限界横加速度ay,maxを超えて車両Mが旋回することが無く、車両Mの乗り心地の悪化を抑制できる。
旋回半径算出部12は、速度センサ2で検出された車両Mの速度がアッカーマンモデルが適用可能な予め定められた速度以下である場合に、旋回半径Rを算出する。この場合、アッカーマンモデルが適用できない状況において、アッカーマンモデルを用いたタイヤ切れ角θの算出、及び算出結果に基づく車両Mの操舵の制御が行われることが無い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、自動運転装置10は、少なくとも車両Mの操舵制御が実行可能であればよく、速度の制御についてはドライバ自身が行う構成であってもよい。
目標ルート生成部11は、カメラ1で撮像された車両Mの外部状況以外にも、レーザ等の他の装置で取得された外部状況に基づいて目標ルートを生成してもよい。目標ルート生成部11は、目標ルートの生成方法として、既存の種々の方法を採用することができる。
位置関係認識部12aは、カメラ1の撮像画像に基づいて車両Mの周囲に車両Mを基準とする座標系を設定したが、レーザ或いは超音波での検出結果に基づいて車両Mの周囲に車両Mを基準とする座標系を設定してもよい。
車両Mが目標ルートLから離れる側に向かって走行している場合に用いる旋回半径Rの最大値を、前方注視モデルの注視位置に基づいて設定したが、例えば時間又は走行距離など、他の基準に基づいて旋回半径Rの最大値を設定してもよい。
なお、車両Mが目標ルートLに向かって走行している場合、半径算出部12bが、車両Mを旋回させたときの円弧状の走行軌跡S1に対して目標ルートLが接線として接するように、旋回半径Rを算出することは必須では無い。半径算出部12bは、これ以外の方法によって、旋回半径Rを算出してもよい。半径算出部12bが、予め定められた限界横加速度ay,max以下で車両が旋回するように旋回半径Rを算出することは、必須ではない。半径算出部12bは、他の基準を満たすように旋回半径Rを算出してもよい。また、半径算出部12bは、車両Mの速度が車両Mにアッカーマンモデルが適用可能な予め定められた速度以下である場合に、旋回半径Rを算出することに限定されない。半径算出部12bは、他の基準を満たす場合に、旋回半径Rを算出してもよい。
1…カメラ、2…速度センサ(速度検出部)、10…自動運転装置(操舵制御装置)、11…目標ルート生成部、12…旋回半径算出部、13…切れ角算出部、14…操舵制御部、L…目標ルート、M…車両、R…旋回半径。

Claims (3)

  1. 車両の操舵を制御する操舵制御装置であって、
    前記車両の目標ルートを生成する目標ルート生成部と、
    前記目標ルート生成部で生成された前記目標ルートに沿って前記車両が走行していない場合に、前記車両を旋回させることによって前記車両の現在の位置から円弧状の走行軌跡を通って前記目標ルートへ向かうための前記車両の旋回半径を算出する旋回半径算出部と、
    前記旋回半径算出部で算出された前記旋回半径に基づいて、アッカーマンモデルを用いて前記車両のタイヤ切れ角を算出する切れ角算出部と、
    前記切れ角算出部で算出された前記タイヤ切れ角に基づいて、前記車両の操舵を制御する操舵制御部と、を備え
    前記旋回半径算出部は、
    前記車両が前記目標ルートに向かって走行しているか又は前記車両が前記目標ルートから離れる側に向かって走行しているかを判定し、
    前記車両が前記目標ルートに向かって走行している場合、前記車両を旋回させたときの円弧状の走行軌跡に対して前記目標ルートが接線として接するように、前記旋回半径を算出し、
    前記車両が前記目標ルートから離れる側に向かって走行している場合、前記車両が前記目標ルート側を向くように前記車両を旋回させるための前記旋回半径を算出する、操舵制御装置。
  2. 前記旋回半径算出部は、予め定められた横加速度以下で前記車両が旋回するように前記旋回半径を算出する、請求項1に記載の操舵制御装置。
  3. 前記車両の速度を検出する速度検出部を更に備え、
    前記旋回半径算出部は、前記速度検出部で検出された速度が前記車両にアッカーマンモデルが適用可能な予め定められた速度以下である場合に、前記旋回半径を算出する、請求項1又は2に記載の操舵制御装置。
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