JP6704646B2 - 測定器 - Google Patents
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Description
ノギスを一例として説明すると、本尺は、測定ジョウと、本尺目盛りが付されたスケール板と、本尺の長手方向一端側に形成された段差測定の基準面と、本尺の長手方向他端側に形成された深度測定の基準面と、を備えている。スライダは、本尺の測定ジョウと対になる測定ジョウと、深度測定に用いるデプスバーと、副尺目盛りが付された副尺スケールと、本尺との間に設けられスライダの摺動力を調節する板バネと、を備えている。板バネは、押しネジとセットネジとを有し、押しネジとセットネジを調節することで本尺とスライダとの摺動力を調節している。
また、溝端部によって本尺の長手方向の少なくともいずれか一方の端面は凹状に形成されず、溝部に取付けられたスケール板の長手方向の少なくともいずれか一方の端面が溝端部によって本尺の外部に露出しない。したがって、スケール板が被測定物と直に接触したり、スケール板と溝部との間に油や溶剤等が侵入することで本尺からスケール板が剥がれることを防ぐことができる。
しかしながら本発明では、溝部の長手方向の一端側および他端側の少なくともいずれか一方に溝端部が設けられることで、溝端部が設けられた側のスケール板の端面は、本尺の外部に露出せずに溝部に収納される。したがって、測定の際、被測定物と本尺の長手方向の溝端部が設けられた側の端面とにおいて、被測定物との当接面積を広くとることができるため当接角度等が安定し、測定誤差が生じることを抑制することができる。また、当接角度等が安定するため、測定精度の向上を図ることができる。
また、溝端部によって本尺の長手方向の両側は凹状に形成されず、溝部に取付けられたスケール板の両端面が溝端部によって本尺の外部に露出しない。したがって、スケール板が被測定物と直に接触したり、スケール板と溝部との間に油や溶剤等が侵入することで本尺からスケール板が剥がれることを、さらに防ぐことができる。
しかしながら、本発明では、溝端部が形成されることで本尺からスケール板が剥がれることを抑制できるため、スケール板は溝部の底面に接着剤のみで固定することができる。したがって、スケール板が本尺から剥がれないようにするために設けられていた取付穴を設ける必要がなく、また、スケール板を押える部品を用いる必要がないため、測定器製造時の作業性の向上を図るとともに部品点数の削減を図ることができる。
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係る測定器を示す図である。具体的には、図1は斜視図を示し、図2は正面図を示し、図3は背面図を示している。
測定器の一例であるノギス1は、図1〜3に示すように、長尺状の本尺2と、本尺2の長手方向(X方向)に沿って摺動自在に設けられたスライダ3と、を備えている。
なお、以下の説明および各図面において、本尺2の長手方向をX方向と記し、X方向に直交する本尺2の幅方向をY方向と記し、X,Y方向に直交する方向をZ方向と記す場合がある。
本尺基礎4は、正面4Aと背面4Bを有し、本尺基礎4の長手方向(X方向)に沿って形成された溝部6と、溝部6に収納されたスケール板7と、スライダ3を本尺2に取り付けて本尺基礎4の長手方向(X方向)に沿って摺動させるための案内溝8と、本尺基礎4の背面4Bからスライダ3を案内溝8に支持するストッパ9と、本尺基礎4の長手方向の一端側(+X方向)の端面に形成された段差測定基準面10と、本尺基礎4の長手方向の他端側(−X方向)の端面に形成された深度測定基準面11と、を備えている。
溝部6は、溝部6の長手方向(X方向)に沿って延在するとともに溝部6の底面6A(図6参照)の縁から起立した一対の溝縁部12と、溝部6の長手方向(X方向)の一端側および他端側において溝部6の底面6Aの端から起立した溝端部13と、を有している。
溝部6の溝縁部12と溝端部13は、正面4Aにおいて連続して形成され、スケール板7の周囲を囲うように形成されている。
ストッパ9は、本尺2の長手方向(X方向)に沿った他端側(−X方向)においてスライダ3の移動を規制している。本尺基礎4の背面4Bには正面4Aに貫通しない取付穴が設けられ、ストッパ9は、スライダ3が案内溝8から離脱しないように本尺基礎4の背面4Bから固定されている。本尺基礎4の背面4Bに設けられた取付穴は、正面4Aまで貫通することなく設けられているため、正面4Aにはストッパ(スケール板7を押える部品)は設けられていない。
測定ジョウ30は、スライダ3の長手方向の一端側(+X方向)に形成され外側測定ジョウ5Aと対になる外側測定ジョウ30A(−Y方向)と、外側測定ジョウ30Aの反対側に形成され内側測定ジョウ5Bと対になる内側測定ジョウ30B(+Y方向)と、で構成されている。
表示部32は、外側測定ジョウ5A,30Aまたは内側測定ジョウ5B,30Bで被測定物を挟持することで算出された測定結果等を表示し、例えばフレキシブルディスプレイとしてのプラスチック液晶ディスプレイを用いることによって情報を表示する。
板バネは、押しネジ33とセットネジ34とを有し、押しネジ33とセットネジ34とを調節することによって本尺基礎4とスライダ3との摩擦力を調節し、本尺2とスライダ3との摺動力を調節する。
図4に示すように、スライダ3はさらに、段差測定面35を有している。
段差測定面35は略矩形状に形成され、スライダ3をスライドさせることによって被測定物と当接させる。そして、段差測定基準面10と段差測定面35とを被測定物に当接させることで、被測定物の段差を測定する。
被測定物との当接面である段差測定基準面10は、溝端部13が設けられることで溝部6によって凹状に形成されないため略矩形状に形成されている。段差測定基準面10が略矩形状に形成されていることで段差測定基準面10の面積を広くとることができる。
深度測定においてデプスバー31は、スライダ3をスライドさせることで被測定物と当接させる。そして、深度測定基準面11とデプスバー31とを被測定物に当接させることで、被測定物の深度を測定する。
図5に示すように、被測定物との当接面である深度測定基準面11は、溝端部13が設けられることで溝部6によって凹状に形成されないため略矩形状に形成されている。深度測定基準面11が略矩形状に形成されていることで深度測定基準面11の面積を広くとることができる。
図6に示すように、溝部6の溝縁部12および溝端部13は、溝部6に収納されるスケール板7の厚みと同じ、または、スケール板7の厚みよりも高くなるように形成されている。
溝端部13は、溝部6の長手方向の一端側(+X方向)において、段差測定基準面10から溝端部13の溝部6側の端部にかけて、所定の厚みを有して形成されている。また、溝端部13は、溝部6の長手方向の他端側(−X方向)において、深度測定基準面11から溝端部13の溝部6側の端部にかけて、所定の厚みを有して形成されている。具体的には、溝端部13は、本尺基礎4の厚みと同程度の厚みを有して形成されている。
(1)本尺2の溝部6の長手方向の一端側および他端側の両側の底面6Aの端から起立した溝端部13が設けられることで、本尺2の長手方向の両側の端面は凹状に形成されない。このため、本尺2に力が加わったとしても溝縁部12の変形を防ぐことができ、ひいては本尺2の変形を抑制することができる。
(2)溝端部13が形成されることで、溝部6に取付けられたスケール板7の両端面が本尺2の外部に露出しないため、スケール板7が被測定物と直に接触したり、スケール板7と溝部6との間に油や溶剤等が侵入することで本尺2からスケール板7が剥がれることを防ぐことができる。
(4)溝端部13が形成されることで本尺2からスケール板7が剥がれることを抑制できるため、スケール板7は溝部6の底面6Aに接着剤のみで固定することができる。したがって、スケール板7が本尺2から剥がれないようにするために設けられていた取付穴を設ける必要がなく、また、スケール板7を押える部品を用いる必要がないため、測定器製造時の作業性の向上を図るとともに部品点数の削減を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記一実施形態では、溝端部13は、溝部6の長手方向(X方向)の両端に設けられていたが、溝部6の長手方向(X方向)の一端側(+X方向)および他端側(−X方向)の少なくともいずれか一方に設けられていればよい。また、溝端部13は、半円状に形成されていたが角状に形成されていてもよく、スケール板7と対応して溝部6にスケール板7が収納できれば任意形状でよい。
前記一実施形態では、スケール板7は溝部6に接着剤で固定されていたが、スケール板7を溝部6に嵌め込んで固定してもよい。また、ストッパ9は、固定する際に樹脂等を取付穴に圧入することによって固定されていてもよい。
また、溝端部13は、本尺基礎4の厚みと同程度の厚みを有していたが、溝部6にスケール板7が収納できればよく、スケール板7の長手方向(X方向)の長さに応じて形成されていればよい。
2 本尺
3 スライダ
4 本尺基礎
4A 正面
4B 背面
5 測定ジョウ
6 溝部
6A 底面
7 スケール板
8 案内溝
9 ストッパ
10 段差測定基準面
11 深度測定基準面
12 溝縁部
13 溝端部
30 測定ジョウ
31 デプスバー
35 段差測定面
Claims (3)
- 長尺状の本尺と、該本尺の長手方向に沿って摺動自在に設けられたスライダと、を備えた測定器であって、
前記本尺は、
前記本尺の長手方向に沿って形成された溝部と、
前記溝部に収納されたスケール板と、を備え、
前記溝部は、
前記溝部の長手方向に沿って延在するとともに底面の縁から起立した一対の溝縁部と、
前記溝部の長手方向の一端側および他端側の少なくともいずれか一方の底面の端から起立した溝端部と、を備え、
前記スケール板の長手方向の一端側および他端側の少なくともいずれか一方の端部は、半円状に形成され、
前記溝端部は、
前記スケール板の長手方向の一端側および他端側の少なくともいずれか一方の端部の形状に応じて前記スケール板を前記溝部に収納できるように半円状に形成されていることを特徴とする測定器。 - 請求項1に記載された測定器において、
前記溝部の長手方向の一端側および他端側に前記溝端部が形成されていることを特徴とする測定器。 - 請求項1または請求項2に記載された測定器において、
前記スケール板は、前記溝部の底面に接着剤のみで固定されていることを特徴とする測定器。
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JP2016085577A JP6704646B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 測定器 |
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JP2016085577A JP6704646B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 測定器 |
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Family Applications (1)
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JP2016085577A Active JP6704646B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 測定器 |
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