JP6704644B2 - フィルム成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム成形装置に関する。
ダイ装置の環状の吐出口からチューブ状に押し出された溶融樹脂を固化させてフィルムを成形するフィルム成形装置が知られている。従来では、環状の吐出口の径方向の幅を変化させることによりフィルムの厚みのばらつきを小さくするフィルム成形装置が提案されている(特許文献1)。また、冷却装置から吹き出る冷却風の風量および風温の少なくとも一方を部分的に変化させることによりフィルムの厚みのばらつきを小さくするフィルム成形装置が提案されている(特許文献2)。
特開2012−166365号公報 特開2002−120284号公報
特許文献1に記載されるような従来のフィルム成形装置では、吐出口の内周を定める金属製の内周部材または吐出口の外周を定める金属製の外周部材を弾性変形させることによって吐出口の径方向の幅を変化させ、フィルムの厚みのばらつきを小さくする。しかしながら、金属の弾性変形には限界があるため、このフィルム成形装置では、小さい厚みのばらつきの調整が難しい。
特許文献2に記載されるような従来のフィルム成形装置では、溶融樹脂を固化させるための冷却風の風量や風温を周方向で変化させるため、これにより大きい厚みのばらつきを調整すると、周方向で固化位置がずれ、物性的に不均一なフィルムが成形されてしまう。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、厚みのばらつきが小さく、かつ、物性が均一なフィルムを成形できるフィルム成形装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のフィルム成形装置は、環状の吐出口からチューブ状に溶融樹脂を押し出すダイ装置と、押し出された溶融樹脂に冷却風を吹き付けてフィルムを成形する冷却装置と、ダイ装置および冷却装置を制御する制御装置と、を備える。ダイ装置は、吐出口の径方向の幅を調節可能に構成され、冷却装置は、冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節可能に構成され、制御装置は、フィルムの厚みが均一になるように、ダイ装置を制御して吐出口の径方向の幅を調節させ、冷却装置を制御して冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節させる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、厚みのばらつきが小さく、かつ、物性が均一なフィルムを成形できる
実施の形態に係るフィルム成形装置の概略構成を示す図である。 図1のダイ装置および冷却装置とその周辺を示す断面図である。 図1の冷却装置とその周辺を示す上面透視図である。 図1のダイ装置を示す上面図である。 図1の制御装置の機能および構成を模式的に示すブロック図である。 図6(a)〜(c)は、図5のプロファイル保持部に保持されるデータを模式的に示した図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係るフィルム成形装置1の概略構成を示す。フィルム成形装置1は、チューブ状のフィルムを成形する。フィルム成形装置1は、ダイ装置2と、冷却装置3と、一対の安定板4と、一対のピンチロール5と、厚みセンサ6と、制御装置7と、を備える。
ダイ装置2は、押出機(不図示)より供給された溶融樹脂をチューブ状に成形する。ダイ装置2は特に、リング状のスリット18(図2で後述)から溶融樹脂を押し出すことにより、溶融樹脂をチューブ状に成形する。冷却装置3は、ダイ装置2の上方に配置される。冷却装置3は、ダイ装置2から押し出された溶融樹脂に対して外側から冷却風を吹き付ける。溶融樹脂は冷却され、フィルムが成形される。
一対の安定板4は、冷却装置3の上方に配置され、成形されたフィルムを一対のピンチロール5の間に案内する。ピンチロール5は、安定板4の上方に配置され、案内されたフィルムを引っ張り上げながら扁平に折りたたむ。折りたたまれたフィルムは、巻取機(不図示)によって巻き取られる。
厚みセンサ6は、冷却装置3と安定板4との間に配置される。厚みセンサ6は、チューブ状のフィルムの周りを周りながら、周方向の各位置におけるフィルムの厚みを継続的に測定する。厚みセンサ6による測定結果は制御装置7に送られる。制御装置7は、厚みセンサ6から受け付けた測定結果に応じた制御指令をダイ装置2および冷却装置3に送る。ダイ装置2は、制御指令に基づいてスリット18(特にその吐出口)の幅を調節する。冷却装置3は、制御指令に基づいて冷却風の風量を調節する。これにより、後述するようにフィルムの厚みのばらつきが小さくなる。
図2は、ダイ装置2および冷却装置3とその周辺を示す断面図である。図3は、冷却装置3とその周辺を示す上面透視図である。図4は、ダイ装置2の上面図である。図4では、冷却装置3の表示を省略している。
冷却装置3は、エアーリング8と、エアーリング8内に設けられ、エアーリング8から吹き出る冷却風の風量を調節する複数(図3では20個)のバルブ装置9と、を備える。エアーリング8は、内周部が下方に凹んだリング状の筐体である。エアーリング8の内周部には、上側に開口したリング状の吹出口8aが形成されている。吹出口8aは特に、中心軸Aを中心とするリング状のスリット18と同心となるよう形成される。
なお、以降では、中心軸Aと平行な方向を軸方向とし、中心軸Aに垂直な平面上で中心軸Aを通る任意の方向を径方向とし、径方向において中心軸Aに近い側を内周側、中心軸Aから遠い方を外周側とし、中心軸Aに垂直な平面上において中心軸Aを中心とする円の円周に沿った方向を周方向として説明する。
エアーリング8の外周部には、複数のホース口8bが周方向に等間隔で形成されている。複数のホース口8bのそれぞれにはホース(不図示)が接続され、このホースを介してブロワー(不図示)からエアーリング8内に冷却風が送り込まれる。エアーリング8内送り込まれた冷却風は、吹出口8aから吹き出て溶融樹脂に吹き付けられる。
複数のバルブ装置9は、吹出口8aとホース口8bとの間の通風路内に、周方向に隙間なく配置される。複数のバルブ装置9のそれぞれの開度を調節することによって、吹出口8aから吹き出る冷却風の風量を調節できる。例えば、すべてのバルブ装置9の開度を同じにすることによって、吹出口8aから吹き出る冷却風の風量を周方向に均一にできる。また例えば、少なくとも1つのバルブ装置9の開度を他のバルブ装置9と異なる開度にすることによって、吹出口8aから吹き出る冷却風の風量を周方向に変化させることができる。フィルムに厚みのばらつきが生じている場合、例えば、肉厚が薄い部分に対応する(例えば肉厚が薄い部分の下方に位置する)バルブ装置9の開度を大きくし、肉厚が薄い部分の下方の溶融樹脂に吹き付けられる風量を多くする。これにより、以降に成形されるフィルムの偏肉が小さくなる。
ダイ装置2は、ダイ本体10と、内周部材12と、外周部材14と、複数(ここでは32個)の調節部16と、を備える。内周部材12は、ダイ本体10の上面に載置される略円柱状の部材である。外周部材14は、環状の部材であり、内周部材12を環囲する。内周部材12と外周部材14との間には、リング状に上下方向に延びるスリット18が形成される。このスリット18を溶融樹脂が上側に向かって流れ、スリット18の吐出口(すなわち上端開口)18aから溶融樹脂が押し出され、冷却装置3に冷却され、吐出口18aの幅に応じた厚さのフィルムが形成される。
複数の調節部16は、外周部材14の上端側を囲むように周方向にほぼ隙間なく配置される。調節部16は特に、片持ち状に外周部材14に取り付けられる。複数の調節部16の上方には冷却装置3が固定される。複数の調節部16はそれぞれ、外周部材14に径方向内向きの押圧荷重または径方向外向きの引張荷重を付与できるよう構成される。外周部材14は、押圧荷重または引張荷重が付与されることによって弾性変形する。したがって、複数の調節部16を調節することによって、吐出口18aの幅を周方向で部分的に調整でき、フィルムの厚さを周方向で部分的に制御できる。フィルムに厚みのばらつきが生じている場合、例えば、肉厚が薄い部分に対応する(例えば肉厚が薄い部分の下方に位置する)調節部16から外周部材14に引張荷重を付与させ、肉厚が薄い部分の下方の吐出口18aの間隙を大きくする。これにより、フィルムの厚みのばらつきが小さくなる。
調節部16は、一例としては図2に示すように、回動軸32を支点として支持され、アクチュエータ24の回転力を受けるレバー34と、ダイ装置2により軸線方向に変位可能に支持され、レバー34の作用点に支持された作動ロッド36と、含む。そして、レバー34の回転力が作動ロッド36の軸線方向の力に変換され、その軸線方向の力が内周部材12または外周部材14に対する荷重となり、レバー34がレバー34の作用点において作動ロッド36に直接力を付与する。
図5は、制御装置7の機能および構成を模式的に示すブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
制御装置7は、取得部80と、厚み情報保持部81と、プロファイル生成部82と、プロファイル保持部83と、調節部制御部84と、バルブ制御部85と、を含む。
取得部80は、厚みセンサ6による測定結果、すなわち厚みセンサにより測定された周方向の各位置におけるフィルムの厚みを取得する。厚み情報保持部81は、取得部80によって取得された測定結果を保持する。
プロファイル生成部82は、厚み情報保持部81に保持された測定結果から、周方向のフィルムの厚みプロファイル(分布)を一定の時間間隔で生成する。プロファイル生成部82は、例えば2周分の測定結果の平均値から、厚みプロファイルを生成してもよい。
プロファイル生成部82はさらに、生成した厚みプロファイルに基づいて、厚みプロファイルの基本成分と、基本成分に対する厚みプロファイルの変動成分とを生成する。本実施の形態では、プロファイル生成部82は、厚みプロファイルを周波数分解し、周波数分解された厚みプロファイルの1次成分を厚みプロファイルの基本成分とし、周波数分解された厚みプロファイルの高次成分(たとえば2次成分)を厚みプロファイルの変動成分とする。
プロファイル保持部83は、プロファイル生成部82により生成された厚みプロファイル、基本成分および変動成分を保持する。図6(a)〜(c)は、プロファイル保持部83に保持されるデータを模式的に示した図である。図6(a)は厚みプロファイルを示し、図6(b)は厚みプロファイルの基本成分を示し、図6(c)基本成分に対する厚みプロファイルの変動成分を示す。図6(b)、(c)はそれぞれ、図6(a)の厚みプロファイルを周波数分解したときの1次成分、2次成分に対応する。図6(a)〜(c)において、横軸は周方向の角度位置、縦軸は厚みを示す。一点鎖線のライン90は、目標とするフィルムの厚みを示す。
図5に戻り、調節部制御部84は、プロファイル保持部83に保持される厚みプロファイルの基本成分に基づいて複数の調節部16を制御する。詳しくは、調節部制御部84は、厚みプロファイルの基本成分を参照して、フィルムの厚みが目標値を上回っている(すなわち肉厚が厚い)周方向の部分に対応する調節部16には、目標値との差異に応じた押圧荷重を外周部材14に付与するよう制御指令を送信する。これにより、対応する吐出口18aの部分の径方向の隙間が狭くなり、対応する部分のフィルムの厚みが薄くなり、目標値に近づく。また、調節部制御部84は、フィルムの厚みが目標値を下回っている(すなわち肉厚が薄い)周方向の部分に対応する調節部16には、目標値との差異に応じた引張荷重を外周部材14に付与するよう制御指令を送信する。これにより、対応する吐出口18aの部分の径方向の隙間が広くなり、対応する部分のフィルムの厚みが厚くなり、目標値に近づく。
バルブ制御部85は、プロファイル保持部83に保持される厚みプロファイルの変動成分に基づいて複数のバルブ装置9を制御する。詳しくは、バルブ制御部85は、厚みプロファイルの変動成分を参照して、フィルムの厚みが目標値を上回っている(すなわち肉厚が厚い)周方向の部分に対応するバルブ装置9には、目標値との差異に応じた分だけバルブ装置9の開度を小さくする、すなわちバルブ装置9を通る風量が小さくなるよう制御指令を送信する。これにより、対応する部分のフィルムの厚みが薄くなり、目標値に近づく。また、バルブ制御部85は、フィルムの厚みが目標値を下回っている(すなわち肉厚が薄い)周方向の部分に対応するバルブ装置9には、目標値との差異に応じた分だけバルブ装置9の開度を大きくする、すなわちバルブ装置9を通る風量が大きくなるよう制御指令を送信する。これにより、対応する部分のフィルムの厚みが厚くなり、目標値に近づく。
以上のように構成されたフィルム成形装置1の動作を説明する。
制御装置7は、厚みセンサ6による測定結果により周方向のフィルムの厚みプロファイルを生成し、厚みプロファイルからその基本成分と変動成分とを生成する。制御装置7は、フィルムの厚みが均一になるように、厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2を制御し、厚みプロファイルの変動成分に基づいて冷却装置3を制御する。なお、これら2つの制御は、実質的に同時に実行されても、所定の時間だけずらして実行されてもよい。
以上、説明した本実施の形態に係るフィルム成形装置1によると、厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2が制御され、変動成分に基づいて冷却装置3が制御される。つまり、大きい厚みのばらつきはダイ装置2により調整され、小さい厚みのばらつきは冷却装置3により調整される。これにより、ダイ装置2だけで厚みのばらつきを調整する場合と違って小さい厚みのばらつきも調整できる。また、冷却装置3によって大きい厚みのばらつきを調整しないため、物性的に不均一なフィルムが成形されるのを抑止できる。
以上、実施の形態に係るフィルム成形装置の構成と動作ついて説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(変形例1)
実施の形態では、冷却風の風量を周方向で調節できるよう冷却装置3が構成される場合について説明したが、これに限られない。冷却装置3は、冷却風の風量に代えて、あるいは冷却風の風量に加えて、冷却風の風温を調節できるよう構成されてもよい。この場合、冷却装置3は、たとえば、吹出口8aとホース口8bとの間の通風路内に、周方向に隙間なく配置される複数のヒータを備える。制御装置7は、プロファイル保持部83に保持される厚みプロファイルの変動成分に基づいて複数のヒータを制御するヒータ制御部を含む。ヒータ制御部は、厚みプロファイルの変動成分を参照して、フィルムの厚みが目標値を上回っている(すなわち肉厚が厚い)周方向の部分に対応するヒータには、目標値との差異に応じた分だけヒータの出力を高くする、すなわちヒータを通過した冷却風の風温が高くなるよう制御指令を送る。これにより、対応する部分のフィルムの厚みが薄くなり、目標値に近づく。また、ヒータ制御部は、フィルムの厚みが目標値を下回っている(すなわち肉厚が薄い)周方向の部分に対応するヒータには、目標値との差異に応じた分だけヒータの出力を低くする、すなわちヒータを通過した冷却風の風温が低くなる制御指令を送信する。これにより、対応する部分のフィルムの厚みが厚くなり、目標値に近づく。なお、冷却装置3が風量と風温の両方を調節可能に構成されている場合、制御装置7は、冷却風の風量と風温の両方を調節しても、一方だけを調節してもよい。
(変形例2)
実施の形態および上述の変形例では、フィルム成形装置1は、厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2を制御し、厚みプロファイルの変動成分に基づいて冷却装置3を制御する場合について説明したが、これに限られない。ダイ装置2および冷却装置3がどのような情報に基づいて制御されるかはさておき、フィルム成形装置1は、ダイ装置2の吐出口18aの隙間を調節し、かつ、冷却装置3の冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節することにより、フィルムの厚みを制御できればよい。たとえば、フィルム成形装置1は、ダイ装置2および冷却装置3の両方を厚みプロファイルに基づいて制御してもよい。2つの手段によりフィルムの厚みを制御することにより、一方の手段だけでフィルムの厚みを制御する場合と比べ、高い精度でフィルムを制御できることが期待される。
(変形例3)
実施の形態では特に言及しなかったが、厚みセンサ6によって測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第1閾値以下になるまでは、フィルム成形装置1は、ダイ装置2だけを調節してフィルムの厚みを制御してもよい。この場合、フィルム成形装置1は、厚みプロファイルの基本成分ではなく、厚みプロファイルに基づいてダイ装置2を制御する。
ここで、上述の差の絶対値は、例えば、周方向のある一点における、測定されたフィルムの厚みと、目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値であってもよい。また例えば、上述の差の絶対値は、周方向の各位置において測定されたフィルムの厚みの平均と、目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値であってもよい。また例えば、上述の差の絶対値は、測定されたフィルムの厚みの最大値または最小値と、目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値であってもよい。
差の絶対値が第1閾値以下になると、実施の形態と同様に、厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2を制御し、厚みプロファイルの変動成分に基づいて冷却装置3を制御する。つまり、本変形例では、たとえばフィルム成形装置1の作動開始直後など、測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの乖離が大きい間は、ダイ装置2の吐出口18aの調節だけでフィルムの厚みを制御する。なお、第1閾値に設定する値は、実験等に基づき決定すればよい。
(変形例4)
実施の形態では特に言及しなかったが、厚みセンサ6によって測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第2閾値以下になったら、フィルム成形装置1は、冷却装置3だけを調節してフィルムの厚みを制御してもよい。この場合、フィルム成形装置1は、厚みプロファイルの変動成分ではなく、厚みプロファイルに基づいて冷却装置3を制御する。差の絶対値が第2閾値以下になるまでは、実施の形態と同様に、厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2を制御し、厚みプロファイルの変動成分に基づいて冷却装置3を制御する。つまり、本変形例では、たとえばフィルム成形装置1を作動させてからある程度の時間が経過した後など、測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの乖離が小さくなると、冷却装置3からの冷却風の調節だけでフィルムの厚みを制御する。なお、第2閾値に設定する値は、実験等に基づき決定すればよい。
また、本変形例と変形例3とを組み合わせてもよい。すなわち、フィルム成形装置1は、(i)厚みセンサ6によって測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第1閾値になるまでは、厚みプロファイルに基づいてダイ装置2だけを調節してフィルムの厚みを制御し、(ii)差の絶対値が第1閾値以下で、かつ、第2閾値(ここでは、第2閾値<第1閾値とする)より大きくなると、厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2を制御し、厚みプロファイルの変動成分に基づいて冷却装置3を制御することによりフィルムの厚みを制御し、(iii)差の絶対値が第2閾値以下になると、厚みプロファイルに基づいて冷却装置3だけを調節してフィルムの厚みを制御してもよい。なお、第1閾値、第2閾値に設定する値は、実験等に基づき決定すればよい。
(変形例5)
実施の形態では特に言及しなかったが、厚みセンサ6によって測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第3閾値以下になるまでは、フィルム成形装置1は、厚みプロファイルまたは厚みプロファイルの基本成分に基づいてダイ装置2だけを調節してフィルムの厚みを制御し、差の絶対値が第3閾値以下になると、厚みプロファイルまたは厚みプロファイルの変動成分に基づいて冷却装置3だけを調節してフィルムの厚みを制御してもよい。つまり、本変形例では、たとえばフィルム成形装置1の作動開始直後など、測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの乖離が大きい間は、ダイ装置2の吐出口18aの調節だけでフィルムの厚みを制御し、測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの乖離が小さくなると、冷却装置3からの冷却風の調節だけでフィルムの厚みを制御する。なお、第3閾値に設定する値は、実験等に基づき決定すればよい。
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
1 フィルム成形装置、 2 ダイ装置、 3 冷却装置、 6 厚みセンサ、 7 制御装置、 9 バルブ装置、 16 調節部、 82 プロファイル生成部、 83 プロファイル保持部、 84 調節部制御部、 85 バルブ制御部。

Claims (5)

  1. 環状の吐出口からチューブ状に溶融樹脂を押し出すダイ装置と、
    押し出された溶融樹脂に冷却風を吹き付けてフィルムを成形する冷却装置と、
    前記ダイ装置および前記冷却装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記ダイ装置は、前記吐出口の径方向の幅を調節可能に構成され、
    前記冷却装置は、冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節可能に構成され、
    前記制御装置は、フィルムの厚みが均一になるように、前記ダイ装置を制御して前記吐出口の径方向の幅を調節させ、前記冷却装置を制御して冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節させ、
    周方向の各位置におけるフィルムの厚みを測定する測定部をさらに備え、
    前記制御装置は、周方向の各位置におけるフィルムの厚みから周方向のフィルムの厚みプロファイルを生成し、生成された厚みプロファイルに基づいて厚みプロファイルの基本成分と基本成分に対する厚みプロファイルの変動成分とを生成し、基本成分に基づいて前記ダイ装置を制御し、変動成分に基づいて冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調整することを特徴とするフィルム成形装置。
  2. 前記制御装置は、生成された厚みプロファイルを周波数分解し、周波数分解された厚みプロファイルの1次成分を厚みプロファイルの基本成分とし、周波数分解された厚みプロファイルの高次成分を厚みプロファイルの変動成分とすることを特徴とする請求項に記載のフィルム成形装置。
  3. 前記制御装置は、
    測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第1閾値以下になるまでは、厚みプロファイルに基づいて前記ダイ装置を制御し、
    差の絶対値が第1閾値以下になると、厚みプロファイルの基本成分に基づいて前記ダイ装置を制御し、基本成分に対する厚みプロファイルの変動成分に基づいて前記冷却装置を制御することを特徴とする請求項またはに記載のフィルム成形装置。
  4. 前記制御装置は、
    測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第2閾値以下になるまでは、厚みプロファイルの基本成分に基づいて前記ダイ装置を制御し、基本成分に対する厚みプロファイルの変動成分に基づいて前記冷却装置を制御し、
    フィルムの厚みが第2閾値以下になると、厚みプロファイルに基づいて前記冷却装置を制御することを特徴とする請求項からのいずれかに記載のフィルム成形装置。
  5. 環状の吐出口からチューブ状に溶融樹脂を押し出すダイ装置と、
    押し出された溶融樹脂に冷却風を吹き付けてフィルムを成形する冷却装置と、
    前記ダイ装置および前記冷却装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記ダイ装置は、前記吐出口の径方向の幅を調節可能に構成され、
    前記冷却装置は、冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節可能に構成され、
    前記制御装置は、フィルムの厚みが均一になるように、前記ダイ装置を制御して前記吐出口の径方向の幅を調節させ、前記冷却装置を制御して冷却風の風量および風温の少なくとも一方を調節させ、
    周方向の各位置におけるフィルムの厚みを測定する測定部をさらに備え
    前記制御装置は、測定されたフィルムの厚みと目標とするフィルムの厚みとの差の絶対値が第3閾値以下になるまでは、前記ダイ装置を制御し、差の絶対値が第3閾値以下になると、前記冷却装置を制御することを特徴とするフィルム成形装置。
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