JP2019166797A - フィルム成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性を高めたフィルム成形装置を提供する。【解決手段】フィルム成形装置は、溶融樹脂を押し出してフィルムを成形するダイ装置と、フィルムの成形中に取得されるデータに基づいて樹脂粘度を推定する制御装置7と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、フィルム成形装置に関する。
ダイの吐出口からチューブ状に押し出された溶融樹脂を固化させてフィルムを成形するフィルム成形装置が知られている。フィルム成形装置では、フィルム厚と、折りたたまれたフィルムのフィルム幅とが要求される厚みと幅となるように、エアーリングが溶融樹脂に吹き付ける冷却風の風量である冷却風量や、引取機がフィルムを引き取る(引っ張る)速度である引取速度などを調整する。
特開2017−177348号公報
本発明者は、フィルム成形装置の利便性を高める方法に想到するに至った。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、利便性を高めたフィルム成形装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のフィルム成形装置は、溶融樹脂を押し出してフィルムを成形するダイ装置と、フィルムの成形中に取得されるデータに基づいて樹脂粘度を推定する制御装置と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、調整時間を短縮できるフィルム成形装置を提供できる。
実施の形態に係るフィルム成形装置の概略構成を示す図である。 図1のダイおよび冷却装置とその周辺を示す断面図である。 図1のダイを示す上面図である。 図1の制御装置の機能および構成を示すブロック図である。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施の形態は、ダイから溶融樹脂を押し出し、それを固化させてフィルムを成形するフィルム成形装置である。フィルム成形装置は、フィルムの成形中に取得されるデータ、具体的には例えばフィルムに関するデータに基づいて、樹脂のせん断粘度および伸長粘度(以下、これらをまとめていうときや、特に区別しないときには「樹脂粘度」とよぶ)を推定する。これまでとは別の種類の樹脂に変更してフィルムを成形する場合、今回(樹脂の変更後に)推定された樹脂粘度と、今回とは別の樹脂で過去にフィルムを成形したときに推定された当該別の樹脂の樹脂粘度との差異を考慮して、その別の樹脂によりフィルムを成形したときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすよう調整されたときの冷却風量および引取速度から、今回の樹脂でフィルムを成形するときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすための冷却風量と引取速度を推定する。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
図1は、実施の形態に係るフィルム成形装置1の概略構成を示す。フィルム成形装置1は、チューブ状のフィルムを成形する。フィルム成形装置1は、ダイ装置2と、冷却装置3と、一対の安定板4と、引取機5と、厚み計測センサ6と、幅計測センサ22と、カメラ26と、制御装置7と、巻取機20と、を備える。
ダイ装置2は、押出機(不図示)より供給された溶融樹脂をチューブ状に成形する。ダイ装置2は特に、リング状のスリット18(図2で後述)から溶融樹脂を押し出すことにより、溶融樹脂をチューブ状に成形する。冷却装置3は、ダイ装置2の上方に配置される。冷却装置3は、ダイ装置2から押し出された溶融樹脂に対して外側から冷却風を吹き付ける。溶融樹脂は冷却され、フィルムが成形される。
一対の安定板4は、冷却装置3の上方に配置され、成形されたフィルムを引取機5に案内する。引取機5は、安定板4の上方に配置される。引取機5は、一対のピンチロール38を含む。一対のピンチロール38は、不図示のモータに駆動されて回転し、案内されたフィルムを引っ張り上げながら扁平に折りたたむ。巻取機20は、折りたたまれたフィルムを巻き取り、フィルムロール体11を形成する。
厚み計測センサ6は、冷却装置3と安定板4との間に配置される。厚み計測センサ6は、チューブ状のフィルムの周りを周りながら、周方向の各位置におけるフィルム厚を計測する。厚み計測センサ6による計測値は制御装置7に送られる。
幅計測センサ22は、引取機5と巻取機20との間に配置され、折りたたまれたフィルムのフィルム幅を検出する。幅計測センサ22による計測値は制御装置7に送られる。
カメラ26は、冷却装置3と安定板4との間に配置され、フィルム画像を撮影する。カメラ26は特に、樹脂が固まる位置であるフロストラインにおけるフィルム画像を撮影するように配置される。カメラ26により撮影されたフィルム画像は制御装置7に送られる。
制御装置7は、フィルムの成形中に取得されるデータに基づいて、樹脂粘度を推定する。また、制御装置7は、厚み計測センサ6から受け付けた計測値に応じた制御指令をダイ装置2に送り、フィルム厚の周方向におけるばらつきが小さくなるようにスリット18(特にその吐出口)の幅を調節させる。
図2は、ダイ装置2および冷却装置3とその周辺を示す断面図である。図3は、ダイ装置2の上面図である。図3では、冷却装置3の表示を省略している。
ダイ装置2は、ダイ本体10と、内周部材12と、外周部材14と、複数(ここでは32個)の調節ユニット16と、を備える。内周部材12は、ダイ本体10の上面に載置される略円柱状の部材である。外周部材14は、環状の部材であり、内周部材12を環囲する。内周部材12と外周部材14との間には、リング状に上下方向に延びるスリット18が形成される。このスリット18を溶融樹脂が上側に向かって流れ、スリット18の吐出口(すなわち上端開口)18aから溶融樹脂が押し出され、冷却装置3に冷却され、吐出口18aの幅に応じた厚さのフィルムが形成される。
複数の調節ユニット16は、外周部材14の上端側を囲むように周方向にほぼ隙間なく配置される。調節ユニット16は特に、片持ち状に外周部材14に取り付けられる。複数の調節ユニット16の上方には冷却装置3が固定される。複数の調節ユニット16はそれぞれ、外周部材14に径方向内向きの押圧荷重または径方向外向きの引張荷重を付与できるよう構成される。外周部材14は、押圧荷重または引張荷重が付与されることによって弾性変形する。したがって、複数の調節ユニット16を調節することによって、吐出口18aの幅を周方向で部分的に調整でき、フィルム厚さを周方向で部分的に制御できる。フィルム厚に周方向でばらつきが生じている場合、例えば、肉厚が薄い部分に対応する(例えば肉厚が薄い部分の下方に位置する)調節ユニット16から外周部材14に引張荷重を付与させ、肉厚が薄い部分の下方の吐出口18aの間隙を大きくする。これにより、フィルム厚のばらつきが小さくなる。
調節ユニット16は、一例としては図2に示すように、制御装置7からの制御指令に基づいて駆動するアクチュエータ24と、回動軸32を支点として支持され、アクチュエータ24の回転力を受けるレバー34と、外周部材14により軸線方向に変位可能に支持され、レバー34の作用点に支持された作動ロッド36と、含む。そして、レバー34の回転力が作動ロッド36の軸線方向の力に変換され、その軸線方向の力が内周部材12または外周部材14に対する荷重となり、レバー34がレバー34の作用点において作動ロッド36に直接力を付与する。
冷却装置3は、エアーリング8と、環状の整流部材9と、を備える。エアーリング8は、内周部が下方に凹んだリング状の筐体である。エアーリング8の内周部には、上側に開口したリング状の吹出口8aが形成されている。吹出口8aは特に、中心軸Aを中心とするリング状のスリット18と同心となるよう形成される。
エアーリング8の外周部には、複数のホース口8bが周方向に等間隔で形成されている。複数のホース口8bのそれぞれにはホース(不図示)が接続され、このホースを介してブロワー(不図示)からエアーリング8内に冷却風が送り込まれる。エアーリング8内送り込まれた冷却風は、吹出口8aから吹き出て溶融樹脂に吹き付けられる。
整流部材9は、吹出口8aを取り囲むようエアーリング8内に配置される。整流部材9は、エアーリング8内に送り込まれた冷却風を整流する。これにより、冷却風は、周方向において均一な流量、風速で、吹出口8aから吹き出る。
図4は、制御装置7の機能および構成を模式的に示すブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
制御装置7は、種々の通信プロトコルにしたがって厚み計測センサ6、幅計測センサ22、およびカメラ26との通信処理を実行する通信部40と、ユーザによる操作入力を受け付け、また各種画面を表示部に表示させるU/I部42と、通信部40およびU/I部42から取得されたデータをもとにして各種のデータ処理を実行するデータ処理部46と、データ処理部46により参照、更新されるデータを記憶する記憶部48と、を含む。
記憶部48は、対応関係記憶部64と、樹脂粘度記憶部66と、を含む。対応関係記憶部64は、フィルム厚と、そのフィルム厚を有するフィルムを目標のフィルム厚にするために調節ユニット16が外周部材14に加えるべき荷重とを対応付けて記憶する。樹脂粘度記憶部66は、樹脂の種類と、樹脂粘度と、その樹脂粘度が計測されたときの引取速度と、冷却風量と、を対応づけて記憶する。なお、樹脂粘度記憶部66には、これらのデータが冷却風量および引取速度の調整が完了する前のデータであるか完了した後のデータであるかが区別可能に記憶されてもよい。
データ処理部46は、取得部50と、決定部52と、調節動作制御部54と、樹脂粘度推定部56と、表示制御部58と、を含む。取得部50は、厚み計測センサ6により計測されたフィルム厚、幅計測センサ22により計測されたフィルム幅、およびカメラ26により撮影されたフィルム画像を取得する。
決定部52は、フィルム厚の周方向におけるばらつきを小さくするために各調節ユニット16が外周部材14に付与すべき荷重を決定する。決定部52は特に、厚み計測センサ6によって測定された周方向の各位置におけるフィルム厚と、対応関係記憶部64とを参照して、外周部材14に付与すべき荷重を決定する。
調節動作制御部54は、決定部52により決定された荷重を外周部材14に付与するように、調節ユニット16に制御指令を送信する。
樹脂粘度推定部56は、せん断粘度推定部60と、伸長粘度推定部62と、を含む。
せん断粘度推定部60は、せん断粘度(μ)を推定する。本実施の形態では、せん断粘度推定部60は、以下の式(1)によりせん断粘度(μ)を推定する。
μ=t/γ (1)
ここで、
t:せん断応力
γ:せん断速度
である。
本実施の形態では、せん断応力(t)、せん断速度(γ)について、以下の式(2)、(3)が成立するものとみなす。
t=F/S ・・・(2)
γ=v/H ・・・(3)
ここで、
F:フィルムが引取機5に引き取られる(引っ張られる)力である引取力[N]
S:成形されたフィルムの断面積[m
v:フィルムが引取機5に引き取られる(引っ張られる)速度である引取速度(フロストラインにおけるフィルムの移動速度)[m/s]
H:フィルム厚[m]
である。
断面積(S)は、フィルムの円周(2πy)と、フィルム厚(H)とを用いて、以下の式(4)で表される。
S=2πy×H
=2πyH ・・・(4)
ここで、
y:成形されたフィルムの半径[m]
である。
フィルムの半径(y)は、以下の式(5)で表される。
y=w/π ・・・(5)
ここで、
w:フィルム幅[m]
である。
式(5)は、フィルムの円周(2πy)がフィルム幅(w)の2倍と等しいことから導かれる。
したがって、式(1)は、以下の式(6)のように書き換えられる。
μ=F/2wv ・・・(6)
伸長粘度推定部62は、伸長粘度(η)を推定する。本実施の形態では、伸長粘度推定部62は、以下の式(7)により伸長粘度(η)を推定する。
η=σ/ε (7)
ここで、
σ:伸長応力
ε:伸長速度
である。
本実施の形態では、伸長応力(σ)、伸長速度(ε)について、以下の式(8)、(9)が成立するものとみなす。
σ=F/S ・・・(8)
ε=v/L ・・・(9)
ここで、
L:ダイ装置2の吐出口18aからフロストラインまでの高さであるフロストライン高さ[m]
である。
したがって、式(7)は、以下の式(10)に書き換えられる。
η=FL/2wHv ・・・(10)
せん断粘度推定部60、伸長粘度推定部62はそれぞれ、せん断粘度、伸長粘度を推定すると、引取速度および冷却風量と対応付けて樹脂粘度記憶部66に記憶させる。
せん断粘度(μ)、伸長粘度(η)を式(6)、(10)により推定するに当たり、式(6)、(10)の各パラメータに入力する値は次のようにして特定できる。引取力Fは、引取機5の一対のピンチロール38を駆動するモータに流れた駆動電流を検出することにより特定できる。フィルム幅wは、幅計測センサ22により計測される。引取速度vは、一対のピンチロール38を駆動するモータの回転数を検出することにより特定できる。フロストライン高さは、カメラ26により撮影されたフィルム画像からユーザが目視で特定できる。フィルム厚Hは、厚み計測センサ6により計測される。つまり、せん断粘度(μ)、伸長粘度(η)は、フィルム成形装置1に一般に備わっている装置からの計測値等により、推定できる。
なお、フロストライン高さLは、熱伝達係数(HTC)が既知ならば、以下の式(11)から推定することもできる。この場合、カメラ26が不要となる。
L=mCp/HTC×ln{−(Tdie−Tair)/(−Tsolid+Tair)}×1/2πy ・・・(11)
ここで、
m:質量流量
Cp:熱容量[J/Kg/K]
die:ダイ装置2から押し出される溶融樹脂の温度
air:冷却装置3が溶融樹脂に吹き付ける冷却風の温度
solid:樹脂が固化する温度
である。
表示制御部58は、樹脂粘度推定部56が推定した樹脂粘度を所定の表示部に表示させる。この際、表示制御部58は、樹脂粘度記憶部66を参照して、今回とは別の樹脂で過去にフィルムを成形したときに推定された当該別の樹脂の樹脂粘度と、その別の樹脂によりフィルムを成形したときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすよう調整されたときの冷却風量および引取速度を、今回推定された樹脂粘度と併せて表示する。特に限定しないが、表示制御部58は、過去の成形での樹脂粘度、引取速度、冷却風量として、調整完了後に推定等された樹脂粘度、引取速度、冷却風量の各平均値を表示させてもよい。
以上のように構成されたフィルム成形装置1の動作を説明する。
これまでとは別の種類の樹脂に変更してフィルムを成形する場合、まずユーザは、引取速度と、ダイ装置2から単位時間当たりに押し出されるの樹脂の量である押出量と、押し出された溶融樹脂を膨らませるために内周部材12に形成されている不図示の吹出口から単位時間当たりに吹き出させる空気の量である吹出量と、冷却風量と、を決定する。
フィルムの成形が開始されると、ユーザは、フィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすように、引取速度、押出量、吹出量および冷却風量を調整する。この際、ユーザは、引取速度と冷却風量とを調整するに当たり、制御装置7により所定の周期で推定される樹脂粘度と、過去の成形で推定等された樹脂粘度、引取速度、冷却風量とを参考にして調整する。具体的にはユーザは、今回推定された樹脂粘度と、今回とは別の樹脂で過去にフィルムを成形したときに推定された当該別の樹脂の樹脂粘度との差異を考慮して、その別の樹脂によりフィルムを成形したときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすよう調整されたときの冷却風量および引取速度から、今回の樹脂でフィルムを成形するときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすための冷却風量と引取速度を推測する。
一例としてはユーザは、今回推定された樹脂粘度と過去の成形で推定された樹脂粘度のそれぞれについて、せん断粘度に対する伸長粘度の比を算出してもよい。この比が大きいほどフィルムは延びにくいため、今回の成形に用いられている樹脂についての比が、過去の成形で用いられていた樹脂についての比より大きいほど、冷却風量および/または引取速度を高くし、小さいほど、冷却風量および/または引取速度を低くしてもよい。なお、過去の成形での樹脂粘度等のデータとして複数種類の樹脂の樹脂粘度等がある場合は、樹脂粘度が一番近い樹脂の冷却風量および引取速度から、今回の冷却風量と引取速度を推測してもよい。
上述の調整が完了した後も、制御装置7は所定の周期で樹脂粘度を推定しつづけ、推定した樹脂粘度を引取速度および冷却風量と対応付けて樹脂粘度記憶部66に記憶させる。今回、樹脂粘度記憶部66に記憶されたデータは、さらに別の樹脂に変更する場合等の調整に使用される。
また、上述の調整と並行してまたは上述の調整の完了後に、制御装置7は、厚み計測センサ6による計測値に応じた制御指令をダイ装置2に送り、フィルム厚の周方向におけるばらつきが小さくなるようにスリット18の幅を調節させる。
続いて、本実施の形態による効果を説明する。本実施の形態に係るフィルム成形装置1によると、成形中に取得されるデータに基づいて、樹脂粘度が推定される。したがって例えば、これまでとは別の種類の樹脂に交換してフィルムを成形する場合、今回推定された樹脂粘度と、今回とは別の樹脂で過去にフィルムを成形したときに推定された当該別の樹脂の樹脂粘度との差異を考慮して、その別の樹脂よりフィルムを成形したときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすよう調整したときの冷却風量および引取速度から、今回の樹脂でフィルムを成形するときにフィルム厚およびフィルム幅が要求を満たすための冷却風量と引取速度を推測できる。これにより、比較的短時間でフィルム成形装置1を調整することが可能となる。
また、本実施の形態に係るフィルム成形装置1によると、基本的には、フィルム成形装置1に一般に備わっている装置からの計測値等により樹脂粘度を推定できる。一般に、樹脂粘度を取得するには、そのための専用の装置を用意して計測したり、専門の業者に計測を依頼したりすることになる。本実施の形態に係るフィルム成形装置1によれば、それらが不要であるため、コストを抑えられる。
以上、実施の形態に係るフィルム成形装置の構成と動作ついて説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、ダイ装置2の吐出口18aが環状であるいわゆる丸ダイである場合について説明したが、これに限られない。実施の形態の技術思想の少なくとも一部は、吐出口が直線状であるいわゆるTダイにも適用できる。
実施の形態では特に言及しなかったが、制御装置7は、樹脂粘度を用いて所定の式により成形安定度を算出してもよい。例えば制御装置7は、せん断粘度に対する伸長粘度の比を、成形安定度として算出してもよい。そして制御装置7は、この比が小さいほどフィルムが延びやすく、冷却装置3からの冷却風を受けて振動しやすい。したがって、制御装置7は、冷却風量について比の大きさに応じた閾値を設け、ユーザがその閾値を越える冷却風量を設定した場合に、フィルムが振動しうる不安定な設定であることを音や表示によりユーザに警告してもよい。
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
1 フィルム成形装置、 2 ダイ装置、 7 制御装置、 56 樹脂粘度推定部、 60 断粘度推定部、 62 伸長粘度推定部。

Claims (5)

  1. 溶融樹脂を押し出してフィルムを成形するダイ装置と、
    フィルムの成形中に取得されるデータに基づいて樹脂粘度を推定する制御装置と、を備えることを特徴とするフィルム成形装置。
  2. 前記制御装置は、フィルムが引き取られる力である引取力、フィルムが引き取られる速度である引取速度、およびフィルム幅に基づいて、樹脂粘度としてのせん断粘度を推定することを特徴とする請求項1に記載のフィルム成形装置。
  3. 前記制御装置は、フィルムが引き取られる力である引取力をF、フィルムの断面積をSとするとき、F/Sをせん断応力とみなし、フィルムが引き取られる速度である引取速度をv、フィルムの厚みをHとするとき、v/Hをせん断速度とみなすことにより、樹脂粘度としてのせん断粘度を推定することを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム成形装置。
  4. 前記制御装置は、フィルムが引き取られる力である引取力、フィルムが引き取られる速度である引取速度、フロストラインの高さ、フィルム厚、およびフィルム幅に基づいて、樹脂粘度としての伸長粘度を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフィルム成形装置。
  5. 前記制御装置は、フィルムが引き取られる力である引取力をF、フィルムの断面積をSとするとき、F/Sを伸長応力と見なし、フィルムが引き取られる速度である引取速度をv、フロストラインの高さをLとするとき、v/Lを伸長速度とみなすことにより、樹脂粘度としての伸長粘度を推定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフィルム成形装置。
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