JP6703764B2 - シート材吸着装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート材吸着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、シート材吸着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、吸引手段によるシート材吸着部材の吸引箇所からシート材吸着部材のシート材吸着面に沿って延びる吸引通路に負圧を生じさせて、吸引通路に連通している複数の吸引孔に生じる吸引力で、シート材吸着面上の所定位置にシート材を吸着させるエア吸着方式のシート材吸着装置が知られている。
例えば、特許文献1には、搬送ドラムの周面に設けられるグリッパでシート材先端を把持し、搬送ドラムの周面に設けられる多数の吸引孔からの吸引力によって搬送ドラム(シート材吸着部材)の周面上にシート材を吸着させるエア吸着方式のシート材吸着装置が開示されている。搬送ドラムは、軸方向で等間隔に配置されたドラム周方向に延びる3本のドラム吸引溝(吸引通路)を周面に有するドラム本体を備えている。このドラム本体の周面には、多数の吸引孔が表面側に形成され、これらの吸引孔に連通していてドラム軸方向へ延びる複数の吸着溝(吸引通路)が裏面側に形成された吸着シートが取り付けられている。ドラム吸引溝の一端部の底面には、ドラム吸着穴(吸引箇所)が開口しており、そのドラム吸着穴から真空ポンプにより吸引されて、ドラム吸引溝を介して複数の吸着溝に負圧を生じさせる。これにより、搬送ドラムの表面上の多数の吸引孔にシート材の吸着力を発生させる。
吸着シートの各吸着溝は、それぞれ絞り部(吸引孔に連通する吸着溝部分よりも幅の狭い部分)を有しており、その絞り部に対応する吸着溝部分にドラム本体のドラム吸引溝が連通している。このシート材吸着装置は、真空ポンプ(吸引手段)によってドラム本体のドラム吸引溝に負圧を生じさせることで、吸着シート裏面の各吸着溝に負圧を生じさせる。これにより、吸着シート表面側の多数の吸引孔からシート材を吸引する吸引力を発生させ、吸着シート表面(シート材吸着面)上にシート材を吸着させる。
前記特許文献1に開示のシート材吸着装置では、シート材のドラム周方向長さが異なるシート材を吸着する場合、いずれのシート材も、その先端箇所がドラム吸着穴(吸引箇所)に対応するドラム周面上の地点に位置するように吸着される。そのため、これらのシート材を吸着する場合、各シート材の後端は、ドラム周方向の異なる地点に位置することになる。よって、大サイズのシート材を吸着するときにシート材後端付近で塞がれる吸引孔(第二吸引孔)は、小サイズのシート材を吸着するときには塞がれない。その結果、このような小サイズのシート材を吸着するときには、そのシート材で塞がれない吸引孔から空気が流入する空気漏れが生じ、シート材で塞がれた吸引孔に連通した吸着溝の負圧の大きさが小さくなって、シート材の安定吸着が阻害される。
上述した課題を解決するために、本発明は、吸引手段によるシート材吸着部材の吸引箇所から該シート材吸着部材のシート材吸着面に沿って延びる吸引通路に負圧を生じさせて、該吸引通路に連通していて該シート材吸着面に開口している複数の吸引孔に生じる吸引力で、該シート材吸着面上の所定位置にシート材を吸着させるシート材吸着装置において、前記吸引通路は、前記シート材吸着面に吸着したときのシート端部位置が互いに異なる複数種類のシート材のうちの第一シート材によって塞がれる第一吸引孔に連通する第一通路部と、該第一シート材よりも当該シート端部位置が前記吸引箇所から遠い第二シート材によって塞がれ、かつ、該第一シート材によっては塞がれない第二吸引孔に連通する第二通路部とを有し、前記第二通路部は、前記第一通路部における前記第一吸引孔に連通する箇所よりも前記吸引箇所に近い箇所で該第一通路部から分岐していることを特徴とする。
本発明によれば、シート材吸着面に吸着したときのシート端部位置が互いに異なる複数種類のシート材のうち、シート端部位置が吸引箇所に近い第一シート材を、安定して吸着させることができるという優れた効果が奏される。
実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 同インクジェット記録装置の画像形成部における用紙担持ドラムを分解した各部品の展開図である。 同用紙担持ドラムにおけるドラム本体上のドラム溝と、溝プレートのプレート溝と、サイズの異なる4つの用紙の吸着位置との位置関係を示す説明図である。 変形例において、用紙担持ドラムにおけるドラム本体上のドラム溝と、溝プレートのプレート溝と、サイズの異なる4つの用紙の吸着位置との位置関係を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
[全体説明]
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、主に、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されている。インクジェット記録装置1においては、給紙部100から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部200で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙上に付着したインクを乾燥部300において乾燥させた後、用紙を排紙部400から排紙する。
[給紙部]
給紙部100は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ110と、給紙トレイ110から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置120と、用紙を画像形成部200へ送り込むレジストローラ対130とから構成されている。給送装置120には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置120により給紙トレイ110から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対130に到達した後、レジストローラ対130が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部200へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部100は、画像形成部200へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
[画像形成部]
画像形成部200は、主に、給紙された用紙Pを受け取る受け取り胴201と、受け取り胴201によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム210と、用紙担持ドラム210に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部220と、用紙担持ドラム210によって搬送された用紙Pを乾燥部300へ受け渡す受け渡し胴202とから構成されている。
給紙部100から画像形成部200へ搬送されてきた用紙Pは、受け取り胴201の表面に設けられた用紙グリッパによって先端が把持され、受け取り胴201の表面移動に伴って搬送される。受け取り胴201により搬送された用紙は、用紙担持ドラム210との対向位置で用紙担持ドラム210へ受け渡される。
用紙担持ドラム210の表面にも用紙グリッパが設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム210の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置211によって用紙担持ドラム210の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。受け取り胴201から用紙担持ドラム210へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されるとともに、吸い込み気流によって用紙担持ドラム210の表面に吸着して、用紙担持ドラム210の表面移動に伴って搬送される。
本実施形態のインク吐出部220は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kを備えている。液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
インク吐出部220の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム210に担持された用紙Pがインク吐出部220との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部200は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
[乾燥部]
乾燥部300は、主に、画像形成部200で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構301と、画像形成部200から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構302とから構成されている。画像形成部200から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構302に受け取られた後、乾燥機構301を通過するように搬送され、排紙部400へ受け渡される。乾燥機構301を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着するとともに、用紙Pのカールが抑制される。
[排紙部]
排紙部400は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ410から構成されている。乾燥部300から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ410上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部400は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
[その他の機能部]
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部100と画像形成部200との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部300と排紙部400との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
前処理部としては、例えば、インクと反応して滲みを抑制するための処理液を用紙Pに塗布する処理液塗布処理を行うものなどが挙げられるが、前処理の内容については特に制限はない。また、後処理部としては、例えば、画像形成部200で画像が形成された用紙を反転させて再び画像形成部200へ送って用紙の両面に画像を形成するための用紙反転搬送処理や、画像が形成された複数枚の用紙を綴じる処理などが挙げられるが、後処理の内容についても特に制限はない。
なお、本実施形態では、画像形成装置を、インクジェット記録装置の例で説明しているが、電子写真方式などの他の画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置は、文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではなく、例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するものも含まれる。シート材は、材質を限定されるものではなく、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなどが挙げられ、例えば、フィルム製品、衣料用等の布製品、壁紙や床材等の建材、皮革製品などに使用されるものであってもよい。
また、シート材の被乾燥面に向けて液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置で用いる「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液等の用途で用いることができる。また、画像形成装置には、液体吐出ヘッドとシート材とが相対的に移動するシリアル型装置でも、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置でもよい。また、「液体吐出ヘッド」とは、吐出孔(ノズル)から液体を吐出・噴射する機能部品である。液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどの吐出エネルギー発生手段を使用することができるが、使用する吐出エネルギー発生手段が限定されるものではない。
[画像形成部の詳細]
次に、本実施形態における画像形成部200の詳細について説明する。
図2は、本実施形態の画像形成部200におけるシート吸着部材としての用紙担持ドラム210を分解した各部品の展開図である。
図2に示すように、本実施形態の用紙担持ドラム210は、ドラム本体212と、ドラム本体212の周面に接合される溝プレート213と、溝プレート213の表面側に接合される吸引孔プレート214とから構成される。ドラム本体212と溝プレート213との接合方法、溝プレート213と吸引孔プレート214との接合方法には、公知の接合方法を用いることができるが、原子の拡散を利用して接合する拡散接合が好適である。
ドラム本体212は、円筒状部材で構成され、その周面には、吸引手段としての吸引装置211に接続されたドラム吸引孔230(吸引箇所)と、ドラム吸引孔230に連通したドラム溝231A,231B,231C,231Dが形成されている。ドラム本体212の周面上に溝プレート213が接合されることで、このドラム溝231A,231B,231C,231Dと溝プレート213の裏面(ドラム本体212の周面と対面して接合される面)とによって吸引通路が形成される。
ドラム本体212上のドラム溝は、ドラム吸引孔230が開口した端部から直線状に延びる第一ドラム溝231Aと、この第一ドラム溝231Aから分岐点Y1で分岐して延びる第二ドラム溝231Bと、この第二ドラム溝231Bから分岐点Y2で分岐して延びる第三ドラム溝231Cと、この第三ドラム溝231Cから分岐点Y3で分岐して延びる第四ドラム溝231Dとから構成されている。
溝プレート213には、4つの互いに独立したプレート溝232A,232B,232C,232Dが形成されている。これらのプレート溝232A,232B,232C,232Dは、溝プレート213を公知の加工方法により形成することができるが、ハーフエッチング加工で形成するのが好適である。プレート溝232A,232B,232C,232Dは、溝プレート213の表面(ドラム本体212の周面と対面して接合される裏面とは反対側の面)に形成されている。
第一プレート溝232Aは、ドラム本体212の第一ドラム溝231Aの末端部分(ドラム吸引孔230から離れた端部)に第一連通孔234Aを介して連通する。第二プレート溝232Bは、ドラム本体212の第二ドラム溝231Bの末端部分に第二連通孔234Bを介して連通する。第三プレート溝232Cは、ドラム本体212の第三ドラム溝231Cの末端部分に第三連通孔234Cを介して連通する。第四プレート溝232Dは、ドラム本体212の第四ドラム溝231Dの末端部分に第四連通孔234Dを介して連通する。
吸引孔プレート214には、貫通している複数の吸引孔233がプレート面上に分布して設けられている。ただし、本実施形態の吸引孔プレート214は、溝プレート213のプレート溝232A,232B,232C,232Dが形成されていない領域には、吸引孔233が設けられていない。
本実施形態において、吸引装置211が稼働すると、ドラム本体212のドラム吸引孔230を介して、ドラム本体212の周面に設けられるドラム溝231A,231B,231C,231Dが負圧状態になる。これにより、各ドラム溝231A,231B,231C,231Dに連通する溝プレート213の各プレート溝232A,232B,232C,232Dも負圧状態になる。その結果、各プレート溝232A,232B,232C,232Dと対向して連通する吸引孔プレート214の吸引孔233では、吸い込み気流が発生し、用紙担持ドラム210の周面(すなわち吸引孔プレート214の表面)に用紙を吸着させる吸引力が発生する。
図3は、用紙担持ドラム210におけるドラム本体212上のドラム溝231A,231B,231C,231Dと、溝プレート213のプレート溝232A,232B,232C,232Dと、サイズの異なる4つの用紙P1,P2,P3,P4の吸着位置との位置関係を示す説明図である。
本実施形態において、サイズ(ドラム周方向長さ)の異なる4つの用紙P1,P2,P3,P4を用紙担持ドラム210上に吸着させる場合、いずれの用紙も、その用紙先端を用紙担持ドラム210の周面に設けられるグリッパで把持する。したがって、いずれの用紙を吸着させる場合でも、その用紙先端位置(ドラム周方向位置)は同じ位置X0である。一方、これらの用紙P1,P2,P3,P4はドラム周方向長さが異なるため、その用紙後端位置X1,X2,X3,X4は、それぞれ異なっている。
最大サイズの用紙P4を用紙担持ドラム210上に吸着させる場合、図3に示すように、すべてのプレート溝232A,232B,232C,232Dに連通する全吸引孔233が用紙P4によって塞がれる。したがって、この場合には、いずれの吸引孔233からも空気が流入することはなく、各吸引孔233で十分な吸引力を発生させて、用紙P4を安定して吸着し、安定搬送を実現できる。
最大サイズの用紙P4の次に大きい大サイズの用紙P3を用紙担持ドラム210上に吸着させる場合、図3に示すように、第一プレート溝232A、第二プレート溝232B、第三プレート溝232Cに連通する吸引孔233は、すべて用紙P3によって塞がれる。しかしながら、第四プレート溝232Dに連通する吸引孔233は、用紙P3によって塞がれることはない。そのため、その吸引孔233から第四プレート溝232Dへ空気が流入する空気漏れが発生する。
ただし、大サイズの用紙P3(第一シート材)によっては塞がれない吸引孔233(第二吸引孔)に第四プレート溝232Dを介して連通した第四ドラム溝231D(第二通路部)は、大サイズの用紙P3によって塞がれている吸引孔233(第一吸引孔)に連通した第三プレート溝232Cとの連通孔234Cよりもドラム吸引孔230(吸引箇所)に近い箇所Y3で、第三ドラム溝231Cから分岐している。そのため、空気漏れが発生する第四ドラム溝231Dからの空気が、その分岐点Y3から、第三ドラム溝231Cの連通孔234Cを介して第三プレート溝232Cに流入しにくい。よって、大サイズの用紙P3によって塞がれている吸引孔233(第一吸引孔)に連通した第三プレート溝232Cの負圧の大きさが小さくなりにくく、大サイズの用紙P3を吸着するときの吸着力低下が抑制される。したがって、最大サイズの用紙P4だけでなく、大サイズの用紙P3も安定した吸着を実現できる。
特に、本実施形態では、第四ドラム溝231D(第二通路部)が第三ドラム溝231C(第一通路部)から分岐する分岐地点Y3と第三ドラム溝231C(第一通路部)における第三連通孔234Cとの通路長よりも、当該分岐地点Y3と第四ドラム溝231Dにおける第四連通孔234Dとの通路長の方が長い。そのため、分岐地点Y3から、大サイズの用紙P3によって塞がれている吸引孔233に連通した第三ドラム溝231Cの第三連通孔234Cまでの流体抵抗よりも、大サイズの用紙P3で塞がれない吸引孔233に連通した第四ドラム溝231Dの第四連通孔234Dまでの流体抵抗の方が大きい。これにより、空気漏れが発生する第四ドラム溝231Dからの空気が、分岐点Y3から第三ドラム溝231Cへ流入しにくくなり、大サイズの用紙P3を吸着するときの吸着力低下が更に抑制される。
更に、本実施形態では、空気漏れが発生する第四ドラム溝231D(第二通路部)は、複数回の折り返し部を有している。この折り返し部のような屈曲箇所あるいは湾曲箇所が存在することで、その第四ドラム溝231Dの流体抵抗が大きくなり、空気漏れが発生する第四ドラム溝231Dからの空気が、分岐点Y3から第三ドラム溝231Cへ流入しにくくなる。したがって、大サイズの用紙P3を吸着するときの吸着力低下が更に抑制される。
また、大サイズの用紙P3の次に大きい小サイズの用紙P2を用紙担持ドラム210上に吸着させる場合、図3に示すように、第一プレート溝232A及び第二プレート溝232Bに連通する吸引孔233は、すべて用紙P2によって塞がれる。しかしながら、第三プレート溝232C及び第四プレート溝232Dに連通する吸引孔233は、用紙P2によって塞がれることはない。そのため、その吸引孔233から第三プレート溝232C及び第四プレート溝232Dへ空気が流入する空気漏れが発生する。
ただし、小サイズの用紙P2(第一シート材)によっては塞がれない吸引孔233(第二吸引孔)に第三プレート溝232C及び第四プレート溝232Dを介してそれぞれ連通した第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231D(第二通路部)は、小サイズの用紙P2によって塞がれている吸引孔233(第一吸引孔)に連通した第二プレート溝232Bとの連通孔234Bよりもドラム吸引孔230(吸引箇所)に近い箇所Y2で、第二ドラム溝231Bから分岐している。そのため、空気漏れが発生する第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dからの空気が、その分岐点Y2から、第二ドラム溝231Bの第二連通孔234Bを介して第二プレート溝232Bに流入しにくい。よって、小サイズの用紙P2によって塞がれている吸引孔233(第一吸引孔)に連通した第二プレート溝232Bの負圧の大きさが小さくなりにくく、小サイズの用紙P2を吸着するときの吸着力低下が抑制される。したがって、最大サイズの用紙P4や大サイズの用紙P3だけでなく、小サイズの用紙P2も安定した吸着を実現できる。
特に、本実施形態では、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231D(第二通路部)が第二ドラム溝231B(第一通路部)から分岐する分岐地点Y2と第二ドラム溝231B(第一通路部)における第二連通孔234Bとの通路長よりも、当該分岐地点Y2と第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dにおける第三連通孔234Cや第四連通孔234Dとの通路長の方が長い。そのため、分岐地点Y2から、小サイズの用紙P2によって塞がれている吸引孔233に連通した第二ドラム溝231Bの第二連通孔234Bまでの流体抵抗よりも、小サイズの用紙P2で塞がれない吸引孔233に連通した第三ドラム溝231Cの第三連通孔234Cや第四ドラム溝231Dの第四連通孔234Dまでの流体抵抗の方が大きい。これにより、空気漏れが発生する第三ドラム溝231Cや第四ドラム溝231Dからの空気が、分岐点Y2から第二ドラム溝231Bへ流入しにくくなり、小サイズの用紙P2を吸着するときの吸着力低下が更に抑制される。
更に、本実施形態では、空気漏れが発生する第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231D(第二通路部)は、複数回の折り返し部を有している。この折り返し部のような屈曲箇所あるいは湾曲箇所が存在することで、第三ドラム溝231Cや第四ドラム溝231Dの流体抵抗が大きくなり、空気漏れが発生する第三ドラム溝231Cや第四ドラム溝231Dからの空気が、分岐点Y2から第二ドラム溝231Bへ流入しにくくなる。したがって、小サイズの用紙P2を吸着するときの吸着力低下が更に抑制される。
また、最小サイズの用紙P1を用紙担持ドラム210上に吸着させる場合、図3に示すように、第一プレート溝232Aに連通する吸引孔233は、すべて用紙P1によって塞がれる。しかしながら、第二プレート溝232B、第三プレート溝232C及び第四プレート溝232Dに連通する吸引孔233は、用紙P1によって塞がれることはない。そのため、その吸引孔233から第二プレート溝232B、第三プレート溝232C及び第四プレート溝232Dへ空気が流入する空気漏れが発生する。
ただし、最小サイズの用紙P1(第一シート材)によっては塞がれない吸引孔233(第二吸引孔)に第二プレート溝232B、第三プレート溝232C及び第四プレート溝232Dを介してそれぞれ連通した第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231D(第二通路部)は、最小サイズの用紙P1によって塞がれている吸引孔233(第一吸引孔)に連通した第一プレート溝232Aとの連通孔234Aよりもドラム吸引孔230(吸引箇所)に近い箇所Y1で、第一ドラム溝231Aから分岐している。そのため、空気漏れが発生する第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dからの空気が、その分岐点Y1から、第一ドラム溝231Aの第一連通孔234Aを介して第一プレート溝232Aに流入しにくい。よって、最小サイズの用紙P1によって塞がれている吸引孔233(第一吸引孔)に連通した第一プレート溝232Aの負圧の大きさが小さくなりにくく、最小サイズの用紙P1を吸着するときの吸着力低下が抑制される。したがって、最大サイズの用紙P4、大サイズの用紙P3、小サイズの用紙P2だけでなく、最小サイズの用紙P1も安定した吸着を実現できる。
特に、本実施形態では、第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231D(第二通路部)が第一ドラム溝231A(第一通路部)から分岐する分岐地点Y1と第一ドラム溝231A(第一通路部)における第一連通孔234Aとの通路長よりも、当該分岐地点Y1と第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dにおける第二連通孔234B、第三連通孔234C及び第四連通孔234Dとの通路長の方が長い。そのため、分岐地点Y1から、最小サイズの用紙P1によって塞がれている吸引孔233に連通した第一ドラム溝231Aの第一連通孔234Aまでの流体抵抗よりも、最小サイズの用紙P1で塞がれない吸引孔233に連通した第二ドラム溝231Bの第二連通孔234B、第三ドラム溝231Cの第三連通孔234C及び第四ドラム溝231Dの第四連通孔234Dまでの流体抵抗の方が大きい。これにより、空気漏れが発生する第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dからの空気が、分岐点Y1から第一ドラム溝231Aへ流入しにくくなり、最小サイズの用紙P1を吸着するときの吸着力低下が更に抑制される。
更に、本実施形態では、空気漏れが発生する第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231D(第二通路部)は複数回の折り返し部を有し、また、空気漏れが発生する第二ドラム溝231Bは、2回の90°屈曲又は湾曲する箇所を有する。このような屈曲箇所あるいは湾曲箇所が存在することで、第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dの流体抵抗が大きくなり、空気漏れが発生する第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dからの空気が、分岐点Y1から第一ドラム溝231Aへ流入しにくくなる。したがって、最小サイズの用紙P1を吸着するときの吸着力低下が更に抑制される。
また、本実施形態においては、各用紙P1,P2,P3,P4を吸着するとき、その用紙全面に均一な吸着力を発生させるのではなく、その用紙の一部分(本実施形態では用紙後端部分)のみに吸着力を発生させる。これにより、吸着力を発生させない用紙の残り部分に対向する部分を使って第三ドラム溝231Cや第四ドラム溝231Dの通路長を長く確保することが容易になる。また、本実施形態では、用紙の先端部分はグリッパによって把持されているため、用紙の後端部分さえ吸着しておけば、用紙の安定吸着を実現できる。
〔変形例〕
次に、本実施形態におけるドラム本体212に形成されるドラム溝の一変形例について説明する。
図4は、本変形例において、用紙担持ドラム210におけるドラム本体212上のドラム溝231A,231B,231C,231Dと、溝プレート213のプレート溝232A,232B,232C,232Dと、サイズの異なる4つの用紙P1,P2,P3,P4の吸着位置との位置関係を示す説明図である。
本変形例においては、空気漏れが発生し得る第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dには、それぞれ、通路断面積が狭くなった絞り箇所235B,235C,235Dが存在する。このような流体抵抗が大きい絞り箇所235B,235C,235Dを第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dに設けることで、空気漏れが発生したときに、これらの第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C及び第四ドラム溝231Dからの空気がその絞り箇所235B,235C,235Dを超えて流入しにくくなる。したがって、用紙によって塞がれている吸引孔の吸引力低下を抑制できる。
なお、本実施形態では、シート材搬送装置である用紙担持ドラム210の周面に用紙Pを吸着させて搬送する例であったが、このように搬送を伴うものではなく、単に用紙Pを吸着する用紙吸着装置であってもよい。
また、本実施形態では、シート材吸着装置を画像形成装置に適用した例であったが、シート材吸着装置を含む装置であれば、画像形成装置以外の装置であってもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
吸引装置211等の吸引手段による用紙担持ドラム210等のシート材吸着部材のドラム吸引孔230等の吸引箇所から該シート材吸着部材のシート材吸着面に沿って延びるドラム溝231A,231B,231C,231D及びプレート溝232A,232B,232C,232D等の吸引通路に負圧を生じさせて、該吸引通路に連通していて該シート材吸着面に開口している複数の吸引孔233に生じる吸引力で、該シート材吸着面上の所定位置に用紙P等のシート材を吸着させる用紙搬送装置等のシート材吸着装置において、前記吸引通路は、前記シート材吸着面に吸着したときのシート端部位置(用紙後端位置X1,X2,X3,X4)が互いに異なる複数種類のシート材(用紙P1,P2,P3,P4)のうちの第一シート材(用紙P1,P2,P3)によって塞がれる第一吸引孔に連通する第一ドラム溝231A、第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C等の第一通路部と、該第一シート材よりも当該シート端部位置が前記吸引箇所から遠い第二シート材(用紙P2,P3,P4)によって塞がれ、かつ、該第一シート材によっては塞がれない第二吸引孔に連通する第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C、第四ドラム溝231D等の第二通路部とを有し、前記第二通路部は、前記第一通路部における前記第一吸引孔に連通する第一連通孔234A、第二連通孔234B、第三連通孔234C等の箇所よりも前記吸引箇所に近い分岐点Y1,Y2,Y3等の箇所で該第一通路部から分岐していることを特徴とする。
上述した特許文献1に開示された従来のシート材吸着装置において、第一シート材(小サイズのシート材)を吸着する場合、その第一シート材によっては塞がれない第二吸引孔から空気が流入し、その第二吸引孔に連通した吸着溝(第二通路部)で空気漏れが発生する。従来のシート材吸着装置では、空気漏れが発生する第二通路部が、第一シート材で塞がれている第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所よりも、吸引箇所(ドラム吸着穴)から遠い位置で、第一通路部から分岐している。そのため、空気漏れが発生する第二通路部からの空気は、吸引箇所(ドラム吸着穴)よりも、第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所に流入しやすい構造となっている。
本態様においては、第一シート材を吸着するとき、空気漏れが発生する第二通路部が、第一シート材によって塞がれている第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所よりも、吸引箇所に近い位置で、第一通路部から分岐する。そのため、空気漏れが発生する第二通路部からの空気は、その分岐点から、吸引箇所に向かって流れやすく、第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所には流入しにくい。そのため、空気漏れが発生する第二通路部が第一通路部の箇所よりも吸引箇所に遠い位置で分岐している従来のシート材吸着装置よりも、第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所の負圧の大きさが小さくなりにくく、第一シート材を吸着するときの吸着力低下が抑制され、第一シート材の安定吸着が実現できる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記シート材吸着部材は、前記シート材吸着面となる表面を移動させる用紙担持ドラム210等の表面移動部材で構成されていることを特徴とする。
これによれば、シート材吸着面に吸着したときの所定方向におけるシート端部位置が互いに異なる複数種類のシート材のうち、シート端部位置が吸引箇所対向位置に近い第一シート材を、シート材吸着部材のシート材吸着面に吸着させて安定した搬送を実現することができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記第一通路部及び前記第二通路部は、それぞれ対応する種類のシート材における前記所定方向のシート端部側の一部分(用紙後端部分等)によって塞がれる吸引孔のみに連通していることを特徴とする。
これによれば、シート材における他の部分を使って第二通路部の通路長を長く確保することができるので、第二通路部の流路抵抗を大きくしやすい。よって、空気漏れが発生する第二通路部からの空気が、分岐点から第一通路部へ流入しにくい構成を実現しやすくなり、第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所の負圧の大きさが小さくなりにくい構成を実現しやすい。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記シート材吸着部材は、表面に前記複数の吸引孔233が開口し、かつ、裏面に前記第一通路部の一部(第一プレート溝232A、第二プレート溝232B、第三プレート溝232C等)及び前記第二通路部の一部(第二プレート溝232B、第三プレート溝232C、第四プレート溝232D等)を有する溝プレート213及び吸引孔プレート214等の表層部が、前記第一通路部の残部(第一ドラム溝231A、第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C等)及び前記第二通路部の残部(第二ドラム溝231B、第三ドラム溝231C、第四ドラム溝231D等)を有するドラム本体212等の本体部の表面に接合されたものであることを特徴とする。
これによれば、上述した構造の吸引通路を容易に形成することができる。
(態様E)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、前記第二通路部が前記第一通路部から分岐する分岐地点Y1,Y2,Y3と該第一通路部における前記第一吸引孔に連通する箇所との通路長よりも、該分岐地点と該第二通路部における前記第二吸引孔に連通する箇所との通路長の方が長いことを特徴とする。
これによれば、空気が流入する第二吸引孔から第二通路部を通って分岐地点に至るまでの流体抵抗を高くして、空気漏れが発生する第二通路部からの空気が分岐点から第一通路部へ流入しにくい構成を実現できる。その結果、第一シート材に塞がれる第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所の負圧の大きさが小さくなりにくく、第一シート材を吸着するときの吸着力低下が抑制され、第一シート材の安定吸着が実現できる。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記第二通路部には、屈曲箇所または湾曲箇所が存在することを特徴とする。
これによれば、空気が流入する第二吸引孔から第二通路部を通って分岐地点に至るまでの流体抵抗を高くして、空気漏れが発生する第二通路部からの空気が分岐点から第一通路部へ流入しにくい構成を実現できる。その結果、第一シート材に塞がれる第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所の負圧の大きさが小さくなりにくく、第一シート材を吸着するときの吸着力低下が抑制され、第一シート材の安定吸着が実現できる。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記第二通路部には、前記第二吸引孔に連通する箇所よりも通路断面積が狭い絞り箇所が存在することを特徴とする。
これによれば、空気が流入する第二吸引孔から第二通路部を通る空気が流体抵抗の高い絞り箇所よりも先に流入しにくくなり、空気漏れが発生する第二通路部からの空気が分岐点から第一通路部へ流入しにくい構成を実現できる。その結果、第一シート材に塞がれる第一吸引孔に連通した第一通路部の箇所の負圧の大きさが小さくなりにくく、第一シート材を吸着するときの吸着力低下が抑制され、第一シート材の安定吸着が実現できる。
(態様H)
シート材吸着装置のシート材吸着面上に吸着されたシート材に対して画像を形成するインクジェット記録装置等の画像形成装置において、前記シート材吸着装置として、前記態様A〜Gのいずれかの態様に係るシート材吸着装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、シート材上に高精度な画像を形成することができる。
1 インクジェット記録装置
100 給紙部
200 画像形成部
210 用紙担持ドラム
211 吸引装置
212 ドラム本体
213 溝プレート
214 吸引孔プレート
220 インク吐出部
230 ドラム吸引孔
231A,231B,231C,231D ドラム溝
232A,232B,232C,232D プレート溝
233 吸引孔
232A,232B,232C,232D 連通孔
235B,235C,235D 絞り箇所
300 乾燥部
400 排紙部
P,P1,P2,P3,P4 用紙
X1,X2,X3,X4 用紙後端位置
Y1,Y2,Y3 分岐点
特許第5384121号公報

Claims (8)

  1. 吸引手段によるシート材吸着部材の吸引箇所から該シート材吸着部材のシート材吸着面に沿って延びる吸引通路に負圧を生じさせて、該吸引通路に連通していて該シート材吸着面に開口している複数の吸引孔に生じる吸引力で、該シート材吸着面上の所定位置にシート材を吸着させるシート材吸着装置において、
    前記吸引通路は、前記シート材吸着面に吸着したときのシート端部位置が互いに異なる複数種類のシート材のうちの第一シート材によって塞がれる第一吸引孔に連通する第一通路部と、該第一シート材よりも当該シート端部位置が前記吸引箇所から遠い第二シート材によって塞がれ、かつ、該第一シート材によっては塞がれない第二吸引孔に連通する第二通路部とを有し、
    前記第二通路部は、前記第一通路部における前記第一吸引孔に連通する箇所よりも前記吸引箇所に近い箇所で該第一通路部から分岐していることを特徴とするシート材吸着装置。
  2. 請求項1に記載のシート材吸着装置において、
    前記シート材吸着部材は、前記シート材吸着面となる表面を移動させる表面移動部材で構成されていることを特徴とするシート材吸着装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシート材吸着装置において、
    前記第一通路部及び前記第二通路部は、それぞれ対応する種類のシート材における前記シート端部位置側の一部分によって塞がれる吸引孔のみに連通していることを特徴とするシート材吸着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート材吸着装置において、
    前記シート材吸着部材は、表面に前記複数の吸引孔が開口し、かつ、裏面に前記第一通路部の一部及び前記第二通路部の一部を有する表層部が、前記第一通路部の残部及び前記第二通路部の残部を有する本体部の表面に接合されたものであることを特徴とするシート材吸着装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート材吸着装置において、
    前記第二通路部が前記第一通路部から分岐する分岐地点と該第一通路部における前記第一吸引孔に連通する箇所との通路長よりも、該分岐地点と該第二通路部における前記第二吸引孔に連通する箇所との通路長の方が長いことを特徴とするシート材吸着装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート材吸着装置において、
    前記第二通路部には、屈曲箇所または湾曲箇所が存在することを特徴とするシート材吸着装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート材吸着装置において、
    前記第二通路部には、前記第二吸引孔に連通する箇所よりも通路断面積が狭い絞り箇所が存在することを特徴とするシート材吸着装置。
  8. シート材吸着装置のシート材吸着面上に吸着されたシート材に対して画像を形成する画像形成装置において、
    前記シート材吸着装置として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート材吸着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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