JP6701803B2 - 鋼構造物の通電装置及び通電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、海洋又は汽水に配置した鋼構造物に対して適用する鋼構造物の通電装置及び通電方法に関するものである。
一般に、護岸等に設けられる鋼矢板、橋梁や桟橋等に設けられる鋼管杭、或いはコンクリート構造物の表面を鉄鋼部材で被覆した鋼ケーソン等の鋼構造物は、その一部が海洋又は汽水に水没した状態で設けられており、非常に錆が発生し易い環境に晒されている。このため、鋼構造物を長期間使用した場合には、錆の発生による減肉に対応するように補強工事或いは取替工事等を行う必要があり、多大な工事費用が掛かっていた。
近年、鋼構造物の減肉を防止する手法として鋼構造物に電着被膜を形成することが考えられている。鋼構造物に電着被膜を形成する際には、鋼構造物の海洋又は汽水に水没した水没部に対し所要の間隔をあけて陽極を配置し、該陽極と鋼構造物との間に電源を設けて直流電流を通電するようにしている。これにより、水中のカルシウムイオン(Ca2+)やマグネシウムイオン(Mg2+)等の陽イオンが、陰極としての鋼構造物へ向かって水中を泳動し、鋼構造物において電子を得ることとなり、鋼構造物の水没部表面に、CaCO及びMg(OH)等の電着被膜(エレクトロコーティング層)を形成し、鋼構造物の減肉を防止するようにしている。
又、鋼構造物に電着被膜を形成する装置では、上方から水中へ上下方向に延在するワイヤ等の紐状部材と、紐状部材に鉛直方向へ張力を付与する錘部等の下方部材とを用いて陽極を固定し、陽極を水中に安定的に配置するようにしている。更に紐状部材と下方部材は、接続部を介して接続されており、接続部は、下方部材の荷重に耐え得るように強度の高い金属金具になっている。
尚、前述の如き鋼構造物に電着被膜を形成する方法と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開平10−313728号公報
しかしながら、紐状部材と下方部材を接続する金属金具の接続部には、通電時に迷走電流を生じて接続部に腐食を生じ、装置の耐久性が低下するという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、通電時における接続部の腐食を抑制し、装置の耐久性を高める、鋼構造物の通電装置及び通電方法を提供しようとするものである。
本発明の鋼構造物の通電装置は、海洋又は汽水に配置した鋼構造物に対し、水中で陽極から通電する鋼構造物の通電装置であって、
前記鋼構造物又は陸上に設置される電源と、該電源に電線を介して接続され且つ水中に配置される陽極と、該陽極を鋼構造物に対向して配置する配置部とを備え、
前記配置部は、上方から水中へ延在する延在部材と、該延在部材の下部に接続部を介して配置され且つ鋼構造物と導通可能に接続される下方部材とを備え
前記下方部材は鋼構造物の側面と水中で通電可能に接続されているものである。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記配置部の延在部材は、上下方向へ延在する紐状部材であると共に、前記配置部の下方部材は、紐状部材に張力を付与する錘部であり、前記陽極は、紐状部材と錘部の少なくとも一方に支持される構成であることが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記配置部の延在部材は、上下方向へ延在する紐状部材であると共に、前記配置部の下方部材は、鋼構造物から張り出すように形成され且つ紐状部材の下方を支持する下方張出材であり、前記陽極は、紐状部材と下方張出材の少なくとも一方に支持される構成であることが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記配置部の延在部材は、上下方向へ延在して陽極を固定する固定部材であると共に、前記配置部の下方部材は、鋼構造物から張り出すように形成され且つ固定部材の下方を支持する下方張出材であることが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記固定部材と前記陽極の間には、絶縁部を介在させることが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記接続部は、金属部材であることが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記配置部の下方部材と前記鋼構造物の接続は、締結、掛止、載置、溶接のうち少なくとも1つであることが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電装置において、前記配置部の下方部材と前記鋼構造物の接続は、配線を介するものであることが好ましい。
本発明の鋼構造物の通電方法は、海洋又は汽水に配置した鋼構造物に対し、水中で陽極から通電する鋼構造物の通電方法であって、
前記陽極を鋼構造物に対向して配置するように、上方から水中へ延在する延在部材と、該延在部材の下部に接続部を介して配置され且つ鋼構造物と導通可能に接続される下方部材とを備え、
前記陽極へ通電した際には、前記下方部材は鋼構造物の側面と水中で通電可能に接続させて鋼構造物と下方部材を導通して接続部に電着被膜の形成又は電気防食を行うものである。
又、本発明の鋼構造物の通電方法において、前記下方部材を、前記鋼構造物に締結、掛止、載置、溶接のうち少なくとも1つで接続することが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電方法において、前記下方部材を、前記鋼構造物に配線を介して接続することが好ましい。
又、本発明の鋼構造物の通電方法において、前記下方部材を前記鋼構造物に配線を介して接続した後、前記下方部材を海洋又は汽水に沈めることが好ましい。
本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法によれば、通電時における接続部の腐食を抑制し、装置の耐久性を高めるという優れた効果を奏し得る。
本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって通電可能な構成を示す概念側面図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって巻上可能な構成を示す概念側面図である。 図2をIII−III方向から見た矢視図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって陽極の他の支持構造を示す概念正面図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって陽極の別の支持構造を示す概念正面図である。 紐状部材と錘部を接続する接続部の構成を示す概念図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって通電するための処理手順を示すフローである。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって下方部材と鋼構造物の接続構造を示す概念側面図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第一例であって下方部材と鋼構造物の他の接続構造を示す概念側面図である。 図9をX−X方向から見た矢視図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第二例であって通電可能な構成を示す概念側面図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第二例であって通電するための処理手順を示すフローである。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第三例であって通電可能な構成を示す概念側面図である。 (a)は陽極を固定部材に絶縁状態で固定する構成を示す一例であり、(b)は陽極を固定部材に絶縁状態で固定する構成を示す他例である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第三例であって通電するための処理手順を示すフローである。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第四例であって通電可能な構成を示す概念側面図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第四例であって下方部材と鋼構造物の接続構造を示す概念側面図である。 本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法の第四例であって通電するための処理手順を示すフローである。
以下、本発明を実施する形態の第一例を図1〜図10を参照して説明する。
実施の形態の第一例に示す鋼構造物の通電装置及び通電方法は、海洋又は汽水(汽水域)に配置した鋼構造物1に対し、仮設の装置及び方法として適用されるものである。鋼構造物1は、護岸等に設けられる鋼矢板、橋梁や桟橋等に設けられる鋼管杭、コンクリート構造物の表面を鉄鋼部材で被覆した鋼ケーソン等であり、一部が海洋や汽水に水没するならば特に制限されるものではない。
第一例の鋼構造物の通電装置は、図1に示す如く鋼構造物1の上面又は陸上に電源2を設置し、鋼構造物1の上面端側には、水面の上方に張り出すフレーム状の張出架台3を備えている。電源2は、張出架台3上のガイドシーブ4を介して水中へ延在するメイン側の電線5を備えていると共に、ガイド材(図示せず)を介して下方へ延在するアース側の電線6を備えている。メイン側の電線5は、水中に配する複数の陽極7に接続されており、アース側の電線6は、鋼構造物1に取り付けられたアース用部材8に接続されている。ここで陽極7は、複数個(図1では四個)でも良いし、一個でも良いし、個数や形状について特に限定されるものではない。
鋼構造物1上で張出架台3の近傍には、図2に示す如くウインチ9を備えており、ウインチ9には、ロープやワイヤ等の紐状部材(延在部材)11が巻き取られている。紐状部材11は、ウインチ9からの繰り出しにより、張出架台3上のガイドシーブ10を介して上方から水中へ延在するようになっている。又、紐状部材11の下端には、接続部12を介して錘部(下方部材)13を接続している。更に紐状部材11及び錘部13は、陽極7を安定的に配置する配置部14として構成され、陽極7が、鋼構造物1の水没部1aに対向し且つ所要の間隔をあけて配置されるようになっている。
ロープやワイヤ等の紐状部材11は、電線5及び陽極7の両側に位置するように複数本(図3では二本)配置されており、紐状部材11の中途位置では、陽極7の両側を支持している。ここで紐状部材11は、図3に示す如く横方向に形成される陽極7の両側を支持しても良いし、図4に示す如くロープやワイヤ等の他の紐状部材11aを別途用いて、縦方向に形成される陽極7の両側を支持しても良い。又、紐状部材11と陽極7の支持構造は、締結、溶接、係止、固定等、特に制限されるものではない。更に紐状部材11は、陽極7を安定的に支持し得るならば、複数本でも良いし、一本でも良い。
錘部13は、所定長さを有する重量物であって海洋や汽水の底部に配置するようになっていると共に、紐状部材11に鉛直方向へ張力を付与している。又、錘部13は、錘部13又は鋼構造物1に形成された突起、導電性のロッド部材や紐状部材を用いて鋼構造物1に接続可能になっている。又、錘部13には、陽極7を紐状部材11で支持する代わりに、図5に示す如く陽極7の電線5等を接続し、陽極7を錘部13で支持するようにしても良い。
接続部12は、図6に示す如く、紐状部材11の下部に配置された滑車15に、複数本のワイヤもしくはスリング16を介して取付金具17を備えており、取付金具17を、錘部13に形成された吊りピース18に締結することにより、紐状部材11と錘部13を連結している。又、滑車15、ワイヤもしくはスリング16、取付金具17、吊りピース18は、金属部材であり、各部材の金属面に、絶縁塗料の塗装や絶縁テープの巻き付けを行い、可能な限り絶縁するようにしている。ここで接続部12は、紐状部材11と錘部13を金属部材で接続するならば、滑車15等に制限されるものでなく、他の部品であっても良い。
次に、配置部14の錘部(下方部材)13と鋼構造物1の具体的な接続構造の一例について説明する。図8に示す如く、錘部13の一端には、鋼構造物1側へ向かう突起部13aを備えており、突起部13aには、複数のボルト孔(図示せず)が形成されている。又、鋼構造物1の下方側面には、海洋中又は汽水中へ突き出すピース部1bを溶接により配置しており、ピース部1bには、複数の締結孔(図示せず)が形成されている。更に錘部13の突起部13aと鋼構造物1のピース部1bは、ボルト孔及び締結孔にボルトBを通して締結し、導通し得るようになっている。ここで、錘部13の突起部13aと鋼構造物1のピース部1bの締結は、導通可能にするならば、形状、材質、締結位置、締結個数は、特に制限されるものではないし、溶接により固定されても良い。
続いて、配置部14の錘部(下方部材)13と鋼構造物1の具体的な接続構造の他例について説明する。図9、図10に示す如く、錘部13の一端には、鋼構造物1側へ向かう延在部13bと、延在部13bの先端から下方に向かう下方部13cとからなる突起部13dを配置している。又、鋼構造物1の下方側面には、海洋中又は汽水中で突き出す複数の腕部1cと、複数の腕部1cの先端を連結する連結部1dとからなるピース部1eを溶接により配置しており、腕部1cと連結部1dで囲まれる空間1fには、所定の大きさが形成されている。更に錘部13の突起部13dと鋼構造物1のピース部1eは、突起部13dの下方部13cをピース部1eの空間1fに挿入して掛止又は載置することにより、導通可能になっている。ここで、錘部13の突起部13dと鋼構造物1のピース部1eの掛止又は載置による接続は、導通可能にするならば、形状、材質、接続位置、接続個数は、特に制限されるものではないし、溶接により固定されても良い。
以下本発明を実施する形態の第一例の作用を説明する。
海洋又は汽水(汽水域)に水没した鋼構造物1の水没部1aに対して通電する際には、準備段階として、ウインチ9を駆動してワイヤ等の紐状部材11を繰り出しつつ電線5を送り出し、錘部13を降下させて陽極7を海洋又は汽水に沈め、錘部13を海洋又は汽水の底部に設置する(図7のステップS1)。これにより紐状部材11及び錘部13は、陽極7を所定位置に配置する。ここで、陽極7と水没部1aの間隔、陽極7の配置、陽極7の大きさ等の設定は、陽極7を海洋又は汽水に沈める前に、鋼構造物1の構造、鋼構造物1の水没部1aの形状や面積の種々の条件に基づいて決定することが好ましい。又、電線5には、過度の張力が生じないようにすることが好ましい。
次に、錘部13と鋼構造物1を、錘部13又は鋼構造物1の突起、ロッド部材、紐状部材を用いて接続し、導通可能な状態にする(図7のステップS2)。ここで、図8に示す如く、接続構造の一例の場合には、錘部13の突起部13aと鋼構造物1のピース部1bを位置調整し、突起部13aのボルト孔とピース部1bの締結孔にボルトBを通してボルト締結し、導通可能な状態にする。又、図9、図10に示す如く、接続構造の他例の場合には、錘部13の降下に伴って位置調整し、突起部13dの下方部13cをピース部1eの空間1fに挿入して掛止又は載置し、導通可能な状態にする。更に、錘部13と鋼構造物1の接続は、導通可能にするならば、手順や構成は特に制限されるものではない。
続いて、錘部13と鋼構造物1を接続した後には、電源2から電線5に直流電流を流して陽極7と鋼構造物1を通電し(図7のステップS3)、鋼構造物1の水没部1aに対して電着被膜の形成又は電気防食を行う。
同時に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、錘部13と鋼構造物1の間で導通し(図7のステップS4)、錘部13を鋼構造物1と同様に電気的にマイナスの状態にし、接続部12の被覆が十分でない金属面や、接続部12の塗装が剥離した金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行い、迷走電流の発生を防止する。
通電が終了した際には、回収段階として、ウインチ9を逆方向に駆動して紐状部材11及び電線5を引き込み、陽極7及び錘部13を水中から引き上げ(図7のステップS5)、陽極7及び錘部13を鋼構造物1に載置して終了する。ここで、通電終了後には装置全体を撤去し、次に通電が必要な場所に移設しても良いし、電着被膜の形成又は電気防食が必要になった場合に再度設置して通電しても良い。
而して、このように実施の形態の第一例によれば、陽極7と鋼構造物1の通電時には、錘部13と鋼構造物1を導通し、接続部12の金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行うので、接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができる。又、接続部12の耐久性を高めているので、通電終了後に錘部13を適切に引き上げることができる。
実施の形態の第一例において、配置部14の延在部材は、上下方向へ延在する紐状部材11であると共に、配置部14の下方部材は、紐状部材11に張力を付与する錘部13であり、陽極7は、紐状部材11と錘部13の少なくとも一方に支持される構成である。これにより接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができると同時に、陽極7を安定的に配置して好適に通電することができる。又、陽極7を安定的に配置することにより、錘部13と紐状部材11の接続部12にかかる負荷を低減し、耐久性を高めることができる。
実施の形態の第一例において、錘部(下方部材)13と紐状部材(延在部材)11を接続する接続部12は、金属部材であると、接続部12は、錘部13の荷重に耐える耐久性を備えることができると共に、接続部12の腐食の抑制に伴って長期にわたり高い耐久性を維持することできる。ここで接続部12が金属部材である場合と樹脂部材である場合を比較すると、金属部材の場合は耐久性等の面で樹脂部材の場合より優れている。
実施の形態の第一例において、配置部14の錘部(下方部材)13を、鋼構造物1に締結、掛止、載置、溶接のうち少なくとも1つで接続すると、錘部13の突起部13a,13dと鋼構造物1のピース部1b,1eの接地面積を大きくできるので、大量の電気を流すことが可能となり、通電の自由度を高めると共に耐久性を高めることができる。又、配置部14の錘部(下方部材)13を、鋼構造物1に締結、掛止、載置のうち少なくとも1つで接続すると、錘部13の突起部13aと鋼構造物1のピース部1bを簡単に着脱することができるので、通電前の設置や通電終了後の錘部13の引き上げを容易にすることができる。
以下、本発明を実施する形態の第二例を図11、図12を参照して説明する。
実施の形態の第二例に示す鋼構造物の通電装置及び通電方法は、海洋又は汽水(汽水域)に配置した鋼構造物1に対し、半永久的な装置及び方法として適用されるものである。鋼構造物1は、第一例と同様に、護岸等に設けられる鋼矢板、橋梁や桟橋等に設けられる鋼管杭、コンクリート構造物の表面を鉄鋼部材で被覆した鋼ケーソン等であり、一部が海洋や汽水に水没するならば特に制限されるものではない。
第二例の鋼構造物の通電装置は、図11に示す如く鋼構造物1の上面又は陸上に電源2を設置し、鋼構造物1の上面端側には、水面の上方に張り出すフレーム状の上方張出材(上方部材)19を備えている。又、鋼構造物1の側面には、水中に張り出すフレーム状の下方張出材(下方部材)20を導通可能に取り付けている。電源2は、ガイド材(図示せず)を介して水中へ延在するメイン側の電線5を備えていると共に、ガイド材(図示せず)を介して下方へ延在するアース側の電線6を備えている。メイン側の電線5は、水中に配する陽極7に接続されており、アース側の電線6は、鋼構造物1に取り付けられたアース用部材8に接続されている。ここで陽極7は、図11に示す如く一個でも良いし、複数個でも良い。又、陽極7の形状は特に限定されるものではない。
上方張出材19と下方張出材20には、上下方向へ延在するロープやワイヤ等の紐状部材(延在部材)21を配置している。又、上方張出材19、下方張出材20、紐状部材21は、陽極7を安定的に配置する配置部22として構成され、陽極7が、鋼構造物1の水没部1aに対向し且つ所要の間隔をあけて配置されるようになっている。更に紐状部材21と下方張出材20は、接続部12を介して接続されている。なお、第二例の鋼構造物の通電装置及び通電方法は、半永久的な構造であり、ガイドシーブ4,10(図1、図2参照)はなくても良い。
陽極7は、ロープやワイヤ等の紐状部材21によってガイドされるように支持されている。ここで紐状部材21の構成は、陽極7を安定に支持するならば、どのようなものでも良いが、第一例のように配置することが好ましい。又、紐状部材21と陽極7の支持構造は、締結、溶接、係止、固定等、特に制限されるものではない。更に紐状部材21は、複数本でも良いし、一本でも良い。
接続部12は、金属部材ならばどのようなものでも良いが、第一例と同様に、滑車15、ワイヤもしくはスリング16、取付金具17、吊りピース18等の金属部材を用いても良い(図6参照)。そして金属部材の表面に、絶縁塗料の塗装や絶縁テープ等の巻き付けを行い、可能な限り絶縁するようにしている。
以下本発明を実施する形態の第二例の作用を説明する。
海洋又は汽水(汽水域)に水没した鋼構造物1の水没部1aに対して通電する際には、準備段階として、鋼構造物1の上面端側に上方張出材19を配置すると共に、鋼構造物1の側面に下方張出材20を導通可能に取り付ける(図12のステップS11)。次に陽極7をガイドするロープ、ワイヤの紐状部材21を接続部12により下方張出材20に配置し(図12のステップS12)、紐状部材21を天端(上端)まで上方へ引っ張り、紐状部材21の全長に張力をかける状態にする(図12のステップS13)。そして紐状部材21の上端を上方張出材19に接続して紐状部材21を上下方向へ張り渡し、陽極7を所定位置に配置する(図12のステップS14)。
続いて、電源2から電線5に直流電流を流して陽極7と鋼構造物1を通電し(図12のステップS15)、鋼構造物1の水没部1aに対して電着被膜の形成又は電気防食を行う。同時に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、下方張出材20と鋼構造物1の間で導通し、下方張出材20を鋼構造物1と同様に電気的にマイナスの状態にし、接続部12の塗装が剥離した金属面や、接続部12の被覆が十分でない金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行い、迷走電流の発生を防止する。
而して、このように実施の形態の第二例によれば、第一例と同様に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、下方張出材20と鋼構造物1を導通し、接続部12の金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行うので、接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができる。また第二例の装置は、撤去する必要がなく、半永久的に使用することができる。
実施の形態の第二例において、配置部22の延在部材は、上下方向へ延在する紐状部材21であると共に、配置部22の下方部材は、鋼構造物1から張り出すように形成され且つ紐状部材21の下方を支持する下方張出材20であり、陽極7は、紐状部材21と下方張出材20の少なくとも一方に支持される構成である。これにより接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができると同時に、陽極7を安定的に配置して好適に通電することができる。又、陽極7を安定的に配置することにより、下方張出材20と紐状部材21の接続部12にかかる負荷を低減し、耐久性を高めることができる。
以下、本発明を実施する形態の第三例を図13〜図15を参照して説明する。
実施の形態の第三例に示す鋼構造物の通電装置及び通電方法は、第二例と同様に、海洋又は汽水(汽水域)に配置した鋼構造物1に対し、半永久的な装置及び方法として適用されるものである。鋼構造物1は、第一例、第二例と同様に、護岸等に設けられる鋼矢板、橋梁や桟橋等に設けられる鋼管杭、コンクリート構造物の表面を鉄鋼部材で被覆した鋼ケーソン等であり、一部が海洋や汽水に水没するならば特に制限されるものではない。
第三例の通電装置は、図13に示す如く鋼構造物1の上面又は陸上に電源2を設置し、鋼構造物1の上面端側には、水面の上方に張り出すフレーム状の上方張出材(上方部材)19を備えている。又、鋼構造物1の側面には、水中に張り出すようにフレーム状の下方張出材(下方部材)20を導通可能に取り付けている。電源2は、ガイド材(図示せず)を介して水中へ延在するメイン側の電線5を備えていると共に、ガイド材(図示せず)を介して下方へ延在するアース側の電線6を備えている。メイン側の電線5は、水中に配する陽極7に接続されており、アース側の電線6は、鋼構造物1に取り付けられたアース用部材8に接続されている。ここで陽極7は、図13に示す如く一個でも良いし、複数個でも良い。又、陽極7の形状は特に限定されるものではない。
上方張出材19と下方張出材20には、上下方向へ延在して陽極7を支持する固定部材(延在部材)24を設置している。又、上方張出材19、下方張出材20、固定部材24は、陽極7を安定的に配置する配置部25として構成され、陽極7が、鋼構造物1の水没部1aに対向し且つ所要の間隔をあけて配置されるようになっている。なお、第三例の鋼構造物の通電装置及び通電方法は、第二例と同様に半永久的な構造であり、ガイドシーブ4,10(図1参照)はなくても良い。
陽極7は、図14(a)に示す如く、ロッドや板状の固定部材24の中途位置に固定されている。又、陽極7は、ゴム板や塩化ビニル板等の板状の絶縁部26を介して固定部材24に固定され、固定部材24に対して絶縁されるようになっている。ここで固定部材24は、図14(b)に示す如く他の絶縁部27を介して陽極7の上端及び下端を支持するようにして良い。又、固定部材24は、陽極7を絶縁状態で支持するならば、配置や固定は特に制限されるものではない。
接続部12は、金属部材ならばどのようなものでも良いが、第一例と同様に、滑車15、ワイヤもしくはスリング16、取付金具17、吊りピース18等の金属部材を用いても良い(図6参照)。そして金属部材の表面に、絶縁塗料の塗装や絶縁テープ等の巻き付けを行い、可能な限り絶縁するようにしている。
以下本発明を実施する形態の第三例の作用を説明する。
海洋又は汽水(汽水域)に水没した鋼構造物1の水没部1aに対して通電する際には、準備段階として、鋼構造物1の上面端側に上方張出材19を配置すると共に、鋼構造物1の側面に下方張出材20を導通可能に設置する。次に陽極7を接続した固定部材24を、接続部12を介して下方張出材20に取り付けると共に上方張出材19に取り付け、固定部材24、陽極7を設置する(図15のステップS21)。その後、陽極7と固定部材24の絶縁状態を確認する(図15のステップS22)。ここで、固定部材24、陽極7の設置は、他の手順で取り付けても良く、陽極7を安定的に配置するならば、特に制限されるものではない。
続いて、電源2から電線5に直流電流を流して陽極7と鋼構造物1を通電し(図15のステップS23)、鋼構造物1の水没部1aに対して電着被膜の形成又は電気防食を行う。同時に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、下方張出材20と鋼構造物1の間で導通し、下方張出材20を鋼構造物1と同様に電気的にマイナスの状態にし、接続部12の塗装が剥離した金属面や、接続部12の被覆が十分でない金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行い、迷走電流の発生を防止する。
而して、このように実施の形態の第三例によれば、第二例と同様に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、下方張出材20と鋼構造物1を導通し、接続部12の金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行うので、接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができる。また第三例の装置は、第二例と同様に、撤去する必要がなく、半永久的に使用することができる。
実施の形態の第三例において、配置部25の延在部材は、上下方向へ延在して陽極7を固定する固定部材24であると共に、配置部25の下方部材は、鋼構造物1から張り出すように形成され且つ固定部材24の下方を支持する下方張出材20である。これにより接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができると同時に、陽極7を安定的に配置して好適に通電することができる。又、陽極7を安定的に配置することにより、下方張出材20と固定部材24の接続部12にかかる負荷を低減し、耐久性を高めることができる。
実施の形態の第三例において、固定部材24と陽極7の間には、絶縁部26,27を介在させると、接続部12の腐食を抑制して耐久性を更に高めると同時に、絶縁部26,27により漏電を防止し、好適に通電することができる。
以下、本発明を実施する形態の第四例を図16〜図18を参照して説明する。
実施の形態の第四例に示す鋼構造物の通電装置及び通電方法は、海洋又は汽水(汽水域)に配置した鋼構造物1に対し、仮設の装置及び方法として適用されるものである。鋼構造物1は、第一例と同様に、護岸等に設けられる鋼矢板、橋梁や桟橋等に設けられる鋼管杭、コンクリート構造物の表面を鉄鋼部材で被覆した鋼ケーソン等であり、一部が海洋や汽水に水没するならば特に制限されるものではない。
第四例の鋼構造物の通電装置は、図16に示す如く鋼構造物1の上面又は陸上に電源2を設置し、鋼構造物1の上面端側には、水面の上方に張り出すフレーム状の張出架台3を備えている。電源2は、張出架台3上のガイドシーブ4を介して水中へ延在するメイン側の電線5を備えていると共に、ガイド材(図示せず)を介して下方へ延在するアース側の電線6を備えている。メイン側の電線5は、水中に配する複数の陽極7に接続されており、アース側の電線6は、鋼構造物1に取り付けられたアース用部材8に接続されている。ここで陽極7は、複数個(図16では四個)でも良いし、一個でも良いし、個数や形状について特に限定されるものではない。
鋼構造物1上には、第一例と同様に、ウインチ9、ガイドシーブ10、ロープやワイヤ等の紐状部材(延在部材)11を備えている(図2参照)。又、紐状部材11の下端には、接続部12を介して錘部(下方部材)13を接続している。更に紐状部材11及び錘部13は、陽極7を安定的に配置する配置部14として構成され、陽極7が、鋼構造物1の水没部1aに対向し且つ所要の間隔をあけて配置されるようになっている。ここで紐状部材11は、横方向に形成される陽極7の両側を支持しても良いし(図3参照)、ロープやワイヤ等の他の紐状部材11aを別途用いて、縦方向に形成される陽極7の両側を支持しても良い(図4参照)。又、紐状部材11と陽極7の支持構造は、締結、溶接、係止、固定等、特に制限されるものではない。更に紐状部材11は、陽極7を安定的に支持し得るならば、複数本でも良いし、一本でも良い。
錘部13は、所定長さを有する重量物であって海洋や汽水の底部に配置するようになっていると共に、紐状部材11に鉛直方向へ張力を付与している。又、錘部13の一端には、図17に示す如く、鋼構造物1側へ向かう張出部13eを備えている。更に、錘部13の張出部13eと鋼構造物1のアース用部材8は、配線Lを介して接続されている。更に又、配線Lは、張出部13e、アース用部材8に対し、それぞれボルトと端子等で止められている。ここで、錘部13の張出部13eと鋼構造物1のアース用部材8の接続は、配線Lにより導通可能にするならば、形状、材質、締結位置、締結個数は、特に制限されるものではない。又、配線Lは、錘部13と鋼構造物1に接続されるならば、張出部13eやアース用部材8以外の箇所でも良い。更に錘部13には、陽極7を紐状部材11で支持する代わりに、図5に示す如く陽極7の電線5等を接続し、陽極7を錘部13で支持するようにしても良い。
接続部12は、図17に示す如く、紐状部材11の下部に配置された滑車15に、複数本のワイヤもしくはスリング16を介して取付金具17を備えており、取付金具17を、錘部13に形成された吊りピース18に締結することにより、紐状部材11と錘部13を連結している。又、滑車15、ワイヤもしくはスリング16、取付金具17、吊りピース18は、金属部材であり、各部材の金属面に、絶縁塗料の塗装や絶縁テープの巻き付けを行い、可能な限り絶縁するようにしている。ここで接続部12は、紐状部材11と錘部13を金属部材で接続するならば、滑車15等に制限されるものでなく、他の部品であっても良い。
以下本発明を実施する形態の第四例の作用を説明する。
海洋又は汽水(汽水域)に水没した鋼構造物1の水没部1aに対して通電する際には、準備段階として、錘部13を海洋又は汽水に沈める前に、錘部13の張出部13eと鋼構造物1のアース用部材8を配線Lにより接続し、導通可能な状態にする(図18のステップS31)。
次にウインチ9を駆動してワイヤ等の紐状部材11を繰り出しつつ電線5を送り出し、錘部13を降下させて陽極7を海洋又は汽水に沈め、錘部13を海洋又は汽水の底部に設置する(図18のステップS32)。これにより紐状部材11及び錘部13は、陽極7を所定位置に配置する。ここで、陽極7と水没部1aの間隔、陽極7の配置、陽極7の大きさ等の設定は、陽極7を海洋又は汽水に沈める前に、鋼構造物1の構造、鋼構造物1の水没部1aの形状や面積の種々の条件に基づいて決定することが好ましい。又、電線5には、過度の張力が生じないようにすることが好ましい。
続いて、錘部13と鋼構造物1を接続した後には、電源2から電線5に直流電流を流して陽極7と鋼構造物1を通電し(図18のステップS33)、鋼構造物1の水没部1aに対して電着被膜の形成又は電気防食を行う。
同時に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、錘部13と鋼構造物1の間で導通し(図18のステップS34)、錘部13を鋼構造物1と同様に電気的にマイナスの状態にし、接続部12の被覆が十分でない金属面や、接続部12の塗装が剥離した金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行い、迷走電流の発生を防止する。
通電が終了した際には、回収段階として、ウインチ9を逆方向に駆動して紐状部材11及び電線5を引き込み、陽極7及び錘部13を水中から引き上げ(図18のステップS35)、陽極7及び錘部13を鋼構造物1に載置して終了する。ここで、通電終了後には装置全体を撤去し、次に通電が必要な場所に移設しても良いし、電着被膜の形成又は電気防食が必要になった場合に再度設置して通電しても良い。
而して、このように実施の形態の第四例によれば、第一例と同様に、陽極7と鋼構造物1の通電時には、錘部(下方部材)13と鋼構造物1を導通し、接続部12の金属面に電着被膜の形成又は電気防食を行うので、接続部12の腐食を抑制して装置の耐久性を高めることができる。又、接続部12の耐久性を高めるので、通電終了後に錘部13を適切に引き上げることができる。更に第一例と同様な作用効果を得ることができる。
実施の形態の第四例において、配置部14の錘部(下方部材)13と鋼構造物1の接続は、配線Lを介するものであると、錘部13を鋼構造物1から離間した位置に配置し得るので、鋼構造物1の壁面に凹凸や突起状の構造物がある場合であっても、錘部13を沈める際や引き上げる際の障害となることがなく、通電前の設置や通電終了後の錘部13の引き上げを容易に行うことができる。
実施の形態の第四例において、配置部14の錘部(下方部材)13を鋼構造物1に配線Lを介して接続した後、錘部13を海洋又は汽水に沈めると、海洋中又は汽水中で錘部13と鋼構造物1を導通可能に接続する作業を不要にするので、海洋中又は汽水中でダイバー等が行う作業を大幅に低減し、接続部12の金属面に電着被膜の形成又は電気防食を容易に行うことができる。
尚、本発明の鋼構造物の通電装置及び通電方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 鋼構造物
2 電源
5 電線
7 陽極
11 紐状部材(延在部材)
12 接続部
13 錘部(下方部材)
14 配置部
20 下方張出材(下方部材)
21 紐状部材(延在部材)
22 配置部
24 固定部材(延在部材)
25 配置部
26 絶縁部
27 絶縁部
L 配線

Claims (12)

  1. 海洋又は汽水に配置した鋼構造物に対し、水中で陽極から通電する鋼構造物の通電装置であって、
    前記鋼構造物又は陸上に設置される電源と、該電源に電線を介して接続され且つ水中に配置される陽極と、該陽極を鋼構造物に対向して配置する配置部とを備え、
    前記配置部は、上方から水中へ延在する延在部材と、該延在部材の下部に接続部を介して配置され且つ鋼構造物と導通可能に接続される下方部材とを備え
    前記下方部材は鋼構造物の側面と水中で通電可能に接続されている鋼構造物の通電装置。
  2. 前記配置部の延在部材は、上下方向へ延在する紐状部材であると共に、前記配置部の下方部材は、紐状部材に張力を付与する錘部であり、前記陽極は、紐状部材と錘部の少なくとも一方に支持される構成である請求項1に記載の鋼構造物の通電装置。
  3. 前記配置部の延在部材は、上下方向へ延在する紐状部材であると共に、前記配置部の下方部材は、鋼構造物から張り出すように形成され且つ紐状部材の下方を支持する下方張出材であり、前記陽極は、紐状部材と下方張出材の少なくとも一方に支持される構成である請求項1に記載の鋼構造物の通電装置。
  4. 前記配置部の延在部材は、上下方向へ延在して陽極を固定する固定部材であると共に、前記配置部の下方部材は、鋼構造物から張り出すように形成され且つ固定部材の下方を支持する下方張出材である請求項1に記載の鋼構造物の通電装置。
  5. 前記固定部材と前記陽極の間には、絶縁部を介在させる請求項4に記載の鋼構造物の通電装置。
  6. 前記接続部は、金属部材である請求項1〜5のいずれか1つに記載の鋼構造物の通電装置。
  7. 前記配置部の下方部材と前記鋼構造物の接続は、締結、掛止、載置、溶接のうち少なくとも1つである請求項1〜6のいずれか1つに記載の鋼構造物の通電装置。
  8. 前記配置部の下方部材と前記鋼構造物の接続は、配線を介するものである請求項1又は2に記載の鋼構造物の通電装置。
  9. 海洋又は汽水に配置した鋼構造物に対し、水中で陽極から通電する鋼構造物の通電方法であって、
    前記陽極を鋼構造物に対向して配置するように、上方から水中へ延在する延在部材と、該延在部材の下部に接続部を介して配置され且つ鋼構造物と導通可能に接続される下方部材とを備え、
    前記陽極へ通電した際には、前記下方部材は鋼構造物の側面と水中で通電可能に接続させて鋼構造物と下方部材を導通して接続部に電着被膜の形成又は電気防食を行う鋼構造物の通電方法。
  10. 前記下方部材を、前記鋼構造物に締結、掛止、載置、溶接のうち少なくとも1つで接続する請求項9に記載の鋼構造物の通電方法。
  11. 前記下方部材を、前記鋼構造物に配線を介して接続する請求項9に記載の鋼構造物の通電方法。
  12. 前記下方部材を前記鋼構造物に配線を介して接続した後、前記下方部材を海洋又は汽水に沈める請求項11に記載の鋼構造物の通電方法。
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