JP2019104977A - 水中金属構造物の防食装置 - Google Patents

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達志 岩本
健一 赤嶺
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健一 赤嶺
雄一 井合
Yuichi Iai
雄一 井合
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【課題】電源から陽極までの距離に応じて発生する電流量のばらつきと電源電圧の高まりを抑え、通電を効率良く行い得る水中金属構造物の防食装置を提供する。【解決手段】水中金属構造物10の水没部12に対峙して設けられる陽極20と、陽極20と水中金属構造物10との間に通電する電源30と、電源30と陽極20との間に介装される導電ユニット50とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水中金属構造物の防食装置に関するものである。
一般に、岸壁等に護岸のために設けられる鋼矢板、橋梁や桟橋等に設けられる鋼管杭、或いはコンクリート構造物の表面を鉄鋼部材で被覆した鋼ケーソン等の海洋鋼構造物を含む水中金属構造物は、その一部が海水或いは汽水(淡水と海水が混在した状態の液体)に水没した状態で設けられており、非常に錆が発生し易い環境に晒されている。
従って、このような水中金属構造物では、長期間の使用により錆が発生し減肉して強度が低下するため、補強工事或いは取替工事等を行う必要が生じるが、該補強工事或いは取替工事には多大の費用が掛かるため、水没部では電着防食、電気防食、或いはこれらの併用により、前記水中金属構造物の寿命延長を図ることが行われている。
従来、例えば、水中金属構造物の海水或いは汽水に水没した水没部に対し所要の間隔をあけて陽極を設け、該陽極と水中金属構造物との間に直流電源を設けて直流電流を通電することが行われている。これにより、海水に溶存するカルシウムイオン(Ca2+)やマグネシウムイオン(Mg2+)等の陽イオンが陰極としての水中金属構造物へ向かって海水中を泳動し、該水中金属構造物において電子を得る。前記水中金属構造物の水没部表面には、CaCO及びMg(OH)等を主成分とする防食電着被膜(エレクトロコーティング層)が形成され、該防食電着被膜により前記水中金属構造物の水没部が防食されるようになっている。
更に、前述の如く水中金属構造物の水没部表面に防食電着被膜を形成した後、電気防食用陽極と水中金属構造物との間に防食電流が流れるようにすることにより、水中金属構造物の電気防食(例えば、流電陽極方式の電気防食、或いは外部電源方式の電気防食がある)を行うことも提案されている。
尚、水中金属構造物の防食装置と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開2005−248257号公報
しかしながら、前記水中金属構造物に電着防食や電気防食を行う際には、特に、前記水中金属構造物が大型になればなるほど、電源から、断面積が小さいため電気抵抗の高い配線を長く延ばし、水中金属構造物に対峙して配設される多数の陽極へ前記配線をつないで給電を行う必要がある。
この場合、前記電源から陽極までの距離に応じて配線による電気抵抗が大きくなることにより、電源に近い陽極と電源から遠い陽極との間で流れる電流量がばらついてしまうと共に、電源電圧が高くなってしまい、効率的に通電を行えなくなるという問題があった。
又、大量の配線が必要になり、施工に手間と時間が掛かるという不具合をも有していた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、電源から陽極までの距離に応じて発生する電流量のばらつきと電源電圧の高まりを抑え、通電を効率良く行い得る水中金属構造物の防食装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明の水中金属構造物の防食装置は、水中金属構造物の水没部に対峙して設けられる陽極と、
該陽極と水中金属構造物との間に通電する電源と
を備えた水中金属構造物の防食装置において、
前記電源と陽極との間に介装される導電ユニットを備えることができる。
前記水中金属構造物の防食装置において、前記導電ユニットは、
前記陽極の配設方向へ延びるよう連結配置されるブスバーと、
該ブスバーの連結部に塗布される増粘剤含有の導電性物質と
を備えることができる。
前記導電ユニットのブスバーは、アルミニウム製とすることができる。
本発明の水中金属構造物の防食装置によれば、電源から陽極までの距離に応じて発生する電流量のばらつきと電源電圧の高まりを抑え、通電を効率良く行い得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の水中金属構造物の防食装置の実施例を示す概要構成平面図である。 本発明の水中金属構造物の防食装置の実施例を示す概要構成側面図であって、図1のII−II矢視相当図である。 本発明の水中金属構造物の防食装置の実施例における導電ユニットの連結部を示す側断面図であって、図1のIII−III断面相当図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の水中金属構造物の防食装置の実施例である。
図1の実施例では、海洋鋼構造物を含む水中金属構造物10として岸壁に設けられる鋼矢板11を示している。該鋼矢板11は、凹部11a及び凸部11bが形成されるよう水平方向へ連結配置され、図2に示す如く、水中の深さ方向へ垂下して水没部12が形成されている。但し、前記水中金属構造物10は、鋼矢板11に限らず、鋼管杭や鋼ケーソン等であっても良い。
前記鋼矢板11の水没部12に対峙して、図1に示す如く、該鋼矢板11の凹部11a内面に倣うよう対向する少なくとも前面20a及び二つの側面20bの三面を有する陽極20が、凹部11a及び凸部11bの配設方向(水平方向)へ所要間隔をあけて設けられている。
前記岸壁に設置される直流の電源30のマイナス端子30Aには、配線40を介して前記鋼矢板11が接続されている(図1の「配電点」参照)。前記電源30のプラス端子30Bには、配線41を介して導電ユニット50が接続され、該導電ユニット50には、配線42を介して前記陽極20が接続されている。
前記導電ユニット50は、前記岸壁に設置され、ブスバー51と、導電性物質52とを備えている。因みに、ブスバー(英語表記はbus bar)とは、電源を配電盤や制御盤の各部分に接続する導体の総称である。
前記ブスバー51は、前記陽極20の配設方向へ延びるよう連結配置され、材質としては、例えば、アルミニウム製のものが使用されている。尚、前記ブスバー51の材質は、アルミニウム以外にも、状況に応じ各種の金属材料を用いることができる。
前記ブスバー51は、図3に示す如く、長手方向端部に厚さを略半分に切り欠いた連結部51aが形成され、該連結部51aには、厚さ方向へ貫通する締結孔51bが穿設されている。この場合、前記ブスバー51は、図示していない従来の配線に比べて断面積が大きく、電気抵抗が小さいものであれば良い。因みに、前記ブスバー51の断面形状が矩形である場合、例えば、数十cm角のものが使用できる。即ち、前記ブスバー51の断面積は、例えば、数百cm程度、或いはそれ以上に設定することができる。又、前記ブスバー51の断面形状は、矩形が一般的であるが、三角形や五角形以上の多角形、或いは円形や楕円形としても良い。
前記導電性物質52は、前記ブスバー51の連結部51aに塗布され、増粘剤52aを含有している。前記導電性物質52としては、例えば、塩化ナトリウム又は塩化カリウムを選定することができる。前記増粘剤52aとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシルビニルポリマー、アクリレーツ又はアクリル酸アルキルクロスポリマーを選定することができる。
前記導電ユニット50は、前記ブスバー51の連結部51aにおける対向面側に増粘剤52a含有の導電性物質52を塗布し、該連結部51aを互いに重ね合わせ、締結孔51bに締結部材53であるボルト53aを挿通させてナット53bで締め付けることにより、前記陽極20の配設方向(水平方向)へ延びるよう連結配置されている。
次に、上記実施例の作用を説明する。
水中金属構造物10として岸壁に設けられる鋼矢板11の場合、該鋼矢板11の水没部12に対峙して、図1に示す如く、該鋼矢板11の凹部11a内面に倣うよう対向する陽極20が、凹部11a及び凸部11bの配設方向(水平方向)へ所要間隔をあけて設けられる。
前記鋼矢板11の「配電点」に配線40を介して直流の電源30のマイナス端子30Aが接続された状態で、該電源30のプラス端子30Bから直流電流が、配線41、導電ユニット50、配線42を介して陽極20に通電され、前記鋼矢板11の水没部12に電着防食や電気防食が行われる。
前記導電ユニット50は、従来の配線に比べて断面積が大きく(例えば、数百cm程度、或いはそれ以上)、電気抵抗が小さい。因みに、電源30のプラス端子30Bと導電ユニット50のブスバー51とをつなぐ配線41、並びに導電ユニット50のブスバー51と陽極20とをつなぐ配線42はそれぞれ、互いに近接する位置での電気的な接続線となるため、その長さは短くて済む。
しかも、前記導電ユニット50のブスバー51の連結部51aには、増粘剤52a含有の導電性物質52が塗布されており、該連結部51aで電気抵抗が増加することはない。又、前記導電性物質52は、増粘剤52aを含有しているため、前記連結部51aに対する付着性が高められており、該連結部51aから脱落しにくくなっている。
これにより、前記鋼矢板11等の水中金属構造物10に電着防食や電気防食を行う際、前記水中金属構造物10が大型のものであっても、水中金属構造物10に対峙して配設される多数の陽極20へ、電源30から、断面積が小さいため電気抵抗の高い配線を長く延ばして給電を行う必要がなくなる。尚、明確な規定はないが、導体で構成される配線の公称断面積が数百mm以下(数cm以下)である場合、一般に配線の断面積が小さいと言われている。
更に、前記電源30から陽極20までの距離に応じて配線による電気抵抗が大きくなることが避けられ、電源30に近い陽極20と電源30から遠い陽極20との間で、配線42の長さは短く且つ均一になることから、前記陽極20に流れる電流量がばらつかず、電源電圧が低く抑えられ、効率的に通電を行うことが可能となる。
又、大量の配線が不要になり、施工に手間と時間が掛からなくなる。
こうして、電源30から陽極20までの距離に応じて発生する電流量のばらつきと電源電圧の高まりを抑え、通電を効率良く行い得る。
そして、本実施例の場合、前記導電ユニット50は、前記陽極20の配設方向へ延びるよう連結配置されるブスバー51と、該ブスバー51の連結部51aに塗布される増粘剤52a含有の導電性物質52とを備えている。このように構成すると、従来の配線に比べて断面積が大きく電気抵抗が小さいブスバー51を利用しつつ、導電性物質52により連結部51aでの電気抵抗の増加を抑えることができる。更に、導電ユニット50を構成するブスバー51単体での容積並びに重量を減らすことができ、工事現場への資材搬入及び保管が容易になる上、断続的に工事を行う際にブスバー51の再利用も行いやすくなる。
又、前記導電ユニット50のブスバー51は、アルミニウム製である。このように構成すると、アルミニウム製のブスバー51は軽量で入手もしやすく、工事現場への資材搬入及び保管をより容易に行うことができる。
尚、本発明の水中金属構造物の防食装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10 水中金属構造物
11 鋼矢板
11a 凹部
11b 凸部
12 水没部
20 陽極
20a 前面
20b 側面
30 電源
30A マイナス端子
30B プラス端子
40 配線
41 配線
42 配線
50 導電ユニット
51 ブスバー
51a 連結部
51b 締結孔
52 導電性物質
52a 増粘剤
53 締結部材
53a ボルト
53b ナット

Claims (3)

  1. 水中金属構造物の水没部に対峙して設けられる陽極と、
    該陽極と水中金属構造物との間に通電する電源と
    を備えた水中金属構造物の防食装置において、
    前記電源と陽極との間に介装される導電ユニットを備えた水中金属構造物の防食装置。
  2. 前記導電ユニットは、
    前記陽極の配設方向へ延びるよう連結配置されるブスバーと、
    該ブスバーの連結部に塗布される増粘剤含有の導電性物質と
    を備えた請求項1記載の水中金属構造物の防食装置。
  3. 前記導電ユニットのブスバーは、アルミニウム製である請求項2記載の水中金属構造物の防食装置。
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