JP6700993B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ベーンポンプに関するものである。
特許文献1には、ハウジング内に収納されて回転駆動されるロータと、ロータのスリット内で摺動運動をするベーンと、ベーンの外側にあってロータ、ベーン等とポンプ室を形成するカムリングと、を備えるベーンポンプが開示されている。
特開平11−230057号公報
一般に、ベーンポンプでは、停止状態が続くと、作動油に含有されるエアが、ポンプ室に吸い込まれる作動油を導く吸込通路内に溜まることがある。このようなエア溜りが生じると、始動時においてポンプ室にエアが吸い込まれ、吐出圧の立ち上がりが遅れるおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ベーンポンプの始動性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、ベーンポンプであって、駆動軸に連結されたロータと、ロータに対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーンと、ロータの回転に伴ってベーンの先端が摺動する内周面を有するカムリングと、ロータとカムリングと一対の隣り合うベーンとによって区画されるポンプ室と、ポンプ室に作動流体を導く吸込通路と、ポンプ室から吐出される作動流体の一部を吸込通路に導くリターン通路と、を備え、吸込通路は、カムリングの外周に沿って形成される環状通路と、ポンプ室に開口して環状通路を流れる作動流体をポンプ室に導く2つの吸込ポートと、を有し、リターン通路は、環状通路に開口するリターンポートを有すると共にリターンポートから鉛直方向上方に向かって延びて形成され、リターンポートは、環状通路を区画する径方向内側の壁部における鉛直に延びる接線と、2つの吸込ポートのうち鉛直方向上方に位置する吸込ポートにおける回転方向の反対側の端部と、の間の範囲内において環状通路に接続されることを特徴とする。
第1の発明では、鉛直方向上方へ延びるリターン通路がリターンポートを通じて吸込通路の環状通路に連通する。リターンポートは、環状通路の径方向内側の壁部において鉛直に延びる接線と鉛直方向の上方に位置する吸込ポートとの間の領域、つまり、鉛直方向の最上部近傍において環状通路に接続する。このため、吸込通路内のエアは、吸込通路内で溜まることなく、環状通路内を鉛直方向上方に向かって移動し、リターンポートを通じてリターン通路内へと導かれる。これにより、吸込通路内でのエア溜りの発生が抑制される。よって、始動時において、ポンプ室へのエアの吸い込みを抑制することができ、吐出圧を速やかに上昇させることができる。
第2の発明は、リターンポートが、環状通路の鉛直方向の最上部を含むように環状通路に開口することを特徴とする。
第2の発明では、吸込通路内のエアがより確実にリターン通路に導かれる。
第3の発明は、リターンポートが、環状通路と同一面上に配置され、リターン通路は、環状通路を流れる作動流体の流れに沿って合流するように形成されることを特徴とする。
第3の発明によれば、リターン通路から環状通路に導かれる作動流体が環状通路を流れる作動流体の流れを阻害しないため、吸込効率をより向上させることができる。
本発明によれば、ベーンポンプの始動性が向上する。
本発明の実施形態に係るベーンポンプの断面図である。 本発明の実施形態に係るベーンポンプの平面図であり、一部を断面で示す。 本発明の実施形態の第1変形例に係るベーンポンプの平面図であり、一部を断面で示す。 本発明の実施形態の第2変形例に係るベーンポンプの平面図であり、一部を断面で示す。 本発明の実施形態の第1比較例に係るベーンポンプの平面図であり、一部を断面で示す。 本発明の実施形態の第2比較例に係るベーンポンプの平面図であり、一部を断面で示す。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係るベーンポンプ100の全体構成について説明する。
ベーンポンプ100は、車両に搭載される流体圧機器、例えば、無段変速機等の流体圧供給源として用いられる。ベーンポンプ100は、作動油を作動流体とする固定容量型のものである。
ベーンポンプ100は、駆動軸1の端部にエンジン(図示省略)の動力が伝達され、駆動軸1に連結されたロータ2が回転するものである。ロータ2は、図2において矢印で示すように時計回りに回転する。
図1及び図2に示すように、ベーンポンプ100は、ロータ2に対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーン3と、ロータ2を収容すると共にロータ2の回転に伴ってベーン3の先端が摺動する内周面であるカム面4aを有するカムリング4と、カムリング4を収容する収容凹部10aを有するポンプボディ10と、ポンプボディ10に締結され収容凹部10aを封止するポンプカバー11と、を備える。駆動軸1は、図2に示すように、ポンプボディ10に回転自在に支持される。なお、図2は、ポンプカバー11を取り外した状態の平面図であり、ポンプボディ10を後述する吸込み通路30及びリターン通路35を含む断面で示した図である。
図2に示すように、ロータ2には、外周面に開口するスリット7が所定間隔をおいて放射状に形成される。スリット7には、ベーン3が往復動自在に挿入される。スリット7内には、吐出圧が導かれる背圧室8がベーン3の基端部によって区画される。また、隣り合う背圧室8は、ポンプカバー11に形成される背圧溝8a(図1参照)によって互いに連通される。
ベーン3は、背圧室8に導かれる作動油の圧力によって、スリット7から抜け出る方向に押圧され、先端部がカムリング4のカム面4aに当接する。これにより、カムリング4の内部には、ロータ2の外周面、カムリング4のカム面4a、及び隣り合うベーン3によって複数のポンプ室6が区画される。
カムリング4は、内周のカム面4aが略長円形状をした環状の部材である。カムリング4は、ロータ2の回転に伴ってカム面4aを摺動する各ベーン3間に区画されるポンプ室6の容積を拡張する吸込領域4bと、ポンプ室6の容積を収縮する吐出領域4cと、を有する。このように、各ポンプ室6は、ロータ2の回転に伴って拡縮する。ベーンポンプ100では、カムリング4は、2つの吸込領域4b及び2つの吐出領域4cを有する。
図1に示すように、ロータ2及びカムリング4の一側面(図1では右側面)にはサイドプレート5が当接して配置され、他側面(図1では左側面)にはポンプカバー11が当接して配置される。サイドプレート5とポンプカバー11とは、ロータ2及びカムリング4の両側面を挟んだ状態で配置され、ポンプ室6を密閉する。
ベーンポンプ100は、図2に示すように、タンク(図示省略)と連通し、タンクの作動油を吸込領域4bにあるポンプ室6に作動油を導く吸込通路30と、吐出領域4cにあるポンプ室6から吐出される作動油を導く吐出通路(図示省略)と、吐出領域4cにあるポンプ室6から吐出される作動油の一部を吸込通路30に環流するリターン通路35と、をさらに備える。吸込通路30及びリターン通路35の具体的構成については、後に詳しく説明する。
サイドプレート5には、図1に示すように、カムリング4の吐出領域4cに対応して開口する円弧状の2つの吐出ポート20が貫通して形成される。
ポンプボディ10には、吐出領域4cにあるポンプ室6から吐出される作動油が導かれる高圧室21が形成される。ポンプ室6から吐出される作動油は、サイドプレート5の吐出ポート20を通じて高圧室21に導かれる。高圧室21に導かれた作動油は、ポンプボディ10に形成され高圧室21に連通する吐出通路を通じて外部の油圧機器へと供給される。
また、サイドプレート5には、高圧室21に連通する円弧状の2つの背圧ポート22が形成される。各背圧ポート22は、背圧室8に連通する。これにより、高圧室21の作動油が背圧ポート22を通じて背圧室8に導かれる。
ベーンポンプ100は、ロータ2の回転に伴って、カムリング4の吸込領域4bにおける各ポンプ室6に吸込ポート33a,33b及び吸込通路30を通じてタンクから作動油を吸込むと共に、カムリング4の吐出領域4cにおける各ポンプ室6から吐出ポート20及び吐出通路を通じて作動油を外部へ吐出する。このように、ベーンポンプ100は、ロータ2の回転に伴う各ポンプ室6の拡縮によって作動油を給排する。
次に、主に図2を参照して、吸込通路30及びリターン通路35の具体的構成について、詳しく説明する。
本実施形態では、駆動軸1が地面と平行に延びるように、言い換えれば駆動軸1の軸方向が水平方向となるようにベーンポンプ100が車両等に取り付けられる。以下では、ベーンポンプ100が車両等に取り付けられた状態における吸込通路30及びリターン通路35の具体的構成について説明する。図1では、左右方向が水平方向に相当し、紙面に垂直方向が鉛直方向に相当する。図2から図4では、上下方向が鉛直方向に相当する。
図2に示すように、吸込通路30は、カムリング4の外周に沿ってポンプボディ10に形成される円弧状の環状通路31と、タンクに連通する油圧配管が接続されタンクの作動油を環状通路31に導く外部ポート32と、カムリング4に形成され吸込領域4bにあるポンプ室6に開口する2つの吸込ポート33a,33bと、を有する。
外部ポート32は、鉛直方向下方に向けてポンプボディ10の表面に開口し、油圧配管を通じてタンクの作動油を環状通路31へと導く。つまり、タンクの作動油は、鉛直方向の下方から上方に向けて外部ポート32に導かれる。
環状通路31は、ポンプボディ10に形成される円弧壁部31aとカムリング4の外周面4dとによって区画される。環状通路31は、外部ポート32からカムリング4の外周に沿って時計回りに延びるように、つまりロータ2の回転方向と同一方向に延びて形成される。よって、外部ポート32から環状通路31に導かれた作動油の流れは、環状通路31内で分岐することなく、カムリング4の外周に沿って時計回りにのみ流れる一方向流れとなる。
2つの吸込ポート33a,33bは、吸込領域4bにあるポンプ室6に開口すると共に環状通路31に開口して、環状通路31を流れる作動油をポンプ室6へと導く。2つの吸込ポート33a,33bのうち、一方の吸込ポート33aは外部ポート32の近傍に設けられ、他方の吸込ポート33bは外部ポート32とは反対側の環状通路31の終端部の近傍に設けられる。以下では、2つの吸込ポート33a,33bのうち、環状通路31内の作動油の流れの上流側であって相対的に鉛直方向下方にある吸込ポートを「第1吸込ポート33a」、環状通路31内の作動油の流れの下流側であって相対的に鉛直方向上方にある吸込ポートを「第2吸込ポート33b」と称する。
リターン通路35は、ポンプ室6から吐出され吐出通路を通じて油圧機器に供給される作動油の流量を制御する流量制御弁(図示省略)に接続され、油圧機器に供給されない余剰流を吸込通路30の環状通路31に導く。
リターン通路35は、環状通路31に開口するリターンポート35aを有し、リターンポート35aから鉛直方向上方かつロータの回転方向の反対側(以下、「反回転方向」と称する。)に延びて形成される。また、リターンポート35aは、環状通路31と同一面状に配置される。これにより、リターン通路35を流れる作動油は、環状通路31を流れる作動油の流れに沿って合流する。よって、外部ポート32を通じて環状通路31に導かれる作動油の流れとリターン通路35を通じて導かれる作動油の流れとの衝突が回避され、吸込効率を向上させることができる。
リターンポート35aは、環状通路31を区画する径方向内側の壁部となるカムリング4の外周面4dにおける鉛直に延びる接線(以下、「鉛直接線」と称する。)L1よりもロータ2の回転方向側(図2中鉛直接線L1よりも右側)、かつ、第2吸込ポート33bの反回転方向側の端部から延びる鉛直線L2よりも反回転方向側(図2中鉛直線L2よりも左側)の領域(以下、「最上部領域」と称する。)で環状通路31に接続される。つまり、最上部領域は、鉛直接線L1と第2吸込ポートの反回転方向側の端部からの鉛直線L2との間の領域のことである。より詳細に説明すると、リターンポート35aは、環状通路31における鉛直方向最上部(頂部)Tの近傍、具体的には、頂部Tを含むように環状通路31に開口する。
また、リターンポート35aが最上部領域に接続されるとは、リターンポート35aの少なくとも一部が最上部領域内の環状通路31に開口することをいう。つまり、リターンポート35aが最上部領域に接続されるとは、図3に示すように、リターンポート35aの回転方向側の壁部35bが、鉛直接線L1と環状通路31を区画する円弧壁部31aとの交点に接続される形態を含む。また、リターンポート35aが最上部領域に接続されるとは、図4に示すように、リターンポート35aの反回転方向側の壁部35cが、第2吸込ポート33bの反回転方向側の端部からの鉛直線L2と環状通路31の円弧壁部31aとの交点に接続される形態を含む。
ここで、本発明の理解を容易にするために、図5及び図6を参照して、比較例に係るベーンポンプ200,300について説明する。
ベーンポンプ100,200,300を作動する作動油には、エアが含有されていることがある。ベーンポンプ100,200,300の停止状態では、ポンプ室6に作動油が吸い込まれないため、吸込通路30内で作動油の流れが生じない。よって、停止状態が継続すると、吸込通路30内の作動油に含有されるエアが、吸込通路30を区画する流路壁部(円弧壁部31a、カムリング4の外周面4d)を伝って鉛直方向上方へ移動する。
図5に示す第1比較例に係るベーンポンプ200では、リターン通路35が鉛直方向の下方に向かって延びて形成される。よって、ベーンポンプ200では、吸込通路30内の作動油とリターン通路35内の作動油に含有されているエアは、停止状態が継続すると環状通路31の頂部近傍に溜まる。よって、この状態からベーンポンプ200が始動すると、エアがポンプ室6に吸い込まれて吐出圧の立ち上がりが遅くなる。
また、図6に示す第2比較例に係るベーンポンプ300では、リターンポート35aが最上部領域外において環状通路31に開口する。よって、ベーンポンプ300では、リターンポート35aよりも鉛直方向上方にある作動油に含有されるエアが、第1比較例と同様に環状通路31の最上部近傍に溜まり、ベーンポンプ300の始動性が悪化する。
これに対し、本実施形態に係るベーンポンプ100では、リターンポート35aが最上部領域内において環状通路31に開口すると共に、リターン通路35が鉛直方向上方に延びて形成される。このため、吸込通路30内のエアは、環状通路31内を鉛直方向上方に向かって移動し、吸込通路30内で溜まることなく、リターンポート35aを通じてリターン通路35内へと導かれる。これにより、吸込通路30内でのエア溜りの発生が抑制され、始動時におけるポンプ室6へのエアの吸い込みを抑制することができる。したがって、ベーンポンプ100の始動時において吐出圧を速やかに上昇させることができ、ベーンポンプ100の始動性を向上させることができる。
また、ベーンポンプ100では、ポンプ室6から吐出される作動油のうち油圧機器に導かれない余剰流を吸込通路30に環流するリターン通路35にエアを導くことで始動性を向上させる。このように、吸込効率を向上させるためのリターン通路35にエアの逃がし通路としての機能を持たせるため、エアを逃がすための通路等を別途形成しなくとも始動性を向上させることができる。よって、コスト増加を抑制しつつベーンポンプ100の始動性を向上させることができる。
なお、上記実施形態では、リターンポート35aは、環状通路31の頂部Tを含むように開口する。より確実にエアをリターン通路35に導くためには、環状通路31の頂部Tに開口することが望ましいが、リターンポート35aは、少なくとも一部が最上部領域内に開口するものであればよい。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ベーンポンプ100では、リターンポート35aが最上部領域内において環状通路31に開口すると共に、リターン通路35が鉛直方向上方に延びて形成される。このため、吸込通路30内のエアは、環状通路31内を鉛直方向上方に向かって移動してリターンポート35aを通じてリターン通路35内へと導かれ、吸込通路30内でのエア溜りの発生が抑制される。したがって、始動時におけるポンプ室6へのエアの吸い込みを抑制して始動時において吐出圧を速やかに上昇させ、ベーンポンプ100の始動性を向上させることができる。
また、ベーンポンプ100では、ポンプ室6から吐出される作動油の一部を吸込通路30に環流するリターン通路35が、作動油内のエアを吸込通路30外に逃がす逃がし通路としても機能する。このため、エアを逃がす通路やポケットを別途形成しなくてもよく、コスト増加を抑制しつつベーンポンプ100の始動性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ベーンポンプ100は、駆動軸1に連結されたロータ2と、ロータ2に対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーン3と、ロータ2の回転に伴ってベーン3の先端が摺動するカム面4aを有するカムリング4と、ロータ2とカムリング4と一対の隣り合うベーン3とによって区画されるポンプ室6と、ポンプ室6から吐出される作動油の一部を吸込通路30に導くリターン通路35と、を備え、吸込通路30は、カムリング4の外周に沿って形成される環状通路31と、ポンプ室6に開口して環状通路31を流れる作動油をポンプ室6に導く2つの吸込ポート33a,33bと、を有し、リターン通路35は、環状通路31に開口するリターンポート35aを有すると共にリターンポート35aから鉛直方向上方に向かって延びて形成され、リターンポート35aは、環状通路31を区画する径方向内側の壁部(カムリング4の外周面4d)における鉛直に延びる接線L1と、2つの吸込ポートのうち鉛直方向上方に位置する第2吸込ポート33bにおける回転方向の反対側の端部から延びる鉛直線L2と、の間の範囲内において環状通路31に接続される。
この構成では、鉛直方向上方へ延びるリターン通路35がリターンポート35aを通じて吸込通路30の環状通路31に連通する。リターンポート35aは、環状通路31の径方向内側の壁部(カムリング4の外周面4d)において鉛直に延びる鉛直接線L1と鉛直方向の上方に位置する第2吸込ポート33bとの間の領域、つまり、鉛直方向の最上部近傍において環状通路31に接続する。このため、吸込通路30内のエアは、吸込通路30内で溜まることなく、環状通路31内を鉛直方向上方に向かって移動し、リターンポート35aを通じてリターン通路35内へと導かれる。これにより、吸込通路30内でのエア溜りの発生が抑制される。よって、始動時において、ポンプ室6へのエアの吸い込みを抑制することができ、吐出圧を速やかに上昇させることができる。したがって、ベーンポンプ100の始動性が向上する。
また、ベーンポンプ100では、リターンポート35aは、環状通路31の鉛直方向の最上部(頂部T)を含むように環状通路31に開口する。
この構成では、吸込通路内のエアがより確実にリターン通路35に導かれる。したがって、ベーンポンプ100の始動性をより一層向上させることができる。
また、ベーンポンプ100では、リターンポート35aは、環状通路31と同一面上に配置され、リターン通路35は、環状通路31を流れる作動油の流れに沿って合流するように形成される。
この構成では、リターン通路35から環状通路31に導かれる作動油が環状通路31を流れる作動油の流れを阻害しないため、吸込効率をより向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1…駆動軸、2…ロータ、3…ベーン、4…カムリング、4a…カム面(内周面)、4d…外周面(径方向内側の壁部)6…ポンプ室、10…ポンプボディ、11…ポンプカバー、30…吸込通路、31…環状通路、33a…第1吸込ポート(吸込ポート)、33b…第2吸込ポート(吸込ポート)、35…リターン通路、35a…リターンポート、100…ベーンポンプ

Claims (3)

  1. 駆動軸に連結されたロータと、
    前記ロータに対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーンと、
    前記ロータの回転に伴って前記ベーンの先端が摺動する内周面を有するカムリングと、
    前記ロータと前記カムリングと一対の隣り合う前記ベーンとによって区画されるポンプ室と、
    前記ポンプ室に作動流体を導く吸込通路と、
    前記ポンプ室から吐出される作動流体の一部を前記吸込通路に導くリターン通路と、を備え、
    前記吸込通路は、
    前記カムリングの外周に沿って形成される環状通路と、
    前記ポンプ室に開口して前記環状通路を流れる作動流体を前記ポンプ室に導く2つの吸込ポートと、を有し、
    前記リターン通路は、前記環状通路に開口するリターンポートを有すると共に前記リターンポートから鉛直方向上方に向かって延びて形成され、
    前記リターンポートは、前記環状通路を区画する径方向内側の壁部における鉛直に延びる接線と、前記2つの吸込ポートのうち鉛直方向上方に位置する前記吸込ポートにおける回転方向の反対側の端部と、の間の範囲内において前記環状通路に接続されることを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記リターンポートは、前記環状通路の鉛直方向の最上部を含むように前記環状通路に開口することを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記リターンポートは、前記環状通路と同一面上に配置され、
    前記リターン通路は、前記環状通路を流れる作動流体の流れに沿って合流するように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のベーンポンプ。
JP2016117249A 2016-06-13 2016-06-13 ベーンポンプ Active JP6700993B2 (ja)

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