JP6700695B2 - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、特に、直流電圧が重畳された交流高電圧を生成する電源装置と、その電源装置を備える画像形成装置に関する。
高圧電源には、直流電圧を交流電圧に重畳した交流高電圧を生成する電源がある。例えば、電子写真方式を採用する画像形成装置は、高圧電源を備えており、高圧電源は、紙等の記録材に対する画像形成プロセスには欠かせない存在となっている。画像形成装置の高圧電源には、帯電高圧電源、現像高圧電源、転写高圧電源等、各種モジュール化された電源が存在する。モジュール化された高圧電源は、画像形成装置の構成に応じて異なった仕様を有しており、例えば、現像高圧電源として直流電圧を交流電圧に重畳した交流高圧電源を用いる画像形成装置がある。直流電圧を交流電圧に重畳した交流高圧電源を生成する現像高圧電源として、例えば、特許文献1のような電源装置が提案されている。
図8(a)は、従来の電源装置である高圧電源回路を示す回路図である。図8(a)の電源装置は、CPU101から出力されるパルス信号CLKのデューティーに応じてトランス115の二次側の出力端122から交流電圧を出力するとともに、抵抗118に直流電圧を発生させる。これにより、図8(a)の電源装置では、交流電圧に直流電圧が重畳された電圧が生成される。図8(b)、図9は、図8(a)の電源装置の高電圧の出力を停止させる際の制御を示すフローチャート及びタイムチャートである。図8(a)の電源装置を停止させる際には、トランス115の二次側の直流電圧を放電するために、CPU101は、パルス信号CLKをハイレベルに固定してから待機時間Xミリ秒が経過したことに応じて、電源装置の出力が停止したと判断している。なお、図8、図9の詳細は後述する。
特開2011−232450号公報
しかし、図8(a)の回路が交流帯電電圧を生成する電源装置に適用されている場合、次のような課題がある。近年、画像形成装置の高速化やプリントボリュームの増加等から、交流帯電電圧の感光体への印加時間が増加している。交流帯電電圧を感光体に印加する時間が長くなると、感光体の寿命が短くなることが知られている。上述したように、図8(a)のような電源装置の高電圧出力を停止させる際には、待機時間Xミリ秒が必要とされ、この間も感光体に交流帯電電圧が印加されてしまい、感光体の寿命を短くしてしまうおそれがある。このため、電源装置の高電圧出力を停止させる際に要する時間を短くすることが求められている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、直流電圧を交流電圧に重畳して高電圧を生成する電源装置において、電源装置の高電圧出力を停止させる際に要する時間を短くすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)一次巻線と二次巻線を有する第一のトランスと、前記第一のトランスを駆動する駆動回路と、前記第一のトランスの二次側に接続され、直流電圧を生成する生成回路と、前記駆動回路を制御する制御手段と、を備え、前記第一のトランスの二次側に生成された交流電圧に、前記生成回路により生成された直流電圧を重畳した出力電圧を出力する電源装置であって、前記制御手段は、前記出力電圧の出力を停止させる際に、前記生成回路の出力が停止されるまでの間、前記駆動回路に入力される電圧を第一の電圧から前記第一の電圧よりも低い第二の電圧に低下させて前記トランスを駆動させることで、前記トランスの二次側に生成された交流電圧の振幅を小さくし、前記駆動回路に入力される電圧を前記第二の電圧に低下させてから、前記直流電圧の出力が停止されるまでの所定時間経過後、前記駆動回路による前記トランスの駆動を停止させることを特徴とする電源装置。
(2)感光体と、前記感光体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記感光体に静電潜像を形成する露光手段と、前記感光体上の静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を記録材に転写するための転写手段と、前記(1)に記載の電源装置と、を備え、前記電源装置は、前記帯電手段と前記現像手段の両方、又はいずれか一方に電圧を供給することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、直流電圧を交流電圧に重畳して高電圧を生成する電源装置において、電源装置の高電圧出力を停止させる際に要する時間を短くすることができる。
実施例1の電源装置の構成を示す回路図 実施例1の電源装置の出力を停止させる際の動作を説明するフローチャート 実施例1の電源装置の出力を停止させる際の動作を説明するタイムチャート 実施例2の電源装置の構成を示す回路図 実施例2の出力を停止させる際の動作を説明するフローチャート 実施例2の出力を停止させる際の動作を説明するタイムチャート 実施例3の画像形成装置の構成を示す図 従来例の電源装置の構成を示す図、電源装置の出力を停止させる際の動作を説明するタイムチャート 従来例の電源装置の出力を停止させる際の動作を説明するフローチャート
[高圧電源回路]
図8(a)に、交流電圧に直流電圧が重畳された従来の高圧電源回路の一例を示し、その動作を説明する。図8(a)に示す回路は、昇圧トランスから交流電圧を生成するとともに直流電圧も生成する回路である。図8(a)の回路において、抵抗103、110、113、NPNトランジスタ(以下、単にトランジスタという)111、PNPトランジスタ(以下、単にトランジスタという)112は、プッシュプル型の駆動回路を構成している。
CPU101は、交流電圧を生成するためのパルス信号CLKを出力しており、パルス信号CLKの1周期における時間幅(以下、デューティーとする)を変化させることで、直流電圧を調整している。パルス信号CLKは、抵抗102を介して、NPNトランジスタ(以下、単にトランジスタという)401のベース端子に入力されている。パルス信号CLKがハイレベルのとき、トランジスタ401がオンするため、電源電圧V1から供給される電流は、抵抗103とトランジスタ401のコレクタ−エミッタ間を介して、グランド(以下、GNDとする)に流れ込む。このとき、トランジスタ111には、ベース端子に電流が供給されないため、トランジスタ111はオフしている。トランジスタ111がオフとなっているとき、トランス115の一次側に電流は流れないため、トランス115の二次側の出力端122に高電圧は発生しない。
パルス信号CLKがハイレベルからローレベルに遷移すると、トランジスタ401がオンからオフに遷移する。トランジスタ401がオフになると、電源電圧V1から供給される電流は、抵抗103を介してトランジスタ111のベース端子に流れ込み、トランジスタ111がオンし、トランジスタ112はオフする。その結果、電源電圧V1から供給される電流は、抵抗110、トランジスタ111のコレクタ−エミッタ間、コンデンサ114を介して、トランス115の一次巻線115aに流れ込み、トランス115の一次巻線115aが励磁される。トランス115の一次巻線115aが励磁されると、トランス115の二次巻線115bには巻数比に応じた電圧が誘起され、出力端122には、出力端122の保護用の抵抗121を介して、二次巻線115bに誘起した電圧に応じた電圧が発生する。トランス115の二次巻線115bに誘起された電圧から生じるトランス115の二次側に流れる電流は、ダイオード403を介して、コンデンサ402に流れ込む。
一方で、トランス115の二次側に流れる電流は、ダイオード403のカソード端子に接続されたツェナーダイオード116、抵抗404、GNDを介して、抵抗118とコンデンサ119にも流れる。そして、抵抗118に生じた直流電圧は、交流電圧に重畳され、トランス115の二次側の出力端122に、直流電圧が重畳された交流高圧として生成される。
パルス信号CLKがローレベルから、再度、ハイレベルに遷移すると、トランジスタ112がオンし、トランス115の一次側に流れる電流は、コンデンサ114、トランジスタ112、抵抗113を介してGNDに流れ込む。このとき、トランス115の二次巻線115bには、トランジスタ111がオンしているときとは逆向きに電圧が生じる。このとき、トランス115の二次巻線115bにはダイオード403が接続されているため、トランス115の二次側には電流は流れない。以上の動作をパルス信号CLKのデューティーで繰り返すことで、図8(a)の電源回路は、所定の高電圧を生成する。
[出力を停止させる際の制御]
図8(a)の回路について、高電圧の出力を停止させる(出力オフ)ときの動作を説明する。図9は、高電圧の出力を停止するときのフローチャートを示しており、図8(b)は、高電圧の出力を停止するときの制御のタイムチャートを示している。図8(b)(i)は、パルス信号CLKのハイレベル(Hと図示)、ローレベル(Lと図示)の遷移を示し、図8(b)(ii)は、トランス115の二次側の出力端122の電圧の変動を示している。図8(b)(ii)において、細線は交流電圧を示し、太線は直流電圧Vdcを示している。また、横軸は時間を示す。
図8(b)の領域Aでは、CPU101は、パルス信号CLKを所定のデューティーで出力しており、パルス信号CLKは周期的にハイレベルとローレベルの遷移を繰り返している。領域Aでは、直流電圧Vdcが所定の電圧Vとなるように(Vdc=V)、パルス信号CLKのデューティーが設定されている。CPU101が所定のデューティーでパルス信号CLKを出力する区間である領域Aでは、図8(b)(ii)に示すように、交流電圧(細線)と直流電圧(太線)が重畳された高電圧が出力される。直流電圧が重畳された交流電圧を停止させるためにパルス信号CLKをハイレベルに固定すると、領域Aの区間が終了し、領域Bの区間に遷移する。領域Bの区間では、CPU101は、パルス信号CLKをハイレベルに維持している。上述したように、パルス信号CLKがハイレベルのときには、トランス115の二次側の出力端122から高電圧は出力されない。
このように、CPU101は、高電圧の出力を停止させる制御を行う場合、図9に示すように、ステップ(以下、単にSとする)102で、パルス信号CLKをハイレベルに固定する。また、CPU101は、不図示のタイマをリセットし、スタートさせる。パルス信号CLKがハイレベルのとき、トランジスタ401がオンするため、抵抗103、110、113、トランジスタ111、112で構成されるプッシュプル型の駆動回路は、電流を引き抜くプル動作を維持する。その結果、領域B(図8(b))に示すように、トランス115の二次側に交流電圧は生成されなくなる。
S102でCPU101は、パルス信号CLKをハイレベルに固定し、S103で、タイマを参照することにより、待機時間であるXミリ秒(msec)が経過したか否かを判断する。S103の処理は、トランス115の二次側に充電された直流電圧Vdcの電荷が放電するまで、Xミリ秒間待機するための処理である。直流電圧Vdcの電荷の放電時間は、トランス115の二次側のコンデンサと抵抗の時定数で決まるため、コンデンサ119、402、抵抗118が支配的となる。そのため、待機時間Xは、コンデンサ119、402、抵抗118の回路定数やこれらが搭載される装置の状態を考慮し、適切な値に設定される。S103でCPU101は、待機時間Xミリ秒が経過していないと判断した場合は、処理をS103に戻し、待機時間Xミリ秒が経過したと判断した場合は、S104で高電圧の出力がオフしたと判断し、処理を終了する。このように、CPU101は、トランス115の二次側の時定数で決まる時間に基づいて、コンデンサ119に充電された直流電圧Vdcの電荷が放電され、高電圧の出力が停止したと判断する。なお、図8(b)で示す待機時間Xミリ秒は設定値である。このため、コンデンサ119に充電された直流電圧Vdcの電荷が放電される時間にマージンを取るため、十分長い時間に設定されることもあれば、電荷が放電される時間よりも短い時間に設定されることもある。
[課題]
しかし、上述した電源回路を含む高圧電源回路は、高電圧の出力がゼロ電位に低下する高圧電源の立下りに時間を要する。こうした高圧電源は、一般的に数100Vから数kVの電圧を生成する。このため、トランス115の二次側に設けられている抵抗118は、耐圧を満足させるために、数MΩから数10MΩの定数に設定される。高電圧回路はプッシュプル駆動を止めたとき、トランス115の二次側のコンデンサと抵抗で決まる時定数で電荷が放電される。このため、一般的にトランスの二次側が数1000pFのコンデンサと数MΩの抵抗で構成される高電圧回路では、高電圧回路がプッシュプル駆動を止めてから高電圧の出力がゼロ電位に収束するまでに、数100ミリ秒の時間を必要とする。
例えば、高圧電源の立下りに時間を要した場合、上述した高圧電源を有する画像形成装置では、以下に説明する課題が存在する。一般的に、電子写真方式を用いた画像形成装置は、感光体に電荷を一様に帯電させる帯電処理、感光体に静電潜像を形成する露光処理を行う。そして、感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像処理、感光体に形成されたトナー像を記録材に転写する転写処理、記録材に転写されたトナー像を定着させる定着処理を施すことで、画像を形成する。画像形成に使用される感光体の寿命は、感光体の削れ量に比例して消耗し、感光体の削れ量は交流帯電電圧の印加時間に比例して増加する。そのため、交流帯電電圧の感光体への印加時間が長いほど、感光体の寿命が短くなる。近年、画像形成装置の高速化や一定時間に印刷される総枚数(プリントボリューム)の増加が進んでいるため、感光体への交流帯電電圧の印加時間は増加しており、感光体の寿命を長くすることも求められている。
こうした中、高圧電源の立下りに時間を要してしまうと、感光体に交流帯電が印加される時間が長くなり、感光体を劣化させてしまうおそれがある。更に、交流現像回路を適用した画像形成装置では、交流帯電電圧の出力を停止させる前に交流現像電圧の出力を停止させる構成としている。これは、交流現像電圧よりも先に交流帯電電圧の出力を停止させると、感光体の表面電位、トナー電位、現像電圧の出力値の関係がくずれ、意図しないタイミングでトナーが感光体に飛翔し、クリーニング不良を引き起こすおそれがあるからである。そのため、交流現像電圧の出力を停止させてから交流帯電電圧の出力を停止させる必要があり、交流帯電電圧の出力を停止させるためには、上述した待機時間Xミリ秒を要する。待機時間Xミリ秒の間は交流帯電電圧が感光体に印加されることになり、感光体の削れ量を増加させてしまうおそれがある。
[高圧電源回路]
図1に実施例1の高圧電源回路を説明するための回路図を示す。図1の高圧電源回路は、昇圧トランスから交流電圧を生成するとともに直流電圧も生成する回路である。制御手段であるCPU101は、交流電圧を生成するためのパルス信号CLKのデューティーを変化させることで、直流電圧(以下、直流電圧Vdcとする)を調整する。また、図1の高圧電源回路は、交流電圧の波形の下端のピーク電圧(以下、電圧Vmaxとする)をフィードバックする回路を備えている。CPU101は、パルス信号PWMのデューティーを変化させることで、電圧Vmaxと直流電圧Vdcを調整する。
CPU101は、パルス信号CLKの出力や停止、デューティーの制御と、パルス信号PWMの出力や停止、デューティーの制御を行う。抵抗102、103、電界効果トランジスタ(以下、FETとする)104は、CPU101から出力されるパルス信号CLKの電圧を変換する回路である。コンデンサ105は、直流成分をカットするカップリングコンデンサであり、電源電圧V1を抵抗106、107で分圧した電圧を中間電圧とする交流電圧を生成する。
抵抗108、109、110、113、トランジスタ111、112、コンデンサ114は、一次巻線115aと二次巻線115bを有する第一のトランスであるトランス115に入力される交流電圧を生成するプッシュプル型の駆動回路200を構成している。駆動回路200は、パルス信号CLKがローレベルのとき、トランス115の一次巻線115aにトランジスタ111、コンデンサ114を介して励磁電流を流し、トランス115の一次巻線115aを励磁する。トランス115の一次巻線115aが励磁されると、トランス115の二次巻線115bには、巻数比に応じた電圧が誘起され、出力端122には二次巻線115bに誘起された電圧に応じた電圧が発生する。
トランス115に生じる二次側の電流は、抵抗120、クランプ素子であるツェナーダイオード116、ダイオード117、GNDを介して第一のコンデンサであるコンデンサ119と抵抗118に流れる。トランス115に誘起された二次側の電圧の波形の上端のピーク電圧は、ツェナーダイオード116によりクランプされ、コンデンサ119には電圧Vdcが充電される。コンデンサ119は、直流電圧を生成する生成回路として機能している。
なお、本実施例では、トランス115に誘起された二次側電圧の波形の上端のピーク電圧をツェナーダイオード116によりクランプする構成であるが、トランス115に誘起された二次側電圧の波形の下端のピーク電圧をクランプする構成としてもよい。更に、二次側電圧の波形の上端のピーク電圧と下端のピーク電圧の両方をクランプする構成としてもよい。ダイオード117は、二次側の電圧の波形の下端の電圧が出力される区間において、逆方向に電流が流れることを防止する目的で接続されている。抵抗121は、出力端122を保護するための抵抗である。出力端122には、本実施例の高圧電源回路で動作させる負荷が接続される。
パルス信号CLKがローレベルからハイレベルに遷移すると、トランス115の二次巻線115aには、パルス信号CLKがローレベルのときとは逆向きの電圧が誘起される。このときトランス115に生じる二次側の電流は、コンデンサ119、GND、コンデンサ131、ダイオード130、抵抗120を介して流れる。
ここで、ダイオード130、コンデンサ131、135、抵抗132、133、134は、上述した電圧Vmaxを検知する検知回路210である。電圧Vmaxはダイオード130、コンデンサ131で整流、平滑され、整流、平滑された電圧は抵抗132、133、134で分圧されて、オペアンプ136の非反転入力端子に入力されている。V2は検知回路210用の電源電圧である。このように、トランス115により誘起された二次側電圧の波形の下端のピーク電圧は、ダイオード130とコンデンサ131によってホールドされる。なお、本実施例では、トランス115に誘起された二次側電圧の波形の下端のピーク電圧をダイオード130及びコンデンサ131によりホールドする構成である。しかし、トランス115に誘起された二次側電圧の波形の上端のピーク電圧をホールドする構成としてもよい。更に、二次側電圧の波形の上端のピーク電圧と下端のピーク電圧の両方をホールドする構成としてもよい。
調整手段であるオペアンプ136の反転入力端子には、CPU101から出力されたパルス信号PWMを抵抗137、コンデンサ138で平滑した基準となる電圧である直流電圧が入力されている。CPU101がパルス信号PWMのデューティーを変化させることで、オペアンプ136の反転入力端子に入力される直流電圧を変化させることができる。コンデンサ139は、オペアンプ136の出力電圧の安定化のためのコンデンサである。
オペアンプ136は、反転入力端子と非反転入力端子の電圧が等しくなるように、出力電圧を調整する。即ち、オペアンプ136は、電圧Vmaxを一定電圧とするようにフィードバック制御を行っており、CPU101から入力されるパルス信号PWMのデューティーを変化させることで、電圧Vmaxを変化させることが可能である。なお、本実施例の構成では、パルス信号PWMのデューティーを変えることで、トランス115を駆動する入力電圧の振幅を変化させている。直流電圧Vdcは、トランス115の二次側に生じる電圧に応じて変化する回路構成となっている。このため、パルス信号PWMのデューティーを変更してオペアンプ136の反転入力端子に入力される基準となる電圧を変更することは、トランス115の駆動回路200への入力電圧を変更することでもある。更に、パルス信号PWMのデューティーを変更することは、電圧Vmaxを変化させることに加え、直流電圧Vdcを変更していることにもなる。
[高電圧の出力を停止する際の制御]
上述した回路について、高電圧の出力を停止させるときの動作を説明する。本実施例では、画像形成装置で使用する高電圧回路を想定しており、出力端122はトランス115の二次側と比べて高インピーダンスとなっている。図2は、高電圧の出力を停止させるときのフローチャートを示しており、図3は、高電圧の出力を停止させるときの制御のタイムチャートを示している。図3において、(i)はパルス信号CLKのハイレベル(Hと図示)、ローレベル(Lと図示)の遷移を示し、(ii)はパルス信号PWMのハイレベル、ローレベルの遷移をそれぞれ示している。図3の(iii)は、トランス115の一次側に入力される入力電圧(Va、Vb)を示し、(iv)はトランス115の二次側の出力端122の電圧の変動を示している。図3(iv)において、細線は交流電圧を示し、太線は直流電圧Vdcを示し、破線は交流電圧の波形の下端のピーク電圧である電圧Vmaxを示している。また、横軸は時間を示す。
図3の領域Cに示すように、CPU101が所定のデューティーでパルス信号CLK及びパルス信号PWMを出力する区間では、(iv)に示すように、出力端122からは交流電圧と直流電圧Vdcが重畳された高電圧が出力電圧として出力される。領域Cでは、直流電圧Vdcが所定の電圧Vとなるように(Vdc=V)、パルス信号PWMのデューティーが設定されている。領域Cは、電源に接続された負荷に電力を供給している状態である。CPU101がパルス信号PWMのデューティーを制御することにより、領域Cの区間が終了し、領域Dの区間に遷移する。
図2のフローチャートは、CPU101が出力端122から高電圧の出力を停止させるときに実施する処理である。S106でCPU101は、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように、パルス信号PWMのデューティーを設定し(Vdc=0)、オペアンプ136にパルス信号PWMを出力する。なお、本実施例では、パルス信号PWMのデューティーを、直流電圧Vdcがゼロとなるように設定しているが、直流電圧Vdcが所定の電圧Vよりも低い値となるように設定してもよい。言い換えれば、パルス信号PWMのデューティーを、直流電圧Vdcが所定の電圧Vよりも低下するように設定すればよい。パルス信号PWMのデューティーが、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように設定されることで、上述したプッシュプル型の駆動回路200への入力電圧が、電圧Vaから電圧Vb(ここで、Va>Vb)に変化する(図3(iii))。このため、S106の処理は、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように、入力電圧を変更する処理であるともいえる。即ち、駆動回路200への入力電圧を、直流電圧Vdcが所定の電圧Vよりも低下するように、所定の値である電圧Vaから低下させる構成としてもよい。また、CPU101は、不図示のタイマをリセットしてスタートさせる。図3の領域Dに示すように、パルス信号PWMのデューティーが変更されると(図3(ii)参照)、直流電圧Vdcの電圧値がゼロに近づいていく(図3(iv)太線)。このとき、トランス115は、領域Cの区間と比較して低い入力電圧で駆動されるため(図3(iii)参照)、交流電圧の振幅は小さくなる(図3(iv)参照)。
パルス信号CLKがローレベルのとき、領域Cの区間では、トランス115の二次側の電流が、抵抗120、ツェナーダイオード116、ダイオード117、GND、コンデンサ119を介して流れる。一方、領域Dの区間では、パルス信号CLKがローレベルのとき、トランス115の二次側の電流はほとんど流れない。これは、トランス115の入力電圧が低くなることで、トランス115の二次巻線115bに誘起された出力電圧の波形の上端のピーク電圧が、ツェナーダイオード116のツェナー電圧より低くなったからである。以降、トランス115の二次巻線115bに誘起された出力電圧の波形の上端のピーク電圧を、電圧Vminとする。
また、パルス信号CLKがハイレベルのとき、領域Cの区間では、トランス115の二次側の電流が、コンデンサ119、GND、コンデンサ131、ダイオード130、抵抗120を介して流れる。一方、領域Dの区間では、パルス信号CLKがハイレベルのとき、トランス115の二次側の電流はほとんど流れない。これは、トランス115の入力電圧が低くなることで、トランス115の二次巻線115bに誘起された出力電圧の波形の下端のピーク電圧の絶対値が、コンデンサ131のチャージ電圧(=Vmax)より低くなったからである(図3(iv))。そのため、領域Dの区間では、コンデンサ119にチャージされた直流電圧Vdcは抵抗118等を介して放電され、コンデンサ131にチャージされた電圧Vmaxは抵抗132等を介して放電される動作となる。
パルス信号PWMのデューティーを直流電圧Vdcがゼロとなるように設定すると、コンデンサ131に充電されていた電荷が放電され、電圧Vmaxは図3の破線で示すように減少(絶対値)していく。領域Dは、コンデンサ131の放電が支配的な領域である。電圧Vmaxが減少し、やがて交流電圧の下端のピーク電圧と等しくなったタイミングで領域Dの区間が終了し、領域Eの区間に遷移する。
領域Eの区間では、領域Dの区間と同様に、CPU101は、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように、パルス信号のデューティーを設定し、オペアンプ136にパルス信号PWMを出力する。パルス信号CLKがローレベルのとき、領域Dと同じように、トランス115の二次巻線115bに誘起された電圧(=Vmin)は、ツェナーダイオード116のツェナー電圧より低い。このため、コンデンサ119にチャージされた電荷は、抵抗118を介して放電される。また、パルス信号CLKがハイレベルのとき、トランス115の二次側の電流は、コンデンサ119、GND、コンデンサ131、ダイオード130、抵抗120を介して流れる。これは、領域Dの区間でコンデンサ131にチャージされた電荷が放電されたことで、トランス115の二次巻線115bに誘起された出力電圧の波形の下端のピーク電圧が、コンデンサ131のチャージ電圧(=Vmax)より高くなったからである。
ここで、領域Eにおけるコンデンサ131は、パルス信号CLKがローレベルのときに放電された電荷を、パルス信号CLKがハイレベルのときにチャージするという動作をしている。コンデンサ131にチャージされる電荷は、トランス115の二次側の電流によるものだけでなく、コンデンサ119から放電された電荷も流れ込む。これは、一般的に、抵抗118は、数MΩから数10MΩの定数で構成されており、コンデンサ131を介した電流経路の方が低インピーダンスとなっているためである。領域Eは、コンデンサ131の放電と充電が繰り返されている領域である。
なお、前述したように、トランス115の二次側の出力端122は高インピーダンスとなっているため、出力端122を介した電流経路に電流はほぼ流れない。その結果、従来の制御では、コンデンサ119の電荷が抵抗118を介して放電されているのに対し、本実施例の制御では、抵抗118より低インピーダンスのコンデンサ131を介した電流経路で放電される区間が生じる。このため、従来例に比べて本実施例の制御の方が、より早くコンデンサ119の電荷を放電させることができ、直流電圧Vdcのゼロ電位への立下りが従来例よりも早くなる。
図2の説明に戻り、S107でCPU101は、タイマを参照することにより、パルス信号PWMのデューティーを切り替えてから、所定の時間Yミリ秒(msec)が経過したか否かを判断する。S107でCPU101は、Yミリ秒が経過していないと判断した場合、処理をS107に戻す。S107でCPU101は、Yミリ秒が経過したと判断した場合、処理をS108に進める。S108でCPU101は、パルス信号CLKをハイレベルに固定する。CPU101がパルス信号CLKをハイレベルに固定すると、プッシュプル型の駆動回路200によるトランス115の駆動が停止され、トランス115の二次側からの交流電圧の出力が停止される。また、CPU101は、不図示のタイマをリセットしスタートさせる。ここで、S107の判断に用いられる所定時間Yミリ秒は、予め、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなる時間を測定しておき、最適な値に設定しておく。なお、パルス信号PWMのデューティーを、直流電圧Vdcが所定の電圧Vよりも低い値となるように設定する場合には、所定の電圧Vよりも低い値となる時間を測定しておき、所定時間Yミリ秒を最適な値に設定しておく。
S109でCPU101は、タイマを参照することにより、S108でパルス信号CLKをハイレベルに固定してから、所定時間Zミリ秒が経過したか否かを判断する。図3の領域Fは、パルス信号がハイレベルに固定されてから後の領域であり、領域Eから領域Fに遷移してから所定時間Zミリ秒が経過したタイミングで、出力端122からの高電圧の出力が0となったと判断される。S109でCPU101は、所定時間Zミリ秒が経過していないと判断した場合、処理をS109に戻す。S109でCPU101は、所定時間Zミリ秒が経過したと判断した場合、処理をS110に進める。S110でCPU101は、出力端122からの高電圧の出力が停止されたと判断し、処理を終了する。
S109の判断に用いられる所定時間Zミリ秒は、予め、パルス信号CLKのデューティーを所定の設定値からハイレベルに固定したときの交流電圧がゼロになる時間を測定しておき、最適な値に設定しておく。なお、図3の所定時間Y、Zの設定値は一例であり、コンデンサ119及びコンデンサ131の電荷が放電されるまでの時間にマージンを取るため、十分長い時間に設定してもよい。また、製品仕様上許容できる場合には、コンデンサ119及びコンデンサ131の電荷が放電されるために要する時間よりも短い時間に設定してもよい。
[従来例との比較]
ここで、図1の電源装置と、図8(a)の電源装置とを比較する。図1において、交流電圧のピークトゥピーク電圧(Vmin−Vmax)を1500V、直流電圧Vdcを−450V、抵抗118、132を10MΩ、コンデンサ119を4700pF、コンデンサ131を2200pFとする。その結果、図8(a)の従来の電源装置における図8(b)の領域Bの時間(=X)は200ミリ秒であったのに対し、本実施例の図3の領域D及び領域EにおけるY、そして領域FにおけるZの合計の時間(Y+Z)は50ミリ秒となる。このように、本実施例の電源装置では、出力電圧を停止させる制御を開始してから出力電圧がゼロ電位、又はゼロ電位に近い値となるまでに要する時間を、従来の制御より150ミリ秒短縮することができた。
なお、上述した構成は、本実施例を説明するための一例であり、本実施例の回路設定に限定されない。また、本実施例の高圧電源回路を画像形成装置の交流現像回路に適用した場合の効果を説明する。一例として、ある画像形成装置の動作シーケンスを考える。シート1枚のプリント動作において、帯電電圧を時間150ミリ秒印加した場合、感光ドラムの削れ量は約2%に相当することが確認されている。20000枚の印刷が可能な感光ドラムの場合、シート1枚当たりの削れ量が約2%改善されることで、20404枚のプリントを実行することができる。即ち、プリントが実行される枚数に換算して404枚分、感光ドラムの寿命を延長させることができる。
以上のような制御を実施することで、従来のようにパルス信号CLKを停止させるよりも早く、出力電圧をゼロに近づけることができる。よって、直流電圧を交流電圧に重畳した高電圧回路を有する画像形成装置においては、本実施例の制御を実施することで、感光ドラムの寿命を延長することができる。なお、トランス115の入力電圧を調整し、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように設定することで高電圧出力の停止を早める制御を実施する構成は、本実施例の回路構成に限定されない。
以上、本実施例によれば、直流電圧を交流電圧に重畳して高電圧を生成する電源装置において、電源装置の高電圧出力を停止させる際に要する時間を短くすることができる。
[高圧電源回路]
図4に実施例2の高圧電源回路の回路図を示す。図4の高圧電源回路は、交流電圧を生成する昇圧トランスと、直流電圧を生成する昇圧トランスを含む生成回路である直流電圧生成回路500を独立に設けた回路である。本実施例では、2つの昇圧トランスの二次側を接続することで直流電圧が交流電圧に重畳された高電圧を生成している。また、実施例1と同様に、交流電圧の波形の下端のピーク電圧Vmaxを検知する検知回路210(コンデンサ131、135、ダイオード130、抵抗132、133、134)を備えている。交流電圧を生成するトランス115の二次巻線115bの一端は出力端122であり、本実施例では、二次巻線115bの他端に直流電圧生成回路500が接続されている。
図4の動作を説明する。図1と同一の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。CPU101は、パルス信号CLKとパルス信号PWMの出力、停止や、デューティーを制御する構成に加え、本実施例では、パルス信号CLK2の出力、停止や、デューティーも制御する。CPU101は、所定のデューティーでパルス信号CLK2を出力することで、抵抗501を介してFET503のスイッチング動作を制御する。
CPU101がハイレベルのパルス信号CLK2を出力すると、FET503がオンする。FET503がオンしたとき、第二のトランスであるトランス506の一次巻線506aには、抵抗502を介して電源電圧V1から電流が流れ、トランス506の一次巻線506aが励磁される。トランス506の一次巻線506aが励磁されると、トランス506の二次巻線506bには巻数比に応じた電圧が誘起される。ただし、ダイオード507により流れる電流の方向が制限されているため、トランス506の二次側に電流は流れない。なお、トランス506の二次巻線506bには、ダイオード507が接続され、ダイオード507には抵抗509が直列に接続され、抵抗509には第一のコンデンサであるコンデンサ508が並列に接続されている。トランス115の二次巻線115bは、トランス506の二次巻線506bとダイオード507の出力側との間に接続されている。
パルス信号CLK2のデューティーで決まる時間により、パルス信号CLK2がハイレベルからローレベルに遷移すると、FET503がオフする。トランス506の一次側では、トランス506の回生電流がダイオード505、トランス506を介してコンデンサ504に流れ込み、コンデンサ504は回生電流によってチャージされる。一方、トランス506の二次巻線506bにはFET503がオンしていたときとは逆向きの電圧が誘起され、トランス506の二次側の電流は、コンデンサ508と抵抗509を介してダイオード507に流れる。このとき、コンデンサ508にチャージされる電荷は、高圧電源回路の直流電圧Vdcとして生成され、直流電圧Vdcは、交流電圧を生成するトランス115の二次巻線115bを介して、出力端122にあらわれる。以上説明したように、図4の回路構成では、交流電圧と直流電圧を、それぞれ独立したトランスを用いて生成し、直流電圧を交流電圧に重畳することで高電圧を生成している。
[高電圧の出力を停止する際の制御]
上述した回路について、高電圧の出力を停止させるときの動作を説明する。本実施例の電源装置を画像形成装置に搭載して使用する場合、出力端122はトランス115の二次側と比べて高インピーダンスとなっている。図5は、CPU101が高電圧の出力を停止させるときのフローチャートを示しており、図6は、高電圧の出力を停止させるときの制御のタイムチャートを示している。図6において、(i)はパルス信号CLKのハイレベル(Hと図示)、ローレベル(Lと図示)の遷移を示し、(ii)はパルス信号CLK2のハイレベル(Hと図示)、ローレベル(Lと図示)の遷移を示している。図6の(iii)はパルス信号PWMのハイレベル(Hと図示)、ローレベル(Lと図示)の遷移を示している。図6の(iv)は、トランス115の一次側に入力される入力電圧(Va、Vb)を示し、(v)はトランス115の二次側の出力端122の電圧の変動を示している。図6(v)において、細線は交流電圧を示し、太線は直流電圧Vdcを示し、破線は電圧Vmaxを示している。また、横軸は時間を示す。
図6の領域Gに示すように、CPU101が所定のデューティーでパルス信号CLK及びパルス信号CLK2を出力する区間では、図6(v)に示すように、出力端122からは交流電圧に直流電圧Vdcが重畳された高電圧が出力される。CPU101がパルス信号CLK2及びパルス信号PWMを制御することにより、領域Gの区間が終了し、領域Hの区間に遷移する。
図5のS206でCPU101は、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように、パルス信号PWMのデューティーを設定し、オペアンプ136にパルス信号PWMを出力する。また、CPU101は、パルス信号CLK2をローレベルに固定し、更に、不図示のタイマをリセットしてスタートさせる。なお、実施例1と同様に、パルス信号PWMのデューティーは、直流電圧Vdcが所定の電圧Vよりも低い値となるように設定してもよい。この場合、CPU101は、出力電圧の出力を停止させる際に、プッシュプル型の駆動回路200に入力される入力電圧を所定の電圧Vaから低下させるとともに、トランス506の駆動を停止させる。
図6の領域Hでは、交流電圧の波形の上端のピーク電圧が領域Gに示す波形の上端のピーク電圧よりも低く、下端のピーク電圧がコンデンサ131にチャージされた電圧Vmaxより低くなる。そのため、コンデンサ508にチャージされた電荷は抵抗509等を介して放電され、コンデンサ131にチャージされた電荷は抵抗132等を介して放電される。
電圧Vmaxが減少し、やがて交流電圧の下端のピーク電圧と等しくなったタイミングで領域Hの区間が終了すると、領域Iの区間に遷移する。領域Iの区間では、領域Hの区間と同様に、CPU101は、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように、パルス信号PWMのデューティーを設定し、オペアンプ136にパルス信号PWMを出力する。また、CPU101は、パルス信号CLK2をローレベルに固定する。領域Iの区間では、実施例1で説明した領域Eと同様に、トランス115の二次巻線115bに誘起された電圧の波形の下端のピーク電圧が、コンデンサ131にチャージされた電圧Vmaxより高くなる。このため、コンデンサ508にチャージされた電荷がコンデンサ131に流れ込むことで、コンデンサ508の放電が早くなる。
なお、前述したように、トランス115の二次側の出力端122は高インピーダンスとなっているため、出力端122を介した電流経路に電流はほぼ流れない。その結果、従来の制御では、コンデンサ508の電荷が抵抗509を介して放電されているのに対し、本実施例の制御では、抵抗509より低インピーダンスのコンデンサ131を介した電流経路で放電される。このため、従来例に比べて本実施例の制御の方が、より早くコンデンサ508の電荷を放電させることができ、直流電圧Vdcの立下りが従来例よりも早くなる。
図5の説明に戻り、S207でCPU101は、タイマを参照することにより、パルス信号PWMのデューティーを切り替え、パルス信号CLK2をローレベルにしてから、所定の時間Nミリ秒が経過したか否かを判断する。S207でCPU101は、Nミリ秒が経過していないと判断した場合、処理をS207に戻す。S207でCPU101は、Nミリ秒が経過したと判断した場合、処理をS208に進める。S208でCPU101は、パルス信号CLKをハイレベルに固定する。CPU101がパルス信号CLKをハイレベルに固定すると、プッシュプル型の駆動回路200によるトランス115の駆動が停止され、トランス115の二次側からの交流電圧の出力が停止される。また、CPU101は不図示のタイマをリセットしスタートさせる。ここで、S207の判断に用いられる所定時間Nミリ秒は、次のように設定しておく。即ち、予め、パルス信号PWMとパルス信号CLK2のデューティーを所定の設定値から各々ハイレベルとローレベルに固定したときの直流電圧Vdcの電圧値がゼロになる時間を測定しておき、最適な値に設定しておく。なお、実施例1と同様に、パルス信号PWMのデューティーを、直流電圧Vdcが所定の電圧Vよりも低い値となるように設定した場合には、所定の電圧Vよりも低い値となる時間を測定しておき、所定時間Nミリ秒を最適な値に設定しておく。
S209でCPU101は、タイマを参照することにより、S208でパルス信号CLKをハイレベルに固定してから、所定時間Kミリ秒が経過したか否かを判断する。図6の領域Jは、パルス信号CLKがハイレベルに固定されてから後の領域であり、領域Iから領域Jに遷移してから所定時間Kミリ秒が経過したタイミングで、電源からの高電圧の出力が0となったと判断される。S209でCPU101は、所定時間Kミリ秒が経過していないと判断した場合、処理を209に戻す。S209でCPU101は、所定時間Kミリ秒が経過したと判断した場合、処理をS210に進める。S210でCPU101は、電源からの高電圧の出力が停止されたと判断し、処理を終了する。
S209の判断に用いられる所定時間Kミリ秒は、予め、パルス信号CLKのデューティーを所定の設定値からハイレベルに固定したときの交流電圧がゼロになる時間を測定しておき、最適な値に設定しておく。なお、図5の所定時間N、Kの設定値は一例であり、コンデンサ508の電荷が放電されるまでの時間にマージンを取るため、十分長い時間に設定してもよい。また、製品仕様上許容できる場合には、コンデンサ508の電荷の放電に必要な時間よりも短い時間に設定してもよい。
[従来例との比較]
ここで、図4の電源装置と、図8(a)の電源装置とを比較する。図4において、交流電圧のピークトゥピーク電圧(Vmin−Vmax)を1500V、直流電圧Vdcを−420V、抵抗509、132を10MΩ、コンデンサ508を4700pF、コンデンサ131を2200pFとする。その結果、図8(a)の従来の電源装置における図8(b)の領域Bの時間(=X)は200ミリ秒であったのに対し、本実施例の図6の領域H及び領域IにおけるN、領域JにおけるKの合計の時間(N+K)は52ミリ秒となる。このように、本実施例の電源装置では、出力電圧を停止させる制御を開始してから出力電圧がゼロ電位、又はゼロ電位に近い値となるまでに要する時間を、従来の制御より148ミリ秒短縮することができた。
なお、上述した構成は、本実施例を説明するための一例であり、本実施例の回路設定に限定されない。また、本実施例の高圧電源回路を画像形成装置の交流現像回路に適用した場合も、実施例1と同様の効果を得ることができる。
以上のような制御を実施することで、従来のようにパルス信号CLKを停止させるよりも早く、出力電圧をゼロに近づけることができる。よって、交流高電圧回路を有する画像形成装置においては、本実施例の制御を実施することで、感光ドラムの寿命を延長することができる。なお、トランス115の入力電圧を調整し、直流電圧Vdcの電圧値がゼロとなるように設定することで高圧出力の停止を早める制御を実施する構成は、本実施例の回路構成に限定されない。例えば、交流電圧に重畳される直流電圧を生成する回路は、次のような回路であってもよい。即ち、ダイオード等の電流方向素子であってもよいし、電流方向素子と抵抗が直列に接続された回路であってもよいし、電流方向素子と抵抗が直列に接続され、その抵抗と並列にコンデンサ等のキャパシタが接続された回路でもよい。
以上、本実施例によれば、直流電圧を交流電圧に重畳して高電圧を生成する電源装置において、電源装置の高電圧出力を停止させる際に要する時間を短くすることができる。
上述したように、実施例1、2で説明した電源装置は、例えば画像形成装置の高圧電源として適用可能である。以下に、実施例1、2の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図7に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ300は、静電潜像が形成される感光体としての感光ドラム311、感光ドラム311を一様に帯電する帯電部317(帯電手段)を備えている。レーザビームプリンタ300は、感光ドラム311上(感光体上)に静電潜像を形成する露光装置313(露光手段)、感光ドラム311に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部312(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム311に現像されたトナー像をカセット316から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部318(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器314で定着してトレイ315に排出する。この感光ドラム311、帯電部317、現像部312、転写部318が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ300は、実施例1、2で説明した電源装置400を備えている。なお、実施例1、2の電源装置400を適用可能な画像形成装置は、図7に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム311上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。レーザビームプリンタ300は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ320を備えている。
また、実施例1、2に記載の電源装置400は、例えば、帯電部317に印加される帯電電圧を供給する帯電高圧電源として用いられている。また、例えば、現像部312に印加される現像電圧を供給する現像高圧電源として用いられる。実施例1、2の電源装置400では、電源からの出力を停止させる際に、図8(a)に示す従来の電源装置に比べて、直流電圧Vdcの電荷を放電するまでの時間が短い。このため、帯電高圧電源からの出力を停止させる際に従来よりも早く停止させることができる。これにより、感光ドラム311に帯電高電圧が印加される時間を従来よりも短くすることができ、感光ドラム311の寿命を延ばすことができる。なお、実施例1、2の電源装置は、帯電部317と現像部312の両方、又はいずれか一方に出力電圧を印加する構成としてよい。
以上、本実施例によれば、直流電圧を交流電圧に重畳して高電圧を生成する電源装置において、電源装置の高電圧出力を停止させる際に要する時間を短くすることができる。
101 CPU
115 トランス
119 コンデンサ
200 駆動回路

Claims (9)

  1. 一次巻線と二次巻線を有する第一のトランスと、
    前記第一のトランスを駆動する駆動回路と、
    前記第一のトランスの二次側に接続され、直流電圧を生成する生成回路と、
    前記駆動回路を制御する制御手段と、
    を備え、前記第一のトランスの二次側に生成された交流電圧に、前記生成回路により生成された直流電圧を重畳した出力電圧を出力する電源装置であって、
    前記制御手段は、前記出力電圧の出力を停止させる際に、前記生成回路の出力が停止されるまでの間、前記駆動回路に入力される電圧を第一の電圧から前記第一の電圧よりも低い第二の電圧に低下させて前記トランスを駆動させることで、前記トランスの二次側に生成された交流電圧の振幅を小さくし、前記駆動回路に入力される電圧を前記第二の電圧に低下させてから、前記直流電圧の出力が停止されるまでの所定時間経過後、前記駆動回路による前記トランスの駆動を停止させることを特徴とする電源装置。
  2. 前記生成回路は、前記第一のトランスの二次側に接続された第一のコンデンサを有し、前記第一のコンデンサにチャージされた直流電圧が交流電圧に重畳されることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第一のトランスの二次側に誘起された電圧の上端と下端の両方、又はいずれか一方の電圧をクランプするクランプ素子を備えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記生成回路は、一次巻線と二次巻線を有する第二のトランスと、前記第二のトランスの二次巻線に接続されたダイオードと、前記ダイオードに直列に接続された抵抗と、前記抵抗に並列に接続された第一のコンデンサと、を有し、
    前記第一のトランスの二次巻線は、前記ダイオードのアノード側と前記抵抗との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記制御手段は、前記出力電圧の出力を停止させる際に、前記駆動回路に入力される電圧を所定の値から低下させるとともに、前記第二のトランスの駆動を停止させることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記第一のトランスの二次側に誘起された電圧の下端と上端の両方、又はいずれか一方の電圧を検知する検知回路と、
    前記検知回路により検知された電圧と基準となる電圧とに基づいて、前記駆動回路に入力される電圧を調整する調整手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記基準となる電圧を変更することにより前記駆動回路に入力される電圧を変更させることが可能であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の電源装置。
  7. 前記制御手段は、前記基準となる電圧を変更するためのパルス信号を前記調整手段に出力し、前記パルス信号のデューティーを変更することにより前記駆動回路に入力される電圧が変更されることを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  8. 前記検知回路は、前記第一のトランスの二次側に誘起された電圧の波形の上端と下端の両方、又はいずれか一方の電圧をホールドする第二のコンデンサを備え、
    前記電源装置が停止するまでの間、前記第一のコンデンサにチャージされた電圧は、前記第二のコンデンサを介して放電されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の電源装置。
  9. 感光体と、
    前記感光体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記感光体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により形成されたトナー像を記録材に転写するための転写手段と、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備え、
    前記電源装置は、前記帯電手段と前記現像手段の両方、又はいずれか一方に電圧を供給することを特徴とする画像形成装置。
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