JP6699087B2 - リチウムイオン二次電池用正極およびその製造方法、並びにリチウムイオン二次電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池用正極およびその製造方法、並びにリチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
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Description
(式(1)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1であり、Mは、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群から選択される少なくとも一種であり、Aは、Li、B、Na、Mg、Al、Ti、Si、KおよびCaからなる群から選択される少なくとも一種であり、Zは、FおよびClの少なくとも一種である。)。
前記正極スラリーを正極集電体上に付与し、乾燥して、正極集電体上に正極活物質層を形成する工程と、を含み、
前記炭素がカーボンブラックを含み、前記正極活物質層1gに含まれる前記カーボンブラックの総表面積を3.3m 2 以下とする。
(式(1)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1であり、Mは、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群から選択される少なくとも一種であり、Aは、Li、B、Na、Mg、Al、Ti、Si、KおよびCaからなる群から選択される少なくとも一種であり、Zは、FおよびClの少なくとも一種である。)
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極(以下、正極とも示す)は、下記式(1)で表される化合物を含む正極活物質と、正極結着剤としてのアクリル系樹脂を含む粒子と、水溶性高分子と、正極導電材としての炭素と、を含む。
(式(1)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1であり、Mは、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群から選択される少なくとも一種であり、Aは、Li、B、Na、Mg、Al、Ti、Si、KおよびCaからなる群から選択される少なくとも一種であり、Zは、FおよびClの少なくとも一種である。)。
本実施形態に係る正極は、前記式(1)で表される化合物を含む正極活物質を含む。該化合物は、スピネル構造を有し、リチウム金属に対して4.5V以上に動作電位を有する正極活物質(5V級正極)である。すなわち、該正極活物質は、リチウム金属に対して4.5V以上に充放電領域を有する。
本実施形態に係る正極は、正極結着剤として、アクリル系樹脂を含む粒子を含む。アクリル系樹脂を含む粒子は耐酸化性に優れ、かつ電解液に対する膨潤性が低い。アクリル系樹脂としては、例えば、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルの重合体及び共重合体等が挙げられる。該共重合体において共重合可能な単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル化合物;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸類;スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルナフタレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量体;エチレン、プロピレン等のオレフィン類;ブタジエン、イソプレン等のジエン系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン原子含有単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビエルエーテル等のビニルエーテル類;メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、ブチルビニルケトン、ヘキシルビニルケトン、イソプロペニルビニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の複素環含有ビニル化合物が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。該アクリル系樹脂の重量平均分子量は、104〜106が好ましい。なお、重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した値である。該粒子は、アクリル系樹脂を80質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましく、95質量%以上含むことがさらに好ましい。また、該粒子は、アクリル系樹脂からなってもよい。
本実施形態に係る正極は、水溶性高分子を含む。該水溶性高分子は正極被覆剤として機能し、正極活物質の表面を被覆することで、被覆層を形成する。該被覆層は正極活物質と電解液との間に位置し、正極活物質と電解液との直接的な接触を低減するため、電解液の分解を抑制できると考えられる。正極活物質である前記式(1)で表される化合物の表面は親水性を有するため、親水性である水溶性高分子との親和性が高く、水溶性高分子により均一に正極活物質の表面を被覆することができる。
本実施形態に係る正極は、正極導電材として炭素を含む。該炭素としては、例えば、カーボンブラック、粒状黒鉛、燐片状黒鉛、炭素繊維などが挙げられる。これらの中でも、電子伝導性や保液性の観点から、該炭素としてはカーボンブラックが好ましく、結晶性の低いカーボンブラックがより好ましい。
本実施形態に係る正極は、前記式(1)で表される化合物を含む正極活物質と、正極結着剤としてのアクリル系樹脂を含む粒子と、水溶性高分子と、正極導電材としての炭素と、を含めばその構成は特に限定されない。正極は、例えば、正極集電体の少なくとも一方の表面上に正極活物質層を備えることができる。該正極集電体としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金等を用いることができる。該正極活物質層は、前記式(1)で表される化合物を含む正極活物質と、正極結着剤としてのアクリル系樹脂を含む粒子と、水溶性高分子と、正極導電材としての炭素と、を含むことができる。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池(以下、二次電池とも示す)は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極を含む。該二次電池の構成は、特に制限されるものではなく、例えば、本実施形態に係る正極および負極がセパレータを介して対向配置された電極素子と、電解液とが外装体に内包されている構成とすることができる。二次電池の形状は、特に制限されるものではないが、例えば、円筒型、扁平捲回角型、積層角型、コイン型、扁平捲回ラミネート型、積層ラミネート型等が挙げられる。
負極活物質としては、特に制限されるものではないが、例えば、黒鉛や非晶質炭素等の炭素材料を用いることができる。負極活物質としては、エネルギー密度の観点から、黒鉛を用いることが好ましい。黒鉛は人造黒鉛、天然黒鉛、非晶質炭素を被覆した黒鉛などを用いることができる。負極活物質として、炭素材料以外にも、例えば、Si、Sn、Al等のLiと合金を形成する材料、Si酸化物、SiとSi以外の他金属元素を含むSi複合酸化物、Sn酸化物、SnとSn以外の他金属元素を含むSn複合酸化物、Li4Ti5O12、これらの材料にカーボンを被覆した複合材料等を用いることもできる。負極活物質は、1種を単独で用いることができ、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
負極結着剤としては、特に限定されないが、PVDF、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリレート系ポリマー等を用いることができる。PVDFは、溶剤系バインダーとして用いることができる。スチレンブタジエンゴム(SBR)およびアクリレート系ポリマーは、これらが水に分散されたエマルジョンを含む水系バインダーとして用いることができる。水系バインダーは、カルボキシメチルセルロース(CMC)、そのナトリウム塩(CMC−Na)等の増粘剤と併用することができる。負極中の負極結着剤の含有量は、負極活物質、負極結着剤および負極導電材の合計を100質量部とする場合、溶剤系バインダーでは、1〜10質量部が好ましく、2〜8質量部がより好ましい。水系バインダーでは、該含有量は、0.5〜5質量部が好ましく、1〜3質量部がより好ましい。水系バインダーに併用される増粘剤の含有量は、0.2〜3質量部が好ましく、0.5〜2質量部がより好ましい。
負極導電材としては、例えば、カーボンブラック、粒状黒鉛、燐片状黒鉛、炭素繊維などの炭素材料を用いることができる。
負極集電体としては、例えば、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金等を用いることができる。
電解液としては、例えばリチウム塩を非水溶媒に溶解した非水電解液を用いることができる。
(式(2−1)中、n、mは、それぞれ独立して1〜8である。X1〜X6は、それぞれ独立して、フッ素原子または水素原子である。ただし、X1〜X6の少なくとも1つはフッ素原子である。また、nが2以上のとき、複数個存在するX2およびX3は互いに独立であり、mが2以上のとき、複数個存在するX4およびX5は互いに独立である。)。
(式(2−2)中、nは1〜7であり、X1〜X8は、それぞれ独立して、フッ素原子または水素原子である。ただし、X1〜X3の少なくとも1つはフッ素原子であり、X4〜X8の少なくとも1つはフッ素原子である。)。
(式(2−3)において、nは1、2、3または4である。Y1〜Y8は、それぞれ独立して、フッ素原子または水素原子である。ただし、Y1〜Y4の少なくとも1つはフッ素原子であり、Y5〜Y8の少なくとも1つはフッ素原子である。)。
セパレータとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンやフッ素樹脂等からなる多孔性フィルム、セルロースやガラスなどからなる無機セパレータ等を用いることができる。
外装体としては、例えば、コイン型、角型、円筒型等の缶や、ラミネート外装体を用いることができるが、軽量化が可能であり電池エネルギー密度の向上を図る観点から、合成樹脂と金属箔との積層体からなる可撓性フィルムを用いたラミネート外装体が好ましい。ラミネート外装体を備える二次電池は、放熱性にも優れているため、電気自動車などの車載用電池として好適である。
本実施形態に係る二次電池の製造方法は特に限定されないが、例えば、以下に示す方法が挙げられる。本実施形態に係る正極および負極にそれぞれ正極集電体及び負極集電体を介して正極タブ、負極タブを接続する。前記正極と前記負極とを前記セパレータを挟んで対向配置させ、積層させた電極素子を作製する。該電極素子を外装体内に収容し、電解液に浸す。正極タブ、負極タブの一部を外部に突出するようにして外装体を封止することで、二次電池を作製する。
DEC:ジエチルカーボネート
FE1:H(CF2)2CH2OCF2CF2H
FE2:CH3CH2O(CF2)4F
FE3:CF3CHFCF2OCH2(CF2)2F
FP1:O=P(OCH2CF3)3
FP2:リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)
FP3:リン酸トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)
SL:C4H8SO2で表されるスルホラン
DMS:ジメチルスルホン
EMS:エチルメチルスルホン。
(負極の作製)
負極活物質としての天然黒鉛粉末(平均粒径(D50):20μm、比表面積:1m2/g)と、負極結着剤としてのPVDFとを、質量比95:5でNMP中に均一に分散させて、負極スラリーを作製した。この負極スラリーを負極集電体となる厚み15μmの銅箔の両面に塗布して125℃にて10分間乾燥させてNMPを蒸発させることにより、負極活物質層を形成し、さらにプレスすることによって負極を作製した。なお、乾燥後の単位面積当たりの負極活物質層の質量を0.013g/cm2とした。
正極活物質としてのLiNi0.5Mn1.5O4粉末(平均粒径(D50):10μm、比表面積:0.5m2/g)、正極結着剤としてのアクリル系樹脂粒子を含むアクリル系樹脂エマルジョン(商品名:AE980、イーテック社製、粒径:0.1〜0.2μm)、水溶性高分子としてのカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(CMC−Na)、正極導電材としてのカーボンブラック(BET比表面積65m2/g、以下CB−1とも示す)を用意した。正極活物質と正極導電材と正極結着剤(アクリル系樹脂粒子)と水溶性高分子とを質量比95:3:1:1で水を適宜加えながら混練分散させて、水系の正極スラリーを作製した。この正極スラリーを正極集電体となる厚み20μmのアルミニウム箔の両面に塗布後、50℃で10分間、120℃で10分間乾燥させて水を蒸発させることにより、正極を作製した。なお、乾燥後の単位面積当たりの正極活物質層の質量を0.035g/cm2とした。また、LiNi0.5Mn1.5O4粉末のpHは10.2であった。該pHは、LiNi0.5Mn1.5O4粉末を純水に3質量%添加し、30分間撹拌した後のpHを、室温下でpHメーターを用いて測定した値である。また、該正極活物質層1gに含まれるカーボンブラックの総表面積は2.0m2であった。
ECとDECとを、EC:DEC=30:70(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。
前記正極と前記負極を1.5cm×3cmの大きさに切り出した。得られた正極4枚と負極5枚とを、セパレータとしてのポリプロピレン多孔質フィルムを挟みつつ交互に重ねた。正極活物質に覆われていない正極集電体および負極活物質に覆われていない負極集電体の端部をそれぞれ溶接し、更にその溶接箇所にアルミニウム製の正極端子およびニッケル製の負極端子をそれぞれ溶接して、平面的な積層構造を有する電極素子を得た。該電極素子を外装体としてのアルミニウムラミネートフィルムで包み、内部に前記非水電解液を注液した後、減圧しつつ封止することで、リチウムイオン二次電池を作製した。
上記のように作製したリチウムイオン二次電池を、20℃にて5時間率(0.2C)相当の16mAの定電流で4.75Vまで充電した後、合計で8時間の4.75V定電圧充電を行った。その後、1時間率(1C)相当の80mAで3.0Vまで定電流放電した。
前記初回充放電が終了したリチウムイオン二次電池を、1Cで4.75Vまで充電した後、合計で2.5時間の4.75V定電圧充電を行い、その後1Cで3.0Vまで定電流放電した。この充放電サイクルを、45℃で100回繰り返した。初回放電容量に対する100サイクル後の放電容量の比率を容量維持率(%)として算出した。また、初回充放電後と100サイクル後のセル体積を求め、セル体積の増加率(体積増加率(%))を算出した。セル体積は水中と空気中での質量差からアルキメデス法を用いて測定した。体積増加率は電池内部でのガス発生量を反映しており、値が小さいほど好ましい。結果を表1に示す。
水溶性高分子として、ポリビニルアルコール(PVA)を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
水溶性高分子として、カルボン酸系ポリマー(商品名:アクアリック AS、日本触媒製)を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
正極結着剤としてPVDFを用い、水溶性高分子を用いずに、正極活物質と正極導電材と正極結着剤とを質量比94:3:3でNMPを適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。この正極スラリーを正極集電体となる厚み20μmのアルミニウム箔の両面に塗布後、125℃にて10分間乾燥させてNMPを蒸発させることにより、正極を作製した。なお、乾燥後の単位面積当たりの正極活物質層の質量を0.035g/cm2とした。該正極活物質層1gに含まれるカーボンブラックの総表面積は2.0m2であった。該正極を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
正極結着剤(水溶性高分子)としてポリビニルアルコール(PVA)を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤(水溶性高分子)とを質量比94:3:3で水を適宜加えながら混練分散させて、水系の正極スラリーを作製した。それ以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
正極結着剤(水溶性高分子)としてカルボン酸系ポリマー(商品名:アクアリック AS、日本触媒製)を用いた以外は、比較例2と同様の方法で二次電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
正極結着剤の原料として、PVDF系エマルジョン(粒径:0.1〜0.2μm)を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
正極活物質として、層状の三元系正極であるLiNi0.5Co0.2Mn0.3O2を用いた以外は、実施例1と同様に正極を作製した。しかし、正極スラリーを正極集電体となるアルミニウム箔に塗布した際、アルミニウム箔が腐食し、リチウムイオン二次電池に使用できる正極を得ることができなかった。該正極活物質のpHは11.0であり、pHが高いため、アルミニウムを腐食したと考えられる。
正極活物質として、層状のNi系正極であるLiNiO2を用いた以外は、実施例1と同様に正極を作製した。しかし、正極スラリーを正極集電体となるアルミニウム箔に塗布した際、アルミニウム箔が腐食し、リチウムイオン二次電池に使用できる正極を得ることができなかった。該正極活物質のpHは11.7であり、pHが高いため、アルミニウムを腐食したと考えられる。
ECとDECとSLとを、EC:DEC:SL=20:60:20(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
ECとDECとFP1とを、EC:DEC:FP1=20:50:30(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
ECとDECとFE1とを、EC:DEC:FE1=20:50:30(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
ECとSLとFP1とを、EC:SL:FP1=20:20:60(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
ECとSLとFE1とを、EC:SL:FE1=20:20:60(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
ECとFP1とFE1とを、EC:FP1:FE1=20:50:30(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
ECとSLとFP1とFE1とを、EC:SL:FP1:FE1=20:10:50:20(体積比)の比率で混合した。この混合溶液に、電解質として1.0mol/Lの濃度のLiPF6を溶解させることで、非水電解液を調製した。該非水電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表2に示す。
FP1の代わりにFP2を用いた以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
FP1の代わりにFP3を用いた以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
FE1の代わりにFE2を用いた以外は実施例12と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
FE1の代わりにFE3を用いた以外は実施例12と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
SLの代わりにDMSを用いた以外は実施例14と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
SLの代わりにEMSを用いた以外は実施例14と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比92:5:2:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比90:7:2:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極導電材として、カーボンブラック(BET比表面積45m2/g、以下CB−2とも示す)を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比95:3:1:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極導電材としてCB−2を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比92:5:2:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極導電材としてCB−2を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比90:7:2:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極導電材として、カーボンブラック(BET比表面積120m2/g、以下CB−3とも示す)を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比95:3:1:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極導電材としてCB−3を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比92:5:2:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
正極導電材としてCB−3を用い、正極活物質と正極導電材と正極結着剤と水溶性高分子とを質量比90:7:2:1で水を適宜加えながら混練分散させて、正極スラリーを作製した。それ以外は実施例10と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作製し、評価した。結果を表4に示す。
2 負極活物質層
3 正極集電体
4 負極集電体
5 セパレータ
6 ラミネート外装体
7 負極タブ
8 正極タブ
Claims (6)
- 下記式(1)で表される化合物を含む正極活物質と、アクリル系樹脂を含む粒子と、水溶性高分子と、炭素と、を含む正極活物質層を正極集電体の少なくとも一方の表面上に備え、前記炭素がカーボンブラックを含み、前記正極活物質層1gに含まれる前記カーボンブラックの総表面積が3.3m 2 以下であるリチウムイオン二次電池用正極。
Lia(MxMn2−x−yAy)(O4−wZw) (1)
(式(1)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1であり、Mは、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群から選択される少なくとも一種であり、Aは、Li、B、Na、Mg、Al、Ti、Si、KおよびCaからなる群から選択される少なくとも一種であり、Zは、FおよびClの少なくとも一種である。) - 前記正極活物質のpHが7.0以上、10.8以下である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
- 前記水溶性高分子がカルボキシメチルセルロースおよびその塩の少なくとも一方である請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極を含むリチウムイオン二次電池。
- フッ素化エーテル、フッ素化リン酸エステルおよびスルホン化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む電解液を備える請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
- 下記式(1)で表される化合物を含む正極活物質と、アクリル系樹脂を含む粒子を含むアクリル系樹脂エマルジョンと、水溶性高分子と、炭素と、水と、を含む正極スラリーを調製する工程と、
前記正極スラリーを正極集電体上に付与し、乾燥して、正極集電体上に正極活物質層を形成する工程と、を含み、
前記炭素がカーボンブラックを含み、前記正極活物質層1gに含まれる前記カーボンブラックの総表面積を3.3m 2 以下とする、
リチウムイオン二次電池用正極の製造方法。
Lia(MxMn2−x−yAy)(O4−wZw) (1)
(式(1)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1であり、Mは、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群から選択される少なくとも一種であり、Aは、Li、B、Na、Mg、Al、Ti、Si、KおよびCaからなる群から選択される少なくとも一種であり、Zは、FおよびClの少なくとも一種である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015066130A JP6699087B2 (ja) | 2015-03-27 | 2015-03-27 | リチウムイオン二次電池用正極およびその製造方法、並びにリチウムイオン二次電池 |
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