JP6699017B2 - 低電力モードのための時分割 - Google Patents

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Description

本発明は通信システムにおける低電力モードのための時分割に関する。
アクセス通信マーケットにおける最近の傾向として、ITU−T推奨g.993.5において規定されているベクトル伝送(vectoring)を用いたVDSLシステムによって提
供される、100Mb/s以下のデータレートでは、すべてのアプリケーションにとって十分でなく、1.0Gb/sまでのビットレートが必要になるケースがある。このようなビットレートを有線で実現しようとすると、現状では、顧客構内機器(CPE)を接続する銅のペアが50〜100mぐらい短くないと達成できない。このように短いループを利用した動作は、配布ポイント(DP)と呼ばれる多くの小さいストリート/MDU(multi dwelling unit)キャビネットの導入を必要とする。DPは、例えば16人または24
人等の非常に少人数の顧客にサービスを提供するものであり、ファイバー(FTTdp;配布ポイントへ向かうファイバー)を介して柱に接続されている。
ベクトル伝送は、遠端クロストーク(FEXT)を低減するために、DPから動作するシステムにおいて用いられる。この場合、高ビットレートを確保することが必要不可欠である。エネルギー効率を向上させ、かつ、ハードウェア構成を単純化するためには、FTTdpに対しては、同期時分割複信(S−TDD)が採用される。
DPは、非常に柔軟性の高い導入方法を許容すべきである。DPは、空調装置なしで、柱、家の壁、または建物の基礎部に、手軽かつ容易に設置されるべきである。このような柔軟性の高い接続プランにとって、最も困難な問題は、DPに電力を供給することである。唯一の見出された解決策は、接続された顧客からDPの設備が電力供給を受ける場合の、いわゆる「逆給電」である。逆給電およびDPの小型化の要件は、主要機構がDSL送受信機である場合に、DPの電力消費に関してかなりの制限をもたらす。
それゆえ、DPの電力消費を低減することが必要である。
FTTdp通信において電力を節約するために、間欠動作が提案されている。しかし、しかし、間欠動作は、通信路(line)連結に対して複雑さを加え、かつ達成可能なビットレートを低下させる。
一方、ピークビットレートを低下させることは、所定のデータレートを提供するための伝送時間の増加、およびこれによる電力の節約の低下を意味する。
従来のアプローチでは、通信路が1つのケーブルバインダ間欠伝送を分割している場合、安定性、ビットエラーレート、および伝送電力制限を維持すれば、パフォーマンスの低下が生じ得る。
図1は、ある実施形態に係る通信システムを示す図である。 図2は、ある実施形態に係る時分割のためのフレームフォーマットを示す図である。 図3は、静的(static)モードにおける間欠動作を伴う2つの時分割複信フレームについての一例を示す図である。 図4は、ある実施形態に係る、準静的(quasi static)モードにおける間欠動作を伴う2つの時分割複信フレームについての一例を示す図である。 図5は、動的(dynamic)モードにおける間欠動作を伴う2つの時分割複信フレームについての一例を示す図である。 図6は、間欠動作を伴わないデータレート、および準静的動作におけるピークレートとの間の比較を示す図である。 図7は、最小コンフィギュレーションに対する時分割複信フレーム内のデータレートの割当て(全体にわたるオンタイムは51%)を示す図である。 図8は、時分割のための時分割複信フレームに伴うデータレートの割当て(全体にわたるオンタイムは48%)の一例を示す図である。 図9は、通信路連結のための方法を示す図である。 図10は、ある実施形態に係る、通信路連結のための方法を示す図である。 図11は、線形(linear)プレコーダを備えるダウンストリームシステムモデルを示す図である。 図12は、線形等化器を備えるアップストリームシステムモデルを示す図である。
〔発明の詳細な説明〕
実施形態の詳細が、以下のように、添付の図面の参照しながら開示される。これらの実施形態は、具体例を例示する目的でのみ提供され、限定的に解釈されるべきではないということを述べておかなければならない。例えば、実施形態が数々の詳細な事項、特徴または要素を含んでいるように開示されてもよい。他の実施形態におけるいくつかの詳細事項、特徴、または、要素は、省略されてもよいし、および/または、代替的な特徴または要素に置き換えられてもよい。他の実施形態では、上記に加えて、あるいは、上記に代えて、さらなる特徴、詳細事項、または、要素が、明示的に開示された内容とは別に提供されてもよい。
ここで記載される通信接続は、直接的接続であっても間接的接続であってもよい。すなわち、上記接続の一般的な機能(例えば、ある種の信号を送信する機能)が維持されるのであれば、間に別の要素が介入してもよいし、しなくてもよい。接続は、特にことわりがなければ、無線接続であっても有線接続であってもよい。
ある実施形態では、時分割が低電力モードにおいて用いられ、これにより、ある実施形態では、間欠動作による問題を克服してもよい。
ある実施形態では、時分割は、ベクトル伝送システム(vectored system)において用
いられる。ある実施形態では、ベクトル伝送グループ(vectored group)への通信路連結のための機構が提供されてもよい。
ある実施形態では、時分割低電力モードが提供される。
ある実施形態は、使用不可な通信路の異なるセットに対する異なるビットローディングテーブルおよびゲインテーブルを用いる工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、他の通信路が低電力モードである場合、アクティブな通信路のビットレートを上げる工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、伝送時間を短縮するための複数のコンフィギュレーションの各々に対してデータレートを最高にする工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、特定の目標レートのための電力消費を最低にするように、異なるコンフィギュレーションの伝送時間を選択する工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、実際のレートが目標レートより低くなるように、伝送時間を再計算する工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、目標レートよりもピークレートが高くなるように、伝送時間を再計算する工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、低電力モード連結シークエンスを提供する。
ある実施形態は、異なるコンフィギュレーションに対するレートを、それらに亘る簡略化した評価および実行最適化に基づいて、予測する工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、アクティブなコンフィギュレーションのセットを特定する工程、およびアクティブなコンフィギュレーションに対するゲインおよびビットローディングを計算する工程を含んでいてもよい。
ある実施形態は、連結中のコンフィギュレーションとアクティブなコンフィギュレーションとを経時的に(in time)分離するために時分割を用いる工程を含んでいてもよい。
ある実施形態では、時分割プロトコルが提供される。
ある実施形態では、前記プロトコルは、TDDフレームアップデートコマンドを含んでいてもよい。
ある実施形態では、前記プロトコルは、コンフィギュレーション当たりのリンク品質マネージメントを含んでいてもよい。
図面を参照すると、図1において、ある実施形態に係る通信システムが示される。図1に示すシステムは、プロバイダ装置10を備えている。プロバイダ装置10は、複数のCPEユニット14〜16と通信する。3つのCPEユニット14〜16が図1に示されているが、これは一例を示したに過ぎず、CPEユニットは、任意の数が配置されればよい。プロバイダ装置10は、中央オフィス装置であってもよいし、配布ポイント(DP)に設けられた装置であってもよいし、プロバイダ側で用いられるその他の任意の装置であってもよい。プロバイダ装置10が、配布ポイントの一部である場合には、光ファイバー接続110を介して、例えば、ネットワークからデータを受信したり、ネットワークにデータを送信したりする。他の実施形態では、他の種類の接続が採用されてもよい。
図1に示す実施形態では、プロバイダ装置10は、CPEユニット14〜16との間で、それぞれの通信接続17〜19を介して通信するために、複数のトランシーバ11〜13を備えている。通信接続17〜19は、例えば、ツイストペア銅線などの銅線であってもよい。通信接続17〜19を介して行われる通信は、離散マルチトーン(DMT)変調方式および/または直交周波数分割多重(OFDM)方式のような、マルチキャリアモジュレーション(具体的には、ADSL、VDSL、VDSL2、G.FastなどのようなxDSL通信)に基づく通信であってもよい。すなわち、データが複数の搬送波において変調される通信は、トーンと呼ばれる。ある実施形態では、通信システムは、図1におけるブロック111によって示されているように、ベクトル伝送を用いてもよい。ベクトル伝送は、クロストークを低減するために、送信信号および/または受信信号の連結処理
を含む。
プロバイダ装置10からCPEユニット14〜16への通信方向は、ダウンストリーム方向とも呼ばれ、CPEユニット14〜16からの通信方向はアップストリーム方向とも呼ばれる。ダウンストリーム方向におけるベクトル伝送は、クロストーク事前補償(crosstalk precompensation)とも呼ばれ、一方、アップストリーム方向におけるベクトル伝
送は、クロストークキャンセル(crosstalk cancellation)または等化(equalization)と呼ばれる。
プロバイダ装置10および/またはCPEユニット14〜16は、さらに、例えば、変調、ビットローディング、フーリエ変換などのための回路構成(circuitry)などの、通
信システムにおいて従来から採用されている通信回路(図示せず)を含んでいてもよい。
ある実施形態では、通信接続17〜19を介した通信は、フレーム(frame-based)通
信である。複数のフレームが1つのスーパーフレームを形成してもよい。ある実施形態では、後の詳述するように、時分割を採用してもよい。
図2に、いくつかの実施形態において適用し得る時分割のアイデアを示す。各スーパーフレームは、使用可能なリンク、使用不可なリンク、異なるビット、およびゲイン設定の異なるコンフィギュレーションを用い得る複数の部分に分割(split up)されてもよい。実施形態において、このような最適化方法は、伝送システムにおけるデータレートを向上させるために用いられ得るが、間欠動作と組み合わせて電力消費を低減させるためにも用いられ得る。例えば、DSLシステムにおいて、このようなビットおよびゲイン設定は、通信中の動作開始時(startup)および/または適応後(adapted)に決定されてもよい。
スーパーフレーム当たりの異なるコンフィギュレーションの数は、使用可能なメモリおよび再計算能力に応じて、DMTフレームの数またはそれより少なく制限される。
実施形態では、DPおよびCPEの両方が、次のシンボルに対するタイミング情報を前もって知らされている。
実施形態では、全リンクがアクティブである場合に対する1つのベースコンフィギュレーション(base configuration)が存在する。クロストーク事前補償およびクロストークキャンセル(または、等化とも呼ばれる)のためのプレコーダ係数および等化器係数のそれぞれが、ベースコンフィギュレーションに対して算出される。実施形態では、同期シンボル(Sync symbol)は、ベースコンフィギュレーションを用いて伝送され、チャネルは
ベースコンフィギュレーションを用いて算出される。
TDD(時分割複信)フレームのスケジュールは、DPとCPEとの間で交換され、伝送する側に対してはデータの伝送先および伝送のレートのシンボルを通知し、および、受け取る側に対してはデータの到着時間およびデコード方法を通知する。
実施形態では、時分割システムは以下に挙げる特性を1つ以上具備している:
・送信機および受信機の複数のコンフィギュレーションのハンドリング。
・複数の送信機のスケジュールの連結最適化(joint optimization)。
・送信機および受信機の間のスケジュールの交換。
前述の時分割は今では、いくつかの実施形態に係るFTTdpの適用のための間欠動作を実行するための基盤として用いられ得る。
時分割の特徴は、レート最適化および電力最少化などの多くの異なる最適化問題に対して最適なスケジューラの構成を簡単化することである。さらに、時分割は、最適化におけるハードウェア制限の考慮すべき問題を簡単化する。
いくつかの従来のアプローチでは、時分割はデータレートを最高にするために用いられていた。ある実施形態では、異なる最適化問題が解決される。伝統電力制限に対してデータレートを最大化する代わりに、実施形態では、最小のデータレートに対して電力消費を最低にする。
複数の通信路(例えば、図1の通信接続17〜19)の各通信路iに対して、目標レートRtarget iが定義される。
システムは、ビットローディングとスケールファクター(scale factor)との複数のセット(例えば、ビットローディングテーブルおよびゲインテーブル)を保持している。この複数のセットは、アクティブな通信路またはアクティブな通信路の群(group)の特定
のセットに対して最適化される。
時間のコンフィギュレーションtに関して、リンクiはデータレートRt iを達成し、電力Pt iを消費する。
時間におけるコンフィギュレーションtは、TDDフレームの伝送時間のフラクションαに対して用いられる。
時間に対して、フラクションα
を維持する。フラクションαは、スーパーフレームのNsymシンボルの整数に対して、下記のように選択されてもよい。
効果的なリンクデータレートは、以下のように定義される:
リンクiのリンク当たりの平均伝送電力plink iは、以下により与えられる。
各コンフィギュレーションtに対するアグリゲート伝送電力pconfig tは、以下により与えられる。
その場合には、アクティブな通信路の各サブセットに対して、最低の電力消費での目標データレートを達成する、伝送時間の最適なコンフィギュレーションが存在する。実施形態では、この最適なコンフィギュレーションを見つけるために、最適化問題
が解決される。
L個のポートに対して、あり得るコンフィギュレーションの最大数は あり、8個または16個のポートの目標サイズに対して既に非常に大きい数となる。時分割最適化の動作のために、すべてのあり得るコンフィギュレーションにわたる検索を行う必要はない。注目する、いくつかの事前に選択されたコンフィギュレーションにわたる最適化を行えば十分である。
このようなコンフィギュレーションは、ハードウェア制限に対して、または、リンク品質および通信路レートに応じて選択されてもよい。
解決策に含まれる異なるコンフィギュレーションの数は、記憶されるべき異なるコンフィギュレーションの数である、通信路の数L以下となる。通信路がデータを伝送または受信するコンフィギュレーションが記憶されるため、個々の通信路の各々に対して、記憶されたコンフィギュレーションの数はさらに一層少ない。
ある適用において、例えば、バッテリからの電力により動作する場合、DPおよびCPEの電力消費のハードウェア制限が存在してもよい。
その場合には、式(3.5)の最適化問題は、以下に変わる。
式(3.5)および式(3.6)の最適化問題についての解決方法は同じである。
時分割システムのために、最適化プログラム(optimizer)は、コンフィギュレーショ
ンのセットの最高の組み合わせを探索する。
実施形態では、式(3.5)または式(3.6)から、電力最低化のための時分割最適化が、下記の形式の線形プログラムとして再定式化(reformulate)される。
ベクトルxは、最低化の独立変数(argument)であり、タイミング情報および達成されたデータレートを含んでいる。
ベクトルcによって、最適化のためのウェイトベクトル(weight vector)が与えられ
る。式(3.4)に従って、各コンフィギュレーションの電力消費が制限される。
行列Aおよびベクトルbは、行列Aの最初からL列においては式(3.2)に従って、最小データレートにおける線形制約(linear constraint)を定式化するために用いられ
、行列Aの最後の列においては式(3.1)に従って、スケールファクターの合計が1に等しいという要求を定式化するために用いられる。ここで、Aは、以下のように定義され、
bは以下のように定義される。
コンフィギュレーションt={1...T}のセットは、透過動作のために要求されるような、すべてのあり得るコンフィギュレーションを含んでいる必要はない。最も関連する、いくつかの事前選択されたコンフィギュレーションを含んでいればよい。
この選択は、実行上の制約によってさらに制限されていてもよい。しかし、最初の最適化のために用いられるコンフィギュレーションtのセトは、DPおよびCPEの間で交換される、実際に用いられるコンフィギュレーションのセットTよりも、あり得るコンフィギュレーションを含むように選択され得る、ということを述べておかなければならない。
式(3.10)において定義される行列Aは、複数のコンフィギュレーションのセットの各リンクおよび各コンフィギュレーションに対して、達成可能なデータレートを含んでいる。これらを計算するために、式(1.13)および(1.14)に示すように、スケール行列S、ノイズ電力、およびダイレクトチャネル係数(direct channel coefficient)が要求される。
最適なスケール行列の計算は、時間消費を変え得る。したがって、レート計算の近似がここで適用されてもよい。ある近似は、コンフィギュレーションtのセト全体に対して、式(1.18)の代わりに、式(1.12)に基づいたスケールファクターの計算を用いることである。DMTのようなマルチキャリア伝送のための追加の近似は、スペクトル全体にわたり拡散されており、データレートを予測するために、それらの間にビットローディングを挿入するキャリアのサブセットに対してのみレート計算を行うことである。
最適化問題の解決策に含まれるコンフィギュレーションTaのセットを低減するためにのみ、全スペクトル(full spectrum)最適化を行う。
最適化問題を解決するために必要な時間に基づいて、記憶されるべきコンフィギュレーションの数、および他のハードウェア制限、時分割間欠動作の異なる実施が、さまざまな実施形態に従って説明されるであろう。
最初の実行(implementation)は、静的動作と呼ばれる。時分割電力最低化の1つの可能な適用は、ユーザの最大データレートに応じたフレーム形式を計算することである。スケジュールは、実際のデータレートにかかわらず固定される。図3は、このような静的動作のためのTDDフレーム形式を示している。
静的(static)動作は、複数の加入者に対して電力消費を低減する安定した目標データレートを提供するために用いられてもよい。しかし、静的動作において、リンクが完全利用されていない場合、より高いピークデータレートを供給したり、または電力を節約したりすることはできない。
実際のデータレートが目標レートより低い場合には、アイドルシンボル(idle symbol
)が伝送される。アイドルシンボルは、電力消費を低減するために、電力を使わずに送信されるものの、フロントエンド(frontend)および通信路ドライバは、アクティブな状態のままであり、他の通信路に対して補正信号を伝送し続けている。
いくつかの通信路が停止(discontinue)する場合、プレコーダおよび等化器を再計算
(recompute)するために、ベクトル伝送のための係数再計算が用いられる。これは、下
りリンクに対する等化器が変化しないように行われる。スケジューリングの他に、ビットローディングおよびゲインテーブルは、前もってCPEに知らされている。この情報は、DP側およびCPE側において記憶される。
ゲイン、ビットローディング、およびスケジュールの再構成に、オンライン再構成メッセージを用いてもよい。
これは、より動的な動的動作モードによって改善され得る。
別の実行は準動的動作と呼ばれる。前述の静的動作は、実際のリンクの利用を考慮に入れていない。もうこれ以上伝送すべきデータがない場合、TDDフレーム当たり同じコンフィギュレーションを常に用い、各リンクのシンボルをアイドルシンボルで満たす。実際には、実際のリンクレートはRact i<Rtarget iであり、最高の使用可能なレートより低くてもよい。
これは、既に使用可能な、アクティブな複数のコンフィギュレーションTactiveの選択されたサブセットを用いることによって役立てられてもよい。しかし、各スーパーフレームに対する時間フラクションαを再計算する。解決すべき最適化問題は、アクティブなコンフィギュレーションの数に制限され、各スーパーフレームに対して、
が解決されなければならない。
この動作モードを図4に示す。
このアプローチを用いれば、アクティブなコンフィギュレーションサブセットの選択は、システムを通信路連結したり、またはシステムを通信路切断したりするときに、1回だけ算出される。さらに以下に説明するように、高度な計算リソースが必要なスペクトル最適化は、選択されたアクティブなコンフィギュレーションに対して通信路を連結したり、または切断したりする間に解決される。
式(3.12)のスケジューリング問題は、実際のレート要求に関してTDDフレーム毎に解決される。さらに、TDDフレーム当たり(per-TDD-frame)最適化問題は次元の数に制限されており、 それゆえ容易に解決され得る。
複数のコンフィギュレーションTactiveのサブセットが制限されているため、すべての構成されたデータレートが常に実際のデータレートに合致するということは無い。この場合、通信路のいくつかは実際のレート要求よりも高いデータレートにて動作してお
り、追加のデータレートを満たすためにアイドルシンボルが用いられる。これらも、(セクション3.3.1に示すように)ゼロ電力によって伝送されてもよい。次のTDDフレームに対するスケジュールは、前もってDFからCPEへと伝送される。
完全な動的動作によって、準動的動作の、電力を節約する能力を向上させることができる。
別の実行は、動的動作と呼ばれる。動的動作のために、アクティブなコンフィギュレーションのサブセットはスーパーフレームに対して変更されてもよい。すなわち、
は、各TDDフレームに対して解決される。図5に示すように、アクティブなコンフィギュレーションのセットはTDDフレームの間で変化してもよい。
これには、追加のビットローディングおよびゲインテーブルの計算を要求してもよい。この計算には、追加の計算資源が必要である。再コンフィギュレーションには、DPおよびCPE間でのビットローディングおよびゲインテーブルの交換が必要であるため、この計算は、いくつかのマネージメントオーバーヘッド(management overhead)が発生する
この動作モードは、最高のピークレートおよび最高の電力節約能力を達成する。しかし、通信オーバーヘッドおよび計算複雑性は比較的高い。
ビットローディングおよびゲインテーブルの異なるコンフィギュレーションを扱うことが可能なシステムは、最大のデータレートを達成するのみでなくてもよい。個々のコンフィギュレーションのデータレートが高いほど、与えられたデータレートに対する電力節約が余計に得られることにつながる。
6に示すように、時分割を用いる間欠動作で動作する通信路、及び、最小コンフィギュレーションを用いる間欠動作で動作する通信路の一部は、すべての通信路がアクティブである場合のリンクのデータレートより高いレートで動作することができる。
前述のコンセプトを実証するために、100m長の10本の通信路を有するケーブルバインダ(cable binder)について評価する。目標レートは、通信路1〜2に対して800Mbit/秒、通信路3〜6に対して100Mbit/秒、および通信路7〜10に対して500Mbit/秒に設定する。表3.1に、間欠動作が適用された有線通信システムのシミュレーション条件をまとめて示す。
図7は、40個のDMTシンボルを有するTDDフレームに対するスケジューリングを示す。このデータレートを達成するためのリンクの平均オンタイム(on-time)は51%
である。2つの通信路は、既にそれらの制限レート(limit rate)に達している。透過モードでは、同じビットローディングがすべてのシンボルに対して用いられているため、リンクのデータレートは、フレームにわたり制約されている。
図8は、前述のように時分割を用いている、同じ目標データレートを有する同じシステムを示す。時分割によって、平均オンタイムは51%から48%に低下する。時分割を伴うデータレートは、アクティブな通信路のセットに依存し、それゆえ、TDDフレームにわたり変化する。
前述のシミュレーションおよびパラメータの特定の値は、本明細書に説明するいくつかの実施形態の動作をさらに説明し、いくつかのコンセプトをよりよく理解するために単に提示されたものであり、これに限定されると解釈されるものではなく、他の実行においては異なっていてもよい。
間欠動作のために提案されたコンセプトは、初期化工程の改善をもたらす。通信路連結またはシステムアクティベーション手順は複数の工程を含んでいる。さまざまな規格(standard)には、従来の初期化手順(initialization procedure)が詳細に説明されている。特に、通信路連結は、追加の通信路(図1の通信接続17〜19のような)がアクティブとなった場合、および、連結する通信路に対してもクロストーク補償(crosstalk compensation)をもたらすために、その追加の通信路が、例えばベクトル伝送に追加されるべきであるような場合を表している。
このような手順は、チャネル評価、同期化、および同様のタスクを含んでいてもよい。図9に示すように、間欠動作のために興味深い工程は、リンク確立状態(ショウタイム、showtime)前の伝送スペクトル最適化である。
実施形態にて前述したように、最小コンフィギュレーションを用いる間欠動作の実行に対して、時分割を用いる間欠動作は、通信路連結の間に間欠動作を停止することを必要としない。
時分割動作における通信路連結は、連結している通信路を含む1以上のコンフィギュレーションが追加され、一方、連結している通信路を含まないコンフィギュレーションは変化しないことを効果的に意味している。
式(3.10)に示すように、異なるコンフィギュレーションに対して期待されるデー
タレートの行列は、将来の初期化工程のためにメモリに保持されてもよい。
ある実施形態の方法を説明する図10に示すように、連結する通信路を含む追加のコンフィギュレーションに対するデータレートは、評価され、近似され、スケジューラ最適化セットアップに加えられる。レートおよびスケールファクターを近似するための一方法は、PSD(電力スペクトル密度)を最適化し、サブキャリア間の補間によってデータレートを予測するために、サブキャリアのサブセットを用いることである。
アクティブなコンフィギュレーションセットTaに含まれるサブキャリアのセットに対して、データ伝送をセットアップするために必要な、追加のスケールファクター、ビットローディング、および他のパラメータが算出される。
前述のように時分割は、DPおよびCPEの間の通信を要求してもよい。このセクションでは、実施形態に基づいて、追加の通信を説明する。この追加の通信は、有線通信システム(例えば、図1に示すような)における時分割間欠動作の実行を用いてもよい。
低電力モードのための計算の大部分が、アクティブな通信路のセットが変わるときに実行されるのに対し、上述のレート適応低電力モードは、TDDフレーム当たりに実行される幾らかの計算を要求してもよい。
さらに、TDDフレーム内では、さらに以下に説明するように、係数再計算が行われる。
CPE側は、アクティブなコンフィギュレーション

のセットに対する複数のビットローディングおよびゲインテーブルを記憶する。各TDDフレームに対して、媒体アクセスプラン(medium access plan)は、CPEと通信する。媒体アクセスプランはCPEに対して、どこで伝送データを許容し、どこでデータを受信するかという点を経時的に(in time)通知する。
さらに、ビットローディングおよびゲインテーブルが用いられ得るという情報を含んでいる。あるスーパーフレーム内またはTDDフレーム内であっても、ある通信路における伝送は、異なるビットローディングおよびゲインテーブルを用いてもよい。各コンフィギュレーションは、識別番号を有している。各コンフィギュレーションは、また、用いるべきコンフィギュレーションを同定するためのマップの中に含まれている。
CPEは、すべてのコンフィギュレーションTのうちのわずかな部分のためだけに、ビットローディングおよびゲインテーブルを記憶していることを述べておかなければばらない。なぜなら、コンフィギュレーションのセットは、いくつかのコンフィギュレーションを含んでおり、この特定のCPEは、CPEにおいてビットローディングおよびゲインテーブルを記憶する必要の無いデータを伝送または受信しないからである。
さらに、実施形態では、オンライン再コンフィギュレーションが用いられてもよい。各オンライン再コンフィギュレーションメッセージは、サブキャリアが変えられるように、ビットローディングおよびゲインテーブルを含んでいる。時分割のために、コンフィギュレーションが変えられるように、識別装置(identifier)が追加される。
もし複数のコンフィギュレーションのうちの1つのコンフィギュレーションのダウンストリームSNRが変化した場合、再コンフィギュレーションがCPE側から要求されてもよい。もし複数のコンフィギュレーションのうちの1つのコンフィギュレーションのアップストリームSNRが変化した場合、再コンフィギュレーションもDPから開始されてもよい。チャネルにおける変化によって、もし複数の通信路のPSDの変化が要求される場合、いくつかの通信路のプレコーダ係数またはSNR、ダウンストリームのオンライン再コンフィギュレーションもDPにより開始されてもよい。
通信路連結の間、およびレート要求が変化するリンク確立状態(showtime)の間に、コンフィギュレーションの交代に応じて、アクティブなコンフィギュレーションTaのセットを変えることを要求する。したがって、追加の再コンフィギュレーション方法はコンフィギュレーションのうちの1つの交代を要求する。
コンフィギュレーションを交代させたり、またはアクティブなサブキャリアのビットローディングおよびゲインテーブルを追加したりする識別装置を含んでいる。
時分割のために、重要な情報はすべての通信路がアクティブなベースコンフィギュレーションのリンク品質であってもよい。しかし、システムがクロストーク除去における欠陥に起因する残留クロストークに直面した場合、他のコンフィギュレーションのSNRの予測は、コンフィギュレーションの実際のSNRと異なっていてもよい。
それゆえ、実施形態では、CPEから特定のコンフィギュレーションのDPのSNRを要求することができる。
いくつかの実施形態では、複雑さを低減したベクトル伝送のための係数再計算が用いられてもよい。クロストーク除去および他のMIMO(多入力多出力)シグナル処理方法は、マルチユーザ(multi-user)データ伝送のパフォーマンスを向上させるために重要である。例えば規格において定義されているような、ベクトル伝送は、VDSL2パフォーマンスを向上させるために上手く利用されており、G.fastのような将来の有線通信規格に対して、クロストーク除去は必須である。
したがって、実施形態では、上記で説明された低電力モードは、MIMOシグナル処理を用いるシステムに適合するものとすべきである。このセクションでは、FTTdpを採用する形態に関してこれまでに提案された線形MIMOプレコーディングおよび線形MIMO等化と組み合わせて間欠動作を実現する方法について説明する。
いくつかの解決策は、計算コストを低減させることができる係数再計算のための近似を提案する。しかし、正確な解決策に比較して、近似により得られる結果は、いくらかの性能劣化(performance degradation)をもたらす。
最小コンフィギュレーションを用いるシステムを備えれば、いくつかのコンフィギュレーションにおける性能劣化は、実際のコンフィギュレーションに拘らず、持続的な性能劣化を生じさせる虞がある。実施形態では、これを時分割によって避けることができる。
クロストークチャネルにわたる有線通信路データ伝送のためのパフォーマンスを向上させるためのVDSL2システムにおいて、線形ベクトルプレコーディングが実行されてきた。従来のベクトル化DSLシステムの主な欠点は、バインダの通信路においてデータ伝送を使用可能にしたり、または使用不可にしたりするために非常に時間のかかる連結手続および離脱手続を必要とする静的動作である。図11は、線形プレコーダを有するダウン
ストリームシステムモデルを示す。このダウンストリームシステムモデルは、プレコーダ行列Pによって表される。
uは、伝送すべきデータを本質的に表すベクトルであり、ベクトルの各コンポーネントはチャネルの1つに対応している。Sは、例えば、増幅(amplification)またはゲイン
を示す行列である。Pは、既に説明したように、ベクトル伝送のためのプレコーダ係数を含むプレコーダ行列である。Hは、チャネルの効果を表す行列であり、チャネル間のクロストークを含んでいる。nは、付加的なノイズを表す。xは、送信機から実際に伝送されたシグナルを表している。yは、受信機側におけるゲインを表している。
は、このようにして受信されたシンボルまたはデータを表している。
係数再計算は、行列反転補題(matrix inversion lemma)
によって与えられる。
あるいは、伝送シグナルxは、
に従って再計算されてもよい。
これには、多くの通信路が使用不可とされるべきであれば、高い計算労力(computational effort)である行列Pddの反転が必要であり、かつ行列反転のためのメモリが必要である。これら両方の問題を克服するために、行列反転の近似を用いてもよい。行列反転の1次テーラー級数展開
は行列反転の近似を与える。プレコーダ行列の対角成分は1であるという仮定のもとでは、この近似によって、
が導かれる。ここで、元の係数値は保たれ、サインのみ変化する。これを、計算に組み込んでもよい。
アップストリーム方向において、線形ベクトル等化が線形プレコーディングの代わりに用いられる。
以下に対応するシステムモデルを図12に示す。
Gは等化係数を含む行列である。ダウンストリームの場合と同様に、係数は下記のように再計算することができる。
G以外の、(1.4)の行列およびベクトルは、上記で説明したものに対応する。
あるいは、受信信号に基づく再計算は、以下に従って実行することができる。
プレコーダが恒等行列(identity matrix)に近くないため、1次テーラー級数展開に
よる近似は、アップストリームにおいては適用できない。しかし、等化器は、恒等行列に近い、対角等化器Gfeqおよび非対角(off-diagonal)等化器Gxtの2つに分割することができる(G=Gfeq・Gxt)。非対角等化器は、1に等しい対角成分を有しており、これにより、この方法は複雑さ
を増加させない。対角等化器は、ダウンストリーム方向にて用いられる周波数ドメイン(frequency domain)等化器に対応する。
式(1.7)
は、非対角等化器に対してのみ適用される。ここで、近似
に対して用いられてもよい。
伝送シグナルに基づく再計算のために、
が用いられる。
次に、伝送スペクトル整形に対する実施形態について説明する。有線通信における伝送電力は、規制(regulation)および技術的な理由によって制限される。規制上の制約を満たすため、および、利用可能な送信電力をできるだけ効率的に使用するために、伝送スペクトル整形が用いられる。
非線形プレコーダと同様に線形プレコーダの出力スペクトルは、入力スペクトルとは異なる。図11に示すように、伝送スペクトルを変えている間、クロストーク除去能力を維持するために、伝送スペクトルは、スケール行列Sを用いてプレコーダ入力にて整形される。遷移共分散行列(transit covariance matrix)CTXは、
によって与えられる。ここで、対角成分は、各ポートの伝送電力に対応する。有線通信では、通信路当たりの伝送スペクトルは、最大送信電力pmax
に等しいスペクトルマスクによって制限される。最大送信電力pmaxは一般に、周波数に依存する。このセクションでは、下りリンク方向における線形プレコーディングを備える有線通信のための2つのスペクトル整形アプローチを示す。
スペクトルスケーリングを伝送するための単純なアプローチは、最高のゲインを有する通信路に関するスケールファクターを選択することである。そして、スケールファクターは
により与えられる。
このスペクトルスケーリング法は、出力スペクトルがすべての通信路におけるスペクトルマスクに適合する一方で、ただ1つの通信路が最大に近くなり、他の通信路がそれよりも低くスケールされることを保証する。一般に、すべての通信路が最大電力で送信できるような入力伝送スペクトルは存在しないが、次のセクションで示すように、データレートが最大化されるような入力スペクトルを計算することは可能である。
パフォーマンスを向上させるために、スペクトル最適化が適用され得る。線形のゼロ(zero)強制(forcing)プレコーディングのためのリンクlのデータレートRは、
によって与えられる。
これは、チャネル行列H、スケールファクターS、およびノイズ分散(noise variance)
に依存している。
式(1.13)は、SNRが、
という、チャネル行列H、受信機ノイズ電力
およびスケール行列Sの関数として与えられることを仮定している。これは、線形ゼロ強制プレコーダに対しても当てはまり、線形ゼロ強制プレコーダでは、ゲインスケーリングの前の通信路lの伝送シグナルUlが単位電力を有している。さらに、
に従って、対角成分が1に等しくなるようにプレコーダ行列Pがスケーリングされる。
全ての通信路について目的関数を用いて最適化がなされ、それは、ここでは合計データレートである。変調アルファベット(modulation alphabet)の制限を考慮するために、
追加の制約条件が導入されてもよい。トーン毎及び通信路毎に、ビットローディングbに関して、上限bmax及び下限bmin(通常bmin=1)が存在してもよい。このことは、最
大要求(maximum required)SNRが、
であり、最小SNRが
である、と言い換えられる。
最大ビットローディング及び上限PSD(limit PSD)は、式A・x=bの線形制約集
合で再構成される。ゲイン値Siに関して最大化を行う代わりに、2乗ゲイン値
を最適化問題
に対する独立変数として用いる。
この最適化問題を解決する独立変数(argument)は、総レート最適スケールファクターである。
本明細書で用いられるように、用語「静止モード(quiet mode)」は、伝送電力などを必要としない、不活発化された(deactivated)通信路、電力不使用モードにおける通信
路、静止シンボル(quiet symbol)を伝送する通信路、アイドルシンボルを伝送する通信路などを指している。
前述の実施形態は、例を単に提示したものであり、これに限定されると解釈されるものではない。実施形態において、前述の特徴または詳細のすべてが実施されなくてもよい。その代わり、ある実施形態では、特徴または詳細のいくつかのみ、および/または代わりの特徴または詳細が説明されていてもよい。

Claims (22)

  1. 間欠動作ネットワークにおいてデータを伝送することを行うデバイスであって、
    通常動作中にデータを伝送し、かつ、間欠動作中に一部の通信路上で静止シンボル又はアイドルシンボルを伝送する前記間欠動作ネットワーク内の複数の通信路上でデータを伝送し、
    前記複数の通信路のそれぞれのデータレート及び電力消費に基づいて、前記複数の通信路について、電力消費が制限以下で最高のデータレートを実現するような、伝送時間の最適なコンフィギュレーションを選択し、前記選択されたコンフィギュレーションに従って、伝送される前記データの伝送タイミングを動的に設定する
    ように構成されるプロバイダ装置を備える、デバイス。
  2. 前記デバイスは、時分割複信(TDD)フレームの前記伝送タイミングを設定するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記デバイスは、オンライン再構成手順を開始することにより前記伝送タイミングを設定するように構成される、請求項1又は2に記載のデバイス。
  4. 前記デバイスは、ショウタイム中に前記伝送タイミングを設定することにより動的に前記伝送タイミングを設定するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス。
  5. 前記デバイスは、前記複数の通信路のコンフィギュレーションのセット、リンク毎のデータレート、i番目の通信路の電力、電力制限、及び通信路の総数に基づいて前記伝送タイミングを設定するように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
  6. 前記デバイスは使用不可な通信路のプレコーダ係数を用いて、前記使用不可な通信路を除いたクロストークへの影響を予測し、前記クロストークを除去するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
  7. 前記デバイスは、どの通信路が伝送しており、どの通信路が伝送していないかに基づいて間欠動作中の前記データ、前記静止シンボル又は前記アイドルシンボルのビット又はゲインを修正するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
  8. 前記デバイスは、前記間欠動作ネットワークに連結する通信路に対応するコンフィギュレーションに基づいて前記伝送タイミングを設定するように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
  9. 前記デバイスは、ゼロ電力で、間欠動作中に前記静止シンボルを伝送するように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
  10. 間欠動作ネットワークにおいてデータを伝送することを行うデバイスであって、
    前記間欠動作ネットワークにおける複数の通信路間の通信路上でデータを伝送し、前記データは、通常動作中に伝送され、間欠動作中に前記通信路上で静止シンボル又はアイドルシンボルを伝送し、
    前記通信路のデータレート及び電力消費に基づいて選択された、前記複数の通信路について、電力消費が制限以下で最高のデータレートを実現するような、伝送時間の最適なコンフィギュレーションに従って、伝送される前記データの伝送タイミングを動的に受信し、
    前記データの前記伝送タイミングで前記データを伝送する
    ように構成される構内機器を備える、デバイス。
  11. 前記デバイスは、時分割複信(TDD)フレームの前記データの前記伝送タイミングで前記データを伝送するように構成される、請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記デバイスは、オンライン再構成手順に従って前記伝送タイミングで前記データを伝送するように構成される、請求項10又は11に記載のデバイス。
  13. 前記デバイスは、間欠動作中にゼロ電力で前記静止シンボルを伝送するように構成される、請求項10から12のいずれか一項に記載のデバイス。
  14. 間欠動作ネットワークにおいてデータを伝送する方法であって、
    通常動作中にデータを伝送し、かつ、間欠動作中に一部の通信路上で静止シンボル又はアイドルシンボルを伝送する前記間欠動作ネットワーク内の複数の通信路上でデータを伝送する段階と、
    前記複数の通信路のそれぞれのデータレート及び電力消費に基づいて、前記複数の通信路について、電力消費が制限以下で最高のデータレートを実現するような、伝送時間の最適なコンフィギュレーションを選択し、前記選択されたコンフィギュレーションに従って、伝送される前記データの伝送タイミングを動的に設定する段階と
    を備える方法。
  15. 前記伝送タイミングを設定する前記段階は、時分割複信(TDD)フレームの前記伝送タイミングを設定する、請求項14に記載の方法。
  16. 記伝送タイミングを動的に設定する段階は、オンライン再構成手順を開始する段階を含む、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記伝送タイミングを設定する前記段階は、ショウタイム中に前記伝送タイミングを設定することにより動的に前記伝送タイミングを設定する、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記伝送タイミングを設定する前記段階は、以下の式に従って前記データの伝送時間のフラクションα 設定することにより前記伝送タイミングを設定し、
    tは、前記複数の通信路のコンフィギュレーションのセットであり、Rは、リンクi毎のデータレートであり、plineiは、i番目の通信路の電力であり、plimitは、最大電力制限であり、Lは、前記通信路の総数である、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記方法は、使用不可な通信路のプレコーダ係数を用いてクロストークへの影響を予測し、前記クロストークを除去する段階をさらに備える、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記方法は、どの複数の通信路が伝送しており、どの複数の通信路が伝送していないかに基づいて間欠動作中の前記データ、前記静止シンボル又は前記アイドルシンボルのビット又はゲインを修正する段階をさらに備える、請求項14から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記伝送タイミングを設定する前記段階は、前記間欠動作ネットワークに連結する通信路に対応するコンフィギュレーションに基づいて前記伝送タイミングを設定する、請求項14から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記方法は、間欠動作中にゼロ電力で前記静止シンボル又はアイドルシンボルを伝送する段階をさらに備える、請求項14から21のいずれか一項に記載の方法。
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