JP6698442B2 - プランジャポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、プランジャポンプに関し、特に、ポンプ室を封止する部材を用いるプランジャポンプに関する
従来、高速液体クロマトグラフィ装置などに用いられるプランジャポンプが開発されている。このようなプランジャポンプに関する技術の一例として、たとえば、特許文献1(特許第4025646号公報)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、高圧低容量ポンプは、ピストンと、ピストンホルダーと、を有し、前記ピストンホルダーは、第1端と、その第1端と反対側に配置された第2端と、を有し、前記ピストンホルダーの第1端に、前記ピストンが取り付けられ、前記ピストンホルダーの第2端に、ボールが配置され、さらに、ピストン駆動装置の一端に設けられたソケットを有し、前記ソケットは、ベース壁と、前記ベース壁から軸線方向に延び、前記ボールの少なくとも一部分を取り囲む側壁と、前記ベース壁内に保持され、前記ボールを前記ソケットの中に磁力を使って保持する磁石とを有し、前記ボールと前記磁石との間に配置されたスペーサを更に有する。
特許第4025646号公報
プランジャポンプは、たとえば、ポンプ室を往復運動するプランジャ、プランジャを往復運動させるモータ、およびプランジャをポンプ室へ通すとともにポンプ室を封止するシール部材などの複数の部品を組み付けて製造される。このため、各部品の寸法精度にばらつきがある場合または部品同士の組み付け精度にばらつきがある場合、各部品の中心軸が互いにずれることがある。
たとえば、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とが互いにずれている状態でプランジャポンプを使用すると、シール部材の一部分が削れるなどの不具合が生じることがある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とを精度良く一致させることのできるプランジャポンプを提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるプランジャポンプは、ポンプ室を備えるポンプヘッドと、先端部が前記ポンプ室を往復運動するプランジャと、前記プランジャを径方向において保持しながら軸方向への移動を許容する保持部材と、前記先端部が挿通する貫通孔を有し、前記ポンプ室を封止するシール部材と、前記保持部材を前記ポンプヘッドに向けて押圧することにより、前記シール部材の前記貫通孔の中心軸と前記プランジャの中心軸とが一致した状態を維持する押圧部材と、前記保持部材を前記径方向に遊びをもって収容するとともに前記押圧部材を押圧するケースとを備える。
このような構成により、シール部材に対してプランジャが偏心することを防ぎ、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とを精度良く一致させることができる。これにより、シール部材の耐久性を向上させ、また、プランジャポンプの吐出精度を向上させることができる。
また、プランジャポンプが高速液体クロマトグラフィ装置に用いられる場合、プランジャは高圧力を維持しながら連続動作を行う。上記のように構成されたプランジャポンプでは、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とが精度良く一致することができ、かつ、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とが精度良く一致した状態を維持することができるため、高速液体クロマトグラフィ装置のプランジャポンプとして特に有用である。
また、保持部材は、ケースに収容されている状態であっても、一定範囲の径方向の動きについてケースによる制限を受けない。このため、押圧部材による保持部材のポンプヘッドに対する固定位置の自由度を高めることができるため、保持部材に保持されているプランジャの中心軸とシール部材の中心軸とをより高い精度で一致させることができ、かつ、高い精度で一致した状態を維持することができる。
(2)より好ましくは、前記押圧部材は、前記ポンプヘッドの反対側から前記保持部材を前記ポンプヘッドに向けて押圧する弾性体を含む。
このように、押圧部材として弾性体を用いることにより、簡易な構成で保持部材をポンプヘッドに対して固定することができる。また、保持部材をポンプヘッドに対して固定するための作業を簡易化することができる。
(3)より好ましくは、前記プランジャポンプは、さらに、前記ポンプヘッドが嵌合し、前記ポンプヘッドと反対側の面において前記保持部材が当接する中間部材を備える。
このように、ポンプヘッドと保持部材との間に中間部材を設けることにより、ポンプヘッドを中間部材から外すことでシール部材を交換することができる。すなわち、保持部材を中間部材に対して押圧した状態を保ちながらシール部材を交換することができるため、シール部材の交換後にプランジャの中心軸とシール部材の中心軸とを再び合わせるという作業を必要とせず、シール部材の交換を容易に行うことができる。
本発明によれば、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とを精度良く一致させることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解斜視図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解断面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプのボールブッシュの構成を示す斜視図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプのA部材およびB部材のそれぞれを組み付けた状態を示す断面図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプのA部材とB部材とを組み付けた状態を示す断面図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す斜視図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解斜視図である。 図9は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解断面図である。 図10は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプのA部材とB部材とを組み付けた状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す斜視図である。また、図2は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解斜視図である。
図1および図2を参照して、プランジャポンプ101は、ポンプヘッド11と、シール部材12と、シールホルダ13と、ボールブッシュ(保持部材)14と、ウェーブワッシャ(押圧部材)15と、ケース16と、プランジャ17と、ジョイント18と、ポールねじ19と、モータ20とを備える。
以下、ポンプヘッド11、シール部材12、およびシールホルダ13を合わせて「A部材」とも称する。また、ボールブッシュ14、ウェーブワッシャ15、ケース16、プランジャ17、ジョイント18、ポールねじ19、およびモータ20を合わせて「B部材」とも称する。
(A部材の構成)
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解断面図である。
図3を参照して、ポンプヘッド11は、内部にポンプ室11aを有する。ポンプ室11aの内部が減圧されると、ポンプ室11aに液体が流入する。また、ポンプ室11aの内部が加圧されると、ポンプ室11aの液体がポンプ室11aの外部へ流出する。また、ポンプヘッド11は、ケース16と嵌合可能に形成されている。
シール部材12は、たとえば、円形の面12bを有する円盤形状であって、ポンプ室11aを封止して、ポンプ室11aからの液体の漏れを防止する。また、シール部材12の中心には、プランジャ17の外径とほぼ同じ大きさの孔(以下、「貫通孔12a」と称する。)が形成されている。
シールホルダ13は、ポンプヘッド11の内部においてシール部材12をポンプヘッド11に固定する。また、シールホルダ13の中心には、プランジャ17の外径とほぼ同じ大きさの孔(以下、「貫通孔13a」と称する。)が形成されている。
(B部材の構成)
ジョイント18は、たとえば筒形状であって、内部にプランジャ17およびポールねじ19が挿入される。
プランジャ17は、たとえば円柱形状であって、自己の中心軸がジョイント18の中心軸と一致するようにジョイント18に固定されている。また、プランジャ17の先端部17aは、A部材とB部材とが組み付けられた状態において、ポンプヘッド11のポンプ室11aに挿入され、ポンプ室aを往復運動する。
ポールねじ19は、モータ20に接続され、モータ20の回転運動を直線運動に変換する。
ウェーブワッシャ15は、環状の弾性体であって、自己の伸縮方向が、プランジャポンプ101の軸方向すなわち図3に示すZ軸方向(以下、単に「Z軸方向」と称する。)に沿うようにケース16の内部に収容される。
ケース16は、ボールブッシュ14、ウェーブワッシャ15、ジョイント18およびポールねじ19を内部に収容する。また、ケース16は、モータ20に対して嵌合可能に形成されている。また、ケース16は、ポンプヘッド11と嵌合して、ポンプヘッド11を固定する。
また、ケース16は、ボールブッシュ14を収容する部分の内径がボールブッシュ14の外径よりも大きく形成されている。より詳細には、ケース16の内壁とボールブッシュ14の外壁との間に隙間が形成される程度に、ケース16の内径とボールブッシュ14の外径とに差が設定されている。これにより、ボールブッシュ14がケース16に対して径方向の遊びをもって収容される。
また、ケース16の内部には、ウェーブワッシャ15が内部に収容された状態において、ウェーブワッシャ15が当接される当接面16aが形成されている。
ボールブッシュ14は、筒形状であって、内部にプランジャ17およびジョイント18が挿入される。また、ボールブッシュ14は、互いに異なる位置に設けられた複数のガイド部14aを有する。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプのボールブッシュの構成を示す斜視図である。
図4を参照して、ボールブッシュ14は、たとえば、4つのガイド部14aを有する。各ガイド部14aは、楕円形状に並ぶ複数の球体30を有する。
これら複数の球体30のうち楕円形の長軸方向に沿う複数の球体30は、Z軸方向に沿って並んでいる。すなわち、Z軸方向に沿って並ぶ2列が連結して、楕円形状のガイド部14aを形成している。
また、ガイド部14aを形成する2列のうちボールブッシュ14の中心軸側の1列における各球体30の少なくとも一部は、ボールブッシュ14の内壁からボールブッシュ14の中心軸に向かって突出している。また、各球体30は回転自在である。
このため、プランジャ17およびジョイント18がボールブッシュ14の内部に挿入された状態では、複数の球体30が、ジョイント18に接触してプランジャ17およびジョイント18を径方向において保持する。そして、プランジャ17およびジョイント18がZ軸方向に動くと、複数の球体30がジョイント18に接触しながら循環することにより、プランジャ17の軸方向、すなわちZ軸方向の移動を許容する。
このように、ガイド部14aの複数の球体30がジョイント18に接触しながら循環することにより、プランジャ17およびジョイント18の摺動抵抗を小さくすることができ、プランジャ17およびジョイント18のZ軸方向の往復運動を滑らかにすることができる。
なお、図4では4つのガイド部14aを有するボールブッシュ14を示しているが、プランジャ17およびジョイント18を径方向において保持しつつ、プランジャ17およびジョイント18の摺動抵抗を小さくすることができる構成であれば、ボールブッシュ14は上記のような構成に限定されない。たとえば、ボールブッシュ14は、さらに多数または少数のガイド部14aを有してもよい。
[プランジャポンプの製造]
(A部材の組み付け)
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプのA部材およびB部材のそれぞれを組み付けた状態を示す断面図である。
図5を参照して、まず、ポンプヘッド11の内部のポンプ室11aを封止するように、ポンプヘッド11の内部にシール部材12を収容する。このとき、シール部材12の面12bは、Z軸に対して垂直となる。
そして、シールホルダ13がシール部材12を覆うように、ポンプヘッド11の内部にシールホルダ13を収容する。
(B部材の組み付け)
次に、モータ20に接続されているポールねじ19を、ジョイント18の内部に挿入する。そして、ケース16とモータ20とを嵌合させる。これにより、ケース16の内部に、ポールねじ19およびジョイント18が収容される。
次に、ウェーブワッシャ15を、モータ20の嵌合した方向と反対の方向で、ケース16の内部に収容する。すなわち、ウェーブワッシャ15の孔にプランジャ17およびジョイント18を挿通させながらウェーブワッシャ15をZ軸に沿って移動させて、ウェーブワッシャ15をケース16の当接面16aに当接させる。
次に、ウェーブワッシャ15を収容した方向と同じ方向で、ボールブッシュ14をケース16の内部に収容する。すなわち、ボールブッシュ14の穴にプランジャ17およびジョイント18を挿通させながらボールブッシュ14をZ軸に沿って移動させて、ボールブッシュ14をウェーブワッシャ15に当接させる。
これにより、たとえば、ボールブッシュ14の4つのガイド部14aが互いに異なる方向でジョイント18に接触し、プランジャ17の径方向においてプランジャ17およびジョイント18を保持する。また、このとき、ボールブッシュ14は、ケース16に対して径方向に遊びをもって収容される。なお、ボールブッシュ14の外径とケース16の内径との遊びは、0.1mm以上であり、好ましくは0.3mm以上である。
(A部材とB部材との組み付け)
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプのA部材とB部材とを組み付けた状態を示す断面図である。
図6を参照して、次に、プランジャ17の先端部17aを、シールホルダ13の貫通孔13aおよびシール部材12の貫通孔12aに挿通させる。これにより、シールホルダ13およびシール部材12は、プランジャ17の先端部17aの外周面を摺動可能に保持する。また、シール部材12の貫通孔12aの中心軸とプランジャ17の中心軸とが一致する。
そして、プランジャ17の先端部17aをポンプヘッド11のポンプ室11aに挿入し、ポンプヘッド11をケース16に嵌合させる。
このように、ポンプヘッド11をケース16に嵌合させると、ポンプヘッド11が、ボールブッシュ14およびウェーブワッシャ15をZ軸方向に押圧する。また、ウェーブワッシャ15は、ポンプヘッド11からの押圧およびケース16の当接面16aからの押圧により撓み、自己の復元力により、ポンプヘッド11の反対側からボールブッシュ14をポンプヘッド11に向けて押圧する。
ここで、ボールブッシュ14はケース16に対して遊びをもって収容されるため、ボールブッシュ14、プランジャ17およびジョイント18は、それぞれ、一定範囲の径方向の動きについてケース16による制限を受けない。
このため、ウェーブワッシャ15によるボールブッシュ14のポンプヘッド11に対する固定位置の自由度を高めることができるため、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とをより高い精度で一致させることができる。
また、ボールブッシュ14はケース16に対して径方向の遊びをもって収容されることにより、たとえば、ポンプヘッド11とケース16との間に寸法精度のばらつきがある場合でも、このようなばらつきを径方向の遊びで吸収することができるため、当該ばらつきの影響を受けることなくプランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とを一致させることができる。
すなわち、シール部材12の中心軸とプランジャ17の中心軸とが一致した状態を維持したまま、ボールブッシュ14がポンプヘッド11およびウェーブワッシャ15の双方から押圧されることにより、ボールブッシュ14、プランジャ17およびジョイント18がポンプヘッド11に対して固定される。
このようにして組み付けられたプランジャポンプ101では、モータ20が駆動すると、プランジャ17およびジョイント18は、ボールブッシュ14のガイド部14aにより、プランジャ17の径方向において保持されつつ、Z軸方向の動きを案内される。
すなわち、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とが一致した状態が保たれたまま、プランジャ17はZ軸方向に沿って往復運動する。
そして、プランジャ17の先端部17aがポンプ室11aから遠ざかる方向に動くと、ポンプ室11aの内部が減圧されて液体がポンプ室11aに流入する。また、プランジャ17がポンプ室11aに近づく方向に動くと、ポンプ室11aの内部が加圧されてポンプ室11aから液体が押し出される。
なお、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプ101では、ウェーブワッシャ15がボールブッシュ14をポンプヘッド11に向けて押圧することにより、ボールブッシュ14をポンプヘッド11に対して固定する構成について説明した。
しかしながら、必ずしもこのような構成に限定されず、ボールブッシュ14がポンプヘッド11に向けて押圧されることによりポンプヘッド11に対して固定される構成であれば、たとえば、ウェーブワッシャ15の代わりにネジを押圧部材として用いてボールブッシュ14とポンプヘッド11とを固定する構成であってもよい。
ところで、プランジャポンプは、たとえば、ポンプ室を往復運動するプランジャ、プランジャを往復運動させるモータ、およびプランジャをポンプ室へ通すとともにポンプ室を封止するシール部材などの複数の部品を組み付けて製造される。このため、各部品の寸法精度にばらつきがある場合または部品同士の組み付け精度にばらつきがある場合、各部品の中心軸が互いにずれることがある。
たとえば、プランジャの中心軸とシール部材の中心軸とが互いにずれている状態でプランジャポンプを使用すると、シール部材の一部分が削れるなどの不具合が生じることがある。特に、プランジャポンプが高速液体クロマトグラフィ装置に用いられる場合、プランジャは高圧力を維持しながら連続動作を行うため、シール部材の一部が剥がれるというような不具合が顕著に現れて、ポンプ室からの液漏れまたは液体の吐出量の不足が起こり測定精度に影響を与えることがある。
これに対して、本発明の実施の形態に係るプランジャポンプ101では、ボールブッシュ14は、プランジャ17を径方向において保持しながらZ軸方向への移動を許容する。また、ウェーブワッシャ15は、ボールブッシュ14をポンプヘッド11に向けて押圧することにより、シール部材12の貫通孔12aの中心軸とプランジャ17の中心軸とが一致した状態を維持する。
このような構成により、シール部材12に対してプランジャ17が偏心することを防ぎ、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とを精度良く一致させることができる。これにより、シール部材12の耐久性を向上させ、また、プランジャポンプ101の吐出精度を向上させることができる。
また、プランジャポンプが高速液体クロマトグラフィ装置に用いられる場合、プランジャは高圧力を維持しながら連続動作を行う。上記のように構成されたプランジャポンプ101では、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とが精度良く一致することができ、かつ、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とが精度良く一致した状態を維持することができるため、高速液体クロマトグラフィ装置のプランジャポンプとして特に有用である。
また、本発明の実施の形態に係るプランジャポンプ101では、ケース16は、ボールブッシュ14を径方向の遊びをもって収容するとともにウェーブワッシャ15を押圧する。
このような構成により、ボールブッシュ14は、ケース16に収容されている状態であっても、一定範囲の径方向の動きについてケース16による制限を受けない。このため、ウェーブワッシャ15によるボールブッシュ14のポンプヘッド11に対する固定位置の自由度を高めることができるため、ボールブッシュ14に保持されているプランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とをより高い精度で一致させることができる。
また、本発明の実施の形態に係るプランジャポンプ101では、押圧部材として、ポンプヘッド11の反対側からボールブッシュ14をポンプヘッド11に向けて押圧する弾性体であるウェーブワッシャ15を用いる。
このような構成により、簡易な構成でボールブッシュ14をポンプヘッド11に対して固定することができる。また、ボールブッシュ14をポンプヘッド11に対して固定するための作業を簡易化することができる。
また、本発明の実施の形態に係るプランジャポンプの製造方法では、まず、ボールブッシュ14を用いてプランジャ17を径方向において保持しながら軸方向への移動を許容する。そして、ボールブッシュ14をポンプヘッド11に向けて押圧させ、プランジャ17をシール部材12に通してポンプ室11aに挿入する。そして、ポンプヘッド11を、ボールブッシュ14を収容したケース16に対して固定する。
これにより、シール部材12に対してプランジャ17が偏心することを防ぎ、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とを精度良く一致させることができる。これにより、シール部材12の耐久性を向上させ、また、プランジャポンプ101の吐出精度を向上させることができる。
また、プランジャポンプが高速液体クロマトグラフィ装置に用いられる場合、プランジャは高圧力を維持しながら連続動作を行う。上記のように構成されたプランジャポンプ101では、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とを精度良く一致するため、高速液体クロマトグラフィ装置のプランジャポンプとして特に有用である。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
上述した第1の実施の形態では、ポンプヘッドがケースに直接嵌合されるプランジャポンプについて説明した。これに対して、第2の実施の形態では、ポンプヘッドとケースとの間に中間部材を備えるプランジャポンプについて説明する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係るプランジャポンプと同様である。
[構成]
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す斜視図である。また、図8は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解斜視図である。
図7および図8を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプ102は、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプ101と比べて、ポンプヘッド11およびシールホルダ13の代わりに、ポンプヘッド51およびホルダ(中間部材)52を備える。
ホルダ52は、ポンプヘッド51とケース16との間に設けられる。また、ホルダ52は、ポンプヘッド51と嵌合し、さらに、ポンプヘッド51と反対側の面においてボールブッシュ14と当接する。これにより、ポンプヘッド51をホルダ52から外すことでシール部材12を容易に交換することができる。以下、より詳細に説明する。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプの構成を示す分解断面図である。
図9を参照して、ポンプヘッド51は、内部にポンプ室51aを有する。ポンプ室51aの内部が減圧されると、ポンプ室51aに液体が流入する。また、ポンプ室51aの内部が加圧されると、ポンプ室51aの液体がポンプ室51aの外部へ流出する。また、ポンプ室51aは、シール部材12によって封止される。
ホルダ52は、ポンプヘッド51と嵌合可能に形成されている。また、ホルダ52の内部には、プランジャ17の外径とほぼ同じ大きさの孔(以下、「貫通孔52a」と称する。)が形成されている。
また、ホルダ52は、ポンプヘッド51の嵌合した方向と反対の方向でプランジャ17およびジョイント18が挿入され、プランジャ17の先端部17aが貫通孔52aを挿通する。
さらにホルダ52は、プランジャ17およびジョイント18が挿入された状態で、これらプランジャ17およびジョイント18を収容するケース16と嵌合可能に形成されている。
[プランジャポンプの製造]
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプのA部材とB部材とを組み付けた状態を示す断面図である。
図9および図10を参照して、まず、ポンプヘッド51の内部のポンプ室51aが封止されるように、ポンプヘッド51にシール部材12を装着する。そして、ポンプ室51aが封止された状態のポンプヘッド51を、ホルダ52に嵌合させる。これにより、A部材が組み付けられる。
B部材の組み付けについては、本発明の第1の実施の形態に係るプランジャポンプ101のB部材の組み付けと同様のため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
次に、プランジャ17およびジョイント18をホルダ52に挿入し、さらに、プランジャ17の先端部17aを、ホルダ52の貫通孔52aおよびシール部材12の貫通孔12aに挿通させる。これにより、ホルダ52およびシール部材12は、プランジャ17の先端部17aの外周面を摺動可能に保持する。また、シール部材12の貫通孔12aの中心軸とプランジャ17の中心軸とが一致する。
そして、プランジャ17の先端部17aをポンプヘッド51のポンプ室51aに挿入し、ホルダ52をケース16に嵌合させる。
このように、ホルダ52をケース16に嵌合させると、ホルダ52が、ポンプヘッド51と反対側の面においてボールブッシュ14に当接し、ボールブッシュ14およびウェーブワッシャ15をZ軸方向に押圧する。
また、ウェーブワッシャ15は、ホルダ52から押圧されて撓み、自己の復元力により、ホルダ52の反対側からボールブッシュ14をホルダ52に向けて押圧する。
ここで、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプ102においても、上述した第1の形態に係るプランジャポンプ101と同様に、ボールブッシュ14はケース16に対して遊びをもって収容される。このため、ボールブッシュ14、プランジャ17およびジョイント18は、それぞれ、一定範囲の径方向の動きについてケース16による制限を受けない。
このため、ウェーブワッシャ15によるボールブッシュ14のポンプヘッド11に対する固定位置の自由度を高めることができるため、プランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とをより高い精度で一致させることができる。
また、ボールブッシュ14はケース16に対して径方向の遊びをもって収容されることにより、たとえば、部品同士の寸法精度のばらつきがある場合でも、当該ばらつきを径方向の遊びで吸収することができるため、このようなばらつきの影響を受けることなくプランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とを一致させることができる。
すなわち、シール部材12の中心軸とプランジャ17の中心軸とが一致した状態を維持したまま、ボールブッシュ14がホルダ52およびウェーブワッシャ15の双方から押圧されることにより、ボールブッシュ14、プランジャ17およびジョイント18がホルダ52に対して固定される。
このようにして組み付けられたプランジャポンプ102では、シール部材12の交換時には、たとえば、ホルダ52からポンプヘッド51を取り外し、ポンプヘッド51からシール部材12を剥がす。そして、新たなシール部材12を装着したポンプヘッド51を、ホルダ52に嵌合させる。
すなわち、ボールブッシュ14をホルダ52に固定した状態を保ちながら、シール部材12の交換を行うことができる。
上記のように、本発明の第2の実施の形態に係るプランジャポンプ102では、ホルダ52は、ポンプヘッド51が嵌合し、ポンプヘッド51と反対側の面においてボールブッシュ14が当接する。
このように、ポンプヘッド51とボールブッシュ14との間にホルダ52を設けることにより、ポンプヘッド51をホルダ52から外すことでシール部材12を交換することができる。すなわち、ボールブッシュ14をホルダ52に対して押圧した状態を保ちながらシール部材12を交換することができるため、シール部材12の交換後にプランジャ17の中心軸とシール部材12の中心軸とを再び合わせるという作業を必要とせず、シール部材12の交換を容易に行うことができる。
その他の構成および製造方法は第1の実施の形態に係るプランジャポンプ101と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11,51 ポンプヘッド
11a,51a ポンプ室
12 シール部材
12a 貫通孔
13 シールホルダ
13a 貫通孔
14 ボールブッシュ
14a ガイド部
15 ウェーブワッシャ(押圧部材)
16 ケース
16a 当接面
17 プランジャ
17a 先端部
18 ジョイント
19 ポールねじ
20 モータ
30 球体
52 ホルダ(中間部材)
52a 貫通孔
101,102 プランジャポンプ

Claims (3)

  1. ポンプ室を備えるポンプヘッドと、
    先端部が前記ポンプ室を往復運動するプランジャと、
    前記プランジャを径方向において保持しながら軸方向への移動を許容する保持部材と、
    前記先端部が挿通する貫通孔を有し、前記ポンプ室を封止するシール部材と、
    前記保持部材を前記ポンプヘッドに向けて押圧することにより、前記シール部材の前記貫通孔の中心軸と前記プランジャの中心軸とが一致した状態を維持する押圧部材と、
    前記保持部材を前記径方向に遊びをもって収容するとともに前記押圧部材を押圧するケースとを備える、プランジャポンプ。
  2. 前記押圧部材は、前記ポンプヘッドの反対側から前記保持部材を前記ポンプヘッドに向けて押圧する弾性体を含む、請求項1に記載のプランジャポンプ。
  3. 前記プランジャポンプは、さらに、
    前記ポンプヘッドが嵌合し、前記ポンプヘッドと反対側の面において前記保持部材が当接する中間部材を備える、請求項1または請求項2に記載のプランジャポンプ。
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