JP6698261B2 - ゴム組成物を含むトレッドを有するスノータイヤ - Google Patents

ゴム組成物を含むトレッドを有するスノータイヤ Download PDF

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Description

1.発明の分野
本発明は、雪で覆われた地面上を回転することができるスノータイヤまたは冬用タイヤに適したトレッドを有するタイヤに関する。
2.背景
周知のように、サイドウォールにつけられたアルパンマーク(雪の結晶があしらわれた峰が3つの山)の刻印によって識別される「雪」用の種類に分類されるスノータイヤは、トレッドパターン、トレッドコンパウンド、または構造が、通常の路上での使用が意図された通常のタイヤよりも、積雪状態で車両の運動の開始、維持、または停止の能力に関して優れた性能が実現されることが主として意図されるタイヤを意味する。
白い地面と呼ばれる雪の積もった地面は、低摩擦係数を有するという特徴を有し、タイヤ製造業者は、雪上の冬用タイヤのグリップ性能の改善を常に目標としている。
3.発明の簡単な説明
製造業者の研究が続けられる中で、本発明者らは、雪上でのスノータイヤのグリップを改善するための上記目的を実現可能にするスノータイヤトレッド用の新規で特殊なゴム組成物を発見した。
したがって、本発明の第1の主題は、少なくとも、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、およびそれらの混合物からなる群から選択される50phrを超え100phrまでの第1のジエンエラストマーと、場合により、0〜50phr未満の別のジエンエラストマーと、無機充填剤、カーボンブラック、またはそれらの混合物を含み、カーボンブラックの含有量が20phr未満である40〜200phrの補強用充填剤と、−80℃未満のガラス転移温度を有する10phrを超え100phr未満の液体ホスフェート可塑剤とを含むゴム組成物を含むトレッドを有するスノータイヤである。
さらに、本発明の態様は以下の通りであってよい。
[1]少なくとも、
天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、およびそれらの混合物からなる群から選択される50phrを超え100phrまでの第1のジエンエラストマーと、
場合により、第1のジエンエラストマーとは異なる0〜50phr未満の第2のジエンエラストマーと;
無機充填剤、カーボンブラック、またはそれらの混合物を含み、カーボンブラックの含有量が20phr未満である40〜200phrの補強用充填剤と;
−80℃未満のガラス転移温度を有する10phrを超え100phr未満の液体ホスフェート可塑剤と、
を含むゴム組成物を含むトレッドを有するスノータイヤ。
[2]第1のジエンエラストマーが−50℃未満のガラス転移温度を有する、[1]に記載のタイヤ。
[3]第1のジエンエラストマーの含有量が60〜100phrの範囲内である、[1]または[2]に記載のタイヤ。
[4]第1のジエンエラストマーが天然ゴムおよび/または合成ポリイソプレンである、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[5]第1のジエンエラストマーが合成ポリイソプレンである、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[6]合成ポリイソプレンが90%を超えるcis−1,4結合含有量を有する、[4]または[5]に記載のタイヤ。
[7]第1のジエンエラストマーがポリブタジエンである、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[8]第2のジエンエラストマーが、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択される、[1]〜[7]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[9]補強用充填剤の含有量が50〜150phrの範囲内である、[1]〜[8]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[10]無機充填剤がシリカである、[1]〜[9]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[11]液体ホスフェート可塑剤の含有量が20phrを超え80phr未満である、[1]〜[10]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[12]液体ホスフェート可塑剤が−90℃未満のガラス転移温度を有する、[1]〜[11]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[13]液体ホスフェート可塑剤が12〜30個の間の炭素原子を有するリン酸トリアルキルである、[1]〜[12]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[14]液体ホスフェート可塑剤がリン酸トリス(2−エチルヘキシル)である、[1]〜[13]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[15]ゴム組成物が液体ホスフェート可塑剤以外の液体可塑剤を含まない、または30phr未満で含む、[1]〜[14]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[16]液体ホスフェート可塑剤以外の液体可塑剤が、ポリオレフィン系油、ナフテン系油、パラフィン系油、留出物芳香族系抽出物(Distillate Aromatic Extract)(DAE)油、中度抽出溶媒和物(Medium Extracted Solvate)(MES)油、処理留出物芳香族系抽出物(Treated Distillate Aromatic Extract)(TDAE)油、残留芳香族系抽出物(Residual Aromatic Extract)(RAE)油、処理残留芳香族系抽出物(Treated Residual Aromatic Extract)(TRAE)油、安全残留芳香族系抽出物(Safety Residual Aromatic Extract)(SRAE)油、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、ホスフェート可塑剤以外のエステル可塑剤、スルホネート可塑剤、およびそれらの混合物からなる群から選択される、[15]に記載のタイヤ。
[17]ゴム組成物が可塑化用炭化水素樹脂を含まない、または60phr未満で含む、[1]〜[16]のいずれか1つに記載のタイヤ。
[18]可塑化用炭化水素樹脂が、シクロペンタジエンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C留分ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C留分ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、α−メチルスチレンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、[17]に記載のタイヤ。
本発明のタイヤは、4×4(四輪駆動)車およびSUV(スポーツユーティリティビークル)車両などの乗用車、ならびにバンおよび重量車(すなわち、バスまたは重量道路輸送車(トラック、トラクター、トレーラー)から選択される産業車両に取り付けられることが特に意図される。
本発明およびその利点は、本明細書の説明および以下の実施例を考慮すれば容易に理解されるであろう。
4.使用した測定および試験
本発明によるタイヤのトレッドおよびこれらのトレッドの構成ゴム組成物は、硬化後に以下に示すように特性決定される。
4−1.引張試験
これらの引張試験によって、弾性応力および破断時特性を求めることができる。他の記載がなければ、これらは、1988年9月のFrench Standard NF T 46−002に準拠して実施される。公称割線モジュラス(または見掛けの応力、単位MPa)は、10%伸び(M10と記載される)、100%伸び(M100と記載される)、および300%伸び(M300と記載される)における第2の伸び(すなわち、その測定自体で予想される伸張の程度に順応するサイクルの後)で測定される。これらすべての引張測定は、French Standard NF T 40−101(1979年12月)に準拠して温度(23±2℃)および湿度測定(相対湿度50±5%)の標準条件下で行われる。
4−2.ショアA硬度
硬化後の組成物のショアA硬度は、Standard ASTM D 2240−86に準拠して評価される。
4−3.雪上のゴムブロックを用いた摩擦試験
摩擦試験の原理は、荷重(たとえば:2〜3bar)を加えて雪道の上を特定の速度(たとえば500mm/s)で滑らせるゴム組成物のブロックに基づいている。ブロックの移動する一方向で発生する力(Fx)、および移動に対して垂直の別の一方向で発生する力(Fz)が測定される。Fx/Fz比から、雪上の試験片の摩擦係数が求められる。原理が当業者に周知である(たとえば、特許出願の欧州特許出願公開第1052270号明細書および欧州特許第1505112号明細書を参照されたい)この試験によって、代表的な条件下で、トレッドが同じゴム組成物で構成されるタイヤを取り付けた車両上での走行試験後に得られる氷/雪上のグリップを評価することができる。
5.発明の詳細な説明
本明細書の説明において、他に明示されない限り、示されるすべてのパーセント値(%)は質量%である。さらに、「a〜bの間」という表現で示される任意の値の間隔は、aを超えb未満まで延在する値の範囲を表し(すなわち、端の値aおよびbは排除される)、一方、「a〜b」の表現で示される任意の値の間隔は、aからbまで延在する値の範囲を意味する(すなわち、厳密な端の値aおよびbを含む)。
本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、少なくとも、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、およびそれらの混合物からなる群から選択される50phrを超え100phrまでの第1のジエンエラストマー、補強用充填剤、−80℃未満のガラス転移温度を有する10phrを超え100phr未満の液体ホスフェート可塑剤を主成分とする。
「主成分とする」という表現は、本出願において、使用される種々の構成要素の混合物および/または反応生成物を含む組成物であって、少なくとも部分的に、組成物の種々の製造段階中、特に加硫(架橋)中に、構成要素の一部の互いの反応が可能である、または反応が意図される組成物を意味するものと理解すべきである。
5−1.ジエンエラストマー
「ジエン」エラストマー(または「ゴム」、これら2つの用語は同義であると見なされる)は、周知のように、1つの(1つ以上と理解される)ジエンモノマー(共役している場合もしていない場合もある2つの炭素−炭素二重結合を有するモノマー)から少なくとも部分的に得られるエラストマー(すなわち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきである。
これらのジエンエラストマーは、周知のように「本質的に不飽和」のものおよび「本質的に飽和」のものの2つの種類に分類することができる。たとえばジエンとEPDM型のα−オレフィンとのコポリマーなどのブチルゴムは、ジエン由来の単位の含有量が低いまたは非常に低く、常に15%(モル%)未満となる本質的に飽和のジエンエラストマーの種類に含まれる。対照的に、本質的に不飽和ジエンエラストマーは、少なくとも部分的には、ジエン由来の単位(共役ジエン)の含有量が15%(モル%)を超える共役ジエンモノマーから得られるジエンエラストマーを意味するものと理解される。「本質的に不飽和」のジエンエラストマーの種類では、「高不飽和」ジエンエラストマーは、特にジエン由来の単位(共役ジエン)の含有量が50%を超えるジエンエラストマーを意味するものと理解される。
本発明のスノータイヤのトレッドのゴム組成物の本質的な特徴の1つは、第1のジエンエラストマーベースとして、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、およびそれらの混合物からなる群から選択される50phrを超え100phrまでの(「phr」は、エラストマー100質量部当たりの質量部数を意味するものと留意されたい)ジエンエラストマーを使用し、別の(または第2の)ジエンエラストマーとして、場合により、0〜50phr未満の別のジエンエラストマーを使用することである。
以下のものが好ましくは適切となる:cis−1,4−型であり、特に90%を超え、好ましくは98%以上のcis−1,4−結合含有量(モル%)を有する合成ポリイソプレン、特に、4%〜80%の間の1,2−単位含有量を有する、または80%を超えるcis−1,4単位含有量を有する、好ましくは90%を超えるcis−1,4結合含有量を有するポリブタジエン。
好ましい一実施形態によると、第1のジエンエラストマーは天然ゴムおよび/または合成ポリイソプレンである。好ましくは、合成ポリイソプレンは、cis−1,4−結合含有量(モル%)が90%を超え、より好ましくは98%以上である。特に、第2のジエンエラストマーはポリブタジエンであり、特にcis−1,4結合含有量が90%を超えるポリブタジエンである。
別の好ましい一実施形態によると、第1のジエンエラストマーはポリブタジエンであり、好ましくはcis−1,4結合含有量が90%を超えるポリブタジエンである。より好ましくは、第2のジエンエラストマーは天然ゴムまたは合成ポリイソプレンであり、さらにより好ましくはcis−1,4−結合含有量(モル%)が90%を超え、特に98%以上である合成ポリイソプレンである。
より好ましい一実施形態によると、第1のジエンエラストマーは合成ポリイソプレンである。好ましくは、合成ポリイソプレンはcis−1,4−結合含有量(モル%)が90%を超え、より好ましくは98%以上である。
一実施形態によると、第1のジエンエラストマー以外の別の(第2の)ジエンエラストマーは、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー(好ましくはブチル以外)、およびそれらの混合物からなる群から選択される。このようなコポリマーは、より好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)、およびそれらの混合物からなる群から選択される。このようなコポリマーは、さらにより好ましくはブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)であり、特に、出願の国際公開第2012/069565号パンフレットに記載されるような少なくとも1つ(すなわち、1つ以上)のSiOR官能基を有し、Rが水素または炭化水素基であるものである。
ブタジエン/イソプレンコポリマーの場合、特にイソプレン含有量が5質量%〜90質量%の間であり、ガラス転移温度(「Tg」、ASTM D3418−82に準拠して測定される)が−40℃〜−80℃であるもの、またはイソプレン/スチレンコポリマーの場合、特にスチレン含有量が5質量%〜50質量%の間でありTgが−25℃〜−50℃の間であるものが特に適している。
ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合、スチレン含有量が5質量%〜50質量%の間、特に10%〜40%の間であり、イソプレン含有量が15質量%〜60質量%の間、特に20%〜50%の間であり、ブタジエン含有量が5%質量〜50質量%の間、特に20%〜40%の間であり、ブタジエン部分の1,2−単位含有量が4%〜85%の間であり、ブタジエン部分のtrans−1,4−単位含有量が6%〜80%の間であり、イソプレン部分の1,2+3,4−単位の含有量が5%〜70%の間であり、イソプレン部分のtrans−1,4−単位含有量が10%〜50%であるブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマー、より一般にはTgが−20℃〜−70℃の間である任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが特に適している。
ジエンエラストマー以外の合成エラストマー、実際にはさらにはエラストマー以外のポリマー、たとえば熱可塑性ポリマーを少量で、本発明の組成物のジエンエラストマーと組み合わせることができる。
好ましくは、第1のジエンエラストマーは、Tgが−50℃未満(特に−100℃〜−50℃の間)、より好ましくは−55℃未満(特に−90℃〜−55℃の間)、さらにより好ましくは−60℃以下(特に−80℃〜−60℃)である。
好ましくは、第1のジエンエラストマーの含有量は、好ましくは60〜100phrの範囲内(場合により0〜40phrの別のエラストマー)、より好ましくは80〜100phr(場合により0〜20phrの別のエラストマー)、さらにより好ましくは100phrである。
5−2.補強用充填剤
タイヤの製造に使用できゴム組成物を補強する性質で知られるあらゆる種類の補強用充填剤、たとえばカーボンブラックなどの有機充填剤、または周知のようにカップリング剤が併用されるシリカなどの補強用無機充填剤を使用することができる。
このような補強用充填剤は、典型的には、平均サイズ(質量基準)が500nm未満、一般に20〜200nmの間、特におよび好ましくは20〜150nmの間であるナノ粒子からなる。
あらゆるカーボンブラック、特にタイヤのトレッド中に従来使用される(「タイヤグレード」ブラック)HAF、ISAF、またはSAFのタイプのブラックがカーボンブラックとして適している。特に、後者の中では、100、200、または300シリーズ(ASTMグレード)の補強用カーボンブラック、たとえば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347、またはN375のブラックなどが特に挙げられる。カーボンブラックは、たとえば、マスターバッチの形態でイソプレンエラストマー中に既に混入されていてもよい(たとえば、出願の国際公開第97/36724号パンフレットまたは国際公開第99/16600号パンフレットを参照されたい)。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例として、出願の国際公開第2006/069792号パンフレット、国際公開第2006/069793号パンフレット、国際公開第2008/003434号パンフレット、および国際公開第2008/003435号パンフレットに記載されるような官能化ポリビニル有機充填剤を挙げることができる。
用語「補強用無機充填剤」は、カーボンブラックに対して「白色充填剤」または場合により「透明充填剤」としても知られており、中間カップリング剤以外の手段を用いずにそれ自体でタイヤの製造が意図されたゴム組成物を補強可能であり、言い換えると、その補強の役割を従来のタイヤグレードのカーボンブラックの代わりに使用できる、あらゆる色および起源(天然または合成)の任意の無機または鉱物の充填剤を意味するものと本明細書では理解すべきであり;このような充填剤は、周知のようには、その表面にヒドロキシル(−OH)基が存在することによって一般に特徴付けられる。
ケイ酸を含む種類の無機充填剤、特にシリカ(SiO)、またはアルミニウムを含む種類の無機充填剤、特にアルミナ(A1)が、補強用無機充填剤として特に好適である。使用されるシリカは、当業者に周知の任意の補強用シリカ、特にBET表面積およびCTAB比表面積の両方が450m/g未満、好ましくは30〜400m/g、特に60〜300m/gの間となる任意の沈降シリカまたは熱分解法シリカであってよい。高分散性(「HD沈降シリカ」)として、たとえば、EvonikのUltrasil 7000およびUltrasil 7005シリカ、RhodiaのZeosil 1165 MP、1135 MPおよび1115 MPシリカ、PPGのHi−Sil EZ150Gシリカ、HuberのZeopol 8715、8745、および8755シリカが挙げられる。補強用アルミナの例として、Bai’kowskiの「Baikalox A125」または「Baikalox CR125」アルミナ、Condeaの「APA−100RDX」アルミナ、Degussaの「Aluminoxid C」アルミナ、またはSumitomo Chemicals「AKP−G015」アルミナを挙げることができる。
別の本質的な特徴の1つとして、本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、無機充填剤、カーボンブラック、またはそれらの混合物を含み、カーボンブラックの含有量が20phr未満である40〜200phrの補強用充填剤を含む。
好ましくは、全補強用充填剤(カーボンブラックおよび/または補強用無機充填剤)の含有量は、50〜150phr、特に60〜140phrの範囲内である。
特定の一実施形態によると、補強用充填剤は、無機充填剤、特にシリカを主として含み;そのような場合、無機充填剤、特にシリカが、40phr以上の含有量で存在し、少量のカーボンブラックと併用されるか、または使用されず;カーボンブラックが存在する場合、これは20phr未満、好ましくは10phr未満(たとえば0.5〜20phrの間、特に2〜10phrの間)の含有量で使用される。記載の範囲において、補強用無機充填剤によって得られる典型的な性能にさらに悪影響を与えることなく、カーボンブラックの着色特性(黒色着色剤)およびUV安定化特性が有益となる。
補強用無機充填剤をジエンエラストマーにカップリングするため、周知のように、無機充填剤(その粒子の表面)とジエンエラストマーとの間の化学的および/または物理的性質の十分な結合を得ることが意図された少なくとも二官能性のカップリング剤(または結合剤)が使用される。特に、二官能性のオルガノシランまたはポリオルガノシロキサンが使用される。
たとえば、出願の国際公開第03/002648号パンフレット(または米国特許出願公開2005/016651号明細書)および国際公開第03/002649号パンフレット(または米国特許出願公開第2005/016650号明細書)に記載されるような、特定の構造によって「対称」または「非対称」と呼ばれるシランポリスルフィドが特に使用される。以下の一般式(I)に該当する「対称」シランポリスルフィド:
(I) Z−A−Sx−A−Z
(式中、
xは2〜8(好ましくは2〜5)の整数であり;
Aは、二価の炭化水素基(好ましくは、C〜C18アルキレン基またはC〜C12アリーレン基、特にC〜C10、特にC〜C、アルキレン、特にプロピレン)であり;
Zは、以下の式:
Figure 0006698261
の1つに相当し、
基は、非置換または置換されており、互いに同一または異なり、C〜C18アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、またはC〜C18アリール基(好ましくは、C〜Cアルキル基、シクロヘキシル基、またはフェニル基、特にC〜Cアルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を表し、
基は、非置換または置換されており、互いに同一または異なり、C〜C18アルコキシル基またはC〜C18シクロアルコキシル基(好ましくはC〜CアルコキシルおよびC〜Cシクロアルコキシルから選択される基、さらにより好ましくはC〜Cアルコキシルから選択される基、特にメトキシルおよびエトキシル)を表す)が特に適しているが、上記規定に限定されるものではない。特に、シランポリスルフィドの例として、ビス((C〜C)アルコキシル(C〜C)アルキルシリル(C〜C4)アルキル)ポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィド、またはテトラスルフィド)、たとえば、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドなどが挙げられる。特に、これらの化合物の中で、TESPTと略記される式[(CO)Si(CHのビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、またはTESPDと略記される式[(CHSO)Si(CHS]のビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが使用される。好ましい例としては、特許出願の国際公開第02/083782号パンフレット(または米国特許第7,217,751号明細書)に記載されるようなビス(モノ(C〜C)アルコキシルジ(C〜C)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィド、またはテトラスルフィド)、特にビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドも挙げられる。
特に、アルコキシシランポリスルフィド以外のカップリング剤として、特許出願の国際公開第02/30939号パンフレット(または米国特許第6,774,255号明細書)および国際公開第02/31041号パンフレット(または米国特許出願公開第2004/051210号明細書)に記載されるような二官能性POS(ポリオルガノシロキサン)またはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式(I)中のR=OH)、または特許出願の国際公開第2006/125532号パンフレット、国際公開第2006/125533号パンフレット、および国際公開第2006/125534号パンフレットに記載されるようなアゾジカルボニル官能基を有するシランまたはPOSが挙げられる。
本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物中、カップリング剤の含有量は好ましくは2〜20phrの間であり、より好ましくは3〜15phrの間である。
別の性質、特に有機の性質の補強用充填剤は、この補強用充填剤が、シリカなどの無機層で覆われるか、または、官能性部位、特にヒドロキシルをその表面上に含み、充填剤とエラストマーとの間に結合を形成するためにカップリング剤の使用を必要とするのであれば、この項に記載の補強用無機充填剤と同等の充填剤として使用できることを当業者は理解されよう。
5−3.液体ホスフェート可塑剤
本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、10phrを超え100phr未満の液体ホスフェート可塑剤を含むことを別の本質的な特性とする。液体ホスフェート可塑剤は、定義によって20℃(大気圧下)で液体である。液体ホスフェート可塑剤の役割は、エラストマーおよび補強用充填剤を希釈することによってマトリックスを軟化させることである。
液体ホスフェート可塑剤の含有量に関して、記載の最小値未満では、目標とする技術的効果が不十分となる。記載の最大値では、液体ホスフェート可塑剤のコスト、および加工性が悪化する危険性の問題が存在する。これらの理由から、液体ホスフェート可塑剤の含有量は、好ましくは20phrを超え80phr未満、より好ましくは30〜60phrである。
本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物の別の本質的な特徴の1つは、液体ホスフェート可塑剤のTg(ガラス転移温度、規格のASTM D3418に準拠して測定される)が−80℃未満(特に−80℃〜−130℃の間)、好ましくは−90℃未満(特に−90℃〜−120℃の間)、より好ましくは−100℃未満(特に−100℃〜−110℃の間)であることである。
液体ホスフェート可塑剤として、たとえば、12〜30個の間の炭素原子を含有するもの、たとえば12〜30個の間の炭素原子を有するリン酸トリアルキルを挙げることができる。リン酸トリアルキルの炭素原子数は、3つのアルキル基の炭素原子の総数を意味するものと解釈すべきである。リン酸トリアルキルの3つのアルキル基は、互いに同じ場合も異なる場合もある。本明細書において使用される用語「アルキル」は、その鎖中に酸素原子などのヘテロ原子を含有してよいし、またはフッ素、塩素、臭素、もしくはヨウ素などのハロゲン原子で置換されてよい直鎖または分岐のアルキル基を意味する。リン酸トリアルキルは、アルキル基の代わりに1つまたは2つのフェニル基を有することができる。
好ましい一実施形態によると、液体ホスフェート可塑剤は、好ましくは12〜30個の間の炭素原子を有するリン酸トリアルキルである。
リン酸トリアルキルの例として、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル(特に、リン酸トリス(2−エチルヘキシル))、リン酸トリス(2−ブトキシエチル)、リン酸トリス(2−クロロエチル)、リン酸2−エチルヘキシルジフェニル、およびそれらの混合物からなる群から選択される油を挙げることができる。
より好ましい一実施形態によると、液体ホスフェート可塑剤はリン酸トリス(2−エチルヘキシル)である。この液体可塑剤は、たとえば、Lanxess co.,ltd.より供給されるDisflmoll TOF(Tg=−105℃)の製品名で市販されている。
一実施形態によると、本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、液体ホスフェート可塑剤以外の任意の液体可塑剤を含まない、または30phr未満、好ましくは20phr未満、より好ましくは10phr未満で含む。
芳香族性または非芳香族性のいずれであってもよく、ジエンエラストマーに対する可塑化特性で知られている任意の液体可塑剤である任意の伸展油を、液体ホスフェート可塑剤以外の液体可塑剤として使用することができる。大気圧下の周囲温度(20℃)において、これらの可塑剤またはこれらの油は、ある程度粘稠であるが液体であり(すなわち、注記として、最終的にそれらの容器の形状をとる性質を有する物質である)、特に、周囲温度において本来固体である可塑化用炭化水素樹脂とは対照的である。
ナフテン系油(低粘度または高粘度、特に水素化されたもの、またはその他)、ポリオレフィン系油、ナフテン系油、パラフィン系油、留出物芳香族系抽出物(Distillate Aromatic Extract)(DAE)油、中度抽出溶媒和物(Medium Extracted Solvate)(MES)油、処理留出物芳香族系抽出物(Treated Distillate Aromatic Extract)(TDAE)油、残留芳香族系抽出物(Residual Aromatic Extract)(RAE)油、処理残留芳香族系抽出物(Treated Residual Aromatic Extract)(TRAE)油、安全残留芳香族系抽出物(Safety Residual Aromatic Extract)(SRAE)油、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、ホスフェート可塑剤以外のエステル可塑剤、スルホネート可塑剤、およびそれらの混合物からなる群から選択される(液体ホスフェート可塑剤以外の)液体可塑剤が特に適している。好ましくは、(液体ホスフェート可塑剤以外の)液体可塑剤は、たとえば出願の国際公開第2012/069565号パンフレットに記載されるような植物油である。
別の一実施形態によると、本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、任意の可塑化用炭化水素樹脂を含まない、または60phr未満(すなわち0〜60phr未満)、好ましくは50phr未満(すなわち0〜50phr)、より好ましくは40phr未満(すなわち0〜40phr)で含む。
炭化水素樹脂は、当業者に周知のポリマーであり、本質的に炭素および水素を主成分とするが、特にポリマーマトリックス中の可塑剤または粘着付与剤として使用できる別の種類の原子を含むことができる。これらは、真の希釈剤として機能するために、意図されるポリマー組成物とともに使用される内容物と混和性(すなわち相溶性)である。これらは、たとえば、「Hydrocarbon Resins」と題されるR.Mildenberg,M.ZanderおよびG.Collinによる文献(New York,VCH,1997,ISBN 3−527−28617−9)に記載されており、その第5章はそれらの特にゴムタイヤにおける用途に当てられている(5.5.「Rubber Tires and Mechanical Goods」)。これらは、脂肪族、脂環式、芳香族、水素化芳香族であってよく、脂肪族/芳香族の種類、すなわち脂肪族および/または芳香族モノマーを主成分とするものであってよい。これらは、天然または合成の樹脂であってよく、石油を主成分としてもしなくてもよい(石油を主成分とする場合、それらは石油樹脂とも呼ばれる)。これらのTgは、好ましくは0℃を超え、特に20℃を超える(通常は30℃〜95℃の間である)。
周知のように、これらの炭化水素樹脂は、加熱すると軟化しそれによって成形可能となるという意味で、熱可塑性樹脂と呼ぶこともできる。これらは、軟化点または軟化温度によって規定することもできる。炭化水素樹脂の軟化点は、一般にそのTg値よりも約50℃〜60℃高い。軟化点は、規格のISO4625(環球法)に準拠して測定される。マクロ構造(Mw、Mn、およびIp)は、後述のようなサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって求められる。
要約すると、SEC分析は、たとえば、多孔質ゲルを充填したカラムを通過する溶液中の高分子をそれらのサイズにより分離することにあり;分子は、それらの流体力学的体積により分離され、最も嵩高の分子が最初に溶出する。分析されるサンプルは、単に、適切な溶媒のテトラヒドロフラン中に1g/リットルの濃度であらかじめ溶解させる。次に、装置に注入する前に、溶液を0.45μmの多孔度を有するフィルターに通して濾過する。使用される装置は、たとえば、以下の条件に準拠する「Waters Alliance」クロマトグラフィーラインである:
溶出溶媒はテトラヒドロフランであり、
温度:35℃;
濃度:1g/リットル;
流量:1ml/分;
注入体積:100μl;
ポリスチレン標準物質を用いたMoore較正;
直列の3つの「Waters」カラムの組(「Styragel HR4E」、「Styragel HRl」、および「Styragel HR 0.5」);
操作用ソフトウェア(たとえば「Waters Millenium」)を取り付け可能な示差屈折計(たとえば「WATERS 2410」)による検出。
Moore較正は、低Ip(1.2未満)を有し、分析されるモル質量範囲に及ぶ既知のモル質量を有する一連の市販のポリスチレン標準物質を用いて行われる。質量平均モル質量(Mw)、数平均モル質量(Mn)、および多分散性指数(Ip:Mw/Mn)は、記録されたデータ(モル質量の質量による分布曲線)から推定される。
したがって、本出願に示されるすべてのモル質量の値は、ポリスチレン標準物質を用いて得られた較正曲線に対する値である。
好ましくは、可塑化用炭化水素樹脂は、以下の特性の少なくとも任意の1つ、より好ましくはすべてを示す:
Tgが25℃を超え(特に30℃〜100℃の間)、より好ましくは30℃を超える(特に30℃〜95℃の間);
軟化点が50℃を超える(特に50℃〜150℃の間);
数平均モル質量(Mn)が400〜2000g/molの間、好ましくは500〜1500g/molの間である;
多分散性指数(Ip)が3未満、好ましくは2未満である(注:Ip:Mw/Mnであり、Mwは質量平均モル質量である)。
このような炭化水素樹脂の例として、シクロペンタジエン(CPDと略記される)ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPDと略記される)ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C留分ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C留分ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、α−メチルスチレンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、およびそれらの混合物からなる群から選択される炭化水素樹脂を挙げることができる。より好ましくは、上記コポリマー樹脂の中で、(D)CPD/ビニル芳香族コポリマー樹脂、(D)CPD/テルペンコポリマー樹脂、(D)CPD/C留分コポリマー樹脂、(D)CPD/C留分コポリマー樹脂、テルペン/ビニル芳香族コポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、C留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、C留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコポリマー樹脂が使用される。
本明細書において、用語「テルペン」は、周知のように、α−ピネン、β−ピネン、およびリモネンモノマーをまとめたものであり;化合物が、周知のようにL−リモネン(左旋性鏡像異性体)、D−リモネン(右旋性鏡像異性体)、または右旋性および左旋性鏡像異性体のラセミ体であるジテルペンの3つの可能な異性体の形態で存在するリモネンモノマーの使用が好ましい。たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、オルト−、メタ−、もしくはパラ−メチルスチレン、ビニルトルエン、パラ−(tert−ブチル)スチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ヒドロキシスチレン ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、またはC留分(またはより一般にはC〜C10留分)から得られる任意のビニル芳香族モノマーが、ビニル芳香族モノマーとして適している。好ましくは、ビニル芳香族化合物は、スチレン、またはC留分(またはより一般にはC〜C10留分)から得られるビニル芳香族モノマーである。好ましくは、ビニル芳香族化合物は、考慮されるコポリマー中のモル分率で表すと少量モノマーである。
特に、(D)CPDホモポリマー樹脂、(D)CPD/スチレンコポリマー樹脂、ポリリモネン樹脂、リモネン/スチレンコポリマー樹脂、リモネン/D(CPD)コポリマー樹脂、C留分/スチレンコポリマー樹脂、C留分/C留分コポリマー樹脂、およびこれらの樹脂のブレンドからなる群から選択される樹脂を挙げることができる。
上記のすべての樹脂は、当業者に周知であり、市販されており、たとえば、ポリリモネン樹脂に関してはDRTより名称「Dercolyte」で販売されており、C5留分/スチレン樹脂またはC留分/C留分樹脂に関してはNeville Chemical Companyより名称「Super Nevtac」、Kolonより名称「Hikorez」、もしくはExxon Mobilより名称「Escorez」で販売されており、またはStruktolより名称「40 MS」または「40 NS」(芳香族および/または脂肪族の樹脂のブレンド)で販売されている。
当業者には周知のように、名称「樹脂」は、本出願において、規定により周囲温度(大気圧下で20℃)において固体である化合物のために使用され、油などの液体可塑化用化合物とは対照的である。
5−4.種々の添加剤
本発明によるタイヤのトレッドのゴム組成物は、タイヤ、特にスノータイヤまたは冬用タイヤのトレッドの製造が意図されたエラストマー組成物中に一般に使用される通常の添加剤、たとえば、保護剤、たとえば抗オゾンワックス、化学オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、補強用樹脂、メチレン受容体(たとえばフェノールノボラック樹脂)またはメチレン供与体(たとえばHMTまたはH3M)、硫黄または硫黄供与体および/または過酸化物および/またはビスマレイミドのいずれかを主成分とする架橋系、加硫促進剤、または加硫活性化剤のすべてまたは一部をも含む。
これらの組成物は、カップリング剤が使用される場合、周知のように、ゴムマトリックス中の充填剤の分散の改善、および組成物の粘度の低下、生状態での加工の性質の改善の理由で、無機充填剤またはより一般には加工助剤を覆うことができる物質であるカップリング活性化剤をも含むことができ;このような物質は、たとえば、加水分解性シラン、たとえばアルキルアルコキシシラン、ポリオール、ポリエーテル、アミン、または加水分解したもしくは加水分解可能なポリオルガノシロキサンである。
5−5.ゴム組成物およびトレッドの製造
本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、当業者に周知の2つの連続する製造段階の:110℃〜190℃の間、好ましくは130℃〜180℃の間の最高温度までの高温における熱機械的加工または混練(「非生産」段階と呼ばれる)の第1の段階と、典型的には110℃未満、たとえば40℃〜100℃の間のより低い温度における機械的加工(「生産」段階と呼ばれる)の第2の段階とを用いて適切なミキサー中で製造することができ、その最終段階の間に架橋系または加硫系が混入される。
このような組成物の製造に使用できる方法の1つは、たとえばおよび好ましくは、
第1の段階(「非生産」段階)中にミキサー中のジエンエラストマー中に、補強用充填剤、液体ホスフェート可塑剤を混入するステップであって、すべてが、110℃〜190℃の間の最高温度に到達するまで(たとえば1つ以上のステップで)熱機械的に混練されるステップ;
混合した混合物を100℃未満の温度まで冷却するステップ;
続いて、第2の段階(「生産」段階と呼ばれる)中に架橋系を混入するステップと;
110℃未満の最高温度まですべてを混練するステップ;
得られたゴム組成物を、特にタイヤトレッドの形態に押出成形またはカレンダー加工するステップ、
を含む。
例として、第1の(非生産)段階は、1つの熱機械的段階で行われ、その間にすべての必要な成分が、標準的な密閉式ミキサーなどの適切なミキサー中に導入され、続いて、たとえば1〜2分の混練の後、第2のステップにおいて、架橋系を除いた別の添加剤、任意選択のさらなる充填剤被覆剤または加工助剤が導入される。この非生産段階中の全混練時間は、好ましくは1〜15分の間である。
こうして得られた混合物を冷却した後、次に架橋系が低温(たとえば40℃〜100℃の間)において、一般に外部ミキサー、たとえば開放ミル中で混入され;組み合わせた混合物は次に数分、たとえば2および15分の間混合される(第2の(生産)段階)。
適切な架橋系は、好ましくは硫黄および一次加硫促進剤、特にスルフェンアミド型の促進剤を主成分とする。この加硫系に、種々の周知の二次促進剤または加硫活性化剤、たとえば酸化亜鉛、ステアリン酸、グアニジン誘導体(特にジフェニルグアニジン)などが加えられ、第1の非生産段階および/または生産段階中に混入される。硫黄の含有量は好ましくは0.5〜3.0phrの間であり、一次促進剤の含有量は好ましくは0.5〜5.0phrの間である。
促進剤(一次または二次)として、硫黄の存在下でジエンエラストマーの加硫の促進剤として作用できる任意の化合物、特に、チアゾール型およびそれらの誘導体の促進剤、チウラム型の促進剤、またはジチオカルバミン酸亜鉛を使用することができる。これらの促進剤は、より好ましくは2−メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(「MBTS」と略記される)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「CBS」と略記される)、N,N−ジシクロヘキシル−2ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「DCBS」)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「TBBS」)、N−tert−ブチル−2ベンゾチアゾールスルフェンイミド(「TBSI」)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(「ZBEC」)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(「TBZTD」)、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
こうして得られた最終組成物は、次に、特に実験室での特性決定のために、たとえばシートもしくはプラークの形態にカレンダー加工されるか、またはスノータイヤトレッドもしくは冬用タイヤトレッドとして直接使用できるゴム形材要素の形態に押出成形される。
加硫(または硬化)は、周知のように、一般に110℃〜190℃の間の温度において、特に硬化温度、採用した加硫系、および考慮される組成物の加硫速度に依存して、たとえば5〜90分の間で変動しうる十分な時間で行われる。
本発明によるスノータイヤのトレッドのゴム組成物は、全体を構成することができ、または、異なる配合の数種類のゴム組成物から形成される複合型のトレッドの場合は本発明によるトレッドの一部のみを構成することができる。
本発明は、生状態(すなわち硬化前)および硬化状態(すなわち、架橋または加硫の後)の両方の前述のゴム組成物およびトレッドに関する。
本発明は、前述のゴム組成物が、複合型またはハイブリッド型のトレッドの一部、特に、異なる配合物を半径方向に重ねた2つの層からなり(「キャップベース」構造と呼ばれる)、どちらもパターンが形成され、タイヤの有効寿命中にタイヤが回転するときに道路との接触が意図されるトレッドの一部のみを形成する場合にも適用される。次に、前述の配合物の基本部分は、新しいタイヤが回転を開始するときの動きで地面に接触することが意図されるトレッドの半径方向外側の層を形成することができるし、または他方で、後の段階で地面との接触が意図されるその半径方向内側の層を形成することができる。
以下の非限定的な実施例によって本発明をさらに説明する。
6.本発明の実施例
表2、3、および5に示される結果は、他に記載がなければ「4.使用した測定および試験」に記載の測定および試験方法によって得られる。
6−1.ゴム組成物およびトレッドの作製
以下の試験を以下の方法で行った:加硫系を除いた、補強用充填剤(たとえば補強用無機充填剤、たとえばシリカ、およびその関連するカップリング剤)、液体ホスフェート可塑剤、ジエンエラストマー、および種々の他の成分を、内部容器温度が約60℃である密閉式ミキサー中に連続して投入し;これによってミキサーは約70%(体積%)の充填率となった。次に、165℃の最大「低下」温度に到達するまで合計約3〜4分間続けられる熱機械的加工(非生産段階)を1段階で行った。こうして得られた混合物を回収し、冷却し、次に硫黄およびスルフェンアミド型の促進剤を30℃において外部ミキサー(ホモフィニッシャー)上で混入し、全体を適切な時間(たとえば5〜12分)の間混合した(生産段階)。
こうして得られた組成物は、次に、物理的または機械的性質の測定のためのシート(厚さ2〜3mm)もしくは薄いゴムシートの形態、または所望の寸法への切断および/または組立の後、たとえばタイヤ半完成製品として、特にタイヤトレッドとして直接使用可能な形材要素の形態のいずれかにカレンダー加工した。
6−2.ゴム試験(引張試験およびショアA硬度)
これらの試験において、ジエンエラストマー(IR)を主成分とする3つの組成物(C−1、C−2、およびC−3として区別される)を比較し、これらの3つの組成物は、シリカおよびカーボンブラックと、40phrのリン酸トリス(2−エチルヘキシル)(液体ホスフェート可塑剤として)、またはスノータイヤもしくは冬用タイヤに従来使用される40phrの別の液体可塑剤(液体ホスフェート可塑剤の代わりのMES油またはTDAE油)とのブレンドを用いて補強される:
組成物C−1:MES油を有する組成物(第1の基準);
組成物C−2:TDAE油を有する組成物(比較例);
組成物C−3:液体ホスフェート可塑剤を有する本発明による組成物。
3つの組成物の配合(表1−種々の製品の含有量はphrの単位で表される)、それらの硬化後(150℃で20分)の性質を表1および2に示しており、加硫系は硫黄およびスルフェンアミドで構成される。
当業者には周知のように、硬化後、ショアA硬度および引張弾性率は、トレッドの機械的挙動、したがってタイヤの路上性能に重要である。本発明による組成物C−3は、第1の基準のC−1(および比較例C−2)と比較してショアA硬度および引張弾性率で同等の値を有することに留意されたい。これは、本発明のスノータイヤで維持される良好な路上性能の一般的な指標となる。
6−3.雪上のゴムブロックを用いた摩擦試験
これら3つの組成物に対して、実験室試験として、雪上の摩擦係数を測定することにある摩擦試験を行った。雪温度は−10℃に設定し、摩擦試験(雪試験)は、規格のASTMF1805に準拠して約90のCTI針入度計の読取値を有する固まった雪道上で行った。
結果を表3に示す。任意に100に設定した第1の基準(組成物C−1)の値より大きい値は、改善された結果を示しており、すなわち、より短いブレーキ距離の性質を示している。この表3に示されるように、本発明による組成物C−3は、組成物C−1(第1の基準)および組成物C−2(比較例)に対して雪上の摩擦係数の顕著な増加(それぞれ10%またはさらには18%)を示す。
さらに、表4に配合が示される別の3つの組成物(C−4、C−5、およびC−6として区別される)についても上記摩擦試験を行った。結果を表5に示す。任意に100に設定した第2の基準(組成物C−4)の値より大きい値は、改善された結果を示しており、すなわち、より短いブレーキ距離の性質を示している。この表5に示されるように、組成物C−4(第2の基準)に対する雪上の摩擦係数において、本発明による天然ゴムを主成分とする組成物C−5はある程度の増加(5%)を示し、本発明による合成ポリイソプレンを主成分とする組成物C−6は、さらに顕著な増加(13%)を示す。
結論として、上記の試験結果は、本発明によるスノータイヤのトレッドの特殊なゴム組成物によって、雪の積もった地面上でスノータイヤおよびそれらのトレッドがより良好で改善されたグリップが得られることを示している。
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Claims (10)

  1. 天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、およびそれらの混合物からなる群から選択される50phrを超え100phrまでの第1のジエンエラストマーと、
    場合により、前記第1のジエンエラストマーとは異なる0〜50phr未満の第2のジエンエラストマーと、
    無機充填剤、カーボンブラック、またはそれらの混合物を含み、前記カーボンブラックの含有量が20phr未満である40〜200phrの補強用充填剤と;
    −80℃未満のガラス転移温度を有する10phrを超え100phr未満の液体ホスフェート可塑剤と、
    を含むゴム組成物を含むトレッドを有するスノータイヤ。
  2. 前記第1のジエンエラストマーが天然ゴムおよび/または合成ポリイソプレンである、請求項1のいずれか一項に記載のタイヤ。
  3. 前記第1のジエンエラストマーが合成ポリイソプレンである、請求項1または請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記第1のジエンエラストマーがポリブタジエンである、請求項1に記載のタイヤ。
  5. 前記第2のジエンエラストマーが、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記無機充填剤がシリカである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記液体ホスフェート可塑剤が12〜30個の間の炭素原子を有するリン酸トリアルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記液体ホスフェート可塑剤がリン酸トリス(2−エチルヘキシル)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記ゴム組成物が前記液体ホスフェート可塑剤以外の液体可塑剤を含まない、または30phr未満で含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタイヤ。
  10. 前記ゴム組成物が可塑化用炭化水素樹脂を含まない、または60phr未満で含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタイヤ。
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