JP6697544B2 - 最適化装置及びそれを備えた垂直型多関節ロボット - Google Patents

最適化装置及びそれを備えた垂直型多関節ロボット Download PDF

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    • B25J13/08Controls for manipulators by means of sensing devices, e.g. viewing or touching devices

Description

本発明は、最適化装置及びそれを備えた垂直型多関節ロボットに関する。
垂直型多関節ロボットは、自動車をはじめとした様々な生産技術分野において活用されている。一般に、垂直型多関節ロボットは、複数のロボットアームが関節を介して連結されると共に各関節に取り付けられたモータによって各ロボットアームを作動させることにより、ロボット先端のエンドエフェクタを所望の位置へ移動する(特許文献1)。
特開平6−131032号公報(図10)
この種の垂直型多関節ロボットは、スカラロボットやパラレルリンクロボットなどと比べて剛性が低く、さらに動作姿勢ごとの機械的な特性の変化が大きいため、作業の高精度化を図るのが難しい。一般的に、実際に作業を行うロボット先端の振動は、動作速度の高速化に伴って大きくなる傾向が見られるが、その振動が大きくなりすぎると要求される作業精度を実現できないという問題もあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、垂直型多関節ロボットの作業の高精度化を図ることを主目的とする。
本発明の最適化装置は、
複数のロボット可動部が関節を介して連結されると共に各関節に取り付けられたモータにより各ロボット可動部を作動させることによりロボット先端を所望の位置へ移動させる垂直型の多関節ロボットの動作を最適化する装置であって、
前記ロボット先端の少なくとも移動元と移動先の座標を取得する座標取得手段と、
前記移動元及び前記移動先の座標に基づいて動作軌跡を設定する動作軌跡設定手段と、
前記ロボット先端の動作条件を設定する動作条件設定手段と、
前記動作軌跡と前記動作条件とに基づいて前記多関節ロボットの動作中の時間に対する前記ロボット先端の目標位置情報を導出し、前記動作軌跡の慣性値に応じた動特性モデルと前記多関節ロボットの動作制御とに基づいて前記目標位置情報から前記ロボット先端の振動を導出する振動導出手段と、
前記ロボット先端の振動が予め定められた許容範囲に収まるか否かの判定を行い、前記判定の結果が否定だったならば前記設定された動作条件の少なくとも一つを低い値に設定して前記ロボット先端の振動を導出して再び前記判定を行い、前記判定の結果が肯定だったならばそのときの前記動作条件を最適な動作条件に設定する動作条件設定手段と、
を備えたものである。
この最適化装置は、多関節ロボットの動特性モデルと動作制御とに基づいて各関節の目標位置情報からロボット先端の振動を導出し、その振動が予め定められた許容範囲に収まるか否かの判定を行う。この最適化装置は、判定の結果が否定だったならば、設定された動作条件の少なくとも一つを低い値に設定してロボット先端の振動を導出して再び判定を行い、判定の結果が肯定だったならば、そのときの動作条件を最適な動作条件に設定する。本発明では、作業精度に影響を与えるロボット先端の振動が許容範囲に収まるように動作条件を設定する。そのため、本発明によれば、垂直型多関節ロボットの作業の高精度化を図ることができる。
本発明の最適化装置において、前記動作軌跡設定手段は、前記動作軌跡を設定するにあたり、前記多関節ロボットの姿勢による慣性値が最小となるように動作軌跡を設定してもよい。従来、設計時には、垂直型多関節ロボットがあらゆる動作姿勢に対して最低限の性能が維持できるような条件にて、動作条件の設定を行っていた。そのため、高速動作が可能なロボット姿勢であっても最も条件の悪い姿勢を前提とした動作条件が設定されることがあった。これに対して、ここでは、多関節ロボットの姿勢による慣性値が最小となるように動作軌跡を設定する。そのため、慣性値が大きい場合に比べて、多関節ロボットの動作制限を超えない範囲でできるだけ動作条件を高速にすることができる。つまり、作業の高精度化だけでなく高速化も図ることができる。
本発明の最適化装置において、前記ロボット先端の目標位置情報として、前記ロボット先端に最も近い関節の目標位置情報を代用してもよい。こうすれば、多関節ロボットのロボット先端に位置検出センサが設けられていない場合であっても、本発明を適用することができる。
本発明の最適化装置において、前記動作条件は、移動速度及び加減速度としてもよい。作業速度は移動速度及び加減速度に依存するため、動作条件としてこれらを用いることが好ましい。
本発明の垂直型多関節ロボットは、上述した最適化装置を備えたものである。この垂直型多関節ロボットでは、上述した最適化装置によって最適な動作条件が設定されるため、作業の高精度化を図ることができる。
多関節ロボット10の斜視図。 コントローラ60の電気的接続を表すブロック図。 動作条件最適化処理ルーチンのフローチャート。 全体の動特性モデルと動作中に実行される制御とを合わせた制御系の一例を示す説明図。
本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら以下に説明する。図1は本実施形態の垂直型の多関節ロボット10の斜視図、図2はコントローラ60の電気的接続を表すブロック図である。
垂直型の多関節ロボット10は、6つのロボット可動部(ショルダ14、下アーム16、第1上アーム18、第2上アーム20、リスト22及びコネクタ24)と、コントローラ60とを備えたものである。
6つのロボット可動部は、円柱型のベース12の上に連結されている。具体的には、ベース12の上面に、第1関節31を介してショルダ14が上下軸31aの周りに回転可能に連結されている。このショルダ14には、第2関節32を介して下アーム16の下端部が水平軸32aの周りに回転可能に連結されている。下アーム16の上端部には、第3関節33を介して第1上アーム18の基端部が水平軸33aの周りに回転可能に連結されている。第1上アーム18の先端部には、第4関節34を介して第2上アーム20の基端部が第2上アーム20の長手方向に延びる軸34aの周りに回転可能に連結されている。第2上アーム20の先端部には、第5関節35を介してリスト22の基端部が第2上アーム20の長手方向と直交する方向に延びる軸35aの周りに回転可能に連結されている。このリスト22の先端部には、第6関節36を介してコネクタ24が軸35aと直交する方向に延びる軸36aの周りに回転可能に連結されている。コネクタ24には、各種のエンドエフェクタ26を着脱自在に取り付けることができる。第1関節31は、ショルダ14を回転駆動する第1モータ41を内蔵し、第2関節32は、下アーム16を回転駆動する第2モータ42を内蔵している。第3関節33は、第1上アーム18を回転駆動する第3モータ43を内蔵し、第4関節34は、第2上アーム20を回転駆動する第4モータ44を内蔵している。第5関節35は、リスト22を回転駆動する第5モータ45を内蔵し、第6関節36は、コネクタ24を回転駆動する第6モータ46を内蔵している。第1〜第6モータ41〜46は、それぞれ第1〜第6エンコーダ51〜56(図2参照)を備えている。本実施形態では、モータとしてサーボモータ、エンコーダとしてロータリーエンコーダを用いるものとする。
コントローラ60は、多関節ロボット10のロボット可動部の動作を制御する装置である。コントローラ60は、図2に示すように、CPU61を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶するROM62、各種データを記憶するHDD63、作業領域として用いられるRAM64などを備えており、これらは図示しないバスで電気的に接続されている。CPU61には、第1〜第6駆動回路71〜76や第1〜第6位置検出回路81〜86,入力装置90、出力装置92が接続されている。第1〜第6駆動回路71〜76は、第1〜第6モータ41〜46のそれぞれに対応して設けられている。第1〜第6駆動回路71〜76は、CPU61からの指令信号に基づく電気信号を、それぞれに対応する第1〜第6モータ41〜46へ出力する。第1〜第6位置検出回路81〜86は、各ロボット可動部の位置を検出するためのものであり、第1〜第6エンコーダ51〜56のそれぞれに対応して設けられている。第1〜第6位置検出回路81〜86は、それぞれに対応する第1〜第6エンコーダ51〜56から入力した検出信号に基づいて第1〜第6モータ41〜46の角度位置を検出してCPU61へ出力する。入力装置90は、オペレータが入力操作を行うキーボードやマウスである。出力装置92は、各種データを画像等の視覚的情報として表示するディスプレイである。
次に、本実施形態の多関節ロボット10のコントローラ60が実行する処理について説明する。ここでは、コントローラ60によって実行される動作条件最適化処理ルーチンについて説明する。オペレータが入力装置90を介して動作条件の最適化の実行を指示すると、コントローラ60は動作条件最適化処理のプログラムをROM62から読み出してこれを実行する。図3は、動作条件最適化処理ルーチンのフローチャートである。
コントローラ60のCPU61は、まず、エンドエフェクタ26の作業部位(例えば部品を把持する部位)の移動元、移動先及び中継通過点のそれぞれの座標と移動対象物体の質量を取得する(ステップS110)。移動対象物体とは、エンドエフェクタ26の作業部位に把持されて移動元から移動先へ運ばれる物体のことをいう。移動元、移動先及び中継通過点のそれぞれの座標は、オペレータが入力装置90を介して入力したデータをCPU61が取得するようにしてもよいし、予めHDD63などの記憶装置に記憶されたデータをCPU61が読み出して取得するようにしてもよい。
続いて、CPU61は、動作軌跡を設定する(ステップS120)。具体的には、CPU61は、エンドエフェクタ26の作業部位の移動元、移動先及び中継通過点のそれぞれの座標に基づいて、エンドエフェクタ26の作業部位の動作軌跡を設定する。例えば、CPU61は、エンドエフェクタ26の作業部位が移動元から中継通過点を通って移動先に至るまでの動作軌跡を、サンプリング時間(数msec)ごとのエンドエフェクタ26の作業部位の位置座標として演算する。また、動作軌跡は、動作イナーシャ(慣性値)が最小となるように設定する。例えば、エンドエフェクタ26の作業部位の移動元が、図1に示すように、下アーム16が床面の法線方向から後方へわずかに傾き第1及び第2上アーム18,20が床面と平行な位置だとする。また、エンドエフェクタ26の作業部位の移動先が、図1の状態から、第1及び第2上アーム18,20が床面と平行のまま、下アーム16が床面の法線方向から前方へ大きく(例えば60°)傾き、ショルダ14が大きく(例えば右に120°)回転した位置だとする。この場合、動作軌跡の候補として、図1の状態から先にショルダ14を旋回したあと下アーム16を前方へ大きく傾ける軌跡Aと、図1の状態から先に下アーム16を前方へ大きく傾けたあとショルダを旋回する軌跡Bの2つがあるとする。動作イナーシャは、エンドエフェクタ26が旋回するときの旋回軸からエンドエフェクタ26までの距離が短い方が小さくなる。この距離は、軌跡Aの方が短い。そのため、軌跡Aが、動作イナーシャが最小となる動作軌跡として設定される。
続いて、CPU61は、動作条件を設定する(ステップS130)。ここでは、動作条件として、エンドエフェクタ26の作業部位の移動速度及び加減速度を設定する。CPU61は、停止状態のエンドエフェクタ26の作業部位が移動元から加速してある一定の速度に到達したあと移動先の手前までその速度を維持して移動し、その移動先の手前で減速して移動先で停止する、というパターンで移動することを前提として、エンドエフェクタ26の動作制限を超えない範囲で最大の移動速度及び加減速度に自動設定する。なお、動作条件は、オペレータが入力装置90を介して入力するようにしてもよい。
続いて、CPU61は、各関節の目標位置情報を導出する(ステップS140)。具体的には、CPU61は、動作軌跡や動作条件に基づいてインバースキネマティクスを解いて各関節の目標位置情報を導出する。インバースキネマティクスとは、エンドエフェクタ26の作業部位の位置が決定されるとそれを実現するために各関節の位置情報を逆計算する周知の手法である。ここでは、各関節の目標位置情報として、サンプリング時間ごとの目標角度位置を導出する。
続いて、CPU61は、エンドエフェクタ26の作業部位の振動を導出する(ステップS150)。具体的には、CPU61は、多関節ロボット10の全体の動特性モデルと動作中に実行される制御とを合わせた制御系を用いて、エンドエフェクタ26の作業部位の目標角度位置に基づいてその作業部位の振動を仮想的に導出する。全体の動特性モデルとしては、多関節ロボット10の姿勢によって決まる慣性値が最小となる動作軌跡におけるモデルを用いる。動特性モデルは、慣性値のほか、エンドエフェクタ26の作業部位が動作軌跡を移動するときの多関節ロボット10の各関節31〜36の摩擦力や各ロボット可動部(ショルダ14、下アーム16、第1上アーム18、第2上アーム20、リスト22及びコネクタ24)の剛性や移動対象物体の質量を考慮したものを用いる。動特性モデルの詳細は、例えば書籍「モード解析入門」(長松昭男著、(株)コロナ社発行)などに記載されているように数学的に算出することができる。
全体の動特性モデルと動作中に実行される制御とを合わせた制御系の一例を図4に示す。図4の制御系は、一般的な位置フィードバック制御回路であり、位置制御を実行したときのエンドエフェクタ26の作業部位の位置を導出するためのものである。この制御系では、位置指令r(第6関節36の目標角度位置)とエンコーダ位置x(第6エンコーダ56から得られる位置)との偏差がフィードバック制御の伝達特性Cを持つ第1のブロックB1に入力され、第1のブロックB1からトルク指令τが出力される。フィードバック制御の伝達特性Cは、図4中の式に示すようにPID制御を用いた場合を例示したが、特にこれに限定されるものではなく、例えばPI制御を用いてもよい。第1のブロックB1から出力されたトルク指令τは、動特性モデルの伝達特性Pを持つ第2のブロックB2に入力され、第2のブロックB2からエンコーダ位置xが出力される。動特性モデルの伝達特性Pは、図4中の式に示すように2次系伝達関数として表されるものを例示したが、特にこれに限定されるものではない。エンコーダ位置xは、エンドエフェクタ26の作業部位に最も近い第6関節36に取り付けられた第6エンコーダ56の検出信号である。また、第1のブロックB1から出力されたトルク指令τは、動特性モデルの伝達特性P*を持つ第3のブロックB3に入力され、第3のブロックB3からエンドエフェクタ26の作業部位の位置x*が出力される。動特性モデルの伝達特性P*は、図4中の式に示すように、伝達特性Pと同様、2次系伝達関数として表されるものを例示したが、特にこれに限定されるものではない。エンドエフェクタ26はエンコーダ(センサ)を有していないため、位置フィードバック制御には、第6関節36の目標角度位置と第6エンコーダ56から得られるエンコーダ位置xとを代用した。この制御系で得られるエンドエフェクタ26の作業部位の位置x*のサンプリング時間ごとの推移から、その作業部位の振動を導出することができる。例えば、横軸を時間、縦軸を位置x*を表すグラフを作成すれば、振動の振幅や周期等を導出することができる。
続いて、CPU61は、振動が許容範囲内に収まるか否かを判定する(ステップS160)。具体的には、CPU61は、振動の振幅が許容範囲に収まるか否かを判定する。許容範囲は、予め作業精度に応じて設定されているものである。振動の振幅が許容範囲内に収まらなかったならば、CPU61は動作条件を再設定し(ステップS170)、ステップS140以降の処理を繰り返す。CPU61は、動作条件を再設定するにあたり、速度及び加減速度の少なくとも一方を現在の設定値よりも低く再設定する。振動は、速度や加減速度に依存するからである。一方、振動の振幅が許容範囲内に収まったならば、CPU61は現在の動作条件を最適な動作条件として設定し(ステップS180)、本ルーチンを終了する。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のコントローラ60が本発明の最適化装置に相当し、ショルダ14、下アーム16、第1上アーム18、第2上アーム20、リスト22及びコネクタ24がロボット可動部に相当し、第1〜第6関節31〜36が関節に相当し、第1〜第6モータ41〜46がモータに相当し、エンドエフェクタ26の作業部位がロボット先端に相当する。また、コントローラ60のCPU61が、座標取得手段、動作軌跡設定手段、動作条件設定手段、振動導出手段及び動作条件設定手段に相当する。
以上説明した多関節ロボット10のコントローラ60によれば、作業精度に影響を与えるエンドエフェクタ26の作業部位の振動が許容範囲に収まるように動作条件を設定するため、多関節ロボット10の作業の高精度化を図ることができる。
また、従来、設計時には、多関節ロボット10があらゆる動作姿勢に対して最低限の性能が維持できるような条件にて、動作条件の設定を行っていた。そのため、高速動作が可能なロボット姿勢であっても最も条件の悪い姿勢を前提とした動作条件が設定されることがあった。これに対して、CPU61は、多関節ロボット10の姿勢による慣性値が最小となるように動作軌跡を設定する。そのため、慣性値が大きい場合に比べて、多関節ロボット10の動作制限を超えない範囲でできるだけ動作条件を高速にすることができる。つまり、作業の高精度化だけでなく作業の高速化も図ることができる。
更に、CPU61は、エンドエフェクタ26の作業部位の目標位置情報として、その作業部位に最も近い第6関節36の第6エンコーダ56の目標位置情報を代用して制御を行う。そのため、多関節ロボット10のエンドエフェクタ26の作業部位に位置検出センサが設けられていない場合であっても、本発明を適用することができる。
更にまた、エンドエフェクタ26の作業部位の動作条件として、移動速度及び加減速度を採用している。作業速度は作業部位の移動速度及び加減速度に依存するため、動作条件としてこれらを用いることが好ましい。
そしてまた、多関節ロボット10は、上述した動作条件最適化処理ルーチンを実行するコントローラ60を備えたものである。この多関節ロボット10では、コントローラ60によって最適な動作条件が設定されるため、作業の高精度化、高速化を図ることができる。また、オペレータが入力装置90を介して移動元・移動先の座標や振動の許容範囲を設定すれば、あとはコントローラ60が自動的に最適な動作条件を設定してその動作条件で実際にエンドエフェクタ26を用いた作業を実行するように各ロボット可動部を制御することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、動作イナーシャが最小となるような動作軌跡を設定したが、特に動作イナーシャを考慮せずに動作軌跡を設定してもよい。その場合、上述した実施形態に比べて作業速度は低下するものの、作業精度は高くすることができる。
上述した実施形態では、各関節の目標位置情報として、角度位置を用いることとしたが、角度位置のほかに角速度や角加速度を用いるようにしてもよい。角速度は、サンプリング時間ごとの角度位置がわかれば導出することができ、角加速度は、サンプリング時間ごとの角速度がわかれば導出することができる。
上述した実施形態では、エンドエフェクタ26の作業部位の目標位置情報として、その作業部位に最も近い第6関節36の目標位置情報を代用したが、エンドエフェクタ26の作業部位が位置検出センサを有している場合には、エンドエフェクタ26の作業部位の目標位置情報そのものを利用してフィードバック制御を行うようにしてもよい。
上述した実施形態のステップS160では、振動の振幅が許容範囲内に収まるか否かを判定したが、振動の振幅に代えて又は加えて、振動の周期が許容範囲内に収まるか否かを判定してもよい。
上述した実施形態では、移動対象物体の質量を取得して、その質量に応じた動特性モデルを用いることとしたが、移動対象物体の質量がエンドエフェクタ26と比べて無視できるほど小さい場合には、移動対象物体の質量を考慮しなくてもよい。
上述した実施形態では、最適化装置としてのコントローラ60を多関節ロボット10に搭載した場合を例示したが、こうしたコントローラ60をシミュレーション装置に搭載してもよい。その場合、コントローラ60によって設定された最適な動作条件を採用した多関節ロボット10の動作を、シミュレーション装置のディスプレイ上に動画で表示してもよい。このとき、多関節ロボット10とその周りの装置類との干渉などをオペレータが確認してもよい。
上述した実施形態では、できるだけ作業速度が高速で振動が許容範囲内に収まる動作条件を最適な動作条件として設定したが、それに代えて、各関節31〜36の各モータ41〜46のトルクを導出し、導出されたトルクと各モータ41〜46が有する許容範囲とを比較し、できるだけ大きな値で許容範囲内に収まるトルクを発生する動作条件を最適な動作条件として設定してもよい。あるいは、振動とトルクの両方を考慮して最適な動作条件を設定してもよい。
本発明は、垂直型多関節ロボットに利用可能である。
10 多関節ロボット、12 ベース、14 ショルダ、16 下アーム、18 第1上アーム、20 第2上アーム、22 リスト、24 コネクタ、26 エンドエフェクタ、31 第1関節、31a 上下軸、32 第2関節、32a 水平軸、33 第3関節、33a 水平軸、34 第4関節、34a 軸、35 第5関節、35a 軸、36 第6関節、36a 軸、41〜46 第1〜第6モータ、51〜56 第1〜第6エンコーダ、60 コントローラ、61 CPU、62 ROM、63 HDD、64 RAM、71〜76 第1〜第6駆動回路、81〜86 第1〜第6位置検出回路、90 入力装置、92 出力装置、B1〜B3 第1〜第3ブロック。

Claims (4)

  1. 複数のロボット可動部が関節を介して連結されると共に各関節に取り付けられたモータにより各ロボット可動部を作動させることによりロボット先端を所望の位置へ移動させる垂直型の多関節ロボットの動作を最適化する装置であって、
    前記ロボット先端の少なくとも移動元と移動先の座標を取得する座標取得手段と、
    前記移動元及び前記移動先の座標に基づいて動作軌跡を設定する動作軌跡設定手段と、
    前記ロボット先端の動作条件を設定する動作条件設定手段と、
    前記動作軌跡と前記動作条件とに基づいて前記多関節ロボットの動作中の時間に対する前記ロボット先端の目標位置情報を導出し、前記動作軌跡の慣性値に応じた動特性モデルと前記多関節ロボットの動作制御とに基づいて前記目標位置情報から前記ロボット先端の振動を導出する振動導出手段と、
    前記ロボット先端の振動が予め定められた許容範囲に収まるか否かの判定を行い、前記判定の結果が否定だったならば前記設定された動作条件の少なくとも一つを低い値に設定して前記ロボット先端の振動を導出して再び前記判定を行い、前記判定の結果が肯定だったならばそのときの前記動作条件を最適な動作条件に設定する動作条件設定手段と、
    を備え
    前記ロボット先端の目標位置情報として、前記ロボット先端に最も近い関節のエンコーダ検出信号のみに基づく目標位置情報を使用する、
    最適化装置。
  2. 前記動作軌跡設定手段は、前記動作軌跡を設定するにあたり、前記多関節ロボットの姿勢による慣性値が最小となるように動作軌跡を設定する、
    請求項1に記載の最適化装置。
  3. 前記動作条件は、移動速度及び加減速度である、
    請求項1又は2に記載の最適化装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の最適化装置を備えた垂直型多関節ロボット。
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