JP6696371B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6696371B2
JP6696371B2 JP2016175753A JP2016175753A JP6696371B2 JP 6696371 B2 JP6696371 B2 JP 6696371B2 JP 2016175753 A JP2016175753 A JP 2016175753A JP 2016175753 A JP2016175753 A JP 2016175753A JP 6696371 B2 JP6696371 B2 JP 6696371B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image forming
torque
value
photoconductor
toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016175753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018040981A (ja
Inventor
裕正 関
裕正 関
義彦 光
義彦 光
隆浩 辻本
隆浩 辻本
江口 博
博 江口
奈津世 井田
奈津世 井田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2016175753A priority Critical patent/JP6696371B2/ja
Publication of JP2018040981A publication Critical patent/JP2018040981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6696371B2 publication Critical patent/JP6696371B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

本発明は,トナーを用いて媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。さらに詳細には,トナー像を担持する感光体を複数個有するとともに,複数の感光体の回転駆動を1つの駆動源で行うように構成されている画像形成装置に関するものである。
従来から,トナーを用いる画像形成装置では,感光体を用いている。すなわち,感光体の表面に静電潜像を形成し,そこにトナーを供給することでトナー像を形成するのである。このトナー像が媒体に転写されることで媒体上に画像が形成される。この感光体は,使用とともに表面がすり減ってやがて寿命を迎えることとなる。感光体の寿命を管理する簡便な方法は画像形成枚数の積算である。しかし感光体の寿命の進行は,画像形成枚数に単純に比例する訳ではない。形成する画像におけるトナー被覆率にも左右される。トナーが事実上潤滑剤の役割を果たして感光体の摩滅を遅らせるからである。このため,積算画像形成枚数の限界値を安全よりに設定すると,実際にはまだ寿命の来ていない感光体を交換してしまう事象が生じうる。トナー被覆率が高めの画像を多く形成した場合である。これでは,資源の有効利用という観点からは好ましくない。
そこで特許文献1の画像形成装置では,画像形成枚数以外の指標により感光体(電子写真感光体)の寿命を管理することとしている。具体的には,感光体を回転駆動する際の駆動トルクを測定している。さらに感光体の温度を調整する加熱器を備えている。これにより,感光体の温度を変化させたときの駆動トルクの変化により,感光体の寿命判定を行っている。
特開2014-002233号公報
しかしながら前記した従来の画像形成装置には,次のような問題点があった。カラー画像形成装置への適用が必ずしも容易でないことである。特に,カラー画像形成装置の中でも,色ごとに感光体を有するタンデムタイプのカラー画像形成装置であって,複数の感光体の駆動を共通のモーターで行う形式のものへの適用に難があった。測定される駆動トルクは,複数の感光体を同時に駆動する場合のものであるため,個別の感光体の寿命判定ができなかったのである。
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,トナー像を担持する複数個の感光体を共通の駆動源で回転駆動する形式でありつつ,トルク測定による感光体の寿命管理を感光体ごとに個別に行うことができる画像形成装置を提供することにある。
本発明の一態様における画像形成装置は,複数の画像形成ユニットを有するとともに,複数の画像形成ユニットのそれぞれが,感光体と,感光体にトナーを付与する現像器と,感光体上のトナーを除去する静止式のクリーニング部材とを有しており,現像器から感光体上に付与されクリーニング部材により除去される前のトナーを媒体に転写することで画像を媒体上に形成する装置であって,複数の画像形成ユニットの感光体を回転駆動する共通駆動源と,共通駆動源の回転時のトルクの指標値を出力するトルク測定部と,画像形成時以外のときに複数の画像形成ユニットの感光体の劣化状態を個別に判定する劣化判定部とを有し,劣化判定部は,複数の画像形成ユニットのいずれの感光体にもトナーを付与しない状態で共通駆動源を駆動させたときのトルク測定部の出力値である第1トルク値を取得し,複数の画像形成ユニットのいずれか1つの感光体にトナーを付与する状態で共通駆動源を駆動させたときのトルク測定部の出力値である第2トルク値を取得し,第1トルク値から第2トルク値を引いた差であるトルク差があらかじめ定めた劣化判定事象に該当する程度には大きくない場合に,第2トルク値の取得時にトナーを付与した感光体はまだ劣化していないと判定し,トルク差が劣化判定事象に該当する程度に大きい場合に,第2トルク値の取得時にトナーを付与した感光体が劣化していると判定するように構成されているものである。
上記態様における画像形成装置では,劣化判定は,共通駆動源を駆動させつつ行われる。したがって,共通駆動源により駆動されるすべての感光体も回転している状態で劣化判定が行われる。劣化判定では,第1トルク値と第2トルク値とが取得される。第1トルク値は,複数の感光体いずれにもトナーを付与しない状態でのトルク値である。第2トルク値は,複数の感光体のいずれか1つにトナーを付与する状態でのトルク値である。第1トルク値と第2トルク値との差であるトルク差が,当該トナーを付与した感光体の劣化状況の指標値である。よって,トルク差が所定の劣化判定事象に該当する程には大きくなければ,当該感光体はまだ劣化していないと判定する。一方,トルク差が劣化判定事象に該当する程度に大きければ,当該感光体が劣化していると判定する。この判定は,共通駆動源により駆動される他の感光体の劣化状況とは独立の判定である。
上記態様の画像形成装置ではさらに,複数の画像形成ユニットのいずれの感光体も初期状態であるときにおけるトルク差である初期差を複数の感光体ごとに記憶する初期状態記憶部を有し,劣化判定部は,使用開始後に第1トルク値および複数の感光体のそれぞれについての第2トルク値を取得し,使用開始後のトルク差である使用後差を,複数の感光体ごとに初期差と対比するように構成されていてもよい。この場合,使用後差から初期差を引いた増分があらかじめ定めた限界値より大きいことが,当該感光体についての劣化判定事象となる。このようにすると,各感光体の初期状態を踏まえたより適切な劣化判定ができる。
上記態様の画像形成装置ではまた,劣化判定部が,第2トルク値を取得する際の当該画像形成ユニットの感光体へのトナーの付与を,当該画像形成ユニットのクリーニング部材によりトナーが除去される幅方向範囲全体に対して行わせることが好ましい。これにより,多様なサイズの用紙が使用され,劣化状態が幅方向位置により不均一であるような場合でも,幅方向範囲全体の劣化状況に対応した劣化判定がなされる。
上記態様の画像形成装置ではあるいは,初期状態からの画像形成の累積実行量を積算する画像形成量積算部を有し,劣化判定部は,累積実行量の積算値があらかじめ定めた既定値に達してから,感光体の劣化状態の判定を行うことが好ましい。上記態様の画像形成装置ではまた,劣化判定部が,感光体の劣化状態の判定により,いずれの感光体も劣化していないと判定した場合に,取得した最新のトルク差が大きいほど,次回の判定を行うまでの間隔を短く設定するようになっていてもよい。これにより,劣化判定によるトナー消費を抑えつつ,感光体の寿命到来が近づいてきたときには確実に劣化判定を行うことができる。
上記態様の画像形成装置では,温度と湿度との少なくとも一方を取得する環境検知部と,トルク測定部の出力値に対して,温度が高いほど値を縮小し温度が低いほど値を強調する温度補正と,湿度が高いほど値を強調し湿度が低いほど値を縮小する湿度補正との少なくとも一方を行う環境補正部とを有し,劣化判定部は,環境補正部での補正を受けた第1トルク値および第2トルク値を用いて感光体の劣化状態の判定を行うように構成されていることもまた好ましい。共通駆動源の回転抵抗は環境要因にも左右されるが,このような補正機能により,環境要因に合わせた適切な劣化判定を行うことができる。
本構成によれば,トナー像を担持する複数個の感光体を共通の駆動源で回転駆動する形式でありつつ,トルク測定による感光体の寿命管理を感光体ごとに個別に行うことができる画像形成装置が提供されている。
実施の形態に係る画像形成装置の要部を示す断面図である。 実施の形態における感光体の駆動系の構成を示す模式図である。 実施の形態に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。 感光体の駆動トルクの変動を示すグラフである。 トナーの供給幅とクリーニングブレードによるクリーニング幅との関係を示す斜視図である。 劣化判定時の電流値の変化を示すグラフである。 新品時に劣化判定を行った場合の電流値の変化を示すグラフである。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に要部を示す画像形成装置1は,画像形成部2と給紙部3とを有している。画像形成部2は,中間転写ベルト4と,感光体ユニット5Y(イエロー),5M(マゼンタ),5C(シアン),5K(ブラック)とを有している。画像形成部2にはさらに,2次転写ローラー6,定着器7も設けられている。これにより,給紙部3から供給された用紙上に4色フルカラーのトナー画像を形成するようになっている。
感光体ユニット5Yは,感光体8,帯電器9,露光器10,現像器11,1次転写ローラー12,クリーナーボックス13を有している。クリーナーボックス13には,クリーニングブレード14が設けられている。クリーニングブレード14は,感光体8に対して静止状態で押し当てられている。クリーニングブレード14により,感光体8上の転写残トナーが除去される。感光体ユニット5M,5Cも,感光体ユニット5Yと同様の構成を有している。感光体ユニット5Kも,各構成部品がやや大型ではあるが基本的には感光体ユニット5Y,5M,5Cと同様の構成を有している。
本形態の画像形成装置1では,図2に示すように4つの感光体8の駆動系が構成されている。画像形成装置1には,感光体8の駆動用として2つのモーターが備えられている。カラー用モーター15とブラック用モーター16である。カラー用モーター15は,Y色用,M色用,C色用,の3つの感光体8の共通駆動源であり,ブラック用モーター16はK色用の感光体8の単独駆動源である。このためY色用,M色用,C色用,の3つの感光体8は,回転する場合には揃って回転し,停止する場合にはいずれも停止する。
本形態の画像形成装置1の制御系の構成を図3に示す。図3の制御系は,制御部17を中心に構成されている。制御部17は,低圧電源(商用電源からの降圧による電源)18から電力の供給を受けて動作するようになっている。制御部17には種々の制御回路が内蔵されているが,その主なものとして駆動回路19がある。駆動回路19は,カラー用モーター15およびブラック用モーター16の回転制御を行うものである。駆動回路19はさらに,カラー用モーター15およびブラック用モーター16の後述する駆動時の電流を検知する機能を有している。これは,実質的にはモーターの回転時に必要なトルクを測定する機能である。この機能は,感光体8の寿命管理のために用いられる。
制御部17はさらに,高圧電源(商用電源からの昇圧による電源)20,各センサー21,報知部22に接続されている。高圧電源20は,現像,転写などのプロセス電圧を司るものである。各センサー21には,機内の環境条件(温度,湿度)のセンサーや給紙部3の用紙切れセンサーなどが含まれる。報知部22は,ユーザーへの各種メッセージの伝達(表示または音声による)を行うものである。
上記のように構成された本形態の画像形成装置1の特徴点は,感光体8,特にカラー用の3つの感光体8(Y,M,C)の寿命管理にある。そこでこの寿命管理について説明する。本形態では,感光体8の駆動に必要なトルクを検知することにより,感光体8の寿命到来を判定する。感光体8は,耐久使用による劣化が進むほど,駆動に必要なトルクが上昇していく性質を有している。感光体8の表面が,使用による摩滅とともに粗面化していくからである。
これを図4のグラフにより説明する。図4のグラフの横軸は耐久画像形成枚数であり,縦軸はカラー用モーター15を画像形成時のスピードで回転させるのに必要な電流値である。この電流値は,3つの感光体8(Y,M,C)を画像形成時のスピードで回転させるのに必要なトルクの指標値である。さらに図4中には,(a)〜(d)の4本のグラフが描かれている。この意味は次の通りである。
(a)3色ともトナーを供給しない状態での電流値。
(b)C色のみトナーを供給する状態での電流値。
(c)Y色のみトナーを供給する状態での電流値。
(d)M色のみトナーを供給する状態での電流値。
ここで上記(b)〜(d)でいう,「トナーを供給する」とは,幅方向に対していわゆるベタ塗り印刷の状態のことである。すなわち画像形成幅全体にトナーを供給する状態である。これは,図5に示されるように,クリーニングブレード14が感光体8に接触する幅であるクリーニング幅の全体にトナーが供給される状態である。また,上記(b)〜(d)ではいずれも,本来の画像形成時の状態とは異なるが,1次転写ローラー12のバイアス電圧をオフにしている。つまり,現像器11から感光体8に供給されたトナーが全量クリーニングブレード14に到達する状態である。
図4を見ると,4本のグラフのうち(a)が最も高い位置にあり,(b)〜(d)はいずれも(a)より下にある。これは,3色ともトナーが供給されない状態では感光体8の回転抵抗が高く,トナーが供給されることにより回転抵抗が下がる,ということを意味する。感光体8の回転抵抗のうち相当の部分を占めるクリーニングブレード14の摩擦抵抗が,トナーの事実上の潤滑作用により低下するためである。なお,図4に示される(b),(c),(d)の高低順序は一例であり,必ずこの順番になるというものではない。画像形成装置1の機体が異なれば別の順番になる可能性はある。また,形成する画像の内容にもよる。
図4ではまた,4本のグラフともに全体的には右上がりの傾斜となっている。これはつまり,耐久使用の進行とともに駆動トルクが上昇していく,ということである。このことは,感光体8の表面が粗面化していくのに伴い回転抵抗(特にクリーニングブレード14による接触抵抗)が上昇していくことと対応している。ただ,図4中で左端の使用開始から間もない期間(記号R)では逆に,グラフが4本とも右下がりになっている。これは,カラー用モーター15から感光体8に至る駆動伝達メカの初期慣らしによる抵抗低下現象である。この現象は本発明での着目対象ではないので,本発明としては基本的に無視する。図4では,耐久使用の途中である30万枚程度の辺りでは既に,グラフが右下がりから右上がりに転じて相当経っている。そして,32万枚程度の辺りでは,初期(0)の電流値を明らかに上回っている。
図4ではさらに,最高位の(a)のグラフと,それより下の(b)〜(d)のグラフとの差(トルク差)も,耐久使用の進行とともに拡大していく傾向がある。これは,耐久使用の比較的初期においては,トナー無供給時とトナー供給時とでの感光体8の回転抵抗の差が小さいことを意味している。初期には感光体8の表面の平滑度が高くクリーニングブレード14による接触抵抗がもともと低いので,そこへトナーが供給されても回転抵抗の低下幅が小さいからである。一方,耐久使用が進行していくと,感光体8の表面が粗面化しておりクリーニングブレード14による接触抵抗が高くなっているので,トナー供給による回転抵抗の低下幅も大きいのである。
本形態の画像形成装置1では,使用開始後に適宜の間隔で,感光体8の劣化判定を行う。この劣化判定は,画像形成時以外の時に,次のことを行うことによってなされる。すなわち,画像形成時と同じスピードでカラー用モーター15を回転させつつ,その駆動電流値をモニターするのである。そして,Y,M,Cの各色のトナーを順次供給する。ただしその際,同時に2色以上のトナーを供給しないようにする。また,トナーが全く供給されない期間も存在するようにする。
図6に,このようにして得られるカラー用モーター15の駆動電流値のプロファイルを示す。このグラフは測定される電流値を示しており,左から右への向きが時間の経過に対応している。図6に示すのは耐久使用34万枚時での結果の例である。図6を見ると,3回の電流値の低下が見られる。この,電流低下時以外の一定電流時の電流値が,トナー無供給状態(前述の(a))での駆動トルクの指標値(第1トルク値)である。
図6中に3回ある電流値低下のうち最初(左)のものは,Y色トナーの供給によるものである。したがってこのときのボトムの電流値が,Y色トナー供給状態(前述の(c))での駆動トルクの指標値(Y色についての第2トルク値)である。同様に,2番目(中)の電流値低下におけるボトムの電流値が,M色トナー供給状態(前述の(d))での駆動トルクの指標値(M色についての第2トルク値)である。最後(右)の電流値低下におけるボトムの電流値が,C色トナー供給状態(前述の(b))での駆動トルクの指標値(C色についての第2トルク値)である。ここで厳密にいえば電流値からトルク値への変換が必要であるが,そのための変換テーブルをあらかじめ作成しておけばよい。
そこで各色について,第1トルク値と第2トルク値との差,すなわちトルク差を算出する。図6中のYe,Me,Ceがそれぞれ,Y,M,Cの各色についてのトルク差に相当する。上記より,トルク差Ye,Me,Ceはそれぞれ,Y,M,Cの各色の感光体8の劣化(表面の摩耗)の程度の指標値である。そこで,トルク差Ye,Me,Ceについて,あらかじめ閾値を設けておくことで,Y,M,Cの各色の感光体8の劣化判定を個別に行うことができる。測定されたトルク差Ye,Me,Ceのうち,閾値に達したものがあれば,該当色の感光体8の劣化が,その閾値により示される程度に達したということになるからである。このため報知部22を用いて,該当する感光体8の交換推奨,交換要求等の適宜のメッセージを出力することができる。あるいは,画像形成を禁止する措置を取ることもできる。
あるいは,劣化判定をもっと精密に行うこともできる。そのためには,前述の駆動電流値の初期値を利用する。図4で述べたように耐久使用の初期には,(a)〜(d)の4通りの電流値がいずれも小さい。また,(a)の電流値と(b)〜(d)の各電流値との差(トルク差)も小さい。よって,Y,M,Cの各色の感光体8がいずれも新品であるときに図6と同様の電流測定を行うと,図7のようなグラフが得られる。図7中のYf,Mf,Cfはそれぞれ,前述のトルク差Ye,Me,Ceの初期値(初期差)である。これらはいずれも,図6中のトルク差Ye,Me,Ce(使用後差)より小さい。
そこで,新品時に測定した初期差Yf,Mf,Cfを制御部17の内部に保存しておくのである。そして,耐久使用途中での感光体8の劣化判定で使用後差Ye,Me,Ceが得られると,色ごとに使用後差から初期差を差し引いて増分を算出する。この増分についてあらかじめ限界値を設定しておくことで,より精密な劣化判定がなされるのである。つまり,増分がその限界値に達した場合に,前述のトルク差が閾値に達したものと見なすのである。むろんこの場合の限界値にも,予告段階や画像形成禁止段階などの複数水準があってよい。なお,図7の初期差について,上記では「新品であるとき」と述べたが,新品時以外にY,M,Cの感光体8を交換したときであってもよい。
さらに本形態では,前述の「各センサー21」に含まれる環境センサーを用いて,劣化判定をより精密に行うことができる。感光体8の回転抵抗には,温度・湿度といった環境要因に左右される部分があるからである。たとえば,カラー用モーター15から感光体8に至る駆動伝達メカの機械抵抗は,低温で大きく高温で小さい傾向がある。そのため,電流値からトルク値への変換に際して,温度に基づく補正処理を入れることが好ましい。
そこで例えば,電流値からトルク値への変換テーブルとして,表1に示すように複数水準(ここでは2水準)の温度に対応するものを用いることができる。表1ではいずれの電流値に対しても,高温(25℃)欄よりも低温(15℃)欄の方が大きいトルク値が指定されている。これにより,機械抵抗の大きい低温時には,同じ電流値に対してもより大きなトルク値に変換されるようになっている。つまり高温ではトルク値が縮小され低温ではトルク値が強調される。こうして,より精密な劣化判定が行われる。むろん,温度の水準の数がもっと多い変換テーブルを使用してもよい。
Figure 0006696371
また,温度ばかりでなく湿度に関しても,電流値からトルク値への変換に際して補正を行うことができる。湿度の場合には,高湿度であるほど,トナー供給状態での感光体8の回転抵抗が高い傾向がある。トナーが吸湿して塊状化しやすく,その分潤滑性が低いからである。湿度による補正についても上記のような複数水準の変換テーブルを用意しておくことができる。また,温度と湿度の両方の条件を込めた複数の水準に対応する変換テーブルを用意しておいてもよい。
上記のような感光体8の劣化判定は,画像形成時以外の適宜のタイミングで実行される。一般的には,一定の画像形成枚数(例えば1万枚)ごとに行われる。ただし,この判定は感光体8の寿命管理として行うものであるから,残存寿命が十分にある間は行う必要がないといえる。このため,使用開始後における初回判定条件を設定しておいて,累積画像形成量が初回判定条件を満たすまでは劣化判定を行わないこととしてもよい。つまり,累積画像形成量があらかじめ定めた既定値に達してから劣化判定を行うのである。初回判定条件としては例えば,累積画像形成枚数にして30万枚,等が考えられる。累積画像形成量については,カウント値を制御部17内に記憶しておけばよい。
一方で,感光体8の残存寿命が減少してくると,劣化判定を行う必要性は上昇してくると言える。ここで前述の図4,図6等の説明から,残存寿命の減少(累積画像形成枚数の増加)とともに前述のトルク差,増分が上昇してくる。つまり,トルク差,増分が上昇してそれらについての前述の閾値,限界値に近づいていくほど,劣化判定を行う必要性は上昇してくるのである。このため,劣化判定によりいずれの感光体も劣化していないと判定された場合であっても,上記の状況であった場合には,劣化判定の頻度を上昇させた方がよいといえる。そこで,トルク差,増分がそれらについての閾値,限界値に達しない範囲内で上昇していくほど,次回の判定を行うまでの間隔を短く設定するようにするとよい。これにより,残存寿命が長いうちは劣化判定の実行頻度を低くしてトナーの消費を抑え,残存寿命が短くなってくると劣化判定の実行頻度を上げて感光体8の過使用を防止することができる。
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば,3つの感光体8を駆動するカラー用モーター15の駆動トルク値により,感光体8の劣化判定を行うこととしている。そして,そのためにカラー用モーター15を回転させつつ,トナーを供給しない状態と,いずれか1色のトナーのみを供給する状態とのトルク差を取ることで,3つの感光体8の劣化判定を個別に行うようにしている。これにより,トルク測定による感光体8の寿命管理を感光体8ごとに個別に行うことができる画像形成装置1が実現されている。そしてこのような判定を行うことで,単純に累積画像形成枚数で判定する場合と異なり,まだあまり劣化していない感光体8を交換してしまうことがない。その一方で,劣化が通常より早めに進行した場合であっても,適切に劣化判定がなされる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,本実施の形態では,共通駆動源であるカラー用モーター15により駆動される3つの感光体8についての劣化判定を説明した。ブラック用モーター16により駆動されるK色の感光体8の劣化判定については説明を省略したが,同様にトルク差等の概念により劣化判定が可能である。また,1つのモーターでK色を含めた全色の感光体を駆動する構成の画像形成装置についても本発明の適用が可能である。むろん,色の総数は4に限らない。
また,本実施の形態では図5で述べたように,クリーニング幅の全体にトナーを供給して劣化判定を行うものとした。しかしこのことは必須ではなく,クリーニング幅の一部にのみトナーを供給して劣化判定を行うことも可能である。このようにすると,クリーニング幅の全体の摩耗状況を反映したトルク測定がなされる訳ではないので,その点では不利である。しかし,小サイズ紙の使用が多い用途であれば,事実上これで十分なことがある。
また,対象とする画像形成装置1については,図1に示したプリンタータイプばかりでなく,スキャナ部を有するコピー機タイプであってもよい。さらに,公衆回線を経由して画像形成ジョブの送受信を行う機能を備えたものであってもよい。なお,使用するトナーは,1成分係でも2成分系でもよい。
1 画像形成装置
2 画像形成部
8 感光体
14 クリーニングブレード
15 カラー用モーター
17 制御部(劣化判定部,環境補正部,初期状態記憶部,画像形成量積算部)
19 駆動回路(トルク測定部)
21 各センサー

Claims (6)

  1. 複数の画像形成ユニットを有するとともに,
    前記複数の画像形成ユニットのそれぞれが,
    感光体と,
    前記感光体にトナーを付与する現像器と,
    前記感光体上のトナーを除去する静止式のクリーニング部材とを有しており,
    前記現像器から前記感光体上に付与され前記クリーニング部材により除去される前のトナーを媒体に転写することで画像を媒体上に形成する画像形成装置であって,
    前記複数の画像形成ユニットの感光体を回転駆動する共通駆動源と,
    前記共通駆動源の回転時のトルクの指標値を出力するトルク測定部と,
    画像形成時以外のときに前記複数の画像形成ユニットの感光体の劣化状態を個別に判定する劣化判定部とを有し,
    前記劣化判定部は,
    前記複数の画像形成ユニットのいずれの感光体にもトナーを付与しない状態で前記共通駆動源を駆動させたときの前記トルク測定部の出力値である第1トルク値を取得し,
    前記複数の画像形成ユニットのいずれか1つの感光体にトナーを付与する状態で前記共通駆動源を駆動させたときの前記トルク測定部の出力値である第2トルク値を取得し, 前記第1トルク値から前記第2トルク値を引いた差であるトルク差があらかじめ定めた劣化判定事象に該当する程度には大きくない場合に,前記第2トルク値の取得時にトナーを付与した感光体はまだ劣化していないと判定し,
    前記トルク差が前記劣化判定事象に該当する程度に大きい場合に,前記第2トルク値の取得時にトナーを付与した感光体が劣化していると判定するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって,
    前記複数の画像形成ユニットのいずれの感光体も初期状態であるときにおける前記トルク差である初期差を前記複数の感光体ごとに記憶する初期状態記憶部を有し,
    前記劣化判定部は,
    使用開始後に前記第1トルク値および前記複数の感光体のそれぞれについての前記第2トルク値を取得し,
    使用開始後の前記トルク差である使用後差を,前記複数の感光体ごとに前記初期差と対比するように構成されており,
    前記使用後差から前記初期差を引いた増分があらかじめ定めた限界値より大きいことが,当該感光体についての前記劣化判定事象であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置であって,前記劣化判定部は,
    前記第2トルク値を取得する際の当該画像形成ユニットの感光体へのトナーの付与を,当該画像形成ユニットのクリーニング部材によりトナーが除去される幅方向範囲全体に対して行わせるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の画像形成装置であって,
    初期状態からの画像形成の累積実行量を積算する画像形成量積算部を有し,
    前記劣化判定部は,前記累積実行量の積算値があらかじめ定めた既定値に達してから,感光体の劣化状態の判定を行うように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の画像形成装置であって,前記劣化判定部は,
    感光体の劣化状態の判定により,いずれの感光体も劣化していないと判定した場合に,取得した最新の前記トルク差が大きいほど,次回の判定を行うまでの間隔を短く設定するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の画像形成装置であって,
    温度と湿度との少なくとも一方を取得する環境検知部と,
    前記トルク測定部の出力値に対して,
    温度が高いほど値を縮小し温度が低いほど値を強調する温度補正と,
    湿度が高いほど値を強調し湿度が低いほど値を縮小する湿度補正との少なくとも一方を行う環境補正部とを有し,
    前記劣化判定部は,前記環境補正部での補正を受けた第1トルク値および第2トルク値を用いて感光体の劣化状態の判定を行うように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
JP2016175753A 2016-09-08 2016-09-08 画像形成装置 Active JP6696371B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016175753A JP6696371B2 (ja) 2016-09-08 2016-09-08 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016175753A JP6696371B2 (ja) 2016-09-08 2016-09-08 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018040981A JP2018040981A (ja) 2018-03-15
JP6696371B2 true JP6696371B2 (ja) 2020-05-20

Family

ID=61625841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016175753A Active JP6696371B2 (ja) 2016-09-08 2016-09-08 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6696371B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7010091B2 (ja) * 2018-03-16 2022-01-26 株式会社リコー 搬送装置、情報の取得方法およびプログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11352852A (ja) * 1998-06-09 1999-12-24 Canon Inc 画像形成装置
JP6065422B2 (ja) * 2012-06-18 2017-01-25 株式会社リコー 画像形成装置
JP6335664B2 (ja) * 2014-06-09 2018-05-30 キヤノン株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018040981A (ja) 2018-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8923743B2 (en) Image forming apparatus that applies necessary amount of lubricant to image bearing member
US9207563B2 (en) Image forming apparatus
JP2018155837A (ja) 画像形成装置、膜厚差推定方法および管理システム
US9594340B2 (en) Image forming apparatus including a control unit for lubricant and image forming method
WO2015178504A1 (ja) 画像形成装置
US9568861B2 (en) Image forming apparatus having a cleaning member that controls rotation speed according to sheet thickness and number of sheets
KR101975631B1 (ko) 화상 형성 장치
JP6432061B2 (ja) 画像形成装置
JP2023156283A (ja) 画像形成装置およびシステム
JP6696371B2 (ja) 画像形成装置
JP2006227325A (ja) 画像形成装置
JP2010256629A (ja) 画像形成装置
US9400455B2 (en) Imaging device having an adaptable cleaning system
CN108073054B (zh) 图像形成装置以及计算机可读取的记录介质
JP2021047244A (ja) 画像形成装置および画像形成装置診断システム
US9989885B2 (en) Image forming apparatus and lubricant discharge control method
JP2016184027A (ja) 画像形成装置
JP6533967B2 (ja) 画像形成装置
JP2023131948A (ja) 画像形成装置、判定方法
JP6079419B2 (ja) 画像形成装置
JP6406295B2 (ja) 画像形成装置
JP2019211499A (ja) 画像形成装置および画像形成装置の制御方法
US20190011860A1 (en) Image forming apparatus
JP2017090665A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP6414110B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6696371

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150