JP6693945B2 - フォイル軸受、およびフォイル軸受装置 - Google Patents

フォイル軸受、およびフォイル軸受装置 Download PDF

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Description

本発明は、フォイル軸受あるいは、フォイル軸受を備えたフォイル軸受装置に関する。
ガスタービンやターボチャージャの主軸は高速で回転駆動される。また、主軸に取り付けられたタービン翼は高温に晒される。そのため、これらの主軸を支持する軸受には、高温・高速回転といった過酷な環境に耐え得ることが要求される。この種の用途の軸受として、油潤滑の転がり軸受や油動圧軸受を使用する場合もあるが、潤滑油などの液体による潤滑が困難な場合、エネルギー効率の観点から潤滑油循環系の補機を別途設けることが困難な場合、あるいは液体のせん断による抵抗が問題になる場合、等の条件下では、これらの軸受の使用は制約を受ける。そこで、そのような条件下での使用に適合する軸受として、空気動圧軸受が着目されている。
空気動圧軸受としては、回転側と固定側の双方の軸受面を剛体で構成したものが一般的である。しかしながら、この種の空気動圧軸受では、回転側と固定側の軸受面間に形成されるラジアル軸受隙間の管理が不十分であると、安定限界を超えた際にホワールと呼ばれる自励的な主軸の振れ回りを生じ易い。そのため、使用される回転速度に応じた隙間管理が重要となる。特に、ガスタービンやターボチャージャのように、温度変化の激しい環境では熱膨張の影響でラジアル軸受隙間の幅が変動するため、精度の良い隙間管理は極めて困難となる。
ホワールが生じにくく、かつ温度変化の大きい環境下でも隙間管理を容易にできる軸受としてフォイル軸受が知られている。フォイル軸受は、曲げに対して剛性の低い可撓性を有する薄膜(フォイル)で軸受面を構成し、軸受面のたわみを許容することで荷重を支持するものである。通常は、軸受の内周面をトップフォイルと呼ばれる薄板で構成し、その外径側にバックフォイルと呼ばれるばね状の部材を配置してトップフォイルが受ける荷重をバックフォイルで弾性的に支持している。この場合、軸の回転時には、軸の外周面とトップフォイルの内周面との間に空気膜が形成され、軸が非接触支持される。
フォイル軸受では、フォイルの可撓性により、軸の回転速度や荷重、周囲温度等の運転条件に応じた適切なラジアル軸受隙間が形成されるため、安定性に優れるという特徴があり、一般的な空気動圧軸受と比較して高速での使用が可能である。また、一般的な動圧軸受のラジアル軸受隙間は軸直径の1/1000のオーダーで管理する必要があり、例えば直径数mm程度の軸では数μm程度のラジアル軸受隙間を常時確保する必要がある。従って、製造時の公差、さらには温度変化が激しい場合の熱膨張まで考慮すると、厳密な隙間管理は困難である。これに対して、フォイル軸受の場合には、数十μm程度のラジアル軸受隙間に管理すれば足り、その製造や隙間管理が容易となる利点を有する。
フォイル軸受としては、複数のフォイルを周方向に並べて配置し、各フォイルの周方向端部をフォイルホルダに取り付けた、いわゆる多円弧型のフォイル軸受に、複数のフォイルの一部を重ね合わせて設けられる種類のものが存在する(特許文献1)。
また、トップフォイルを周方向で分割してリーフフォイルを形成し、リーフフォイルをその一部を重ね合わせながら周方向の複数個所に設け、リーフフォイルの重なり合った部分でばね性を得るリーフ型のフォイル軸受が存在する(特許文献2および3)。
特開2014−119094号公報 特開平2−20851号公報 特開2002−295467号公報
フォイル軸受においては、例えば、図20aあるいは図20bに示す様に、トップフォイル部100にばね性を与えるため、トップフォイル部100とアンダーフォイル部101を軸の半径方向に重複させたフォイル重複部Aが、フォイル軸受の周方向(図の左右方向)において間欠的に設けられる。
ところで、回転する軸102が振れ回り(コニカル運動)を生じた際には、矢印B3の方向へ移動した軸102が、トップフォイル部100と接触する場合がある。軸102が上記のフォイル重複部A以外の領域でトップフォイル部100と接触すれば、トップフォイル部100が弾性変形してフォイルホルダ103との間の隙間αに退避するため、軸102とトップフォイル部100の間の接触面圧が過大になることはない。しかしながら、軸102とトップフォイル部100との接触は、フォイル重複部Aにおいて優先的に生じるのが実情である。このように軸102がフォイル重複部Aのトップフォイル部100に接触すると、トップフォイル部100の背後に隙間が存在しておらず、トップフォイル部の支持剛性が大きいため、軸102とトップフォイル部100の間の接触面圧が大きくなる。従って、この高面圧接触が繰り返されると、軸102とトップフォイル部100とが凝着し、両者間に大きな摩擦力が発生して、薄い金属箔であるトップフォイル部100の摩耗、あるいはせん断を招くおそれがある。
この様な事情から、本発明では、軸とトップフォイル部との接触面圧を小さくできるフォイル軸受を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明は、フォイルホルダと、前記フォイルホルダに取り付けられた複数のフォイルとを有し、前記フォイルが、軸受面を形成するトップフォイル部と、トップフォイル部とフォイルホルダの間に配置されるアンダーフォイル部とを備え、重なり合ったトップフォイル部とアンダーフォイル部とでフォイル重複部が形成され、前記軸受面と軸の間に形成した流体膜で軸を相対回転自在に支持するフォイル軸受において、前記フォイルホルダの、前記フォイル重複部の軸方向端部と対向する周方向全領域に、フォイル重複部の軸から離反する方向への変形を許容する逃げ部を設けたことを特徴とするものである。
本発明のフォイル軸受では、フォイル重複部の軸方向端部と対向する領域に設けられた逃げ部により、フォイル重複部が、弾性変形によって軸から離反する方向へ退避する事ができる。従って、軸がフォイル重複部のトップフォイル部に接触した際の接触面圧を小さくすることができる。
逃げ部は例えば空間で形成することができる。この場合、弾性変形したフォイル重複部が空間に退避するため、軸とトップフォイル部の接触面圧が小さくなる。
また、逃げ部は、フォイルホルダに、その他の部分よりも剛性を低くした低剛性部を設けることで形成することができる。これにより、軸がフォイル重複部と接触した際には、低剛性部が弾性変形するため、軸とトップフォイル部の接触面圧を小さくすることができる。
上記のフォイル軸受では、フォイルホルダに、フォイルを保持するための保持部を設け、逃げ部を、保持部の側方(ラジアル軸受では軸方向の側方、スラスト軸受では半径方向の側方)を含む周方向領域に連続して形成することができる。フォイルのうち、保持部で保持される部分の周辺は凸状に変形するためにフォイル剛性が大きくなる。従って、フォイル重複部と同様に、トップフォイル部の支持剛性が大きくなり、軸との接触時における接触面圧の増大が問題となる。これに対し、逃げ部を保持部の側方を含む連続領域に形成することで、軸と保持部付近のトップフォイル部との接触面圧を小さくすることができる。
上記のフォイル軸受では、逃げ部の幅(ラジアル軸受では半径方向の幅、スラスト軸受では軸方向の幅)を保持部への接近方向に向けて徐々に大きくすることでも、軸とトップフォイル部の接触面圧の低減を図ることができる。
また本発明は、軸と、フォイル軸受を有するフォイル軸受装置において、軸のうち、フォイル重複部の軸方向端部と対向する領域に、トップフォイル部から離反する方向に逃げる逃げ部を設けたことを特徴とするフォイル軸受装置とすることができる。
軸の側に逃げ部を設ける事によっても、フォイル重複部において、フォイルが高面圧下で接触される事を防止できる。
また、前述の課題を解決するため、本発明は、フォイルホルダと、前記フォイルホルダに取り付けられた複数のフォイルとを有し、前記フォイルが、軸受面を形成するトップフォイル部と、トップフォイル部とフォイルホルダの間に配置されるアンダーフォイル部とを備え、重なり合ったトップフォイル部とアンダーフォイル部とでフォイル重複部が形成され、前記軸受面と軸の間に形成した流体膜で軸を相対回転自在に支持するフォイル軸受において、前記フォイル重複部の周方向に延びる端縁の周方向全領域で、フォイル厚さ方向の一部領域に、前記軸受面の周方向に延びる端縁よりも軸受面中央側に後退した後退部を設けたことを特徴とするものである。
本発明のフォイル軸受では、フォイル重複部の周方向に延びる端縁のうち、フォイル厚さ方向の一部領域に後退部を設けているので、軸がトップフォイル部と接触した際には、トップフォイル部を軸から離反する方向へ弾性的に退避させる事ができる。従って、軸がフォイル重複部のトップフォイル部に接触した際の接触面圧を小さくすることができる。
後退部はアンダーフォイル部の端縁、あるいは、トップフォイル部とアンダーフォイル部の双方の端縁に設けることができる。
また、後退部は、トップフォイル部およびアンダーフォイル部の何れか一方または双方の端縁を部分的に薄肉にすることで形成することができる。
以上の構成においては、後退部で形成される空間のフォイル厚さ方向の幅を均一にし、あるいは、当該空間のフォイル厚さ方向の幅を変化させることができる。
フォイルホルダが、フォイルを保持する保持部を有し、この保持部に隣接してフォイル重複部が配置され、後退部のうち、少なくとも保持部に隣接する部分の後退幅を、保持部への周方向接近側ほど大きくすることができる。これにより、保持部周辺でのトップフォイル部の支持剛性を低下させて、軸とトップフォイル部との接触面圧を小さくすることができる。
以上の様に、本発明では、軸とトップフォイル部との間の接触面圧を小さくすることができる。そのため、両者の接触が繰り返された際の凝着を防止することができ、フォイルの摩耗やせん断等による破損を防止して、フォイル軸受の長寿命化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係るフォイル軸受の概略構成図である。 フォイルを示す平面図である。 二つのフォイルの連結について説明する平面図である。 三つのフォイルの連結について説明する斜視図である。 フォイルをフォイルホルダに取り付ける様子を説明する斜視図である。 フォイルがフォイルホルダに保持される様子を説明する断面図である。 実施形態に係るフォイルホルダに設けられる逃げ部の実施例を示す図で、図6のD−D断面図である。 フォイルホルダに設けられる逃げ部の実施例を示す断面図である。 フォイルホルダに設けられる逃げ部の実施例を示す断面図である。 フォイルホルダに設けられる逃げ部の実施例を示す断面図である。 逃げ部の周方向の配置を示す断面図である。 軸に設けられる逃げ部の実施例を示す断面図である。 第二実施形態に係るフォイルを示す平面図である。 二つのフォイルの連結について説明する平面図である。 第二実施形態に係る逃げ部の実施例を示す図で、図14のD−D断面図である。 第三実施形態に係る逃げ部の実施例を示す断面図である。 第三実施形態に係るフォイルの平面図である。 第四実施形態に係る逃げ部の実施例を示す断面図である。 リーフ型のフォイル軸受を示す平面図である。 フォイル重複部における接触状態を示す概略図である。 フォイル重複部における接触状態を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1に示す様に、フォイル軸受10は、円筒面状の内周面11aを有するフォイルホルダ11と、内周面11aに取り付けられた3枚のフォイル12とを有する。フォイル軸受10は、内周面11aに3枚のフォイル12が周方向に並べて配置された、いわゆる多円弧型のフォイル軸受である。フォイル軸受10には、各フォイル12の内側に、軸13が挿入される。フォイル軸受10と軸13とでフォイル軸受装置14が構成される。フォイル軸受10は、フォイル12の後述する軸受面Xと軸13の間に形成した流体膜で軸13を相対回転自在に支持する。
フォイルホルダ11は、例えば焼結金属や溶製材等の金属(例えば鋼材)で形成される。フォイルホルダ11は、フォイルホルダ11の内周面11aのうち、周方向に離隔した複数箇所(図示例では3箇所)には、保持部としての軸方向溝11bが形成される。
フォイル12は、ばね性に富み、かつ加工性のよい金属、例えば鋼材料や銅合金からなる厚さ20μm〜200μm程度の帯状フォイルで形成される。本実施形態のように流体膜として空気を用いる空気動圧軸受では、雰囲気に潤滑油が存在しないため、油による防錆効果は期待できない。鋼材料や銅合金の代表例として、炭素鋼や黄銅を挙げることができるが、一般的な炭素鋼では錆による腐食が発生し易く、黄銅では加工ひずみによる置き割れを生じることがある(黄銅中のZnの含有量が多いほどこの傾向が強まる)。そのため、帯状フォイルとしては、ステンレス鋼もしくは青銅製のものを使用するのが好ましい。
図2に示す様に、本発明の第一実施形態に係るフォイル12は、フォイルホルダ11の周方向に並べて配置される第一領域12aと、第二領域12bを有する。
第一領域12aは、軸受面Xを有するトップフォイル部12a1とトップフォイル部12a1の周方向一端に設けられた差込部12a2とを有する。ここで、周方向一端側とは、軸13の回転方向(図2中に矢印で示す)の下流側を意味する。差込部12a2は周方向一端側に向けて突出しており、軸方向の複数個所、例えば軸方向の上端、中央、下端にそれぞれ設けられる。差込部12a2は、フォイルホルダ11の軸方向溝11bに保持される被保持部として機能する。差込部12a2に近接した位置には、周方向の微小な切り込み12a3が設けられる。
第二領域12bには、周方向他端側(軸13の回転方向の上流側)に向けて軸方向幅を徐々に狭めた三つの突出部分である、突出部12b1が設けられる。突出部12b1は、軸方向の上端、中央、下端にそれぞれ設けられ、それぞれの突出部12b1の間には、略円弧状に形成される切り欠き部12b2が設けられる。このほか、切り欠き部12b2を、直線を隣接する二つの突出部12b1間の中央で折り曲げた形態の略V字形状としてもよい。

フォイル軸受10において、トップフォイル部12a1は軸13の側に配置され、その内周面は軸受面Xを形成する。また、突出部12b1を含む第二領域12bは、フォイルホルダ11の側に配置される。この第二領域12bは、隣接する他のフォイル12のトップフォイル部12a1と重なることで、トップフォイル部12a1に弾性を与えるアンダーフォイル部として機能する。
第一領域12aと第二領域12bの境界には、隣接するフォイル12の差込部12a2が差し込まれる差込口12c1、12c2、12c1がそれぞれ軸方向の上端、中央、下端に設けられる。軸方向上端および下端の差込口12c1は、フォイル12の軸方向端部に至る切り込みで形成される。軸方向中央の差込口12c2は、差込口12c1と周方向の同一位置に設けられた切り込み部分と、周方向他端側へ突出した、その先端が円弧状で、前記切り込み部分よりもその幅が狭い切り欠き部分からなる。また、第一領域12aと第二領域12bの境界には、両者を連結する連結部12c3が形成される。
図3に示す様に、一方のフォイル12の差込部12a2、12a2、12a2を、隣接するフォイル12の差込口12c1、12c2、12c1に差し込むことにより、2枚のフォイル12を連結する事ができる。
そして、図4に示す様に、3枚のフォイル12を当該方法により周状に連結する事で、3枚のフォイル12を仮組みする事ができる。この仮組体を、図5に示す様に、筒状にしてフォイルホルダ11の内周に矢印B2の方向へ挿入する事で、フォイル軸受10が組み立てられる。具体的には、3枚のフォイル12の仮組体をフォイルホルダ11の内周に挿入しながら、各フォイル12の差込部12a2を、フォイルホルダ11の端面に開口した軸方向溝11b(図5参照)に軸方向一端側から差し込む。以上により、3枚のフォイル12が、フォイルホルダ11の内周面11aに周方向に並べた状態で取り付けられる。
図6に示す様に、3枚のフォイル12をフォイルホルダ11に組み付けた状態で、各フォイル12の周方向一端である差込部12a2は、フォイルホルダ11に接触した状態で保持される。図示例では、各フォイル12の差込部12a2が、それぞれ隣接するフォイル12の背後(外径側)に配されている。具体的には、各フォイル12の周方向一端に設けられた差込部12a2は、隣接するフォイル12の差込口12c1(12c2)を介して、フォイルホルダ11の内周面11aの軸方向溝11bに差し込まれる。一方、各フォイル12の突出部12b1を含む第二領域12bは、隣接するフォイル12のトップフォイル部12a1とフォイルホルダ11の内周面11aとの間に配され、隣接するフォイル12のトップフォイル部12a1を背後から支持するアンダーフォイル部を構成する。各フォイル12のアンダーフォイル部12b(第二領域)と、隣接する他のフォイル12のトップフォイル部12a1とは半径方向で重なり合っており、この重なり合ったフォイル部12a1,12bによってフォイル重複部Cが構成される。フォイル重複部Cは、差込部12a2が保持される軸方向溝11bに隣接して設けられる。尚、隣接するフォイル12同士は、周方向で係合して互いに突っ張り合っている。これにより、各フォイル12のトップフォイル部12a1が外径側に張り出し、フォイルホルダ11の内周面11aに沿った形状に湾曲する。
また、本実施形態では、図3に示すように、突出部12b1に切り欠き部12b2を設けることで、これに乗り上げるトップフォイル部12a1に、切り欠き部12b2に沿った段差が形成される。これにより、トップフォイル部12a1に沿って流れる流体が、上記の段差に沿って流れて軸方向中央側に集められるため、圧力向上効果が高められる(図3の矢印参照)。
このとき、トップフォイル部12a1の周方向一端部のうち、差込部12a2の近傍に、微小な切り込み12a3を設けることで、この部分の剛性が低下する。これにより、トップフォイル部12a1を、その背後に配された第二領域12bの切り欠き部12b2に沿って変形させやすくなる。
軸13が図1の矢印方向に回転すると、フォイル軸受10の各フォイル12のトップフォイル部12a1の内周面(軸受面X)と軸13の外周面との間のラジアル軸受隙間の流体膜の圧力が高められる。トップフォイル部12a1の周方向一端(回転方向先行側の端部)を含む領域は、隣接するフォイル12の第二領域12b(アンダーフォイル部)に乗り上げているため、軸受面Xが、回転方向下流側へ向けて軸13の外周面に徐々に接近する。これにより、各フォイル12の軸受面Xと軸13の外周面との間に、回転方向下流側へ向けて徐々に狭くなったラジアル軸受隙間が形成され、ラジアル軸受隙間の幅狭側に流体が押し込まれる。これにより、ラジアル軸受隙間の流体膜の圧力が高められ、この圧力により軸13がラジアル方向に非接触支持される。

図6に示すように、軸13が回転中のフォイル重複部Cでは、トップフォイル部12a1とアンダーフォイル部12bの間に微小隙間が存在する。この隙間により、軸13の半径方向の変位に応じてトップフォイル部12a1が弾性変形するため、適切なラジアル軸受隙間を得ることができる。その一方、軸13が振れ回ってコニカル運動すると、傾いた軸13がフォイル12の軸受面Xの軸方向端部に部分的に接触(線接触)することになる。この場合には、トップフォイル部12a1の変形が大きくなるため、接触部において上記微小隙間が消失し、トップフォイル部12a1とアンダーフォイル部12bが密着した状態となる。従来のフォイル軸受では、トップフォイル部12a1とアンダーフォイル部12bの密着後は、トップフォイル部12a1にそれ以上の外径方向移動が許容されていないため、トップフォイル部12a1の軸受面Xが軸13の外周面と高面圧下で接触する。この高面圧接触が繰り返されることで、軸13とトップフォイル部12a1とが凝着し、トップフォイル部12a1の摩耗やせん断を招くおそれがある。
この様な課題に対して、本実施形態では、以下の図7(図6のD−D断面図)に示す構成により、フォイル重複部Cにおいてフォイル12が高面圧下で接触される事を防止している。
本実施形態のフォイルホルダ11には、フォイル重複部Cの軸方向端部と対向する領域に空間Pが設けられる。図7および図8は、フォイルホルダ11の軸方向端部の内径端に平面状の面取り11c(図7)、あるいは曲面状の面取り11d(図8)を形成することで、空間Pを形成した場合を例示している。また、図9は、フォイルホルダ11の軸方向端部の内径端に断面矩形状の切り欠き部11eを形成することで、空間Pを形成した場合を例示している。
このようにフォイルホルダ11のうち、フォイル重複部Cの軸方向端部と対向する領域に面取り11c、11dや切り欠き部11eを形成して、フォイル重複部Cの外径側に空間Pを設ける事により、軸13のコニカル運動により、その外周面がフォイル重複部Cの軸方向端部と接触しても、フォイル重複部Cは、その弾性変形により当該空間Pへ退避する事ができる。この場合、空間Pは、フォイル重複部Cの軸13から離反する方向(外径方向)への変形を許容する逃げ部として機能する。
このようにフォイル重複部Cが軸13の外周面から離反する方向に弾性変形可能となることで、トップフォイル部12a1と軸13の外周面との間の接触面圧を小さくし、繰り返しの接触による両者の凝着を防止することができる。従って、フォイル12の摩耗やせん断等の破損を防止し、軸受寿命を高めることができる。なお、逃げ部Pはフォイルホルダ11の軸方向両側に形成するのが好ましいが、特に必要がなければ軸方向の何れか一方側にのみ形成することもできる。
フォイル重複部Cの軸13から離反する方向への変形を許容する逃げ部Pは、空間で形成する他、フォイルホルダ11よりも軟質(高弾性)の異材料で形成することもできる。図10は、その一例を示すもので、フォイルホルダ11の軸方向端部を、樹脂やゴム等のフォイルホルダ11本体(金属製)よりも軟質の材料(低剛性の材料)からなる低剛性部11fで形成したものである。この低剛性部11fは、例えばインサート成形や加硫接着等の手法によりフォイルホルダ11の本体と一体化されている。軸13のコニカル運動により、軸13の外周面が低剛性部11fの外径側のトップフォイル部12a1に接触した場合でも、低剛性部11fの弾性変形により、フォイル重複部Cの軸13から離反する方向への変形が許容されるため、トップフォイル部12a1と軸13の外周面との間の接触面圧を小さくして、上記と同様の効果を得ることができる。
次に、図11は、以上に述べた逃げ部P(図示例では平面上の面取り部11c)を有するフォイル軸受を軸方向一方側から見た図である。図11に示すように、逃げ部Pは、少なくともフォイル重複部Cを包含する周方向の連続領域に形成される。また、逃げ部Pを、フォイルホルダ11に形成した保持部としての軸方向溝11bの側方(軸方向の側方)を含む領域にまで形成するのが好ましい。フォイル12の固定端側(差込部12a2側)ではフォイル12が内径側を凸とする円弧上に変形しているため、差込部12a2の近傍でフォイル12の剛性が高くなっており、フォイル重複部Cと同様に軸とフォイル12が高面圧で接触する可能性がある。これに対し、逃げ部Pを保持部11bの側方領域にも形成することで、かかる接触部を低面圧化することができる。フォイル重複部Cの剛性は、差込部12a2に近づくほど増大するので、逃げ部Pの幅E(逃げ部Pの半径方向の長さ)は、軸方向溝11bへの接近方向に向けて徐々に大きくするのが好ましい。
以上の説明では、フォイルホルダ11に逃げ部Pを設ける事により、フォイル重複部Cにおけるトップフォイル部12a1が高面圧下で軸13と接触する事を防止する構成を示した。しかし、これに限らず、軸13の側に逃げ部Pを設ける事により、同様の効果を得ることもできる。
具体的には、図12に示すようには、フォイル軸受装置14を構成する軸13のうち、フォイル重複部Cの軸方向端部と対向する領域に、例えばR面取り13a等で逃げ部Pを形成する。この時、逃げ部Pは,フォイル重複部Cの軸方向端部から離反する方向(内径方向)に逃げた形状をなし、逃げ部Pにおける軸13の外径寸法は、フォイル重複部Cと対向する側ほど大きく、フォイル重複部Cから軸方向に離反するほど小さくなっている。かかる構成であれば、軸13のコニカル運動が生じた際にも、軸13がフォイル重複部Cの軸方向端部と接触することはなく、従って、その際の軸とトップフォイル部12a1の高面圧下での接触を回避することができる。なお、逃げ部を除いたフォイル軸受10の構成については、これまでの実施形態と同様であるため、その記載は省略する。
かかる構成であれば、軸13のコニカル運動が生じた際にも、軸13がフォイル重複部Cの軸方向端部と接触することはなく、従って、その際の軸13とトップフォイル部12a1の高面圧下での接触を回避することができる。
以上の実施形態では、前述のトップフォイル部12a1の軸受面Xが軸13の外周面と高面圧下で接触する課題に対して、フォイルホルダに逃げ部を設ける構成を示したが、以下の実施形態では、フォイル重複部の一部に後退部を設けた構成について説明する。
図13に示すように、本発明の第二実施形態に係るフォイル12の第二領域12bの軸方向両側の端縁には、差込口12c1よりも周方向他端側の全領域を第一領域12aの端縁121よりも軸方向中央側に後退させた後退部Qが設けられる。図示例の後退部Qは、周方向に直線状のストレート部122と、ストレート部122と差込口12c1の間に形成された後退幅増加部123とを有する。後退幅増加部123は、第一領域12aの端縁121に対する後退部Qの後退幅Fが差込口12c1への周方向接近側ほど増加する領域であり、本実施形態ではこの後退幅増加部123を円弧状に形成してストレート部122と滑らかにつなげた形態を例示している。

このように後退部Qを設けることで、各フォイル12をフォイルホルダ11に取り付けたフォイル軸受10の状態では、図14(図13のD−D断面図)に示す様に、フォイル重複部Cの端縁C1のうち、外径側に位置するアンダーフォイル部12bの端縁122,123が、軸受面Xの周方向に延びる端縁121よりも軸受面Xの軸方向中央側に後退した位置にある。

かかる構成から、フォイル重複部Cの軸方向両端のうち、トップフォイル部12a1に対向する外径側の領域に空間Pを設ける事ができる。これにより、トップフォイル部12a1に許容される、軸13から離反する方向(外径方向)の弾性変形量が従来品よりも大きくなる。従って、軸13がコニカルに振れ回りしてフォイル12のトップフォイル部12a1の軸方向端部に接触し、トップフォイル部12a1とアンダーフォイル部12bが密着した状態でも(図15参照)、トップフォイル部12a1の当該端部は空間Rに向けてさらに弾性変形することができる。この際にトップフォイル部12a1がフォイルホルダ11と接触することはない。従って、トップフォイル部12a1が軸13と高面圧下で接触する事を防止できる。これにより、軸13がトップフォイル部12a1に頻繁に接触した場合でも、軸13とトップフォイル部12a1の凝着を防止することが可能となり、フォイル12の摩耗等による軸受寿命の低下を防止することができる。

図1に示すように、本発明のフォイル軸受10では、各フォイル12に設けた差込部12a2の回転方向上流側に隣接する形でフォイル重複部Cが配置されている。本実施形態では、図13に示すように、後退部Qのうち、差込口12c1に隣接する部分に後退幅増加部123を設けているので、フォイル軸受10の状態では、差込口12c1に差し込まれる差込部12a2への周方向接近側ほど空間Rの軸方向幅が大きくなる。従って、フォイル重複部Cの軸方向両端では、トップフォイル部12a1の剛性を、差込部12a2への周方向接近側ほど小さくすることができる。

本実施形態のフォイル軸受10では、差込部12a2がフォイルホルダ11の内周面11aの接線方向に対して傾斜した軸方向溝11bに嵌合されるため、フォイル重複部Cのトップフォイル部12a1は、差込部12a2の近傍で内径側にせり出し、内径側を凸とした逆湾曲状態に変形する。トップフォイル部12a1の逆湾曲部分ではフォイル剛性が高くなるため、この逆湾曲部分にコニカル運動した軸13が接触すると、両者間の接触面圧が増大し、上記と同様の問題を生じるおそれがある。これに対し、後退部Qに後退幅増加部123を設けることで、逆湾曲状態となるトップフォイル部12a1が差込部12a2への周方向接近側ほど外径側に弾性変形しやすくなる。従って、トップフォイル部12a1と軸13の高面圧接触を効果的に防止できる。

なお、かかる課題解決のために、アンダーフォイル部12bの後退部Q全体の後退幅F(図2参照)を後退幅増加部123の最大後退幅と同じにすることも考えられるが、これではアンダーフォイル部12bの軸方向幅が狭くなり、フォイル軸受10のモーメント剛性が大幅に低下する点が問題となる。これに対し、本実施形態のように後退幅増加部123を、これよりも後退幅Fの小さいストレート部122と分離して形成することで、かかる不具合を防止することができる。

上記の第二実施形態では、アンダーフォイル部12bの端縁122,123に後退部Qを設けた場合を説明したが、同様の作用効果は、フォイル重複部Cの周方向に延びる端縁C1のうち、フォイル厚さ方向(図15の上下方向)の任意の一部領域(但し、軸受面Xの端縁は除く)に後退部Qを設けることで得ることができる。

例えば、図16に示す第三実施形態のフォイル12では、後退部Qを、トップフォイル部12a1の端縁121とアンダーフォイル部12bの端縁122,123の双方に設けた場合を例示している(トップフォイル部12a1の後退部を符号Q1で示し、アンダーフォイル部12bの後退部を符号Q2で示す)。この実施形態の後退部Q1,Q2は、トップフォイル部12a1およびアンダーフォイル部12bの双方の軸方向端部をエッチング等で薄肉にすることで形成したものであり、後退部Q1,Q2は何れもフォイル厚さ方向に延びる面で形成されている。

なお、図16ではトップフォイル部12a1とアンダーフォイル部12bの双方を薄肉にすることで後退部Q1,Q2を形成した場合を例示しているが、トップフォイル部12a1の端部とアンダーフォイル部12bの端部のどちらか一方だけを薄肉として、当該一方の端縁にのみ後退部Qを形成することもできる。

本実施形態の後退部Q1、Q2を設けたフォイル12を平面図で示すと、図17に示すとおりである。同図に示すように、この実施形態のフォイル12では、アンダーフォイル部12bの軸方向両端に後退部Q2が形成される一方で、トップフォイル部12a1の軸方向両端にも後退部Q1が形成されている。また、一方の後退部Q1がフォイル表面に形成され、他方の後退部Q2はフォイル裏面に形成されている。
フォイル重複部Cの後退部Qは、以上の実施形態で説明した構成の様に、空間Rのフォイル厚さ方向の幅が均一となるように形成する他、以下の第四実施形態で示す様に、空間Rのフォイル厚さ方向の幅が軸方向で変化するように構成することもできる。

図18に示す第四実施形態のフォイル12では、第三実施形態と同様に、トップフォイル部12a1およびアンダーフォイル部12bの双方を部分的に薄肉にして後退部Q1、Q2が形成されている。後退部Q1、Q2を何れもテーパ面で形成し、かつ両テーパ面の向きを、テーパ面間の距離が軸方向の軸受面中央側で小さくなるようにした点が第二実施形態と異なる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。

以上の説明では、フォイル12の軸方向両側に後退部Qを形成する場合を例示したが、特に必要がなければフォイル重複部Cの軸方向の何れか一方側にのみ後退部Qを形成することもできる。
軸13の外周面あるいはフォイル12の軸受面に、DLC膜、チタンアルミナイトライド膜、二硫化タングステン膜、あるいは二硫化モリブデン膜等の低摩擦化被膜を形成してもよい。また、フォイル12とフォイルホルダ11との間の微小摺動による摩擦力を調整するために、これらの何れか一方または双方に、上記のような低摩擦化被膜を形成してもよい。
以上の説明では、いわゆる多円弧型のフォイル軸受の例を用いて、本実施形態の構成を説明した。しかし、本発明は多円弧型のフォイル軸受だけでなく、例えば、図19に示す様に、トップフォイルを周方向で分割してリーフフォイル20(フォイル20)を形成し、リーフフォイルをその一部を重ね合わせながら周方向の複数個所に設け、リーフフォイルの重なり合った部分である重複部Cにばね性を得るリーフ型のフォイル軸受10にも同様に適用することができる。
また、その他、複数のフォイルがラジアル方向において重複部を有する構成であればよく、多円弧型のフォイル軸受、リーフ型のフォイル軸受についても前述の説明の構成に限らず、適宜変更が可能である。また、例示のラジアル軸受に限らず、スラスト軸受にも本発明を適用することができる。スラスト軸受に本発明を適用した場合、フォイルホルダのうち、フォイル重複部の外径側端部と対向する領域に逃げ部を設ける、あるいは、フォイル重複部の外径端部に後退部を設ける。
フォイル軸受10にフォイル12を3枚設けた場合を示したが、これに限らず、フォイル12を2枚、あるいは4枚以上設けてもよい。
また、以上の説明では、軸13を回転側部材とし、フォイルホルダ11を固定側部材とした場合を例示したが、これとは逆に軸13を固定側部材とし、フォイルホルダ11を回転側部材とした場合にも各実施形態の構成をそのまま適用することもできる。但し、この場合はフォイル12が回転側部材となるので、遠心力によるフォイル12全体の変形を考慮してフォイル12の設計を行う必要がある。
10 フォイル軸受
11 フォイルホルダ
11a 内周面
11b 軸方向溝(保持部)
11c 面取り部
11d 面取り部
11e 切り欠き部
11f 低剛性部
12 フォイル
12a 第一領域
12b 第二領域(アンダーフォイル部)
12a1 トップフォイル部
12a2 差込部(被保持部)
12b1 突出部
13 軸
13a R面取り(逃げ部)
14 フォイル軸受装置
20 リーフフォイル(フォイル)
C フォイル重複部
E 面取り幅(逃げ部の幅)
F 後退幅
P 逃げ部
Q 後退部
R 空間
X 軸受面

Claims (13)

  1. フォイルホルダと、前記フォイルホルダに取り付けられた複数のフォイルとを有し、前記フォイルが、軸受面を形成するトップフォイル部と、トップフォイル部とフォイルホルダの間に配置されるアンダーフォイル部とを備え、重なり合ったトップフォイル部とアンダーフォイル部とでフォイル重複部が形成され、前記軸受面と軸の間に形成した流体膜で軸を相対回転自在に支持するフォイル軸受において、
    前記フォイルホルダの、前記フォイル重複部の軸方向端部と対向する周方向全領域に、フォイル重複部の軸から離反する方向への変形を許容する逃げ部を設けたことを特徴とするフォイル軸受。
  2. 前記逃げ部を、空間で形成した請求項1記載のフォイル軸受。
  3. 前記逃げ部を、前記フォイルホルダのその他の部分よりも剛性の低い低剛性部で形成した請求項1記載のフォイル軸受。
  4. 前記フォイルホルダに、前記フォイルを保持するための保持部を設け、前記逃げ部を、保持部の側方を含む周方向領域に連続して形成した請求項1〜3何れか1項に記載のフォイル軸受。
  5. 前記フォイルホルダに、前記フォイルを保持するための保持部を設け、 前記逃げ部の幅を保持部への接近方向に向けて徐々に大きくした請求項1〜4何れか1項に記載のフォイル軸受。
  6. 軸と、
    請求項1〜5何れか1項に記載のフォイル軸受とを有し、
    軸と前記軸受面との間に形成した流体膜で軸を相対回転自在に支持するフォイル軸受装置において、
    軸のうち、前記フォイル重複部の軸方向端部と対向する領域に、トップフォイル部から離反する方向に逃げる逃げ部を設けたことを特徴とするフォイル軸受装置。
  7. フォイルホルダと、前記フォイルホルダに取り付けられた複数のフォイルとを有し、前記フォイルが、軸受面を形成するトップフォイル部と、トップフォイル部とフォイルホルダの間に配置されるアンダーフォイル部とを備え、重なり合ったトップフォイル部とアンダーフォイル部とでフォイル重複部が形成され、前記軸受面と軸の間に形成した流体膜で軸を相対回転自在に支持するフォイル軸受において、
    前記フォイル重複部の周方向に延びる端縁の周方向全領域で、フォイル厚さ方向の一部領域に、前記軸受面の周方向に延びる端縁よりも軸受面中央側に後退した後退部を設けたことを特徴とするフォイル軸受。
  8. 前記後退部をアンダーフォイル部の端縁に設けた請求項7記載のフォイル軸受。
  9. 前記後退部を、トップフォイル部とアンダーフォイル部の双方の端縁に設けた請求項7記載のフォイル軸受。
  10. トップフォイル部およびアンダーフォイル部の何れか一方または双方の端縁を部分的に薄肉にすることで、前記後退部を形成した請求項7記載のフォイル軸受。
  11. 前記後退部で形成される空間のフォイル厚さ方向の幅を均一にした請求項7〜10何れか記載のフォイル軸受。
  12. 前記後退部で形成される空間のフォイル厚さ方向の幅を変化させた請求項7〜10何れか記載のフォイル軸受。
  13. 前記フォイルホルダは、前記フォイルを保持する保持部を有し、
    この保持部に隣接して前記フォイル重複部が配置され、
    前記後退部のうち、少なくとも前記保持部に隣接する部分の後退幅を、前記保持部への周方向接近側ほど大きくした請求項7〜12何れか記載のフォイル軸受。
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