JP6693628B1 - 金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物、金属サイディング - Google Patents

金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物、金属サイディング Download PDF

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Abstract

【課題】耐凍害性に優れる金属サイディング用トップコートを形成する技術を提供する。【解決手段】金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含み、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、Fedorsの推算法を用いた相溶性パラメーターが9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物、金属サイディングに関する。
従来より、サイディングとして、窯業サイディングと金属サイディングが知られている(例えば、特許文献1、2)。
近年、こうしたサイディングは意匠性向上のため、例えばロール印刷やインクジェット印刷等によって加飾が施され(加飾層の形成)、さらにこの加飾層の保護や耐候性の向上のためにクリヤー塗料を用いた塗装(トップコート層の形成)が行われることが多くなっている。加えて、自然環境及び労働環境に対する配慮及び各種規制から、溶剤系塗料から水性塗料への切り替えが進み、こうしたクリヤー塗料は水性のものが使用されることが非常に多くなっている。
一般的に、サイディングは屋外で使用されるため、風雨に曝されることから、水の影響を受けやすい。その中でも、窯業サイディングは、湿気や水分を吸収しやすいセメントや繊維質原料(例えば、木質繊維)が原料として使われている。このため、窯業サイディングの基材の内部に水が浸透しやすく、こうした水が凍結と融解(膨張と収縮)とを繰り返すことによって、窯業サイディング上に設けられた加飾層やトップコート層に影響を与え、これらの塗膜がひび割れたり基材から剥離したりするといった現象が発生することが知られていた(例えば、特許文献1、2)。ここで、このような現象は、凍害と呼ばれている。
一方、金属サイディングは、そもそも基材が金属であり、窯業サイディングのように基材に水が浸透するということは考えにくい。そして、加飾層やトップコート層は、その金属基材上に設けられるため、窯業系サイディングで発生するような凍害現象は起こりにくいと考えられてきた(例えば、特許文献1、2)。
特開2003−136630号公報 特開2003−1749号公報
しかし、本発明者らは、寒冷地のような気温の低い地域では、金属サイディングにおいても凍害現象が発生することを発見した。このため、かかる課題の解決が望まれていた。なお、発明者らの知りうる限りにおいて、従来、金属サイディングにおいても凍害現象が発生することはそもそも課題として認識されていなかったと考えられる。
本発明者らは、金属サイディングでも凍害現象が発生する理由については以下のように推察した。
溶剤系塗料であれ、水性塗料であれ、塗料により塗膜を形成する目的のひとつは、基材や下塗層などへの水の浸透を防いで保護することにある。しかし、一般的に、水性塗料は、乳化剤等の水になじみやすい原料を使用していることなどから、溶剤系塗料に比べると、僅かな量とはいえ、塗膜中に水分が浸透しやすい傾向にあると考えられる。ただし、水性塗料を用いてトップコート層を設けた金属サイディングの場合に、風雨などにより多少の水分がその塗膜中に浸透したとしても、例えば温暖な地域などでは、気温の上昇によってすぐに水分が塗膜から抜ける(蒸発する)ため、こうした水分が原因となって問題が発生することは無かったと考えられる。
しかし、寒冷地のような気温の低い地域では、特に冬場などは気温があまり高くならないことから、いったん塗膜中に浸透した水分は抜けにいと考えられる。そうすると、こうした水分は、外気温の変化に伴い凍結と融解(膨張と収縮)を繰り返したり、長期にわたり塗膜中で凍結状態(膨張した状態)に置かれることになると考えられる。その結果として、これまで特に凍害現象が発生すると考えられていなかった金属サイディングにおいても、塗膜が白化したり、基材から剥離するといった、「凍害現象」が発生したと考えられる。
以上のような推察のもとで鋭意検討を行った結果、本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物が提供される。この金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含み、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、Fedorsの推算法を用いた相溶性パラメーターが9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有し、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、コアシェル型の重合体である。
その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
(1)本発明の一形態によれば、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物が提供される。この金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含み、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、Fedorsの推算法を用いた相溶性パラメーター(以下、単に「SP値」とも呼ぶ)が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有する。この形態の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物によれば、耐凍害性に優れる金属サイディング用トップコートを形成することができる。
(2)上述の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物であって、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、t−ブチルメタクリレートと、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートとの少なくとも一方を含んでもよい。この形態の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物によれば、耐凍害性により優れる金属サイディング用トップコートを形成することができる。
本発明は、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物を用いて被覆層を形成した金属サイディングなどの形態で実現することができる。
本発明によれば、金属サイディングに対し、寒冷地等のような温度変化の激しい地域でも十分に性能を発揮する、すなわち、耐凍害性に優れたトップコートを形成することが可能なトップコート用水性塗料組成物が提供される。また、本発明によれば、耐凍害性に優れた金属サイディングが提供される。
単量体のSP値の計算法を説明する図。
本明細書の開示は、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物に関する。本実施形態における金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含み、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、メタクリル又はアクリルを意味する。また、本明細書において、「トップコート」とは、金属サイディングの着色層を覆う層を意味する。なお、トップコートの上に、例えば、表面改質剤により形成された層などの他の層が形成されていてもよい。また、着色層とトップコートとの間に他の層が形成されていてもよい。
本実施形態における金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物によれば、耐凍害性に優れる金属サイディング用トップコートを形成することができる。以下、本実施形態における金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物が、耐凍害性に優れる推定メカニズムについて説明する。
本実施形態における金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む。この(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有する。つまり、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、疎水度が高い単量体に由来する構成単位を含む。このため、本実施形態の水性塗料組成物を用いて形成されるトップコートは、屋外で風雨に曝された場合も、塗膜中に水分を浸透させにくくすることができると考えられる。また、塗膜中に水が浸透してしまった場合でも、その水分が抜けやすいと考えられる。
以上の点から、本実施形態の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物によれば、塗膜中に水分を浸透させにくく、さらに塗膜中の水分も抜けやすくした結果として、耐凍害性が向上すると考えられる。
以下、本実施形態の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物及びその製造方法について詳述する。
A.(メタ)アクリル酸エステル系重合体
本実施形態における金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む。本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル系重合体」とは、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの少なくとも一方の単量体に由来する構造単位を含む重合体を意味する。このため、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルではない単量体に由来する構造単位を一部に含んでいてもよい。ただし、商業的入手のしやすさから、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの少なくとも一方の単量体に由来する構造単位により形成されていることが好ましい。また、本実施形態における金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体以外の重合体を含んでもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の単独重合体や共重合体、または(メタ)アクリル酸エステル系単量体と他のエチレン性不飽和単量体との共重合体などであってよい。他のエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、(i)スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系単量体、(ii)イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸単量体などが挙げられる。
本実施形態の(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有する。ここで、本明細書におけるSP値の算出には、「R.F.Fedors: Polym. Eng. Sci., 14〔2〕, 147-154(1974)」を参考にした。より具体的には、凝集エネルギー(cal/mol)をEとし、分子容量(cm/mol)をVとした場合、SP値は、(ΣE/ΣV)1/2で表すことができる。表1は、Fedorsの提案した各原子団の凝集エネルギーとモル分子容の値とを示す。表2は、それぞれの(メタ)アクリル酸エステル系単量体のSP値を示す。
Figure 0006693628
Figure 0006693628
図1は、単量体のSP値の計算法を説明する図である。図1では、メチルメタクリレートを例に説明する。図1の左側には単量体の状態を示し、図1の右側には重合体の状態を示す。本明細書では、重合体の状態における原子団を数えることにより、単量体のSP値を算出する。
図1に示すメチルメタクリレートの場合、その重合体の繰り返し単位の原子団を数えることにより、メチルメタクリレートのSP値を算する。具体的には、メチルメタクリレートの重合体の繰り返し単位は、「−CH」を2個と、「−CH−」を1個と、「>C<」を1個と、「−CO−」を1個有する。このため、ΣEは8080となり、ΣVは81.9となるため、メチルメタクリレートのSP値は、9.9となる。
SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、特に限定されず、例えば、t−ブチルメタクリレート(t−BMA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。耐凍害性、重合安定性、商業的入手のしやすさの観点から、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステル系単量体として、汎用的に用いられているメチルメタクリレートとガラス転移温度が同じであることから、配合設計の自由度が高いため、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、t−ブチルメタクリレートが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位としては、SP値が9.4よりも大きいものを含んでいてもよい。SP値が9.4よりも大きい(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、特に限定されないが、例えば、n−ヘキシルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート等が挙げられる。汎用性が高いため、SP値が9.4よりも大きい(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレートが好ましい。また、耐候性を向上させる観点から、SP値が9.4よりも大きい(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、シクロヘキシルメタクリレートが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体100質量部に対して、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、重合安定性の観点から、80質量部以下であることが好ましく、60質量部以下であることがより好ましく、40質量部以下であることがさらに好ましい。一方、耐凍害性の観点から、(メタ)アクリル酸エステル系単量体100質量部に対して、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、10質量部以上であることが好ましく、20質量部以上であることがより好ましく、30質量部以上であることがさらに好ましい。
B.その他の材料
本開示の効果を奏する範囲内において、本開示のトップコート用水性塗料組成物は、他の材料を含んでもよい。他の材料は、特に限定されないが、例えば、造膜助剤、表面調整剤、消泡剤、増粘剤、樹脂ビーズや無機フィラーなどの艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防カビ剤、防藻剤、防腐剤などが挙げられる。
以下に、本明細書の開示を具現化した具体例を示す。ただし、本明細書の開示は、以下の具体例に限定されるものではない。
C.実施例
<(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む組成物の作製>
メチルメタクリレート(MMA)47質量部、n−ブチルアクリレート(BA)33質量部、t−ブチルメタクリレート(t−BMA)20質量部を混合し、単量体組成物を作製した。次に、過硫酸カリウム(KPS)1質量部、アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)4質量部、及び、水96質量部を混合し、乳化剤水溶液を作製した。この乳化剤水溶液に、上述の単量体組成物を添加したうえで混合した後、ホモミキサーで撹拌することにより、単量体組成物の乳化物を作製した(以下、「単量体乳化液A」とも呼ぶ)。
次に、撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた500mlフラスコに、水48質量部を仕込み80℃に昇温した。そして、単量体乳化液Aを2時間かけてこのフラスコに滴下し、さらに2時間80℃のまま撹拌した。その後、このフラスコに25%アンモニア水1部を添加し、系のpHが7以上になったことを確認して重合を終了し、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を合成した。その後、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を室温まで冷却し、さらに水を添加して濃度を調製し、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を40質量%含む乳化組成物(A−1)を得た。得られた乳化組成物(A−1)に含まれる(メタ)アクリル酸エステル系共重合体のガラス転移温度Tgは37.7℃、全単量体成分のSP値の平均値は9.7であった。
<水性塗料組成物の作製>
上述の乳化組成物(A−1)250質量部(樹脂固形分として100質量部を含む)に対し、造膜助剤としてブチルセロソルブ12.5質量部、テキサノール(JNC株式会社製、CS−12)2.5質量部、アセチレングリコール系表面調整剤(EVONIK社製、サーフィノール104E)5質量部、シリコーン系消泡剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製、BYK−025)1質量部をそれぞれディスパーで撹拌しながら添加した。その後、適切な量の増粘剤(ダウ・ケミカル社製、プライマルASE−60)と水を添加し、B型粘度計による粘度(25℃、60rpm)が、おおよそ700mPa・sの水性塗料組成物(固形分35%)を作製した。この水性塗料組成物を実施例1とする。実施例2,3及び比較例1についても、後述する表3に示す配合にて、同様の方法により水性塗料組成物を作製した。ここで、表3に示す配合量は、いずれも質量部である。なお、表3では、内容の理解を容易とするために、配合量として(メタ)アクリル酸エステル系単量体の配合のみ記載する。なお、実施例1〜3は、参考例とする。
<試験基材の作製>
まず、作成した水性塗料組成物100質量部に対して10質量部の水を加え、塗工液を作製した。また、以下に示すYKKAP株式会社製のアルミ外装材(以下、「金属サイディング基材」とも呼ぶ)を準備した。
製品名 :アルカベール/スタンダードシリーズ/ノベルライン
カラー :フロスティグレイ
サイズ :厚さ15mm×幅400mm×長さ3,790mm
素材構成:
表面材・・・ポリエステル塗装が施されたアルミニウム
芯材・・・・ノンフロン硬質プラスチックフォーム断熱材
裏面材・・・アルミ蒸着ラミネート紙
そして、上述の金属サイディング基材における表面材の表面到達温度が60℃となるように熱風処理した後、金属サイディング基材の表面(ポリエステル塗装が施された面)に、乾燥後の質量が20g/mとなるようにエアーレススプレーで上述の塗工液を塗装した。その後、塗装した金属サイディング基材を常温(25℃)で1分間静置した後、板面風速(表面材の表面での風速)8m/秒、表面材の到達温度80℃、到達温度保持時間5分で熱風処理することにより、トップコート用水性塗料組成物を用いて被覆層を形成した金属サイディング(以下、「試験基材」とも呼ぶ)を作製した。
D.評価方法等
<水性塗料組成物の評価>
水性塗料組成物の評価として重合安定性の評価を行った。また、(メタ)アクリル酸エステル系重合体のガラス転移温度についても計算した。
<ガラス転移温度(Tg)の計算方法>
ガラス転移温度Tg(℃)は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を構成する各単量体組成物のホモポリマーのガラス転移温度を用いて、以下に示すフォックス(Fox)の式(1)によって計算した。
1/(Tg+273.16)=(W1/(Tg1+273.16))+(W2/(Tg2+273.16))+(W3/(Tg3+273.16))+・・・・
+(Wn/(Tgn+273.16)) (1)
[式中、Tgは、ガラス転移温度(℃)を示し、W1、W2、W3・・・Wnは、それぞれの単量体の質量分率を示し、Tg1、Tg2、Tg3・・・・Tgnは、それぞれの単量体のホモポリマーのガラス転移温度を示す。]
<重合安定性の評価方法>
合成した乳化組成物を80メッシュの金網でろ過することにより、乳化重合工程中に生成した凝集物をろ過した。ろ過残渣を水洗後、105℃で2時間乾燥させ、その残留物の質量を、ろ過したディスパージョンの固形分量に対する質量%で示した。なお、残留物の質量%が小さいほど、重合安定性が良く、3以上がより好ましい。
5:残留物が0.1質量%未満
4:残留物が0.1質量%以上1.0質量%未満
3:残留物が1.0質量%以上2.0質量%未満
2:残留物が2.0質量%以上5.0質量%未満
1:残留物が5.0質量%以上
<塗膜の評価>
塗膜の評価として、耐凍害性の評価を行った。また、耐水性、耐候性に関しても追加して評価を行った。
<耐凍害性の評価方法>
JIS A 1435(建築用外装材料の凍結融解試験方法)の3.3(気中凍結水中融解法)に記載されている方法に従い、試験基材の凍結融解試験を行なった(100サイクル)。試験後における試験基材表面の状態を目視により確認し、以下の評価基準に従って評価を行なった。点数が高いほど耐凍害性に優れ、3点以上であれば実用上問題は無い。
5:外観異常が全く認められない
4:塗膜の剥離は無いが、わずかに塗膜の白化が認められる
3:塗膜の剥離は無いが、若干、塗膜の白化が認められる
2:塗膜の剥離がはっきりと認められる
1:塗膜の剥離、白化がいたるところに認められる
<耐水性の評価方法>
耐水性の評価として、以下のように温水試験を行った。具体的には、試験基材を、50℃の温水に5日間浸漬した後、試験基材のトップコートの状態を目視により確認し、以下の評価基準に従って評価を行なった。点数が高いほど耐水性に優れている。
5:外観異常が全く認められない
4:塗膜の剥離は無いが、わずかに塗膜の白化が認められる
3:塗膜の剥離は無いが、若干、塗膜の白化が認められる
2:塗膜の剥離がはっきりと認められる
1:塗膜の剥離、白化がいたるところに認められる
<耐候性の評価方法>
耐候試験機(ダイプラメタルウェザオメータ)を用いて、以下の条件で試験基材の促進耐候性試験を行った。
UVカットフィルター:KF−1
ブラックパネル温度:63℃
UV照射強度:750W/m
降雨条件:2mm/120min
照射時間:480時間
試験実施前後における色差を色差計(日本電色工業株式会社製、分光式色差計SE−2000)で測定した後、試験前後に測定したそれぞれのL、a、b値から以下の式(1)から式(3)に基づいてΔL、Δa、Δbを算出した後に、以下の式(4)に基づいてΔEを算出した。
ΔL=(試験後塗板のL値)―(試験前塗板のL値) (1)
Δa=(試験後塗板のa値)―(試験前塗板のa値) (2)
Δb=(試験後塗板のb値)―(試験前塗板のb値) (3)
ΔE={(ΔL)+(Δa)+(Δb)}1/2 (4)
耐候性の評価方法としては、以下の評価基準に従って評価を行なった。点数が高いほど耐候性に優れている。
5:ΔE値が1以下
4:ΔE値が1より大きく3以下
3:ΔE値が3より大きく5以下
2:ΔE値が5より大きく7以下
1:ΔE値が7を越える
E.実験結果
実験結果を表3に示す。
Figure 0006693628
表3から、以下のことがわかる。実施例1から実施例3は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含む。一方、比較例1は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含まない。実施例1から実施例3と比較例1とを比較することにより、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を含むことにより、本実施形態の水性塗料組成物は、耐凍害性が高いことが分かる。
さらに、実施例1〜3、比較例1を比較すると、耐凍害性だけでなく、耐水性や耐候性についても実施例の方が優れることがわかる。これは、塗膜に水が浸透しにくくなったことや、塗膜中の水が抜けやすくなったことにより、塗膜に水が浸透することで起きる塗膜の白化や、紫外線による塗膜の加水分解が起きにくくなったためと考えられる。
F.コアシェル型の重合体
本実施形態の(メタ)アクリル酸エステル系重合体として、コアシェル型の重合体を用いてもよい。コアシェル型の重合体は、中心部の樹脂層の組成と、外周部の樹脂層の組成が異なる。このため、コアシェル型の重合体は、表3で示すような均一な組成であるシングル重合体では得られないような物性(例えば、硬度や造膜性など)を得ることができる。
また、コアシェル型の重合体には、外周部の樹脂層のガラス転移温度Tg(以下、「シェルTg」とも呼ぶ)のほうが中心部の樹脂層のガラス転移温度Tg(以下、「コアTg」とも呼ぶ)よりも低いハードコア型と、外周部の樹脂層のガラス転移温度Tgのほうが中心部の樹脂層のガラス転移温度Tgよりも高いソフトコア型とが存在する。一般的に、ハードコア型のほうがソフトコア型よりも造膜性に優れるため、造膜助剤の量や種類の自由度が高まるとともに、乾燥性などの各種物性の向上が望める。以下、コアシェル型の重合体の作製方法について説明する。なお、「コアTg」については、コアとなる一段目の単量体組成物の配合から、前述のフォックス(Fox)の式によって計算した。「シェルTg」についても、シェルとなる二段目の単量体組成物の配合から同様に計算した。
<コアシェル型の重合体の作製>
まず、メチルメタクリレート(MMA)37質量部、n−ブチルアクリレート(BA)3質量部を混合し、単量体組成物を作製した。次に、過硫酸カリウム(KPS)1質量部、アクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)2質量部、及び、水40質量部を混合し、乳化剤水溶液を作製した。この乳化剤水溶液に、上述の単量体組成物を添加したうえで混合した後、ホモミキサーで撹拌することにより、単量体組成物の乳化物を作製した(以下、「単量体乳化液B」とも呼ぶ)。
次に、撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた500mlフラスコに、水48質量部を仕込み80℃に昇温した。そして、単量体乳化液Bを2時間かけてこのフラスコに滴下し、滴下終了後、同温度で1時間維持し、一段目の重合を終了した。引き続いて、水57部、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製)2部、メチルメタクリレート(MMA)20質量部、n−ブチルアクリレート(BA)30質量部、t−ブチルメタクリレート(t−BMA)10質量部を用い、過硫酸カリウムを含まないこと以外は単量体乳化液Bと同様の方法で作製した単量体組成物の乳化液を2時間にわたって均一に滴下した。さらに2時間80℃のまま撹拌し、続けて、25%アンモニア水1部を添加し、系のpHが7以上になったことを確認して(メタ)アクリル酸エステル系重合体の重合を終了した。
その後、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を室温まで冷却し、さらに水を添加して濃度を調製し、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を40質量%含む乳化組成物(B−1)を得た。得られた乳化組成物(B−1)に含まれる(メタ)アクリル酸エステル系重合体のガラス転移温度Tgは37.7℃、全単量体成分のSP値の平均値は9.7であった。水性塗料組成物の作製方法については、上述の方法と同じであるため省略する。この方法で得られた水性塗料組成物を実施例4とする。実施例4以降の実施例及び比較例
2,3についても、表4、5に示す配合にて、同様の方法により水性塗料組成物を作製した。ここで、表4,5に示す配合量は、いずれも質量部である。なお、表4,5では、内容の理解を容易とするために、配合量として(メタ)アクリル酸エステル系単量体の配合のみ記載する。
G.実験結果
実験結果を表4,5に示す。
Figure 0006693628
Figure 0006693628
表4、5から、以下のことがわかる。実施例4から実施例15は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含む。一方、比較例2,3は、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含まない。実施例4から実施例15と比較例2,3とを比較することにより、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を含むことにより、本実施形態の水性塗料組成物は、耐凍害性、耐水性、耐候性が高いことが分かる。
また、実施例4から実施例11及び比較例2は、ハードコア型の重合体の例であり、実施例12から実施例15及び比較例3は、ソフトコア型の重合体の例である。実験結果の傾向として、ハードコア型の重合体のほうが、ソフトコア型の重合体よりも耐凍害性が高いことが分かる。この根拠としては、ハードコアのほうが造膜性に優れるからと考えられる。なお、表3から表5の結果から、シングル重合体よりも、コアシェル型の重合体のほうが、耐凍害性、耐水性及び耐候性が高い傾向にあることが分かる。
そして、いずれの例においても、重合安定性に優れる。一方、実施例6から実施例8を比較することにより、重合安定性の観点から、(メタ)アクリル酸エステル系単量体100質量部に対して、SP値が9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、80質量部以下であることが好ましいことが分かり、60質量部以下であることがより好ましいことが分かり、40質量部以下であることがさらに好ましいことが分かる。
本発明は、上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

Claims (3)

  1. 金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物であって、
    (メタ)アクリル酸エステル系重合体を含み、
    前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、Fedorsの推算法を用いた相溶性パラメーターが9.4以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構成単位を、1種以上有し、
    前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、コアシェル型の重合体である、
    金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物。
  2. 請求項1に記載の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物であって、
    前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、t−ブチルメタクリレートと、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートとの少なくとも一方を含む、金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の金属サイディングのトップコート用水性塗料組成物を用いて被覆層を形成した金属サイディング。
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