JP6693195B2 - 液体吐出システム、液体吐出方法、及び液体吐出制御プログラム - Google Patents

液体吐出システム、液体吐出方法、及び液体吐出制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出システム、液体吐出方法、及び液体吐出制御プログラムに関する。
液体を媒体に吐出するシステムにおいて、液体を吐出する吐出部に増粘化した液体が滞留、付着等することによりに不具合が生じる場合がある。インクジェット方式の画像形成装置等においては、インクジェットヘッドのノズルに滞留した液体(インク)を除去するために画像形成に寄与しない液体を吐出するフラッシングが行われる。
例えば、連続紙に対するフラッシングによる液体の消費を低減することを目的として、ラインフラッシングを行う場合には振動の振幅が相対的に小さい微駆動をノズルに与え、スターフラッシングを行う場合には振動の振幅が相対的に大きい微駆動をノズルに与える技術がある(特許文献1)。
画像形成処理等の高速化のために、速乾性の液体を使用したり、媒体の搬送速度を高速化したり、媒体の加熱温度を高温化したりする場合がある。このような場合、液体の乾燥時間の短縮、媒体の移動に伴う空気流の発生、媒体からの温度の伝達等により、吐出部に滞留した液体の増粘化が促進され、吐出部に不具合が生じる可能性が高くなる。
従来のシステムにおいては、液体を媒体に吐出する動作を含むフラッシングは、画像形成処理を実行するために媒体を定速で搬送している際(定速時)に行われる。すなわち、フラッシングは定速時前後の変速時(加速時及び減速時)においては行われない。そのため、加速時及び減速時に液体の増粘化が進み、画像形成処理の直前に大規模なフラッシング(捨て打ち)が必要になり、フラッシングに要する損紙が多くなる場合がある。また、速乾性の液体を用いる場合には、画像形成処理の開始までに液体がノズル周辺で固化し、画像形成処理の直前にフラッシングを行ってもノズルを正常な状態に回復できない場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、フラッシングの効率性を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、液体を媒体に吐出する吐出部と、前記媒体が略一定で搬送される、前記媒体に目的とする画像を形成する画像形成処理の実行時前記液体を前記媒体に吐出する第1のフラッシングが行われるように前記吐出部を制御し、前記媒体の搬送速度が変化する、前記画像形成処理の非実行時前記液体を前記媒体に吐出する第2のフラッシングが行われるように前記吐出部を制御する制御部と、を備える液体吐出システムである。
本発明によれば、フラッシングの効率性を向上させることが可能となる。
図1は、実施の形態に係る液体吐出システムの機能的構成を示す図である。 図2は、実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 図3は、実施の形態に係る上位装置の構成を示す図である。 図4は、実施の形態に係る吐出部の構成を示す図である。 図5は、実施の形態に係る吐出部の構成を示す図である。 図6は、実施の形態における媒体の搬送速度の変化とフラッシングの実行状況との対応関係を示す図である。 図7は、比較例における媒体の搬送速度の変化とフラッシングの実行状況との対応関係を示す図である。 図8は、実施の形態に係る第1のフラッシングにおける液体の吐出量と第2のフラッシングにおける液体の吐出量との比較を概念的に示す図である。 図9は、実施の形態に係る第1のフラッシングの実行時において圧電部材に印加される電圧の経時的変化を示すグラフである。 図10は、実施の形態に係る第2のフラッシングの実行時において圧電部材に印加される電圧の経時的変化を示すグラフである。 図11は、実施の形態に係る第1のフラッシングにおける液滴間の距離間隔を示す図である。 図12は、実施の形態に係る加速時に対応する第2のフラッシングにおける液滴間の距離間隔を示す図である。 図13は、実施の形態に係る減速時に対応する第2のフラッシングにおける液滴間の距離間隔を示す図である。 図14は、実施の形態に係る第1のフラッシング及び第2のフラッシングにおける液体の滴速度、吐出量、又は滴数と、媒体の搬送速度との対応関係を示すグラフである。 図15は、実施の形態に係る第1のフラッシング及び第2のフラッシングにおける液体の滴速度、吐出量、又は滴数と、媒体の温度、媒体の厚さ、又は媒体の液体許容量との対応関係を示すグラフである。
図1は、実施の形態に係る液体吐出システム1の機能的構成を示す図である。液体吐出システム1は、画像形成装置11及び上位装置12を含む。
画像形成装置11は、上位装置12から供給される印刷画像データ、印刷情報データ等に基づいて媒体上に所定の画像を形成する装置である。印刷画像データは、目的とする画像を構成する各ビットの位置、色等を示すデータであり、例えばビットマップデータ等である。印刷情報データは、画像形成処理における具体的な動作を規定するためのデータであり、例えば印刷形態、印刷種別、給排紙情報、印刷面順、媒体サイズ、データサイズ、解像度、媒体種類、階調、色、ページ数等の印刷条件を示すデータである。
画像形成装置11は、コントローラ21及びエンジン22を含む。コントローラ21は、CPU(Central Processing Unit)、CPUを制御するプログラム、各種論理回路等を含んで構成されるユニットであり、エンジン22の動作を制御する信号を生成する。エンジン22は、媒体上に実際に画像を形成するための各種機構の集合体であり、液体を媒体に吐出する吐出部25、媒体を搬送する搬送部26等を含む。エンジン22を構成する各種機構の動作はコントローラ21からの制御信号により制御される。コントローラ21は、印刷制御信号、搬送制御信号、フラッシング制御信号等を生成する。印刷制御信号は、媒体上に目的とする画像を形成する画像形成処理を実行するために、吐出部25及び搬送部26を制御する信号である。搬送制御信号は、媒体を所定の位置に所定の速度で搬送するために、搬送部26を制御する信号である。フラッシング制御信号は、吐出部25を良好な状態に維持するために目的とする画像の形成に寄与しない液体を媒体に吐出するフラッシングを実行するために、吐出部25及び搬送部26を制御する信号である。
図2は、実施の形態に係る画像形成装置11の構成を示す図である。画像形成装置11は、搬入部101、前処理部121、前処理用乾燥部131、画像形成部141、後処理部151、後処理用乾燥部161、及び搬出部171を含む。
搬入部101は、媒体111を前処理部121に搬送する機構であり、給紙ローラ105及び搬送ローラ106を含む。本実施の形態に係る媒体111は連続紙(ロール紙)であり、媒体111は給紙ローラ105に巻回されている。給紙ローラ105及び搬送ローラ106が回転することにより、媒体111が給紙ローラ105から繰り出され、前処理部121へ搬送される。
前処理部121は、搬入された媒体111の表面に前処理を施す機構である。前処理は、例えば、液体(インク)を凝集させる作用を有する前処理液を媒体111の印刷面に塗布する処理等である。前処理液は、例えば、水溶性脂肪族系有機酸を含む溶液等である。
前処理用乾燥部131は、前処理が施された媒体111を乾燥させる機構であり、ヒートローラ135を含む。ヒートローラ135は、50℃〜100℃程度に加熱され、媒体111に塗布された前処理液の水分を蒸発させる。
画像形成部141は、媒体111に液体(インク)を吐出する機構である。画像形成部141は、目的の画像を形成するために液体を媒体111に吐出する画像形成処理、及び液体の吐出部(インクジェットヘッドのノズル等)の性能を維持するために目的の画像の形成に寄与しない液体を媒体111に吐出するフラッシングを行う。
後処理部151は、液体が吐出された媒体111の表面に後処理を施す機構である。後処理は、例えば、媒体111上に斑点形状に後処理液を吐出する処理等である。
後処理用乾燥部161は、後処理が施された媒体111を乾燥させる機構であり、前処理用乾燥部131と同様に、ヒートローラ135を含む。ヒートローラ135の作用により、媒体111に吐出された後処理液の水分が蒸発される。
搬出部171は、後処理用乾燥部161から搬出された媒体111を巻き取る機構であり、排紙ローラ175及び搬送ローラ176を含む。排紙ローラ175及び搬送ローラ176が回転することにより、上記全ての工程を経た媒体111が排紙ローラ175に巻回されていく。
媒体111は、液体が定着可能なものであればよい。例えば、普通紙、上質紙、薄紙、厚紙、記録紙、OHP(Overhead Projector)シート、合成樹脂フィルム、金属薄膜等であってもよい。画像形成部141において吐出される液体は、媒体111に定着可能な液体であればよい。液体は、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、グリーン、レッド、ライトシアン等から選択される1種以上のインクであってもよい。
なお、上記構成は例示であって、画像形成装置11の構成は上記に限られるものではない。例えば、上記においては媒体111としてロール状の連続紙が示されているが、媒体111の種類はこれに限られるものではなく、例えば、連続帳票、カット紙等であってもよい。また、媒体111の種類、液体の種類等に応じて、前処理部121、前処理部用乾燥部131、後処理部151、及び後処理部用乾燥部161のうちの1つ又は複数が含まれない構成であってもよい。
図3は、実施の形態に係る上位装置12の構成を示す図である。上位装置12は、DFE(Digital Front End)等であり、RIP(Raster Image Processor)処理等を行う情報処理装置であってもよい。上位装置12と画像形成装置11とは所定のコンピュータネットワークを介して接続されており、例えば、複数のデータ線及び制御線により接続されてもよい。
上位装置12は、CPU201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、HDD(Hard Disc Drive)204、外部I/F(Interface)205、制御情報用I/F206、画像データ用I/F207、及びバス208を含む。CPU201は、ROM202に記憶されたプログラムに従って、HDD204に記憶されたデータ、外部I/F205から入力されたデータ等に対して、RAM203をワーキングエリアとして所定の処理を行う。CPU201の処理により生成された印刷情報データ及び印刷画像データは、制御情報用I/F206及び画像データ用I/F207を介して画像形成装置11に送信される。
図4及び図5は、実施の形態に係る吐出部25の構成を示す図である。図4は、液体(液滴320)の吐出前の状態を示している。図5は、液滴320の吐出時の状態を示している。吐出部25は、流路板301、振動板部材302、ノズル板303、ノズル304、貫通孔305、個別液室306、液体抵抗部307、液体導入部308、フィルタ309、共通液室310、圧電アクチュエータ311、圧電部材312、ベース部材313、FPC(Flexible Printed Circuit)315、及びフレーム部材317を含む。
流路板301、振動板部材302、及びノズル板303が接合することにより、個別液室306、液体抵抗部307、及び液体導入部308がそれぞれ形成される。1つの共通液室310に対して複数の個別液室306が存在してもよい。個別液室306は加圧室、加圧液室、圧力室、個別流路、圧力発生室等と称される場合がある。液滴320を吐出するノズル304は貫通孔305を介して個別液室306に連通している。液体はフレーム部材317に形成された共通液室310から振動板部材302に形成されたフィルタ309を介して液体導入部308に流入する。液体導入部308に流入した液体は液体抵抗部307を介して個別液室306に供給される。
流路板301はSUS(ステンレススチール)等の金属板を積層して構成されている。流路板301は金属板に限られるものではなく、シリコン基板を異方性エッチングして構成されてもよい。流路版301により貫通孔305、個別液室306、液体抵抗部307、液体導入部308等の開口部、溝部等が形成されている。振動板部材302は各個別液室306、液体抵抗部307、液体導入部308等の壁面を構成する。振動版部材302の一部にはフィルタ部309が形成されている。
圧電部材312の上端部はベース部材313に固定され、下端部は振動版部材302の個別液室306とは反対側の面に固定されている。圧電部材312は柱状積層型の電気機械変換素子であり、FPC315から印加される電圧に応じて積層方向に伸縮する。例えば、FPC315から基準電圧が印加されているときには、圧電部材312は図4に示すように縮小した状態となる。一方、FPC315から基準電圧より小さい電圧又は大きい電圧が印加されたときには、圧電部材312は図5に示すように伸長した状態となる。圧電部材312が縮小したときには、共通液室310から個別液室306内に液体が供給される。圧電部材312が伸長したときには、個別液室306内の液体がノズル304から液滴320として吐出される。
液滴320の吐出速度(滴速度)、吐出量等は、圧電部材312に印加される印加電圧の大きさ(基準電圧値と印加電圧値との差)、供給電圧の変化率(単位時間あたりの電圧値の変化量)等に応じて変化する。例えば、滴速度は印加電圧が大きい程速くなり、印加電圧の変化率が大きい程速くなる。
本実施の形態に係る吐出部25は、コントローラ21からのフラッシング制御信号に基づいて、ノズル304の性能を維持するために、目的となる画像の形成に寄与しない液滴320を媒体111に吐出するフラッシングを行う。フラッシングの条件は媒体111の搬送速度に応じて変化する。
図6は、実施の形態における媒体111の搬送速度の変化とフラッシングの実行状況との対応関係を示す図である。図6に例示する状況には、期間A、期間B、及び期間Cが含まれる。期間Aは、媒体111の搬送速度が0(又は所定の低速度)から所定の設定速度Vsまで加速する期間である。期間Bは、媒体111の搬送速度が設定速度Vsに保たれる期間である。期間Cは、媒体111の搬送速度が設定速度Vsから0(又は所定の低速度)まで減速する期間である。期間Bにおいて、目的とする画像を形成するための画像形成処理(IFP:Image Forming Process)が実行される。期間A及び期間Cにおいては画像形成処理が実行されない。
本実施の形態においては、期間Bにおいて第1の条件に基づく第1のフラッシング(FL)が実行され、期間A及び期間Cにおいて第2の条件に基づく第2のフラッシングが実行される。すなわち、フラッシングは搬送速度が略一定である期間Bだけでなく、搬送速度が変化する期間A及び期間Cにおいても実行される。また、期間Bにおけるフラッシングの条件と、期間A及び期間Cにおけるフラッシングの条件とが異なっている。なお、期間Bにおける実際の搬送速度は搬送ローラ106,176の摩耗、偏心等により多少変動する場合があるが、このような多少の変動は上記「略一定」の範疇に含まれるものとする。
図7は、比較例における媒体の搬送速度の変化とフラッシングの実行状況との対応関係を示す図である。本比較例においては、フラッシングは加速時及び減速時(期間A及び期間C)には実行されず、定速時(期間B)にのみ実行される。このとき、画像形成処理は、画像形成開始直前に液体が正常に吐出されるようになるまで実行される捨て打ち(事前フラッシング)が完了するまで実行されない。そのため、期間Bに入ってから捨て打ちが完了するまでの、画像形成処理を実行できない期間Xが生じる。そのため、加速時及び減速時に対応する媒体111が損紙となると共に、期間Xに対応する媒体111も損紙となる。これに対し、本実施の形態においては、加速時及び減速時に対応する媒体111を有効に利用してフラッシングが行われ、期間Xに相当する損紙は発生しない。また、液体の乾燥速度によっては画像形成開始前に液体がノズル周辺で固化し、期間Xに対応する記直前の捨て打ちを行ってもノズルを正常な状態に回復できない場合ある。本実施の形態によれば、加速時及び減速時にもフラッシングが行われるので、このような状態を回避することができる。
図8は、実施の形態に係る第1のフラッシングにおける液体の吐出量と第2のフラッシングにおける液体の吐出量との比較を概念的に示す図である。第1のフラッシング状態401は第1のフラッシング(定速時におけるフラッシング)が施された媒体111の表面の状態を概念的に示している。第2のフラッシング状態402は第2のフラッシング(加速時及び減速時におけるフラッシング)が施された媒体111の表面の状態を概念的に示している。このように、第2のフラッシングにおける吐出量(単位面積あたりの液滴320の滴数)は、第1のフラッシングにおける吐出量より少ないことが好ましい。加速時及び減速時におけるフラッシングを最小限に抑えても十分な吐出性能維持効果(吐出部25のノズル304等に滞留した液体を除去する効果)を得ることができる場合が多く、過度のフラッシングの実行は液体の無駄な消費を招くためである。なお、ここではスターフラッシングを実行した場合が想定されているが、ラインフラッシング等の他のフラッシングを実行した場合も同様である。
第2のフラッシングにおける液体(液滴320)の滴速度は、第1のフラッシングにおける滴速度より速いことが好ましい。滴速度を速くすれば、少ない吐出量であっても十分な吐出性能維持効果を得ることができるからである。
滴速度の制御は、例えば、圧電部材312に印加される電圧を制御することにより実現することができる。図9は、実施の形態に係る第1のフラッシングの実行時において圧電部材312に印加される電圧の経時的変化を示すグラフである。図10は、実施の形態に係る第2のフラッシングの実行時において圧電部材312に印加される電圧の経時的変化を示すグラフである。
本実施の形態に係る圧電部材312は、基準電圧Vosと印加電圧Vo1,Vo2との差が大きい程その伸縮量が大きくなる。図9及び図10に示すように、第2のフラッシングにおける基準電圧と印加電圧との差(Vos−Vo2)は第1のフラッシングにおける基準電圧と印加電圧との差(Vos−Vo1)より大きい。従って、第2のフラッシングにおける圧電部材312の伸長量は第1のフラッシングにおける圧電部材312の伸長量より大きくなり、第2のフラッシングにおける液滴320の滴速度は第1のフラッシングにおける液滴320の滴速度より速くなる。
また、印加電圧の変化率(単位時間当たりの変化量)を制御することにより滴速度を制御することもできる。印加電圧の変化率が大きい程圧電部材312の伸長速度(個別液室306内の圧力上昇速度)が速くなるため、ノズル304から吐出される液滴320の滴速度が速くなる。なお、滴速度の制御は上記に限られるものではなく、公知又は新規な技術を用いて適宜行われるべき事項である。
図11は、実施の形態に係る第1のフラッシングにおける液滴間の距離間隔D1を示す図である。図11に示すように、第1のフラッシング(定速時)における媒体111の搬送方向に隣接する液滴間の距離間隔D1は一定であってもよい。このとき、媒体111の頁毎に設定速度Vs(定速時における搬送速度)が変化する場合には、設定速度Vsの変化に応じて液滴320を吐出する時間間隔を調整し、設定速度Vsの変化に関わらず距離間隔D1が一定となるようにすることが好ましい。また、距離間隔D1を意図的に異ならせ、不規則なパターンが形成されるようにしてもよい。
図12は、実施の形態に係る加速時に対応する第2のフラッシングにおける液滴間の距離間隔D2A,D2Bを示す図である。図12に示すように、加速時に対応する第2のフラッシングにおける媒体111の搬送方向に隣接する液滴間の距離間隔D2A,D2Bは一定でなくてもよい。加速時に対応する媒体111は損紙となる部分であり、視認性等を考慮する必要性が低い部分だからである。図12は、媒体111の搬送速度に関わらず、液滴320を吐出する時間間隔を一定にした場合を示している。この場合、搬送速度が徐々に速くなるため、搬送方向の下流側における距離間隔D2Bは上流側における距離間隔D2Aより大きくなる。
図13は、実施の形態に係る減速時に対応する第2のフラッシングにおける液滴間の距離間隔D3A,D3Bを示す図である。図13に示すように、減速時に対応する第2のフラッシングにおける媒体111の搬送方向に隣接する液滴間の距離間隔D3A,D3Bは、加速時における距離間隔D2A,D2Bと同様に、一定でなくてもよい。図13は、媒体111の搬送速度に関わらず、液滴320を吐出する時間間隔を一定にした場合を示している。この場合、搬送速度が徐々に遅くなるため、搬送方向の下流側における距離間隔D3Bは上流側における距離間隔D3Aより小さくなる。
第1のフラッシング及び第2のフラッシングにおける液体(液滴320)の滴速度、吐出量、又は滴数は、媒体111の搬送速度、乾燥条件等に応じて変化することが好ましい。乾燥条件とは、吐出部25(ノズル304周辺)に滞留した液体の乾燥しやすさに影響を与える条件であり、例えば媒体111の温度、媒体111の厚さ、媒体111の材質(液体許容量)、媒体111の搬送速度(媒体111の移動に伴う空気流の発生量)等である。
図14は、実施の形態に係る第2のフラッシングにおける液体の滴速度、吐出量、又は滴数と、媒体111の搬送速度との対応関係を示すグラフである。図14に示すように、第2のフラッシングにおける滴速度、吐出量、又は滴数の少なくとも1つは、媒体111の搬送速度の増加に伴い増加されることが好ましい。加減速中においては設定した印刷速度が速い程、目標とする速度に到達するまでに時間がかかるからである。
図15は、実施の形態に係る第1のフラッシング及び第2のフラッシングにおける液体の滴速度、吐出量、又は滴数と、乾燥条件(媒体111の温度、媒体111の厚さ、又は媒体111の液体許容量)との対応関係を示すグラフである。図15に示すように、滴速度、吐出量、又は滴数の少なくとも1つは、媒体111の温度、媒体111の厚さ、又は媒体111の液体許容量の増加に伴い増加されることが好ましい。媒体111の温度が高くなる程、吐出部25に滞留した液体が乾燥されやすくなるからである。また、媒体111の厚さが厚い程又は媒体111の液体許容量が大きい程、フラッシングによる液滴320を媒体111が吸収する力が大きくなるからである。
上記のようにフラッシングを制御する機能を実現するプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供され得る。
プログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由で画像形成装置11又は上位装置12にダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。プログラムをネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。プログラムを画像形成装置11のコントローラ21に備えられたROM、上位装置12のROM202等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。プログラムは上記フラッシングを実現するための各機能部を含むモジュール構成であってもよい。
なお、上記実施の形態においては、加速時(期間A)におけるフラッシングと減速時(期間C)におけるフラッシングとが同一の条件に基づいて行われる例が示されているが、これに限られるものではない。例えば、加速時におけるフラッシングと定速時(期間B)におけるフラッシングと減速時におけるフラッシングとをそれぞれ異なる条件に基づいて行ってもよい。なお、定速時におけるフラッシングと変速時におけるフラッシングとは互いに異なる条件に基づいて行われることが好ましいが、定速時におけるフラッシングと変速時におけるフラッシングとを同一の条件に基づいて行ってもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、画像形成処理が実行される定速時だけでなく、画像形成処理の実行されない変速時(加速時及び減速時)にもフラッシングが実行される。これにより、変速時に対応する本来損紙となる媒体を有効に利用して、効率的にフラッシングを実行することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記実施の形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。この新規な実施の形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態及びその変形は発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 液体吐出システム
11 画像形成装置
12 上位装置
21 コントローラ
22 エンジン
25 吐出部
26 搬送部
101 搬入部
105 給紙ローラ
106,176 搬送ローラ
111 媒体
121 前処理部
131 前処理用乾燥部
135 ヒートローラ
141 画像形成部
151 後処理部
161 後処理用乾燥部
171 搬出部
175 排紙ローラ
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 HDD
205 外部I/F
206 制御情報用I/F
207 画像データ用I/F
208 バス
301 流路板
302 振動板部材
303 ノズル板
304 ノズル
305 貫通孔
306 個別液室
307 液体抵抗部
308 液体導入部
309 フィルタ
310 共通液室
311 圧電アクチュエータ
312 圧電部材
313 ベース部材
315 FPC
317 フレーム部材
401 第1のフラッシング状態
402 第2のフラッシング状態
D1,D2A,D2B,D3A,D3B 距離間隔
Vs 設定速度
Vo1,Vo2 印加電圧
Vos 基準電圧
特開2013−59875号公報

Claims (12)

  1. 液体を媒体に吐出する吐出部と、
    前記媒体が略一定で搬送される、前記媒体に目的とする画像を形成する画像形成処理の実行時前記液体を前記媒体に吐出する第1のフラッシングが行われるように前記吐出部を制御し、前記媒体の搬送速度が変化する、前記画像形成処理の非実行時前記液体を前記媒体に吐出する第2のフラッシングが行われるように前記吐出部を制御する制御部と、
    を備える液体吐出システム。
  2. 前記第2のフラッシングにおける前記液体の滴速度は、前記第1のフラッシングにおける前記液体の滴速度より速い、
    請求項に記載の液体吐出システム。
  3. 前記第2のフラッシングにおける前記液体の吐出量は、前記第1のフラッシングにおける前記液体の滴速度より少ない、
    請求項1に記載の液体吐出システム。
  4. 前記第1のフラッシングのパラメータを定めるための条件及び前記第2のフラッシングのパラメータを定めるための条件のうち少なくとも一方は、前記搬送速度に応じて変化する、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の液体吐出システム。
  5. 前記第2のフラッシングにおける前記搬送速度が速いほど前記液体の滴速度が速くなる、
    請求項に記載の液体吐出システム。
  6. 前記第2のフラッシングにおける前記搬送速度が速いほど前記液体の吐出量が多くなる、
    請求項に記載の液体吐出システム。
  7. 前記第2のフラッシングにおける前記搬送速度が速いほど単位時間あたりの前記液体の滴数が多くなる、
    請求項に記載の液体吐出システム。
  8. 前記第1のフラッシングのパラメータを定めるための条件及び前記第2のフラッシングのパラメータを定めるための条件のうち少なくとも一方は、乾燥条件に応じて変化する、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の液体吐出システム。
  9. 前記乾燥条件は、前記媒体の温度、前記媒体の厚さ、及び前記媒体の液体許容量のうち少なくとも1つを含む、
    請求項に記載の液体吐出システム。
  10. 前記媒体は、連続紙である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体吐出システム。
  11. 液体を媒体に吐出するステップと、
    前記媒体が略一定で搬送される、前記媒体に目的とする画像を形成する画像形成処理の実行時前記液体を前記媒体に吐出する第1のフラッシングを行うステップと、
    前記媒体の搬送速度が変化する、前記画像形成処理の非実行時前記液体を前記媒体に吐出する第2のフラッシングを行うステップと、
    を備える液体吐出方法。
  12. 液体を媒体に吐出する吐出部を制御するコンピュータに、
    前記媒体が略一定で搬送される、前記媒体に目的とする画像を形成する画像形成処理の実行時第1の条件に基づいて前記液体を前記媒体に吐出する第1のフラッシングを行う処理と、
    前記媒体の搬送速度が変化する、前記画像形成処理の非実行時第2の条件に基づいて前記液体を前記媒体に吐出する第2のフラッシングを行う処理と、
    を実行させる液体吐出制御プログラム。
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