JP6692283B2 - 瞬時心拍信頼性評価装置、方法およびプログラム - Google Patents

瞬時心拍信頼性評価装置、方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、瞬時心拍信頼性評価装置、方法およびプログラムに関する。
自律神経には、交感神経と迷走神経の2つがある。交感神経および迷走神経は各臓器などに広く分布し、循環や代謝をはじめとする不随意な身体機能を制御する。多くの場合、交感神経と迷走神経が1つの臓器を拮抗的に支配すると言われている。
自律神経活動の1つである交感神経活動は、暗算負荷などのストレス刺激によって亢進することが知られている。
一方、もう一つの自律神経活動である迷走神経活動は、当該迷走神経各臓器において主に副交換性の神経活動を担うことから、副交感神経活動と同等に理解されることも多い。なお、迷走神経とは、厳密には脳神経の1つである第X神経の名称であり、脳から各臓器などに至る当該神経すべてを指す。このため、例えば心臓迷走神経のように、支配対象となっている臓器の名称を付記することで、対象臓器における副交感神経活動を示す場合がある。
自律神経が支配する臓器の1つに心臓がある。心臓は交感神経および迷走神経によって拮抗的に支配されており、交感神経活動と迷走神経活動の静的なバランスを反映すると言われている(例えば非特許文献3参照)。
図4は、瞬時心拍(RRI)の一例を示す図である。特に、図4に示すような、時系列で隣接する(以下、単に隣接すると称することがある)2つのR波の間隔である瞬時心拍(RRI:R-R interval)のゆらぎは交感神経活動と迷走神経活動の両方によって変化することが知られている。なお、R波とは、心電図計測によって得られる心電波形の1つであり、心臓の脱分極活動を反映している(例えば非特許文献4参照)。
実環境で自律神経活動を推定する手法として、瞬時心拍変動の周波数スペクトル解析が挙げられる。この手法によれば、不等間隔である瞬時心拍を周波数スペクトルで解析した際の低周波成分(以降HRVLF)は、交感神経活動と心臓迷走神経活動とを反映する指標として解釈され、高周波成分(以降HRVHF)は、心臓迷走神経活動を反映する指標として解釈される(例えば非特許文献3参照)。
心電図を計測する手段の1つとして、ホルター(Holter)心電計などのウェアラブルなデバイスがある。これらのデバイスを用いて取得される心電図は、電極の変形やズレをはじめとする電極異常、あるいは、体動、発汗、静電気など様々な要因によって計測異常が生じる(例えば非特許文献5参照)。図5は、心電図における計測異常の一例を示す図である。この計測異常は、心電図では図5に示すようなノイズ(W1)やアーチファクト(W2)(異常計測状態)という形で確認できる。
図5に示した通り、アーチファクトとして観測される波形はR波と類似しており、1つ以上連続して観測される。このため、心電図を解析してR波を抽出するアルゴリズムが、アーチファクトをR波と誤判断して不必要に抽出してしまう場合がある。
HRVLFおよびHRVHFは、解析対象となるすべてのデータが正常な瞬時心拍を示す場合でのみ、自律神経活動を反映する。ここでいう正常な瞬時心拍とは、計測対象と計測器両方において異常がないときの瞬時心拍を意味する。計測対象の異常とは、被験者の不整脈などを指し、計測器の異常とは、心電図で計測異常が生じている状態を指す。
計測異常の1つであるアーチファクトをR波と誤判断した波形(以降では、このような波形を計測異常R波と表記する)は、その発生機序から心臓の脱分極活動を一切反映しない。このため、解析対象となる瞬時心拍を構成するR波のうち、少なくとも1つがアーチファクトをR波と誤判断したものである場合、HRVLFおよびHRVHFのいずれも自律神経活動を反映するとは言えない。
瞬時心拍の異常値を除外する手法として、瞬時心拍の時間特徴量を使用するものがある。具体的な例としては、瞬時心拍の下限値・上限値と、前後の瞬時心拍との差分値に閾値を設定し、当該閾値を逸脱したものを除外する手法(例えば非特許文献1参照)(以降、第1の従来手法と呼ぶ)や、瞬時心拍の正規分布から外れた波形を除外する手法(非特許文献2参照)(以降、第2の従来手法と呼ぶ)がある。第2の従来手法中では、「瞬時心拍の平均±標準偏差」による異常値検出が最も簡便なものであり、一般的に2σあるいは3σルールが用いられることが多い。
佐久間大輝ら,座位状態での心拍測定を用いたリアルタイムなストレス緩和システム,マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集,pp.1188-1195,2013 横田康成ら,心拍変動時系列変化を用いた敗血症の前駆症状モニタリング,第54回自動制御連合講演会,pp.1258-1261,2011 井上博,循環器疾患と自律神経機能 第2版,医学書院,2001 奥出潤,これならわかる!かんたんポイント心電図 第2版,医学書院,2011 日本光電,雑音混入のメカニズムと対策:きれいな心電図を記録するポイント 〜ホルター心電図編〜,(2016年10月6日確認),http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/point/holter/mechanism.html 渡辺重行ら,心電図の読み方パーフェクトマニュアル,羊土社,2006
瞬時心拍は時間の経過とともに変化する値であるため、動的に閾値を設定することが難しい。このため、一般に上記の第1従来手法では、病理的な異常判断に用いられる値を各種閾値として設定する。すなわち、瞬時心拍の異常値が病理的に正常な範囲内である場合には、当該瞬時心拍を異常として検出できない。
また、上記の第2の従来手法では、正規分布から逸脱した値を検出するため、平均値、標準偏差、中央値、四分位数をはじめとする各種統計値に基づいて閾値を設定する。異常値の判別を行うためには、正常な瞬時心拍に対するこれらの統計値を算出する必要があるが、この段階において正常な瞬時心拍を特定することはできない。よって、異常な瞬時心拍が多くなると、その存在が正常とみなされてしまうため、当該瞬時心拍を異常として検出できなくなる。
また、いずれの従来手法においても、計測器の異常は考慮されていない。すなわち、アーチファクトをR波と誤判断した計測異常R波を少なくとも1つ以上含む瞬時心拍について、時間的な長さが病理的に正常である場合、あるいは正常な瞬時心拍によって仮定される正規分布の範囲内である場合、第2の従来手法による異常な瞬時心拍の検出は不可能である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、計測器の異常によって誤検出した異常な瞬時心拍を対象とし、当該瞬時心拍が時間的には正常の範囲内にある場合であっても、当該瞬時心拍の異常判別を実現できる瞬時心拍信頼性評価装置、瞬時心拍信頼性評価方法およびプログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価装置の第の態様は、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価する評価手段とを有し、前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、および前記R波の第2の計測状態を含み、前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない正常計測状態であり、前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、および前記瞬時心拍の第2の計測状態を含み、前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1および第2のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示す装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍信頼性評価装置の第の態様は、第の態様において、前記瞬時心拍の計測状態は、第1の値から第2の値までの範囲を定めた評価値を含み、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であるときに前記範囲の第1値を示し、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であるときに前記範囲の第2の値を示す装置を提供する。
上記目的を達成するために、この発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価装置の第の態様は、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価する評価手段とを有し、前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、前記R波の第2の計測状態および前記R波の第3の計測状態を含み、前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない一方で、前記R波の電位の基線の変動が条件を満たす大きさとなるノイズであり、前記R波の第3の計測状態は、前記異常計測状態および前記ノイズに該当しない正常計測状態であり、前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、前記瞬時心拍の第2の計測状態、前記瞬時心拍の第3の計測状態、前記瞬時心拍の第4の計測状態、前記瞬時心拍の第5の計測状態、および前記瞬時心拍の第6の計測状態を含み、前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記ノイズであることを示し、前記瞬時心拍の前記第3の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであることを示し、前記瞬時心拍の前記第4の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第5の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズで、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第6の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であることを示す装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍信頼性評価装置の第の態様は、第の態様において、前記瞬時心拍の計測状態は、第1の値から第2の値までの範囲を定めた評価値を含み、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であるときに前記範囲の第1の値を示し、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記ノイズであるときに前記第1の値より前記第2の値に近い第1の中間値を示し、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであるときに前記第1の中間値より前記第2の値に近い第2の中間値を示し、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記異常計測状態であるときに前記第2の中間値より前記第2の値に近い第3の中間値を示し、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであるときに前記第3の中間値より前記第2の値に近い第4の中間値を示し、前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であるときに前記範囲の第2の値を示す装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価方法の第1の態様は、装置に適用される方法であって、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出し、前記抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出し、前記抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価し、前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、および前記R波の第2の計測状態を含み、前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない正常計測状態であり、前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、および前記瞬時心拍の第2の計測状態を含み、前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1および第2のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示す方法を提供する。また、計測状態の信頼性を数値で評価する方法に代えて、例えば、信頼性の高低を示す横棒グラフの長さ(例えば横棒グラフの長さが長いほど信頼性が高い)などで評価する方法でもよい。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価方法の第2の態様は、装置に適用される方法であって、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出し、前記抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出し、前記抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価し、前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、前記R波の第2の計測状態および前記R波の第3の計測状態を含み、前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない一方で、前記R波の電位の基線の変動が条件を満たす大きさとなるノイズであり、前記R波の第3の計測状態は、前記異常計測状態および前記ノイズに該当しない正常計測状態であり、前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、前記瞬時心拍の第2の計測状態、前記瞬時心拍の第3の計測状態、前記瞬時心拍の第4の計測状態、前記瞬時心拍の第5の計測状態、および前記瞬時心拍の第6の計測状態を含み、前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記ノイズであることを示し、前記瞬時心拍の前記第3の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであることを示し、前記瞬時心拍の前記第4の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第5の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズで、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第6の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であることを示す方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価処理プログラムの態様は、第1または第3の態様における瞬時心拍信頼性評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、前記コンピュータを、前記抽出手段、前記算出手段、および前記評価手段として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、計測器の異常によって誤検出した異常な瞬時心拍を対象とし、当該瞬時心拍が時間的には正常の範囲内にある場合であっても、当該瞬時心拍の異常判別を実現することが可能になる。
本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価装置の構成例を示す図。 本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価装置による処理手順の一例を示すフローチャート。 QRS群の電位振幅の絶対値と、R波の電位の関係の一例を示す図。 瞬時心拍(RRI)の一例を示す図。 心電図における計測異常の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、この発明に係わる実施形態を説明する。
一実施形態では、瞬時心拍を構成する2つのR波の電位情報に基づいて当該瞬時心拍の信頼を評価することで、異常判別を実現可能にする。なお、瞬時心拍の評価においては、電位情報に加えて、従来の時間情報を考慮してもよい。
(構成)
図1は、本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価装置の構成例を示す図である。図1に示す瞬時心拍信頼性評価装置10は、心電図計測部11および瞬時心拍信頼性評価部12を備える。一例として、瞬時心拍信頼性評価装置10は、心電図計測部11を被験者(ユーザ)に装着可能なウェアラブルデバイスとし、瞬時心拍信頼性評価部12をスマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ(PC)などのコンピュータデバイスとしたシステムにより実現される。例えば、コンピュータデバイスは、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、プロセッサに接続されるメモリと、心電図計測部11と(例えば無線で)通信するための通信インタフェースと、を備える。なお、瞬時心拍信頼性評価装置10の実現形態は、この例に限定されるものではない。例えば、瞬時心拍信頼性評価装置10は1つのデバイスとして実現されてもよい。また、心電図計測部11は瞬時心拍信頼性評価装置10の外部に設けられてもよい。言い換えると、瞬時心拍信頼性評価装置10は、心電図計測部11に相当する外部の心電計測装置から被験者の心電を計測した結果を取得してもよい。
実施形態と従来技術との相違点は、瞬時心拍の時間情報ではなく、瞬時心拍を構成する2つのR波の電位情報に基づいて当該瞬時心拍を評価することが挙げられる。
心電図計測部11は、被験者の心電図を計測し、計測結果を瞬時心拍信頼性評価部12に送る。心電は、循環器系の生体信号であり、例えば、心室の収縮と同期した周期的な信号を含む。心電図計測部11は、少なくとも2極の電極によって心電の計測を行う。計測結果は、心電図におけるR波相当の心電を抽出可能なデータを含む。例えば、計測結果は心電図のデータを含む。心電図計測部11は、R波相当の心電波形を計測することができればよく、その実現形態は問わない。例えば、心電図計測部11はホルター心電計からなる。
瞬時心拍信頼性評価部12は、心電図計測部11から計測結果を受け取り、受け取った計測結果に基づいて被験者の瞬時心拍の信頼性を評価する。例えば、瞬時心拍信頼性評価部12は、R波抽出部121、R波関連情報記録部122、瞬時心拍算出部123、瞬時心拍記録部124、瞬時心拍評価部125を備える。
R波抽出部121、R波関連情報記録部122、瞬時心拍算出部123、瞬時心拍記録部124、瞬時心拍評価部125の機能は、例えば、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、これらの機能の一部または全部は、特定用途向け集積回路(ASIC)などの回路によって実現されてもよい。
R波抽出部121は、心電図計測部11で取得した心電図を解析し、R波を抽出する。また、R波抽出部121は、抽出したR波の情報を、R波関連情報記録部122に記録する。
R波関連情報記録部122は、不揮発性メモリなどの記憶媒体を含み、この記憶媒体に対し、R波抽出部121で抽出したR波の情報を記録する。本実施形態は、R波の計測状態として、正常計測状態とアーチファクトとの少なくとも2種類の計測状態が区別可能な情報をR波関連情報記録部122への記録対象とするが、それ以外の情報については特に指定しない。例えば、抽出されたR波が出現した時間の情報をR波関連情報記録部122への記録対象としても良い。また、具体的な記録形式については特に指定しない。
瞬時心拍算出部123は、R波抽出部121で抽出したR波に基づき、隣接する2つのR波間の間隔である瞬時心拍を算出する。瞬時心拍算出部123は、算出した瞬時心拍の情報を瞬時心拍記録部124に記録する。
瞬時心拍記録部124は、不揮発性メモリなどの記憶媒体を含み、この記憶媒体に対し、瞬時心拍算出部123で算出した瞬時心拍の情報を記録する。瞬時心拍記録部124への具体的な記録形式については特に指定しないが、例えば、(1)瞬時心拍の行列や、(2)瞬時心拍を構成する1つ目のR波の時刻情報と瞬時心拍との2つから構成されるデータ行列、が挙げられる。
なお、瞬時心拍記録部124の機能は本実施形態において必須の機能ではない。この機能は、R波の電位情報に加え、瞬時心拍の時間情報も考慮して瞬時心拍を評価する場合のみに必要となる。
瞬時心拍評価部125は、R波関連情報記録部122に記録される情報を基に、瞬時心拍算出部123で算出した瞬時心拍の信頼性を評価する。具体的な評価手法については、後述する動作例で述べる。
(動作例)
次に、実施形態の動作例について説明する。本実施形態では、R波の計測状態の例として、アーチファクト、ノイズ、正常計測状態の3種類を考慮する場合を仮定し、R波の電位情報を記録する場合について説明する。また、ノイズを考慮せず、アーチファクト、正常計測状態の2種類を考慮してもよい。以降では、電位情報のみを使用して瞬時心拍を評価する場合について述べる。
具体的な処理手順を以下に示す。図2は、本発明の実施形態における瞬時心拍信頼性評価装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
心電図計測部11は、最低でも2極の電極によって心電図の計測を行う(S1)。
R波抽出部121は、心電図計測部11で計測した心電図からR波を抽出する。R波抽出部121は、抽出した各R波の電位情報をR波関連情報記録部122に記録する。
瞬時心拍算出部123は、R波抽出部121で抽出したR波に基づき、隣接する2つのR波から瞬時心拍を算出する(S2)。瞬時心拍の時間情報も考慮に入れて瞬時心拍の計測状態の評価を行なう場合のみ、瞬時心拍算出部123は、算出した瞬時心拍の情報を瞬時心拍記録部124に記録する。
瞬時心拍評価部125は、R波関連情報記録部122に記録した、R波の電位情報に基づいて、瞬時心拍の計測状態を評価する。なお、同等の判別が行えるのであれば、瞬時心拍評価部125は、R波の電位情報に代えて別の基準を用いて瞬時心拍の計測状態を評価しても良い。例えば、瞬時心拍評価部125は、心電図の統計情報に基づいて計測状態の異常判別を行い、当該異常判別の結果と、計測したR波の情報とを組み合わせた情報に基づいて瞬時心拍の計測状態を評価しても良い。
瞬時心拍の計測状態の評価の一例を説明する。本実施形態では、瞬時心拍評価部125は、瞬時心拍を構成する2つのR波の電位情報に基づいて、正常計測状態、ノイズ、アーチファクトの3種類の計測状態をR波の計測状態として判別する。
本実施形態では、瞬時心拍評価部125の図示しない内部メモリは、以下の表1に記載される、R波の計測状態の評価基準を記憶しており、瞬時心拍評価部125は、この評価基準に基づき、当該R波の計測状態がアーチファクトであるかどうかを判別する(S3)。
瞬時心拍評価部125は、S3でアーチファクトではないと判別されたR波の計測状態について、ノイズ(正常計測状態と比較して電位の基線が一定以上変動している波形)であるかどうかの判別を行なう(S4)。この判別本処理についても、基線変動を検出できる手法であれば実現手段は問わない。
本実施形態では、瞬時心拍評価部125は、判別対象のR波の電位(図3中の矢印の先端部)と、判別対象のR波を含むQRS群(心電)の電位振幅の絶対値(図3参照)が閾値を超えた場合に当該R波をノイズと判別する。本実施形態では、この閾値を0.5mVと仮定する。図3は、QRS群の電位振幅の絶対値と、R波の電位の関係の一例を示す図である。
瞬時心拍評価部125は、S3、S4でアーチファクトやノイズであると判別されなかったR波の計測状態が正常計測状態であると判別する(S5)。
瞬時心拍評価部125は、各R波について判別された計測状態に基づき、隣接する2つのR波から構成される瞬時心拍の計測状態を評価する(S6)。正常計測状態、ノイズ、アーチファクトの3種を考慮する場合、瞬時心拍を構成するR波の計測状態の判別結果の組み合わせは、以下の表2に示す通し番号#1〜#9で示されるパタンのいずれかとなる。なお、通し番号の形式は上記に限られない。
表2における判別結果の「R」は正常計測状態を示し、「N」はノイズを示し、「A」はアーチファクトを示す。つまり、表2における通し番号#1に対応する判別結果の「R、R」は、隣接する1つ目および2つ目のR波の計測状態の判別結果がともに正常計測状態であることを示す。表2における通し番号#2に対応する判別結果の「R、N」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態で、2つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズであることを示す。表2における通し番号#3に対応する判別結果の「N、R」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズで、2つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態であることを示す。表2における通し番号#4に対応する判別結果の「N、N」は、隣接する1つ目および2つ目のR波の計測状態の判別結果がともにノイズであることを示す。
表2における通し番号#5に対応する判別結果の「R、A」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態で、2つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトであることを示す。表2における通し番号#6に対応する判別結果の「A、R」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトで、2つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態であることを示す。表2における通し番号#7に対応する判別結果の「N、A」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズで、2つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトであることを示す。表2における通し番号#8に対応する判別結果の「A、N」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトで、2つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズであることを示す。表2における通し番号#9に対応する判別結果の「A、A」は、隣接する1つ目および2つ目のR波の計測状態の判別結果がともにアーチファクトであることを示す。
表2における「状態の詳細」は、表2における同じ行の判別結果に基づく、隣接する2つのR波の計測状態の詳細を示す。
「状態の詳細」の表現では、瞬時心拍を構成する2つのR波の計測状態の判別結果の組み合わせのみを区別し、時系列の前後を区別しない。つまり、表2に示した例では、計測状態の判別結果の組み合わせは通し番号#1〜#9に対応する9通りであるが、#2、#3に対応する「状態の詳細」は同じ「片方は正常計測状態、他方はノイズ」で、#5、#6に対応する「状態の詳細」は同じ「片方は正常計測状態、他方はアーチファクト」で、#7、#8に対応する「状態の詳細」は同じ「片方はノイズ、他方はアーチファクト」となる。このため、表2における「状態の詳細」は6通りである。
本実施形態では、表2の「状態の詳細」ごとの評価を行う場合について説明するが、それ以外の評価基準を設けても良い。例えば、同じ「状態の詳細」であっても、2つのR波の前後の情報が判別可能な評価基準を設けても良い。
瞬時心拍評価部125は、「状態の詳細」がユーザに容易に区別できるよう、各状態に別個の評価値を割り当てる。評価値の一例を表2の「評価値」として示す。なお、この評価値はあくまでも一例であり、本実施形態では評価値の決め方を特に規定しない。
次に、表2における「評価値」について説明する。この「評価値」は、表2における同じ行の「状態の詳細」で示される状態である、瞬時心拍を構成する2つのR波のそれぞれの計測状態の信頼性を、最低値の0(信頼性が最も低い)から最高値の1(信頼性が最も高い)の間の数値で表現し、「状態の詳細」で示される各状態に対し、0.2刻みで異なる評価値を割り当てたものである。なお、評価値の範囲や、各状態に対する評価値の刻み方は特に限られず、例えば1から10の間で各状態に対し1刻みで異なる評価値を割り当ててもよいし、また、各状態の間で評価値の刻み幅が異なっていてもよい。また、上記のように、最低値の0(信頼性が最も低い)から最高値の1(信頼性が最も高い)の間の数値で表現することに代えて、最低値の0(信頼性が最も高い)から最高値の1(信頼性が最も低い)の間の数値で表現してもよい。
評価値の具体例を説明する。表2に示すように、通し番号#1における「状態の詳細」が「2つとも正常計測状態」のとき、この通し番号#1における「評価値」は、最高値の「1」となる。
また、「状態の詳細」の表現と同じく、「評価値」の表現では、瞬時心拍を構成する2つのR波の計測状態の判別結果の組み合わせのみを区別し、時系列の前後を区別しない。つまり、表2に示すように、通し番号#2における「判別結果」が「R、N」で、通し番号#3における「判別結果」が、時系列の前後が入れ替わった「N、R」であるのに対し、これら通し番号#2、#3における「状態の詳細」は、共通した「片方は正常計測状態、他方はノイズ」であり、これら通し番号#2、#3における「評価値」は、#1における「評価値」に対して0.2減じた、共通した中間値「0.8」である。
また、通し番号#4における「状態の詳細」は、「2つともノイズ」であって、この通し番号#4における「評価値」は、#2における「評価値」に対して0.2減じた中間値「0.6」である。
通し番号#5、#6における「状態の詳細」は、共通した「片方は正常計測状態、他方はアーチファクト」であり、これら通し番号#5、#6における「評価値」は、#3、#4における「評価値」に対して0.2減じた、共通した中間値「0.4」である。
通し番号#7、#8における「状態の詳細」は、共通した「片方はノイズ、他方はアーチファクト」であり、これら通し番号#7、#9における「評価値」は、#5、#6における「評価値」に対して0.2減じた、共通した中間値「0.2」である。
通し番号#9における「状態の詳細」は、「2つともアーチファクト」であり、この通し番号#9における「評価値」は、#7、#8における「評価値」に対して0.2減じた、最低値の「0」である。
また、各R波の計測状態として、ノイズを考慮せずに、アーチファクト、正常計測状態の2種類を考慮するときは、表2における各R波の計測状態の判別結果を「R、R」、「R、A」、「A、R」、「A、A」の4通りとして、表2における「状態の詳細」を、(1)判別結果「R、R」に対応する「2つとも正常計測状態」および、(2)判別結果「R、A」、「A、R」、「A、A」に対応する「少なくとも一方がアーチファクト」の2通りとしてもよい。
この場合、「状態の詳細」の「2つとも正常計測状態」に対応する評価値を最高値の「1」とし、「状態の詳細」の「少なくとも一方がアーチファクト」に対応する評価値を最低値の「0」とすることができる。
次に、本発明によって生じる効果について説明する。
本発明では、R波の電位情報に基づいて瞬時心拍を評価することで、計測系(計測機器)の異常に由来する瞬時心拍を判別することが可能となる。
また、瞬時心拍評価部125以降の各処理で、瞬時心拍の計測状態の評価値を用いることにより、当該処理による評価による神経活動推定精度を向上させることができる。例えば、自律神経活動を推定する場合、表2の評価値が1以上である計測状態に対応する瞬時心拍のみを解析対象とすることで、生体のみに由来する値を用いることが可能となり、より正確に自律神経活動を推定することが可能となる。また、R波抽出部121のアルゴリズムが、ノイズからも正確にR波を抽出できるものであれば、評価値が0.6以上である計測状態に対応する瞬時心拍を解析対象とすることが可能となり、自律神経活動の推定精度の向上と、推定可能時間の担保との双方を両立することが可能となる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、各実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
10…瞬時心拍信頼性評価装置、11…心電図計測部、12…瞬時心拍信頼性評価部、121…R波抽出部、122…R波関連情報記録部、123…瞬時心拍算出部、124…瞬時心拍記録部、125…瞬時心拍評価部。

Claims (7)

  1. 被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、
    前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価する評価手段とを備え、
    前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、および前記R波の第2の計測状態を含み、
    前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、
    前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない正常計測状態であり、
    前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、および前記瞬時心拍の第2の計測状態を含み、
    前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1および第2のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示瞬時心拍信頼性評価装置。
  2. 前記瞬時心拍の計測状態は、第1の値から第2の値までの範囲を定めた評価値を含み、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であるときに前記範囲の第1の値を示し、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であるときに前記範囲の第2の値を示す請求項に記載の瞬時心拍信頼性評価装置。
  3. 被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、
    前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価する評価手段とを備え、
    前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、前記R波の第2の計測状態および前記R波の第3の計測状態を含み、
    前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、
    前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない一方で、前記R波の電位の基線の変動が条件を満たす大きさとなるノイズであり、
    前記R波の第3の計測状態は、前記異常計測状態および前記ノイズに該当しない正常計測状態であり、
    前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、前記瞬時心拍の第2の計測状態、前記瞬時心拍の第3の計測状態、前記瞬時心拍の第4の計測状態、前記瞬時心拍の第5の計測状態、および前記瞬時心拍の第6の計測状態を含み、
    前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記ノイズであることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第3の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第4の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第5の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズで、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第6の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であることを示瞬時心拍信頼性評価装置。
  4. 前記瞬時心拍の計測状態は、第1の値から第2の値までの範囲を定めた評価値を含み、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であるときに前記範囲の第1の値を示し、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記ノイズであるときに前記第1の値より前記第2の値に近い第1の中間値を示し、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであるときに前記第1の中間値より前記第2の値に近い第2の中間値を示し、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記異常計測状態であるときに前記第2の中間値より前記第2の値に近い第3の中間値を示し、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであるときに前記第3の中間値より前記第2の値に近い第4の中間値を示し、
    前記評価値は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であるときに前記範囲の第2の値を示す請求項に記載の瞬時心拍信頼性評価装置。
  5. 装置に適用される方法であって、
    被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出し、
    前記抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出し、
    前記抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価し、
    前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、および前記R波の第2の計測状態を含み、
    前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、
    前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない正常計測状態であり、
    前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、および前記瞬時心拍の第2の計測状態を含み、
    前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1および第2のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示す瞬時心拍信頼性評価方法。
  6. 装置に適用される方法であって、
    被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出し、
    前記抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出し、
    前記抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出した瞬時心拍の計測状態の信頼性を数値で評価し、
    前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、前記R波の第2の計測状態および前記R波の第3の計測状態を含み、
    前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、
    前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない一方で、前記R波の電位の基線の変動が条件を満たす大きさとなるノイズであり、
    前記R波の第3の計測状態は、前記異常計測状態および前記ノイズに該当しない正常計測状態であり、
    前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、前記瞬時心拍の第2の計測状態、前記瞬時心拍の第3の計測状態、前記瞬時心拍の第4の計測状態、前記瞬時心拍の第5の計測状態、および前記瞬時心拍の第6の計測状態を含み、
    前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記ノイズであることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第3の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第4の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第5の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズで、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第6の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であることを示す瞬時心拍信頼性評価方法。
  7. 請求項1または3に記載の瞬時心拍信頼性評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記抽出手段、前記算出手段、および前記評価手段
    として機能させるための瞬時心拍信頼性評価処理プログラム。
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