JP6375496B2 - 眠気検出方法及び眠気検出装置 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る眠気検出方法及び眠気検出装置は、車両の運転者の眠気を検出するためのもので、眠気検出モデルを構築し、その予め構築された眠気検出モデルと標準化したHRV指標ベクトルとに基づいて眠気を検出するよう構成されている。具体的には、本実施形態に係る眠気モデルの構築方法として、運転者の覚醒時の心電図波形における隣接するR波の間隔であるRRIデータを取得し、その取得されたRRIデータに基づいて(例えば、移動窓を用いて)心拍変動を解析するHRV解析のためのデータセットを構築した後、それぞれのデータセットでHRV指標を求めて覚醒時HRV指標データを求め、標準化された覚醒時HRV指標データに基づいて多変量統計的プロセス管理(MSPC)を用いて運転者毎の眠気検出モデルを構築するよう構成されている。特に、本実施形態に係る標準化された覚醒時HRVは、例えば移動窓を用いて求められた醒時HRV指標データの平均と分散を求めて覚醒時HRV指標データを標準化して得られたものとされている。
「Power of LF」は、LF帯(0.04Hz〜0.15Hz)のパワースペクトル(LFは主に交感神経系の活動の指標とされる)、「power of HF」は、HF帯(0.15Hz〜0.4Hz)のパワースペクトル(HFは主に副交感神経系の活動の指標とされる)、「LF/HF」は、LFをHFで割った値であり交感神経系と副交感神経系の活動状況の比を示すものである。
先ず、RRIデータIデータを1拍分受け付け(S1)、外れ値補正部にて外れ値補正(S2)を行った後、その補正済みRRIデータをバッファに送信し、特徴抽出部による特徴抽出(S4)、識別部による眠気の検出(S5)を順次行い、眠気があるか否かの判定(S6)を行う。S6にて眠気があると判定されると、眠気(眠気の警告)アラームを発生(S7)させて運転者に注意喚起をさせる。また、覚醒時のデータ収集時においては、特徴抽出部による特徴抽出(S4)の後、得られたデータをバッファにて保持させ(S8)、眠気検出モデル構築部にて眠気検出モデルを構築(S9)している。
しかるに、主成分分析を利用することによって、図2のように楕円管理限界を設定することができる。しかし、このままでは管理限界を超えたかどうかの判断を簡単に行うことができないので、以下に示す統計量「Hotelling’s T2」を用いる。
(実験条件)
本実施例においては、眠気検出モデルの構築するためのデータを取得するため、図6に示すように、ドライビングシミュレータDを用いた被験者実験を行い、運転時のRRIデータ、顔表情データ及び運転データを取得した。被験者実験では、ドライビングシミュレータDからデータ収集手段1に対してH1(LANによる運転データの収集)、H2(無線によるRRIデータの収集)及びH3(動画による顔表示データの収集)により種々データを収集するものとし、実験参加者(被験者)30名分のドライビングシミュレータDを運転した時のRRIデータ、顔表情データ(動画)、運転データ(位置、速度、加速度、ハンドル角、ペダル入力など)を取得した。
眠気の度合いを客観的に評価するため、図9に示す覚醒度評価判定基準に基づき、取得した被験者の顔表情データ(動画)から顔表情判定値を求め、当該顔表情報判定値を用いてRRIデータを異常サンプルと正常サンプルとに分類した。かかる覚醒度評価判定基準は、覚醒水準、覚醒努力、覚醒の回復の三つの視点から評定者による評定を行わせるものである。本実験では、被験者の正常画像を20秒ごとのセグメントに分割して、ランダムな順序で3名の評定者に提示し、覚醒水準、覚醒努力、覚醒の回復の有無を評定させた。この覚醒度評価判定基準に基づいて被験者(被験者8)に対して顔表情判定を行った結果を図10に示す。
被験者実験で取得した27名の運転時のHRV指標を用いて眠気検出モデルを構築した。この眠気検出モデルは、HRV解析によって得られた時間領域指標7個と、周波数領域指数3個との合計10個のHRV指標にて構築されるものとされ、RRIを受信する毎にこれらのHRV指標が計算され、眠気検出モデルに入力されて構築されるようになっている。なお、出力は、眠気ありと眠気なしの二値である。
被験者実験で得られた27名の運転時のHRV指数と顔表情判定値とから被験者毎に眠気検出モデルを構築した。図9に示す覚醒度評価判定基準に基づく顔表情判定によって覚醒水準が2.0未満と判定されたHRV指標データのうち、250拍(約3分)のデータを眠気検出モデル構築用の覚醒時サンプルとした。
眠気検出モデルの構築には、多変量統計的プロセス管理(MSPC)を用い、主成分と管理限界の信頼区間は以下のように設定した。
・主成分
主成分数1を作用した。主成分数は試行錯誤で決定した。
・管理限界の信頼区間
眠気検出モデル構築用の覚醒時サンプルの80%が正常、すなわち覚醒状態であると判定されるように管理限界を設定した。
被験者実験で得られた27名の運転時のHRV指標と、顔表情判定値とから被験者毎に構築した眠気検出モデルの検証を行った。この検証は、覚醒時と衝突時の識別性能評価と、覚醒時と低覚醒時の識別性能評価の2通りの方法で行った。
図10に示すように、評定者による眠気の評定値にはばらつきが大きく、被験者本人も強い眠気を感じた時間を示すのが困難である。そこで、じっさいに運転中に居眠りをして道路外壁と衝突したり、或いは居眠り運転による事故を起こしたケースについて、衝突前に眠気検出を行うことができたか検証した。検証サンプルを以下に示す。
・検証用覚醒時サンプル
顔表情判定によって覚醒水準2.0未満と判定されたHRV指標データであり、眠気検出モデル構築に用いていないデータのうち、20分間のデータを検証用覚醒時サンプルとした。
・検証用衝突時サンプル
ドライビングシミュレータを運転中に居眠りをして道路外壁と衝突した時刻の周辺20分のHRV指標データを検証用衝突時サンプルとした。なお、衝突時サンプルの選定には顔表情動画の確認を行い、居眠り以外の要因で衝突したサンプルを含まないようにした。よって、検証用衝突時サンプルには、被験者が居眠りに至るほどの強い眠気を感じており、顔表情判定値よりも客観性の高い低覚醒状態のものしか含まれていない。
覚醒時サンプルと低覚醒時サンプルについて、顔表情判定値に基づいて分類した。以下に検出用サンプルについて説明する。
・検証用覚醒時サンプル
顔表情判定によって覚醒水準2.9未満と判定されたHRV指標データのうち、眠気検出モデルの構築に用いていない残りのデータを検証用覚醒時サンプルとした。
・検証用低覚醒時サンプル
顔表情判定によって覚醒水準2.2以上と判定されたHRV指標データを全て検証用低覚醒時サンプルとした。
被験者27名の覚醒時サンプルと低覚醒時サンプルとによりT2統計量及びQ統計量を計算した結果、表4のようになった。覚醒時と衝突時との識別の場合と同様、Q統計量はT2統計量よりも感度が高いが特異度が極めて低く、覚醒状態を低覚醒状態と誤判定する確率が高くなっている。このため、感度及び特異度が共に高いT2統計量の方が識別指標として性能が高く優れていることが分かる。T2統計量の感度が74%であることから、T2統計量を監視した場合の眠気検出率は74%となった。
2 赤外線カメラ
D ドライビングシミュレータ
Claims (6)
- 車両の運転者の眠気を検出するための眠気検出方法において、
運転者の覚醒時の心電図波形における隣接するR波の間隔であるRRIデータを取得し、その取得されたRRIデータに基づいて心拍変動を解析するHRV解析のためのデータセットを構築した後、それぞれのデータセットでHRV指標を求めて覚醒時HRV指標データを求め、標準化された覚醒時HRV指標データに基づいて多変量統計的プロセス管理(MSPC)を用いて運転者毎の眠気検出モデルを構築することを特徴とする眠気検出方法。 - 前記覚醒時HRV指標データの平均と分散を求めて覚醒時HRV指標データを標準化することを特徴とする請求項1記載の眠気検出方法。
- 車両走行時の運転者のRRIデータを測定し、その取得されたRRIデータに基づいてHRV解析のためのデータセットを構築した後、そのデータセットでHRV指標を求めてHRV指標ベクトルとし、標準化したHRV指標ベクトルと予め構築された運転者毎の前記眠気検出モデルとに基づいて眠気を検出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の眠気検出方法。
- 車両の運転者の眠気を検出するための眠気検出装置において、
運転者の覚醒時の心電図波形における隣接するR波の間隔であるRRIデータを取得し、その取得されたRRIデータに基づいて心拍変動を解析するHRV解析のためのデータセットを構築した後、それぞれのデータセットでHRV指標を求めて覚醒時HRV指標データを求め、標準化された覚醒時HRV指標データに基づいて多変量統計的プロセス管理(MSPC)を用いて運転者毎の眠気検出モデルを構築することを特徴とする眠気検出装置。 - 前記覚醒時HRV指標データの平均と分散を求めて覚醒時HRV指標データを標準化することを特徴とする請求項4記載の眠気検出装置。
- 車両走行時の運転者のRRIデータを測定し、その取得されたRRIデータに基づいてHRV解析のためのデータセットを構築した後、そのデータセットでHRV指標を求めてHRV指標ベクトルとし、標準化したHRV指標ベクトルと予め構築された運転者毎の前記眠気検出モデルとに基づいて眠気を検出することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の眠気検出装置。
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