JP6690483B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置において、感光体を帯電させる方法として、感光体に接触又は近接させる帯電部材に電圧を印加して、近接放電により感光体表面を帯電させる帯電方式がある。この方式では、帯電部材が感光体側に付勢されていることで、帯電部材と感光体とが接触又は近接する。帯電部材にバイアスを印加することで、感光体と帯電部材との接触部近傍又は近接部で近接放電が生じ、感光体表面に電荷が付与されることで感光体の表面が帯電される。
帯電部材にDCバイアス(直流バイアス)を印加する方式では、印字速度が速い場合や、感光体の膜厚が厚い場合等の帯電に不利な条件において、印加する電圧を高い値に設定する必要があるが、帯電前の感光体電位と印加する電圧とのギャップが大きいと過放電による帯電ムラが発生してしまい、結果として画像不良を生じるという問題がある。
帯電部材にACバイアス(直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアス)を印加する方式では、帯電と除電とを繰り返すため、過放電が発生しても除電されることにより帯電ムラは発生しない。しかしながら、ACバイアス印加方式では、DCバイアス印加方式と比べると感光体に流れる電流量が多いため、感光体の劣化による減耗量が増大するという問題がある。減耗により感光体膜厚が薄くなると電位保持機能が低下し画像ノイズが発生するため、感光体を交換する必要が生じる。
これらの問題に対し、感光体の使用量が少ない場合には帯電ローラーにDCバイアスを印加することで、感光体の減耗量を低減し、感光体の使用量が増大して劣化したときにACバイアスを印加することで、感光体の削れムラ等による画像不良を抑える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−270910号公報
しかしながら、上記した従来の技術によれば、感光体の使用量が少ない場合にDCバイアスを印加するため、感光体の膜厚をより厚く構成した場合等、帯電に不利な条件であると、上記したように電圧を高く設定する必要が生じ、これにより過放電が発生して帯電ムラ及び画像不良が発生しやすい。また、感光体の使用量が増大したときのみにACバイアスを印加しているものの、ACバイアスを印加した際の感光体の減耗量増大は避けられず、感光体を更に長寿命化することが困難となっている。
そこで、本発明は、画像品質の低下を抑制し、かつ感光体の減耗を抑制する画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的としている。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
接触式又は近接式の帯電部材にバイアス電圧を印加し、前記帯電部材を感光体の表面に接触又は近接させて前記感光体を帯電させ、画像形成を行う画像形成方法であって、
前記感光体は、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、少なくとも2層以上の電荷輸送層がこの順に積層されてなり、
前記電荷輸送層のうち前記感光体の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層の硬度は、前記第1の電荷輸送層に隣接する第2の電荷輸送層の硬度よりも高く、
前記第1の電荷輸送層が残存しているときには、直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアスを前記帯電部材に印加し、前記第1の電荷輸送層が減耗して前記第2の電荷輸送層が前記感光体の最表面に存在しているときには、直流電圧のみの第2バイアスを前記帯電部材に印加することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成方法において、
前記感光体の膜厚に基づき、前記第1の電荷輸送層が残存しているか、及び前記第2の電荷輸送層が前記感光体の最表面に存在しているかを判定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成方法において、
前記帯電部材は、接触式又は近接式の帯電ローラーであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
接触式又は近接式の帯電部材にバイアス電圧を印加する電源部と、
前記帯電部材を感光体の表面に接触又は近接させて前記感光体を帯電させ、画像形成を行う制御部と、を備える画像形成装置であって、
前記感光体は、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層及び少なくとも2層以上の電荷輸送層がこの順に積層されてなり、
前記電荷輸送層のうち前記感光体の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層の硬度は、前記第1の電荷輸送層に隣接する第2の電荷輸送層の硬度よりも高く、
前記制御部は、前記第1の電荷輸送層が残存しているときには、前記電源部に直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアスを印加させ、前記第1の電荷輸送層が減耗して前記第2の電荷輸送層が前記感光体の最表面に存在しているときには、前記電源部に直流電圧のみの第2バイアスを印加させることを特徴とする。
本発明によれば、画像品質の低下を抑制し、かつ感光体の減耗を抑制する画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態の画像形成装置を示す概略図である。 画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。 感光体の積層構成を示す概略断面図である。 帯電ローラー及びその周辺部材を示す概略図である。 第2バイアスを印加したときの感光体の表面電位の推移を示すグラフである。 帯電に不利な条件において、第2バイアスを印加したときの感光体の表面電位の推移を示すグラフである。 第1バイアスを印加したときの感光体の表面電位の推移を示すグラフである。 バイアス選択処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
《画像形成装置》
図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成を示す図である。図2は、画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、用紙に画像を形成する複合機等の画像形成装置である。図1に示すように、画像形成装置1は、搬送部16、給紙部18、画像形成部20及び定着部30等を備える。
画像形成装置1は、コピー用に設けられたスキャナー等の原稿読取部15(図2参照)により、制御部11の指示に従って、原稿台上にセットされた原稿を読み取って、画素ごとにR(赤)、G(緑)及びB(青)の色値を有するビットマップ形式の原画像を生成する。原稿読取部15により生成されたR、G及びBの色値を有する原画像は、図示しない色変換部によりY、M、C及びKの色値を有する原画像に色変換された後、記憶部12(図2参照)に記憶される。
搬送部16は、複数の搬送ローラー161A、161B、161C、161D、161E及び排紙ローラー162等で構成されている。搬送部16は、制御部11の指示に従って、給紙部18や手差しトレイ(図示略)から給紙された用紙を、画像形成部20、定着部30へ搬送し、画像形成及び定着された用紙を排紙口26から排紙トレイ27に排出する。排紙トレイ27は、排出された用紙を載置する。搬送部16は、定着部30から搬送された用紙を反転して再度画像形成部20に搬送する反転部16aを有する。
給紙部18は、複数の給紙トレイ181を備え、制御部11の指示に従って、給紙ローラー182により画像形成部20に用紙を供給する。各給紙トレイ181には、それぞれ予め定められた紙種やサイズの用紙が収納されている。
画像形成部20は、制御部11の指示に従って、画像処理部17(図2参照)により画像処理された原画像に基づいて、Y、M、C及びKの複数の色からなる画像を用紙上に形成する。画像形成部20は、4つの書込みユニット21Y、21M、21C、21K、中間転写ベルト22、2次転写部23、クリーニングブレード24及び電源部25(図2参照)等を備えている。
4つの書込みユニット21Y、21M、21C、21Kは、中間転写ベルト22のベルト面に沿って配置され、それぞれY、M、C及びKの色の画像を形成する。書込みユニット21Yは、感光体211Y、帯電ローラー(帯電部材)212Y、光走査装置213、現像部214Y、1次転写ローラー215Y、クリーニング部216Y及びトナーボトル217Yを備えている。
画像形成時、書込みユニット21Yでは、帯電ローラー212Yにより感光体211Yに電圧を印加して帯電させた後、光走査装置213により原画像に基づいて発光させた光束で感光体211Y上を走査して静電潜像を形成する。現像部214Yによりトナー等の色材を供給して、感光体211Y上の静電潜像を現像すると、像担持体である感光体211Y上にトナー像が形成される。現像部214Y内のトナーが減少すると、トナーボトル217Y内に収容されたトナーが現像部214Yに供給される。トナーボトル217Yは取り外し可能なユニットとなっており、トナーボトル217Y内のトナーが完全に消費されたときにユーザーにより新たなトナーボトル217Yに交換されることで、画像形成装置1にトナーを連続的に供給することができる。
なお、各書込みユニット21M、21C、21Kは、書込みユニット21Yと同様に構成されているため、その説明を省略する。また、各書込みユニット21Y、21M、21C、21Kはそれぞれ、共通の光走査装置213を備えて構成される。
また、以下の説明において、書込みユニット21Y〜21K、感光体211Y〜211K、帯電ローラー212Y〜212K、現像部214Y〜214K、1次転写ローラー215Y〜215K、クリーニング部216Y〜216K、トナーボトル217Y〜217Kをそれぞれ区別して説明する必要がない場合には、単に、書込みユニット21、感光体211、帯電ローラー212、現像部214、1次転写ローラー215、クリーニング部216、トナーボトル217と称して説明する。
中間転写ベルト22は、複数のローラーにより巻き回されて回転する無端ベルト状の像担持体である。複数のローラーの中には、1次転写ローラー215Y〜215Kが含まれる。
2次転写部23は、給紙部18から搬送される用紙の搬送経路上に配置されている。2次転写部23は、給紙部18から給紙された用紙上に、中間転写ベルト22上のトナー像を転写(2次転写)し、定着部30に搬送する。
クリーニングブレード24は、無端状の中間転写ベルト22の回転方向において、2次転写部23と各書込みユニット21との間に設けられ、当該中間転写ベルト22の外側表面に当接してクリーニングを行う。クリーニングブレード24の材質は特に限定されず、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性部材の他、各種樹脂や金属等を用いることができるが、弾性部材であることが好ましい。
電源部25は、制御部11の指示に従って、直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアス、又は直流電圧のみの第2バイアスを帯電ローラー212に印加する。また、電源部25は、第1又は第2バイアスの電圧の大きさを調整可能に構成され、第1又は第2バイアス印加時に流れる電流値を検知する回路を有する。電源部25は、検知された電流値を制御部11に出力し、制御部11は、その電流値から感光体211の膜厚を検知することが可能となっている。
定着部30は、制御部11の指示に従って、画像形成部20により色材の像としてのトナー像が形成された用紙に、画像を熱定着させる。すなわち、定着部30は、画像形成部20によりトナー像が形成された用紙を加熱及び加圧する。用紙の両面に画像を形成する場合、定着部30により一方の面に画像が定着された用紙は、反転部16aにより用紙面を反転された後、再度2次転写部23の位置へ給紙される。
図2に示すように、画像形成装置1は、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、原稿読取部15、搬送部16、画像処理部17、給紙部18、通信部19、画像形成部20及び定着部30等を備える。画像形成装置1の各部は、バス40を介して接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、画像形成装置1の各部を制御する。ROMは、各種プログラム及び各種データが記憶されている記憶部である。制御部11は、CPUがROMから各種プログラムを読み出して適宜RAMに展開し、展開したプログラムとCPUの協働で、各種処理を実行する。例えば、制御部11は、原稿読取部15により生成され又は通信部19を介して受信され、記憶部12に保持されたビットマップ形式の原画像を、画像処理部17により画像処理させて、画像処理後の原画像データに基づき、画像形成部20により用紙上に画像を形成させる。
また、制御部11は、ユーザーによる操作に基づき印字速度を調整し、印字速度に応じて、搬送部16による用紙搬送速度や感光体211及び中間転写ベルト22の回転速度等を制御する。また、制御部11は、ジョブの実行に当たり、印字モード(印刷品質)を選択する。印字モードとしては、例えば、文字や図面等の2値画像のみからなる画像を出力する文字モードや、写真のような中間調濃度を有する多値画像を出力する写真モード等が挙げられる。なお、印字モードは、ユーザーによる操作に基づき制御部11が選択するものとしても良いし、入力画像データに応じて制御部11が選択するものとしても良い。
記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、各種画像処理に係る画像データ等の各種データを一時的に記憶する画像メモリーである。また、記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)等を有し、各種データを書き込み及び読み出し可能に記憶する構成としても良い。
操作部13及び表示部14は、ユーザーインターフェイスとして画像形成装置1に設けられる。操作部13は、ユーザーの操作に応じた操作信号を生成し、制御部11に出力する。操作部13としては、キーパッド、表示部14と一体に構成されたタッチパネル等を用いることができる。表示部14は、制御部11の指示に従って、操作画面等を表示する。表示部14としては、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro Luminescence Display)等を用いることができる。
画像処理部17は、記憶部12に記憶された画像データ、原稿読取部15により原稿から画像を読み取って得られた画像データ、通信部19を介して外部装置から入力された画像データに必要な画像処理を行い、画像処理後の画像データを画像形成部20に出力する。画像処理には、階調処理、中間調処理、色変換処理等が含まれる。階調処理は、画像データの各画素の階調値を、用紙上に形成された画像の濃度特性が目標の濃度特性と一致するように補正された階調値に変換する処理である。中間調処理は、誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理等である。色変換処理は、RGBの各階調値をYMCKの各階調値に変換する処理である。
通信部19は、ネットワークカード等で構成され、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続される。通信部19は、ネットワーク上の外部装置、例えばPC(Personal Computer)等のユーザー端末、サーバー等と通信する。通信部19は、ネットワークを介して、画像を形成するための画像データを外部装置から受信する。
《感光体》
本実施形態の感光体211は、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層及び少なくとも2層以上の電荷輸送層がこの順に積層されてなり、少なくとも2層以上の電荷輸送層のうち、感光体の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層の硬度が、当該第1の電荷輸送層に隣接する第2の電荷輸送層の硬度よりも高く構成されている。
第1及び第2の電荷輸送層の硬度は、超微小硬さ試験システム「フィッシャースコープH100」(フィッシャー・インストルメンツ社製)により測定されるユニバーサル硬さが用いられる。
第1及び第2の電荷輸送層の硬度の測定方法としては、「フィッシャースコープH100」により試験荷重下でダイヤモンド四角錐のビッカース圧子に荷重Fをかけて第1又は第2の電荷輸送層表面を押し込んだときの、押し込み深さh及び荷重Fから下記式(A)によりユニバーサル硬さ(HU[N/mm])として求めることができる。測定条件としては、ビッカース圧子(四角錐圧子、角度136°)、押し込み速度0.4mN/sec、押し込み加重2mN、保持時間5秒、測定環境20℃、65%RHとする。
式(A):HU(ユニバーサル硬さ)=F/(26.45×h
また、第1の電荷輸送層の硬度は、例えば170〜300N/mmの範囲内であることが好ましく、第2の電荷輸送層の硬度は、例えば150〜220N/mmの範囲内であることが好ましい。
第1及び第2の電荷輸送層の硬度は、例えば、構成成分を変化させることで調整することができる。
感光体211の構成の具体的な一例について、図3を参照して説明する。図3は、感光体211の積層構成の一例を示す概略断面図である。図3に示すように、感光体211は、導電性支持体211a上に、中間層211b、電荷発生層211c、第2の電荷輸送層211d、第1の電荷輸送層211eがこの順に積層されて構成されている。電荷発生層211c、第2の電荷輸送層211d及び第1の電荷輸送層211eにより、感光体211の構成に必要不可欠な感光層211fが構成されている。本発明において感光体の膜厚とは、感光層211fの層厚をいう。
このような感光体211は、電荷発生層211c、第2の電荷輸送層211d及び第1の電荷輸送層211eがそれぞれ公知の有機電荷発生物質及び有機電荷輸送物質を含有して構成される有機感光層である、いわゆる有機感光体であることが好ましい。
以下、感光体211が有機感光体からなるものとして説明する。
(導電性支持体)
導電性支持体は、例えば円筒管よりなる素管が用いられる。素管としては、導電性を有していれば特に限定されず、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレス等の金属をドラム状に成形したもの等が挙げられる。
(中間層)
中間層は、導電性支持体と感光層との間にバリアー機能と接着機能とを付与するものである。このような中間層を設けることで、種々の故障防止等を図ることができる。
中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、ポリウレタン、アルキッド−メラミン、エポキシ及びゼラチン等のバインダー樹脂を公知の溶媒に溶解して塗布液を調製し、この塗布液を、導電性支持体の外周面に浸漬塗布等によって塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
中間層を形成するバインダー樹脂としては、アルコール可溶性のポリアミド樹脂を用いることが好ましい。
また、中間層には抵抗調整や粗さ付与等の目的で金属酸化物粒子等の各種の微粒子を含有させることができる。
金属酸化物粒子としては、例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウム等の微粒子が挙げられる。
これらの金属酸化物粒子は、2種類以上を混合して用いても良い。2種類以上混合した場合には、固溶体又は融着の形をとっても良い。このような金属酸化物粒子の平均粒径は好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。また、これらの金属酸化物粒子は、無機化合物や有機化合物で一重又は多重に表面処理されていても良い。
中間層を形成するバインダー樹脂を溶解させる溶媒としては、公知のものを挙げることができるが、例えばバインダー樹脂としてアルコール可溶性ポリアミドを用いる場合、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等の炭素数1〜4のアルコール類が、ポリアミドの溶解性と塗布性能に優れるために好ましい。また、塗布性や保存性、微粒子の分散性等を向上するために、溶媒と共に助溶媒を用いることが好ましく、好ましい効果を得られる助溶媒としては、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
中間層を形成するための塗布液におけるバインダー樹脂の濃度は、中間層の層厚や生産速度に合わせて適宜選択される。
中間層に微粒子を含有させる場合のバインダー樹脂に対する微粒子の混合割合は、バインダー樹脂100体積部に対して微粒子20〜400体積部が好ましく、更に好ましくは40〜200体積部である。
微粒子の分散手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー及びホモミキサー等が使用することができるが、これらに限定されるものではない。平均粒径0.1〜0.5mmのビーズを用いたビーズミルを好ましいものとして挙げることができる。
なお、中間層用の塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。
中間層の乾燥方法は、バインダー樹脂や溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
中間層の層厚は、0.1〜30μmであることが好ましく、0.3〜15μmであることがより好ましい。
(電荷発生層)
電荷発生層は、バインダー樹脂中に電荷発生物質が含有されて構成されている。
電荷発生物質は、スーダンレッド及びダイアンブルー等のアゾ顔料、ピレンキノンやアントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ顔料、フタロシアニン顔料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの電荷発生物質は、単独、又は公知の樹脂中に分散された形態で使用され得る。
電荷発生層を形成するバインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2つ以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)及びポリビニルカルバゾール樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生層は、バインダー樹脂を溶媒に溶解させた溶液中に分散機を用いて電荷発生物質を分散して塗布液を調製し、当該塗布液を、導電性支持体上又は中間層上に塗布機で一定の膜厚に塗布し、乾燥して塗布膜を作製することが好ましい。
電荷発生層に使用するバインダー樹脂を溶解し塗布するための溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生物質の分散手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー及びホモミキサー等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
バインダー樹脂に対する電荷発生物質の混合割合は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質10〜600質量部が好ましく、更に好ましくは50〜500質量部である。
電荷発生層の層厚は、電荷発生物質の特性、バインダー樹脂の特性及び混合割合等により異なるが、好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜3μmである。なお、電荷発生層形成用の塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。電荷発生層は、上記した顔料を真空蒸着することによって形成することもできる。
(第2の電荷輸送層)
第2の電荷輸送層は、バインダー樹脂中に電荷輸送物質が含有されて構成されている。
電荷輸送物質としては、例えば、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン及びポリ−9−ビニルアントラセン、トリフェニルアミン誘導体等が挙げられ、これらは2種以上混合して使用しても良い。
バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂及びスチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂等が挙げられるが、ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。また、BPA(bisphenol A)、BPZ(bisphenol Z)、ジメチルBPA、BPA−ジメチルBPA共重合体等を用いることが、耐クラック、耐磨耗性、帯電特性の点で好ましい。
第2の電荷輸送層は、バインダー樹脂及び電荷輸送物質を溶媒に溶解させて塗布液を調製し、当該塗布液を、電荷発生層の外周面に塗布機によって一定の膜厚に塗布し、塗布膜を乾燥して作製することが好ましい。
バインダー樹脂及び電荷輸送物質を溶解するための溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
バインダー樹脂に対する電荷輸送物質の混合割合は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷輸送物質10〜500質量部が好ましく、更に好ましくは20〜100質量部である。
第2の電荷輸送層の層厚は、電荷輸送物質の特性、バインダー樹脂の特性及び混合割合等により異なるが好ましくは5〜40μmであり、更に好ましくは10〜40μmである。
第2の電荷輸送層中には酸化防止剤、電子導電剤、安定剤等が添加されていても良い。酸化防止剤については特開2000−305291号公報に記載のものが挙げられ、電子導電剤については特開昭50−137543号公報、同58−76483号公報等に記載のものが挙げられる。
(第1の電荷輸送層)
第1の電荷輸送層は、バインダー樹脂中に電荷輸送物質が含有されて構成されている。
第1の電荷輸送層を構成するバインダー樹脂及び電荷輸送物質としては、第2の電荷輸送層と同様のものを用いることができる。
第1の電荷輸送層は、バインダー樹脂及び電荷輸送物質を溶媒に溶解させて塗布液を調製し、当該塗布液を、第2の電荷輸送層の外周面に塗布機によって一定の膜厚に塗布し、塗布膜を乾燥して作製することが好ましい。
バインダー樹脂及び電荷輸送物質を溶解するための溶媒としては、第2の電荷輸送層を形成するための溶媒と同様のものを用いることができる。
バインダー樹脂に対する電荷輸送物質の混合割合は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷輸送物質10〜500質量部が好ましく、更に好ましくは20〜100質量部である。
第1の電荷輸送層の層厚は、電荷輸送物質の特性、バインダー樹脂の特性及び混合割合等により異なるが好ましくは2〜20μmであり、更に好ましくは3〜14μmである。
第1の電荷輸送層中には、第2の電荷輸送層と同様に、酸化防止剤、電子導電剤、安定剤等が添加されていても良い。
《帯電ローラー》
次いで、図4を参照して、帯電ローラー212について説明する。図4は、帯電ローラー212及びその周辺構成を示す概略構成図である。
図4に示すように、帯電ローラー212は、電源部25より第1バイアス又は第2バイアスが印加される金属等の導電性軸212a、導電性軸212aの外周面上に設けられ、導電性ゴム等で構成される導電性弾性体層212b、導電性軸212aを保持する保持部材212c、導電性軸212aを感光体211に近付く方向に付勢するバネ等の弾性部材212d、所定位置に固定され、これら各部材を覆う筐体212e等を備えて構成されている。
弾性部材212dは、その一端が筐体212eの内側に固定され、他端が保持部材212cに固定されている。これにより、導電性軸212aが感光体211に近付く方向に付勢されて、導電性弾性体層212bが感光体211の外周面に接触し、感光体211の回転に従動して導電性軸212a及び導電性弾性体層212bが回転する。
また、電源部25により導電性軸212aに電圧が印加されることで、感光体211と導電性弾性体層212bとの接触部近傍の空間で近接放電が生じ、感光体211表面に電荷が付与されて感光体211の表面が帯電される。このように帯電ローラー212は接触方式の帯電部材であり、非接触方式の帯電部材と比較してコスト及び環境対応の面で優れる。
次いで、図5〜図7を参照して、上記のように構成される帯電ローラー212に第1又は第2バイアスが印加されたときの感光体211の状態について説明する。なお、図5〜図7においては、回転駆動する感光体211が帯電ローラー212に近接して放電が起こり始める位置を「帯電ニップ先端」、感光体211が帯電ローラー212から離間して放電が終了する位置を「帯電ニップ後端」としている。
図5は、第2バイアスにより感光体211を帯電させた場合の感光体表面電位の推移を示す。
感光体表面電位の目標値a1に対して、パッシェンの法則から求められる放電開始電圧を加算した値の第2バイアスb1を帯電ローラー212に印加する。感光体211が帯電ニップ先端を通過すると、感光体211と帯電ローラー212との間で放電が起こり、感光体表面電位が上昇する。感光体表面電位が上昇すると、第2バイアスb1と感光体表面電位との差が小さくなることで、放電が少なくなり感光体表面電位の上昇が緩やかになる。感光体表面電位が目標値a1まで上昇すると、第2バイアスb1と感光体表面電位との差は放電開始電圧より小さくなることで、放電が止まり感光体表面電位はそれ以上上昇しない。
上記したように、印字速度が速い場合や感光体211の膜厚が厚い場合等、感光体211の帯電に不利な条件において、第2バイアスにより感光体211を帯電させる場合には、印加電圧をより高い値に設定する必要がある。
図6は、そのような帯電に不利な条件において、第2バイアスにより感光体211を帯電させた場合の感光体表面電位の推移を示す。
感光体表面電位の目標値a2に対して、パッシェンの法則から求められる放電開始電圧を加算した値の第2バイアスb2を帯電ローラー212に印加する。第2バイアスb2は上記した図5における第2バイアスb1よりも高い電圧に設定されている。このように高い電圧を印加すると帯電ローラー212内に多くの電荷が注入され、感光体211が帯電ニップ先端を通過すると蓄積された電荷が過剰に放電してしまい、感光体表面電位が必要以上に上昇する。これにより、感光体表面電位は目標値a2を超えてしまう。第2バイアスb2と感光体表面電位との差が放電開始電圧より小さくなることで、放電が止まり感光体表面電位はそれ以上上昇しなくなるが、感光体表面電位は目標値a2より高い電位に帯電されてしまう。このような過剰な帯電は、帯電ローラー212の複数箇所で発生し、過剰な帯電が発生した箇所では形成される画像の画像濃度が薄くなる。
図7は、第1バイアスにより感光体211を帯電させた場合の感光体表面電位の推移を示す。
感光体表面電位の目標値a3が中間値となるように設定し、パッシェンの法則から求められる放電開始電圧を超える幅を持たせた第1バイアスb3を帯電ローラー212に印加する。感光体211が帯電ニップ先端を通過した後、感光体211を帯電させる側に電圧が加わるときに感光体表面電位が上昇し、感光体211を除電させる側に電圧が加わるときに感光体表面電位が低下する。感光体211の帯電及び除電を繰り返すことで感光体表面電位は徐々に目標値a3に近付く。第1バイアスが高い電圧に設定されていた場合、帯電ローラー212内に多くの電荷が注入されて、感光体表面電位が目標値a3を超えてしまっても、感光体211を除電する側に電圧が加わることで感光体表面電位は低下し目標値a3に近付き、帯電ニップを通過した後には感光体表面電位は目標値a3と一致する。
ここで、上記クリーニング部216は、ウレタンゴム等のゴム材料で構成されるクリーニングブレードを感光体211に押し当てることで残留トナーを除去する。感光体211とクリーニング部216の接触部では、トナー及びトナーに含有される外添剤が堰き止められ、これにより感光体211に負荷がかかり、感光体211表面が削られることでクリーニングが行われる。クリーニングが繰り返し行われることで感光体211の膜厚が薄くなると、電位を保持する機能が低下し画像ノイズが発生してしまうため、感光体211の膜厚が所定値となったら感光体211又は感光体211を含むユニットの交換が必要となる。図5〜図7に示すように、感光体211の膜厚が厚い場合、帯電ローラー212に第1バイアスを印加した方が過放電が発生しにくく画像不良が生じにくいが、クリーニングによる感光体211の膜厚減耗量は、第2バイアスを印加する場合よりも、第1バイアスを印加する場合の方が多い。
《画像形成方法》
本実施形態の画像形成方法は、接触式又は近接式の帯電部材にバイアス電圧を印加し、帯電部材を感光体の表面に接触又は近接させて感光体を帯電させ、画像形成を行う画像形成方法であって、感光体は、導電性支持体上に、電荷発生層及び少なくとも2層以上の電荷輸送層がこの順に積層されてなり、電荷輸送層のうち感光体の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層の硬度は、第1の電荷輸送層に隣接する第2の電荷輸送層の硬度よりも高く、第1の電荷輸送層が残存しているときには、直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアスを帯電部材に印加し、第1の電荷輸送層が減耗して第2の電荷輸送層が感光体の最表面に存在しているときには、直流電圧のみの第2バイアスを帯電部材に印加することを特徴とする。
このように、第1の電荷輸送層が残存しているとき、すなわち感光体211の膜厚が厚いときに第1バイアスを印加することで、過放電の発生による画像不良の発生を抑制することができる。また、第1バイアスの印加は、硬度の高い第1の電荷輸送層残存時に行うので、第1バイアス印加による感光体211の減耗量の増大を抑制し、感光体211の長寿命化を図ることができる。また、第2バイアスの印加は、硬度の高い第1の電荷輸送層が減耗して第2の電荷輸送層が露出している時に行うので、感光体表面(第2の電荷輸送層)が適度に削られ、フィルミングによる画像ボケの発生を抑制することができる。
具体的には、第1の電荷輸送層が残存しているか、第1の電荷輸送層が減耗して第2の電荷輸送層が感光体211の最表面に存在しているかを、感光体211の膜厚に基づき判定することができる。すなわち、感光体211の膜厚が所定値以上である場合には第1の電荷輸送層が残存していると判定され、感光体211の膜厚が所定値未満である場合には第1の電荷輸送層が減耗して第2の電荷輸送層が感光体211の表面に存在していると判定される。この場合、当該所定値は、感光体211の初期膜厚(感光体を初めて使用する時の膜厚、又は劣化により感光体を交換した場合には交換直後の感光体の膜厚)から第1の電荷輸送層の層厚を引いた値に設定される。ただし、感光体211の減耗の程度は、感光体211の外周面全体で均一でない場合もあるため、当該所定値を、感光体211の初期膜厚から第1の電荷輸送層の層厚を引いた値よりも更に所定量少ない値に設定するものとしても良い。
本発明の画像形成方法は、画像形成装置1の制御部11により、例えば以下のバイアス選択処理等として行われ得る(図8参照)。
図8は、バイアス選択処理の一例を示すフローチャートである。制御部11は、入力されたジョブを実行する前に、図8に示すバイアス選択処理を行うことが好ましい。
まず、制御部11は、感光体211の膜厚を算出する(ステップS101)。
具体的には、例えば、制御部11は、ジョブを実行する度に、第1バイアスを印加させた積算時間(第1バイアス印加時間)、第2バイアスを印加させた積算時間(第2バイアス印加時間)、第1バイアスを印加して形成した画像のカバレッジの平均値(第1バイアス印加時平均カバレッジ)、第2バイアスを印加して形成した画像のカバレッジの平均値(第2バイアス印加時平均バイアス)を算出し、記憶部12に記憶させておく。制御部11は、ステップS101の処理において記憶部12からこれらの各情報を取得し、例えば下記式(1)で感光体膜厚を算出する。
式(1):感光体膜厚=初期膜厚−(第2バイアス印加時間(h)×第2バイアス印加時平均カバレッジ(%)×係数A)−(第1バイアス印加時間(h)×第1バイアス印加時平均カバレッジ(%)×係数B)
初期膜厚は、感光体211を初めて使用する時の膜厚、又は劣化により感光体211を交換した場合には交換直後の感光体211の膜厚を示す。係数Aは、第2バイアスを印加しカバレッジ1%の画像を1時間連続で形成したときに感光体211の膜が削れる量である。係数Bは、第1バイアスを印加しカバレッジ1%の画像を1時間連続で形成したときに感光体211の膜が削れる量である。したがって、係数A<係数Bとなる。
形成する画像のカバレッジが高いと、感光体211上に多量のトナーが供給され、トナーに含有される外添剤も多量に供給されるため、感光体211の減耗量は増大する傾向がある。上記式(1)は、平均カバレッジが倍になると感光体211の減耗量も倍になると想定した場合の式である。平均カバレッジと感光体211の減耗量との相関関係は、現実の相関関係に合わせる必要があるため、カバレッジと減耗量とのテーブル等を用いて補正しても良い。また、画像形成装置1内の温度及び湿度並びに印字速度によって減耗量が異なる場合には、これらの条件による補正を加えても良い。
次に、制御部11は、算出した感光体211の膜厚が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
感光体211の膜厚が所定値以上でないと判定されると(ステップS102;NO)、制御部11は、第1の電荷輸送層が減耗して第2の電荷輸送層が感光体211の最表面に存在していると判定し、電源部25に第2バイアスを印加させる(ステップS104)。この場合には、感光体211の膜厚が十分に薄くなっているために、第2バイアスを印加しても過放電が発生しにくく、感光体211の減耗量低減を図ることができる。
感光体211の膜厚が所定値以上であると判定されると(ステップS102;YES)、制御部11は、第1の電荷輸送層が残存していると判定し、電源部25に第1バイアスを印加させる(ステップS103)。
次に、制御部11は、電源部25に第1バイアス又は第2バイアスを印加させてジョブを実行する(ステップS105)。
次に、制御部11は、画像形成を終了するか否かを判定する(ステップS106)。画像形成を終了しないと判定されると(ステップS106;NO)、制御部11は、ステップS101の処理を再び行い、次のジョブに対して第1バイアス又は第2バイアスのいずれを印加させるかを選択する。一方、画像形成を終了すると判定されると(ステップS106;YES)、制御部11は、電源部25をオフにし、バイアス選択処理を終了する。
以上のようにして、制御部11は図8に示すバイアス選択処理を行う。
なお、上記ステップS101の処理では、制御部11が、第1バイアスを印加させた積算時間、第2バイアスを印加させた積算時間、形成した画像のカバレッジに基づき感光体211の膜厚を算出するものとしているが、これに限られるものではない。例えば、制御部11は、感光体211の積算駆動時間、感光体211の回転回数、画像形成装置1による積算印字枚数等を記憶部12に記憶させておき、これらの少なくとも一つに基づいて感光体211の膜厚を算出するものとしても良い。また、これらの条件に、形成した画像のカバレッジを加えて、感光体211の膜厚を算出するものとしても良い。また、例えば、電源部25は、電圧印加時に検知される電流値を制御部11に出力し、制御部11は、検知された電流値に基づき感光体211の膜厚を算出するものとしても良い。
《本実施形態の画像形成方法の効果》
以上、上記した実施形態によれば、接触式の帯電ローラー212にバイアス電圧を印加し、帯電ローラー212を感光体211の表面に接触させて感光体211を帯電させ、画像形成を行う画像形成方法であって、感光体211は、導電性支持体211a上に、中間層211b、電荷発生層211c及び少なくとも2層以上の電荷輸送層211d、211eがこの順に積層されてなり、電荷輸送層211d、211eのうち感光体211の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層211eの硬度は、第1の電荷輸送層211eに隣接する第2の電荷輸送層211dの硬度よりも高く、第1の電荷輸送層211eが残存しているときには、直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアスを帯電ローラー212に印加し、第1の電荷輸送層211eが減耗して第2の電荷輸送層211dが感光体211の最表面に存在しているときには、直流電圧のみの第2バイアスを帯電ローラー212に印加するので、第1の電荷輸送層が残存しているとき、すなわち感光体211の膜厚が厚いときに第1バイアスを印加することで、過放電の発生による画像不良の発生を抑制することができる。また、第1バイアスの印加は、硬度の高い第1の電荷輸送層残存時に行うので、第1バイアス印加による感光体211の減耗量の増大を抑制することができる。また、第2バイアスの印加は、硬度の高い第1の電荷輸送層が減耗して第2の電荷輸送層が露出している時に行うので、感光体表面(第2の電荷輸送層)が適度に削られ、フィルミングによる画像ボケの発生を抑制することができる。これにより、画像品質の低下を抑制し、かつ感光体211の減耗を抑制することができる。
また、感光体211の膜厚に基づき、第1の電荷輸送層211eが残存しているか、及び第2の電荷輸送層211dが感光体211の最表面に存在しているかを判定するので、第1バイアスから第2バイアスへ精度良く切り替えることができ、画像品質の低下及び感光体211の減耗をより確実に抑制することができる。
また、帯電部材が、接触式の帯電ローラー212であるので、帯電ムラをより確実に抑制して画像品質を向上させることができ、非接触式の帯電部材に比してコスト及び環境負荷を低減することができる。
《その他》
なお、上記した実施形態における記述は、本発明に係る好適な画像形成装置の一例であり、これに限られるものではない。
また、上記した実施形態では、感光体211は、導電性支持体211a上に、中間層211b、電荷発生層211c、第2の電荷輸送層211d及び第1の電荷輸送層211eが積層されて構成されているものとしたが、これに限られるものではない。例えば、電荷発生層211cと第2の電荷輸送層211dとの間に他の電荷輸送層が更に設けられていても良い。また、第1の電荷輸送層211e上に、いわゆる保護層が更に設けられていても良い。また、第1の電荷輸送層211eが保護層を構成していても良く、その場合には硬化性のモノマーやフィラー等を含有しても良い。
また、上記した実施形態では、帯電ローラー212が感光体211の表面に接触する接触式としたが、これに限られるものではなく、例えば、感光体211との間に例えば30〜100μm程度の間隔を空けた近接式としても良い。
また、上記した実施形態では、帯電ローラー212が、導電性軸212aの外周面に導電性弾性体層212bが設けられた構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、導電性軸212aの外周面に導電性繊維が設けられたブラシであっても良い。
また、上記した実施形態では、第1及び第2のバイアス選択処理は、ジョブを実行する前に行われるものとしたが、これに限られるものではなく、ジョブの実行中に一旦ジョブの実行を中断して行われるものとしても良い。
また、上記した実施形態では、第1の電荷輸送層が残存しているときに第1バイアスを印加し、第2の電荷輸送層が感光体211の最表面に存在しているときに第2バイアスを印加するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、入力画像データの属性、印字モード、濃度ムラ又は電位ムラの有無、装置内の温度及び湿度等の各種条件に基づいて、画像品質の低下が許容できる場合には、第1の電荷輸送層が残存しているときであっても第2バイアスを印加し、感光体211の減耗量を低減するものとしても良い。また、上記各種条件に基づいて、感光体211の減耗が許容できる場合には、第2の電荷輸送層が感光体211の最表面に存在しているときであっても第1バイアスを印加し、画像品質を向上するものとしても良い。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《感光体1の作製》
(導電性支持体の準備)
直径30mmの円筒形アルミニウム支持体の導電性支持体を用意した。
(中間層の形成)
下記式(N−1)で表されるバインダー樹脂1質量部を、エタノールとn−プロピルアルコールとテトラヒドロフランの混合溶媒(体積比=45:20:35)20質量部に加え、撹拌して溶解させた。その後、質量比で5%のメチルハイドロジェンポリシロキサンによって表面処理をしたルチル型酸化チタン粒子4.2質量部を混合し、この混合液をビーズミル及び平均粒径0.5mmのジルコニアビーズを用い、充填率80%、周速設定4m/sec、ミル滞留時間3時間の条件で分散することにより、中間層形成用塗布液を調製した。この中間層形成用塗布液を、濾過精度5μmのポリプロピレン製の濾材を用いたフィルターによって濾過し、これを、上記の導電性支持体を洗浄した後の外周面に浸漬塗布法によって塗布し、120℃で20分間乾燥することにより、導電性支持体上に乾燥層厚2μmの中間層を形成した。
Figure 0006690483
(電荷発生層の形成)
次いで、下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散することにより、電荷発生層形成用塗布液を調製した。
・Y−チタニルフタロシアニン 20質量部
(Cu−Kα特性X線によるX線回折のスペクトルでブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシン顔料)
・ポリビニルブチラール(「BX−1」(積水化学(株)製)) 10質量部
・メチルエチルケトン 700質量部
・シクロヘキサノン 300質量部
調製した電荷発生層形成用塗布液を浸漬塗布法によって中間層上に塗布して、乾燥層厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
(第2の電荷輸送層の形成)
次いで、下記成分を混合し、溶解させることにより、第2の電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
・下記式(CTM)で表される電荷輸送物質 50質量部
・ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化学社製)
100質量部
・酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール) 8質量部
・テトラヒドロフラン/トルエン(体積比8/2) 750質量部
・シリコーンオイル「KF−96」(信越化学工業(株)製) 0.5質量部
Figure 0006690483
調製した第2の電荷輸送層形成用塗布液を浸漬塗布法によって電荷発生層上に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、乾燥層厚25μmの第2の電荷輸送層を形成した。
形成した第2の電荷輸送層の硬度(ユニバーサル硬さ)を、「フィッシャースコープH100」により試験荷重下でダイヤモンド四角錐のビッカース圧子に荷重Fをかけて表面を押し込んだときの、押し込み深さh及び荷重Fから上記式(A)により求めたところ、175N/mmであった。測定条件としては、ビッカース圧子(四角錐圧子、角度136°)、押し込み速度0.4mN/sec、押し込み加重2mN、保持時間5秒、測定環境20℃、65%RHとした。
(第1の電荷輸送層の形成)
次いで、下記成分を混合、撹拌することにより、第1の電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
・上記式(CTM)で表される電荷輸送物質 50質量部
・ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z500」(三菱ガス化学社製)
100質量部
・酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール) 8質量部
・テトラヒドロフラン/トルエン(体積比8/2)混合液 1500質量部
・シリコーンオイル「KF−96」(信越化学工業(株)製) 0.5質量部
調製した第1の電荷輸送層形成用塗布液を円形スライドホッパー塗布機を用いて第2の電荷輸送層上に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、乾燥層厚10μmの最上層の第1の電荷輸送層を形成した。形成した第1の電荷輸送層の硬度を、上記第2の電荷輸送層の場合と同様にして測定したところ、185N/mmであった。
以上のようにして感光体1を作製した。
《感光体2、3の作製》
上記感光体1の作製において、第1の電荷輸送層の硬度が表1に記載のとおりとなるように、第1の電荷輸送層形成時の上記式(CTM)で表される電荷輸送物質の添加量を変更した以外は同様にして、感光体2、3を作製した。
《感光体4の作製》
上記感光体1の作製において、第2の電荷輸送層の硬度が表1に記載のとおりとなるように、第2の電荷輸送層形成時の上記式(CTM)で表される電荷輸送物質の添加量を変更した以外は同様にして、感光体4を作製した。
《感光体5の作製》
上記感光体1の作製において、第2の電荷輸送層の乾燥層厚を35μmとし、かつ第1の電荷輸送層を形成しなかった以外は同様にして、感光体5を作製した。
《感光体6の作製》
上記感光体1の作製において、第2の電荷輸送層を形成せず、かつ第1の電荷輸送層の乾燥層厚を35μmとした以外は同様にして、感光体6を作製した。
《感光体7の作製》
上記感光体1の作製において、第1の電荷輸送層の乾燥層厚を25μmとし、第2の電荷輸送層の乾燥層厚を10μmとし、それら第1の電荷輸送層と第2の電荷輸送層の形成順序を逆にした以外は同様にして、感光体7を作製した。
《画像形成方法1〜12の説明》
作製した感光体1〜7、及び表1に記載の帯電部材をそれぞれセットした、図1に示す画像形成装置を用いて、感光体の膜厚を検知しながら、感光体の膜厚が10μm減少したときを基準として、第1の電荷輸送層残存時と、第2の電荷輸送層露出時とを判断し、表1に示すように第1又は第2バイアスを切り替えて画像形成方法1〜12を行った。
なお、70000枚目の画像形成を行う時にはいずれの感光体も、第1の電荷輸送層が減耗し、第2の電荷輸送層が露出している状態である。また、感光体5、6を用いた場合には、第1又は第2バイアスを切り替えず、第1及び第2バイアスのいずれか一方を印加して画像形成を行った。
《画像形成方法1〜12の評価》
画像形成方法1〜12について以下の評価を行った。その評価結果を表1に示す。
(1)減耗量の評価
温度30℃、湿度85%RHの環境下で、A3中性紙全面にハーフトーン画像(マクベス濃度計で相対反射濃度0.4)を30000枚画像形成した後、更に70000枚画像形成し、感光体の膜厚減耗量を評価した。
具体的には、均一膜厚部分(感光体形成時の塗布の先端部及び後端部の膜厚変動部分を膜厚プロフィールを作製して除く。)をランダムに10ヶ所測定し、その平均値を膜厚とした。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器「EDDY560C」(HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いた。
30000枚画像形成後の感光体膜厚を測定し、その測定値と初期膜厚との差から、0〜30000枚画像形成時における10000枚当たりの減耗量を算出した。また、100000枚画像形成後の感光体膜厚を測定し、その測定値と30000枚画像形成後の感光体膜厚との差から、30001〜100000枚画像形成時における10000枚当たりの減耗量を算出した。算出した減耗量をそれぞれ下記基準に従って評価した。A又はBを合格とした。
A:印刷枚数10000枚当たりの減耗量が1.0μm未満
B:印刷枚数10000枚当たりの減耗量が1.0μm以上2.0μm未満
C:印刷枚数10000枚当たりの減耗量が2.0μm以上3.0μm未満
D:印刷枚数10000枚当たりの減耗量が3.0μm以上
また、1000000枚画像形成後の感光体膜厚から第1及び第2電荷輸送層の残存膜厚を算出し、下記基準に従って評価した。A又はBを合格とした。
A:印刷枚数100000枚の画像形成後の残存膜厚が21.0μm以上
B:印刷枚数100000枚の画像形成後の残存膜厚が18.0μm以上21.0μm未満
C:印刷枚数100000枚の画像形成後の残存膜厚が15.0μm以上18.0μm未満
D:印刷枚数100000枚の画像形成後の残存膜厚が15.0μm未満
(2)帯電ムラの評価
温度30℃、湿度80%RHの環境下において、A3中性紙全面にハーフトーン画像(マクベス濃度計で相対反射濃度0.4)を画像形成し、1000枚目の画像及び70000枚目の画像におけるムラを目視で判定した。その判定結果を下記基準に従って評価した。A又はBを合格とした。
A:ムラなし
B:軽微にムラが発生しているが、実用上問題なし
C:ムラが発生し、実用上問題あり
(3)画像ボケの評価
温度30℃、湿度80%RHの環境下において、1000枚の画像形成後、すぐに画像形成装置の主電源を停止した。停止12時間後に画像形成装置の主電源を投入し、画像形成可能状態になった後、直ちにA3中性紙全面にハーフトーン画像(マクベス濃度計で相対反射濃度0.4)とA3全面の6dot格子画像を印字した。画像の状態を目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。次いで、同環境下において更に70000枚の画像形成後、同様の操作を行い、評価した。なお、A又はBを合格とした。
A:ハーフトーン、格子画像とも画像ボケ発生なし(良好)
B:ハーフトーン画像のみに薄い濃度低下が認められる(実用上問題なし)
C:画像ボケによる格子画像の欠損又は線幅の細りが発生(実用上問題有り)
Figure 0006690483
表1に示すように、本発明の画像形成方法によれば、感光体の膜厚減耗量が少なく、帯電ムラ及び画像ボケの発生が抑制されていることから、画像品質の低下を抑制し、かつ感光体の減耗を抑制することができていることが分かる。
また、帯電部材として接触式又は近接式の帯電ローラーを用いることで、ブラシを用いる場合に比べて帯電ムラを更に抑制できていることが分かる。
1 画像形成装置
11 制御部
25 電源部
211、211Y、211M、211C、211K 感光体
211a 導電性支持体
211b 中間層
211c 電荷発生層
211d 第2の電荷輸送層
211e 第1の電荷輸送層
212、212Y、212M、212C、212K 帯電ローラー(帯電部材)

Claims (4)

  1. 接触式又は近接式の帯電部材にバイアス電圧を印加し、前記帯電部材を感光体の表面に接触又は近接させて前記感光体を帯電させ、画像形成を行う画像形成方法であって、
    前記感光体は、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層及び少なくとも2層以上の電荷輸送層がこの順に積層されてなり、
    前記電荷輸送層のうち前記感光体の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層の硬度は、前記第1の電荷輸送層に隣接する第2の電荷輸送層の硬度よりも高く、
    前記第1の電荷輸送層が残存しているときには、直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアスを前記帯電部材に印加し、前記第1の電荷輸送層が減耗して前記第2の電荷輸送層が前記感光体の最表面に存在しているときには、直流電圧のみの第2バイアスを前記帯電部材に印加することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記感光体の膜厚に基づき、前記第1の電荷輸送層が残存しているか、及び前記第2の電荷輸送層が前記感光体の最表面に存在しているかを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記帯電部材は、接触式又は近接式の帯電ローラーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 接触式又は近接式の帯電部材にバイアス電圧を印加する電源部と、
    前記帯電部材を感光体の表面に接触又は近接させて前記感光体を帯電させ、画像形成を行う制御部と、を備える画像形成装置であって、
    前記感光体は、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層及び少なくとも2層以上の電荷輸送層がこの順に積層されてなり、
    前記電荷輸送層のうち前記感光体の最表面側に設けられる第1の電荷輸送層の硬度は、前記第1の電荷輸送層に隣接する第2の電荷輸送層の硬度よりも高く、
    前記制御部は、前記第1の電荷輸送層が残存しているときには、前記電源部に直流電圧に交流電圧を重畳した第1バイアスを印加させ、前記第1の電荷輸送層が減耗して前記第2の電荷輸送層が前記感光体の最表面に存在しているときには、前記電源部に直流電圧のみの第2バイアスを印加させることを特徴とする画像形成装置。
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